【発明の詳細な説明】
植物材の保存方法
本発明は、植物材の保存方法に関する。特に装飾ディスプレイに使用する切り
緑葉および花卉を保存する方法に関する。
装飾用生花およびディスプレイに使用されているような新鮮な緑葉および切り
生花を保存するのに実際に満足する方法は、現在存在しない。葉および花卉は、
乾燥して保存することができるが、この方法は、花の激しい萎縮、色の変化およ
び壊れ易さを招く。他の方法は、新鮮な植物の組織およびその弾性を消失するこ
となく切花および葉を新鮮に保存する試みがなされている。
例えばしばらくの間、新鮮な切花および葉をグリセロール水溶液中に数日間デ
ィップすることにより保存できることが知られていた。このグリセロールは、蒸
発によって植物材中に吸収され、そして植物材に通常存在するいくらかの水と置
換する。かくしてグリセロールは、植物材の腐敗分解を抑圧し、その生命をかな
り延長させる。
残念なことに、この植物材の自然の蒸発を利用することによって植物材中へグ
リセロールを導入する方法(度々パーヒュージョンと称される)は、温度条件お
よび周囲雰囲気が高い相対湿度が最適であったとしても極めて遅い。さらに、グ
リセロールは、植物材中にそれが吸収されると、特に植物材が光に当たると、急
激な色の変化を引き起こすとう困難性を有している。
その結果、これらの色の変化の効果を補償するため、グリセロール溶液中に染
料を添加することが必要であった。
実際に、保存材としてのグリセロールの使用は、自然状態で新鮮な葉の外観を
発揮しないオウシュウブナの葉(copper beech foli-age)のような植物材に限
られていた。グリセロールを使用する植物材の保存に併なう他の問題は、植物材
の表面からグリセロール溶液
のしみ出しや流出が度々起こることである。
このことは、高い相対湿度の条件下において、特に顕著である。グリセロール
溶液のしずくは、植物材の表面に形成され、時に植物材から落ちることになる。
このことは、満足すべきことでなく、体裁もよくないことは明らかである。種々
の試みがグリセロールを使用する植物材の保存の変更や改良のためになされてき
た。例えば米国特許第4287222号明細書には、植物材中の水性液体をグリ
セロールと効果的に交換するため、高い圧力であるが周囲温度および湿度で純粋
なグリセロール中に植物材を浸漬する切り植物材の保存方法が記載されている。
しかしながら、この技術は、植物材の自然色を保存するものではなく、高い相対
湿度条件下でのグリセロールのしみ出しの問題を解決するものでもない。別の方
法として、米国特許第3895140号明細書には、グリセロールの40〜60
重量%を含む加熱水溶液に植物材を浸漬し、約70℃の温度に維持することによ
って植物材中にグリセロールを導入する方法が記載されている。これらの条件下
では、満足すべき保存製品が約35〜55時間処理して得られる。
随意に植物材は、オートグレーブ中に100℃以上の温度および高い圧力でグ
リセロール水溶液中に浸漬される。この方法は、処理時間を6〜12時間に減少
させる。
しかしながら、グリセロールを含有する得られた製品は、安定した色を有せず
、しみ出す傾向がある。長い処理時間は、植物材からの自然の緑色の極めて実質
的な退色を招くことになる。
グリセロールは、新鮮な植物材に保存の選択を残しているが、グリセロールの
実質的な欠点は、別の保存化合物を深索する分野において、或る研究者を向わせ
ている。
例えばWO91/03160公報には、先ずモレキュラーシーブで花を乾燥し
、続いてセロソルブのような揮発性有機溶媒中でポリエチレングリコールの溶液
に花を浸漬し、さらにその花から残存す
る溶媒を蒸発させて、最初に存在する水の実質的全量をポリエチレングリコール
で置換した花を得る工程よりなる切花の保存処理方法が記載されている。
得られた花は、グリセロールを含む植物材の欠点を解消してはいない。しかし
、このプロセスは、極めて費用が高く、得られた保存用の花は高価である。
ヨーロッパ特許A−0338469号公報には、記載によれば、高い湿度条件
下に植物が置かれた時に保存物質のしみ出しの減少を達成する植物の保存方法が
記載されている。この方法は、保存材が主としてアルキレンオキサイドオリゴマ
ー、1,3−ブタンジオールまたは1,4−ブタンジオールである水性保存組成物
中に切り茎を置くことにより植物を灌流する方法である。好ましい保存材は、グ
リセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、塩化マグネシウムま
たは臭化マグネシウム6水塩および水可溶性リン酸エステルから選択された少量
の第2の湿潤剤を一緒に使用している。この灌流工程は、20〜50℃の範囲の
温度で、28〜80%範囲の相対湿度で1〜14日間、殊に7〜14日間の期間
実施される。
制御された条件で実施されるこの長い灌流工程は、この方法を費用を高く、ゆ
っくりしたものとしている。
英国特許A−2040669号公報には、アメリカトガサワラ(Doug1as Fir
)の針葉を、針葉の付いた枝で(溶液のリットル当りの量で)、200〜500
mlの水、200〜300mlのエチルアルコール、0〜75mlのエチレング
リコール、50〜75mlのプロピオン酸、0〜20mlのグリセロール、10
0〜150mlのホルマリン、50〜175mlのプロピレングリコール、40
〜75gのクエン酸、1〜7gの硫酸マグネシウム、15〜25gの硫酸銅、5
〜10gの亜硫酸ソーダおよび0〜10gの海藻抽出物よりなる溶液中に浸漬す
る保存方法が記載されている。この浸漬は、周囲温度で約2週間の期間実施され
る。
エチレングリコールは、アメリカトガサワラの針葉を脱水し、その溶液からプ
ロピレングリコールのような他の構成成分を吸収し、このタイプの従来知られた
製品よりも針葉の脱落の少ない保存されたアメリカトガサワラ製品が提供される
。一方、このプロセスは、大変時間がかかり、かなりの費用を要する。
米国特許第3895140号明細書には、グリセロール以外のポリヒドロキシ
アルコールの加熱水溶液中に浸漬することによって、切った緑の葉を保存する原
理が簡単に記載されている。例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトールまたはプロピレングリコールの40%〜60%を含有する加
熱水溶液の使用について記載されている。この浸漬は、35〜55時間、60〜
70℃(140°F〜160°F)で実施される。
これらの条件下では、トリメチロールプロパンは、乾燥後、24時間以内にし
おれる、処理された緑の葉を作り、ペンタエリスリトールは、植物組織に吸収さ
れないようであり、ソルビトールは、葉をしおれさせ、そしてプロピレングリコ
ールは、萎縮あるいは捩れさせた葉にする。全の場合に、葉の自然な色の実質的
退化が起る。
驚くべきことに、プロピレングリコールのような低分子量のジヒドロキシアル
コールの加熱水溶液中に相対的に短時間浸漬することにより植物材を処理すると
、植物材の色の実質的変化を起すことなく、極めて効果的な植物材の保存が得ら
れることが見出された。
その結果、保存された植物材は、極めて安定であり、自然の色を有し、高い相
対湿度で長時間貯蔵してもしみ出す傾向は示さない。
従って、本発明によれば、保存される植物材を萎縮あるいは捩れから実質的に
回避せしめる方法であって、植物材を1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒドロキ
シアルコールを40〜95重量%含有する水性溶液中に40℃〜95℃の温度で
浸漬する工程からなる方法が提供される。
好ましくは、この水溶液は、1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒ
ドロキシアルコールを55〜80容量%含有する。云い換えると、水溶液中のC3
〜C6ジヒドロキシアルコールの全て組合せの容積は、水溶液を構成する液体の
全容積の55〜80%の範囲である。
好ましくは、1種またはそれ以上のジヒドロキシC3〜C6アルコールは、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジエチレ
ングリコールおよびトリエチレングリコールよりなる群から選択される。
最も好ましいジヒドロキシアルコールは、プロピレングリコールであり、より
好ましい水溶液はプロピレングリコールを少なくとも30容量%含有している。
より好ましくは、プロピレングリコールを少なくとも40容量%含有する水溶液
である。最も好ましくはプロピレングリコールを30〜80容量%および1,4
−ブタンジオールを5〜50容量%含有する水溶液である。このプロピレングリ
コールおよび1,4−ブタンジオールの組合せは、プロセスとして所望される浸
透力、保存量および低揮発性の最適に近い組合せを与えるようである。
本発明のプロセスが実施される相対的に高い温度は、植物材を保存液中に浸漬
し(沈め)そして保存液を単に灌流させないという事実と共にジヒドロキシアル
コールが全く速い速度で植物材中に存在する水性液体と直接交換され、予めの脱
水工程あるいは水溶液中に存在する全ての乾燥剤を必要としないことを意味して
いる。
しかしながら、さらに好ましい水溶液はC1〜C5モノヒドロキシアルコールの
ような1種またはそれ以上の脱水性アルコールの1〜20容量%を含有している
。
云い換えると、水溶液中において、C1〜C5モノヒドロキシアルコールの組合
せた容積は、好ましくは水溶液の形成している液体の全容積の1〜20%であり
、より好ましくは水溶液を形成している液体の2〜10%である。好ましいモノ
ヒドロキシアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプ
ロパノールで
ある。
好ましくは、水溶液は、さらにポリエチレングリコール、特に分子量200〜
2000の範囲のものを1〜20%w/v、好適には2〜10%w/v含有して
いてもよい。
より好ましくは水溶液は第2の湿潤剤として、グリセロールのようなトリヒド
ロキシC3〜C6アルコールを1〜10容量%含有していてもよい。水溶液中に使
用されるグリセロールの量は、保存される材において、変色およびグリセロール
のしたたりを最小限にするに充分な少ない量に保持される。
好ましくは、水溶液はさらに、アルデヒド、より好ましくはエタナールまたは
ブタン−1,5−ジアールのようなC1〜C6モノあるいはジアルデヒドを0.01
〜1容量%含有してもよい。
このアルデヒドは、保存される植物材の機械的性質を改良することが見出され
た。
本発明による方法の特に有利な点は、植物材の自然の色、殊に葉の自然の緑色
を、最小限の脱色で保存できることである。他の有利な点は、本発明は、新鮮に
切られた部分的に乾燥された、あるいは完全に乾燥された葉や花卉に対して適用
できるとうことである。
前記方法とは異なるが、本発明の方法は、まだらの葉の異なった色の部分のコ
ントラストを消失することなく、また、まだらの葉の植物材の保存に使用できる
ことである。全ての色の脱色は、さらに水溶液に色固定化化合物を添加すること
によって減少することができる。
好ましい色固定化化合物はアルミニウムまたはマグネシウムの塩であり、好ま
しくは水溶液に0.01〜3重量%の量で使用される。
しかしながら、本発明の方法によって保存された植物材は、太陽光に長い間さ
らしても、色の退化を受けないことである。
この理由として、保存された植物材の色の退化は、水溶液中に不溶化遷移金属
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩を含有していること
によって好ましく減少している。
これらの塩は、好ましくは合計濃度で0.01〜10%w/v、より好ましく
は0.1〜5%W/V、最も好ましくは1.0〜4.0w/vで存在している。好
ましくはこれらの塩は、銅またはニッケルの水可溶性塩、最も好ましくは硫酸銅
を含有している。
理論によって確認することを望まなければ、溶液中の遷移金属(または亜鉛ま
たはアルミニウム)イオンは、植物葉緑素中のマグネシウムイオンと置換され、
それによって最早それ自体の分解を感知しないように葉緑素分子の光化学的性質
を変化させているものと考えられる。
本発明による方法の1つの態様は、植物材が浸漬する水溶液の相対的に高い温
度である。好ましくは水溶液の温度は、65〜85℃である。この相対的に高い
温度は、植物材の自然の樹液および体液と水性保存溶液との早い交換を与えるこ
とになる。驚くべきことに、本発明者らは、米国特許第3895140号明細書
に報告された萎縮や捩れの全てを観察してはいない。
米国特許第3895140号明細書に教示された60〜70℃で35〜48時
間の過剰に長い処理時間は、本発明の方法のようなジヒドロキシアルコール溶液
中で処理が実施された場合に、植物材の分解および自然な色の実質的消失を招く
ことになる。
本発明の方法において、好ましくは植物材は、加熱水溶液中に24時間より少
なく、より好ましくは12時間より少なく、さらに好ましくは6時間より少なく
、もっと好ましくは3時間より少なく、最も好ましくは5分〜90分の全持続時
間浸漬される。
最適の浸漬時間は、処理水溶液の温度に依存している。好ましくは処理温度×
処理時間は、200〜18,000℃・分、好ましくは300〜9,000℃・分
、最も好ましくは300〜6,000℃・分の範囲である。
また、最適の浸漬時間は、保存される特定の植物材に依存してい
る。例えばクジャクシダの葉(Maidenhair Ferm)のような極めて繊細でデリケ
ートな植物材は、典型的には加熱溶液に約5分間浸漬することにより保存される
。他方、アメリカヒイラギ(holly)の葉のような相対的に厚くタフな葉は、完
全な保存を達成するために60〜90分の浸漬が必要である。
また、浸漬時間は、浸漬浴中に存在する脱水性アルコールのような添加剤の量
と種類にも依存している。特に、水溶液中の遷移金属塩による葉の色の効果的な
安定化には、前記の特定範囲内の相対的に長い浸漬時間を要する。
本発明の方法における浸漬工程は、実質的に大気圧下で通常実施される。植物
材の高速度保存を達成するために100℃以上の温度と高い圧力の使用は必要で
はない。
この場合、水溶液上の空気の実質的全てを短い時で間排除する。空気は、引き
続いて水溶液から植物材を除去する前に再び導入される。
この減圧サイクルは、保存方法を促進させるようであり、使用される温和な処
理条件を可能とする。
かくして減圧での浸漬工程は、好ましくは40〜50℃で実施されるか、60
〜90℃の浸漬で大気圧下で実施される。減圧サイクルで40〜50℃での処理
は、高い温度で処理することにより損傷を受ける表面光沢を有する、ユーカリ(
eucalyptus)の葉のような葉の保存に特に使用される。
大量の植物材の繰返し処理は、水溶液の組成の徐々の変化を招くことになる。
これは、植物材からの溶液への水の抽出が原因であり、また水溶液からの揮発物
の蒸発が原因である(共沸混合物である水溶液には要求されない)。
水溶液の組成は、好ましくは連続的にあるいは断続的に密度および/または沸
点またはクロマトグラフの測定手段によってモニターされ、さらにジヒドロキシ
および/またはモノヒドロキシアルコー
ルが所望の濃度を維持するように断続的に添加される。
好ましくは、本発明の方法によって保存される植物材は、切られた緑の葉およ
び/または切花である。
この方法は、色々な色の花や葉、およびアスパラガスやウラボン科クジャクシ
ダの如き優美な葉に対し特に適している。本発明の方法は、キサントフィル、カ
ロチンおよび/またはアントシアニン染料で、これらの染料による自然色の喪失
を最小限に抑えて、着色された植物材の保存にも適用できる。
好ましくは、浸漬工程につづいて、植物材が洗滌され、次いで植物材から表面
液体が乾燥される。洗滌は、例えば少量の洗剤を含む約40℃の温水で実施され
うる。乾燥工程は、通常温和な条件下で実施され、そして植物材内からジヒドロ
キシアルコールの如何なる量の蒸発もなしに洗滌された植物材から表面水をただ
除去する。
ある種の情況において、本発明による方法の温浸漬保存工程を、以下に記述さ
れるディップ被覆工程と結び付けることが好ましい。この場合、保存される植物
材は、ポリマー溶液もしくは懸濁液中にディップされ次いでポリマーで植物材を
被覆するために温浸漬工程に付される。好ましいポリマーは、ポリビニリデンク
ロライド(PVDC)からなる。
本発明は、本発明による方法によって得られる保存される植物材を同様に包含
する。特に、本発明は、5〜60重量%のプロピレングリコールと1〜30重量
%のプロピレングリコール以外の1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒドロキシア
ルコールを含有する保存される植物材を包含する、ここで、プロピレングリコー
ル対第2のジヒドロキシアルコールの合計重量の重量比は1:1〜20:1であ
る。好ましくは、この重量比は2:1〜20:1であり、さらに好ましくは3:
1〜20:1である。プロピレングリコール以外の1種またはそれ以上のC3〜
C6ジヒドロキシアルコールは、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコールおよ
びトリエチレングリコールよりなる群から選ばれる。
本発明による保存される植物材は、実質的に新鮮な外観を持ち、そして保存液
に染料を添加する必要なくして自然色を発現する。この材は、新たに切った植物
材の如く感じられる。特に保存される葉や花弁は、ひび割れや永久変形を伴わず
に、実質的に180度後に曲げることができる。保存される植物材は、高い相対
雰囲気湿度の条件下で樹液を出す傾向を示さない。このようにして、保存される
緑色の葉は、少なくとも3ヶ月間空気中で完全に安定である様子である。
本発明による保存される植物材は、例えばEP−A−0338469に記載さ
れているような、プロピレングリコールを含有する保存溶液を吸入することによ
って保存される植物材と区別される。これは、長い吸入工程が植物材の茎に、保
存溶液の高濃度を生ずるためである。対照的に本発明の方法は、保存される植物
材の葉におけるよりも茎において保存溶液のより低濃度を生じ易い。さらに、本
発明の方法で用いられる水性保存溶液の非重要成分、例えば銅塩は、保存される
植物材中に容易に検出し得る。
本発明は、同様に、植物材を1種またはそれ以上のポリマーの水性溶液もしく
は懸濁液中にディップする工程、次いで乾燥することによって植物材の表面上に
ポリマー層を与える工程からなる、植物材の保存方法を提供する。
ディップ工程は、植物材をポリマーの薄い層で被覆する。ポリマーの薄い層は
、植物材の構造や柔軟性を維持する助けとなり、そして最も重要なことに、乾燥
で植物材が収縮することを実質的に妨げる。ポリマーの薄い層は、植物材の腐敗
性浸蝕を同様に防止する。この方法は、切花の保存のために特に適していること
が見い出された。
水性溶液または懸濁液は、それ自体は、水中に溶解しない1種またはそれ以上
のポリマーのエマルジョンまたはラテックスであって
もよい。好ましくは、1種またはそれ以上のポリマーは、セルロース誘導体、デ
ンプン誘導体、天然ガム、アルギネート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
セテートまたはポリビニルアルコールを包含する。さらに好ましくは、水性溶液
または懸濁液は、5〜15%w/vのカルボキシメチルセルローズ、4〜10%
w/vのポリビニルアセテートおよび界面活性剤を含有する。良好な結果は、ポ
リビニルアセテートをポリビニルアルコールで置換することによっても得られる
。
好ましくは水性溶液または懸濁液は10〜50%v/vの1種またはそれ以上
の水混和性有機溶媒、好ましくはメタノールを含有する。有機溶媒の存在は、ポ
リマーフィルムの乾燥を加速する結果を生み、そして植物材からポリマーフィル
ムが剥がれる傾向を減ずるようである。
好ましくは植物材は、切花であり、そして植物材は20重量%以下の湿分含量
まで乾燥せしめられ、次いでディップ工程に付される。驚くべきことに、ポリマ
ー被膜は乾燥によって観察される切花の通常の収縮を実質的に妨げることがわか
った。
好ましくはディップ被覆工程は、上述したジヒドロキシアルコールの温溶液中
への浸漬に基づく保存法に対する付随物として用いられる。
本発明による方法および保存される植物材の利点は、低コスト、低速度および
生成物の優れた品質を包含する。
本発明の方法および保存される植物材の特定の態様は、以下の実施例でさらに
記述されよう。
実施例1
本発明方法の保存効果を以下に説明する。
プロピレングリコール500ml、1,4−ブタンジオール500mlおよび
水100mlからなる保存溶液を調製した。
この溶液を80℃に加熱し、この中に切断した新鮮なカーネーシ
ョンを20分間浸漬した。
この処理の後、このカーネーションを温水で簡単に洗滌し、水分を切った。
処理されたカーネーションは、新鮮な自然のカーネーションの花の色、膨張性
および弾力性を持っていた。
この処理されたカーネーションの優れた保存性は、乾燥箱中、シリカゲル上に
、周囲温度で1週間掛けておいたときの、処理されたカーネーション(サンプル
A)と処理されていない新鮮なカーネーション(サンプルB)の重量を比較する
ことによって説明される。
7日目の終わりには、処理されたカーネーションは、依然として自然な色と膨
張性をもっていたのに対して、処理しなかったカーネーションは、乾燥し、しな
びて、もろくなっていた。
実施例2
本発明の方法において、処理温度を変化させたときの効果は、以下に説明する
とおりである。
実施例1で述べた保存水溶液を用意した。
つたの葉のサンプルをこの溶液のアリコートの中に周囲温度で置
き、そして予め設定した最終処理温度にすばやく昇温し、この予め設定した温度
で20分間保持した。
次いで、つたの葉を取り出し、温水で簡単に洗滌し、空気乾燥して、外観、手
触り、保存特性を調べた。
結果は以下のとおりである。
最終処理温度 特 性
40℃ 劣る−ぐにゃぐにゃ
50℃ 劣る−ぐにゃぐにゃ
60℃ やや良好−わずかにしわ
70℃ 良好
80℃ 良好
90℃ やや良好−わずかに変色
100℃* 劣る−脱色
110℃* 劣る−脱色
*比較例
60〜90℃で保存されたつたの葉は、2〜3ケ月間の空気中での長い保管に
おいて、優れた安定性を示した。特に、葉は乾燥せず、しなびたり、もろくなっ
たりしなかった。葉は、グリセロール処理において、通常観察される変色を受け
ず、葉からの保存溶液の流出もなかった。
実施例3
本発明による保存方法の高速性を以下の実験によって説明する。
プロピレングリコール600ml、1,4−ブタンジオール100ml、イソ
プロパノール100mlおよび水220mlから保存溶液を調製した。グロキシ
アの葉のついた小枝を、重量測定し、次い
で80℃で保存溶液に浸した。間欠的に、小枝を取り出し、温水で洗滌し、表面
の液体を乾かして、重量を測定した。その結果は以下のとおりである。
時 間(分) 重 量(g)
0 1.592
1 1.422
10 1.614
20 1.672
30 1.695
40 1.704
50 1.704
60 1.704
恐らく、葉から水が抽出されたことによると思われる初期重量損失があり、次
いで保存溶液が吸収されるにつれて重量増加があることがわかるであろう。約4
0分後、保存溶液の完全な吸収に相当する安定した状態に達成している。40分
間処理されたグロキシアの葉は、新鮮で自然な外観と手触りおよび空気中で2〜
3ケ月以上の優れた安定性を示す。60分間処理されたサンプルでは、保存に関
して改良点は見当たらない。
他の植物の葉でも同様な結果が得られる。
例えば、月桂樹の葉では、80℃の上記の保存溶液中で50分後に安定した重
量に達することがわかった。バラの葉では、同じ条件の下で30分間後に安定し
た重量に達した。明らかに、必要な最小処理時間は、処理される葉の厚さや堅さ
によって変わるが、しかし、どの場合も80℃で90分以内であると思われる。
実施例4
保存溶液の組成を変化させた場合の効果を以下に説明する。多数の保存溶液が
調製され、そして80℃で40分間つたの葉を処理するために用いられた。処理
されたつたの葉を、色、膨張性、柔軟性および保管特性で評価した。
PEG2000は、平均分子量が2000であるポリエチレングリコール混合
物である。上記パーセントは体積パーセントである。星印(*)は比較例を示す
。
比較実験は、つたの葉を60%および80%v/vグリセロール/水溶液、お
よび50%および75%v/vエチレングリコール(エタンジオール)水溶液に
80℃で1時間に達するまで浸すことにより行った。すべての場合で葉は、急速
に変色し、褐色になった。加えて、グリセロール溶液は、茎にしわを起こさせた
。葉は熱グリセロール溶液中での16時間以上の処理の後に、膨張性を回復した
だけだった。これはUS−A−3895140が教示している長い処理時間を説
明しているのであろう。
実施例5
ポリマーの混合物でディップ被覆することによって花を保存する方法は、次の
とおり説明される。
ディップ被覆水性懸濁液は100g/lのカルボキシメチルセルローズ、60
g/lのポリビニルアセテートおよび10ml/lの液体界面活性剤を含有して
調製される。懸濁液は、ポリビニルアセテートの均一な懸濁を保鐙するために攪
拌される。初期重量13gおよび初期直径7cmの白いカーネーションが周囲温
度で数秒間水性懸濁液中にディップされ、余分の液体を除去し、次いで10〜2
0℃で7〜10日間脱湿気空気中で乾燥された。得られた乾燥、被覆カーネーシ
ョンは、3.5gの重量を示し、6〜5cmの直径を有している。これらの花は
、自然の外観を示し、花弁が良好な柔軟性を示している。
比較のため、いくつかのカーネーションが初期のディップ被覆工程を行わずに
、上記のとおり乾燥された。乾燥カーネーションは、約2gの重量を示し、そし
てたった3cmの直径にまで収縮した。乾燥された花弁はもろく、そして被覆さ
れた花弁というよりも落下する傾向を示した。
上記態様は、実施例のみによって記述された。付随する特許請求の範囲の概念
に包含される多くの他の態様は、当業者には明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年3月15日
【補正内容】
エチレングリコールは、アメリカトガサワラの針葉を脱水し、その溶液からプ
ロピレングリコールのような他の構成成分を吸収し、このタイプの従来知られた
製品よりも針葉の脱落の少ない保存されたアメリカトガサワラ製品が提供される
。一方、このプロセスは、大変時間がかかり、かなりの費用を要する。
米国特許第4664956号明細書は、植物材を比重1.03〜1.10を持つ
エチレングリコール中に、21〜210KPaの圧力下、21〜41℃で4時間
〜5日間浸漬することからなる植物材の保存方法を開示している。
米国特許第3895140号明細書には、グリセロール以外のポリヒドロキシ
アルコールの加熱水溶液中に浸漬することによって、切った緑の葉を保存する原
理が簡単に記載されている。例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトールまたはプロピレングリコールの40%〜60%を含有する加
熱水溶液の使用について記載されている。この浸漬は、35〜55時間、60〜
70℃(140°F〜160°F)で実施される。
これらの条件下では、トリメチロールプロパンは、乾燥後、24時間以内にし
おれる、処理された緑の葉を作り、ペンタエリスリトールは、植物組織に吸収さ
れないようであり、ソルビトールは、葉をしおれさせ、そしてプロピレングリコ
ールは、萎縮あるいは捩れさせた葉にする。全の場合に、葉の自然な色の実質的
退化が起る。
驚くべきことに、プロピレングリコールのような低分子量のジヒドロキシアル
コールの加熱水溶液中に相対的に短時間浸漬することにより植物材を処理すると
、植物材の色の実質的変化を起すことなく、極めて効果的な植物材の保存が得ら
れることが見出された。
その結果、保存された植物材は、極めて安定であり、自然の色を有し、高い相
対湿度で長時間貯蔵してもしみ出す傾向は示さない。
従って、本発明によれば、保存される植物材を製造する方法であって、植物材
を1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒドロキシアルコ
ールを40〜95重量%含有する水性溶液中に40℃〜95℃の温度で植物材が
萎縮や捩れを起さずに植物材の保存を達成するに十分な時間浸漬する工程からな
る方法が提供される。
好ましくは、この水溶液は、1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒ
ルが所望の濃度を維持するように断続的に添加される。
好ましくは、本発明の方法によって保存される植物材は、切られた緑の葉およ
び/または切花である。
この方法は、色々な色の花や葉、およびアスパラガスやウラボン科クジャクシ
ダの如き優美な葉に対し特に適している。本発明の方法は、キサントフィル、カ
ロチンおよび/またはアントシアニン染料で、これらの染料による自然色の喪失
を最小限に抑えて、着色された植物材の保存にも適用できる。
好ましくは、浸漬工程につづいて、植物材が洗滌され、次いで植物材から表面
液体が乾燥される。洗滌は、例えば少量の洗剤を含む約40℃の温水で実施され
うる。乾燥工程は、通常温和な条件下で実施され、そして植物材内からジヒドロ
キシアルコールの如何なる量の蒸発もなしに洗滌された植物材から表面水をただ
除去する。
ある種の情況において、本発明による方法の温浸漬保存工程を、以下に記述さ
れるディップ被覆工程と結び付けることが好ましい。この場合、保存される植物
材は、ポリマー溶液もしくは懸濁液中にディップされ次いでポリマーで植物材を
被覆するために温浸漬工程に付される。好ましいポリマーは、ポリビニリデンク
ロライド(PVDC)からなる。
本発明は、本発明による方法によって得られ得る保存される植物材を同様に包
含する。特に、好ましくは、保存される植物材は5〜60重量%のプロピレング
リコールと1〜30重量%のプロピレングリコール以外の1種またはそれ以上の
C3〜C6ジヒドロキシアルコールを含有する。ここで、プロピレングリコール対
第2のジヒドロキシアルコールの合計重量の重量比は1:1〜20:1である。
好ましくは、この重量比は2:1〜20:1であり、さらに好ましくは3:1〜
20:1である。プロピレングリコール以外の1種またはそれ以上のC3〜C6ジ
ヒドロキシアルコールは、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジ
エチレングリコールおよびト
リエチレングリコールよりなる群から選ばれる。
本発明による保存される植物材は、実質的に新鮮な外観を持ち、そして保存液
に染料を添加する必要なくして自然色を発現する。この材は、新たに切った植物
材の如く感じられる。特に保存される葉や花弁は、ひび割れや永久変形を伴わず
に、実質的に180度後に曲げることができる。保存される植物材は、高い相対
雰囲気湿度の条件下で樹液を出す傾向を示さない。このようにして、保存される
緑色の葉は、少なくとも3ケ月間空気中で完全に安定である様子である。
本発明による保存される植物材は、例えばEP−A−0338469に記載さ
れているような、プロピレングリコールを含有する保存溶液を吸入することによ
って保存される植物材と区別される。これは、長い吸入工程が植物材の茎に、保
存溶液の高濃度を生ずるためである。対照的に本発明の方法は、保存される植物
材の葉におけるよりも茎において保存溶液のより低濃度を生じ易い。さらに、本
発明の方法で用いられる水性保存溶液の非重要成分、例えば銅塩は、保存される
植物材中に容易に検出し得る。
本発明の方法は、好ましくは、植物材を1種またはそれ以上のポリマーの水性
溶液もしくは懸濁液中にディップする工程、次いで乾燥することによって植物材
の表面上にポリマー層を与える工程を包含する。
ディップ工程は、植物材をポリマーの薄い層で被覆する。ポリマーの薄い層は
、植物材の構造や柔軟性を維持する助けとなり、そして最も重要なことに、乾燥
で植物材が収縮することを実質的に妨げる。ポリマーの薄い層は、植物材の腐敗
性分解を同様に防止する。この方法は、切花の保存のために特に適していること
が見い出された。
水性溶液または懸濁液は、それ自体は、水中に溶解しない1種またはそれ以上
のポリマーのエマルジョンまたはラテックスであって
もよい。好ましくは、1種またはそれ以上のポリマーは、セルロース誘導体、デ
ンプン誘導体、天然ガム、アルギネート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
セテートまたはポリビニルアルコールを包含する。さらに好ましくは、水性溶液
または懸濁液は、5〜15%w/vのカルボキシメチルセルローズ、4〜10%
w/vのポリビニルアセテートおよび界面活性剤を含有する。良好な結果は、ポ
リビニルアセテートをポリビニルアルコールで置換することによっても得られる
。
好ましくは水性溶液または懸濁液は10〜50%v/vの1種またはそれ以上
の水混和性有機溶媒、好ましくはメタノールを含有する。有機溶媒の存在は、ポ
リマーフィルムの乾燥を加速する結果を生み、そして植物材からポリマーフィル
ムが剥がれる傾向を減ずるようである。
ディップ被覆工程は、上述したジヒドロキシアルコールの温溶液中への浸漬に
基づく保存法に対する付随物として用いられる。
本発明による方法および保存される植物材の利点は、低コスト、低速度および
生成物の優れた品質を包含する。
本発明の方法および保存される植物材の特定の態様は、以下の実施例でさらに
記述されよう。
実施例1
本発明方法の保存効果を以下に説明する。
プロピレングリコール500ml、1,4−ブタンジオール500mlおよび
水100mlからなる保存溶液を調製した。
この溶液を80℃に加熱し、この中に切断した新鮮なカーネーシ
PEG2000は、平均分子量が2000であるポリエチレングリコール混合
物である。上記パーセントは体積パーセントである。星印(*)は比較例を示す
。
比較実験は、つたの葉を60%および80%v/vグリセロール/水溶液、お
よび50%および75%v/vエチレングリコール(エタンジオール)水溶液に
80℃で1時間に達するまで浸すことにより行った。すべての場合で葉は、急速
に変色し、褐色になった。加えて、グリセロール溶液は、茎にしわを起こさせた
。葉は熱グリセロール溶液中での16時間以上の処理の後に、膨張性を回復した
だけだった。これはUS−A−3895140が教示している長い処理時間を説
明しているのであろう。
上記態様は、実施例のみによって記述された。付随する特許請求の範囲の概念
に包含される多くの他の態様は、当業者には明らかであろう。
請求の範囲
1.保存される植物材を製造する方法であって、植物材を1種またはそれ以上の
C3〜C6ジヒドロキシアルコールを40〜95容量%含有する水性溶液中に40
℃〜95℃の温度で植物材が萎縮や捩れを起さずに植物材の保存を達成するに十
分な時間浸漬する工程からなる方法。
2.水性溶液が1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒドロキシアルコールを55〜
80容量%含有する、請求項1による方法。
3.1種またはそれ以上のジヒドロキシアルコールがプロピレングリコール、1
,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコールおよびト
リエチレングリコールよりなる群から選ばれる、請求項1または2による方法。
4.水性溶液が少なくとも30容量%のプロピレングリコールを含有する請求項
1、2または3による方法。
5.水性溶液が少なくとも40容量%のプロピレングリコールを含有する、前記
請求項のいずれかによる方法。
6.水性溶液が30〜80容量%のプロピレングリコールおよび5〜50容量%
の1,4−ブタンジオールを含有する、前記請求項のいずれかによる方法。
7.水性溶液が1種またはそれ以上のC1〜C5モノヒドロキシアルコールを1〜
20容量%でさらに含有する、前記請求項のいずれかによる方法。
8.水性溶液がC1〜C5モノヒドロキシアルコールを2〜10容量%で含有する
、請求項7による方法。
9.C1〜C5モノヒドロキシアルコールがメタノール、エタノール、プロパノー
ルおよびイソプロパノールよりなる群から選ばれる、請求項7または8による方
法。
10.水性溶液が遷移金属、アルミニウムもしくは亜鉛の溶解した
塩1種またはそれ以上をさらに含有する、前記請求項のいずれかによる方法。
11.該溶解した塩が0.01〜10% W/V、好ましくは0.1〜5% W/V、さら
に好ましくは1.0〜4.0% W/Vの量で存在する、請求項10による方法。
12.溶解した塩が銅もしくはニッケルの塩を含有する、請求項10または11
による方法。
13.植物材が65℃〜85℃の温度で水性溶液中に浸漬される、前記請求項の
いずれかによる方法。
14.植物材が水性溶液中に24時間以内浸漬される、前記請求項のいずれかに
よる方法。
15.植物材が水性溶液中に12時間以内浸漬される、前記請求項のいずれかに
よる方法。
16.植物材が水性溶液中に6時間以内浸漬される、前記請求項のいずれかによ
る方法。
17.植物材が水性溶液中に3時間以内浸漬される、前記請求項のいずれかによ
る方法。
18.植物材が水性溶液中に全期間で5分間から90分間浸漬される、前記請求
項のいずれかによる方法。
19.植物材が切られた緑の葉および/または切花である、前記請求項のいずれ
かによる方法。
20.浸漬工程に続いて植物材が洗浄されそして植物材の表面液体を乾燥する、
前記請求項のいずれかによる方法。
21.浸漬工程の少なくとも1部分が大気圧よりも低い圧力で実施される、前記
請求項のいずれかによる方法。
22.前記請求項のいずれかによる方法によって得られ得る保存される植物材。
23.5〜60重量%のプロピレングリコールと1〜30重量%のプロピレング
リコール以外の1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒ
ドロキシアルコールとを含有しそしてプロピレングリコール対第2のジヒドロキ
シアルコールの重量比が1:1〜20:1である、請求項22による保存される
植物材。
24.1種またはそれ以上のC3〜C6ジヒドロキシアルコールが1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコールおよびトリエチレン
グリコールよりなる群から選ばれる、請求項24による保存される植物材。
25.1種またはそれ以上のポリマーの水性溶液もしくは懸濁液に植物材をディ
ップする工程、次いで乾燥して植物材の表面上にポリマーの層を残存せしめるこ
とをさらに含有してなる請求項1〜21のいずれかによる植物材の保存方法。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C
H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB
,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M
W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,
US,UZ,VN,
(72)発明者 ジエニングス,ローレンス
イギリス国 ファイフ ピッテンウィー
ン,セント・エイブス・クレッセント2