JPH09504439A - バイオロジカル物質を用いたタバコの煙から有毒酸化物及び発癌性揮発性ニトロソ化合物を除去する方法 - Google Patents

バイオロジカル物質を用いたタバコの煙から有毒酸化物及び発癌性揮発性ニトロソ化合物を除去する方法

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JPH09504439A JP8502957A JP50295796A JPH09504439A JP H09504439 A JPH09504439 A JP H09504439A JP 8502957 A JP8502957 A JP 8502957A JP 50295796 A JP50295796 A JP 50295796A JP H09504439 A JPH09504439 A JP H09504439A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、従来のタバコのフィルターによっては今日迄十分に保留できなかったタバコの煙内の有毒化合物(NO、NOx、発癌性ニトロソ化合物、遊離基、H22、CO、アルデヒド類、及び微量元素)を保留する方法に関するものである。本発明方法は、タンパク質分子に分離してまた組合せて立体特異的に結合されるFe2+イオン及びポルフェリン環と複合する金属イオン(Fe2+、Cu2+、Mg2+)のバイオロジカル物質を共通な通常のフィルターに濃縮せしめることにある。上記通常のフィルターに対する上記バイオロジカル物質の濃縮は、タバコの煙の物理的特性(臭い、味覚及び形態)のみならずフィルター自体の物理的特性を変えるものではない。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 バイオロジカル物質を用いたタバコの煙から有毒酸化物及び発癌性揮発性ニト ロソ化合物を除去する方法 発明の詳細な説明 本発明は、従来のタバコフィルターを用いることによっては十分に保留できな い有毒化合物、即ち、窒素酸化物、遊離基、アルデヒド類、過酸化水素、一酸化 炭素、微量元素及び発癌性揮発性ニトロソ化酸化物を吸入されたタバコの煙から 除去するための方法に関するものである。 従来技術の理論的背景レベル 国際ジャーナルにおける多くの刊行物は、タバコの煙をa)固体相(タール) と、b)ガス相の2つの相に分離することを提案している。この分離には、0.1 μmより大きいサイズの粒子の99.9%を除去する一般的なケンブリッジグラ スファイバーフィルターが使用されている。タバコのタールは、少なくとも4つ の異なるカテゴリーにクラス分けできる非常に高い濃度の十分に安定な遊離基を 有する。キノン及びハイドロキノンと等価なセミキノンは最も興味深い化学特性 を有する遊離基であると考えられる。キノンシステムは、超酸化物(O2 -)を形 成する酸素分子を減少し、自発的な不均等化により過酸化水素(H22)を形成 する。ガス相については、呼吸毎に半減期が1秒以内の1015以上の有機基が吸 引される。逆説的には、小さい半減期にかかわらずこれらの基はガス相内で10 分以上高いレベルの活動度を維持する。実際上、これら基の濃度は、タバコのフ ィルター端部で大きく増加することが認められる。上記逆説から、遊離基の生成 に起因して定常状態が維持されることが了解される(Pryor,W.A.,Stone,K.,Ann.N .Y.Acad.Sci.686: 12-28,1993)。 窒化酸化物(NO)は、喫煙の間二酸化窒素、イソプレン基、ペルオキシル基 及びアルコキシル基を形成する連続反応にあずかるタバコの煙のガス相における 最も重要な遊離基である。タバコの煙は更に、危険な毒性を示す多量のアルデヒ ド類を含有する。タバコの煙から抽出された微量のアルデヒド類は、タンパク質 異化作用とプラズマタンパク質類のチオールグループの酸化を引き起こす。アル デヒド類に起因するこれらの特性は、アルデヒド類のカルボニル基と、プラズマ タンパク質類の−SH及び−NH2基間の反応の結果である。例えば、タバコの 煙からのアクロレインは−SH基と速やかに反応してカルボニル化合物類を形成 する(Alving,K.,Forhem,C.,and Lundberg,J.M.,Br.J.Pharmacol.110: 739-746 ,1993)。タバコの煙のタール内には、反応により極めて活性な二次基(例えば 、ペルオキシ基、アルコキシ基、超酸化物、シトトキシックアルデヒド類等)を 形成する多くの遊離基に関連する例えば鉄、銅、マンガン及びカドミウム等の微 量元素が存在する。喫煙の間、肺内に導入されたこれら微量元素により肺とアル ベラーマクロファージ内で一連のレドックス反応を引き起こし、非常に活性なヒ ドロキシル基(OH・)を形成する。これらヒドロキシル基はヘントン反応によ って主として鉄の存在のもとで形成される。銅はまた、肺内で過酸化水素と反応 することによってヒドロキシル基を形成する。10-7Mの低濃度のマンガンは、 肺内皮細胞の可溶グアニレートチクラーゼ(guanylate cyclase)を剌激し、正帰 還メカニズムにより窒化酸化物及び超酸化物を作る(Youn,Y.K.,Lalonde,C.,and Demling,R.,Free Rad.Biol.Med.12:409-415,1992)。喫煙の間、一酸化炭素が形 成される。排気された後でも肺内には或る量のCOが残り、その結果、肺組織の 内皮細胞や他の細胞の酵素のヘムモイティ(heme moiety)と反応した後、可溶グ アニレートチクラーゼを刺激する。正帰還メカニズムと結合する肺胞内の増大し たレベルの環状GMPは窒化酸化物と超酸化物の生成を増大する(Watson,A.,Jo yce,H.,Hopper,L.,and Pride,N.B,Thorax 48: 119-124,1993)。血管内皮細胞 及び網状内皮細胞を含む多くのタイプの細胞によって作られるNOガスにより筋 肉が弛緩する(Lowe- nstein,C.J.,Dinerman,J.L.,Snyder,S.H.Ann.Intern.Med.120:227-237,1994)。 血管や他の組織にダメージを与えると考えられるNOの外部源がある。二次及び 三次アミンが亜硝酸塩及び他のニトロソ剤と反応してN−ニトロソアミン類を形 成する(Lowenstein,C.J.,Dinerman,J.L.,Snynder,S.H.Ann Intern.Med.120:227- 237,1994)。1974年以来、タバコの収穫、処理及び喫煙の間アルカロイドが ニトロ化し、タバコ特有のN−ニトロソアミン類(TSNA)になることが数多 く報告されている。タバコ及びまたはその煙内のTSNAのN−ニトロソノルニ コチン(NNN)、4−(メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリジル)−1 −ブタノン(NNK)及び4−(メチルニトロソアミン)−1−(3−ピリジル )−1−ブタノール(NNAL)は動物に癌を作る強い物質である。NNNは、 マウスの肺の腫瘍、ハムスターの気管の腫瘍及びラットの鼻腔及び食道に腫瘍を 形成する。NNKは、マウス、ハムスター及びラットの肺の腫瘍、及びラットの 肝臓、鼻腔及び膵臓に腫瘍を形成する。タバコの煙内のNNK及びNNNの代表 的な量は200ng/タバコである。(Hecht,S.S.,Spratt,T.E.,and Trushin, N.Carcinogenesis,9:161-165,1988)。 肺組織に対するタバコの煙の影響は、NOが超酸化物と反応して強いオキシダン ト基過酸化ニトライト(ONOO-)を形成し、その結果腫瘍生化学分子に二次 的ダメージを与えることである。細胞内の新陳代謝及びNOによるダメージはビ トロ内の実験室及びビボの実験室で確かめられた。 NOは酸素の存在のもとで酸化し、二酸化窒素となる。この酸化の割合は酸素 の濃度と、NO濃度の2乗に比例する。二酸化窒素は明らかにシトトキシック(c ytotoxic)であり、水溶液中では亜硝酸塩及び硝酸塩に変わる。更にNOは、微 量元素及びまたは例えばメタロプロテイン、ヘモグロビンと反応して複合物を形 成する(Wink,D.A.,Darbyshire,J.F.,Nims,R.W.,Saavedra,J.E.,and Ford, P.B.,Chem.Res.Toxicol.6:23-27,1993)。 超酸化物と反応して有毒化合物ONOO-を形成するNOは超酸化物毒の或る タイプである。ONOO-は、その強い酸化ポテンシャル(+1.4V)を 考えると非常に安定である。その分解中は、水酸基、二酸化窒素及びニトロニウ ムイオンを含む強い酸化誘導体を形成する。従って、組織によるNO及び超酸化 物製造のいかなる変形でも、強い二次酸化基を形成する(Deliconstantin-os,G. ,Villiotou,V.,Stavrides,J.C.,Cancer Mol.Biol.1:77-86,1994)。最終的 に、ONOO-とそのエステル類(RO−ONOまたはRO−ONO2)はアルフ ァー−1−プロティナーゼ抑制剤(a1Pl)を不活性化する。このことは、a )二酸化水素単独ではa1Plの速やかな不活性化を達成できないが、NOの存 在のもとでのみ達成でき、一方ONOO-が形成されa1Plの速やかな不活性 化が達成されること、b)第3−ブチルペルオキシニトライト(RO−O−O− NO2)またはONOO-の溶液がそれ自体a1Plの不活性化を達成すること、 及びc)アミン類及びアミノ酸がa1Plプロティナーゼを速やかな不活性化か ら保護することから明らかである(Moreno,J.J.,and Pryor,W.A.,Chem.Res .Toxicol.5:425-431,1992)。タバコの煙に含まれる遊離基から離れて、活性 化したアルベラーマクロファージが喫煙者によって作られた遊離基の他の重要な 源を作る。タバコの煙で活性化されたアルベラーマクロファージは呼吸を早め酸 素遊離基(主としてO2 -,NO及びH22)の形成が増加する。喫煙者はアルベ ラーマクロファージと中性色素に染まる循環が増加するようになる。タバコの煙 の酸素遊離基は肺癌の増大に関係する。吸い込んだタバコの煙は肺胞内で酸化ス トレスを増大し、内部細胞質酸化防止剤の濃度が減少する。水酸基の形成により H22が細胞のDNAと反応し、二重鎖が切断される原因となる。この切断は、 カタラーゼを付加して阻止でき、これはH22及び細胞質DNA上の水酸基のダ メージ効果を間接的に確認することになる(Leanderson,P.,Ann.N.Y.Acad.Sci .686:249-261,1993)。更に、H22は肺に気管上皮細胞を形成し、喫煙者に気 管支悪性腫瘍を生ぜしめる。従って肺胞及び肺癌に対する(タバコの煙に含まれ る)H22の不利益性が強く提案されている。タバコの煙からのタールはセミキ ノン基と鉄を含み、水酸基形成のためのシステムが作られる。タバコの煙のター ル内に含まれる種々の 微量元素(Fe,Cu,Mn,Cd)が内部細胞質及び外部細胞質に作用する。 既知のFe2+のヘントン反応 Fe2++H22 → Fe3++OH・+OH- が水酸基を通して過多の酸化反応となる。同様の水酸基をCd2+によって形成で きる。Mn2+は、可溶グアニレートシクラーゼ(guanylate cyclase)活性の特性 刺激物である。タバコの煙内に含まれるCd2+は、肺に対し極めて有毒である。 喫煙者の肺内には通常の濃度の2倍の量のCd2+が含まれる。肺の内皮細胞内の ノルマルシイ(normalcy)の観念においてCd2+がZn2+に置換される(Kostia l,K.,In:“Trace Elements in Human and Animal Nutrition”(ed.W.Mertz)Fi tth edit.Vol.2:319-345,Academic Press,Inc.Orlando,Fl.,1986)。タバコ の煙内に存在するアルデヒド類は、最終的に不活性となるタンパク質の−SH及 び−NH2基と反応する。クロートンアルデヒド(タバコの煙に含まれるα,β 不飽和アルデヒド)は、−SH基の濃度を減少し、カルボニルタンパク質の濃度 を増加する(Stadtman,E.R.,Science 257:1220-1224,1991)。 今日、フィルター付きタバコが強くすすめられている。タバコにフィルターを 付ける最終的な目的は、タバコの煙内のガス相及び固体相の有毒化合物を最大に 保留することにある。喫煙者の流行病的研究により、これはタバコの煙がガス相 、固体相またはその結合相であるか否かにかかわらず喫煙量に関連することが判 明した(Surgeon General of the U.S.Public Health Service.Thehealth con sequences of using smokeless tobacco,N.H.Publ.No 86-2874,Bethesda,MD ,1986)。タバコの煙内に含まれる有毒化合物を減少するためタバコの種類を変 えるのが良いことが証明された。上記有毒化合物の減少は、第1には共通のフィ ルターを用いることによって達成され、更には化学処理によってタバコの組成を 変えることによって達成できる。タバコの製造方法の変更は、タバコの葉によっ て作られた紙または孔あき紙を用いることによって達成できる。過去15年間で は、タバコの煙の量を減少する、タバコの直径を変え る、及び孔あきフィルターを用いることによって健康に対するダメージの少ない 煙を得る試みがなされていた。孔あきフィルターを用いれば、タバコの煙の50 %迄を空気で薄めることができる。活性炭も孔あきフィルターと組み合わせて用 いられる。この結果、煙内のタールとニコチンの量を大きく減少できる。このよ うな技術はオーストラリア、フランス、ドイツ、スウェーデン、英国及び米国等 の先進国で用いられている。米国タバコのタールとニコチンの平均的な量は、1 955年では夫々38mgと2.7mgであったものが1991年では夫々13 mgと1mgに減少している。ヨーロッパ諸国でもタバコの煙内のタールとニコ チンの量を減少する努力が続けられている。1993年1月迄はタールの許容上 限値は15mgであったが1998年の1月始めまでには12mgに減少するこ ととされている。然しながら、他の国々ではタバコの煙内のタールの量は22m gである(Mitacek,B.J.,Brun Neman,K.D.,Polledn-ak,A.P.,Hoffman,D. ,and Suttajit,M.,Prev.Med.20:764-773,1991)。タバコの製法を変える ことによってタバコの煙から或る程度有毒物質を除去しているが、例えばセルロ ースアセテートフィルターを用いて半揮発性及び揮発性のN−ニトロソアミン類 を一部除去している(Brunnemann,K.D.,Hoffman,d.,Recent.Adv.Tabacco R es.17:71-112,1989)。孔あきフィルターを用いることによって一酸化炭素が選 択的に減少される。亜硝酸塩を濃縮したタバコを用いることによって発癌性多核 性芳香族炭化水素(PAH)の濃度が選択的に減少できる。然しながら、高濃度 の亜硝酸塩を用いてタバコ内のPAHを減少せしめる場合、発癌性のN−ニトロ ソアミン類が増加するため、別の方法でPAHを減少せしめる必要がある(Hoffm an,D.,Hoffman,I.,Wynder,E.l.,Lung Cancer and the Changing Cigarette in Relevance to Human Cancer of N-Nitroso-compounds,Tabacco Smoke and Mycotoxins.(eds.O'Neil,I.K.,Chen,J.,and Bartsch,H.)Vol.105:449-4 59,1991)。 上述のように、呼吸及びカージオ心臓欠陥組織にダメージを与えるタバコの煙 内の有害な窒素酸化物、遊離基、過酸化水素、アルデヒド類、及び発癌性ニ トロソ化合物類を保留できるフィルターを製造する必要がある。タバコの煙内に 含まれている有毒化合物を認定するため化学的、バイオロジカル的な実験がなさ れた。化学的手法は以下の通りである。 a)新規な化学的及びバイオロジカル的方法(この方法は実験室で開発された )によるNO及びNOxの定性的及び定量的決定 b)ルシゲニン(lucigenine)依存化学発光方法を用いて遊離基を特定する。 c)酵素組織ルシフェリン−ルシフェラーゼの刺激を通してアルデヒド類とキ ノンを認定する(この方法も実験室で開発された)。 d)ATPの存在のもとでルシフェラーゼによるルシフェリンの酸化方法を用 いて微量元素の定性的及び定量的特定(この方法は実験室で開発された)。 e)イソルミノールマイクロペルオキシダーゼ依存化学発光方法を用いてH2 2の定性的および定量的特定。 f)スペクトル分析及びルミノール強調化学発光方法によるONOO-の定性 的及び定量的特定。 g)ルミノール強調化学発光による発癌性ニトロソ化合物の特定。 バイオロジカル的実験は下記のように行なう。 a)機能的パラメータとしてのアイソレーテッド可溶グアニレートチクラーゼ 活性を用いることによるNOの特定。 b)ONOO-によって生ずる人間の赤血球の酸化ストレスの推定によるON OO-の特定。 c)機能的パラメータとしてのアイソレーテッド可溶グアニレートチクラーゼ 活性を用いることによるCOの特定。 更に、ビトロ実験は下記のように行なった。 a)ラットの肺からアルベラーマクロファージを分離する。 b)第3−ブチル−過酸化水素(t−BHP)によるアルベラーマクロファー ジの酸化ストレスの推定。 c)アルベラーマクロファージによって形成されたNO/NO2 -/ONO O-の決定。 d)アルベラーマクロファージによって形成されたH22の決定。 e)アルベラーマクロファージによって形成されたNO上のH22の外生効果 。 下記化合物の決定のため人間のボランティアによるビボ内の実験 a)非喫煙者の吸気内のNOの決定。 b)喫煙者の吸気内のNOの決定。 c)排出されたタバコの煙内のNOの決定。 d)排出されたタバコの煙内のONOO-の決定。 e)排出されたタバコの煙内の遊離基の特定。 f)排出されたタバコの煙内のアルデヒド類の特定。 a)タバコの煙内に含まれた、b)タバコの煙を与えた後アルベラーマクロフ ァージによって離脱された、c)人間のボランティアが排気したタバコの煙内の NO,NOxの決定のため、夫々その一端に同一の円錐形のくぼみを機械加工に より形成したプレキシグラス製で直径2.5cmの複数の固体状ロッドを用意し た。次いでこのロッドの開口端を研磨し、2つの円錐形のくぼみ間に極めて密接 に接合した傾斜計量ユニオンを形成した。薄い四角のテフロンシート(0.00 15インチの厚さのポリテトラフルオロエチレン)をロッド間に挟みねじによっ て圧縮した。このシートの両側に接する2つのロッドにはバイオロジカル的に活 性なサンプルと反応物質を注入し、バイオロジカル反応の間シートから引き出す (図1)。 A.化学発光によるNOの決定 文献に応じて標準のNO溶液が作られた(Deliconstantinos,G.,Villioto-u ,V.,Fassitsas,C.,(1992)J.Cardiovasc.Pharmacol.12,S63-S65)and(Del iconstantinos,G.,Villiotou,V.,Stavrides,J.C.,(1994)In:“Biology of Nitric Oxide”,eds,Feelish,M.,Busse,R.,Moncanda,S.,Portland Pres s,in press)。この反応溶液はpH7.4のハンクの緩衝塩溶液(HBS S)と、H22(500μM)と、ルミノール(30μM)とより成り、総量は 500μlであった。容器を強くかき混ぜ、放射物をベドーソルドオートルーマ ットLB953ルミノメーター内に記録した。 B.NO/NO2 -の化学的決定 NOの化学的決定は、既に述べたように蛍光分析的に決定できるスコポレテン の後の酸化と、酸pHにおけるNOによるサルファノールアミドのジアゾ化を基 礎とした(Deliconstantinos,G.,Villiotou,v.,fassitsas,C.,J.Cardiov asc.Pharmacol 12:S63-S65,1992)。HBSS(106細胞/ml)内のアルベ ラーマクロファージを25μMのスコポレテンと20%のH3PO4内の20%の サルファノールアミドとより成る100μlの試薬と混合した。室温(22℃) における蛍光の崩壊をアミンコSPF−500蛍光分光光度計によってモニター した。蛍光をそのラインの傾斜が測定される迄(約8分)連続的にモニターした 。測定した傾斜を純粋なNOの種々の濃度によって形成した標準のカーブを用い てnモルのNOに変換した。NO合成の最終産物である亜硝酸塩(NO2 -)をグ リス試薬と反応することによって培養した細胞の上澄み液内の上記推積物を基礎 として測定した。 C.過酸化ニトライト(ONOO-)の分光分析的決定 既に述べたようにONOO-を合成し、滴定し、貯蔵した(Deliconstantinos ,G.,Villiotou,V.,Stavrides,J.C.,In:“Biology of nitric oxide”(eds .Feelisch,M.,Busse,R.and Moncada,S.)Portland Press(in press)。ON OO-はpH7.4で不安定であるため、UVスペクトルをH22とNO溶液の 混合後直ちに記録した。ONOO-の濃度が1670M-1cm-1の値のε302 を基礎として決定された。UVスペクトルを対応する濃度でH22の基礎的なU Vスペクトルを削除することによって示した。 D.遊離基の推定 遊離基の推定は、既に述べたように化学発光を生じたルシゲニン/DAMCO (1.4ジアザビチクロ−〔2,2,2〕オクタン)を用いて行なった (Deliconstantinos,G.,Krueger,G.R.F.,J.Viral Dis.1:22-27,1993)。反 応混合物はpH7.4のHBSSと、ルシゲニン(30μM)と、DAMCO( 100μM)より形成されていた。容器は強く混ぜられ、放射物をベドーソルド オートルーマットLB953ルミノメーター内に記録した。酸素遊離基のスカベ ンジャ(SOD,マンニット,ヒステジン,メチオニン)を用いた。 E.微量元素とアルデヒド類の推定 この分析試験は、下記の反応に応じてATP−マグネシウム塩の存在のもとで D−ルシフェリンのルシフェラーゼ−触媒酸化を基礎としてなされた。 ルシフェラーゼ LH2+ATPMg2++O2→ オキシルシフェリン+ATP+O2 +PPi+Mg2++光 微量元素Cd2+,Cu2+,Fe2+はルシフェラーゼ活性を増加し、最大化学発 光レスポンスは微量元素の濃度に応じて10μg迄比例的に増大する。反応は、 総量0.5ml、pH7.4のHBSS内でなされる。 アルデヒド類の推定も、ATPなしで同一の酵素組織ルシフェリン/ルシフェ ラーゼが用いられた。ATPなしで化学発光を作るためアルデヒド類を酵素組織 に反応せしめた。用いられた試薬は、ATP分析試験キット(カルビオチン−ノ バビノチンCA,USA)から得たものであった。 F.アルベラーマクロファージの分離 簡単に説明すれば、ラットにペントバルビタールナトリウムを静脈注射して殺 し、胸腔を開き、血液を有しないCa2+を有する非氷結状態(4℃)の燐酸で緩 衝した塩(PBS,pH7.4)を肺に振りかけ、胸腔から完全に取り出した。 ラットの肺のホモジュネート組織を注射器を通して繰り返し引き出し、次いで1 インチ当たり夫々32,62及び68個の孔を有するステンレススチールのスク リーンを順次に通して引き出し、フィンケルスチン緩衝塩溶液(FBSS,pH 7.4)に通した。このアルベラーマクロファージの最終懸垂物はプールされ、 濾過され、300Xgで10分間遠心分離され、細胞がペレッ トにされた。98%以上のマクロファージより成る細胞ペレットが水洗され、リ ンゲル液中に浸された。以上の工程は2回繰り返され、約10×108のマクロ ファージがラットから分離された。生活度はトライパンブルー処理によって評価 された。 F.ニトロソ化合物の認定 ニトロソ化合物はH22による処理の後窒素酸化物(NO)の緩やかな放出に よって確認された。反応液はジメチルニトロソアミン及びまたはジエチルニトロ ソアミン(1μM)と、pH7.4、総量0.5mlのHBSS内のルミノール (30μM)とより成る。容器は強く混ぜられ放射物がベドーソルドオートルー マットLB953ルミノメーター内に記録された。マンニトール(100mM) 、DMSO(100mM)及びシステン(3.0mM)を、ONOO-の形成を 証明するため用いた。 G.アルベラーマクロファージの分離 簡単に説明すれば、ラットにペントバルビタールナトリウムを静脈注射して殺 し、胸腔を開き、血液を有しないCa2+を有する非氷結状態(4℃)の燐酸で緩 衝した塩(PBS,pH7.4)を肺に振りかけ、胸腔から完全に取り出した。 ラットの肺のホモジュネート組織を注射器を通して繰り返し引き出し、次いで1 インチ当たり夫々32,62及び68個の孔を有するステンレススチールのスク リーンを順次に通して引き出し、フィンケルスチン緩衝塩溶液(FBSS,pH 7.4)に通した。このアルベラーマクロファージの最終懸垂物はプールされ、 濾過され、300Xgで10分間遠心分離され、細胞がペレットにされた。98 %以上のマクロファージより成る細胞ペレットが水洗され、リンゲル液中に浸さ れた。以上の工程は2回繰り返され、約10×108のマクロファージがラット から分離された。生活度はトライパンブルー処理によって評価された。 H.t−ブチル−過酸化水素(t−BHP)によるアルベラーマクロファージ の酸化ストレス t−BHP(2.5mM)により形成されたアルベラーマクロファージによる 酸素遊離基の生成は、ルミノール化学発光方法を用いることによって決定された 。化学発光レスポンスが既に述べたベドーソルドオートルーマットLB953ル ミノメーター内に記録された(Deliconstantinos,G.,Krueger,G.R.F.,J.Vi ral Dis.1,22-27 1993)。 I.過酸化水素(H22)の決定 イソルミノール/超酸化物カクテル(100mMのナトリウムホウ酸塩、1m Mのイソルミノール、pH8のメタノール30%と水70%内の0.01mMの 超酸化物)が作られた。この試薬の50μlを総量が0.5mlのHBSS内の 分離されたアルベラーマクロファージ(106個の細胞)と混合した。化学発光 レスポンスを純粋なH22の種々な濃度によって形成した標準のカーブを用いて nモルのH22に変換した。 J.CO推定のため可溶グアニレートチクラーゼ(sGC)の調整及び精製 人間の内皮細胞からsGCがGTP−アガローズクロマトグラフによって精製 された。チトソールス(10mgのタンパク質)を、250mMのサッカロース 及び10mMのMnCl2を含むpH7.6のトリスHCl緩衝液の25mMに よって予め等しくリベレートしたGTP−アガローズカラム(1.8×9cm) に加えた。次いでsGCを5mlの等価緩衝液に10mMのGTPを加えたカラ ムから溶出した。 K.環状GMPの決定 GMPの濃度がアセテート無水物(Delikonstantinos,G.,and Kopeikina,L. ,Anticancer Res.9: 753-760,1989)と共にサンプルのアセチル化の後放射免 疫測定によって決定された。この反応混合物はトリエタノールアミン/HCl( 50mM)と、クレアチンホスフエート(5mM)と、MgCl2(3mM)と 、イソブチルメチルキサチン(1mM)と、クレアチンキナーゼ(0.6単位) と、GTP(1mM)と、可溶グアニレートチクラス(1μgのタンパク質)と を総量150μlで有した。反応は、GTPを加えてなされ、3 7℃で10分間温置された。温置媒体が吸気され、氷で冷却したHCl(0.1 M)を加えることによってcGMPが抽出された。10分後、サンプルが乾燥さ れた新しいプレートに送られ、cGMPの決定のため5mMのナトリウムアセテ ート(pH4.75)内で還元された。形成されたcGMPはcGMP分析試験 キット(アメルザーム)を用いて決定された。 発明の記載 本発明の目的は、以下のものに反応しこれを捕集するバイオロジカル物質を用 いる方法を得るにある。 a)NO及びNOx, b)CO2, c)H22, d)遊離基, e)アルデヒド−キノン類, f)発癌性ニトロソ化合物, g)喫煙の間吸入されるカドミウム,銅,マンガン,鉄等の微量元素。 本発明の重要な概念は次の通りである。 a)立体特異的に結合した鉄を含む赤血球のライセート(lysate)またはヘモ グロビンその他の物質のような好ましいスカベンジャ(scavenger)の選択 b)鉄を有するポルフィリンリング(プロトポルフィリン)を含むスカベンジ ャの選択 c)鉄を有することを必要としないポルフィリンリングを含むスカベンジャの 選択 d)他の金属、例えばMg2+やCu2+と結合したポルフィリンリングを含むス カベンジャの選択 e)上述のバイオロジカル物質−スカベンジャを含む、タバコのフィルターの 製造に現在用いられている共通の既知材料の濃縮のためバイオテクニカルプ ロセスが用いられる。 本発明は、タンパク質分子に立体特異的に結合したFe2+及びポルフィリンリ ングに結合したFe2+,Cu2+,Mg2+,の金属イオンの存在のもとで共通の既 知のタバコのフィルター及びたまは活性炭を含むフィルターにバイオロジカル物 質を濃縮し、タバコに含まれる有毒化合物を、喫煙者によって吸い込まれる前に 保留することを特徴とする。上記特徴は、本発明の主たる特徴で、有用な開発で あり工業上の用途は大きい。 工業的適用方法 本発明方法は、工業的製造レベルで下記のようになされた。 pH7.4の燐酸塩緩衝塩溶液(PBS)内でヘモグロビン及びまたはライセ ートの1mg/ml溶液を調整し、活性炭100mgに加えた。これらを温室で 30分間温置し、S&S Carl Schleiche & Schuell Co U.S.A.製の紙フィルターを 通して濾過した。吸収されなかったヘモグロビンの量を濾液分光光度計内で推定 した。ヘモグロビン濃縮炭を室温で乾燥した。ヘモグロビン濃縮炭の200mg を2枚の共通フィルターにより挟み吸引されたタバコの総ての煙を分子(Fe2+ ,Fe3+,−SH,−NH2)の活性グループに接触せしめた(図2)。 これら適合する材料は、バイオロジカルフィルターである新しいタバコフィル ターの製造に容易に用い得る。 別の方法としては、トランスフィリン、カタラーゼ、プロトポルフィリン、チ トクロム、クロロフィル等のタンパク質分子に立体特異的に結合したFe2+及び ポルフィリンリングに結合したFe2+,Cu2+,Mg2+の金属イオンの存在のも とで、ヘモグロビンをバイオロジカル物質で置換できる。 また、他の方法ではpH7.4の燐酸塩緩衝塩溶液(PBS)内でヘモグロビ ン及びまたはライセートの5mg/ml溶液を調整し、Acta Beckman記録分光光 度計を用い25℃で走査した。吸光度のピークが終始一貫して540nm と575nmで観察された(Smith,R.P.,Kruszyma,H.J.Pharmacol.Exper.T her.191,557-563,1974)。一般に既知のタバコフィルターにこれらの溶液を 浸透せしめ、25〜35℃で乾燥せしめた。これら適合する材料は、バイオロジ カルフィルターである新しいタバコフィルターの製造に容易に用い得る。これら 新しいバイオロジカルフィルターによれば、吸引されたタバコの煙の物理特性ま たは味を変えることなくこれをフィルターのヘモグロビン及びまたはライセート の活性グループに完全に接触せしめることができる。審美的な理由から従来のフ ィルターの僅かな部分(3mm)をバイオロジカルフィルターの可視端とするこ とができる。 他の工業的製造方法は以下の通りである。 pH7.4の緩衝溶液(PBS)内のプロトポルフィリン5mg/mlを25 ℃でActa Beckman記録分光光度計で走査した。紫外線(498〜408)でプロ トポルフィリンを励起し、620〜630nmにオレンジ−赤の蛍光が作られた 。従来のフィルターに上記溶液を浸透し、熱風(25〜35℃)で乾燥した。 他の方法では、pH7.4のPBS内のトランスフィレンの溶液5mg/ml をActa Beckman記録分光光度計で走査した。塩化トランスフィリンは470nm の特性スペクトルを示した。従来のフィルターに浸透せしめるため上記の方法を 用いた。 他の方法では、pH7.4のPBS内のカタラーゼの5mg/mlの溶液を調 整した。 バイオロジカルフィルターを製造するために上記方法を用いた。pH7.4の PBS内でチトクロムCの5mg/ml溶液を調整する。バイオロジカルフィル ターを製造するために上記方法を用いる。 また、pH7.4のPBS内でクロロフィルの5mg/mlを調整する。バイ オロジカルフィルターを製造するために上記方法を用いる。 上記バイオロジカル物質を2枚の一般的な固体のフィルターで挟み、フィル ターを通してタバコの総ての煙を分子(Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の 活性グループに接触せしめる。 結果の分析 下表に示すように、タバコの煙から異なる程度で有毒化合物(NO,CO,遊 離基,H22,アルデヒド類,微量元素及びニトロソ化合物類)を保留するため 種々のバイオロジカル物質を用いた。 タバコの煙の強いダメージを与える物質の保留度について、バイオロジカルフ ィルターを通したタバコの煙(20ml)と従来のフィルターを通したタバコの 煙(20ml)とが比較された。従来のフィルターを通したタバコの煙1mlが バイオロジカルフィルターを通したものの40mlに相当した。このことは、バ イオロジカルフィルターの微量元素保留能力が従来のフィルターの40倍である ことを示している。 これらバイオロジカル物質の活性度をより良く理解するため以下詳細な実験結 果を説明する。 a)化学発光方法を用いたタバコの煙に含まれるNOの認定 実験として説明したようにルミノール濃縮化学発光を用いてNOを認定した。 図3及び図4はNO認定と評価及びタバコの煙をバイオロジカルフィルターに通 した後のそのスカベンジャの代表的な実験例を示す。これから90%以上のNO がヘモグロビンによって保留されることが判る。バイオロジカルフィルターの効 果は、特に強い酸化剤ONOO-の形成中肺胞や肺野内に有毒反応を生ぜしめる NOを保留し中和せしめることである。 b)化学発光方法を用いたタバコの煙に含まれる遊離基の認定 ルシゲニン/DAMCOが遊離基に反応した後の化学発光レスポンスによって タバコの煙内の遊離基を認定した。図5はバイオロジカルフィルターを通した後 のタバコの煙を100%阻止する化学発光レスポンスの2秒間の特性ピークを示 す。バイオロジカルフィルターによる遊離基の保留により従来のタバコの煙によ るアルベラーマクロファージ内の酸化ストレスが減少する。 c)化学発光方法を用いたタバコの煙に含まれるH22の認定 イソルミノール/マイクロペルオキサイド システムによって作られた化学発 光レスポンスによりH22を評価した。図6はタバコの煙内に存在するH22に よる化学発光の特性ピークを示す。カタラーゼ(100単位/ml)の存在によ り化学発光レスポンスが約90%阻止された。タバコの煙をバイオロジカルフィ ルターに通した時、化学発光レスポンスが80%阻止された。H22の認定のた めイソルミノール/マイクロペルオキサイド システムが特定された。タバコの 煙内に含まれる遊離基のため、イソルミノールと反応した後の瞬間化学発光を調 べた。この瞬間化学発光は、カタラーゼが最大化学発光を90%まで阻止するた め遊離基の存在によりH22による全化学発光の略10%となる。H22の保留 によりアルベラーマクロファージによるNOの生成及び酸化ストレスが明らかに 減少する。 d)タバコの煙に含まれているアルデヒド類と微量元素の酵素システム ルシ フェリン/ルシフェラーゼを用いた認定 タバコの煙内に含まれている微量元素が、ルシフェラーゼ活性を剌激する能力 によって認定された。図7は以下のことを示す。 1)ATPの存在のもとでルシフェリンの酸化により生ずる化学発光レスポン ス 2)Cd2+イオン(0.5mg)の存在のもとでの改良された化学発光レス ポンス 3)Cu2+イオン(0.5mg)の存在のもとでの改良された化学発光レス ポンス 4)タバコの(1ml)によって生ずる化学発光レスポンス 5)バイオロジカルフィルターを通した40mlのタバコの煙によって生ずる (タバコの煙に応じた)化学発光レスポンスの阻止 従来のタバコの煙に含まれる微量元素によって生ずる化学発光レスポンスは、 バイオロジカルフィルターを通したタバコの煙の40倍以上であることが認めら れる。バイオロジカルフィルターによる微量元素に対する抵抗は短期間及び長期 間効果をもたらす。短期間効果は、肺内への有毒化合物(Fe,Mn)を阻止す る作用をなし、長期間効果は、血液中の物質(Cd)によるダメージを阻止する ように作用する。 タバコの煙に含まれるアルデヒド類は、同一の酵素システム ルシフェリン/ ルシフェラーゼを用いてATPの存在しない状態で認定し、評価した。アルデヒ ド類はルシフェリンの酸化の原因となる。図8は1時間以上後の特性化学発光レ スポンスを示す。この化学発光レスポンスは、タバコの煙をバイオロジカルフィ ルターに通したとき100%阻止されたが、これはバイオロジカルフィルターが 有毒アルデヒド類を保留する効果のあることを示している。 e)タバコの煙内のニトロソ化合物の認定 タバコの煙に含まれるニトロソ化合物は、H22で処理した後ニトロソ化合物 からのNOの緩やかな放出を評価することによって認定した。図9に示すように 化学発光レスポンスのピークは略900秒で得られた。バイオロジカルフィルタ ーを通したタバコの煙は、観察された化学発光レスポンス内で90%禁止され、 そのピークが略1200秒で得られた。H22で処理された後ナトリ ウムニトロプルサイドによるNOの緩やかな放出が見られる。図10は、ニトロ ソ化合物ジエチルニトロソアミン及びジメチルニトロソアミンから、及びH22 で処理したタバコの煙からのニトロソ化合物が濃縮したヘモグロビンからのNO の緩やかな放出を示す。ニトロソ化合物ジエチルニトロソアミンとジメチルニト ロソアミンがNOを放出するのと同一パターンで、ヘモグロビンの付加物を形成 するタバコの煙のニトロソ化合物によってNOが放出されることは明らかである 。図11は、ヘモグロビンニトロソ化合物付加物がUVB(100mJ/cm2 )で1分間発光した後ヘモグロビンの付加物を形成するタバコの煙のニトロソ化 合物によってNOが放出されることを示す。NO放出はH22の存在のもとで評 価され、1秒間化学発光レスポンスが得られた。図11の緩やかな上昇はヘモグ ロビン上のH22の効果による。 (フエトン反応) f)肺マクロファージによるNOの生成 ビトロ実験が図1に示す特別のチェンバーの助けで実行された。チェンバー内 の2つの区劃を分離するテフロン膜は、NOガスを通し、NO2 -及びONOO- を通さない。実験の項で述べたように遊離された問題にされない肺マクロファー ジをHBSS緩衝溶液(1×106セル/ml)内で懸垂し、チェンバーの区劃 A内に入れた。チェンバーの区劃B内に2.5mlのグリス試薬またはスルファ ニルアミド/スコポレテン試薬を入れた。区劃Aでマクロファージによって放出 されたNOはテフロン膜を通して区劃B内に拡散し、グリス試薬及びまたはスル ファニルアミド/スコポレテン試薬と結合し、残される。このことは肺マクロフ ァージがNOガスを作ることを示している。区劃B内に存在するNOの量は、次 いで分光光度計または蛍光測光により決定した。チェンバーの区劃A内に含まれ るONOO-及びNO2 -の量もまたグリス試薬及びまたはスルファニルアミド/ スコポレテン試薬を用いて決定した。上記実験は、マクロファージを区劃A内に 入れる前にこれをタバコの煙に接触せしめた後繰り返した。その結果、図12に 示すようにタバコの煙のNOの量が減少し、肺 マクロファージ内のONOO-の生成が増加し、間接に反応によりONOO-を生 成するNOとO2を多量に作る。 バイオロジカルフィルターを用いた(即ち、タバコの煙をバイオロジカルフィ ルターに通した)実験の繰り返しにより、用いたバイオロジカル物質が区劃A内 でNO2 -とONOO-の等しい量を作り、マクロファージがタバコの煙に接しな い区劃B内でNOの同量を作ることが認められた。これに関連して、生理的pH の水溶液中でNO/O2が反応する間生成される中間生成物によってニトロソア ミンの動力学を調べるためグリス試薬もまた使用された。25mMのスルファニ ルアミンと2.5mMのN−(1−ナフチル エチレン ジアミン ジヒドロ クロライド(NEDD)を含むpH7.4の燐酸塩溶液の100mMにタバコの 煙(50ml)を加えた結果、硝酸によって処理される特性アゾ製品が示すλm ax=496mmで吸収が発生した。このことは、細胞微細環境における最大N O濃度が0.5〜10μMの範囲であると評価される生理学的条件のもとでNO の予期される反応に対向する観察の関連を考えることで価値がある。喫煙の間に は肺胞に対し好ましくない影響を及ぼすNOの濃度が驚くほどに増加する。 g)肺マクロファージの酸化ストレス 肺マクロファージの酸化ストレスに対するタバコの煙の影響を図13に示す。 t−BHPを用いた酸化ストレスの評価は、タバコの煙が、マクロファージに接 しないときに比べその酸化ストレスが2倍となることを示した。タバコの煙をバ イオロジカルフィルターに通したとき、観察された酸化ストレスは肺マクロファ ージに煙が接しないときと同一となった。このことは、マクロファージにタバコ の煙によって作られる酸化ストレスが除去されることを示している。この結果、 タバコの煙は肺マクロファージに酸化ストレスを与える物質を有しないようにな る。 h)肺マクロファージによって作られたH22 タバコの煙に接触したマクロファージによって作られたH22は、接触しな いマクロファージに比べ10倍以上となる。バイオロジカルフィルターを用いれ ば、従来のフィルターを用いた場合に比べ作られるH22が90%減少する(図 14)。これより、タバコの煙がマクロファージ内に酸化ストレスを形成せしめ たとき、細胞によって有毒物H22の生成が増加することは明らかである。 i)実験の再現 アルベラーマクロファージによって放出されたNOにより作られた環状GMP の量は、区劃A内に可溶グアニレートシクラーゼを有し、区劃B内にアルベラー マクロファージを有する図1に示すチェンバアーを用いて決定した。マクロファ ージによって作られたNOの量は、タバコの煙に接した細胞の有る場合と無い場 合について50分間に亘り決定された。タバコの煙に接しない細胞に関するNO の量に比べタバコの煙(10ml)に接したマクロファージは略10倍少ない量 のNOを放出した。上記の実験をバイオロジカルフィルターを通してタバコの煙 を用いて繰り返した。煙に接しないマクロファージ(制御)(図15)に関連し 非静的な十分な差が認められた。区劃B内のNOの蓄積は、アルベールマクロフ ァージが図16で示すようにH22(5mM)で処理されたとき5倍以上増加し た。このことはH22が正帰還メカニズムによってNOの生成を増加することを 示している。マクロファージ内のL−アルジニン/NOはタバコの煙がNO/O NOO-の放出の原因になるという概念に矛盾しない。 k)タバコの煙内の一酸化炭素(CO)の認定 タバコの煙内のCOの存在は、COによる可溶グアニレートシクラーゼの剌激 をもととしたバイオロジカル方法を用いて決定した。 NOを中和するため超酸化物の存在のもので、タバコの煙で飽和せしめたHB SSをチェンバーの区劃A内に導入し、区劃B内に可溶グアニレートシクラーゼ 導入することによって区劃Aから区劃B内に拡散するCOに基因して環状GMP の生成が増加する。バイオロジカルフィルターを通るタバコの煙は、作られる環 状GMPの量を約80%減少せしめる(図17)。上記アイデアは、 タバコの煙に含まれる有毒物質NOx及びCOが抑止され、バイオロジカルフィ ルターによって中和されることを示している。 ビボ実験 a)吐出されたタバコの煙内にNO及びONOO-が存在するか否かを初め確 かめた。従来のフィルターを有するタバコの喫煙で吐出されたタバコの煙内に存 在するNOを、吐出されたタバコの煙をpH4の酸溶液(50ml)に導入した 後に認定した。NO濃度が、市販のNOによって作られた標準カーブを用い実験 区域で述べたリミノールが改良された化学発光によって評価された。NO濃度は 0.045mMであった。バイオロジカルフィルターを用いて実験が繰り返され 、吸引された煙内のNO濃度が従来のフィルターを用いた場合に比べて約70% 低下することが判明した(図18)。ONOO-の濃度を、303nm(ε303nm =1670M-1cm-1)で吸収が増加することを示すNaOH溶液1.2Mを用 いて決定した(図19)。喫煙されている間吐出された煙が多くの量のONOO- を含むことが実験により示された(吐出された煙50mlを5mlのNaOH 内に通すことにより0.9mMのONOO-の溶液が得られた)。吐出された煙 内のNOとONOO-の比は1:20であった。 従って、肺内の超酸化物と反応したとき肺内のNOxがONOO-に変換する ように思われる。喫煙の間、肺内に生ずるマクロファージとレドックス反応から 超酸化物が放出される。ポンプによって吸引されたタバコの煙は、ONOO-を 含まないが、NOxの量が超酸化物または酸素と反応し、ニトライトイオン(N O2 -)を形成する。タバコの煙が肺に入ったときのみONOO-が形成される。 バイオロジカルフィルターの使用により吐出されたNOとONOO-の量を70 %減少できる。 b)ONOO-は下記の反応式により人間の赤血球の二酸化炭素イオンに反応 する。 ONOO-+HCO3 - → HCO3+NO2+OH- 重炭酸塩基はルミノール及び芳香族及び複素環式分子を酸化する。また、ON OO-は重炭酸塩を過酸化し、他の強い酸化種である過酸化重炭酸塩とする。他 方、過酸化ジスムターゼ(SOD)が、タンパク質内のチロシンを含む広い範囲 のフェノール類とONOO-によるニトロ化に触媒作用を及ぼす。 従って、細胞内のONOO-の全体の活性度に影響する重炭酸塩とSODのた めの幾つかのポテンシャルメカニズムがある。吸入したタバコの煙によって肺内 に形成されたONOO-が5秒以内に生ずる化学発光レスポンスによって検出さ れた赤血球内の酸化ストレスの大きく増大するのを阻止する。同様の実験をバイ オロジカルフィルターを用いて行ない、人間の赤血球内の酸化ストレスを略10 0%阻止することを確かめた(図20)。吐出されたタバコの煙に含まれるON OO-にヘモグロビンまたは赤血球リセートをさらすことによりヘモグロビン内 に通常観察される540及び575nmの2つのピークが消滅する。上記と同様 な代表的な実験結果は、12人のボランティアについて成された。これを図21 に示す。吐出した僅かの量の煙(10ml)にヘモグロビン及びまたはリセート をさらしたとき、540と575nmから夫々525と555nmへピークが移 動し、ニトロシルヘモグロビンの形成が観察された。この実験がバイオロジカル フィルターを用いて繰り返した。観察されたピークからそれらの特性波長が維持 された。 d)特性化学発光のピークによって吐出されたタバコの煙内にアルデヒド類が 認められた。バイオロジカルフィルターを用いて実験が繰り返され、従来のフィ ルターを用いたときの最大化学発光レスポンスとの比較から化学発光レスポンス が90%減少されることが観察された(図22)。バイオロジカルフィルターが タバコの煙内のアルデヒド類を保留し、中和し、従って、肺内にレドックス反応 を引き起こし、内因性アルデヒド類を作ることが阻止された。 e)特性化学発光ピークによって、吐出されたタバコの煙内の遊離基が認めら れた。タバコとしては夫々従来のフィルター及びバイオロジカルフィルターの付 いたものを用いた。吐出されたタバコの煙(50ml)をpH6の酸溶液 (0.01N HCl)(50ml)に入れ、夫々5分と60分後に化学発光レ スポンスを観察した。pH6では吐出されたONOO-が自然に分解された。5 分以内では、バイオロジカルフィルターを通したタバコの煙に比べ、従来のフィ ルターを通して吐出したタバコの煙内の化学発光は160%増加した(図23) 。吐出された煙の酸溶液によって飽和されたものを1時間放置したとき、化学発 光レスポンスが160%から250%に増加した(図24)。このことはタバコ の煙内でレドックス反応が連続的に起こり、バイオロジカル的なダメージのもと になる一連の活性酸素種を作るという概念に矛盾することがない。 論評 上記の研究は、アルベラーマクロファージが他の細胞と同様内因性NOシンタ ーゼを有し、タバコの煙にさらされる十分な期間NO/ONOO-を放出する能 力のあることを示した。更に、これら細胞からNOが放出し始めれば、刺激が無 くなった後においてもNOの製造が自己保持されるようになる。かかる反応は、 剌激が無くなった後でも数時間アルベラーマクロファージを刺激してNOとON OO-を放出するためNOを作るタバコの煙の能力を説明するものである。かか る反応は、タバコの煙によってアルベラーマクロファージを刺激して肺内にH2 2を作ることによって始められるようになる。H22は、剌激が無くなった後 1時間以上に亘り、NOとONOO-を作るため肺胞のNOシンターゼ活性を刺 激する。実験の結果は、バイオロジカルフィルターを通したタバコの煙ではラッ トのアルベラーマクロファージ内の酸化ストレスが(従来のフィルターの場合に 比べ)90%減少した。肺内に形成されたONOO-基はa1−プロティナーゼ 阻止剤(a1Pl)をアタックし、不活性とする。肺内のa1Plの阻止により 肺気腫を生じ肺機能が減少する。静的な証拠は、喫煙が肺気腫の発生の1つの固 体素因であることを示している(Southon,P.A.,Pwis,G.,Free Radicals in Me dicine.Involvement in human Disease.Mayo Clin.Proc.63:390-408,1988) 。12人のボランティアに行なったビボ 実験により吸入したタバコの煙をバイオロジカルフィルターに通したとき吐出さ れるNO/ONOO-が90%減少することが判明した。 酸素遊離基を肺胞気を起こす病原性の1gA免疫錯物内に関連せしめた。動物 を超酸化ジスムターセ、カタラーゼ、鉄キレーターデスヘリオクスアミン、また はヒドロキシラジカルスカベンジャーDMSOによって前処理することによって 肺の損傷を抑制できる。これに対し、処理されない動物はアルベラーマクロファ ージの数が増加することで特性づけられた。間質水腫及び出血性病変も認められ た。更に、この肺損傷モデルでは、L−アルギニンが血管浸透性、血管出血性、 及び血管内皮及びアルベラー上皮細胞の損傷を十分に減少せしめるようになる。 これらの結果からマクロファージが、NO,O2-,H22及びOH化合物を原 因とする損傷の源であることが判明した(Mullingan,M.S.,Jonhson,K.J.,War d,P.A.,In:“Biological Oxidants: Generation and Injurious Consequences ”(eds.Cochrane,C.G.,and Gilbrone,M.A.,Jr.Academic Press 157-172, 1992)。 バイオロジカルフィルターによるタバコの煙内に含まれる酸化物の保留及び中 和は、肺胞内の酸化ストレスに直接関係するレドックス酵素の活性を減少せしめ る十分な役割を果たす。バイオロジカルフィルターは吸入されたタバコの煙に起 因する酸化ストレスを大きく減少せしめる。肺マクロファージ内及び肺の内皮細 胞内の酸化ストレスはタバコの煙に含まれているNO,NOx酸素基及びまたは アルデヒド類によってもたらされる。更に、バイオロジカルフィルターによるア ルデヒド類及び微量元素(特にCd)の保留は、長期間に亘りプラズマ酸化防止 剤効果を維持し、アーセロスクレオス(artheroscleross)を阻止する。ヘモグロ ビンは新電子と共有反応する、中性色素に染まる幾つかのセンターを有する。こ れらセンターは、α−及びβ−鎖のN−ターミナルバリン残渣と、N1及びM3 原子のヒスチジン残渣及びサルフィドリル基のシステイン残渣とを有する。タバ コに存在する発癌性ニトロソ化合物4−(メチルニトロソアミン)−1−(3− ピリジル)−1−ブタン(NNK)をタバコが燃え ている間に煙内に移し、煙の主流中のレベルをタバコNNK当たり4〜1700 ngに代えてヘモグロビンを有する付加物を形成した(Hecht,S.S.,Karan,S. ,and Carmella,S.G.,in:“Human carcinogen expose”eds.Garmer,R.C.,F armer,P.B.,Steel,G.I.,and Wricht,A.S.)IRL Press pp.267-274,1991 )。タバコに関連する病気を避ける唯一の手段はタバコを噛むこと及び吸うこと を止めることにある。然しながら最近の喫煙者の統計からはタバコの発癌物質へ の露出を減少し、作用モードを変更することが必要であることを示している。こ のための基本的アプローチは、1)タバコ物質の変更、2)タバコ発癌物質の代 謝活性の阻止及びミクロ及びマクロ栄養素及び化学分解阻止剤による内皮形成、 及び3)タバコ内に設置できる特別なフィルターを用いてタバコ発癌物質を保留 することにある。バイオロジカルフィルターを製造するためのバイオロジカル物 質を用いた本発明は、吐出されたタバコの煙内に存在するニトロソ化合物をバイ オロジカル物質によって保留することで喫煙者及び非喫煙者の健康を測ることが できることを発見して得られたものである。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1995年10月27日 【補正内容】 訂正請求の範囲 1.タンパク質分子内で立体特異的に結合した鉄とポリフィリン環に複合した鉄 、銅及びまたはマグネシウムを含む1つまたは1つ以上の物質から選んだバイオ ロジカル物質が濃縮されたファイバーマトリックスより成ることを特徴とするタ バコの煙のフィルター。 2.バイオロジカル物質が濃縮された活性炭を含むことを特徴とする請求項1記 載のフィルター。 3.上記濃縮されたファイバーマトリックスが、上記バイオロジカル物質が濃縮 されていないファイバーマトリックスによって包まれていることを特徴とする請 求項1または2記載のフィルター。 4.バイオロジカル物質がヘモグロビン及びまたは赤血球のリセートを有するこ とを特徴とする請求項1,2または3記載のフィルター。 5.バイオロジカル物質が、トランスフェリン、カタラーゼ、プロトポルフェリ ン、シトクロームC及びクロロフィルの1つまたは1つ以上のものに立体特異的 に結合した鉄Fe2+イオンから選んだものであることを特徴とする請求項1,2 または3記載のフィルター。 6.バイオロジカル物質が固形である請求項1,2,3,4または5記載のフィ ルター。 7.請求項1〜6の何れか1つに記載したフィルターを有することを特徴とする タバコ。 8.従来のタバコの煙用フィルターに上記バイオロジカル物質の1つまたは1つ 以上を浸透せしめる工程を有する請求項1〜6の何れか1つのフィルターの製造 方法。 9.フィルターが活性炭を有することを特徴とする請求項8記載の方法。 10.バイオロジカル物質がヘモグロビン及びまたは赤血球のリセートを有するこ とを特徴とする請求項8または9記載のフィルターの製造方法。 11.バイオロジカル物質がpH7.4の燐酸塩緩衝塩溶液内における1〜10m g/ml溶液として作られることを特徴とする請求項8,9または10記載のフ ィルターの製造方法。 12.請求項1〜6の何れかに記載のフィルターを作る工程と、これにタバコの煙 を通す工程とより成るタバコの煙の濾過方法。 13.タバコの煙がフィルターを通る前のタバコの煙内の15〜90%のNOと、 10〜90%のCOと、40〜90%の遊離基と、10〜90%のアルデヒド類 と、10〜90%の発癌性ニトロソ化合物と、15〜90%のH22と、及び5 0〜95%の微量元素をフィルターによって保留することを特徴とする請求項1 2記載の方法。 14.タバコの煙がフィルターを通る前のタバコの煙内の85〜90%のNOと、 80〜90%のCOと、60〜90%の遊離基と、60〜90%のH22と、6 0〜90%のアルデヒド類と、60〜90%の発癌性ニトロソ化合物と、及び7 0〜95%の微量元素をフィルターによって保留することを特徴とする請求項1 3記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LK,LV,MD,MG,MN,MW ,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK, TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.従来のタバコのフィルターによっては十分に保留できなかったタバコの煙内 の有毒化合物(NO,NOx,遊離基,アルデヒド類,H22,CO,微量元素 ,及び発癌性ニトロソ化合物)を保留し、中和するための方法が開発された。こ の方法は、ファイバーマトリックスまたは分離して、または組合せてタンパク質 分子内で立体特異的に結合した鉄と、ポリフィリン環に複合した鉄,銅及びまた はマグネシウムを含むバイオロジカル物質をファイバーマトリックスより成る共 通な通常のタバコフィルターまたは活性炭に濃縮せしめることを特徴とする。従 来のフィルターまたは活性炭に対する上記物質の濃縮によってタバコの煙の物理 的特性(臭い、味覚及び形態)またはフィルター自体の物理的特性を変えること はない。 2.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのヘモグロビン 及びまたはリセートの溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作るこ とを特徴とする請求項1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイ オロジカル溶液内に浸漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35 ℃で乾燥する。この方法によれば、少なくとも90%のNOと、90%のCOと 、90%の遊離基と、90%のアルデヒド類と、90%の発癌性ニトロソ化合物 と、80%のH22と、及び95%の微量元素をフィルターによって保留するこ とができる。 3.固形のリセート及びまたはヘモグロビンを用いることを特徴とする請求項1 または2記載の方法。ヘモグロビン及びまたはリセートの5〜10mgの量(量 はタバコとその包装の量に依存する)を共通な通常のタバコフィルターの2部分 によって挟む。この方法によれば喫煙の間請求項2の結果が確実に得られる。 4.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内に赤血球のリセート及びまたはヘモグ ロビンの1mg/ml(例示)の溶液を調整することを特徴とする請求項 1または2記載の方法。100mg(例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し 、次いで好ましくは室温で30分間温置する。ヘモグロビンを濃縮した乾燥木炭 200mg(例示)を共通な通常のフィルターの2部分で挟み、フィルターを通 して吸引したタバコの煙を分子(Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基 に接触せしめる。この方法によれば喫煙の間、請求項2の結果が確実に得られる 。 5.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのトランスフイ リンの溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作ることを特徴とする 請求項1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイオロジカル溶液 内に浸漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35℃で乾燥する。 この方法によれば、少なくとも85%のNOと、90%のCOと、60%の遊離 基と、60%のアルデヒド類と75%の発癌性ニトロソ化合物と、60%のH2 2と、及び50%の微量元素をフィルターによって保留することができる。 6.固形のトランスフイリンを用いることを特徴とする請求項1または5記載の 方法。トランスフイリンの5〜10mgの量(量はタバコとその包装の量に依存 する)を共通な通常のタバコフィルターの2部分によって挟む。この方法によれ ば喫煙の間、請求項5の結果が確実に得られる。 7.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内にトランスフイリンの1mg/ml( 例示)の溶液を調整することを特徴とする請求項1または5記載の方法。100 mg(例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し、次いで好ましくは室温で30 分間温置する。トランスフイリンを濃縮した乾燥木炭200mg(例示)を共通 な通常のフィルターの2部分で挟み、フィルターを通して吸引したタバコの煙を 分子(Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基に接触せしめる。この方法 によれば喫煙の間、請求項5の結果が確実に得られる。 8.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのカタラーゼ の溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作ることを特徴とする請求 項1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイオロジカル溶液内に 浸漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35℃で乾燥する。この 方法によれば、少なくとも85%のNOと、90%のCOと、90%の遊離基と 、80%のアルデヒド類と、80%の発癌性ニトロソ化合物と、90%のH22 と、及び80%の微量元素をフィルターによって保留することができる。 9.固形のカタラーゼを用いることを特徴とする請求項1または8記載の方法。 カタラーゼの5〜10mgの量(量はタバコとその包装の量に依存する)を共通 な通常のタバコフィルターの2部分によって挟む。この方法によれば喫煙の間、 請求項8の結果が確実に得られる。 10.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内にカタラーゼの1mg/ml(例示) の溶液を調整することを特徴とする請求項1または8記載の方法。100mg( 例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し、次いで好ましくは室温で30分間温 置する。カタラーゼを濃縮した乾燥木炭200mg(例示)を共通な通常のフィ ルターの2部分で挟み、フィルターを通して吸引したタバコの煙を分子(Fe2+ ,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基に接触せしめる。この方法によれば喫煙 の間、請求項8の結果が確実に得られる。 11.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのプロトポルフ イリンの溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作ることを特徴とす る請求項1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイオロジカル溶 液内に浸漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35℃で乾燥する 。この方法によれば、少なくとも85%のNOと、90%のCOと、70%の遊 離基と、70%のアルデヒド類と、75%の発癌性ニトロソ化合物と、80%の H22と、及び80%の微量元素をフィルターによって保留することができる。 12.固形のプロトポルフイリンを用いることを特徴とする請求項1または11 記載の方法。プロトポルフイリンの5〜10mgの量(量はタバコとその包装の 量に依存する)を共通な通常のタバコフィルターの2部分によって挟む。この方 法によれば喫煙の間、請求項11の結果が確実に得られる。 13.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内にプロトポルフイリンの1mg/ml (例示)の溶液を調整することを特徴とする請求項1または11記載の方法。1 00mg(例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し、次いで好ましくは室温で 30分間温置する。プロトポルフイリンを濃縮した乾燥木炭200mg(例示) を共通な通常のフィルターの2部分で挟み、フィルターを通して吸引したタバコ の煙を分子(Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基に接触せしめる。こ の方法によれば喫煙の間、請求項11の結果が確実に得られる。 14.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのチトクロムの 溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作ることを特徴とする請求項 1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイオロジカル溶液内に浸 漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35℃で乾燥する。この方 法によれば、少なくとも85%のNOと、80%のCOと、70%の遊離基と、 60%のアルデヒド類と、60%の発癌性ニトロソ化合物と、80%のH22と 、及び70%の微量元素をフィルターによって保留することができる。 15.固形のチトクロムを用いることを特徴とする請求項1または14記載の方法 。チトクロムの5〜10mgの量(量はタバコとその包装の量に依存する)を共 通な通常のタバコフィルターの2部分によって挟む。この方法によれば喫煙の間 、請求項14の結果が確実に得られる。 16.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内にチトクロムCの1mg/ml(例示 )の溶液を調整することを特徴とする請求項1または14記載の方法。100m g(例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し、次いで好ましくは室温で30分 間温置する。チトクロムを濃縮した乾燥木炭200mg(例示) を共通な通常のフィルターの2部分で挟み、フィルターを通して吸引したタバコ の煙を分子(Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基に接触せしめる。こ の方法によれば喫煙の間、請求項14の結果が確実に得られる。 17.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内で5〜10mg/mlのクロロフィル の溶液(量はタバコ及びその包装の量に依存する)を作ることを特徴とする請求 項1記載の方法。共通な通常のタバコフィルターを上記バイオロジカル溶液内に 浸漬する。浸漬したバイオロジカルフィルターを25〜35℃で乾燥する。この 方法によれば、少なくとも15%のNOと、10%のCOと、40%の遊離基と 、10%のアルデヒド類と、10%の発癌性ニトロソ化合物と、15%のH22 と、及び80%の微量元素をフィルターによって保留することができる。 18.固形のクロロフィルを用いることを特徴とする請求項1または17記載の方 法。クロロフィルの5〜10mgの量(量はタバコとその包装の量に依存する) を共通な通常のタバコフィルターの2部分によって挟む。この方法によれば喫煙 の間、請求項17の結果が確実に得られる。 19.pH7.4の燐酸塩溶液(PBS)内にクロロフィルの1mg/ml(例示 )の溶液を調整することを特徴とする請求項1または17記載の方法。100m g(例示)の活性炭を上記溶液に加えて混合し、次いで好ましくは室温で30分 間温置する。クロロフィルを濃縮した乾燥木炭200mg(例示)を共通な通常 のフィルターの2部分で挟み、フィルターを通して吸引したタバコの煙を分子( Fe2+,Fe3+,−SH,−NH2)の活性基に接触せしめる。この方法によれ ば喫煙の間、請求項17の結果が確実に得られる。 20.a)ヒム鉄(ヒム,ヒマチン等)を含む任意の分子と、 b)立体特異的に結合した鉄または銅(フェライト,セルロプラスミン等) を含む任意の巨大分子と、 c)鉄を含む必要のないプロフイリン環を含む任意の巨大分子と、 d)鉄を除く他の金属(Mg,Cu)に複合するプロフイリン環を含む任 意の巨大分子と、 を共通にする液体または固体バイオロジカル物質を調整することを特徴とす る請求項1記載の方法。 21.本発明が対応し、技術対策としてのノウハウを導く肺及び血液の損傷に関連 する生物化学的−パソフィズロジカルメカニズム。これらメカニズムでは、特に 、肺の内皮細胞とアルベラーマクロファージが長時間タバコの煙に接することに よって酸化ストレスを生じ、その結果NO/ONOO-及びH22が製造される ようになる。H22は更にNO/ONOO-の製造を刺激し、悪循環を作る。O NOO-基はa1−タンパク質阻害物質(a1Pl)と、肺組織内の十分な保護 メカニズムを阻止する。請求項1の製造プロセスはタバコの煙に含まれる有毒化 合物、即ち、NO,CO,アルデヒド類,遊離基,H22,微量元素,発癌性ニ トロソ化合物を保留し、中和し、その結果、肺気腫、肺癌、慢性気管支炎等の病 気や心臓血管の長期の病気から喫煙者を十分に保護するようになる。 22.新しいタバコのフィルターの両端の一方または両方の間に配置した請求項1 と20に記載のバイオロジカル物質を濃縮した活性炭の存在によって、または、 請求項1と20に記載のバイオロジカル物質を濃縮することを特徴とする新しい タバコフィルター。タバコのフィルターの両端または一端が、共通な通常のフィ ルターのために用いられたファイバーマトリックスから作られる。
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