JP3327415B2 - 改良型感熱式印刷システム - Google Patents

改良型感熱式印刷システム

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JP3327415B2
JP3327415B2 JP7783293A JP7783293A JP3327415B2 JP 3327415 B2 JP3327415 B2 JP 3327415B2 JP 7783293 A JP7783293 A JP 7783293A JP 7783293 A JP7783293 A JP 7783293A JP 3327415 B2 JP3327415 B2 JP 3327415B2
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ディロン ハース ダニエル
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イーストマン コダック カンパニー
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱式印刷システムに
関し、特に、最も高品質の写真及び/又は平版(リトグ
ラフィック)印刷に匹敵する或いはそれを上回る色調と
微細度を有するフルカラー画像等極めて高品質の画像を
感熱式に印刷するための改良された装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】感熱式プリンタには、色素受容体(色素
受容エレメント)上に色素ドナー体(色素ドナーエレメ
ント)を配設したものもあるが、この2つの体は共に、
複数の極めて小さい熱源を有する印刷ヘッドを通過して
移動する。特定の熱源が励起されると、そこからの熱エ
ネルギーにより、色素の小さなドット又は画素によって
色素ドナー体から受容体上に転写される。各色素画素の
濃度は、印刷ヘッドの各熱源から色素ドナー体に伝播さ
れるエネルギー量の関数である。個々の画素は、画像デ
ータに応じて印刷される。かくして共に形成された色素
画素は全て、受容体上に印刷された画像を構成する。
【0003】レーザからの光は極微の強い熱エネルギー
点として集束し、極めて高速で調節できるので、レーザ
(例えば、小型で比較的安価なダイードレーザ)が、よ
り進んだ感熱式プリンタ内の色素画素を印刷するための
好ましい熱源として現在では使用されている。極めて密
に間隔を置いた行上に極めて小さいピッチで画素が印刷
される場合(例えば、インチあたり1800行、及びイ
ンチあたり1800画素)には、1ページ分の画素を印
刷するために数億個の画素が使用される。印刷されるペ
ージの幅を横切る各画素行毎に個別にレーザを設けるこ
とは現在ではコストがかかる。例えば、幅10インチの
ページには、18000個のレーザとそれぞれの駆動回
路を要する。他方、1個のレーザだけを用いてページを
横切る各行を連続的に走査し、画素単位で画像を形成す
る場合は、多数のレーザを使用した場合より遥かに遅い
動作となる。
【0004】「感熱式プリンタ」と題された米国特許出
願第451,655号(1989年12月18日に出
願、本願と共通の譲受人に譲渡)には、同様の複数行の
印刷画素を同時に印刷するために複数のレーザを採用し
た感熱式プリンタが開示されている。この感熱式プリン
タは、原画像の画素に対応する電子画像データに応じて
熱色素転写によりフルカラーの画像を印刷する。こうし
て形成された画像は、現時点での写真技術水準により形
成した大きな写真印刷に匹敵するか場合によってはそれ
を凌ぐ超微細の忠実な色表現が得られる。この新しい感
熱式プリンタは、連続トーンかハーフトーンのいずれか
を形成することができる。連続トーンモードでは、色素
の超微細印刷画素は、画像データに応じて連続トーンの
スケール全体に亘り変動する濃度を有する。他方、ハー
フトーンモードでは、画像を構成する超微細の印刷画素
は、多少とも色素のサブ画素から形成される。その結
果、各画素の領域の大部分は暗化するか或いは暗化しな
いままであり、目にはより広範囲の濃度が存するように
見える。こうして、連続トーンモードを模倣している。
ハーフトーン印刷は、印刷及び出版に広く使用されてい
る。
【0005】人間の目は、トーンスケールの差、明らか
な粒子の粗さ、色のバランスや整合、画像を再生する過
程で付随的に生じる画像のその他の瑕疵(「印刷むら」
と称する)に対しては極めて敏感である。かくして、重
要な用途に使用するときは、そうした印刷むらができる
だけ生じない上述したような感熱式プリンタが極めて好
ましい。
【0006】上述した米国特許出願に開示した感熱式プ
リンタは、回転ドラムを備えており、ドラム上には印刷
受容体がその頂部に固定された色素ドナー体と共に取り
付けられている。この2つの体は、ドラムの円周部に取
り付けられた薄い可撓性の矩形シートから成る。ドラム
が回転すると、個々の光ファイバチャネルを備えた感熱
式印刷ヘッドは、色素ドナー体上で集束する密に間隔を
置いた複数の微細な光点として、多重レーザ光ビームを
投射する。同時に、印刷ヘッドがドラムの軸線に平行な
横方向に移動するので、ドラムの回転毎にサブ画素の多
数の線(「スワッチ」と称する)が受容体上に印刷され
る。画素はそれぞれのレーザチャネルの電子駆動回路に
供給される画像データに応じて印刷される。1つのスワ
ッチ内にはレーザチャネルと同数の画像行が存在(例え
ば、1インチあたり1800行の横方向スペーシングの
場合で12行)し、所望のページ幅の画像を印刷するの
に必要なだけのスワッチが存在する。しかしながら、こ
のようなプリンタでは、高価な補正手段がない場合に
は、画像内に視覚的に分かり易い印刷むらが生じその品
質を損なうことがあることが判明した。
【0007】上述したような色素の熱転写による像形成
においては、一方の表面に熱的に反応する色素を設けた
薄いシート材を採用している。そうしたドナー体は、米
国特許第4,973,572号(本願と共通の譲受人に
譲渡)に開示されている。このドナー体は、受容体(例
えば、適当な紙シート)に極めて隣接した(例えば8マ
イクロメートル離れた)位置にその色素塗布表面を備え
ている。次に、ドナー体は、ドナー体の背面に集束して
極めて小さい光点(例えば、約7マイクロメートル)と
なった各レーザビームにより走査される。米国特許第
4,973,572号で説明されているように、この色
素ドナー体は、赤外光吸収部材を備えており、これによ
り、レーザ光点からの熱を生成し、ドナー体により担持
された可視色素のサブ画素が受容体に転写して画像を形
成するようにしている。各レーザ光点がドナー体に沿っ
て直線的に走査するとき、各レーザは極めて頻繁に電子
的に調整され、集束した光点内に多少とも熱エネルギー
を生成する。ドナー体を通過する各光点内の熱エネルギ
ーにより、光点領域上に色素は、レーザ光点の熱エネル
ギー量に応じて多少とも気化する。こうして光点の領域
で除去された色素は、ドット又は色素の画素として転写
され、受容体上に付着する。このような色素の転写ドッ
トの濃度は、ドナー体を通って光点に位置する色素内に
吸収された全熱エネルギーの関数である。
【0008】
【発明が解決しいうとする課題】この種の感熱式プリン
タにおける色素画素の濃度は、受容体上に印刷された後
では、その特定のレーザビームにより付与されたエネル
ギーの量にほとんど関係しないことが判明した。例え
ば、それぞれのレーザビームにより特定の光点に瞬時に
付与された熱エネルギーは、好ましくない過度のエネル
ギーを呈することがある。これは、色素ドナー体内で、
独立に調整されるが同時に作動する隣接したチャネルに
より生成された間隔が密なレーザ光点からエネルギーを
移動させるためである。独立したレーザチャネル間のこ
の好ましくない熱の相互作用の結果、印刷された画像の
画素の濃度は、原画像の濃度を正確に再生したものとは
ならない。これにより、「バンディング」と呼ばれる暗
い縞等の「印刷むら」が生じ、特に臨界的に見ると、印
刷画像の外観品質の劣化に帰結する。
【0009】色素画素を受容体上に印刷する際に、熱源
により受容体を励起する前に、受容体を何らかの形で予
熱する感熱式プリンタシステムが従来様々に試みられて
きた。また、印刷速度の増加と印刷に必要なエネルギー
の減少も提案されてきた。それにも拘らず、多重レーザ
プリンタにおける「印刷むら」の問題と、原画像を極め
て忠実に再生する問題は、依然として残っている。
【0010】本発明は、これらの問題に対して効果的且
つコスト的に有利な解決手段を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、感熱式プリンタシステムに
おいて、密に間隔を置いた複数の熱エネルギー点を色素
ドナー体上に付与し、印刷すべき画像に応じて受容体上
に個々の画素を印刷する複数のレーザーチャネルを有す
印刷ヘッドと、周囲温度以上の色素気化温度を有する
前記色素ドナー体が前記印刷ヘッドを通過するように、
前記色素ドナー体を制御された速度で相対的に移動させ
る手段と、前記色素ドナー体上の正確に位置決めされた
小さい領域上に、色素気化温度直下の温度まで前記領域
内の温度を略一定に上昇させる熱エネルギーを付与する
熱エネルギー手段と、を備え、温度を上昇させた前記領
域が、印刷ヘッドにより前記色素ドナー体に供給された
複数の熱エネルギー点を囲ことを特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の感熱式プリンタシステムにおいて、前記密に間隔を
置いた複数の熱エネルギー点が、前記印刷ヘッドのそれ
ぞれのレーザチャネル1からnにより付与され、前記印
刷ヘッドは、前記色素ドナー体に対して、行走査方向に
一定の比較的高速で移動すると共に、前記行走査方向に
直角なページ走査方向に比較的低速で移動し、前記レー
ザチャネル1からnが、ページ走査方向に一度に画像の
密に間隔を置いた多重画像行を印刷し、前記密に間隔を
置いた複数の微細な熱エネルギー点は、ある直線に沿っ
て、中心から中心まで密に間隔を置いて整列され、前記
領域内で上昇させた温度が、略一定でそれぞれのレーザ
チャネルにより供給される密に間隔を置いた複数の微細
な熱エネルギー点と一致し、これにより、熱エネルギー
点間の熱の相互作用を大幅に減少させことを特徴とす
る。
【0013】更に、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の感熱式プリンタシステムにおいて、前記熱エネルギ
ー手段は、半径シグマのガウス分布を有する少なくとも
1個の光点を色素ドナー体上に集束させる光源であるこ
とを特徴とする。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の感熱式プリンタシステムにおいて、前記熱エネルギ
ー手段は、複数の光点を前記色素ドナー体上に集束させ
る光源であることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項3記載の感
熱式プリンタシステムにおいて、前記光源は、アークラ
ンプであり、前記光源から前記色素ドナー体内に吸収さ
れるエネルギーが少なくとも10ワットであることを特
徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項3記載の感
熱式プリンタシステムにおいて、約400マイクロメー
トルの半径を有する単一の高出力光点が存し、前記単一
の高出力光点の中心が、前記密に間隔を置いた複数の微
細な熱エネルギー点が整列する直線の中点の前方約1/
2シグマから約2/3シグマの位置にあることを特徴と
する。
【0017】請求項7記載の発明は、感熱式プリンタシ
ステムにおいて、レーザ光点を色素ドナー体に付与する
ための少なくとも個のレーザチャネルを有し、それに
より、印刷すべき画像に応じて個々の画素を受容体上に
印刷する印刷ヘッドと、周囲温度以上の色素気化温度を
有する前記色素ドナー体が前記印刷ヘッドを通過するよ
うに、前記色素ドナー体を制御された速度で相対的に移
動させる手段と、前記色素ドナー体上に小さな領域内の
温度を大幅に上昇させるために、色素ドナー体に光点を
付与する光源と、を備え、前記領域内の温度が略一定で
色素の気化温度直下の温度まで制御され、前記温度を上
昇させた領域が前記レーザ光点上に位置すると共に、前
記レーザ光点より極めて僅かに大きくしたことを特徴と
する。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項7記載の感
熱式プリンタシステムにおいて、それぞれのレーザ光点
を前記色素ドナー体上に付与するレーザチャネルを12
個設け、行走査方向に対して鋭角を成す直線に沿って極
めて密な中心から中心までの間隔で前記レーザ光点を位
置決めし、前記光点が、前記複数のレーザ光点の僅かに
前方に位置し、前記温度を上昇させた領域が、前記レー
ザ光点の全てを完全に囲んでいることを特徴とする。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項8記載の感
熱式プリンタシステムにおいて、前記光源は、華氏約5
000度の色温度を有し、少なくとも約20ワットを色
素ドナー体に付与することを特徴とする。
【0020】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
感熱式プリンタシステムにおいて、前記色素ドナー体
は、周囲温度以上の摂氏約610度の色素気化温度を有
することを特徴とする。
【0021】請求項11記載の発明は、感熱式プリンタ
システムにおいて、密に間隔を置いた複数のレーザ光点
を色素ドナー体上に付与し、印刷すべき画像に応じて受
容体上に個々の画素を印刷するために、多数のレーザチ
ャネル1からnを有する印刷ヘッドであって、前記レー
ザ光点がある直線に沿って中心から中心までの間隔が密
に配設され、前記色素ドナー体が略周囲温度以上の色素
気化温度を有する印刷ヘッドと、前記受容体の頂部に前
記色素ドナー体を保持するために円筒状の表面を有する
と共に、それらを行走査方向に印刷ヘッドを通過して一
定速度で移動させるためのドラム手段であって、前記レ
ーザ光点が前記受容体上に集束するドラム手段と、前記
行走査方向に略直角なページ走査方向に前記印刷ヘッド
を前記ドラム手段に対して低速で移動させるための送り
手段であって、前記レーザ光点の中心を結ぶ直線が前記
ページ走査方向に対して急角度で整列される送り手段
と、少なくとも1個の光点を前記色素ドナー体に付与
し、色素気化温度直下の温度まで温度を上昇させた小さ
な領域を形成するための光源手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0022】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の感熱式プリンタシステムにおいて、前記複数のレーザ
チャネルが密に間隔を置いた多重画像行を印刷し、連続
した多重画像行がページ走査方向に正確に整列し、前記
行走査方向における前記印刷ヘッドに対する前記色素ド
ナー体の速度は、約10m/秒であり、前記色素の気化
温度は、周囲温度以上で摂氏約610度であり、前記光
源手段の少なくとも1個の光点から前記色素ドナー体内
に吸収されるエネルギーが、少なくとも約10ワットで
あることを特徴とする。
【0023】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の感熱式プリンタシステムにおいて、前記光源手段は、
アークランプより成ることを特徴とする。
【0024】請求項14記載の発明は、請求項12記載
の感熱式プリンタシステムにおいて、前記光源手段は、
前記色素ドナー体に複数の光点を付与し、それにより、
温度を上昇させた領域が、前記レーザ光点と一致する小
さな閉じた領域であることを特徴とする。
【0025】請求項15記載の発明は、請求項12記載
の感熱式プリンタシステムにおいて、前記光源手段は、
単一の光点を前記色素ドナー体に付与し、前記光源手段
から前記色素ドナー体により吸収されるエネルギーが約
60ワットであることを特徴とする。
【0026】請求項16記載の発明は、印刷されている
画像内の印刷むらがなく且つ線形性が改善された感熱式
プリンタを動作させる方法であって、色素ドナー体に、
密に間隔を置いた複数のレーザーチャネルからの複数の
熱エネルギー点を堆積させ、印刷すべき画像に応じて受
容体上に個々の画素を印刷する工程であって、前記色素
ドナー体内の色素が略高い気化温度を有する工程と、前
記色素ドナー体を、ある制御された速度で、密に間隔を
置いた複数の微細な熱エネルギー点を通過させる工程
と、温度が色素気化温度の直下の温度まで略一定に高め
られて正確に位置決めされた小さな領域上の色素ドナー
体に、熱エネルギー点を付与する工程と、を備え、前記
領域が密に間隔を置いた複数の熱エネルギー点を完全に
ことを特徴とする。
【0027】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の感熱式プリンタを動作させる方法において、前記熱エ
ネルギー点は、華氏約5000度の色温度を有する光源
により付与されることを特徴とする。
【0028】請求項18記載の発明は、請求項16記載
の感熱式プリンタを動作させる方法において、前記制御
された速度は、約10m/秒であり、前記熱エネルギー
点から色素ドナー体内に吸収されるエネルギーは、少な
くとも約10ワットであり、前記色素気化温度は、周囲
温度以上で摂氏約610度であることを特徴とする。
【0029】請求項19記載の発明は、感熱式プリンタ
を動作させる方法であって、複数のレーザチャネルから
の複数のレーザ光点を色素ドナー体に付与し、印刷すべ
き画像に従って受容体上に個々の画素を印刷する工程
と、前記色素ドナー体と前記レーザ光点を、制御された
速度で行走査方向に互いに相対的に移動させる工程であ
って、前記色素ドナー体が略周囲温度以上の色素気化温
度を有する工程と、更なる高出力光源からの光点を色素
ドナー体に付与し、色素ドナー体上の小さな領域内の温
度を大幅に高める工程と、を備え、前記領域内の温度が
略一定で色素気化温度直下の値まで制御され、温度を高
めた領域が前記レーザ光点と一致するかそれより僅かに
大きくしたことを特徴とする。
【0030】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の感熱式プリンタを動作させる方法において、複数の第
二の光点が色素ドナー体に付与され、それにより、温度
を高めた領域の面積がレーザ光点の周囲に画定されるこ
とを特徴とする。
【0031】請求項21記載の発明は、請求項19記載
の感熱式プリンタを動作させる方法において、複数のレ
ーザ光点が色素ドナー体に付与され、前記レーザ光点が
直線に沿って密に間隔を置いて位置し、温度を高めた領
域内の略中央に位置することを特徴とする。
【0032】請求項22記載の発明は、請求項19記載
の感熱式プリンタを動作させる方法において、前記第二
の光点は、華氏約5000度の色温度を有することを特
徴とする。
【0033】
【作用】本発明の一態様によれば、(上記米国特許出願
第451,655号で説明されているように)多数のレ
ーザ印刷ヘッドを有する感熱式プリンタは、更に、高出
力光エネルギー源を備えている。高出力光源は、プリン
タ内の色素ドナー体に、厳密に制御されて正確に位置決
めされた熱エネルギーを付与する。この熱エネルギー
は、一構成例では、ある標準偏差(シグマ)のガウス分
布を有する単一の丸い光点として色素ドナー体に付与さ
れる。ビーム放射半径は、色素ドナー体の予熱を正確に
制御し得るように選定される。色素ドナー体の予熱領域
の増分等温線(後に詳述する)は、レーザ光点の位置
と、プリンタ内の多重レーザ印刷ヘッドの書き込み幅と
厳密に整合している。更に、1.印刷ヘッドを通過する
印刷媒体の速度、2.色素ドナー体の温度、エネルギー
及び熱転写特性、3.画像画素の印刷時における印刷ヘ
ッドの個々のレーザからの出力の空間分布等も関係す
る。レーザ光点の近傍の色素ドナー体の温度を、色素ド
ナー体の色素の気化に要する温度より僅かに低く略一定
で厳密に制御された値に高めることにより、(ある画像
のそれぞれの画素を印刷する)個々のレーザ光点間の相
互の動的な熱作用は、完全には除去されないにしても大
幅に減少する。これにより、通常、多重レーザ感熱式プ
リンタに特有の「印刷むら」を解消することができる。
更に、後に詳述するように、従来の感熱式プリンタと比
べると、印刷された画素の画像濃度は、投入されたエネ
ルギーの線形関数に極めて近くなっている。画像濃度
は、印刷ヘッドの個々のレーザにより色素ドナー体に付
与される「露光量」の範囲より略大きな部分に亘り延び
ている。その結果、印刷された画像の忠実度と色調は高
められる。
【0034】本発明の別の態様によれば、高出力光源か
らの光は、2つのビームに分割され、別個の2つの光点
として色素ドナー体上に集束する。これらの2つの光点
により結合熱エネルギーが付与される結果、等温線の間
隔はより狭くなり、多数のレーザがそれらの書き込みエ
ネルギーを集束させる光点を中心として一層密になる。
上述した単一の光点構成と比べて、2光点の場合、動作
特性を同程度改善するために必要な合計のエネルギーは
小さくなる。
【0035】本発明の更に別の態様によれば、印刷すべ
き画像に応じて個々の画素を受容体上に印刷するため
に、色素ドナー体にレーザ光点を付与するレーザチャネ
ルを少なくとも1個有する印刷ヘッドを備えた感熱式プ
リンタが提供される。このプリンタシステムは、色素ド
ナー体が印刷ヘッドを相対的に通過するように、制御さ
れた速度で色素ドナー体を行走査方向に移動させる手段
を有する。色素ドナー体は、略周囲温度以上の色素気化
温度を有する。このシステムは又、色素ドナー体上の小
さい領域内の温度を大幅に高めるために、光点を色素ド
ナー体に付与する光源を有する。領域内の温度は略一定
であり、色素の気化温度より僅かに低い値に制御され
る。温度を高められた領域は、微細なレーザ光点上に位
置するか、或いはそれより僅かに大きいだけである。こ
の結果、線形性と、レーザ露光量に対する画像密度の範
囲が相当改善される。
【0036】本発明の更に別の態様によれば、印刷され
る画像の印刷むらか無く且つ線形性が改善された感熱式
プリンタを動作させる方法が提供される。この方法は、
色素ドナー体に、密に間隔を置いた複数の熱エネルギー
点を堆積させ、印刷すべき画像に応じて受容体上に個々
の画素を印刷する工程であって、前記色素ドナー体内の
色素が略高い気化温度を有する工程と、前記色素ドナー
体を、ある制御された速度で、密に間隔を置いた複数の
微細な熱エネルギー点を通過させる工程と、温度が色素
気化温度の直下の温度まで略一定に高められて正確に位
置決めされた領域上の色素ドナー体に、熱エネルギー点
を付与する工程とを備え、前記領域が密に間隔を置いた
複数の熱エネルギー点を完全に囲み、それにより印刷画
像の忠実度を改善している。
【0037】
【実施例】本発明は、添付図面と前記特許請求の範囲と
共に、以下の詳細な説明からより良く理解されよう。
【0038】ここで図1を参照すると、本発明に係る感
熱式プリンタ10の各構成要素が概略的に示されてい
る。感熱式プリンタ10は、ドラム12、印刷ヘッド1
6、支持手段18(破線の矩形内に図示)、送りねじ2
0、ビーム分割プリズム34、レンズ36、レンズ4
2、及び高出力光源40を備えている。別に図示しない
支持手段を表す破線の箱18内に支持されている感熱式
印刷ヘッド16は、送りねじ20(これもフレーム上に
取り付けられている)上に取り付けられ、ドラム12の
回転軸線24に平行な直線矢印22に沿って横方向に移
動する。湾曲した矢印14の方向のドラム12の回転を
「行走査」方向と称し、直線矢印22の方向の印刷ヘッ
ド16の横方向動作を「ページ走査」方向と称する。印
刷ヘッド16は、「V溝付き」プレート30を有し、こ
のプレート30上には、間隔が密でそれぞれを符合1か
らnで識別した多数の光ファイバ・レーザチャネル32
が形成されている。レーザチャネル1からnはそれぞ
れ、各レーザ(図示せず)からの極めて小さな光エネル
ギービームを付与する。印刷ヘッド16のプレート30
の角度は、光ファイバ・レーザチャネル32からの光ビ
ームがページ走査方向の垂直線に対して正確な角度を成
す平面内に位置するように、(図示せぬ手段により)調
節可能である。印刷ヘッド16の詳細及び光ファイバ・
レーザチャネル1からnの全ての正確な位置決めについ
ては、米国特許出願第451,655号に開示されてい
る。
【0039】ここではレーザチャネル32からの単一の
ビーム33として図示した個々の光ビームは、ビーム分
割(結合)プリズム34を介して焦点レンズ36に至
る。ここでは簡略化のために、光出力源40からの光ビ
ーム39は、視準レンズ42、ビーム分割プリズム34
を介して焦点レンズ36に至る。結合ビーム44として
図示した別個のビーム33と39は、ドラム12の円周
部に沿って配設された色素ドナー体(図示せず)上で集
束する。これらの多数のレーザビーム33、高出力ビー
ム39、及びそれらの互いの関係、及び色素ドナー体に
ついては、以下に詳述する。光源40、レンズ36及び
42、及びビーム分割プリズム34は、印刷ヘッド16
と共に支持手段18上に取り付けられている。プリンタ
10の動作時、支持手段18(及びその上に取り付けら
れた各構成要素)は、送りねじ20によりページ走査方
向(矢印22)にゆっくり駆動される。光源40として
は、例えば、C4262電源により駆動されるアークラ
ンプ(ハママツ、部品番号L2194−01)を用いる
ことができる。このランプは、華氏約5000度の色温
度で光を生じる。
【0040】印刷ドラム12が回転し、印刷されている
画の画像データに対応する印刷又は行データで個々のレ
ーザチャネル1からnが励起されると、それぞれのレー
ザチャネル1からnは、ドラム12上に取り付けた受容
体(図示せず)上に、色素ドナー体(図示せず)を介し
て、密に間隔を置いたサブ画素行を印刷する。これらの
密に間隔を置いた画像行48は、「スワッチ」と称され
るものを形成する。単一のこのようなスワッチ50は、
説明の便宜上、拡大して図示しており、実際の寸法関係
を表していない。また、各スワッチ50の行48は互い
に極めて接近しており(例えば、インチ当たり1800
行)、印刷される画像に応じて多くのスワッチ50が連
続的に横並びになっている。更に、画像の一部が行走査
方向(矢印14)にあるスワッチ50に沿って迅速に印
刷されるとき、送りねじ20により印刷ヘッド16が横
方向に移動するので、当該スワッチ50はページ走査方
向(矢印22)にゆっくりと横方向に移動する。ドラム
12が回転し終わると1つのスワッチ50の印刷は終了
し、別のスワッチ50の印刷が開始される。このとき、
各スワッチ50は正確に整合される。かくして、印刷の
終了時には、各スワッチ50は一体となって視覚的に継
ぎ目のない画像を構成する。
【0041】次に図2を参照すると、縦軸でページ走査
方向に沿った距離を表し、横軸で行走査方向に沿った距
離を表したグラフが示されている。各方向の距離は、所
与の目盛りで表されている。このグラフは、感熱式プリ
ンタ10の動作中に高出力光ビーム39により色素ドナ
ー体内に生じる等温線58(周囲温度以上の摂氏温度)
を示している。等温線58は、破線の横方向矢印59に
より示したように行走査方向(横軸)に長くなってお
り、矢印59の上下で対称になっている。上述したよう
に、光ビーム39は、ガウス強度分布を有する丸い高出
力スポット60として、色素ドナー体上に集束する。こ
の光点は、ここでは、中心Xを有する破線の円60によ
り示されている。高出力光点60の中心Xから左に適当
な短い距離を隔てて、多数の極めて小さい円62が位置
している。これらの円62は、それぞれのレーザチャネ
ル1からnにより生じたレーザ光ビームの個々の微細な
光点を表している。破線矢印59は、色素ドナー体に対
するレーザ光点62の走査動作の方向を示す。レーザ光
点62は、ここでは縦軸により示されるページ走査方向
に対して略直角な直線(図1のプレート30により決定
される)に沿って位置する。説明の便宜上、ページ走査
方向に対して73.7度の角度を成す直線に沿って方向
付けられた12個のレーザ光点62を例示している。こ
れらのレーザ光点62は、例えば半径7マイクロメート
ル(シグマ)のガウス型であり、中心から中心までが5
0マイクロメートルで(色素ドナー体上の)直線に沿っ
て位置する。各光点62は、14マイクロメートルだけ
ページ走査方向で縦方向に離隔している。このスペーシ
ングの結果、スワッチ50(図1参照)の行48のピッ
チは、1インチ当たり1800行となる。これらのレー
ザ光点62は、行走査方向に沿って48マイクロメート
ルの間隔でジグザグ配置されている。高出力光点60の
半径は、ここでは400マイクロメートル(シグマ)で
あり、その中心Xは、レーザ光点62の列の中点から1
/2から3/2シグマの距離に位置する。ここに示した
光点60の中心は、例えば、レーザ光点62の列の中点
から1シグマの距離にある。「シグマ」は、ガウス分布
の中心から、ピーク値の61%の値を有する点までの距
離として定義される。色素ドナー体は、高出力光点60
とレーザ光点62(の真下)を通過した位置で、約10
m/秒の一定速度で相対的に移動するものとする。この
グラフに示したように、増分等温線58は左方向に延
び、色素ドナー体(図示せず)は高出力光点60及びレ
ーザ光点62に対して行走査方向で左側に約10m/秒
の一定速度で移動する。かくして、高出力光点60は、
レーザ光点62を完全に囲む長尺の領域64内の略周囲
温度以上の温度まで、色素ドナー体を予熱する。高出力
光点60から色素ドナー体内に吸収されるエネルギー
は、例えば約60ワットである。高出力光点60の中心
Xは、色素ドナー体の予熱が略一定で厳密に制御されて
行われる領域64内にレーザ光点62が位置するよう
に、レーザ光点62の列の中点の前方に正確に位置決め
される。この構成に起因する重要な利点(印刷むらの減
少、直線性の改善等)については後述する。ドナー体の
色素含有層の厚さは、例えば0.5マイクロメートルで
あり、その色素の気化しきい値は、周囲温度(普通摂氏
20度)以上で摂氏約610度である。
【0042】長尺の領域64は、周囲温度以上の摂氏5
00度の等温線58により区画されている。領域64の
中心部は、周囲温度以上で摂氏約580度の温度に達す
る。かくして、領域64内でレーザ光点が感じる高温度
は略一定であり、(周囲温度以上で摂氏約610度の色
素気化しきい値温度の約85%から95%)約10%ポ
イント程度変動するのみである。印刷ドラム12は、例
えば、直径6.9インチ、長さ13インチで、1200
RPM(50ms/回転)の一定速度で回転する。領域
64の高温度は、色素ドナー体上の所定の位置で1ミリ
秒以下持続するが、印刷ドラム12の1回転には50ミ
リ秒が必要である。従って、印刷されているスワッチ5
0に隣接した後続のスワッチ50上の領域64内におけ
る高温度の残留効果は、最小限のものとなる。
【0043】次に図3を参照すると、(マイクロデンシ
トメータにより測定した)画像濃度を標準濃度単位で縦
軸上に表し、各レーザの吸収書き込みレーザ出力をミリ
ワットで横軸上に表したグラフが示されている。このグ
ラフは、感熱式プリンタ10(図1)の高出力ビーム3
9及び光源40を用いない場合に色素ドナー体から受容
体まで転写される画素の画像濃度に対する、レーザチャ
ネル1からnのそれぞれから色素ドナー体により吸収さ
れる書き込みレーザ出力の実線の応答曲線70を示す。
実線の曲線70は、画像濃度に対する、上述した米国特
許出願第451655号に開示されているような多重レ
ーザ感熱式プリンタの書き込みレーザ出力の関数応答を
示すものが代表的である。書き込みレーザ出力が約15
0mWに増加するまで、曲線70は、画像濃度が生じな
い長い水平部分72を有する。更に書き込みレーザ出力
が増加すると、全体の応答曲線70の上向きに傾斜した
部分74に応じて、画像濃度が増加する。曲線70の水
平部分72は、画像濃度の転写の開始前にレーザの実質
的な書き込み出力量が全て色素ドナー加熱体内で消費さ
れてしまうことを示す。これにより、露光された領域が
重複する故に、また、高出力光ビーム39(図1)を用
いない場合にはスワッチ50の多重行印刷中の熱の放散
により、(各レーザチャネル1からnにより生成され
た)レーザ光点62の位置で、先行して励起された隣接
のレーザ光点62から、変動して一定でない温度分布を
色素ドナー体が受容するという好ましくない影響が生じ
る。曲線70の水平部分72により示したような所定の
レーザチャネルから色素ドナー体中に吸引されるレーザ
出力は、色素ドナー体の温度を色素気化温度(例えば、
周囲温度以上で摂氏約610度)にまで上昇させるのに
役立つだけである。曲線70の水平部分72に沿って供
給されるこの「加熱」出力は、色素ドナー体のそれぞれ
のレーザ光点62で局部的に集中した相当量の加熱とな
る。その時、光点に隣接して温度差がある場合、1つの
光点で局部的に生じた「加熱」エネルギーは、色素ドナ
ー体内で、別の近接して離隔した異なるレーザチャネル
のレーザ光点62の近傍に迅速に移動する。色素ドナー
体内におけるこのエネルギーの移動により、好ましくな
く且つ大部分は制御不能の余分な加熱が他のレーザ光点
62で生じる。一定の状況下では、レーザ光点間の相互
の熱作用は、縞や筋等の視覚的な印刷むらに繋がること
があるが、これは、印刷されている画像の品質を極度に
劣化させるものである。
【0044】図3のグラフは又、本発明に従って高出力
光ビーム39(及びそれに対応する光点60)を用いた
場合に生じる破線の応答曲線80を示している。画像濃
度に対する吸収書き込みレーザ出力の大いに改善された
破線の応答曲線80は、注意深く制御されて正確に位置
決めされた高温度領域64(図2参照)内で、色素ドナ
ー体を予熱することにより得られる。破線の応答曲線8
0は、比較的短い水平部分82を有する。換言すれば、
レーザ光点62のそれぞれに加わる書き込みレーザ出力
のうちで、色素ドナー体を色素気化温度(周囲温度以上
で摂氏約610度)までに加熱するためだけに消費され
るものは極めて僅かである。書き込みレーザ出力を約2
0mW以上に増加すると、色素ドナー体からより多くの
色素が気化し、応答曲線80の上向きの傾斜部分84に
より示したような画像濃度に対する吸収書き込みレーザ
出力の関係が生じる。曲線80の上向きの傾斜部分84
で加わる出力は、主に色素の気化の熱として使用され、
レーザ光点62の列近傍で一度色素の相変化温度が達成
されると、色素の温度はそれ以上上昇することはない。
レーザ光点62間では予熱による温度勾配は殆どないの
で、1つのレーザ光点に蓄積した熱エネルギーが、極め
て隣接したレーザ光点62に放散する推進力は実質的に
存在しない。その結果、レーザ光点62間の熱的な相互
作用の好ましくない影響(例えば印刷むら)は、完全に
は除去されないとしても大幅に軽減される。曲線80の
短い水平部分82は、領域64(図2参照)内の温度の
僅かな不一定と、ある種の物理的パラメータ(レーザ出
力、ビーム寸法、走査速度、ドナーの色素層の厚さ等)
における僅かな変動を補償するために、意図的にゼロよ
り僅かに長くしている。
【0045】図3において長い水平部分72と上向きの
傾斜部分74を有する実線曲線70は、画像濃度と書き
込みレーザ出力との間の関係が極めて非線形となってい
る。破線の応答曲線80(本発明により得られる)は、
実線の応答曲線70(従来の装置を用いて得られる)と
比較すると、画像濃度と書き込みレーザ出力との間の関
係は、遥かに線形に近づいている。領域64(図2参
照)内の色素ドナー体を色素の気化しきい値の直下まで
正確に制御して加熱することにより、破線の応答曲線8
0の上向きの傾斜部分84が殆ど出力ゼロ(ゼロ濃度)
の位置で立ち上がるように、部分84を位置決めするこ
とができる。その後、曲線80の部分84は、画像濃度
対書き込みレーザ出力の関係が殆ど完全に線形となるよ
うに上向きに延びる。
【0046】次に図4を参照すると、画像濃度を標準濃
度単位で縦軸上に表し、レーザ露光量(エルグ/c
2 )を横軸上に対数表示したグラフが示されている。
図4のグラフには、実線の曲線90と破線の曲線100
が示されている。このグラフは、画像濃度(0から3の
標準単位)と「露光量」(エルグ/cm2 で表したレー
ザ露光量の対数)を関係づけるために、写真産業で一般
に採用される形式である。ここでは横軸に沿った5から
6.2の「露光量」単位は、(図3の横軸に沿って図示
した)吸収書き込みレーザ出力を、等式(1)により数
学的に変換することにより得られる。
【0047】露光量(エルグ/cm2 )= (Plaser
× 1,000,000 )÷YV (1) ここで、Plaser は色素ドナー体上に堆積した各レーザ
からの出力(ミリワット)であり、Yはスワッチ50内
の連続した走査行間の間隔(マイクロメートル)であ
り、Vはドナーの色素層を横切るレーザ光点62の走査
速度(メートル/秒)である。
【0048】図4の実線の応答曲線90は、(光源40
等の)高出力光源を有しない(図1のプリンタ10と同
様の)従来の感熱式プリンタの動作特性を表す。実線の
応答曲線90は、長い水平部分92と、上向きに急傾斜
する部分94とを有する。従って、応答曲線90は、画
像濃度とレーザ露光量との関係において非線形性を強く
呈しており、全範囲の画像濃度に対して比較的狭い範囲
の露光量が対応している。破線曲線100は、図1の感
熱式プリンタ10の動作特性を表している。対照的に、
本発明(即ち、図2の高出力光点60及び高温度領域6
4により実現された改良)に対応するなだらかな傾斜の
破線の応答曲線100は、画像濃度とレーザ露光量の間
の関係で略線形性を呈している。画像濃度の全範囲(0
から3)に対する破線の曲線100により示した露光量
の範囲は、実線の曲線90の上向きに急傾斜した部分9
4により示した範囲より相当広い。全範囲の画像濃度に
広範囲の露光量が対応することにより、所望の色調の印
刷画像が得易くなる。
【0049】次に図5を参照すると、本発明に係る感熱
式プリンタ110の構成要素が示されている。図1の感
熱式プリンタ10の構成要素と同一又は類似の感熱式プ
リンタ110の構成要素には、同一の参照符合を付す。
これらの構成要素は、上述したように構成され動作す
る。(図1の光源40と同様の)高出力光源112は、
その光の一部を高出力ビーム114として下方に向けて
レンズ116を介しビーム分割(結合)プリズム34ま
で照射する。高出力光源112は又、その光の一部をビ
ーム118として成形反射鏡120まで上方に照射す
る。ビーム118はそこで高出力ビーム122として下
方に反射され、レンズ116を介してプリズム34に至
る。図示したように、ビーム114及び122は、互い
に僅かにずれている。これらの2本のビーム114及び
122は、レーザチャネル1からnまでのレーザビーム
(ここでは単一のビーム33として図示)と共にレンズ
36を通過して結合ビーム126となる。結合ビーム1
26は、以下に説明する別個の光点として、(ここでは
図示しないが、図1の印刷ドラム12と同一の)印刷ド
ラム上に設けた色素ドナー体上に集束する。2本の光ビ
ーム114及び122を使用したことにより、図1の単
一のビーム39と比べて低エネルギービームの使用が可
能となる。感熱式プリンタ110の一般的な動作は、先
に説明した感熱式プリンタ10(図1)と同様である。
【0050】次に図6を参照すると、縦軸上にページ走
査方向に沿った距離(マイクロメートル)をとり、横軸
上に行走査方向に沿った距離(マイクロメートル)をと
るグラフが示されている。破線の水平矢印127は、行
走査方向(横軸)に色素ドナー体を横切るレーザ光点6
2の走査動作を示す。両軸に沿った距離は、所望の目盛
りで示されている。このグラフは、図5の感熱式プリン
タ110の動作中に2本の高出力光ビーム114及び1
22により色素ドナー体内に生じる多数の細長い等温線
128(周囲温度以上の摂氏温度)を示している。これ
らの高出力ビーム114及び122は、それぞれ中心X
1及びX2を有する別個の小さな高出力光点(この図6
では間隔が狭いため示していない)として色素ドナー体
上に集束する。小さな高出力光点のそれぞれの半径(シ
グマ)は、例えば125マイクロメートルであり、それ
らの中心X1及びX2は、ページ走査方向に対して55
度の角度を成す軸線に沿って400マイクロメートルだ
け離隔している。中心X1は、レーザ光点62(図2に
も図示)のうち最も前方にあるものの前方約80マイク
ロメートルの位置にある。色素気化温度(周囲温度以上
で摂氏約610度)直下の略一定の高温度を有する極め
て細長い領域130が、これらの光点62を囲んでい
る。領域130は摂氏500度の等温線により画定され
ている。高出力ビーム114及び122(図5参照)に
より生じた高出力光点の中心X1及びX2をここに図示
したような配置することにより、レーザ光点62の列を
囲む領域130の輪郭形状が形成される。(中心X1と
X2を有する)2本の高出力ビーム114及び122を
使用することにより、高出力光点60を備えた単一の高
出力ビーム39から生じるより大きな領域64(図2参
照)と比較して、領域130内で高温度を得るために必
要なビーム114及び122から色素ドナー体内に吸収
すべきエネルギーはかなり小さくなる。例えば、高出力
ビーム114及び122から中心X1及びX2の周囲の
色素ドナー体内に吸収されるエネルギーは、それぞれ約
10ワットで、合計約20ワットである。
【0051】なお、ここに説明した装置及び方法の実施
例は、本発明の一般原理を例示したものであり、本発明
の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者により容
易に変形例が考案され得る。例えば、スワッチ内の行の
数とピッチや、印刷速度は別のものでもよい。更に、高
出力光源40は説明したものと異なってもよいし、領域
64(又は領域130)により吸収されるエネルギー
は、使用される色素ドナー体、及びレーザ光点62の数
と位置に応じて変更可能である。
【0052】また、各図面の縮小率は、必ずしも一定で
はない。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レーザ光点の近傍の色素ドナー体の温度を、色素ドナー
体の色素の気化に要する温度より僅かに低く略一定で厳
密に制御された値に高めることにより、ある画像のそれ
ぞれの画素を印刷する個々のレーザ光点間の相互の動的
な熱作用は、完全には除去されないにしても大幅に減少
する。これにより、通常、多重レーザ感熱式プリンタに
特有の「印刷むら」を解消することができる。更に、従
来の感熱式プリンタと比べると、印刷された画素の画像
濃度は、投入されたエネルギーの線形関数に極めて近く
なっている。画像濃度は、印刷ヘッドの個々のレーザに
より色素ドナー体に付与される「露光量」の範囲より略
大きな部分に亘り延びている。その結果、印刷された画
像の忠実度と色調は高められる。
【0054】また、高出力光源からの光は、2つのビー
ムに分割され、別個の2つの光点として色素ドナー体上
に集束するので、これらの2つの光点により結合熱エネ
ルギーが付与される結果、等温線の間隔はより狭くな
り、多数のレーザがそれらの書き込みエネルギーを集束
させる光点を中心として一層密になる。上述した単一の
光点構成と比べて、2光点の場合、動作特性を同程度改
善するために必要な合計のエネルギーは小さくなる。
【0055】更に、温度を高められた領域は、微細なレ
ーザ光点上に位置するか、或いはそれより僅かに大きい
だけである。この結果、線形性と、レーザ露光量に対す
る画像密度の範囲が相当改善される。
【0056】また、感熱式プリンタを動作させる方法に
よれば、色素ドナー体の温度を高められた領域が密に間
隔を置いた複数の熱エネルギー点を完全に囲み、それに
より印刷画像の忠実度を改善している。
【図面の簡単な説明】
【図1】多重レーザ印刷ヘッドを有すると共に本発明に
従って高出力光源を別に設けた感熱式プリンタの概略図
である。
【図2】プリンタの動作中、図1の高出力光源の集束光
点により色素ドナー体に生じる高温の等温線を示すと共
に、印刷ヘッドの個々のレーザチャネルに係る画素書き
込み光点の等温線内における相対位置を示したグラフで
ある。
【図3】本発明に従って別に高出力光点が存する場合と
存しない場合において、印刷される画素の濃度を色素ド
ナー体内に吸収される書き込みレーザ出力の関数として
示したグラフである。
【図4】本発明に従って別に高出力光点が存する場合と
存しない場合において、印刷される画素の濃度を、単位
面積あたりのエネルギーで表したレーザ露光量の対数の
関数として示したグラフである。
【図5】図1に示した単一の高出力光源から2本の別個
の光ビームをどのようにして得るかを示した概略図であ
る。
【図6】感熱式プリンタの動作中、図5の高出力光源の
2本の集束光点により色素ドナー体上に生じた高温等温
線を示したグラフである。
【符号の説明】
10 感熱式プリンた 12 ドラム 16 印刷ヘッド 18 支持手段 20 送りねじ 24 回転軸線 30 プレート 32 光ファイバ・レーザチャネル 33、39 光ビーム 44 結合ビーム 48 行 50 スワッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 B41J 2/35 B41J 2/36 B41M 5/26

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密に間隔を置いた複数の熱エネルギー点
    を色素ドナー体上に付与し、印刷すべき画像に応じて受
    容体上に個々の画素を印刷する複数のレーザーチャネル
    を有する印刷ヘッドと、 周囲温度以上の色素気化温度を有する前記色素ドナー体
    が前記印刷ヘッドを通過するように、前記色素ドナー体
    を制御された速度で相対的に移動させる手段と、 前記色素ドナー体上の正確に位置決めされた小さい領域
    上に、色素気化温度直下の温度まで前記領域内の温度を
    略一定に上昇させる熱エネルギーを付与する熱エネルギ
    ー手段と、 を備え、 温度を上昇させた前記領域が、印刷ヘッドにより前記色
    素ドナー体に供給された複数の熱エネルギー点を囲
    とを特徴とする感熱式プリンタシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感熱式プリンタシステム
    において、 前記密に間隔を置いた複数の熱エネルギー点が、前記印
    刷ヘッドのそれぞれのレーザチャネル1からnにより付
    与され、 前記印刷ヘッドは、前記色素ドナー体に対して、行走査
    方向に一定の比較的高速で移動すると共に、前記行走査
    方向に直角なページ走査方向に比較的低速で移動し、前
    記レーザチャネル1からnが、ページ走査方向に一度に
    画像の密に間隔を置いた多重画像行を印刷し、 前記密に間隔を置いた複数の微細な熱エネルギー点は、
    ある直線に沿って、中心から中心まで密に間隔を置いて
    整列され、 前記領域内で上昇させた温度が、略一定でそれぞれのレ
    ーザチャネルにより供給される密に間隔を置いた複数の
    微細な熱エネルギー点と一致し、これにより、熱エネル
    ギー点間の熱の相互作用を大幅に減少させことを特徴
    とする感熱式プリンタシステム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の感熱式プリンタシステム
    において、 前記熱エネルギー手段は、半径シグマのガウス分布を有
    する少なくとも1個の光点を色素ドナー体上に集束させ
    る光源であることを特徴とする感熱式プリンタシステ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の感熱式プリンタシステム
    において、 前記熱エネルギー手段は、複数の光点を前記色素ドナー
    体上に集束させる光源であることを特徴とする感熱式プ
    リンタシステム。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の感熱式プリンタシステム
    において、 前記光源は、アークランプであり、前記光源から前記色
    素ドナー体内に吸収されるエネルギーが少なくとも10
    ワットであることを特徴とする感熱式プリンタシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の感熱式プリンタシステム
    において、 約400マイクロメートルの半径を有する単一の高出力
    光点が存し、前記単一の高出力光点の中心が、前記密に
    間隔を置いた複数の微細な熱エネルギー点が整列する直
    線の中点の前方約1/2シグマから約2/3シグマの位
    置にあることを特徴とする感熱式プリンタシステム。
  7. 【請求項7】 レーザ光点を色素ドナー体に付与するた
    めの少なくとも個のレーザチャネルを有し、それによ
    り、印刷すべき画像に応じて個々の画素を受容体上に印
    刷する印刷ヘッドと、 周囲温度以上の色素気化温度を有する前記色素ドナー体
    が前記印刷ヘッドを通過するように、前記色素ドナー体
    を制御された速度で相対的に移動させる手段と、 前記色素ドナー体上に小さな領域内の温度を大幅に上昇
    させるために、色素ドナー体に光点を付与する光源と、 を備え、 前記領域内の温度が略一定で色素の気化温度直下の温度
    まで制御され、前記温度を上昇させた領域が前記レーザ
    光点上に位置すると共に、前記レーザ光点より極めて僅
    かに大きくしたことを特徴とする感熱式プリンタシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の感熱式プリンタシステム
    において、 それぞれのレーザ光点を前記色素ドナー体上に付与する
    レーザチャネルを12個設け、 行走査方向に対して鋭角を成す直線に沿って極めて密な
    中心から中心までの間隔で前記レーザ光点を位置決め
    し、 前記光点が、前記複数のレーザ光点の僅かに前方に位置
    し、 前記温度を上昇させた領域が、前記レーザ光点の全てを
    完全に囲んでいることを特徴とする感熱式プリンタシス
    テム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の感熱式プリンタシステム
    において、 前記光源は、華氏約5000度の色温度を有し、少なく
    とも約20ワットを色素ドナー体に付与することを特徴
    とする感熱式プリンタシステム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の感熱式プリンタシステ
    ムにおいて、 前記色素ドナー体は、周囲温度以上の摂氏約610度の
    色素気化温度を有することを特徴とする感熱式プリンタ
    システム。
  11. 【請求項11】 密に間隔を置いた複数のレーザ光点を
    色素ドナー体上に付与し、印刷すべき画像に応じて受容
    体上に個々の画素を印刷するために、多数のレーザチャ
    ネル1からnを有する印刷ヘッドであって、前記レーザ
    光点がある直線に沿って中心から中心までの間隔が密に
    配設され、前記色素ドナー体が略周囲温度以上の色素気
    化温度を有する印刷ヘッドと、 前記受容体の頂部に前記色素ドナー体を保持するために
    円筒状の表面を有すると共に、それらを行走査方向に印
    刷ヘッドを通過して一定速度で移動させるためのドラム
    手段であって、前記レーザ光点が前記受容体上に集束す
    るドラム手段と、 前記行走査方向に略直角なページ走査方向に前記印刷ヘ
    ッドを前記ドラム手段に対して低速で移動させるための
    送り手段であって、前記レーザ光点の中心を結ぶ直線が
    前記ページ走査方向に対して急角度で整列される送り手
    段と、 少なくとも1個の光点を前記色素ドナー体に付与し、色
    素気化温度直下の温度まで温度を上昇させた小さな領域
    を形成するための光源手段と、 を備えたことを特徴とする感熱式プリンタシステム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の感熱式プリンタシス
    テムにおいて、 前記複数のレーザチャネルが密に間隔を置いた多重画像
    行を印刷し、連続した多重画像行がページ走査方向に正
    確に整列し、 前記行走査方向における前記印刷ヘッドに対する前記色
    素ドナー体の速度は、約10m/秒であり、 前記色素の気化温度は、周囲温度以上で摂氏約610度
    であり、 前記光源手段の少なくとも1個の光点から前記色素ドナ
    ー体内に吸収されるエネルギーが、少なくとも約10ワ
    ットであることを特徴とする感熱式プリンタシステム。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の感熱式プリンタシス
    テムにおいて、 前記光源手段は、アークランプより成ることを特徴とす
    る感熱式プリンタシステム。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の感熱式プリンタシス
    テムにおいて、 前記光源手段は、前記色素ドナー体に複数の光点を付与
    し、それにより、温度を上昇させた領域が、前記レーザ
    光点と一致する小さな閉じた領域であることを特徴とす
    る感熱式プリンタシステム。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の感熱式プリンタシス
    テムにおいて、 前記光源手段は、単一の光点を前記色素ドナー体に付与
    し、前記光源手段から前記色素ドナー体により吸収され
    るエネルギーが約60ワットであることを特徴とする感
    熱式プリンタシステム。
  16. 【請求項16】 印刷されている画像内の印刷むらがな
    く且つ線形性が改善された感熱式プリンタを動作させる
    方法であって、 色素ドナー体に、密に間隔を置いた複数のレーザチャネ
    ルからの複数の熱エネルギー点を堆積させ、印刷すべき
    画像に応じて受容体上に個々の画素を印刷する工程であ
    って、前記色素ドナー体内の色素が略高い気化温度を有
    する工程と、 前記色素ドナー体を、ある制御された速度で、密に間隔
    を置いた複数の微細な熱エネルギー点を通過させる工程
    と、 温度が色素気化温度の直下の温度まで略一定に高められ
    て正確に位置決めされた小さな領域上の色素ドナー体
    に、熱エネルギー点を付与する工程と、 を備え、 前記領域が密に間隔を置いた複数の熱エネルギー点を完
    全に囲ことを特徴とする感熱式プリンタを動作させる
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の感熱式プリンタを動
    作させる方法において、 前記熱エネルギー点は、華氏約5000度の色温度を有
    する光源により付与されることを特徴とする感熱式プリ
    ンタを動作させる方法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の感熱式プリンタを動
    作させる方法において、 前記制御された速度は、約10m/秒であり、 前記熱エネルギー点から色素ドナー体内に吸収されるエ
    ネルギーは、少なくとも約10ワットであり、 前記色素気化温度は、周囲温度以上で摂氏約610度で
    あることを特徴とする感熱式プリンタを動作させる方
    法。
  19. 【請求項19】 感熱式プリンタを動作させる方法であ
    って、複数のレーザチャネルからの複数の レーザ光点を色素ド
    ナー体に付与し、印刷すべき画像に従って受容体上に個
    々の画素を印刷する工程と、 前記色素ドナー体と前記レーザ光点を、制御された速度
    で行走査方向に互いに相対的に移動させる工程であっ
    て、前記色素ドナー体が略周囲温度以上の色素気化温度
    を有する工程と、更なる高出力光源からの 光点を色素ドナー体に付与し、
    色素ドナー体上の小さな領域内の温度を大幅に高める工
    程と、 を備え、 前記領域内の温度が略一定で色素気化温度直下の値まで
    制御され、温度を高めた領域が前記レーザ光点と一致す
    るかそれより僅かに大きくしたことを特徴とする感熱式
    プリンタを動作させる方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の感熱式プリンタを動
    作させる方法において、 複数の第二の光点が色素ドナー体に付与され、それによ
    り、温度を高めた領域の面積がレーザ光点の周囲に画定
    されることを特徴とする感熱式プリンタを動作させる方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項19記載の感熱式プリンタを動
    作させる方法において、 複数のレーザ光点が色素ドナー体に付与され、前記レー
    ザ光点が直線に沿って密に間隔を置いて位置し、温度を
    高めた領域内の略中央に位置することを特徴とする感熱
    式プリンタを動作させる方法。
  22. 【請求項22】 請求項19記載の感熱式プリンタを動
    作させる方法において、 前記第二の光点は、華氏約5000度の色温度を有する
    ことを特徴とする感熱式プリンタを動作させる方法。
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