JPH0849049A - 装飾用焼結部品 - Google Patents

装飾用焼結部品

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JPH0849049A
JPH0849049A JP18573494A JP18573494A JPH0849049A JP H0849049 A JPH0849049 A JP H0849049A JP 18573494 A JP18573494 A JP 18573494A JP 18573494 A JP18573494 A JP 18573494A JP H0849049 A JPH0849049 A JP H0849049A
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JP
Japan
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powder
corrosion resistance
sintered
injection
molded
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Pending
Application number
JP18573494A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Shoji
節夫 東海林
Tomio Kono
富夫 河野
Akira Horata
亮 洞田
Tetsuya Kondo
鉄也 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Seiko Instruments Inc
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Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd, Seiko Instruments Inc filed Critical Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 重量%で、 Cr:18〜23% Mo:1〜4% Ni:1.0%以下 残部が鉄および不可避的不純物の組成を有する粉末から
射出成形された装飾用焼結部品 【効果】 時計部品、ブレスレット、ネックレス、ピア
ス等の人体に直接触れる部品のNiアレルギー対策性と
耐食性等が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、装飾用焼結部品に関
するものである。さらに詳しくは、時計部品(胴,
側)、ブレスレット、ネックレス、ピアス等の人体に直
接装着する部品として有用な、Niアレルギー対策性と
ともに耐食性にも優れた新しい装飾用焼結部品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、各種の装身具、時
計などの装飾部品には対人工汗耐食性や対塩水耐食性に
優れた部品としてNi含有鋼が広く使用されてきてお
り、たとえばオーステナイト系ステンレス鋼(たとえば
SUS 316L)がその代表的なものとして知られて
いる。
【0003】しかしながら、各種のステンレス鋼やニッ
ケル合金に含まれるNiは、人の皮膚に接する場合には
アレルギー症状を誘発する原因となることが報告され、
このようなアレルギー原因としてのNiを人が接する部
品、部材には使用しないようにすることが求められてい
る。そこで、各種の装飾部品の分野において、Niを含
有しない合金材料の使用が検討されてきている。
【0004】だが、このNiを含有しない合金材料とし
ては、当然にも、Niの果たしていた優れた耐食性能を
どのように確保するのかが大きな課題となっていた。特
に、近年、その優れた成形性の点において注目されてい
る粉末射出成形品の場合には、微細気孔が成形品に含ま
れるため、どうしても充分な耐食性が得られないという
欠点があった。
【0005】このため、複雑形状品、精密小型形状品、
難切削加工部材からなる成形品の製造等にその有用性が
認められ、技術の普及が進められている粉末射出成形品
として、Niアレルギー対策性とともに対人工汗耐食性
も良好な装飾用焼結部品を実現することは切実な課題と
なっていた。この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであって、従来技術の欠点を解消し、粉末射
出成形の特徴を生かしつつ、しかも対人工汗耐食性、対
塩水耐食性、Niアレルギー対策性にも優れた新しい装
飾用焼結部品を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、重量%で、 Cr:18〜23% Mo:1〜4% Ni:1.0%以下 残部が鉄および不可避的不純物の組成を有する粉末から
射出成形されていることを特徴とする装飾用焼結部品を
提供する。
【0007】また、この発明は、上記の組成に加えて、
0.1〜2.0重量%のNb、を含有する粉末から射出
成形したものからなる装飾用焼結部品をも提供する。
【0008】
【作用】すなわち、この発明においては、粉末射出成形
(MIM)としての特徴を生かしつつ、Niアレルギー
対策を図り、かつ対人工汗耐食性並びに対塩水耐食性を
良好とするために、何よりもまずNiを実質的に含有し
ない組成、つまり、重量%として1%以下にNi含有量
を抑えている。1%を超える場合にはアレルギー対策上
好ましくないからである。
【0009】一方、Niを実質的に含有せずに人工汗耐
食性や対塩水耐食性を図るためこの発明においては、C
r−Mo−Feの鋼組成を特定の組成比構成として採用
している。しかもまた、粉末射出成形品によってその焼
結体を装飾部品とするためには焼結後の機械加工、研磨
等が必要になることから、機械加工性も良好としなけれ
ばならない。
【0010】この発明の前記の組成は、このような要求
を満たすものである。成分比について説明すると以下の
通りとなる。
【0011】Cr:18%未満の場合には耐食性は充分
とはならない。一方、23%を越える場合には強度劣化
が生じ、また耐食性の点においても好ましくない。 Mo:人工汗耐食性や対塩水耐食性を実現するためには
1%以上の含有が必須である。4%を超える場合には耐
食性の点での効果の増大はなく、かえって機械加工性の
点において好ましくない。
【0012】Nb:結晶粒の微細化および研磨性の改善
に有効であるが、0.1%未満では効果がなく、多量に
添加すると機械加工性が劣化するため、その添加量は
2.0%以下が好ましい。 なお、溶製材ではその添加が効果的と言われている元素
にはTa、Ti、Zr、Bもあるが、Ta、Ti、Zr
は粉末や焼結体の酸素が過剰となり機械的加工性を劣化
させ、Bは粉末の射出成形では効果がみられないため、
この発明においては添加しない。
【0013】このような組成を有する合金粉末は、従来
同様に金属粉末射出成形法(MIM)によって所定の形
状、大きさに成形し、焼結後に機械加工および研磨を施
すことができる。すなわち、次の一連の工程によってこ
の発明の装飾または外装部品を製造することができる。
【0014】(1)金属粉末または合金粉末(好ましく
は平均粒径10μm以下)を樹脂バインダーと混合およ
び混練する。 (2)造粒し、次いで所定の金型内に射出成形する。 (3)バインダーを不活性ガス、真空等の雰囲気におい
て脱脂する。 (4)焼結する。
【0015】(5)後加工として必要に応じて切削等の
機械加工を行い、表面研磨する。もちろん、この工程の
条件は使用する組成物に応じて、さらには目的に応じて
選択すればよい。以下、実施例を示し、さらに詳しくこ
の発明について説明する。
【0016】
【実施例】実施例1〜5 比較例1〜3 20Cr−2Moステンレス鋼粉末にNi粉末0.08
〜4.01%を混合し、粉末射出成形によって金属バン
ド部品形状に成形し、脱脂した後に、減圧下、N2 雰囲
気中で1000〜1350℃で焼結し、所定の焼結品を
得た。この焼結部品を時計のバンドに使用し、アレルギ
ーの発現評価を行った。Niによるアレルギー反応を有
する被験者10人に対しこの結果を示したものが表1で
ある。比較例1〜3との対比より明らかなように、Ni
を1%以下に制御した実施例1〜5の射出成形焼結部品
についてはアレルギー発現は認められなかった。
【0017】
【表1】
【0018】実施例6〜12 比較例6〜12 表2に示す各種組成の合金鋼の粉末(平均粒径9.5μ
m)より、粉末射出成形法により成形し、前記と同様に
焼結して時計バンド駒を製造し、人工汗耐食性並びに対
塩水耐食性を評価した。また、塩水噴霧試験(JIS
Z 2371)も行った。
【0019】試験は、35℃、96時間の噴霧試験とし
た。その結果を示したものが表2である。この表2に見
られるように、Cr18%未満の比較例4,8、Mo
1.0%未満の比較例5,8及びTiやTaを含む比較
例9,10については、いずれも塊状(C)ないし点状
(B)の発錆が認められ人工汗耐食性並びに対塩水耐食
性が悪いに対し、実施例6〜12はいずれも発錆はなく
人工汗耐食性並びに対塩水耐食性が良好であることが認
められる。塩水噴霧試験においても同様の結果が得られ
た。
【0020】また、耐衝撃性をみるため、一定の荷重W
を一定圧力で押圧する曲げ試験を行い各例の破断に至っ
た曲げ角度を表2に示した。なお、曲げ試験について
は、図1に示した通り、試料板(長さ100mm、幅7
mm、厚み3mm)に、押圧片を下降速度約1mm/分
によって下降させた時の測定を行った。比較例4〜11
はいずれも10°に至る前に破断してしまうに対し、実
施例6〜12はいずれも78°以上、特に実施例6や実
施例12では120°、150°以上曲げられてやっと
破断することを示す。このことから、比較例に対し、実
施例はいずれも外力による衝撃を受けても破断すること
なく変形して対応できること並びに焼結後の機械加工や
矯正時に割れが生じることなく加工、矯正ができること
が理解できる。
【0021】さらに鏡面性についてバフ研磨を1分間行
い、金属光沢の程度及び雲りの有無を目視にて判定し
た。その結果も表2に示した。この表2から、実施例6
〜12はいずれも金属光沢を呈するのに対し、比較例
4,8〜10は雲りが認められ、鏡面性は不良であっ
た。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】この発明によれば、Cr,Mo,Niを
所定量含有し、あるいはこれらにNbを所定量鉄に添加
する組成の粉末を射出成形することにより、アレルギー
を引き起こさず、耐食性、耐衝撃性及び鏡面性に優れた
装飾用焼結部品とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲げ試験のための装置を示した構成図である。
フロントページの続き (72)発明者 洞田 亮 愛知県蒲郡市神明町21番15号 (72)発明者 近藤 鉄也 愛知県名古屋市中川区戸田四丁目1809番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Cr:18〜23% Mo:1〜4% Ni:1.0%以下 残部が鉄および不可避的不純物の組成を有する粉末から
    射出成形されていることを特徴とする装飾用焼結部品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成に、さらにNb、を
    0.1〜2.0重量%含有してなることを特徴とする装
    飾用焼結部品。
JP18573494A 1994-08-08 1994-08-08 装飾用焼結部品 Pending JPH0849049A (ja)

Priority Applications (1)

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JP18573494A JPH0849049A (ja) 1994-08-08 1994-08-08 装飾用焼結部品

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JP18573494A JPH0849049A (ja) 1994-08-08 1994-08-08 装飾用焼結部品

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Publication Number Publication Date
JPH0849049A true JPH0849049A (ja) 1996-02-20

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ID=16175931

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JP18573494A Pending JPH0849049A (ja) 1994-08-08 1994-08-08 装飾用焼結部品

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JP (1) JPH0849049A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1837414A1 (en) * 2006-03-17 2007-09-26 Seiko Epson Corporation Decorative product and timepiece
JP2009069049A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Seiko Epson Corp 機器およびハウジング材の製造方法

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EP1837414A1 (en) * 2006-03-17 2007-09-26 Seiko Epson Corporation Decorative product and timepiece
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