JPH09502510A - 車両用加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 車両用加熱装置は複数の出力段を有する。該出力段間で本来の切り換え過程により、そして、加熱装置のバーナ（２）の燃焼空気ファン（１０）の迅速な移行（部）により従来障害的なノイズが生じていた。このことを回避するため、加熱装置において、或１つの出力段から他の出力段への切り換えに際してその都度燃焼空気ファン回転数の徐徐の滑らかな移行部が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 車両用加熱装置 本発明は、燃料供給装置と燃焼空気ファンとを有するバーナ及び加熱出力制御 装置を備え、ここで、種々の出力段間で切換が可能であり、当該の出力段では燃 料空気ファンはその都度所定の回転数で作動するように構成された当該加熱装置 に関する。 その種加熱装置は種々のバリエーションが公知である。加熱出力の制御は１つ 又は種々のパラメータに従って行われ、例えば加熱媒体（空気又は水）の温度に 従って行われる。 従来はその種機器に単一の出力段のみを設けるのが通有であった。その際所定 の温度に依存して、バーナは投入又は遮断される。このことにより就中加熱さる べき領域における著しい温度変動を来し得る。 その種加熱装置の有利なバリエーションによれば複数の、例えば２つの出力段 が設けられる。通常の作動中、例えば部分負荷と全負荷との間で絶えざる（恒常 的な）切換が行われる（制御過程に対して規定的なパラメータ量の状態に応じて ）。 一方の出力段から他方の出力段への切換によっては、殊に燃焼空気ファンの回 転数の変化及びそれに相応して、燃料ポンプを介しての燃料供給の変化が惹起さ れ る。 殊に燃焼空気ファンの回転数切換によってはリレーを用いて制御される装置の 場合のみならず、半導体等を使用する場合にも著しい切換ノイズがもたらされる 。燃焼空気ファンの迅速な回転数変化は概して明瞭に可聴で、場合により不快と 感ぜられるノイズを伴って生起し、上記ノイズは例えばケーシングの振動等によ り惹起される。 本発明の基礎をなす課題とするところは様々の出力段間の移行（部）が実際上 ノイズなしで行われるように冒頭に述べた形式の加熱装置を発展改良するとこに ある。 上記課題は次のようにして解決される、即ち 或１つの出力段から他の出力段 への滑らかな移行部が設けられているのである。 “滑らかな移行（部）”とは燃焼空気ファンの回転数の跳躍的変化を止めさせ ることを意味する。燃焼空気ファンの回転数が例えば全負荷の際の高い値から部 分負荷の際のただほぼ半分の大きさの値へ低下する場合、“滑らかな移行（部） ”は例えば１ｍｉｎ（分）の時間インターバル内で行われる。回転数増大の際に も相応に時間的に長い移行領域が設けられる。 或１つの出力段から他の１つの出力段へのそのような徐々の移行（部）により 燃焼空気ファンの回転数変化が実際上ノイズなしで、そして、感知されずに行わ れることが注目すべきことに明らかになっている。或１つの値から他の値への燃 焼空気ファンの回転数の滑らかな移行により燃料ポンプの出力の移行は一従来の ように一急峻でなく、徐々に行われ得る。 限界的な場合では燃焼空気ファンの或１つの回転数から他の１つへの回転数へ の移行（部）は次のように引き延ばされている、即ち所期の出力段（燃焼空気フ ァンの回転数）には全く到達せしめられないで、前以て、新たな切換が戻り切り 換えのなされるような長さに延ばされる。それにより、例えば燃焼空気ファンの 回転数の徐々の減少の後、燃焼空気ファンの回転数の後続の徐々の増大が行われ 、そして亦、その逆が行われるようにするのである。 次に本発明の１実施例を図を用いて詳述する。 図１は車両用加熱装置のブロック接続図を示す。 図２は加熱装置の燃焼空気ファンにおける種々異なる回転数特性を示す。 図１に示す加熱装置の構成はそれ自体公知である。 バーナ２は内燃機関４にてフレームの生成のため燃料導管６を有し、これは燃 料を図示してない気化器噴霧器又は他の同等の装置へ燃料を供給するための燃料 ボンプ８を有する。燃焼空気ファン１０は図示の矢印方向に相応して燃焼空気の 供給のために使用される。点火装置１２によっては動作サイクルの始めにて燃料 ／空気混合気が点火され、その結果燃焼室４のフレー ム管１４内にフレームが形成される。排ガスは排ガス通路１６を介して排出され る。 フレーム管１４は水外套１８により包囲されており、該外套中では熱担体とし て用いられる水がポンプ２０により循環される。水出口部２２の領域にて水温が 温度センサ２４により検出される。温度センサは相応の信号を加熱出力制御回路 ２６に送出する。 フレーム管１４及び水外套１８の配置構成によっては熱交換器１８が形成され 、それによっては、水外套１８内に設けられている水への燃焼ガスの熱移行伝達 が生ぜしめられる。矢印方向に流れる水は図１に示す水／空気熱交換器２８によ り冷却される。熱交換器２８から到来する熱い空気は一点鎖線領域で示す乗客室 空間内に入る。 図２は“Ａ”にて図１中下方に示す燃焼空気ファン１０の時間的特性経過を示 す。全負荷（ＶＬ）と部分負荷（ＴＬ）との間で絶えざる切替が行われる。当該 特性経過は従来技術に相応する。それというのは加熱制御回路２６内で切換操作 はリレーか、又は半導体スイッチを介して行われるからである。その際生じる切 換ノイズ及び燃焼空気ファンの比較的迅速な回転数変化の際のノイズを本発明に より除去するものである。 図２“Ｂ”によれば例えばほぼ１ｍｉｎ（分）より大の時間間隔内で全負荷（ ＶＬ）から部分負荷（ＴＬ）へのファン回転数の移行が行われる。逆に部分負荷 （ＴＬ）と全負荷（ＶＬ）との間の移行切換も徐々に、例えばほぼ１ｍｉｎの期 間内で行われる。 燃焼空気ファン１０の回転数のほかに、燃料ポンプ８にて出力変化も行われ、 （それというのは該出力変化は動作ノイズに関して何らクリティカルでないから である）、そして、特別な問題は起こさない。 図２“Ｃ”には本発明の加熱装置の特別な場合ないし加熱装置の動作状態（モ ード）の特別な場合を示す。全負荷に相応する値から部分負荷に相応する値への ファン回転数の“徐々の移行”は相当フラットであり、換言すれば、回転数低下 に対する“時定数”は次のように大である、即ち下方の出力段に達する前に新た な切換が大体において、出力増大の方向に行われるように大である。時定数（こ れは種々異なる出力段間での移行（部）の長さに対して規定的である）の相応の 調整設定により、準アナログ的制御動作を達成し得る。 図１に示す加熱制御回路は相応の回路素子を有し、それにより、図２Ｂ及び図 ２Ｃに示す徐徐の移行（部）が実現され得る。特に、加熱出力回路２６ではマイ クロプロセッサが設けられており、これは燃焼空気ファンの回転数の所望の特性 経過を調整設定する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年９月１１日 【補正内容】 請求の範囲 １．液状燃料用のバーナ（２）と、加熱出力制御装置（２６）とを有し、前記 バーナには燃料供給装置（６，８）及び燃焼空気ファン（１０）が設けられてお り、前記加熱出力制御装置（２６）によっては車両加熱装置の比較的高い出力段 （ＶＬ）と、比較的低い出力段（ＴＬ）との間の切換が行われ得るように構成さ れ、当該の出力段では燃焼空気ファン（１０）はそのつど所定の回転数で動作す るように構成されている当該車両用加熱装置において、 加熱出力制御装置（２６）によっては比較的高い出力段（ＶＬ）への切換の際の みならず、比較的低い出力段（ＴＬ）への切換の際にも、燃焼空気ファン（１０ ）の回転数の滑らかな移行（部）が生ぜしめられ、前記の滑らかな移行（部）は 比較的高い出力段（ＶＬ）から比較的低い出力段（ＴＬ）へ、及びその逆の方向 での移行に際してほぼ少なくとも１分（ｍｉｎ）継続するように構成されている ことを特徴とする車両用加熱装置。 ２．マイクロプロセッサを備えた加熱制御装置（２６）によってはそれぞれ燃 焼空気ファン（１０）の回転数の時間的に直線的な変化付き移行（部）が生ぜし められるように構成されている請求の範囲１記載の加熱装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．燃料供給装置（６，８）と燃焼空気ファン（１０）とを有するバーナ（２ ）及び加熱出力制御装置（２６）を備え、ここで、種々の出力段（ＶＬ，ＴＬ） 間で切換が可能であり、当該の出力段では燃焼空気ファンはその都度所定の回転 数で作動するように構成された当該加熱装置において、或１つの出力段から他の 出力段への滑らかな移行部が設けられていることを特徴とする車両用加熱装置 ２．制御装置（２６）はマイクロプロセッサ制御部を有し、一方の出力段から 他方の出力段への移行が時間的に直線的に行われるように構成されている請求の 範囲１記載の加熱装置。 ３．当該の移行は１分より大のオーダのインターバルにて行われる請求の範囲 １又は２記載の加熱装置。