JPH0952607A

JPH0952607A - クリーンローラコンベア

Info

Publication number: JPH0952607A
Application number: JP24041095A
Authority: JP
Inventors: Akira Sakagami; 章阪上
Original assignee: YATSU KOBO KK
Current assignee: YATSU KOBO KK
Priority date: 1995-08-15
Filing date: 1995-08-15
Publication date: 1997-02-25

Abstract

(57)【要約】【目的】塵埃や静電気付着粒子を外部清浄空間に漏出せ
ず、正確な移動と停止が出来る動力伝達機構をもち、搬
送物の移送方向を発塵せずに規制できるローラコンベア
を実現すること。【構成】カバー１４により閉鎖され排気経路１６をもつ
空間に、駆動プーリ１１、平プーリ１３等の動力伝達機
構を設置し平ベルト１０により搬送プーリ２２を同期回
転させ搬送物Ｗを移送する。搬送方向は回転自由なガイ
ドローラ２３によりころがり接触して規制する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、半導体・液晶表示体・
医薬品など、製造に際して清浄度管理を必要とする製品
の製造設備において、搬送物と接触した時に塵埃を発生
せず、搬送物に粒子を付着させることなく搬送する清浄
環境での搬送技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術としては、図５および図６に
示すように、ハウジング内にある複数の平歯車５３を連
動させてフランジ付搬送ローラ５５を駆動し、フランジ
により進行方向を規制しながら搬送するローラコンベア
が用いられてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のローラ
コンベアには次に述べる欠点がある。１．平歯車が直列して噛み合いを繰り返すため、駆動軸
から最後の軸に至るまでにバックラッシが累積して大き
な遊びが出来るので、運動の伝達が不正確であり、搬送
物に対して、滑りが生じて塵埃を発生し、また搬送物を
正確な位置に停止させることが出来ない。２．搬送ローラに形成したフランジは搬送方向を決める
ためにやむをえぬ手段であるが、フランジの円周長さは
搬送ローラの搬送面外周長さより大きく、周速が一致し
ないので搬送物との接触時に摩擦し、塵埃を発生する。３．歯車相互の接触はすべり対偶であるから、発塵を伴
い、動力伝達効率が低い。本発明は、上の問題点を解決するため、正確で動力伝達
効率が高い回転伝達が行え、搬送物の方向規制をころが
り接触により行い、塵埃を発生しないローラコンベアを
実現することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明のクリーンローラ
コンベアは、歯車による動力伝達を行わず、平ベルトに
より動力を伝達する。また、搬送ローラに形成していた
フランジを廃止し、搬送物の端面に近接して回転自由な
ガイドローラを設置し方向規制を行う。さらに、平ベル
トによる動力伝達系を閉鎖された空間に収納し、内部を
排気する排気経路を設けた。搬送軸１本に２個の搬送ロ
ーラを取り付ける場合、中心と両端の撓みが等しくかつ
最小になる位置に搬送ローラを取り付ける。

【０００５】

【作用】本発明によれば、高張力コードを埋設した硬質
樹脂製平ベルトは伸びが僅かで摩擦係数が大きいので、
いずれのプーリにも遊びのない動力伝達が行え、テンシ
ョナーなどの張力装置を用いないでも、十分な搬送力を
伝達できる。閉鎖した空間に設けた排気経路により排気
を行い、塵埃と静電気付着粒子が外部の清浄環境へ漏出
することがなく、環境を汚染しない。ガイドローラによ
り従来のフランジによる滑り接触ではなく、転がり接触
により搬送物を案内するので、磨耗による塵埃が発生し
ない。搬送ローラを撓み最小点に配置すれば、自重撓み
が大きい薄板を撓みを抑制して搬送できる。

【０００６】

【実施例】本発明におけるクリーンローラコンベアの実
施例を図面に基づいて説明する。図１は、本発明による
クリーンローラコンベアの実施例を示す正面図で、手前
のカバーを取り除いた状態を示す。図２は、通し軸構造
による実施例の、図１記載の矢印Ｐから見る断面図であ
る。図１および図２において、搬送ローラ２２と平プー
リ１３は搬送軸２０に取り付けられ、駆動プーリ１１は
駆動モータ２６に取り付けられており、これらのプーリ
に平ベルト１０を巻き掛け、さらに接触角度を大きくし
平ベルトの横移動を防ぐ作用をするフランジプーリ１２
を平ベルト外周に配置する。この構成により、駆動モー
タが回転すると複数の搬送ローラが同期して同一方向に
回転し、搬送物Ｗが移送される。カバー１４とベアリン
グ保持板１５およびモータ取付け板２７により閉鎖され
た空間を排気経路１６により排気すれば、塵埃や静電気
付着粒子の外部環境への漏出が防止できる。

【０００７】図３は、片持ち軸構造による実施例の断面
図である。それぞれに平プーリ３３・片持ち搬送軸３０
・搬送プーリ３２からなる副組付けを複数配置した２組
の搬送機構を、駆動軸３７に取り付けた駆動プーリ３
１，３８により同期回転させ搬送する。薄く自重撓みが
大きい搬送物Ｗを移送するとき、搬送幅（Ｌ）の２２．
３％を（１）とすれば、中央と両端の撓みが等しくかつ
最小になる。片持ち軸構造は、搬送物直下にセンサや交
差する他のコンベアの軸が入る場合に採用する。

【０００８】図４は、両端プーリ構造による実施例の断
面図である。両端に搬送プーリ４２をもつ複数の搬送軸
４０に平プーリ４３により同期回転を伝達して搬送物Ｗ
を搬送する。両端プーリ構造は、搬送物Ｗの搬送幅から
外に構造物があるとき採用されるが、清浄空気のダウン
フローが有効に作用しなくなるので、到達清浄度は低く
なる。

【０００９】

【発明の効果】本発明によるクリーンローラコンベア
は、平ベルトによる動力伝達機構を閉鎖された空間に収
納し、排気経路を設けたので、外部環境に塵埃や静電気
付着粒子を漏出しない。また、搬送方向を回転自由なガ
イドローラにより規制するので、搬送物と接触するとき
磨耗せず発塵しない。よって、クリーンルーム等の空気
清浄度の維持が必要とされる環境においても作動できる
ローラコンベアが実現する。

【図面の簡単な説明】

【図１】クリーンローラコンベアの動力伝達機構の実施
例を示す正面図である。

【図２】クリーンローラコンベアの実施例を側面から見
る断面図である。

【図３】クリーンローラコンベアの実施例を側面から見
る断面図である。

【図４】クリーンローラコンベアの実施例を側面から見
る断面図である。

【図５】従来のローラコンベアの動力伝達機構を示す正
面図である。

【図６】従来のローラコンベアを側面から見る断面図で
ある。

【符号の説明】

１０・・・平ベルト１１、３１、３８・・・駆動プーリ１２・・・フランジプーリ１３、３３、４３・・・平プーリ１４、３４、４４・・・カバー１５、３５、４５・・・軸受け保持板１６・・・排気経路１７・・・水平調節ねじ１８・・・台２０、３０、４０・・・搬送軸２１・・・パンチングプレート２２・・・搬送ローラ２３・・・ガイドローラ２４・・・ガイドローラ軸２５・・・軸受２６、３６、４６・・・モータ２７・・・モータ取付け板３７・・・駆動軸５１・・・駆動歯車５２・・・伝達歯車５３・・・平歯車５４・・・カバー５５・・・フランジ付搬送ローラ５６・・・モータ５７・・・軸受５８・・・側板５９・・・台Ｗ・・・搬送物

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本発明は、カバー（１４）とベアリング
保持板（１５）およびモータ取付け板（２７）により閉
鎖された空間の中に平プーリ（１３）を設置し、複数の
平プーリに平ベルト（１０）を巻き掛けて同期回転を与
え、平プーリと同じく搬送軸（２０）に取り付けられた
搬送プーリ（２２）を駆動して、搬送プーリ上に置かれ
た搬送物（Ｗ）を移送し、外部環境へ塵埃や粒子を飛散
させることが無い、平ベルトによる動力伝達を特徴とす
るクリーンローラコンベア。
【請求項２】請求項１記載のクリーンローラコンベア
において、搬送物（Ｗ）の進行方向を規制するために、
回転自由なガイドローラ（２３）を設け、摩擦による発
塵を防止することを特徴とするクリーンローラコンベ
ア。