JPH09505243A - レーザー色素熱転染印刷 - Google Patents

レーザー色素熱転染印刷

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JPH09505243A
JPH09505243A JP7508562A JP50856294A JPH09505243A JP H09505243 A JPH09505243 A JP H09505243A JP 7508562 A JP7508562 A JP 7508562A JP 50856294 A JP50856294 A JP 50856294A JP H09505243 A JPH09505243 A JP H09505243A
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Abstract

(57)【要約】 レーザービーム(5)による走査を用いて色素供与体リボン(4)の所定の領域を加熱し、受容体シート(2)に色素を転染することにより、シート(2)内に画像を形成する。隣接する加熱画素領域を重ならせ、次の隣接画素に熱を加える時点で、最初に印刷された画素にまだ相当量の熱が残っているように、ビームの走査速度と、各パルスの開始から次のパルスの開始までの遅延時間とを設定する。この残存する熱を用いることにより、印刷効率を改善する。この重なりを促進するように、楕円ビームの長軸を、走査方向に揃える。走査方向に、より多くの情報を(及び情報の繰り返しを)所定数回与えることによって、非正方形格子状の印刷が行われる。画素に加えられる出力を、先に印刷された隣接画素の色の濃さに基づいて調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 レーザー色素熱転染印刷 本発明は、レーザー源を操作して、色素熱転染印刷を行う方法に関する。色素 熱転染印刷方法は主に3種類に分類でき、それぞれ、色素を溶融、拡散及び昇華 によって転染させる。 拡散法では、支持基層上に色素層と受容体層とをそれぞれ備えた色素供与体リ ボンと色素受容体リボンとを互いに接触するように保持し、局所的エネルギー源 を用いて、色素層の所定の画素領域を加熱して、その領域の色素を熱移動可能に し、接触する受容体層に拡散させることにより、受容体層に画素パターンを印刷 する。色素層の画素領域を適切に選択して加熱することにより、所望の印刷結果 が得られる。色素層の画素領域に加えられるエネルギーの量を加減することによ り、受容体層に転染される色素の量を加減することができ、印刷される画素の色 の濃さが決まる。これにより、連続調印刷が可能になる。 強力で、高い指向性を有し、制御可能な出力を得られるため、多くの場合、レ ーザー源がエネルギー源として選択される。レーザー源が選択された場合、通常 、レーザーエネルギーを熱に変換するために、レーザー光吸収材料が色素リボン 内で用いられる。この場合、レーザー光吸収材料を独立した層としてもよいし、 色素層内に分散させてもよい。 通常、レーザー源の出力を供与体リボン上で所定の速度で走査し、レーザー源 の出力パルスをオン/オフさせる。出力パルスがオンになるごとに、加熱された 画素領域が色素層に形成される。印刷される画素の色の濃さは、色素層の対応す る加熱画素領域から転染される色素の量によって決まる。また、転染される色素 の量は、その画素領域に加えられるレーザーパルスの出力の強さと出力時間の長 さとに依存する。隣接する印刷画素間の間隔は、色素層におけるレーザー出力の 走査速度と、印刷画素を生成する各パルスの開始から次のパルスの開始までの時 間とによって決まる。 濃色の画素を続けて印刷することにより、印刷物中に濃色の領域が形成される 。 周知のように、各印刷画素が走査方向に沿って部分的にそれに隣接する画素に重 なるように、走査速度とレーザーのパルス速度が選定される。これにより、印刷 された濃色の領域が一定の光学濃度を有するようになり、通常のレーザー出力の ガウス断面形状によって、各印刷画素の周囲よりも中心の方が少し色が濃くなる という現象が打ち消される。印刷画素の重なりは、通常、印刷画素上に投影した 時のレーザービーム断面の半値幅点(最大断面強度の1/eとして測定される点 )と一致する。 本発明は、色素熱転染印刷におけるレーザー源のより効率的な操作に関するも のであり、従来技術に比べて、最適な変調とレーザーパルス時間と重なりの最適 な制御を行うことができる、という利点を備える。 本発明は、色素供与体上をレーザー源のパルス出力で走査することにより、前 記供与体の所定の画素領域を加熱して、色素を色素受容体に転染する方法で、走 査方向に沿って隣接する加熱画素領域が重なるように、前記供与体上における前 記パルス出力の走査速度と、隣接する各加熱画素領域に熱を加える各レーザーパ ルスの開始から次のレーザーパルスの開始までの遅延時間と、を設定し、更に、 隣接する加熱画素領域に熱を加える時点で、最も陰影の濃い印刷画素を与える最 初の加熱画素領域にまだ相当量の熱が残っているように、前記遅延時間を設定す ることを特徴とするレーザー色素熱転染印刷方法を提供するものである。 ここで、「隣接する加熱画素領域」という言葉は、本発明の方法で用いられる 所定の走査速度及び遅延時間に対して最小の間隔で配置される一対の加熱画素領 域を意味し、例えば、濃色の画素、次に白領域、また次に濃色の画素を有する画 像を印刷する時のように、1画素あるいはそれ以上の画素領域幅間隔をあけて生 成される2つの加熱領域を意味するものではない。この後者の場合には、濃色の 画素領域間は重ならず、熱的相互作用は存在しない。 本発明は、従来法と比較して、より効率的な印刷方法を提供するものである。 本発明において、少なくとも、最初の画素領域を全出力パルスで最も濃い陰影 を与えるように印刷した場合には、前記画素領域に重なっている隣接領域が加熱 される時に、前記画素領域にまだ有意の量の熱が残存している。この残存熱は無 駄にされることなく、隣接する画素領域の加熱効果を高めるために用いられる。 本発明は、少なくとも一つの画素領域が最大レーザー出力で加熱された場合に 、それに隣接する加熱画素領域間に熱相互作用を生じさせるものである。この結 果、レーザー源によって供給されるエネルギーをより効率的に利用することがで き、従来技術と比較して、より少ないレーザーエネルギーから所定の光学濃度を 有する印刷領域を作成することが可能になる。 最初の画素領域が最大値よりは少ない程度に加熱される場合、即ち、中間陰影 の画素を生成する場合でも、熱相互作用を利用できるするように、遅延時間を設 定することが望ましい。上述したように、淡色の一つあるいは複数の画素、ある いは、印刷されない領域が存在する部分には、有意の熱的相互作用は全く生じな い。現在の好適なシステムでは、最大光学濃度の約30%で印刷された最初の画 素領域から有意の熱的相互作用が得られる、と考えられる。 前記遅延時間は、約1000マイクロ秒以下であることが望ましい。この値以 下の遅延時間の場合に、本発明が特に優れた効果を与えることがわかっている。 更に、より望ましくは、前記遅延時間が、約10マイクロ秒以下であり、もっ といえば、遅延時間は、可能な限り小さく、ゼロに近いほどよい。また、望まし くは、前記走査速度が、約0.1m/sから約100m/sまでの範囲内にあり 、レーザーの出力密度が、約107ないし1010Wm-2である。 隣接する加熱画素領域が、従来技術において見られるようなレーザービーム断 面の半値幅点の重なりよりも大きな重なり面積を有することが望ましく、更にい えば、従来技術の重なりよりも約10%以上大きな重なり面積を有することが望 ましい。より大きな重なり面積を有することにより、隣接する加熱画素領域から より多くの残余熱を得ることができ、効率を更に高めることが可能になる。従っ て、レーザー出力の走査速度を加熱遅延時間に対して設定し、従来技術における 周知の重なり量よりも、隣接する加熱画素領域の実質的な重なり面積を増加させ るようにしてもよい。重なり面積が増えれば、相互作用も大きくなる。 本発明の方法では、複数の画素領域をより近づけることにより、所定の大きさ の濃色領域を印刷するために、従来技術の方法よりも多くの画素を印刷する必要 がある。これは、エネルギー効率の点で不利に思われるかもしれないが、画素の 熱的相互作用による省エネ効果が、より多くの画素を印刷するために必要なエネ ルギー量よりも大きい、ことがわかっている。 レーザー源をパルスモードで操作して、レーザー源のパルスを連続的にオン・ オフすることにより、画素が重なっている行を作成して、一定の光学濃度領域を 印刷するようにしてもよい。所望の印刷画像を作成するためには、当然、異なっ た光学濃度の領域が必要となり、そのためには、異なった画素領域に加えるレー ザーエネルギーを変調させる必要がある。このような変調は、レーザーパルスの 出力あるいは長さを変えることにより行われる。 あるいは、レーザー源を、パルスモードの代わりに連続モードで操作するよう にしてもよい。この場合には、色素層上を連続ビームで走査することにより、一 定の光学濃度の行が作成される。この連続走査は、加熱遅延時間と画素間隔の両 方を、最小値まで、実質的にはゼロまで、減少させる限界条件に相当する。しか し、画像等の情報を印刷するためには変調が必要であり、連続走査だけではこの 変調を実現することができない。 即ち、別の観点から鑑みて、本発明は、レーザー源の出力で色素供与体上を走 査することにより、色素を色素受容体に転染させるレーザー色素熱転染印刷の方 法で、最も陰影の濃い領域を作成する場合には、前記レーザー源を連続的にオン 状態にし、また、より薄い陰影の領域を作成する場合には、ビームを変調させる ことを特徴とするレーザー色素熱転染印刷方法を提供するものである。この変調 は、より薄い陰影を生じさせる画素領域を走査している時に、ビームの出力を変 えることにより、及び/あるいは、レーザー源の変調を短い間隔でオン・オフす ることにより、実現される。この結果、より薄い陰影を生じさせる画素領域をビ ームが横切っていると考えられる所望の時間だけ、加熱が行われる。好適な走査 時間は、0.1ないし100ms-1である。 レーザー出力源としては、Nd:YAGレーザー、レーザーダイオード等、パ ルスモードあるいは連続モードで操作可能な、いかなる適当なレーザー源を用い てもよい。 本発明は、走査方向に熱的相互作用を与えるものであるが、ある走査行の印刷 から次の走査行の印刷までの時間は、各々の加熱画素領域を完全に冷却するのに 必要な時間よりも長い。このため、例えば、走査方向と垂直な、色素シートの紙 送り方向に互いに隣接する、色素シートの加熱画素領域間には、熱的相互作用が 存在しない。熱的相互作用が存在しない場合、紙送り方向に沿って隣接する加熱 画素領域間の重なりを従来技術で周知の量よりも大きくするメリットは何もない 。このため、通常、紙送り方向よりも走査方向に沿って、画素領域を互いにより 接近させる。従って、パルスレーザーは、通常、紙送り方向よりも走査方向によ り多くの画素情報を有する状態で印刷を行なう。即ち、印刷される画素データの 並びは、非正方形格子となる。正方形格子にデータが分布している画像を作成す るためには、即ち、走査方向と紙送り方向に等しい解像度を与えるためには、走 査方向のデータをn回繰り返して印刷すればよい。ここで、nx=yで、xは、 走査方向の画素間隔、yは紙送り方向の間隔である。 以上のことから、本発明は、レーザーの走査方向に垂直な方向よりも、前記レ ーザーの走査方向に対して、より多くの画素情報を与える非正方形格子を印刷す ることを特徴とするレーザー色素熱転染印刷方法に拡張される。レーザーが向け られた位置が正方形格子を形成し、正方形のアスペクト比が、レーザーの走査方 向に沿って所定数回、各データ情報片を繰り返し印刷することによって得られる 。 また、細長い、例えば楕円形の、走査スポットを生成するように、レーザー源 が配置される場合には、前記スポットの長軸が走査方向と一致するように配置す ることが望ましい。これにより、隣接する加熱画素領域間の重なりを大きくし、 情報の印刷に正方形のデータ格子を用いることが可能になる。この方法は、特に 、未補正のビームが楕円形であるレーザーダイオードを用いる場合に適している 。 以上のことから、本発明は、更に、色素供与体を走査するレーザースポットの 断面が細長い形状、例えば楕円形形状であり、前記スポットの長軸がレーザー走 査方向と一致するように配置されることを特徴とするレーザー色素熱転染印刷方 法に拡張される。この場合、正方形格子を用いて、色素供与体にデータを印刷す ることが望ましい。 所望の実施例において、所定の色調の画素を印刷するために画素領域に加えら れる熱の量は、その走査行において先に印刷された一つあるいは複数の連続する 隣接画素の色調によって変化する。これは、転染される色素の量は、ある画素領 域に直接加えられる熱のみではなく、隣接する画素領域に残存する熱の量にも依 存するという事実を考慮にいれたものである。従って、一つあるいは複数の隣接 する加熱画素領域から得られる残存熱と、所定の画素領域に直接加えられる熱と により、印刷される画素の濃さが設定される。利用可能な残存熱の変化に修正を 加えることにより、最終的な印刷において、望ましくない色調特性を除くことが 可能になる。画像の陰影の変化が鮮明である場合に、例えば、画像が濃色の辺縁 を有する場合に、このような特徴を最も顕著に観察することができる。この場合 には、熱的相互作用の存在により、画像の陰影の変化が緩やかになってしまう。 即ち、画像がぼやけた辺縁を有する結果となる。そこで、色素供与体に対する過 去の熱データに基づいて、所定の画素領域に加えられる熱を補償することにより 、このようなぼやけを防ぐことができる。 例えば、先に印刷された一つあるいは複数の隣接画素の色調がこれから印刷さ れる所定の画素領域の色調よりも明るい場合には、前記所定の画素領域に加えら れるエネルギー量を増加する。この場合、増加量は、先に印刷された画素の色調 との色調差によって決まる。 ある走査行の1つあるいは2つの画素が白で、その次の4つの画素が黒く、且 つ、同一の光学濃度である場合、最初の黒い画素を生成する加熱画素領域に、2 番目の黒い画素を生成する画素領域よりも多くのエネルギーを与える必要がある 。そして、同様に、この2番目の黒い画素を生成する画素領域には、3番目の黒 い画素、4番目の黒い画素を生成する領域よりも多くのエネルギーを与える必要 がある。この場合、3番目の領域と4番目の領域を、所望の色調に基づく未補償 の基準エネルギーで加熱するようにしてもよい。最初の補償領域が、基準エネル ギーの100%増しで、次の加熱領域が50%増しとなるようにしてもよい。 残存熱の補償特性は、それ自身重要であるが、更に別の観点から鑑れば、本発 明は、レーザー源からの出力で色素供与体上を走査して、前記色素供与体の所定 の画素領域を加熱することにより、色素を色素受容体に転染させて、様々な陰影 を有する画素を印刷するレーザー色素熱転染印刷の方法であって、所定の陰影を 有する画素を印刷するために前記色素供与体の画素領域に加えるエネルギーを、 走査行において先に印刷された一つあるいは複数の連続する隣接する画素の陰影 に応じて変化させることを特徴とするレーザー色素熱転染印刷方法を提供するも のである。 印刷装置を制御して、前述の印刷方法を実現するためにマイクロプロセッサー を用いるようにしてもよい。 以下に、本発明を例示する目的で、本発明の実施例を、図面を参照して説明す る。ここで、 図1は、本発明の実施例に従って操作可能な印刷システムを示す概略図である 。 図2は、色素リボンにおいて一対の隣接する画素領域の重なりを示す概略図で ある。 図3は、光学濃度に対してパルス遅延時間をプロットしたグラフである。 図1に示すように、印刷システム1は、回転ドラム3上に載置される色素受容 体シート2と、例えば、一対の引っ張りローラー(図示せず)により色素受容体 シート2に対して引っ張られた状態で保持される色素供与体リボン4と、を備え る。多角形ミラー7の回転により、レーザー源6からの出力5が、色素リボン4 上を走査する。多角形ミラー7と色素リボン4との間には、フラットフィールド レンズ8が備えられ、レーザー出力5が、曲面上ではなく、平面上に焦点合わせ て走査するように、レーザー出力5を補正する。 実施例の一つでは、レーザー源6を変調して、出力5のパルスをオン・オフす るものとした。色素供与体リボン4をレーザー出力5が走査する際に、走査の所 定の点でレーザー出力5のパルスをオンすることにより、所定の画素領域が加熱 される。これらの加熱された領域から受容体層に色素が転染されて、受容体層に 対応する画素が印刷される。こうした処理にあわせて、受容体シート2を保持す るドラム3を色素供与体リボン4の動きに同調して回転することにより、画素行 ごとに画像が印刷される。 本発明の第一の実施例において、一定の高い光学濃度の領域を印刷する場合に は、レーザー源5から出力される所定のパルスの開始から次のパルスの開始まで の時間を、1000μs未満に設定した。また、色素リボン上の隣接する加熱画 素領域が、レーザー出力5の断面の半値幅点における重なりに対応する面積より も大きな面積で互いに重なるように、このパルス速度とレーザービームの幅とに 基づいて、走査速度を設定する。これを図2に示す。例えば、パルスの間隔を5 μs、ビームの幅を20μmとしたとき、走査速度を1ms-1としてもよい。 この装置の操作を制御するためにマイクロプロセッサーを用いるようにしても よい。 パルスの間隔を1000μs未満にすることにより、隣接する加熱画素領域間 に熱的相互作用が生じ、ある画素領域を加熱した後に残る残存熱を、次の隣接す る画素領域の加熱に利用することができる。これにより、従来技術と比較して、 所定の光学濃度を実現するために必要なエネルギー量を減少させることができる 。画素の重なりを大きくすることにより、この熱的相互作用を増大することがで きる。 このような熱的相互作用が存在する場合、所定の色素濃度の画素を受容体シー ト2に印刷するために色素供与体リボン4の所定の画素領域に加えられるエネル ギーの量を、供与体リボンの過去の熱的相互作用のデータを考慮して修正する。 これは、先に印刷された一つあるいは複数の画素から得られる残余熱と、所定の 色調の画素を印刷するために画素領域に直接加えられる基準量の熱とで、印刷さ れる画素の陰影が所定の色調よりも濃くなり、残余熱の寄与の変動に基づいて、 未補償の変動が生じると、望ましくない印刷結果を生じる可能性があるからであ る。印刷画像の陰影の変化が鮮明である場合に、例えば、印刷画像が濃色の辺縁 を有する場合に、このような特徴を最も顕著に観察することができる。この場合 には、熱的相互作用により、画像の陰影の変化が緩やかになる、即ち、画像がぼ やけた辺縁を有する結果となる。 このような結果を防ぐためには、その走査行に先に印刷された1、2の隣接画 素からの残余熱の寄与を考慮にいれて、所定の色調の画素を印刷するために加熱 画素領域に加えられるエネルギーを補正すればよい。この補正は、例えば、先に 印刷された3つの連続した隣接画素の無彩色グレーのコントラストに依存するも のとすることができる。従って、ある走査行の1つあるいは2つの画素が白で、 その次の4つの画素が黒く、且つ、同一の光学濃度である場合、最初の黒い画素 を形成する加熱画素領域に、2番目の黒い画素を形成する画素領域よりも多くの 熱エネルギーを与える必要がある。そして、同様に、この2番目の黒い画素を生 成する画素領域には、黒い画素を形成する3番目、4番目の加熱画素領域よりも 多くの熱エネルギーを与える必要がある。この場合、3番目の領域と4番目の画 素領域を、未補正の基準熱エネルギーで加熱するようにしてもよい。 エネルギーの補正量は、例えば、最初の画素に対して未補正の熱エネルギーの 約100%増しで、2番目の画素に対して約50%増しとなるようにしてもよい 。 レーザー出力5をパルスとする代わりに、その出力5を連続ビームとしてもよ い。これは、高い光学濃度の領域を印刷する場合に、加熱遅延時間をゼロとして 、隣接する画素領域を完全に重ねて融合させるという限界条件に相当する。種々 の光学濃度を有する領域を作成するためには、レーザー出力を変調するか、ある いは、パルスを短い間隔でオン・オフすればよい。即ち、所定の画素領域をビー ムが横切っていると考えられる所望の時間だけ、レーザー出力5をオンにする。 パルス間の遅延時間を減少させた場合の効果を示すために実験を行った。 シアン色素被膜を与える以下に示す溶液を用いて、S等級のMelinex(ICI)を2 3μmの厚さにグラビア被膜することにより、色素シートを準備した。約1μm の乾燥被膜量を与えるように、溶液を塗布した。 シアン C1 0.865kg C2 1.298kg EC200 1.622kg EC10 0.541kg IRA 0.571kg THF 50 リットル 色素及び結合剤に関しては、以下の略語を用いる。 C1 3−アセチルアミノ−4−(3−シアノ−5−フェニルアゾ チオフェニル−2−イルアゾ)−N,N−ジエチルアニリン C2 C1溶剤ブルー63 PVB ポリビニルブチラールBXI 積水社製 ECT エチルセルロースT10 ハーキュリーズ社製 S101743 ヘキサデカ−b−チオナフタレン銅(II)フタロシアニン 3−4μmの乾燥被膜量を与えるように、ビード法に従って、トルエンとME Kの50/50混合溶媒に溶かした以下の配合を有する溶液を用いて、O等級の Melinex(ICI)を125μmの厚さに塗布することにより、受容体シートを準備し た。 Vylon200及びVylon203は、東洋紡社製の高い色素親和力を有する可溶性ポリエ ステルである。Tinuvin 900は、チバガイキー社製のUV(紫外線)吸収剤であ る。Ketjenflex MHは、アクゾ社製の架橋剤である。Cymel 303は、アメリカン・ サイアナイド社製のヘキサメトキシメチルメラミン・オリゴマー架橋剤である。 Tegomer HSi2210は、THゴールドシュミット社製のビス−ヒドロキシアルキル ポリジメチルシロキサン離型材で、R4046は、アミンブロック化パラ−トルエン スルホン酸触媒である。 色素シートと受容体シートの組み合わせたものをプラテンに保持し、プラテン に対して色素シートを引っ張るように接触させた。色素シートにかかる張力は、 色素転染に必要な、色素シートと受容体シート間の密接な接触を与えるのに、ち ょうど充分な大きさであった。スペクトラ・ダイオード・ラボ(Spectra Diode Lab)の150mW半導体レーザーを用い、これを820nmの波長で作動させ た。色素シートと受容体シートの組み合わせたものに供給されたレーザー出力は 、約100mWであり、レーザーのビームスポットの大きさは、約38μmであ った。走査装置としては、80Hzのバンド幅を有する汎用走査用検流計型走査 装 置を用いた。 レーザーのオン時間と画素の間隔は、一定に保たれ、それぞれ、約50マイク ロ秒と20×20μmであった。(画素の間隔を一定に保つような走査速度とし た上で)パルス間の遅延時間を変化させ、一様な画像データで印刷したブロック の光学濃度を、各々遅延時間に対応させて、サクラ社製の濃度計を用いて測定し た。 測定結果を図3に示す。この結果から、熱的相互作用を増すと、エネルギー効 率が高くなることがわかる。1000μs近辺で主となる増加が観察される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハン・リチャード・アンソニィ イギリス国サフォーク・アイ・ピー1 3 ティ・イー イプスイッチ,ウッドストー ン・アヴェニュー 22 (72)発明者 トラン・ハ・コング・ヴィエット イギリス国エセックス・シー・オー11 2 エル・ジー マニングツリー,ローフォー ド・デイル,ターナー・アヴェニュー 7

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.色素供与体上をレーザー源のパルス出力で走査することにより、前記供与 体の所定の画素領域を加熱して、色素を受容体に転染する方法であって、前記供 与体上における前記パルス出力の走査速度と、隣接する各加熱画素領域に熱を加 える各レーザーパルスの開始から次のレーザーパルスの開始までの遅延時間とを 、走査方向に沿って隣接する加熱画素領域が重なるように設定し、更に、隣接す る加熱画素領域に熱を加える時点で、最も陰影の濃い印字画素である先の加熱画 素領域にまだ相当量の熱が残っているように、前記遅延時間を設定するレーザー 色素熱転染印刷方法。 2.前記先に印字される画素領域が最大より少ない程度に加熱される場合にも 、熱相互作用が存在するように、前記遅延時間を設定する請求項1記載の方法。 3.最大光学濃度の約30%で印刷される先の画素領域から、有意の熱相互作 用が得られる請求項1または2に記載の方法。 4.前記遅延時間が、約1000マイクロ秒以下である請求項1、2、3の何 れかの項に記載の方法。 5.前記遅延時間が、約10マイクロ秒以下である先の何れかの請求項に記載 の方法。 6.前記走査速度が、約0.1m/sから約100m/sまでの範囲内にある 先の何れかの請求項に記載の方法。 7.レーザーの出力密度が、約107ないし1010Wm-2である先の何れかの 請求項に記載の方法。 8.隣接する加熱画素領域が、レーザービーム断面の半値幅点の重なりよりも 大きな重なり面積を有する先の何れかの請求項に記載の方法。 9.前記半値幅点の重なりよりも約10%以上大きな重なり面積を有する請求 項8記載の方法。 10.レーザー源の出力で色素供与体上を走査することにより、色素を色素受 容体に転染させるレーザー色素熱転染印刷の方法であって、最も陰影の濃い領域 を作成する場合には、前記レーザー源を連続的にオン状態にし、かつ、それより 薄い陰影の領域を作成する場合には、ビームを変調させるレーザー色素熱転染印 刷方法。 11.xは前記走査方向の画素間隔、yは前記走査方向と垂直な方向の間隔と し、走査方向のデータをn回繰り返して印刷し、nx=yである先の何れかの請 求項に記載の方法。 12.レーザーの走査方向に垂直な方向よりも、前記レーザーの走査方向に、 より多くの画素情報を与えて、非正方形格子として印刷を行なうレーザー色素熱 転染印刷方法。 13.データ情報の各部を、各々、レーザーの走査方向に沿って所定数回、繰 り返し印刷する請求項12記載の方法。 14.前記レーザー源が細長い走査スポットを生成し、該スポットの長軸が前 記走査方向と一致するように配置された先の何れかの請求項に記載の方法。 15.色素供与体上に作用するレーザービームが細長い走査スポットを生成し 、該スポットの長軸がレーザー走査方向と一致するように配置されたレーザー色 素熱転染印刷方法。 16.所定の色調の画素を印刷するために画素領域に加えられる熱の量を、そ の走査行において先に印刷された一つあるいは複数の連続する隣接画素の色調に よって可変するものとした先の何れかの請求項に記載の方法。 17.先に印刷された一つあるいは複数の隣接画素の色調がこれから印刷する 所定の画素領域の色調よりも明るい場合には、該所定の画素領域に加えられるエ ネルギー量を増加する請求項16記載の方法。 18.前記増加量は、先に印刷された画素の色調との色調差によって決定され る請求項17記載の方法。 19.レーザー源からの出力で色素供与体上を走査して、前記色素供与体の所 定の画素領域を加熱することにより、色素を色素受容体に転染させて、様々な陰 影を有する画素を印刷するレーザー色素熱転染印刷の方法であって、所定の陰影 を有する画素を印刷するために前記色素供与体の画素領域に加えるエネルギーを 、走査行において先に印刷された一つあるいは複数の連続する隣接画素の陰影に 応じて変化させるレーザー色素熱転染印刷方法。
JP7508562A 1993-09-10 1994-09-12 レーザー色素熱転染印刷 Pending JPH09505243A (ja)

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