JPH0952458A - 光熱変換型ヒートモード受像材料 - Google Patents

光熱変換型ヒートモード受像材料

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JPH0952458A
JPH0952458A JP8064413A JP6441396A JPH0952458A JP H0952458 A JPH0952458 A JP H0952458A JP 8064413 A JP8064413 A JP 8064413A JP 6441396 A JP6441396 A JP 6441396A JP H0952458 A JPH0952458 A JP H0952458A
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Atsushi Nakajima
厚志 仲島
Katsumi Maejima
勝己 前島
Katsuyuki Takeda
克之 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空密着により十分密着可能で、かつ搬送性
に優れ、転写性の高い高速記録可能な光熱変換型ヒート
モード記録に好適な光熱変換型ヒートモード受像材料を
提供する。平滑度の低い永久支持体へも鮮明な画像再転
写でき、かつ光沢の良い転写画像が得られる光熱変換型
ヒートモード受像材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に、クッション層、剥離層、受
像層を有する光熱変換型ヒートモード受像材料におい
て、クッション層及び受像層のTMA軟化点が60℃以
下であることを特徴とする光熱変換型ヒートモード受像
材料。支持体上に、クッション層、剥離層、受像層をこ
の順に有する光熱変換型ヒートモード受像材料におい
て、受像層がマット材を含有し、該マット剤の体積平均
粒径が、受像層のマット剤の存在しない部分の平均膜厚
より1.5〜5.5μm大きいことを特徴とする光熱変
換型ヒートモード受像材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を熱に変換し、
この熱によって熱転写可能な光熱変換型ヒートモード記
録方法に使用する受像材料に関する。特に高精細及び/
又はフルカラーの画像をディジタル・ドライ処理にて作
成可能な光熱変換型ヒートモード受像材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写による画像形成方式として
は、サーマルヘッドによる加圧・加熱方式が実用化され
ており、無騒音、簡単な機構、メンテナンスフリー、ド
ライ処理の面で優れた特長を有している。
【0003】しかも解像度の面でもサーマルヘッドの高
密度化が進み、近年では400〜600DPI以上もの
解像力が得られている。しかしながら、サーマルヘッド
の高密度化も、これ以上は困難であり、従来の熱転写記
録方式では解像力に限界があった。
【0004】そこで、光熱変換型記録材料にレーザー光
で画像露光するヒートモードレーザー熱転写方式が提案
されている。この方式では、レーザー光を数μm程度ま
で集光することが可能なため飛躍的な解像力のアップが
可能となる。
【0005】しかし、光熱変換型ヒートモード記録方式
に用いる受像材料は、高精細記録が可能である故に表面
凹凸や“うねり”が大きいと十分な転写像が得られな
い。従って、表面平滑度の低い被転写体へ画像を形成す
る場合、一度、平滑な受像面を持つ中間転写媒体へ画像
を転写し、更に所望の被転写体へラミネート等により画
像を再転写する方法が考えられる。
【0006】光熱変換型ヒートモード記録方式において
も、溶融性インクを転写し画像を形成する場合と昇華性
色素を転写し画像を形成する場合があり、受像材料に必
要な構成が異なる。即ち、昇華性色素の転写では、転写
時の記録材料と受像材料の密着性は余り重要でなく、寧
ろ一定の間隔を取る方が好ましい。これに対し、溶融性
インク画像の転写では、記録材料と受像材料の十分な密
着性が必要となる。
【0007】特開平6−126993号には、レーザー
ビームにより中間転写媒体へ昇華性色素画像を形成し、
更に圧熱処理して画像を最終被転写体へ再転写する方法
が開示されているが、この受像材料と溶融性インク層か
ら成る光熱変換型ヒートモード記録材料を用いて熱記録
を行うと、転写ムラや未露光部のインク層の転写(カブ
リ)が発生する。又、剥離層としてシリコン樹脂などを
用いると、溶融性インク層の転写感度が経時で著しく低
下する等の問題があった。
【0008】我々は種々検討の結果、受像材料の受像層
に少量のマット材を添加することで減圧密着による記録
材料と受像材料の密着性を向上させ、光熱変換型ヒート
モード記録方法による良好な溶融性インク画像の転写及
び平滑度の低い被転写体への再転写を均一に行うことが
できた。
【0009】一方、光熱変換型ヒートモード記録方式で
は処理時間の短縮が要望されている。記録装置での対応
策として露光用レーザーを複数個並列に用いること、及
びレーザーを高出力化してレーザー走査速度を高めるこ
とが有効であるが、記録材料及び受像材料の感度を向上
させることも要望されている。
【0010】受像材料の感度を上げるために、受像層バ
インダーのガラス転移点(Tg)や軟化点を下げること
が考えられるが、記録材料との密着時に未露光部のイン
ク層の転写(カブリ)が発生する。このカブリを抑制す
るため受像層に微粒子(マット材)の添加が考えられる
が、保存による経時カブリが増加する問題がある。従っ
て、高感度かつ保存性の良好な受像材料の提供が待たれ
ている。
【0011】又、このような、中間転写媒体へ画像を形
成した後に最終の被転写体に画像を再転写する場合、最
終画像の光沢が問題となる。特に、印刷校正用に用いる
には、印刷物と近似した画像光沢が要求される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み為されたものであり、その目的とする処は、高感度で
保存安定性に優れた光熱変換型ヒートモード受像材料を
提供することにある。
【0013】本発明の別なる目的は、高感度でカブリの
発生しないヒートモードレーザー記録用受像シートの提
供であり、更には、平滑度の低い永久支持体へも鮮明に
画像を再転写でき、かつ転写画像の光沢を上げる光熱変
換型ヒートモード受像材料を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決について鋭意研究の結果、本発明の上記目的が下
記構成によって達成されることを見い出した。
【0015】(1)支持体上に、クッション層、剥離
層、受像層を有する光熱変換型ヒートモード受像材料に
おいて、クッション層及び受像層のTMAにより測定し
た軟化点が60℃以下である光熱変換型ヒートモード受
像材料。
【0016】(2)剥離層のガラス転移点が75℃以上
又は引っ張り強度が3.5kg/cm2以上で、かつ膜
厚が0.2〜3.0μmである(1)に記載の光熱変換
型ヒートモード受像材料。
【0017】(3)受像層にマット剤を含有する(2)
に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0018】(4)クッション層のTMA軟化点が40
℃以下で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は引
っ張り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が0.
3〜1.0μmあるいはガラス転移点が80〜140℃
又は引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、かつ
膜厚が1.0〜3.0μmである(1)又は(3)に記
載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0019】(5)クッション層のTMA軟化点が40
〜50℃で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は
引っ張り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が
0.3〜0.8μmあるいはガラス転移点が80〜14
0℃又は引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、
かつ膜厚が0.8〜2.5μmである(1)又は(3)
に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0020】(6)クッション層のTMA軟化点が50
〜60℃で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は
引っ張り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が
0.2〜0.6μmあるいはガラス転移点が80〜14
0℃又は引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、
かつ膜厚が0.6〜2.2μmである(1)又は(3)
に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0021】(7)マット材の数平均粒径が受像層のマ
ット材の存在しない部分の平均膜厚に対し、0.3〜
2.0μm大きい(2)〜(6)のいずれか一つに記載
の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0022】(8)マット材の数平均粒径が受像層のマ
ット材の存在しない部分の平均膜厚に対し、0.3〜
1.0μm大きい(2)〜(6)のいずれか一つに記載
の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0023】(9)マット材の数平均粒径の2倍以上の
粒子重量が20%以下である粒度分布を持つ(2)〜
(8)のいずれか一つに記載の光熱変換型ヒートモード
受像材料。
【0024】(10)マット材の数平均粒径の2倍以上
の粒子重量が5%以下である粒度分布を持つ(2)〜
(8)のいずれか一つに記載の光熱変換型ヒートモード
受像材料。
【0025】(11)受像層の膜厚が3.0μm以下で
ある(1)〜(9)のいずれか一つに記載の光熱変換型
ヒートモード受像材料。
【0026】(12)受像層の膜厚が0.5μm以下で
ある(1)〜(9)のいずれか一つに記載の光熱変換型
ヒートモード受像材料。
【0027】(13)支持体上に、クッション層、剥離
層、受像層を有する光熱変換型ヒートモード受像材料に
おいて、該受像層の膜厚が0.5μm以下である光熱変
換型ヒートモード受像材料。
【0028】又、 (14)支持体上に、クッション層、剥離層、受像層を
この順に有する光熱変換型ヒートモード受像材料におい
て、該受像層にマット材を含有し、該マット材の体積平
均粒径が、受像層のマット材の存在しない部分の平均膜
厚より1.5〜5.5μm大きい光熱変換型ヒートモー
ド受像材料。
【0029】(15)マット材の体積平均粒径が、受像
層のマット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μ
m大きい(14)に記載の光熱変換型ヒートモード受像
材料。
【0030】(16)マット材が、受像層のマット材の
存在しない部分の平均膜厚より1μm大きい粒径以下の
粒子を25体積%以下しか含まないことを特徴とする
(14)に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0031】(17)マット材が、受像層のマット材の
存在しない部分の平均膜厚より5.5μm以上大きい粒
径の粒子を25体積%以下しか含まない(14)に記載
の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0032】(18)マット剤材が、積平均粒径より1
μm以上小さい粒径の粒子を25体積%以下、5.5μ
m以上大きい粒径の粒子を25体積%以下しか含まない
粒径分布を有する(14)に記載の光熱変換型ヒートモ
ード受像材料。
【0033】(19)マット材が、受像層のマット材の
存在しない部分の平均膜厚より1.5〜5.5μm大き
い体積平均粒径を有する粒子を50体積%以上含み、1
μm大きい体積平均粒径以下の粒子を25体積%以下、
5μm以上大きい体積平均粒径の粒子を25体積%以下
しか含まない粒径分布を有する光熱変換型ヒートモード
受像材料。
【0034】(20)マット材が、受像層のマット材の
存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm大きい体積平
均粒径を有する粒子を50体積%以上含み、1μm大き
い体積平均粒径以下の粒子を15体積%以下、5μm以
上大きい体積平均粒径の粒子を15体積%以下しか含ま
ない粒径分布を有する(15)に記載の光熱変換型ヒー
トモード受像材料。
【0035】(21)マット材付量が0.02〜0.2
g/m2である(19)又は(20)に記載の光熱変換
型ヒートモード受像材料。
【0036】(22)支持体上に、クッション層、剥離
層、受像層をこの順に有する光熱変換型ヒートモード受
像材料において、該受像層にマット材を含有し、該マッ
ト材の数平均粒径が、受像層のマット材の存在しない部
分の平均膜厚より1.5〜5.5μm大きいことを特徴
とする光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0037】(23)マット材の数平均粒径が、受像層
のマット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm
大きい(22)に記載の光熱変換型ヒートモード受像材
料。
【0038】(24)マット材の数平均粒径が受像層の
マット材の存在しない部分の平均膜厚より1.5〜5.
5μm大きい粒子を70個数%以上含む(22)に記載
の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0039】(25)マット材の数平均粒径が受像層の
マット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm大
きい粒子を70個数%以上含む(23)に記載の光熱変
換型ヒートモード受像材料。
【0040】(26)受像層のマット材の個数が200
〜2400個/mm2である(22)〜(25)のいず
れか一つに記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0041】(27)受像層のバインダー膜厚が0.8
〜3.5μmである(14)〜(26)のいずれか一つ
に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
【0042】(28)マット材が真球状である(3)〜
(27)のいずれか一つに記載の光熱変換型ヒートモー
ド受像材料。
【0043】(29)マット材が有機微粒子である
(3)〜(28)のいずれか一つに記載の光熱変換型ヒ
ートモード受像材料。
【0044】(30)マット材粒子の、受像層を形成す
るバインダーに対する相対屈折率が0.9〜1.1であ
る(3)〜(29)のいずれか一つに記載の光熱変換型
ヒートモード受像材料。
【0045】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0046】なお、上記(1)〜(13)の構成群と
(14)〜(29)の構成群は、課題を解決するための
アプローチが異なるので、本発明においては前者を構成
A、後者を構成Bと称する。
【0047】本発明における光熱変換型ヒートモード記
録方法(以下、ヒートモード記録方法とも言う)の代表
的プロセスとしては、特開平6−122280号に記載
のヒートモード記録方法が挙げられる。
【0048】本発明者等の検討の結果、ヒートモード記
録方法に用いる受像材料として、十分弾性を有する支持
体上に受像層を形成した受像材料を用いることにより、
記録材料と受像材料の密着性が向上し抜けの無い良好な
転写像が得られることが解った。これは支持体が変形性
を有し、転写に必要な密着が達成されるためと考えられ
る。しかし、このように支持体自身が変形性を有する材
料においては、支持体の強度、寸法安定性などが不十分
であり、高精度な画像形成が困難であった。
【0049】そこで更に検討の結果、受像材料に適当な
クッション層を設け変形性を持たせることにより、密着
性が向上することが解った。又、受像材料上に形成され
た画像を、アート紙やコート紙、上質紙などの被転写材
料と重ね合わせ、加熱及び/又は加圧することにより再
転写して最終画像を得る場合、受像材料がクッション層
を有しないと再転写される紙の表面の“うねり”のため
十分な密着が取れず、再転写像に抜けや欠けが生ずる。
このため、受像材料のクッション層の膜厚を十分厚くす
れば、最終被記録体へ画像を転写できることが明らかと
なった。
【0050】この受像材料のクッション層は、良好な密
着性を有し、再転写時にはアート紙やコート紙、上質紙
など最終被記録体の“うねり”に十分追従できるような
変形性を有することが好ましい。
【0051】更に、このクッション層は、記録材料と受
像材料を重ね合わせた際に異物が挟まった場合、異物が
埋め込まれるように変形することが好ましい。これによ
って、異物があってもその部分に画像欠陥を引き起こす
ことが防げる。
【0052】更に又、装置内での自動搬送や記録材料と
受像材料を保持する保持部材への材料の自動巻き付け可
能とするために、受像材料はある程度の剛性が必要とな
る。このためには、受像材料の支持体自身は剛性を有す
ることが好ましい。
【0053】このように、受像材料はクッション層を設
けることで、受像材料として好ましい性能を得ることが
できていたが、更に受像材料の受像層を低軟化点を持つ
素材にすると高感度に出来ることが判った。しかし、低
軟化点の素材を用いることで感度は上がるもののカブリ
が発生し易くなり、その結果、保存性も著しく劣化す
る。そこで、検討の結果、更にクッション層と受像層と
の間に剥離層を設けることで保存性の劣化を解消できる
ことが判り、本発明を為すに至った(構成A)。
【0054】又、更なる検討で、受像層に添加するマッ
ト材の平均粒径や粒径分布、添加量、形状、素材を調整
することで、色校正用カラープルーフに用いる場合に要
求される印刷画像を再現する画像の光沢、医用画像など
に用いる場合に要求されるヘーズという特性を満たし、
更に、感度やカブリ、画像記録時の受像材料と記録材料
との密着性を確保し、記録時に発生する画像欠陥の極め
て少ない、優れた受像材料が得られることを確認した
(構成B)。
【0055】以下、図面によって光熱変換型ヒートモー
ド記録方法の代表的プロセスを説明する。
【0056】密着方法としては、図1に示すように、微
小孔を有する減圧器に受像材料の受像層面と受像材料よ
り縦横共寸法が大きい記録材料のインク面を重ね合わ
せ、該受像材料の周囲よりはみ出した記録材料部分から
微小孔を通して減圧することにより、受像材料と記録材
料を密着させる、又、逆に記録材料のインク面と記録材
料より縦横共寸法が大きい受像材料の受像面を重ね合わ
せ、該記録材料の周囲よりはみ出した受像材料部分から
微小孔を通して減圧することにより、受像材料と記録材
料を密着させることも可能である。
【0057】この密着方法によれば、記録材料と受像材
料の搬送、巻付け共自動化が容易であり、密着完了後に
光照射を行うことによりヒートモード記録が可能とな
る。減圧器は図2に示すようにドラム状であってもよい
し、図3に示すように平板であってもよいが、高速記録
が要求される場合、平板の減圧器とポリゴンミラー又は
ガルバノミラーによる平面走査より、ドラム状の減圧器
を使用する円筒走査の方が光学系のロスが少なくて良
い。
【0058】このような減圧器を使用して、記録材料の
インク面と受像材料の受像面を完全に密着又は極く近傍
に配した状態(以下、この状態を密着状態と呼ぶ)で記
録情報に応じた光を照射することにより熱転写記録を行
う。
【0059】本発明における減圧器及び減圧器の周辺を
図4に示す。
【0060】ここでは減圧器がドラム状の場合を例示す
るが、平板の場合も基本的構成は同様である。例えば図
5に示す構成の受像材料と記録材料とを減圧器に巻き付
けて密着させる場合は、まず受像材料を減圧孔弁を閉じ
た状態で減圧し巻き付けて固定する。次に、記録材料を
巻き付けていくが、この時、減圧孔を順次開きながら行
う。これにより減圧時間の短縮と密着状態が得られ易
い。スクィーズローラにより押圧しながら減圧弁を開い
ていくと更に効果的である。
【0061】次に本発明に係る受像材料について述べ
る。
【0062】本発明の受像材料は、基本的に支持体上に
クッション層、剥離層及び受像層を有し、記録材料から
像様に剥離したインク層を受容して画像を形成する。
【0063】受像層の軟化点を下げると高感度な受像材
料を得ることができるが、低軟化点の受像層にするとカ
ブリを生じる。このカブリを抑制する方法として、イン
ク層又は受像層にマット材を添加することが知られてい
るが、満足すべき結果は得られなかった。ところが、ク
ッション層と受像層の間に剥離層を設けるとカブリが抑
制されるという予期せざる結果が得られた。
【0064】受像材料は、適度の耐熱強度を有すると共
に、画像が適正に形成されるよう寸法安定性に優れるこ
とが望ましい。
【0065】受像材料の支持体としては、寸法安定性が
良く、画像形成の際の熱に耐えるものならば何でもよ
く、具体的には特開昭63−193886号2頁左下欄
12〜18行に記載のフィルム又はシートを使用するこ
とができる。好ましい膜厚は25〜200μmであり、
更に好ましくは25〜100μmである。
【0066】支持体の裏面(受像層を設けた表面とは反
対側の面)には、走行安定性、耐熱性、帯電防止等の機
能を付与するために、バッキング層を設けることができ
る。バッキング層は、例えばニトロセルロース等の樹脂
を溶媒中に溶解した、或はバインダー樹脂と20〜30
μmの微粒子を溶媒中に溶解又は分散したバッキング層
塗工液を、支持体裏面に塗布することにより形成でき
る。
【0067】本発明の受像材料に設けられるクッション
層は、クッション性を有する層である。ここで言うクッ
ション性を表す指針として、弾性率や針入度を利用する
ことができる。例えば、25℃における弾性率が1〜2
50kg/mm2程度の、あるいは、JIS K253
0−1976に規定される針入度が15〜500程度の
層が、色校正用カラープルーフ画像の形成に対してはよ
り好適なクッション性を示すことが確認されているが、
要求される程度は目的とする画像の用途に応じて変わる
ものである。
【0068】より好ましいクッション層は、TMA軟化
点(Thermomechanical Analys
isにより測定した軟化点)が、60℃以下であること
が好ましく、より好ましくは45℃以下である。
【0069】TMA軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度、一定の荷重を掛けながら昇温し、測定対象物の位
相を観測することにより求める。
【0070】本発明においては、測定対象物の位相が変
化し始める温度を以てTMA軟化点と定義する。TMA
による軟化点の測定は、Thermoflex(理学電
機株式会社製)などの装置を用いて行うことができる。
例えば、Thermoflexを用い、測定温度範囲2
5℃〜200℃とし、昇温速度を5℃/minとした
際、5gの荷重を1mmφの石英ガラスピンに掛けた時
に位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点とする。
【0071】本発明のクッション層の好ましい特性は、
必ずしも素材の種類で規定できるものではないが、素材
自身の特性が好ましいものとしては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合
体(SBR)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン
共重合体(SEBS)、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体(NBR)、ポリイソプレン樹脂(IR)、ス
チレン−イソプレン共重合体(SIS)、アクリル酸エ
ステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボルネン等が
挙げられる。
【0072】これらの中でも、比較的低分子量のものが
本発明の要件を満たし易いが、素材との関連で必ずしも
限定できない。
【0073】又、上記以外の素材でも、各種添加剤を加
えることによりクッション層に好ましい特性が得られ
る。
【0074】添加剤としては、ワックス等の低融点物
質、可塑剤などが挙げられる。具体的にはフタル酸エス
テル、アジピン酸エステル、グリコールエステル、脂肪
酸エステル、燐酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。又、例えば「プラスチックおよびゴム用添加剤
実用便覧」,化学工業社(昭和45年発行)などに記載
の各種添加剤を添加することができる。
【0075】これら添加剤の添加量等は、ベースとなる
クッション層素材との組合せで好ましい物性を発現させ
るのに必要な量を選択すればよく、特に限定されないが
一般的に、クッション層素材量の10重量%以下、更に
5重量%以下が好ましい。
【0076】クッション層の形成方法としては、前記素
材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものを、ブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター等の塗布法、ホットメ
ルトによる押出しラミネーション法などが適用できる。
【0077】クッション層の好ましい膜厚は10μm以
上であり、更に好ましくは20μm以上である。又、他
の被転写体(例えばコート紙、上質紙などの紙類)に再
転写する場合には更に30μm以上の膜厚が好ましい。
クッション層の膜厚が10μm以下になると、最終被転
写体への再転写の際、抜けや欠けが発生する場合があ
る。
【0078】従来、受像層のバインダー素材に低軟化点
の素材を用いると、異物対応ができ高感度であるが、保
存後にマット材が沈み込みカブリ抑制性が劣化するた
め、用いることが困難であった。ところが、素材が高T
g(ガラス転移点)又は引張り強度のある剥離層を設け
ると、受像層のバインダー素材が低軟化点であってもマ
ット材の沈み込みを抑さえることができ、保存性が著し
く向上した。又、剥離層のバインダーの素材により膜厚
を規定することで、感度、カブリ共に良好な受像材料を
得ることができた。
【0079】剥離層バインダーの物性と膜厚は、クッシ
ョン層のTMA軟化点が40℃以下の場合、剥離層バイ
ンダーのTgが140℃以上あるいは引張り強度5.0
kg/cm2以上の時、膜厚は0.3〜1.0μmが好
ましく、素材のTgが80〜140℃あるいは引張り強
度3.5〜5.0kg/cm2の時、膜厚は1.0〜
3.0μmが好ましい。
【0080】又、クッション層のTMA軟化点が40〜
50℃の場合、素材のTgが140℃以上あるいは引張
り強度5.0kg/cm2以上の時、膜厚は0.3〜
0.8μmが好ましく、素材のTgが80〜140℃あ
るいは引張り強度3.5〜5.0kg/cm2の時、膜
厚は0.8〜2.5μmが好ましい。
【0081】更に、クッション層のTMA軟化点が50
〜60℃の場合、素材のTgが140℃以上あるいは引
張り強度5.0kg/cm2以上の時、膜厚は0.2〜
0.6μmが好ましく、素材のTgが80〜140℃あ
るいは引張り強度3.5〜5.0kg/cm2の時、膜
厚は0.6〜2.2μmが好ましい。
【0082】膜厚が小さいとカブリ、保存性が劣化し、
大きいと異物による画像欠陥が発生し易くなる。素材が
高Tgあるいは引張り強度が高いもの程、薄膜化するこ
とが出来、低いもの程、厚膜が必要となる。
【0083】剥離層のバインダーとしては、具体的にポ
リエステル、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマ
ール、ポリパラバン酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
カーボネート、エチルセルロース、ニトロセルロース、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレ
ン等のスチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、アラミド等のTgが65℃
以上の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられ
る。硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般
的硬化剤を使用することができる。
【0084】上記物性に合わせて剥離層のバインダーを
選ぶとポリカーボネート、アセタール、エチルセルロー
スが保存性の点で好ましく、更に受像層にアクリル系樹
脂を用いるとレーザー熱転写後の画像を再転写する際に
剥離性良好となり特に好ましい。
【0085】又、別に、受像層に含まれるマット材の平
均粒径や粒径分布、添加量、形状、素材を調整すること
で、冷却時に受像層との接着性が極めて低くなる層を剥
離層として利用することができる。具体的には、ワック
ス類、バインダー等の熱溶融性化合物や熱可塑性樹脂を
主成分とする層とすることができる。
【0086】熱溶融性化合物としては、特開昭63−1
93886号に記載の物質等がある。特にマイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワッ
クスなどが好ましく用いられる。熱可塑性樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重合
体、セルロース系樹脂等が好ましく用いられる。
【0087】このような剥離層には添加剤として、高級
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、アミド
類、高級アミン等を必要に応じて加えることができる。
【0088】剥離層の別の構成は、加熱時に溶融又は軟
化することによって、それ自体が凝集破壊することで剥
離性を持つ層である。このような剥離層には過冷却物質
を含有させることが好ましい。
【0089】過冷却物質としては、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾール、ト
リベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。
【0090】更に、別の構成の剥離性層では、受像層と
の接着性を低下させるような化合物を含ませる。このよ
うな化合物としては、シリコーンオイルなどのシリコン
系樹脂;テフロン、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹
脂;ポリシロキサン樹脂;ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセター
ル系樹脂;ポリエチレンワックス、アミドワックス等の
固形ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤
等を挙げることができる。
【0091】剥離層の形成方法としては、前記素材を溶
媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブレードコ
ーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコー
ター、グラビアコーター、等の塗布法、ホットメルトに
よる押出しラミネーション法などが適用でき、クッショ
ン層上に塗布し形成することができる。又は、仮ベース
上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散した
ものを、上記の方法で塗布したものとクッション層とを
貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成する方法があ
る。
【0092】受像層は、バインダーとマット材、必要に
応じて添加される各種添加剤からなる。
【0093】本発明の受像材料に用いられる受像層は、
TMA測定による軟化点が60℃以下が好ましい。
【0094】受像層バインダーの具体例としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコン
ゴム系、石油系樹脂などの粘着材、再生ゴム、塩化ビニ
ル系樹脂、SBR、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレ
ン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルエーテル、
アイオノマー樹脂、SIS、SEBS、アクリル樹脂、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、塩ビグ
ラフトEVA樹脂、EVAグラフト塩ビ樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、各種変性オレフィン、ポリビニルブチラール
等が挙げられる。
【0095】上記樹脂でTMAで測定した軟化点が60
℃以下のものについては単独で使用するが、添加剤を入
れて60℃以下にして使用してもよい。
【0096】記録材料のインク層にマット材を含有しな
い場合、剥離層としてガラス転移点が75℃以上又は引
っ張り強度が3.5kg/cm2以上の素材を選択した
場合、受像層にマット材を添加するのが有効である。該
マット材の平均粒径は、受像層のマット材の存在しない
部分の平均膜厚より0.3〜2.0μm大きいものが好
ましく、更に好ましくは0.3〜1.0μm大きいもの
がよい。0.3μm以下のものではカブリが発生し易
く、又、2.0μm以上のものでは感度が劣化する。な
お、平均粒径の2倍以上の粒子重量が20%以下である
分布を持つものが好ましく、平均粒径の2倍以上の粒子
重量が5%以下である分布を持つものがより好ましい。
【0097】マット材として平均粒径の2倍以上の粒子
重量が20%以下のものは、圧力が均一に緩和されるの
で、ブロッキングなどの保存性劣化を抑えることができ
る。平均粒径の2倍以上の粒子重量が5%以下のものを
用いると、保存性の点で更に好ましい。
【0098】このようなマット材を選択した場合、受像
層の膜厚を3.0μm以上にすると、それに合わせて適
当なマット材を添加するとマット材が多すぎて黄色味を
帯びた画像になって了うため、受像層の膜厚は3.0μ
m以下が好ましい。更に、0.5μm以下にすること
で、光沢の差を画像の画像部と非画像部に持たせること
ができ、印刷のプルーフ画像を形成する場合、印刷物に
類似した質感を持たせることができる。
【0099】マット材として更に性状を選択すると、受
像層の膜厚の制限は少なくなる。マット材として体積平
均粒径が、受像層のマット材の存在しない部分の平均膜
厚より1.5〜5.5μm大きいものが有効で、更に体
積平均粒径が受像層のマット材の存在しない部分の平均
膜厚より2〜4μm大きいことが好ましい。マット材
が、受像層のマット材の存在しない部分の平均膜厚より
1μm大きい粒径以下の粒子を、全体積の25%以下し
か含まないことは、最終転写画像の光沢の低下や受像層
の必要以上の黄色味の増大を抑えるために特に有効であ
る。
【0100】このようなマット材を選べば、前述のよう
に剥離層の素材選択幅も広がる。
【0101】粒径の特に大きなマット材を使用すると、
受像材料と記録材料間の距離が離れることによる断熱効
果により、記録材料の光熱変換層ごと受像材料に転写し
てしまう、所謂アブレートという現象が起こり易くな
る。このアブレートという現象は、画像の色、細線の再
現に悪影響を与え好ましくない。マット材の、受像層の
マット材の存在しない部分の平均膜厚より5.5μm以
上大きい粒径の粒子を全体積の25%以下に抑えること
で、この現象の発生が改善される。マット材の粒径を、
所望の粒度分布に抑えることで、上記効果が同時に達成
される。好ましくは受像層のマット材の存在しない部分
の平均膜厚より1.5〜5.5μm大きい粒径を有する
粒子を全体積の40%以上含み、受像層平均膜厚より1
μm大きい粒径以下の粒子を25%以下、受像層の平均
膜厚より5μm以上大きい粒径の粒子を25%以下しか
含まない粒径分布を有することで、マット材が、受像層
のマット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm
大きい粒径を有する粒子を全体積の50%以上含み、受
像層平均膜厚より1μm大きい粒径以下の粒子を15%
以下、受像層の平均膜厚より5μm以上大きい粒径の粒
子を15%以下しか含まない粒径分布を有することによ
り、その効果は更に大きくなる。
【0102】マット材の体積平均粒径が、受像層のマッ
ト材の存在しない部分の平均膜厚より1.5〜5μm大
きい粒径で、体積平均粒径より1μm以上小さい粒径の
粒子を15%以下、体積平均粒径より1μm以上大きい
粒径の粒子を15%以下しか含まない粒径分布を有する
ことは特に良好な結果を示す。この場合、マット材の添
加量は0.02〜0.2g/m2であることが好まし
い。
【0103】より好ましいマット材は、数平均粒径が受
像層のマット材の存在しない部分の平均膜厚より1.5
〜5.5μm大きいマット材で、この範囲の数平均粒径
の粒子が70個数%以上含まれることが更に好ましい。
特に、数平均粒径が受像層のマット材の存在しない部分
の平均膜厚より2〜4μm大きいマット材で、この範囲
の数平均粒径の粒子が70個数%以上含まれることが望
ましい。
【0104】受像層表面のマット材の分布も、重要であ
る。受像層上のマット材の個数が200〜2400個/
mm2であることが好ましい。更に、マット材が真球状
であることがマット材添加による性能向上を効果的にす
る。本発明に言う真球状とは、マット材粒子を顕微鏡な
どで観察したときの形状がほぼ球状で、長径と短径の差
が20%以下程度のことを指す。マット材が有機微粒子
であることは感度の点でも好ましく、光沢やヘーズの面
で特に有効である。所望の平均粒径と粒径の分布を持つ
無機微粒子も記録材料と受像材料の密着性を確保し、非
画像部のカブリ等を防止する目的では好ましく用いられ
るが、粒子上へのインクの転写率が有機粒子に比べ稍低
いため、特に細線の印字部で、大きな粒径のものがピン
ホール状の欠陥として現れてしまうことが多い。
【0105】又、表面反射も大きくヘーズの劣化に通じ
ることもある。マット材粒子の、受像層を形成するバイ
ンダーに対する相対屈折率が、0.9〜1.1であるこ
とは更に有効である。屈折率は、通常ある波長の光を照
射して測定され、一般的にはナトリウムのスペクトル波
長の598nmの光が使用される。
【0106】上記のマット材を用いる場合に効果的であ
る受像層のバインダー膜厚は0.8〜3.5μmが好ま
しい。
【0107】マット材の素材としては、PMMA(ポリ
メチルメタクリレート)等のアクリル樹脂、弗素系樹
脂、シリコン樹脂などの公知の有機微粒子を用いること
ができる。粒子の強度、耐溶剤性などを増すために架橋
した有機微粒子が更に好ましい。
【0108】次に、本発明の受像材料と組み合わせて用
いるヒートモードレーザー熱転写用の記録材料について
説明する。
【0109】記録材料は、支持体上に少なくとも光熱変
換機能を有するインク層を有するか、光熱変換層及びイ
ンク層を有してなり、これらの層と支持体との間に、更
に必要に応じてクッション層、剥離層等を有する。
【0110】支持体は受像材料に用いるものに準じる。
レーザー光を記録材料側から照射して画像を形成するの
であれば、記録材料の支持体は透明であることが望まし
い。レーザー光を受像材料側から照射して画像を形成す
るのであれば、記録材料の支持体は透明である必要はな
い。
【0111】クッション層は記録材料と受像材料との密
着を増す目的で設けられる。このクッション層は熱軟化
性又は弾性を有する層であり、加熱により十分に軟化変
形しうるもの、又は低弾性率を有する材料あるいはゴム
弾性を有する材料を使用すればよい。具体的には、受像
材料のクッション層に用いられるものと同様のポリマー
を用いることができる。
【0112】クッション層は或る程度の厚さを持たせる
ために塗布あるいはラミネート、フィルムの貼合せなど
により行い、更に表面平滑性を出すために、塗布にて仕
上げることもできる。
【0113】クッション層の形成方法としては、受像材
料の受像層の形成方法と同様の方法を用いることができ
る。又、特殊なクッション層として熱軟化性あるいは熱
可塑性の樹脂を発泡させたボイド構造の樹脂層を用いる
ことも可能である。表面平滑性が必須な目止めクッショ
ン層を更に形成する場合、これは各種塗布方式によって
コーティングを行うことが望ましい。好ましいクッショ
ン層の総厚は2μm以上、好ましくは4μm以上であ
る。
【0114】インク層中に光熱変換物質を添加できる場
合は、特に光熱変換層を必要としないが、光熱変換物質
が実質的に透明でない場合、転写画像の色再現性を考慮
してインク層と別に光熱変換層を設けることが望まし
い。光熱変換層はインク層に隣接して設けることができ
る。
【0115】光熱変換物質を使用する場合、光源によっ
ても異なるが、光を吸収し効率良く熱に変換する物質が
よく、例えば半導体レーザーを光源として使用する場
合、近赤外に吸収帯を有する物質が好ましく、近赤外光
吸収剤としては、例えばカーボンブラックやシアニン
系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリウム系、
チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系
色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、チオ
アミド系の有機金属錯体などが好適に用いられ、具体的
には特開昭63−139191号、同64−33547
号、特開平1−160683号、同1−280750
号、同1−293342号、同2−2074号、同3−
26593号、同3−30991号、同3−34891
号、同3−36093号、同3−36094号、同3−
36095号、同3−42281号、同3−97589
号、同3−103476号等に記載の化合物が挙げられ
る。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0116】光熱変換層におけるバインダーとしては、
Tgが高く熱伝導率の高い樹脂、例えばポリメタクリル
酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラ
ミド等の一般的な耐熱性樹脂を使用することができる。
【0117】又、光熱変換層におけるバインダーとして
は、水溶性ポリマーも用いることができる。水溶性ポリ
マーはインク層との剥離性も良く、又、光照射時の耐熱
性が良く、過度な加熱に対しても所謂飛散が少ない点で
好ましい。水溶性ポリマーを用いる場合には、光熱変換
物質を水溶性に変性(スルホ基の導入等により)した
り、水系分散することが望ましい。水溶性樹脂の中でも
ゼラチンは水溶性の赤外吸収色素の凝集が少なく、光熱
変換層の安定なコーティング、記録媒体の保存、赤外吸
収色素の凝集による色濁り、感度低下が無く好ましい。
又、光熱変換層とインク層との剥離性を上げることは感
度の向上に繋がるので、光熱変換層へ各種の離型剤を含
有させることが有効である。離型剤としては、シリコー
ン系の離型剤(ポリオキシアルキレン変性シリコーンオ
イル、アルコール変性シリコーンオイルなど)、弗素系
の界面活性剤(パーフルオロ燐酸エステル系界面活性
剤)、その他、各種界面活性剤等が有効である。
【0118】光熱変換層の膜厚は0.1〜3μmが好ま
しく、より好ましくは0.2〜1.0μmである。光熱
変換層における光熱転換物質の含有量は、通常、画像記
録に用いる光源の波長での吸光度が0.3〜3.0、更
に好ましくは0.7〜2.5になるように決めることが
できる。
【0119】光熱変換層がクッション層との接着性に劣
る場合は光照射時あるいは熱転写後に、受像シートから
インクシートを剥離する際、膜剥がれを起こし、色濁り
を起こすことがあるので、クッション層との間に接着層
を設けることも可能である。
【0120】接着層としては、インク転写時のインク剥
離強度よりインク転写時の光熱変換層及び接着層とクッ
ション層との接着力が大きい組合せになるように素材を
選ぶ必要がある。一般的にはポリエステル、ウレタン、
ゼラチンなどの従来公知の接着剤が使用できる。又、同
様な効果を得るために、接着層を設ける代わりにクッシ
ョン層に粘着付与剤、接着剤を添加することもできる。
接着層にクッション性や熱軟化性が乏しい場合、クッシ
ョン層の効果が減ってしまうので、できるだけ接着層は
薄い方が好ましい。好ましい膜厚は0.5μm以下であ
るが、接着層がクッション層の目的を果たすことができ
ればこの限りでは無い。
【0121】光熱変換層としては、この他にも蒸着膜を
使用することも可能であり、カーボンブラック、特開昭
52−20842号に記載の金、銀、アルミニウム、ク
ロム、ニッケル、アンチモン、テルル、ビスマス、セレ
ン等のメタルブラックの蒸着層等を挙げることができ
る。なお、光熱変換物質はインク層の色材そのものでも
よく、又、上記のものに限定されず、様々な物質が使用
できる。
【0122】インク層とは、加熱時に溶融又は軟化して
色材とバインダー等を含有する層毎転写可能である層を
意味し、完全な溶融状態で転写しなくてもよい。
【0123】上記色材としては、例えば無機顔料(二酸
化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならび
に鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)
及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノ
ン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系
の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその
誘導体、キナクリドン顔料等)などの顔料ならびに染料
(酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属
油溶性染料又は昇華性色素等)を挙げることができる。
【0124】例えばカラープルーフ材料とする場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、C.I.210
95又はC.I.21090,C.I.15850:
1,C.I.74160の顔料が好ましく用いられる。
【0125】インク層における色材の含有率は特に限定
されないが、通常5〜70重量%の範囲内にあり、好ま
しくは10〜60重量%である。
【0126】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂を挙げることができ
る。熱溶融性物質は、通常、柳本MJP−2型を用いて
測定した融点が40〜150℃の範囲内にある固体又は
半固体の物質である。具体的には、カルナウバ蝋、木
蝋、オウリキュリー蝋、エスパル蝋等の植物蝋;蜜蝋、
昆虫蝋、セラック蝋、鯨蝋等の動物蝋;パラフィンワッ
クス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレンワッ
クス、エステルワックス、酸ワックス等の石油蝋;並び
にモンタン蝋、オゾケライト、セレシン等の鉱物蝋等の
ワックス類を挙げることができ、更にこれらのワックス
類などの他に、パルミチン酸、ステアリン酸、マルガリ
ン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸;パルミチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、マル
ガニルアルコール、ミリシルアルコール、エイコサノー
ル等の高級アルコール;パルミチン酸セチル、パルミチ
ン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ミリ
シル等の高級脂肪酸エステル;アセトアミド、プロピオ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、アミドワックス等のアミド類;並びにステアリルア
ミン、ベヘニルアミン、パルミチルアミン等の高級アミ
ン類などが挙げられる。
【0127】又、熱可塑性樹脂としては、エチレン系共
重合体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセター
ル系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系樹脂等の樹脂類;
天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム、ジエン系コポリマー等のエラストマ
ー類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフ
ェノール樹脂、水添ロジン等のロジン誘導体;並びにフ
ェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹
脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化合物などを挙げ
ることができる。
【0128】上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜
に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融
点を有する熱転写層を形成することができる。
【0129】顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得
るために、各種分散剤を使用することが有効である。
【0130】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子(マット材)の添加が可能である。
【0131】好ましいインク層の厚さは0.2〜2μ
m、更に好ましくは0.3〜1.5μmである。特に、
0.8μm以下とすることで高感度が得られる。
【0132】ヒートモード記録の露光方法には、記録材
料と受像材料を密着させた状態で記録材料の支持体側か
ら露光する方法と、受像材料を介して露光する方法があ
る。
【0133】記録材料の支持体側より露光する場合、記
録材料で吸収しきれなかった光を受像層及び/又はクッ
ション層で吸収するように、受像層及び/又はクッショ
ン層に熱線吸収可能な色材を添加し、熱の効率的な利用
を行うことも、転写性を向上させうることに効果があ
る。
【0134】又、後者の場合、光源のエネルギーを無駄
なくインク層に吸収させるために、受像材料を通しての
光源の波長に対する透過率は70%以上が好ましく、更
に好ましくは80%以上がよい。このためには、透明性
の良い支持体及びクッション層を使用すると共に、支持
体のバックコート面及び支持体とクッション層の界面で
の反射を少なくする必要がある。支持体とクッション層
の界面での反射を小さくする為の方法としては、クッシ
ョン層の屈折率を支持体のそれに対して0.1以上小さ
くすることが好ましい。
【0135】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。まず構成A
の発明について述べる。
【0136】実施例1 (記録材料の作成)厚さ75μmの透明PET(ダイヤ
ホイルヘキスト製ポリエチレンテレフタレート:T−1
00)に、SEBS(シェル化学製:EV−250)の
トルエン溶液を乾燥膜厚6μmになるようワイヤーバー
にて塗工し、その上に下記組成の光熱変換層塗工液を乾
燥膜厚約0.25μmので、830nmの吸光度が1.
0になるようワイヤーバーにて塗工し、更にその上に下
記組成のインク層塗工液を乾燥膜厚約0.5μmになる
ようワイヤーバーにて塗工して記録材料とした。
【0137】尚、実施例における部は、素材固形分の重
量部を示す。
【0138】光熱変換層塗工液 ポリビニルアルコール(クラレ製:C−506) 7.0部 IR吸収色素(IR−1) 3.0部 水 90.0部インク層塗工液 マゼンタ顔料メチルエチルケトン分散物 3.0部 (大日精化製:ブリリアントカーミン6B) スチレン/アクリル樹脂(三洋化成製:ハイマーSBM43F) 6.0部 エチレン/酢酸ビニル樹脂 0.5部 (三井デユポンポリケミカル製:EV40Y) シリコン樹脂粒子(東芝シリコーン製:トスパール120) 0.5部 メチルエチルケトン 90.0部
【0139】
【化1】
【0140】(受像材料の作成)厚さ100μmの透明
PET(前出:T−100)に、下記組成のクッション
層塗工液を乾燥膜厚約30μmになるようアプリケータ
ーにて塗工し、その上に下記組成の剥離層塗工液を乾燥
膜厚約2.0μmになるようワイヤーバーにて塗工し、
更にその上に下記組成の受像層塗工液を乾燥膜厚約0.
4μmになるようワイヤーバーにて塗工して受像材料と
した。
【0141】クッション層塗工液 アクリル系ラテックス(カネボウNSC製:A5801)剥離層塗工液 メチルセルロース(信越化学工業社製:N10G) 5.0部 イソプロピルアルコール 95.0部受像層塗工液 アクリル系ラテックス(前出:A5801) 上記受像材料において、クッション層及び受像層の素材
を異にする試料を作成し、これらと前記記録材料を用い
て以下のようなヒートモード転写を行い、以下に示す評
価方法に基づいて感度、カブリ及び保存性を評価した。
【0142】(ヒートモード転写)波長830nmの半
導体レーザーを、1/e2のスポット径を8μmとした
光学系に対し、ドラム状減圧機に400torrで減圧
密着された記録材料と受像材料を600cm/秒の線速
度で回転させ、露光ピッチ6μmとして露光面における
パワーを30〜100mWに可変とした露光を与えて転
写を行った。
【0143】〈感度〉露光面のレーザーパワーを変化さ
せて転写したベタ画像の濃度を測定し、濃度が一定とな
るパワーを求めた。
【0144】パワー数値:評価可能試料 −:評価不能試料(ブロッキングが生じる、カブリ測定
不能、マット剤過剰) 〈カブリ〉50%網点パターンを露光し、得られた転写
画像の未露光部が転写して了った部分をカブリとして目
視で6段階評価した。
【0145】 ○ :カブリなし ○△:画像の約25%にカブリあり △ :画像の約50%にカブリあり △×:画像の約75%にカブリあり × :画像全面にカブリ − :ブロッキングして了ってカブリ測定不能 〈異物〉受像材料と記録材料の間に20μmの繊維(糸
ゴミ)を挟んだ後に露光し、繊維周辺の画像の転写抜け
を観察し、4段階評価した。
【0146】 ○ :糸ゴミ周辺の画像転写抜けがない ○△:糸ゴミの形に沿って50μm程度の画像転写抜け
がある △ :糸ゴミの形に沿って周辺の転写濃度が下がる × :糸ゴミを中心として円く2mm位の画像転写抜け
が起こる 〈保存性〉受像材料の受像層面とバッキング層面を重ね
合わせ、荷重50g/cm2を掛けて55℃・7日間の
熱加速試験を行い、試験後のブロッキング、転写性(カ
ブリ、感度)を評価した。転写性については前出の方法
で評価し、ブロッキングについては以下の4段階で評価
した。
【0147】 ◎ :100g/cm2の荷重を掛けてもブロッキングな
し ○ :ブロッキングなし △ :一部受像層剥がれが生じる × :完全にブロッキングを起こす 比較例1 (受像材料の作成)実施例1の受像材料において、受像
層塗工液を下記組成に変えた以外は同様にして受像材料
を作成した。
【0148】受像層塗工液 アクリル樹脂(三菱レーヨン製:BR113) 10部 メチルエチルケトン 45部 イソプロピルアルコール 45部 受像層の軟化点の相違による感度の評価を表1に示す。
【0149】
【表1】
【0150】受像層が柔らかい方が感度が高いことが判
る。
【0151】実施例2 (記録材料の作成)実施例1の記録材料において、イン
ク層塗工液を下記組成に変えた以外は同様にして記録材
料を作成した。
【0152】インク層塗工液 マゼンタ顔料メチルエチルケトン分散物 3.0部 (前出:ブリリアントカーミン6B) スチレン/アクリル樹脂(前出:ハイマーSBM43F) 7.5部 エチレン/酢酸ビニル樹脂(前出:EV40Y) 0.5部 シリコン樹脂粒子(前出:トスパール120) 2.0部 メチルエチルケトン 90.0部 (受像材料の作成)実施例1の受像材料において、剥離
層迄を塗布したものの上に、以下の素材から成る受像層
塗工液の組成比率を変化させて乾燥膜厚約0.4μmの
厚さになるよう塗布した。
【0153】受像層塗工液 アクリル系ラテックス(前出:A5801)固形分55
% マット材(綜研化学製PMMA微粒子:MR2HG,平
均粒径2.2μmの2倍以上の平均重量13%) 上記記録材料、受像材料を用いて以下のようにヒートモ
ード転写を行い、実施例1と同様に評価した。結果を表
2に示す。
【0154】(ヒートモード転写)ドラム状減圧機に1
20torrで減圧密着された記録材料と受像材料を、
波長1064nmのYAGレーザーの1/e2のスポッ
ト径を12μm、露光ピッチ10μmとした光学系を用
い、20000cm/秒の線速度で露光面におけるパワ
ーを2〜4W迄変化させて転写を行った。
【0155】
【表2】
【0156】マット剤を含有したものの方がカブリが少
なく、更に低軟化点のものの方が感度が高い。
【0157】実施例3 実施例2と同じ受像材料の受像層のマット剤を以下の如
く変化させ、マット材が存在しない部分の乾燥膜厚が約
1.5μmになるよう塗布してた受像材料を作成した。
実施例2に記載の記録材料を用いて実施例2と同様にヒ
ートモード転写を行い評価した。
【0158】A:PMMA粒子(平均粒径5.6μm,
平均粒径の2倍以上の平均重量30%) B:MR2HG(前出,綜研化学製:MR2HG,平均
粒径2.2μm,平均粒径の2倍以上の平均重量13
%) C:MX−21S(綜研化学製:平均粒径2.1μm,
平均粒径の2倍以上の平均重量1%以下) D:MP−1400(綜研化学製:平均粒径1.5μ
m,平均粒径の2倍以上の平均重量1%以下) 受像層のマット材の平均粒径及び平均粒径の2倍以上の
平均重量(以下、粒度分布と記す)の違いによる感度、
カブリ、保存性の評価結果を表3に示す。
【0159】
【表3】
【0160】受像層の膜厚よりも粒径が若干大きく、粒
径分布も小さいマット材を用いた方が感度が高く、カブ
リも少ない。
【0161】実施例4 剥離層バインダーのガラス転移点、引張り強度を以下の
如く変化させる以外は実施例2と同じであり、マット材
としてMR2HG(前出)を用いた受像材料と実施例2
の記録材料を用いて、実施例2と同様にヒートモード転
写を行い評価した。
【0162】E:ポリカーボネート(三菱瓦斯化学製:
PCZ200) F:ポリビニルアセタール(積水化学製:エスレックK
S−1) G:エチルセルロース(信越化学工業製:N10G) H:ポリエステル(ユニチカ製:UE3300) 剥離層の物性、膜厚、保存性の関係を表4、5及び6に
示す。
【0163】
【表4】
【0164】
【表5】
【0165】
【表6】
【0166】剥離層のバインダーの物性とその膜厚に応
じてカブリ、感度、保存性の最適点が得られることが判
る。
【0167】実施例5 受像層の膜厚を以下の如く変化させた以外は実施例2と
同じ受像材料と、実施例2の記録材料を用いて以下のよ
うにヒートモード転写を行い評価した。
【0168】受像層膜厚と二次転写後の画像部、非画像
部の光沢を測定した結果を表7に示す。
【0169】
【表7】
【0170】受像層の膜厚を変えることで、二次転写後
の画像の光沢を用途に応じて変えることができる。
【0171】実施例6 本実施例は構成Bに対応する。
【0172】(記録材料の作成)厚さ25μmの透明P
ET(ダイヤホイルヘキスト製:T100G,#25)
を支持体として、その上に下記組成の離型層塗工液をリ
バースロールコーターにて塗布・乾燥し、乾燥膜厚0.
3μmの離型層を形成した。
【0173】離型層塗工液 離型層バインダー液* 29部 架橋剤(住友化学製:スミレーズレジン613) 0.3部 水 70.7部 *離型層バインダー液は、ポリビニルアルコール水溶液(日本合成化学製:ゴ ーセノールEG−30の9.5%水溶液)97.2部、架橋促進剤(住友化学製 :スミレーズレジンACX−P)1.3部、弗素系界面活性剤(住友化学製:ス ミレーズレジンFP−150)0.3部及び水1.2部により固形分9.5%の バインダー液を調製した。
【0174】上記離型層の上に、下記組成のインク層塗
工液をワイヤーバーコーティングで塗布・乾燥しインク
層を形成した。
【0175】イエロー記録材料 (インク層塗工液) イエロー顔料分散物1 16.9部 (ジスアゾエローAAA10部を分散剤2部で メチルエチルケトン88部に分散したもの) イエロー顔料分散物2 1.9部 (ジスアゾエローHRの10部を分散剤3部で メチルエチルケトン87部に分散したもの) スチレン/アクリル樹脂 2.4部 (前出:ハイマーSBM73F) エチレン/酢酸ビニル樹脂(前出:EV40Y) 0.2部 弗素系界面活性剤(旭硝子製:サーフロンS−382) 0.1部 メチルエチルケトン 48.1部 シクロヘキサノン 30.4部 乾燥膜厚は0.55μmとした。
【0176】マゼンタ記録材料 (インク層塗工液) マゼンタ顔料分散物 12部 (ブリリアントカーミン6Bの15部を分散剤4.5部で メチルエチルケトン20.5部に分散したもの) スチレン/アクリル樹脂 2.4部 (前出:ハイマーSBM73F) エチレン/酢酸ビニル樹脂(前出:EV40Y) 0.2部 弗素系界面活性剤(前出:サーフロンS−382) 0.1部 メチルエチルケトン 60.5部 メチルイソブチルケトン 24.8部 乾燥膜厚は0.56μmとした。
【0177】シアン記録材料 (インク層塗工液) シアン顔料分散物 5.1部 (フタロシアニンブルーの30部を分散剤5部で メチルエチルケトン65部に分散したもの) スチレン/アクリル樹脂 2.9部 (前出:ハイマーSBM73F) エチレン/酢酸ビニル樹脂(前出:EV40Y 0.2部 弗素系界面活性剤(前出:サーフロンS−382) 0.1部 メチルエチルケトン 50.3部 メチルイソブチルケトン 42部 乾燥膜厚は0.54μmとした。
【0178】ブラック記録材料 (インク層塗工液) ブラック顔料分散物 4.9部 (カーボンブラック 33部を分散剤6.6部で メチルエチルケトン60.4部に分散したもの) シアン顔料分散物(前出) 0.9部 バイオレット顔料分散物 1.2部 (ジオキサジンバイオレットの10部を分散剤5部で メチルエチルケトン85部に分散したもの) スチレン/アクリル樹脂 3.9部 (前出:ハイマーSBM73F) エチレン/酢酸ビニル樹脂(前出:EV40Y) 0.3部 弗素系界面活性剤(前出:サーフロンS−382) 0.1部 メチルエチルケトン 57.9部 メチルイソブチルケトン 30.8部 乾燥膜厚は0.72μmとした。
【0179】上記各インク層の上に、下記組成の光熱変
換層塗工液をワイヤーバーコーティングにて塗布・乾燥
して、波長830nmの透過吸収率が0.8の光熱変換
層を形成した。この光熱変換層の付量は0.6g/m2
であった。
【0180】光熱変換層塗布液 ポリビニルアルコール 6部 (日本合成化学製:ゴーセノールEG−30) カーボンブラック分散物 4部 (大日本インキ製:SD−9020) 界面活性剤 0.2部 水 490部 一方、厚さ100μmの透明PET(前出:T100
G,♯100)フィルム上に、下記組成のバックコート
層塗工液をワイヤーバーコーティングにて塗布、乾燥膜
厚0.6μmのバックコート層を形成した。
【0181】バックコート層塗工液 ポリビニルアルコール 79部 (日本合成化学製:ゴーセノールEG−05) 弗素系界面活性剤 5部 (住友化学製:スミレーズレジンFP−150) 帯電防止剤(松本油脂製:エフコール214) 10部 マット材(体積平均粒径5.6μmのPMMA粒子) 6部 水 90部 上記バックコート層の裏面に、下記組成の中間層塗工液
をワイヤーバーコーティング塗布し、乾燥膜厚6μmの
中間層を形成した。
【0182】中間層塗布液 SEBS(シェル化学製:クレイトンG1657) 14部 タッキファイヤー(荒川化学製:スーパーエステルA100) 6部 メチルエチルケトン 10部 トルエン 80部 次に、前記インク層と光熱変換層を設けた各シートの光
熱変換層を、上記中間層と合わせてロールタッチで両者
を貼り合わせた後、離型層付きフィルムを剥離して、イ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各記録材料を得
た。
【0183】(受像材料1〜9の作成)厚さ100μm
のPET(前出:T−100)に、上記中間層の作成に
用いたのと同じ組成のバックコート層(乾燥膜厚0.6
μm)を設けた。
【0184】このバックコート層とは反対面にアクリル
系エマルジョン(ゼネカ製:ネオクリルA−1052)
を乾燥膜厚が約35μmになるようアプリケーターにて
塗工してクッション層とした。その上に、下記組成の剥
離層塗工液をワイヤーバーコーティングにて塗布・乾燥
して、膜厚約1.5μmの剥離層を形成した。
【0185】剥離層塗工液 ポリエステル(ユニチカ製:UE−3300) 8部 イソプロピルアルコール 92部 受像層塗工液は、ポリアクリル酸ラテックス(カネボウ
NSC製:ヨドゾールA5801,樹脂分55%)に対
し、前出の界面活性剤(スミレーズレジンFP−15
0)をラテックスの固形分に対し4%となるよう添加
し、更に所望の比率でマット材を添加し、固形分12%
の液としてワイヤーバーコーティングにて塗工して受像
材料を作成した。
【0186】(受像材料10〜24の作成)受像材料1
〜9と同様にバックコート層を設けた厚さ100μmの
PET(前出:T−100)に、アクリル系ラテックス
(カネボウNSC製:ヨドゾールAD92K)を乾燥膜
厚約30μmになるようアプリケーターにて塗工してク
ッション層とした。
【0187】その上に、下記組成の剥離層塗工液をワイ
ヤーバーコーティングにて塗布・乾燥して、膜厚約1.
7μmの剥離層を形成した。
【0188】剥離層塗工液 エチルセルロース(ダウ・ケミカル製:エトセル7) 10部 イソプロピルアルコール 90部 更に、バインダーとして、ポリアクリル酸ラテックス
(カネボウNSC製:ヨドゾールA5805,樹脂分5
5%)を用い、所望の比率でマット材を添加し、固形分
12%の液としてワイヤーバーコーティングにて塗工し
受像シートを作成した。
【0189】これらの受像材料と前記記録材料を用い
て、以下のようにヒートモード転写を行った。
【0190】(レーザー熱転写による画像形成)ドラム
表面に、受像材料を裏面が接するように巻き付けた後、
受像層とインク層が接するように記録材料を重ねて巻き
付け、ドラム表面の吸引孔、吸引溝より吸引することで
真空密着させ、記録材料の裏面からレーザー露光を与え
て受像層上に画像を転写させた。
【0191】レーザー露光は、4色分解された網点画像
データを用いて変調され、記録材料はY,M,C,K
(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)の順に交換
しながら対応する色分解データにより変調されたレーザ
ーを用い、最終的に受像層上にフルカラーの画像を得
た。
【0192】(ラミネーターによる画像転写)4色画像
が転写された受像材料の受像層を印刷用紙(三菱製紙
製:特菱アート)に重ね、圧力2kg、ロール温度15
0℃、ロール周速20mm/秒で加圧・加熱して画像を
転写した。
【0193】転写画像について、各特性を以下の評価方
法に基づいて評価した。
【0194】〈カブリ〉50%網点パターンを露光し、
得られた転写画像の未露光部が転写した部分をカブリと
して目視で評価した。
【0195】 ◎:カブリがない ○:画像印象に悪影響のない、極く薄い測定不能のカブ
リが僅かにある △:2mm以下のカブリがある ×:5mm以上のカブリがある 〈エア抜け欠陥〉受像材料と記録材料の間の空気抜け不
十分による浮きに起因する欠陥発生の有無を評価した。
【0196】 ◎:欠陥がない ○:1mm以下の欠陥があるが、画像印象には影響が少
ない △:5mm以下の欠陥がある ×:1cm以上の欠陥がある 〈黄色味〉印刷用紙に転写後の非画像部の色味を目視で
評価した。
【0197】 ◎:全く黄色味が認められない ○:殆ど黄色味が認められない △:僅かに黄色味が認められる ×:明らかに黄色味が認められる 〈光沢〉JIS Z−8741−1983に規定されて
いる鏡面光沢度測定方法の方法3に基づき60度鏡面光
沢を測定した。印刷物に近似する光沢は40〜55程度
である。
【0198】〈アブレート〉転写した画像に、記録材料
の光熱変換層の転写による汚れの有無を目視で評価し
た。
【0199】 ◎:アブレートが全くない ○:アブレートが殆どない △:アブレートがあるが、非常に量が少ない ×:アブレートがあり、色調が再現されない 〈インク転写率〉記録材料のインク層の透過濃度と、受
像材料への画像形成転写後のベタ部の透過濃度の割合
(転写濃度/インク層濃度)を%で示す。
【0200】結果を表8〜表12に示す。
【0201】
【表8】
【0202】
【表9】
【0203】
【表10】
【0204】
【表11】
【0205】
【表12】
【0206】尚、表8、表11の結果はマゼンタ記録材
料を用いての評価、表9の結果はイエロー記録材料を用
いての評価、表10の結果はシアン記録材料を用いての
評価である。又、表12はブラック記録材料を用いての
評価を示した。
【0207】尚、マット材の体積平均粒径は、コールタ
ーカウンターTA−II(日科機製)を用い、試料約1g
を純水200mlで希釈した後、超音波分散機で15分
間分散させ測定した。一方、数平均粒径は、マット材分
散液をプレパラートに極く少量採り、乾燥させた後、電
子顕微鏡にて観察し測定した。
【0208】又、マット材の個数は、塗布試料を光学顕
微鏡で観察・写真撮影し、200μm×200μmの面
積内に存在する個数から算出した。
【0209】表8〜12から明らかなように、本発明の
内容に沿うマット材を用いることで性能の良い受像材料
が得られた。又、反射率の異なるマット材として、59
8nmでの屈折率が1.48〜1.49のポリメチルメ
タクリレート粒子と、1.46である合成シリカ粒子、
1.67であるガラスビーズから、粒径の近似したもの
を選択して受像材料を作成したところ、ガラスビーズで
は転写画像の中に不要な反射が見られ、最終画像の印象
は好ましくなかった。用いたアクリル酸ラテックス樹脂
の層形成時の屈折率は1.4〜1.5であった。
【0210】合成シリカ粒子は不定形であるため、添加
率に対する光沢低下が著しく、諸性能を満足させられる
範囲が著しく狭かった。又、転写画像の彩度も低下する
傾向にあった。
【0211】ベタ転写部を観察すると、マット材の存在
する部分が微小な転写抜けになった部分も多く見られ
た。
【0212】更に、受像材料3、5、7、18、20に
ついて、全色の記録材料を用いて網点画像を重ね記録
し、フルカラーの画像を得た。
【0213】いずれも、カブリや欠陥がなく、印刷物に
非常に近似した画像を得ることができた。重ね記録は、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に行った
が、後から記録したものが転写率が下がることもなく、
紙上にラミネートした後の下層の色調を過剰に隠蔽する
ことなく、優れた2次色再現性が得られた。
【0214】
【発明の効果】本発明の受像材料を用いる記録方法によ
れば、真空密着により十分な密着が可能であり、かつ搬
送性に優れ、転写性の良好な、高速記録可能な光熱変換
型ヒートモード記録ができる。更に、本発明の受像材料
により、平滑度の低い永久支持体にも鮮明な画像転写が
でき、かつ転写画像の光沢を印刷物と同程度まで上げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光熱変換型ヒートモード受像材料を記
録材料と重ねてドラム状減圧器に巻き付けることを示す
斜視図。
【図2】ドラム状減圧器の基本的構成を示す断面図。
【図3】受像材料と記録材料が平板状減圧器で密着され
ることを示す断面図。
【図4】ドラム状減圧器及び減圧器の周辺を示す全体構
成図。
【図5】本発明の光熱変換型ヒートモード受像材料の層
構成の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 圧力ロール 2 減圧孔(2−1は開いた状態、2−2は閉じた状態
を示す) 3 ヒートモード記録材料(3−1はイエロー、3−2
はマゼンタ、3−3はシアン、3−4はブラック記録材
料を示す) 4 ヒートモード受像材料 5 ヒートモード記録材料補給手段 6 ヒートモード受像材料補給手段 7 減圧器保持部分 8 光学的書込み手段 9 筐体 10 減圧孔弁 11 支持体 12 クッション層 13 剥離層 14 受像層 15 バックコート層(必ずしも必要としない)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前島 勝己 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 竹田 克之 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、クッション層、剥離層、受
    像層を有する光熱変換型ヒートモード受像材料におい
    て、クッション層及び受像層のTMA軟化点が60℃以
    下であることを特徴とする光熱変換型ヒートモード受像
    材料。
  2. 【請求項2】 剥離層のガラス転移点が75℃以上又は
    引っ張り強度が3.5kg/cm2以上で、かつ膜厚が
    0.2〜3.0μmであることを特徴とする請求項1記
    載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  3. 【請求項3】 受像層にマット材を含有することを特徴
    とする請求項2記載の光熱変換型ヒートモード受像材
    料。
  4. 【請求項4】 クッション層のTMA軟化点が40℃以
    下で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は引っ張
    り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が0.3〜
    1.0μmあるいはガラス転移点が80〜140℃又は
    引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、かつ膜厚
    が1.0〜3.0μmであることを特徴とする請求項1
    又は3記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  5. 【請求項5】 クッション層のTMA軟化点が40〜5
    0℃で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は引っ
    張り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が0.3
    〜0.8μmあるいはガラス転移点が80〜140℃又
    は引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、かつ膜
    厚が0.8〜2.5μmであることを特徴とする請求項
    1又は3記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  6. 【請求項6】 クッション層のTMA軟化点が50〜6
    0℃で、剥離層のガラス転移点が140℃以上又は引っ
    張り強度が5.0kg/m2以上で、かつ膜厚が0.2
    〜0.6μmあるいはガラス転移点が80〜140℃又
    は引っ張り強度が3.5〜5.0kg/m2で、かつ膜
    厚が0.6〜2.2μmであることを特徴とする請求項
    1又は3記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  7. 【請求項7】 マット材の数平均粒径が、受像層のマッ
    ト材の存在しない部分の平均膜厚より0.3〜2.0μ
    m大きいことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項
    に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  8. 【請求項8】 マット材の数平均粒径が、受像層のマッ
    ト材の存在しない部分の平均膜厚より0.3〜1.0μ
    m大きいことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項
    に記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  9. 【請求項9】 マット材の数平均粒径の2倍以上の粒子
    重量が20%以下である粒度分布を持つことを特徴とす
    る請求項2〜8のいずれか1項に記載の光熱変換型ヒー
    トモード受像材料。
  10. 【請求項10】 マット材の数平均粒径の2倍以上の粒
    子重量が5%以下である粒度分布を持つことを特徴とす
    る請求項2〜8のいずれか1項に記載の光熱変換型ヒー
    トモード受像材料。
  11. 【請求項11】 受像層の膜厚が3.0μm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光熱変換型ヒートモード受像材料。
  12. 【請求項12】 受像層の膜厚が0.5μm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    光熱変換型ヒートモード受像材料。
  13. 【請求項13】 支持体上に、クッション層、剥離層、
    受像層を有する光熱変換型ヒートモード受像材料におい
    て、該受像層の膜厚が0.5μm以下であることを特徴
    とする光熱変換型ヒートモード受像材料。
  14. 【請求項14】 支持体上に、クッション層、剥離層、
    受像層をこの順に有する光熱変換型ヒートモード受像材
    料において、該受像層にマット材を含有し、該マット材
    の体積平均粒径が、受像層のマット材の存在しない部分
    の平均膜厚より1.5〜5.5μm大きいことを特徴と
    する光熱変換型ヒートモード受像材料。
  15. 【請求項15】 マット材の体積平均粒径が、受像層の
    マット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm大
    きいことを特徴とする請求項14記載の光熱変換型ヒー
    トモード受像材料。
  16. 【請求項16】 マット材が、受像層のマット材の存在
    しない部分の平均膜厚より1μm大きい体積平均粒径以
    下の粒子を25体積%以下しか含まないことを特徴とす
    る請求項14記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  17. 【請求項17】 マット材が、受像層のマット材の存在
    しない部分の平均膜厚より5.5μm以上大きい体積平
    均粒径の粒子を25体積%以下しか含まないことを特徴
    とする請求項14記載の光熱変換型ヒートモード受像材
    料。
  18. 【請求項18】 マット材が、体積平均粒径より1μm
    以上小さい粒径の粒子を25体積%以下、5.5μm以
    上大きい体積平均粒径の粒子を25体積%以下しか含ま
    ない粒径分布を有することを特徴とする請求項14記載
    の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  19. 【請求項19】 マット材が、受像層のマット材の存在
    しない部分の平均膜厚より1.5〜5.5μm大きい体
    積平均粒径を有する粒子を50体積%以上含み、1μm
    大きい体積平均粒径以下の粒子を25体積%以下、5μ
    m以上大きい体積平均粒径の粒子を25体積%以下しか
    含まない粒径分布を有することを特徴とする光熱変換型
    ヒートモード受像材料。
  20. 【請求項20】 マット材が、受像層のマット材の存在
    しない部分の平均膜厚より2〜4μm大きい体積平均粒
    径を有する粒子を50体積%以上含み、1μm大きい体
    積平均粒径以下の粒子を15体積%以下、5μm以上大
    きい体積平均粒径の粒子を15体積%以下しか含まない
    粒径分布を有することを特徴とする請求項15記載の光
    熱変換型ヒートモード受像材料。
  21. 【請求項21】 マット材付量が0.02〜0.2g/
    2であることを特徴とする請求項19又は20記載の
    光熱変換型ヒートモード受像材料。
  22. 【請求項22】 支持体上に、クッション層、剥離層、
    受像層をこの順に有する光熱変換型ヒートモード受像材
    料において、該受像層にマット材を含有し、該マット材
    の数平均粒径が、受像層のマット材の存在しない部分の
    平均膜厚より1.5〜5.5μm大きいことを特徴とす
    る光熱変換型ヒートモード受像材料。
  23. 【請求項23】 マット材の数平均粒径が、受像層のマ
    ット材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm大き
    いことを特徴とする請求項22記載の光熱変換型ヒート
    モード受像材料。
  24. 【請求項24】 マット材の数平均粒径が受像層のマッ
    ト材の存在しない部分の平均膜厚より1.5〜5.5μ
    m大きい粒子を70個数%以上含むことを特徴とする請
    求項22記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  25. 【請求項25】 マット材の数平均粒径が受像層のマッ
    ト材の存在しない部分の平均膜厚より2〜4μm大きい
    粒子を70個数%以上含むことを特徴とする請求項23
    記載の光熱変換型ヒートモード受像材料。
  26. 【請求項26】 受像層のマット材の個数が200〜2
    400個/mm2であることを特徴とする請求項22〜
    25のいずれか1項に記載の光熱変換型ヒートモード受
    像材料。
  27. 【請求項27】 受像層のバインダー膜厚が0.8〜
    3.5μmであることを特徴とする請求項14〜26の
    いずれか1項に記載の光熱変換型ヒートモード受像材
    料。
  28. 【請求項28】 マット材が真球状であることを特徴と
    する請求項3〜27のいずれか1項に記載の光熱変換型
    ヒートモード受像材料。
  29. 【請求項29】 マット材が有機微粒子であることを特
    徴とする請求項3〜28のいずれか1項に記載の光熱変
    換型ヒートモード受像材料。
  30. 【請求項30】 マット材粒子の、受像層を形成するバ
    インダーに対する相対屈折率が0.9〜1.1であるこ
    とを特徴とする請求項3〜29のいずれか1項に記載の
    光熱変換型ヒートモード受像材料。
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