JPH09501536A - 同一の空間形状を持つ2つの適用された捕捉磁界を用いる質量分析方法 - Google Patents

同一の空間形状を持つ2つの適用された捕捉磁界を用いる質量分析方法

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JPH09501536A JP7500939A JP50093994A JPH09501536A JP H09501536 A JPH09501536 A JP H09501536A JP 7500939 A JP7500939 A JP 7500939A JP 50093994 A JP50093994 A JP 50093994A JP H09501536 A JPH09501536 A JP H09501536A
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Abstract

(57)【要約】 同一の空間形状を持つ2つの捕捉磁界及び任意の補充磁界からなる改良磁界をイオントラップに確立し、その磁界を変えて検出のため選択捕捉イオンを連続的に励起する。2つの四重極捕捉磁界からなる改良された磁界を三次元四重極イオントラップのリング(11)及び端部(12,13)電極から画定された領域(16)に確立し、一方又は両方の捕捉磁界のRF(及び又はDC)成分の振幅(及び又はRF成分の周波数)を変えて捕捉されたイオンを連続的に励起する。また、選択レンジ内の質量荷電比を持つイオンを蓄積することができる捕捉磁界を確立し、補充磁界をその磁界に重畳して第2の選択レンジ内の質量荷電比を持つ不要なイオンを排出するが、その補充磁界はそのレンジ内のノッチ帯域を除く周波数レンジの周波数を成分を持る。さらに、改良された磁界をその後に捕捉磁界を実質的に同一の空間形状の第2捕捉磁界に重畳させることによって確立する。

Description

【発明の詳細な説明】 同一の空間形状を持つ2つの適用された捕捉磁界を用いる質量分析方法関連出願の相互参照 本願は、1993年3月18日に出願された係続する米国特許出願第08/0 34,170号の一部継続出願であり、その米国出願は1992年5月14日に 出願された米国特許出願第07/884,455号の継続出願であり、その出願 は1991年2月28日に出願された米国特許出願第07/662,191号の 継続出願である。それらの先の出願は参照によってここに組み込まれる。発明の分野 本願発明は質量分析方法に関し、その方法においてはイオンがイオントラップ に捕捉され、その捕捉されたイオンは検出のために選択的に励起される。さらに 、特に、本願発明の質量分析方法によると、改良された磁界(同一の空間形状を 持つ2つの捕捉磁界からなり、また、任意に補充磁界も備える)がイオントラッ プに確立され、その改良された磁界は変えられて検出のために選択された捕捉イ オンを連続的に励起する。発明の背景 明細書を通じ、請求の範囲に含まれた句「磁界の空間形状」(およびその変形 )は磁界のパラメータを意味するために用いられ、その振幅のためのスケーリン グファクタ(又はその1若しくは2以上の周期的成分の振幅)及びその1又は2 以上の周期的成分の位相とは異なる。例えば、RF正弦電圧(ピークからピーク までの振幅V、周波数ω、及び位相を持つ)及び任意にDC電圧を、リング電極 と従来の三次元の四重極イオントラップの端部電極の1つとの間に加えることに よって生じる四重極捕捉磁界を考慮すること。2つのそのような四重極捕捉磁界 (両方ともにリング電極と端部電極との間に与えられる)は、それらの周波数、 位相、DC振幅、及び/又はそれらの正弦的若しくは他の周期的成分のピークか らピークまでの振幅において異なるにもかかわらず、同一の「空間形状」を持つ であろう。しかし、四重極トラップの端部電極を横切って正弦的又は他の周期的 電圧(さらに、任意にDC成分も)加えることによって生じる補充磁界は、リン グ電極及び端部電極の異なる幾何学的配列のために(リング電極とトラップの端 部電極との間に適用された)四重極捕捉磁界とは異なる空間形状を持つ。 明細書を通じ、請求の範囲に含まれた表現「磁界を変える」及びその変形は広 い意味で用いられ、例えば、磁界の少なくとも1つのパラメータの連続掃引若し くは走査を実行すること、磁界の成分の不連続若しくはパルス的適用を実行する こと、又は磁界の少なくとも1つのパラメータの不連続若しくはパルス的適用を 実行することを含むような、磁界の少なくとも1つのパラメータを変えるような いかなる操作をも意味する。 ここで用いられた「捕捉磁界」及び「補充磁界」の各々は少なくとも1つの周 期的に変化する成分を持つ磁界を意味する。各周期的に変化する成分は、その必 要はないが、正弦的に変化する成分とすることができる。 従来のいくつかの質量分析技術においては、結合磁界(組み合わせ磁界)(捕 捉磁界と、この捕捉磁界とは異なる空間形状を持つ補充磁界とからなる)がイオ ントラップに確立され、その結合磁界は変えられて捕捉されたイオンを検出のた めに励起する。例えば、米国特許第3,065,640号(1962年11月2 7日に発行)は三次元四重極イオントラップを(図1に関連して)説明する。そ れは、DC電圧2Vdc及びAC電圧2Vacをトラップの端部電極13及びリング 電極11に引加してそのトラップに四重極捕捉磁界を確立すること、補充電圧( DC成分Vg 及びAC成分2Vβ を持つ)を四重極のトラップの端部電極12 及び13に引加してそのトラップに補充磁界(同時に加えられた四重極捕捉磁界 とは異なる空間形状を持つ)を確立すること、さらに、同時に引加したVg及び Vdcの一方又は両方を増加することによって結合磁界を変えて、捕捉されたイオ ンを外部の検出器26で検出するためにホール貫通端部電極12を通じてそのト ラップから排出することを教示する(第3欄13行乃至18行並びに第9欄9行 乃至23行参照)。 米国特許第3,065,640号は、同一の空間形状を持つ2つの磁界(「駆 動」発振器18及びDC電圧源19によって確立された四重極捕捉磁界、及び、 発振器18及び電源19に直列に接続された「ポンプ」発振器20によって確立 された磁界)をイオントラップに同時に確立することも説明する。しかし、この 参考文献は同一空間形状の2つの重畳磁界のパラメータを変えて捕捉されたイオ ンを検出のために連続的に励起することは示唆していない。 同様に、1960年6月7日に発行された米国特許第2,939,952号が (第6欄17行乃至33行に)同一の空間形状を持つ2つの磁界をイオントラッ プに同時に確立することを示唆するが、捕捉されたイオンを検出のために連続し て励起することを目的として同一の空間形状を持つ2つの磁界のパラメータを変 えることは開示も示唆もしていない。 「MS/MS」方法として知られている従来の質量分析技術の種類においては 、選択されたレンジ内の質量電荷比(以後「m/z」として示す)を持つイオン (「親イオン」として知られている)がイオントラップ内に隔離されている。そ の捕捉された親イオンはその後電離して又は電離するように導かれて(例えば、 トラップ内のバックグラウンドガス分子と衝突させることによって)「娘イオン 」として知られているイオンを生成することができる。その娘イオンはそれから そのトラップから排出されて検出される。 例えば、サイカ(Syka)他に1988年4月5日に発行された米国特許第4,7 36,101号はMS/MS方法を開示しており、それによると、イオン(所定 のレンジ内のm/zを持つ)が三次元四重極捕捉磁界(捕捉電圧を四重極イオン トラップのリング及び端部電極に引加することによって確立される)内に捕捉さ れる。その捕捉磁界はその後走査されて不要な親イオン(所望のm/zを持つ親 イオンとは異なるイオン)を連続的にトラップから排除する。その捕捉磁界はそ の後対象とする娘イオンを蓄えることができるようになる再び変えられる。それ から捕捉された親イオンは電離するように導かれて娘イオンを生成し、その娘イ オンは検出のためにトラップから連続的に(質量電荷比を基準に連続的に)排出 される。 米国特許第4,736,101号は(第5欄、16行乃至42行に)、捕捉電 圧が走査される間に(又は捕捉電圧が一定に保持されて補充AC磁界の周波数が 走査される間に)その補充AC磁界(捕捉磁界とは異なる空間形状を持つ)を電 離期間の後にトラップに確立することを教示する。補充AC磁界の周波数はイオ ン発振器の周波数スペクトル(周波数域)の成分の1つと等しくなるように選択 され、その補充AC磁界は(それが十分な振幅を持つ場合には)、(変化する結 合磁界内の)各々のイオンの周波数が補充AC磁界の周波数と一致するときに、 安定して捕捉されたイオンをトラップからその結果共鳴的に及び連続的に排除す る。 マーシャル(Marshall)他に1988年8月2日に発行された米国特許第4,7 61,545号は、様々な調整された励起電圧信号を、イオンサイクロトロン共 鳴及び四重極トラップを含むイオントラップに適用することを説明する。その調 整された励起電圧は複合周波数成分を持ち、(3ステップ又は任意の5ステップ の調整されたコンピュータ手順を通じて)多様な波形のいずれでも持つことがで きる。発明の概要 本願発明は質量分析方法であり、それによると、改良された磁界(実質的に同 一の空間形状を持つ2又は3以上の捕捉磁界からなる)が確立され、イオンがそ の改良された磁界に形成され又は注入されてそこに捕捉され、さらに、その改良 された磁界の少なくとも1つのパラメータが、捕捉されたイオンの選択されたも のを連続的に(例えば検出のために)励起するように変えられる。その改良され た磁界は、捕捉磁界とは異なる空間形状を持つ第3の成分磁界(ここではときに は補充磁界として言及する)を含むこともできる。望ましい実施例においては、 変化する改良された磁界が、捕捉されたイオンの内の選択されたものをその改良 された磁界から検出のために(又は検出以外を目的として)連続的に排出する。 他の実施例においては、その変化する改良された磁界は、捕捉されたイオンを検 出のために(又は検出以外を目的として)他の方法により連続的に励起する。 望ましい実施例においては、改良された磁界は、三次元四重極イオントラップ のリング電極及び2つの端部電極によって囲まれた捕捉領域に確立され、その改 良された磁界は、電圧を1又はそれ以上のリング電極及び端部電極に引加するこ とにより生ずる(実質的に同一な空間形状の)少なくとも2つの四重極捕捉磁界 からなる。これらの実施例においては、その改良された磁界は、選択的に(任意 に)、四重極捕捉磁界とは異なる空間形状を持つ補充磁界も備え、それは少なく とも1つの補充AC電圧を少なくとも1つの端部電極に引加することによって生 ずる。四重極捕捉磁界の一方又は両方を生成する電圧のRF (及び又はDC) 成分の振幅(及び/又は四重極捕捉磁界の一方又は両方のRF成分の周波数)は 、補充AC電圧を端部電極に引加する間に走査又は他の方法で変化させることが でき(又は四重極捕捉磁界は、補充AC電圧のパラメータを走査又は他の方法で 変化する間に一定に保持することができ)、これにより、検出のために質量電荷 比(m/z)のレンジを持つイオンを連続的に励起する。補充AC電圧を、改良 された磁界の追加の成分磁界として(実質的に同一の空間形状を持つ2つの成分 磁界に加えて)適用することは、選択イオンの反応若しくは電離(特にバッファ ガスの存在において)の誘導又はそれらの検出のためのトラップからの排出を含 む多様な目的のために選択イオンを励起するのに有用である。 他の例としては、(イオン周波数の捕捉レンジに対応する)選択レンジ内の質 量電荷比を持つイオンを蓄えることができる捕捉磁界をトラップ領域に確立し、 補充磁界をその捕捉磁界に重畳させて第2の選択されたレンジ内の質量電荷比を 持つ不要なイオンを改良された磁界から排出する。補充磁界は、第1周波数から 第2周波数を上限とする周波数成分を持つ広帯域信号とすることができ、そこで は、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波数レンジが捕捉レンジの一部を含 み(例えば、それは、ポンプ周波数ωp に対応するイオン周波数から第1捕捉磁 界の駆動周波数ωの半分までの捕捉レンジの一部を含み)、又は第1周波数から ノッチ周波数帯域を上限とする低周波数レンジ内にあり、また、ノッチ周波数帯 域から第2周波数を上限とする高周波数レンジ内にある周波数成分を持つ広帯域 信号であってもよく、そこでは、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波数レ ンジは捕捉レンジを含む(選択的に、1より多いノッチ周波数帯域とすることが できる)。それから、上述の補充磁界を適用する前又は後に、改良された磁界は 、捕捉磁界をこの捕捉磁界と実質的に同一の空間形状の少なくとも1つの追加の 捕 捉磁界に重畳させることによって、捕捉領域内に確立される。改良された磁界は その後捕捉領域内にとどまった捕捉イオンを連続的に励起するために変えること ができる。典型的な例としては、重畳された捕捉磁界及び補充磁界は電圧信号を イオントラップ装置の電極に引加することによって確立され、そこでは、電極は 捕捉領域の空間形状を描く。 望ましい実施例の種類においては、改良磁界の2又はそれより多くの周期的な 時間変化成分磁界の相対的位相は、イオン検出の間の質量分解度、感度及び質量 ピーク安定性の最適な組み合わせを達成するように制御される。(本願発明の改 良磁界を変えながら)ダイナミック(動的)位相調整を質量分析の間に行って、 異なるイオン種の各々が検出のために励起されるような連続的時間周期の間に質 量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成することができ る。例えば、改良された磁界が2つの四重極捕捉磁界(2つの正弦的RF電圧に よって生成されたもの)と補充AC磁界(正弦的補充電圧によって生成されたも の)とから構成されているときには、その2つのRF電圧の(並びに各RF電圧 及び補充電圧の)異なる最適な相対位相を、改良された磁界のパラメータが(例 えば走査によって)変えられるような質量分析操作の間に異なる時間で生成する ことができる。図面の簡単な説明 図1は本願発明の望ましい実施例の種類を実行するために有用な装置の簡略化 した概略図である。 図2は本願発明の第1の望ましい実施例のダイアグラムである。 図3は本願発明の第2の望ましい実施例のダイアグラムである。 図4は本願発明の第3の望ましい実施例のダイアグラムである。 図5は本願発明の第4の望ましい実施例のダイアグラムである。望ましい実施例の詳細な説明 図1に示す四重極イオントラップ装置は本願発明の望ましい実施例の種類を実 行するのに有用である。図1の装置はリング電極11及び端部電極12、13を 備える。基本電圧発生器14が(制御回路31からの制御信号に応答して)オン に切り換えられて基本電圧を電極11と電極12、13との間に引加されると、 第1の三次元四重極捕捉磁界が、電極11乃至13によって囲まれた領域16に 確立される。基本電圧は振幅V及び周波数ωを持つ正弦的電圧からなり、選択的 に振幅UのDC成分も持つ。ωは典型的には無線周波数(RF)レンジ内にある 。 イオン蓄積領域16は半径rO 及び垂直(軸線方向)次元zO を持つ。電極1 1、12及び13は結合変圧器を介して接地された共通モードとすることができ る。 ポンプ発振器114が(制御回路31からの制御信号に応答して)オンに切り 換えられて電極11と電極12、13との間にポンプ電圧が引加されると、第2 の三次元四重極捕捉磁界が電極11乃至13によって囲まれた領域16に確立さ れる。ポンプ電圧は振幅Vp 及び周波数ωp (ωp は典型的にはRF周波数であ る)を持つ正弦的電圧信号であり、また選択的なDC成分を持つ。代わりに、そ のポンプ電圧は他の周期的な電圧信号とすることができる。ポンプ発振器114 は電圧発生器14に直列に接続されている。第1及び第2の三次元四重極捕捉磁 界は同一の空間形状を持つが、周波数若しくは位相を異ならせることができ、又 はそれらのRF若しくはDC成分の振幅を異ならせることができる。第1及び第 2の三次元四重極捕捉磁界を同時に適用することによって領域16内に生じる改 良された磁界は、上述のパラメータV、ω、U、Vp 及びωp によって特徴付け られる。 本願発明に係る改良された磁界を採用する利点(発生器14のみによって作ら れる三次元四重極捕捉磁界のような単一の捕捉磁界に対して)は以下のことを含 む: 第2捕捉磁界(例えば、第2の三次元四重極捕捉磁界)を用いて選択されたイ オンを (特にバッファガスの存在において)電離することができ; 第2捕捉磁界(例えば、第2の三次元四重極捕捉磁界)を用いてイオンを蓄積 又は分析できるm/zレンジ(イオントラップの「質量レンジ」)を、限定され た電圧出力発生器を単独で(限定された電圧出力発生器14のみを)用いること により予想することができる質量レンジを越えるように効果的に増加させること ができ; 変化する改良された磁界によって(質量分析の実行の間)イオンを不安定にす ることができ、その磁界の成分磁界は、そうではない場合に単一の変えられた捕 捉磁界を用いて (イオンの「a」及び/又は「q」パラメータが安定性の包絡 線の外側あるように磁界パラメータを調整することによって)イオンを不安定に するために要求される電圧振幅より低いピークピーク電圧を持ち、これにより、 より低い出力、及び、それゆえ費用のかからない電圧源を用いて質量分析を実行 することができ;さらに、 捕捉されたイオンの軌線をより瞬時に(つまり、時間の指数関数的に)増加さ せることができ、それは従来の共鳴排出技術(それはそのような軌線を本質的に は時間と線形的に増加させる)によるより進歩性のある改良された磁界を変化す させることによって行われ、その結果、従来の共鳴排除技術によって達成できる 場合より、より速い走査速度及びより高い質量分解度が可能となる。 イオントラップの有効質量レンジの上述のような増大は様々な方法で達成する ことができる。例えば、第2捕捉磁界(第2発生器によって作られる)のパラメ ータを選択して、限定された出力電圧を持つ第1発生器(例えば、限定された電 圧出力発生器14のみ)によって発生された単一の捕捉磁界を用いて達成できる レンジを越えるように質量レンジを拡大することができる。他には、第2捕捉磁 界を適用することができ、さらに、第1捕捉磁界の1又は2以上のパラメータを 変更して、第1捕捉磁界を単独で用いて達成できるレンジを越えるように質量レ ンジを拡大することができる。 (制御回路31からの制御信号に応答して)補充AC電圧発生器35をオンに 切り換えて所望の補充AC電圧を図示のように端部電極12及び13に(又は電 極11と電極12及び13の一方又は両方との間に)引加することができる。望 ましい実施例においては、発生器35によって生成される補充AC信号は、第1 及び第2の三次元四重極捕捉磁界の3つのすべてからなる改良された磁界と補充 AC電圧によって確立される磁界とが検出のために所望の捕捉されたイオンを励 起するように(又は他の目的のために所望の捕捉されたイオンを励起するよう に)選択される。 構成要素14及び114の両方から出力された電圧信号によって生じた改良さ れた磁界の1又は2以上のパラメータ(例えば、1又は2以上のV、ω、U、Vp 及びωp )を変えて所望の捕捉されたイオンを検出のために(又は他の目的の ために)連続的に励起することができる。同様に、構成要素14、114及び3 5の3つのすべてから出力された電圧信号によって生じた改良された磁界の1又 は2以上のパラメータ(例えば、1又は2以上のV、ω、U、Vp 、ωp 並びに 発生器35の出力の単一の周波数若しく複数周波数及びピークピーク振幅若しく は複数振幅)を変えて所望の捕捉されたイオンを検出のために(又は他の目的の ために)連続的に励起することができる。 フィラメント17は、フィラメント電源18から電力供給を受けると、イオン 化電子ビームを端部電極12の開口を通じて領域16に指向する。電子ビームは 領域16内でサンプル分子をイオン化し、それにより、その結果のイオンを、第 1四重極捕捉磁界及び/又は第2四重極捕捉磁界によって領域16内に捕捉する ことができる。筒状のゲート電極及びレンズ19はフィラメントレンズ制御回路 21によって制御されて所望により電子ビームのオフ及びオンのゲート制御を行 う。他の例としては、イオンを外部で作り捕捉領域に注入することができる。 第1の実施例においては、端部電極13が貫通孔23を持ち、それを介してイ オンを外部に配置された電子倍増管検出器24によって検出するために領域16 から排出することができる。電位計27が検出器24の出力に現れた電流信号を 受取り、それを電圧信号に変換し、その信号はプロセッサ29内で処理されるた めに回路28内で合計されて記憶される。 図1の装置に関する変形例においては、貫通孔23が除かれて、トラップ内検 出器に置き換えられる。そのトラップ内検出器はトラップの端部電極自体から構 成することができる。例えば、端部電極の一方又は両方を燐光性の材料(その表 面の1つへのイオンの入射に応答してフォトンを放出するもの)から構成(部分 的に構成)することができる。他の種類の実施例においては、トラップ内検出器 は端部電極とは別個のものであるが、それらの一方又は両方と一体的に取り付け られている(領域16に面する端部電極表面の形状に重大なひずみを引き起こす ことのないように端部電極に衝突するイオンを検出するためである)。この種の トラップ内検出器の1つの例としてはファラデー効果検出器があり、それによる と、電気的に絶縁された導電ピンの先端が端部電極表面と同一面上にあるように 設けられている(望ましくは端部電極13の中央のz軸線に沿った位置)。他の 例としては、他の種類のトラップ内検出器、例えば、イオンを検出するためにイ オンが直接に衝突することを必要としないイオン検出器を用いることができる( この後者の種類の検出器をここでは「原位置検出器」と示し、その例には共鳴出 力吸収検出手段及び画像電流検出手段が含まれる。)。 各トラップ内検出器の出力は適当な検出器電子回路を介してプロセッサ29に 供給される。 本願発明の実施例においては、発生器35からの補充AC電圧信号を除くこと ができる。他の実施例においては、十分な出力の補充AC信号をリング電極(端 部電極ではない)に供給してイオンがz方向ではなくて半径方向に(つまり、リ ング電極11に向かう半径方向に)トラップから出るようにすることができる。 このように高出力補充信号をトラップに適用して、z軸線に沿って配置された検 出器を用いて他のイオンを検出する前に不要なイオンをトラップの外に半径方向 に排出すると、その補充信号を適用している間の検出器の飽和が回避されてイオ ン検出器の作動ライフタイムを長くすることができる。 重ね合わされた第1及び第2四重極捕捉磁界の一方又は両方がDC成分を持つ と、改良された磁界は高周波及び低周波カットオフの両方を持ち、その低周波カ ットオフより低い又はその高周波カットオフより高い発振の周波数を用いてイオ ンを捕捉することができなくなる。 制御回路31は制御信号を発生して基本電圧発生器14、フィラメント制御回 路21、ポンプ発振器114及び補充AC電圧発生器35の制御を行う。回路3 1はプロセッサ29から受け取った命令に応答して制御信号を回路14、21、 114及び35に送り、さらに、プロセッサ29からの要求に応答してデータを プロセッサ29に送る。 制御回路31は望ましくはデジタルプロセッサ又はアナログ回路を含むが、そ れは補充AC電圧発生器35によって現れた各補充電圧信号の周波数−振幅域を 瞬時に作りかつ制御することができる種類のものである(又は適当なデジタル信 号プロセッサ若しくはアナログ回路を発生器35内に組み込むことができる)。 この目的に適したデジタルプロセッサは市販の入手可能なモデルから選択するこ とができる。デジタル信号プロセッサを用いると、異なる周波数−振幅域を持つ 連続する補充電圧信号を瞬時に発生することができる。 本願発明は質量分析方法であり、それによると、改良された磁界(同一の空間 形状を持つ2又は3以上の捕捉磁界からなる)が確立され、イオンがその改良さ れた磁界に捕捉され、さらに、その改良された磁界の少なくとも1つのパラメー タが、捕捉されたイオンの内の選択されたものを励起するように変えられる(例 えば、検出のために)。改良された磁界は、捕捉磁界に加えて選択的に補充磁界 (それは捕捉磁界とは異なる空間形状を持ってもよい)を含む。望ましい実施例 においては、変化する改良された磁界は検出のために(又は検出以外を目的とし て)改良された磁界から捕捉されたイオンの内の選択されたものを連続的に排出 する。他の実施例においては、変化する改良された磁界は他の方法により検出の ために(又は検出以外の目的で)捕捉されたイオンを連続的に励起する。 望ましい実施例においては、改良された磁界は、三次元四重極イオントラップ の2つの端部電極及びリング電極によって囲まれた捕捉領域内に確立され、その 改良された磁界は電圧を1又は2以上の電極に引加することによって生ずる(実 質的に同一の空間形状の)少なくとも2つの四重極捕捉磁界からなる。それらの 実施例においては、改良された磁界は選択的に四重極捕捉磁界とは異なる空間形 状を持つ補充磁界も備え、それは補充AC電圧を端部電極にまたがって引加する ことによって発生する。四重極捕捉磁界の一方又は両方を発生する電圧のRF( 及び/又はDC)成分の振幅(及び/又は1又は2以上の四重極捕捉磁界のRF 成分周波数の周波数)を、補充AC電圧が端部電極に引加されている間に、走査 (又はそうでなければ変更)することができ(又は補充AC電圧のパラメータが 走査若しくはそうでなければ変えられる間に1若しくは2以上の四重極捕捉磁界 を一定に保持することができ)、これにより、検出のために質量電荷比のレンジ を持つイオンを連続的に励起する。 他の例としては、選択レンジ(イオン周波数の捕捉レンジに対応するもの)内 の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる捕捉磁界がトラップ領域内に 確立され、補充磁界がその捕捉磁界に重ね合わされて第2の選択レンジ内の質量 電荷比を持つ不要なイオンを改良された磁界から排出する。その補充磁界は第1 周波数から第2周波数までの周波数成分を持つ広帯域信号とすることができ、そ こでは、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波数レンジが捕捉レンジの一部 を含み(例えば、それはポンプ周波数ωp に相当するイオン周波数から第1捕捉 磁界の駆動周波数ωの半分までの捕捉レンジの一部を含み)、又は、第1周波数 からノッチ周波数帯域を上限とする低周波数レンジ内にあり、また、ノッチ周波 数帯域から第2周波数を上限とする高周波数レンジ内にある周波数成分を持つ広 帯域信号であってもよく、そこでは、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波 数レンジは捕捉レンジを含む(選択的に、1より多くのノッチ周波数帯域とする ことができる)。そのような補充磁界はトラップからイオン(選択されたイオン 以外のもの)を排出することができ、それによって、そうでなければ、連続的な 質量分析操作を妨げることになる不要なイオンの蓄積を妨げる。補充磁界の適用 の後、捕捉磁界を、この捕捉磁界と実質的に同一の空間形状を持つ少なくとも1 つの追加の捕捉磁界に重ね合わせることによって改良された磁界を捕捉領域に確 立することができる。他の例としては、改良された磁界を補充磁界の適用の前又 はその間に確立することができる。 最後の工程においては、改良された磁界を変え(典型的には補充磁界をオフに 切り換えた後であるが、別な例としては元の補充磁界又は他の補充磁界を適用す る間である)、これにより、捕捉領域に残った選択された捕捉イオンを連続的に 励起する。この最後の工程においては、改良された磁界(両方の捕捉磁界を含み 、選択的に補充磁界も含む)の1又は2以上のパラメータを変えて連続的に捕捉 されたイオンをある方法で励起し、(MS)n質量分析操作を実行する。ここで 、n=2、3、4又はそれより多くである。そのような(MS)n操作において は、改良された磁界は変えられて(例えば、改良された磁界の補充磁界成分をオ フ及びオンに切り換えることによって)親又は娘イオンの電離を引き起こし、そ の後他の方法によって変えられて娘イオンの質量分析を実行する。 上述の実施例においては、その2つの捕捉磁界及び補充磁界は、電圧信号を捕 捉領域を囲むイオントラップ装置電極に引加することによって確立することがで きる。望ましい実施例においては、捕捉磁界の1つは正弦的基本電圧信号によっ て決定される四重極磁界であり、その信号は、四重極イオントラップの1又は2 以上のリング電極及び端部電極に引加された(振幅V及び周波数ωの)RF電圧 成分及び(振幅Uの)DC電圧成分を持ち、他の捕捉磁界は四重極イオントラッ プの同じ電極(又は複数の電極)に引加された(振幅VP 及び周波数ωp の)正 弦的ポンプ電圧信号によって決定される四重極磁界であり、さらに、最後の工程 においては、改良された磁界の1又は2以上のパラメータV、ω、U、VP 及び ωp を変えて検出のため(又は他の目的のため)に所望の捕捉されたイオンを連 続的に励起する。他の実施例においては、他の捕捉磁界はそれ自体が2又は3以 上の四重極磁界の重ね合わせであり、各々は第1捕捉磁界であるときと同一の四 重極イオントラップの電極(又は複数の電極)に引加される(振幅VP 及び周波 数ωp の)正弦的ポンプ電圧信号によって決定される。後者の実施例の最後の工 程においては、1又は2以上のパラメータV、ω、U又はVP 及びωp パラメー タのいずれか変えて連続的に所望の捕捉されたイオンを励起する。 上述の実施例に関する変形例においては、補充磁界は2又はそれより多くのノ ッチ周波数帯域を持つことができる。例えば、補充磁界は、第1周波数から第1 ノッチ周波数帯域を上限とする低周波レンジ内に、第1ノッチ周波数帯域から第 2ノッチ周波数帯域までの中間周波数レンジ内に、さらに、第2ノッチ周波数帯 域から第2周波数を上限とする高周波レンジ内に周波数成分を持つことができる 。多くの質量分析応用にとって、各補充磁界の周波数成分は望ましくは10mV から10ボルトまでの範囲の振幅を持つ。 望ましい実施例においては、バッファ又は衝突ガス(例えば、ヘリウム、水素 、アルゴン又は窒素、但しこれらに限定はされない)が捕捉領域に導かれて質量 分解度及び/又は感度及び/又は外部で発生したイオンの捕捉効率を改善する。 バッファ又は衝突ガスは質量分析前に取り除くこともでき、これにより、イオン 排出及び/又は検出の間の感度及び/又は質量分解度を改善する。 本願発明の他の実施例においては、改良された磁界は、実質的に同一の空間形 状の2つの6極(又は高次数の多数極)捕捉磁界からなる(例えば、両方とも 6極であり又は両方とも8極である)。多数極磁界は正弦的(又は他の周期の) 基本及びポンプ電圧(直列接続電圧弦によって作られる)を6極(又は高次の多 極)イオントラップに引加することによって確立することができる。 望ましい実施例の種類においては、改良された磁界の2又はそれより多くの周 期的に時間変化する成分磁界の相関的位相が制御されてイオン検出の間の質量分 解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成することができる。 ダイナミック位相調整が実験のいかなる部分の間でも実行することができ、それ には質量分析が含まれ(本願発明に係る改良された磁界が変えられたとき)、そ れにより、連続的な時間周期の間の質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最 適な組み合わせを達成することができ、そこでは、異なるイオン種の各々が励起 され又は検出のために励起される。例えば、改良された磁界が2つの四重極捕捉 磁界(2つの正弦的RF電圧によって作られたもの)及び補充AC磁界(正弦的 補充電圧によって作られたもの)から構成されているときには、2つのRF電圧 (並びに各RF電圧及び補充電圧)の異なる最適な相対位相が質量分析操作の間 の異なる時間で作られ、そこでは、改良された磁界のパラメータが掃引され又は 走査される。 本願発明に係るいずれの実施例においても、 改良された磁界を変える間、その1又は2以上のパラメータの変更率は所望の 質量分解度を達成するために制御することができ、 自動感度又はゲイン制御法(例えば、1993年4月6日に発行された米国特 許第5,200,613号に説明されている)を、改良された磁界を変える間に 利用することができ、 電子倍増管は、不要なイオンを偏向させることによって又は別な方法で不要な イオンが入るのを防ぐことによって又は検出器のゲインを減少させることによっ てダメージから守られ、 改良された磁界を変える間に(例えば、その磁界は、それに連続する補充AC 磁界を重ね合わせることによって変えることができ、その補充磁界の各々は任意 に選択したm/z比のイオンを励起するために選択された周波数を持つ)、非連 続の質量分析を実行することができ、 改良された磁界は、例えば、浸透性ガスがシールされたイオントラップ(Oリ ングによりシールされたようなもの)に侵出することによる又は装置に接続され た分離支柱からの抽気ピークによる質量分析操作への妨げを除くように選択され た周波数−振幅域を持つ補充磁界を含むことができ、 改良された磁界は少なくとも2つの「ポンプ」磁界及び基本捕捉磁界(すべて 実質的に同一の空間形状)を含めることができ、それらは、改良されたポンプ磁 界が周波数帯域において1又は2以上のノッチを含む周波数−振幅域を画定する ように選択され、その周波数帯域は、所望の質量分析操作を実行するように、例 えば、必要なm/sの若しくは質量レンジの選択された蓄積、化学的イオン化( CI)操作若しくはシールされた反応イオンCI操作を実行するように、又は不 要なイオンの存在のよるダメージから検出器を保護する間に適正に選択され、 改良された磁界の存在においては、イオントラップに導かれる電子のエネルギ は、その電子が不要なイオンを作らないように(例えば、電離衝突、CI及び/ 又はトラップ内の溶媒ガス及び/又は関連真空チャンバによって)制御すること ができ、 改良された磁界(1又は2以上の「ポンプ」磁界と基本捕捉磁界とからなり、 すべてが実質的に同一の空間形状を持つ)は、イオンサイクロトロン共鳴(IC R)トラップに確立され、改良された磁界は検出のため又は他の目的のためにI CRトラップのイオンを励起するように変えることができ、 異なるガス圧力をそのイオン注入移動システム、イオントラップ及び/又はイ オン検出器に保持して全体の分析の実行を最適化することができ、 大気中のガスを改良された磁界の領域に供給するように作られた浸透性膜又は Oリングを持つようなイオントラップ又は真空装置を用いることができ、さらに 、1種類以上のガスをイオン化し、CI又は電荷交換反応の実行に用いるために 選択的に蓄積することができ、また、非電離ガスによって衝突電離又は捕捉され たイオンの冷却を行えるようにし、 イオンを蓄積し及び/または質量分析を行うことができ、また質量分析計の真 空チャンバとして機能する電極構造を持つイオントラップ質量分析計においては 、改良された磁界を、不要なイオンを電極構造から取り除くように周波数−振幅 域 を持つように作ることができる。 本願発明に係る方法の望ましい実施例を図2に関して説明する。図2に示すよ うに、この方法の第1ステップ(第1工程)(期間「A」の間に発生する)はト ラップに選択されたイオンを蓄積するためのものである。これは、(図1の装置 の発生器14を作動することによって)RF駆動電圧信号をトラップに与えて第 1四重極捕捉磁界を確立し、同時に、(図1の装置のポンプ発振器114を作動 することによって)第2RF電圧信号をトラップに与えることによって、(第1 四重極捕捉磁界と同一の空間形状を持つ)第2四重極捕捉磁界を確立し、さらに 、イオン化電子ビームをイオン蓄積領域16に導くことによって達成することが できる(これにより、トラップから選択的に脱出し又はトラップに安定して捕捉 されるイオンを作る)。他の例としては、イオンを外部で作り、期間Aの間に蓄 積領域16に注入することができる。 第2四重極捕捉磁界は第1四重極捕捉磁界の安定性線図内に不安定状態の場所 又はホールを作る。軸線の不安定な状態がωz =Nωp /2のときはいつでも存 在し、ここで、ωz は軸線(Z)方向へのイオン運動の周波数であり、Nは整数 である。 期間Aの間も、広帯域電圧信号(それはノッチフィルターされた広帯域電圧信 号とすることができる)が(例えば図1の補充的発生器35を作動することによ って)トラップに引加されて不要なイオンをトラップから排出する。 期間Aの間にトラップ領域16で作られ(又はそれに注入され)、所望のレン ジ又は複数のレンジ(広帯域信号と2つの捕捉磁界基本電圧信号とを結合させる ことによって決定されるもの)を外れた質量電荷比を持つイオンは領域16から 脱出し、これにより、期間A内に図2の「イオン信号」におけるピークによって 示されるように、場合によってはイオンが脱出したときには検出器24が出力信 号を生成する。 期間Aの終りの前には、イオン化電子ビーム(又はイオンビーム)がゲート制 御されてオフになる。 期間Aの後には、質量分析及び検出が期間Bの間に実行される。期間Bの間に は、選択的補充AC電圧信号を(例えば、図1の装置の発生器35又は適当な 1つの電極若しくは複数の電極に接続された第2の補充的AC電圧発生器を作動 させることによって)トラップに与えることができる。選択的補充AC信号の周 波数は望ましくは第2RF電圧信号の周波数ωpの約半分であり、これにより、 期間Bの間の捕捉されたイオンの検出のための排出を促進させる。 また、期間Bの間には、捕捉されたイオンは、RF駆動電圧信号のピークピー ク振幅 (又はそのDC成分の振幅)、第2RF駆動電圧信号のピークピーク振 幅(又はそのDC成分の振幅)及びRF駆動電圧信号の周波数ωの1又は2以上 のものを変えることによって、検出のために連続的に励起される。第2RF電圧 のピークピーク振幅が走査されると、それはRF駆動電圧のピークピーク振幅の 約0.1%から10%までのレンジ内にあるであろう。第2四重極磁界を(Vp を持つ適当なωpを選択することによって)用いて、単一の三次元四重極磁界の みを用いる場合に比べて、イオンを安定化することによって質量レンジを拡大す ることができ、さらに、イオンをRF駆動電圧信号のより低いピークピーク振幅 において存在させることができる。期間Bの間において重ね合わせた磁界の少な くとも1つのパラメータを変えるステップでは、検出(例えば、図1に示す電子 倍増管24によって)のための異なるm/z(質量電荷比)を持つ捕捉イオンを 連続的に励起する。図2の期間B内に示す「イオン信号」部分は6つのピークを 持ち、それは6つの異なる質量電荷比を持つ連続的に検出されたイオンを示す。 自動的な感度補正が期間Aに先立って実行することができ、これにより、電子 (又はイオン)ゲートの最適な時間及び期間Aのための最適な電子電流を決定す ることができる。 本願発明に係る他の望ましい実施例を図3に関連して説明する。図3は図2に 関連して上述した方法と同一であるが、以下の点は除く。 図3の方法の期間Bの間には、捕捉されたイオンは、第2RF電圧信号の周波 数ωpを掃引又は走査することによって検出のために連続的に励起される(その 間、RF駆動電圧信号及び第2RF電圧信号のピークピーク振幅並びにRF駆動 電圧信号の周波数ωを実質的に一定に保持する)。第2RF電圧信号の周波数ωp を低周波から高周波まで走査することによって、捕捉されたイオンは高いm/ z比から低いm/z比まで順に連続的に励起され、また、第2RF電圧信号 の周波数ωp を高周波から低周波まで走査することによって、捕捉されたイオン は低いm/z比から高いm/z比まで順に連続的に励起される。 また、図3の方法の期間Bの間に補充AC電圧信号をトラップに供給すること は任意である(例えば図1の装置の発生器35を作動させることによって)。補 充AC信号を適用すると、その周波数は望ましくは第2RF電圧信号の走査され た周波数ωp と同期して走査される。補充AC信号の周波数は、第2RF電圧信 号の周波数ωp が低から高に走査されると、低から高に走査され、また、補充A C信号の周波数は、第2RF電圧信号の周波数ωp が高から低に走査されると、 高から低に走査される。 図3の方法において、期間Bの間に、第2RF電圧信号の周波数ωp (選択的 に補充AC信号の周波数も)を掃引又は走査するステップは、検出(例えば、図 1に示す電子倍増管24による)のために異なるm/z(質量電荷)比を持つ捕 捉されたイオンを連続的に励起する。図3の期間B内に示された「イオン信号」 部分は7つのピークを持ち、それは7つの異なる質量電荷比を持つ連続的に検出 されたイオンを示す。 MS/MS操作を実行するための本願発明に係る他の実施例を次に図4に関連 して説明する。図4の方法の期間Aは上述の図2の方法の期間Aと同一である。 期間Aの間に親イオンがトラップに蓄積される。 親イオン(例えば、サンプル分子とイオン化電子ビームとの間での相互作用の 結果生じた親イオン)と、所望レンジ内にあるm/z比を持つ娘イオン(それは 期間「B」の間に作ることができる)とを蓄積するために、RF駆動電圧信号( 選択的にDC成分を含む)及び第2RF電圧信号を選択する。 ノッチフィルター済み広帯域信号を与えるとトラップからイオンを排出するが 、そのイオンは、期間Aの間にトラップ領域16において作られ(又はそれに注 入され)たもので、期間Aの間に引加された2つの他の電圧及びノッチフィルタ ー済み広帯域信号の結合によって決定される所望のレンジを外れた質量電荷比を 持つ。 期間Aの後は、期間Bの間に、補充AC電圧信号がトラップに与えられる(例 えば、適当な単一電極又は複数の電極に接続された第2補充AC電圧発生器又は 図1の装置の発生器35を作動することによって)。補充AC信号の振幅(与え られた出力電圧)は期間Aに与えられたノッチフィルター済み広帯域信号の振幅 より低い(典型的には、補充AC信号の振幅は約100mVであるが、ノッチフ ィルター済み広帯域信号の振幅は約1乃至10Vである)。補充AC電圧信号は 特定の親イオンの電離を引き起こすために(それから娘イオンを作るために)選 択された周波数の周波数又は帯域を持つが、それによって励起されたかなりの数 のイオンをトラップ内又はトラップ外の検出又は排出のために十分な程度まで共 鳴させない程度の低い振幅を持つ。 次に、期間Cの間では、娘イオンが連続して検出される。これは、図4に示す ように、RF駆動電圧信号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、第 2RF電圧信号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、RF駆動電圧 信号の周波数ω、又は第2RF電圧信号の周波数ωp の1又は2以上を変えるこ とにより達成でき、これにより、異なる質量電荷比を持つ娘イオンを検出のため に(例えば、図1に示す電子倍増管24によって)トラップから連続的に排出す る。図4の期間C内に示された「イオン信号」部分は4つのピークを持ち、各々 は異なる質量電荷比を持つ連続して検出された娘イオンを示す。 トラップ外の娘イオン検出を期間Cにおいて利用した場合には、その娘イオン は望ましくはトラップからz軸線に沿って配置された検出器(例えば電子倍増管 24)に向けて軸線方向に排出される。 図4の方法においては、第2RF電圧信号は期間Aの間に選択的にオフとする ことができる。第2RF電圧信号の周波数及び振幅を選択して期間Bの間に娘イ オンを形成するために選択された親イオンを電離することができる。期間Cの間 には、第2RF電圧信号の周波数及び振幅は質量分析を達成するように適切に選 択される。第2RF電圧信号の周波数及び振幅は期間Bにおいては期間Cにおけ る場合とは異ならせることができる。 上述した図4の方法はMS/MS方法である。図4の変形例としては、期間B は同時的(MS) nを実行でき、ここで、nは2より大きな整数であり、又は追 加の期間を期間BとCとの間で実行して連続的な(MS) nを実行することがで き、ここで、nは2より大きな整数である。 次に、化学的イオン化(CI)実験を実行するための本願発明に係る方法の他 の実施例を図5に関連して説明する。図5の方法の期間Aは上述の図2の方法の 期間Aと同一である。 期間Aの間には、CI反応イオンが作られてトラップ領域16内に選択的に蓄 積される。 期間Aの後は、期間Bの間に、サンプル分子が期間Aに安定して捕捉された反 応イオンと反応することができる。それらの質量電荷比が、(RF駆動電圧およ び第2RF電圧のために)期間Aの間に確立されるとともに期間Bの間維持され る重畳された捕捉磁界によって蓄積することができるレンジ内にある場合には、 その反応の結果生じた生成イオンはトラップ領域に蓄積される。 次に、期間Cの間には、選択された親イオンがトラップ内に蓄積される。(R F駆動電圧および第2RF電圧のために)重畳された捕捉磁界が、期間Aの間に その娘イオンを蓄積することができるようには確立されなかった場合には、その 後、期間Cの間に、それらは娘イオンを蓄積することができるようになるように 変えられる(図5の期間BとCとの間に示されているようなRF駆動電圧信号及 び第2RF電圧信号の変化によって示されているように)。また、期間Cの間に は、第2ノッチフィルター済み広帯域信号がトラップに与えられて期間Bの間に 作られた所望の生成イオンの質量電荷比とは異なる質量電荷比を持つ不要なトラ ップイオンを除いて共鳴を行う。 期間C後、期間Dにおいては、補充AC電圧信号がトラップに与えられる(例 えば、図1の装置の発生器35又は適当な1つの電極又は複数の電極に接続され た第2補充AC電圧発生器を作動させることによる)。補充AC信号の出力(引 加された出力電圧)は期間C内に与えられたノッチフィルター済み広帯域信号の 出力より低い(典型的には、補充AC信号の出力は約100mVであるが、ノッ チフィルター済み広帯域信号の出力は約1乃至10Vである)。補充AC電圧信 号は(それから娘イオンを生成するために)特定の蓄積された生成イオンの電離 を引き起こすように選択された周波数の周波数又は帯域を持つが、それによって 励起されたかなりの数のイオンをトラップ内又はトラップ外の検出又は排出のた めに十分な程度まで共鳴させない程度の低い振幅(従って出力)を持つ。 次に、期間Eの間では、娘イオンが連続して検出される。これは、図5に示す ように、RF駆動電圧信号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、第 2RF電圧信号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、RF駆動電圧 信号の周波数ω、又は第2RF電圧信号の周波数ωp の1又は2以上を変えるこ とにより達成でき、これにより、異なる質量電荷比を持つ娘イオンを検出のため に(例えば、図1に示す電子倍増管24によって)トラップから連続的に励起す る。図5の期間E内に示された「イオン信号」部分は4つのピークを持ち、各々 は異なる質量電荷比を持つ連続して検出された娘イオンを示す。 トラップ外生成のイオン検出を期間Eにおいて利用した場合には、その生成イ オンは望ましくはトラップからz軸線に沿って配置された検出器(例えば電子倍 増管24)に向けてz方向(軸線方向)に排出される。 期間Eに隣接して続く期間には、すべての電圧信号源(及びイオン化電子ビー ム)をオフに切り換えることができる。本願発明に係る方法はその後繰り返すこ とができる。 上記の図5の方法はCI/MS/MS方法である。図5の方法に関する変形例 においては、CI操作を実行するために期間C及びDを省くことができる。他の 変形例においては、期間C及びDは同時的(MS) nを実行でき、ここで、nは 2より大きな整数であり、又は追加の期間を(図5の)期間BとEとの間で実行 して連続的な(MS) nを実行することができ、ここで、nは2より大きな整数 である。 図5の方法においては、第2RF電圧信号は期間A、B、C及びDの間に選択 的にオフとすることができる。また、第2RF電圧信号の周波数及び振幅を選択 して娘イオンを形成するために期間Dの間に選択された親イオンを電離すること ができる。期間Eの間には、第2RF電圧信号の周波数及び振幅は質量分析を達 成するように適切に選択される。期間Aにおいては、第2RF電圧信号によって 確立された捕捉磁界を用いて選択されたCI反応イオンを分離することができる 。期間Cにおいては、第2RF電圧信号によって確立された捕捉磁界を用いて選 択された親イオンを分離することができる。図5に示された補充AC電圧を選択 的に期間Eの間に引加して質量分析の間の質量分解度及び感度を改善することが で きる。 本願発明の上述の方法の他の様々な変形及び態様は本願の範囲及び意図を逸脱 すること無く当業者にとっては明白である。本願発明を特定な望ましい実施例に 関連して説明したが、特許請求の範囲に記載した本願発明はそのような特定の実 施例に不当に限定されるべきではないことを理解すべきである。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1994年9月5日 【補正内容】 請求の範囲 1 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程と、 (b) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び各前記追 加の捕捉磁界が実質的に同一の空間形状を持つ工程と、 (c) 前記改良された磁界を変えて前記トラップ領域で異なる質量電荷比を持つ 捕捉されたイオンを連続して励起する工程であって、その間に、該改良された磁 界を変える工程によって励起された前記イオンを検出する工程とを含む質量分析 方法。 2 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び各前記追加の捕捉磁界は四重極 捕捉磁界である方法。 3 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(c) は、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の所望の組 み合わせを達成する工程を含む方法。 4 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(c) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間における質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の所望の組み合わせを達成し、前記捕捉されたイオ ンの異なるイオンが検出のために励起される工程を含む方法。 5 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、さらに、 前記相関的位相をダイナミックに制御して少なくとも前記工程(b) 及び(c) の 1つの間における質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の所望の組み合わせを 達成する工程を含む方法。 6 請求項1の方法において、前記工程(c) は、 補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わせて前記トラップ領域の選択された 捕捉されたイオンを励起する方法。 7 請求項6の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ装 置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、 前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電極 に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(c) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 8 請求項7の方法において、前記パラメータは前記電圧及び前記第2電圧の少 なくとも1つの振幅である方法。 9 請求項7の方法において、前記パラメータは前記電圧及び前記第2電圧の少 なくとも1つの周波数である方法。 10 請求項7の方法において、前記電圧は振幅V及び周波数ωのRF電圧成分を 持つ正弦的基本電圧信号であり、前記第2電圧は振幅Vp 及び周波数ωp の正弦 的ポンプ電圧信号である方法。 11 請求項10の方法において、前記正弦的電圧信号はDC電圧成分も持つ方法 。 12 請求項1の方法において、さらに、前記工程(c) を実行する前に、前記トラ ップ領域にイオンを形成及び注入する工程を含む方法。 13 請求項1の方法において、前記工程(c) は前記トラップ領域のガスの存在に おいて実行される方法。 14 請求項1の方法において、さらに、前記トラップ領域内にバッファ又は衝突 ガスを導く工程を含む方法。 15 請求項1の方法において、前記工程(c) は前記改良された磁界の少なくとも 1つのパラメータの変化の割合を制御して所望の質量分析を達成する工程を含む 方法。 16 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程と、 (b) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び各前記追 加の捕捉磁界が実質的に同一の空間形状を持つ工程と、 (c) 前記改良された磁界を変えて前記トラップ領域で選択されたイオンを励起 する工程であって、非連続的質量分析を実行する工程とを含む質量分析方法。 17 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程と、 (b) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び各前記追 加の捕捉磁界が実質的に同一の空間形状を持つ工程と、 (c) 前記改良された磁界を変えて捕捉のために前記トラップ領域で選択された 捕捉イオンを励起する工程であって、補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わ せる工程を含み、前記補充磁界は、周波数の内選択された周波数又は帯域で少な くとも1つのノッチを含む周波数−振幅域を持つ質量分析方法。 18 請求項1の方法において、前記イオントラップは質量レンジを持ち、前記改 良された磁界は、前記質量レンジを、前記トラップ領域に前記捕捉磁界のみを確 立することによって達成可能なものを越えるように効果的に拡大する方法。 19 請求項18の方法において、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界のパラメ ータは、前記質量レンジを、前記トラップ領域に前記捕捉磁界のみを確立するこ とによって達成可能なものを越えるように選択される方法。 20 請求項18の方法において、 前記捕捉磁界の少なくとも1つのパラメータを変えて、前記質量レンジを、前 記トラップ領域に前記捕捉磁界のみを確立することによって達成可能なものを越 えるように拡大する工程を含む方法。 21 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程であって、前記選択されたレンジはイオ ン周波数の捕捉レンジに相当する工程と、 (b) 補充磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて第2の選択されたレンジ内の質量 電荷比を持つ不要なイオンを前記トラップ領域から排出する工程であって、前記 補助磁界は第1周波数からノッチ周波数帯域までの低周波レンジ内の周波数成分 と、前記ノッチ周波数帯域から第2周波数までの高周波レンジ内の周波数成分と を持ち、前記第1周波数及び前記第2周波数にまたがる周波数レンジは前記捕捉 レンジを持つ工程と、 (c) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び前記少な くとも1つの追加の磁界は実質的に同一の空間形状を持つ工程とを含む方法。 22 請求項21の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界の各々は四重極捕捉磁界である方法。 23 請求項21の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界の各々は多極捕捉磁界である方法。 24 請求項21の方法において、前記工程(b) 及び(c) は同時に実行される方法 。 25 請求項21の方法において、前記工程(a) 、(b) 及び(c) は同時に実行され る方法。 26 請求項21の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて検出のために前記トラップ領域に捕捉された 選択されたイオンを連続して励起する工程を含む方法。 27 請求項26の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(d) は、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の所望の組 み合わせを達成する工程を含む方法。 28 請求項26の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(d) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間において質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の所望の組み合わせを達成し、前記連続的時間期間 において前記捕捉されたイオンの異なるイオンが検出のために励起される工程を 含む方法。 29 請求項21の方法において、 (d) 第2の補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わせて検出のために前記ト ラップ領域の選択された捕捉イオンを励起する工程も含む方法。 30 請求項21の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて前記トラップ領域に捕捉された選択されたイ オンを励起する工程も含む方法。 31 請求項30の方法において、前記工程(d) は前記補充磁界をオフに切り換え た後に実行される方法。 32 請求項30の方法において、前記工程(d) は、第2の補充磁界を前記少なく とも1つの追加の捕捉磁界に重ね合わせる工程を含む方法。 33 請求項30の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(d) は 、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 34 請求項33の方法において、前記工程(d) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つの振幅を変える工程を含む方法。 35 請求項33の方法において、前記工程(d) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つの周波数を変える工程を含む方法 。 36 請求項33の方法において、前記電圧は振幅UのDC電圧成分と振幅V及び 周波数ωのRF電圧成分とを持つ正弦的基本電圧信号であり、前記第2電圧は振 幅Vp 及び周波数ωp の正弦的ポンプ電圧信号である方法。 37 請求項30の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(d) は 、 補充電圧を四重極イオントラップ装置の少なくとも1つの電極に引加すること により前記改良された磁界が補充磁界を含む工程を含む方法。 38 請求項30の方法において、前記工程(d) は(MS) n質量分析操作を実行 する工程を含んでおり、ここで、nは1より大きな整数である方法。 39 請求項38の方法において、前記改良された磁界を変える操作は補充磁界を 選択的にオンに切り換える工程を含む方法。 40 請求項38の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記改良された 磁界を変える操作は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 41 請求項21の方法において、前記補助磁界は前記第1周波数から第1ノッチ 周波数帯域までの低周波レンジ内の周波数成分と、前記第1ノッチ周波数帯域か ら第2ノッチ周波数帯域までの中間周波数レンジ内の周波数成分と、前記第2ノ ッチ周波数帯域から前記第2周波数までの高周波レンジ内の周波数成分とを持つ 方法。 42 請求項41の方法において、前記補助磁界は前記第2ノッチ周波数帯域から 第3ノッチ周波数帯域までの周波数成分と、前記第3ノッチ周波数帯域から前記 第2周波数までの周波数成分とを持つ方法。 43 請求項21の方法において、前記補充磁界の周波数成分は10mVから10 ボルトまでのレンジ内の振幅を持つ方法。 44 トラップ領域を囲む一組の電極からなるイオントラップを使う質量分析方法 において、 (a) 第1電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して、選択されたレンジ内の 質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる捕捉磁界を前記トラップ領域に 確立する工程であって、前記選択されたレンジはイオン周波数の捕捉レンジに対 応する工程と、 (b) 補充電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して、第2の選択されたレン ジ内の質量電荷比を持つ不要なイオンを前記トラップ領域から排出する工程であ って、前記補助電圧は第1周波数からノッチ周波数帯域までの低周波数レンジ内 の周波数成分と、前記ノッチ周波数帯域から第2周波数まで高周波数レンジ内の 周波数成分とを持ち、前記第1周波数及び前記第2周波数にまたがる周波数レン ジは前記捕捉レンジを含む工程と、 (c) 第2電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して少なくとも1つの追加の 捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせ、これにより、前記トラップ領域内に改良 された磁界を形成し、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界及び前記捕捉磁界は 実質的に同一の空間形状を持つ工程とを含む方法。 45 請求項44の方法において、前記捕捉磁界は三次元四重極捕捉磁界であり、 前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は第2の三次元四重極捕捉磁界である方法 。 46 請求項44の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて検出のために前記トラップ領域に捕捉された 選択されたイオンを励起する工程も含む方法。 47 請求項46の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕 捉磁界は相関的位相を持ち、また、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の所望の組 み合わせを達成する工程も含む方法。 48 請求項46の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕 捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(d) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間における質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の所望の組み合わせを達成し、前記連続的時間期間 において前記捕捉されたイオンの異なるイオンが検出のために励起される工程を 含む方法。 49 (a) イオントラップに磁界を確立する工程であって、前記磁界は実質的に同 一の空間形状を持つ少なくとも2つの捕捉磁界からなり、また、前記磁界は選択 されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる工程と、 (b) 前記磁界を変えて検出のために異なる質量電荷比を持つ捕捉されたイオン を励起する工程であって、その間に、該前記磁界を変える工程によって励起され た前記イオンを検出する工程とを含む質量分析方法。 50 請求項49の方法において、前記少なくとも2つの捕捉磁界の各々は四重極 捕捉磁界である方法。 51 請求項49の方法において、前記イオントラップは質量レンジを持ち、前記 磁界は、前記質量レンジを、前記トラップ領域に前記少なくとも2つの捕捉磁界 の1つのみを確立することによって達成可能なものを越えるように効果的に拡大 する方法。 52 請求項1の方法において、少なくとも1つの捕捉磁界及び前記少なくとも1 つの追加の捕捉磁界は周波数成分を持ち、前記工程(c)は、 前記周波数成分の半分に実質的に等しい周波数を持つ補充磁界を前記改良され た磁界に重ね合わせて前記トラップ領域に捕捉された選択されたイオンを励起す る工程を含む方法。 53 請求項21の方法において、前記工程(c) は、 第2の補充磁界を前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界に重 ね合わせて前記トラップ領域に捕捉された選択されたイオンを励起する工程を含 む方法。 54 請求項21の方法において、少なくとも1つの捕捉磁界及び前記少なくとも 1つの追加の捕捉磁界は周波数成分を持ち、前記工程(c) は、 前記周波数成分の半分に実質的に等しい周波数を持つ第2の補充磁界を前記捕 捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界に重ね合わせて前記トラップ領 域に捕捉された選択されたイオンを励起する工程を含む方法。 55 請求項44の方法において、前記工程(c) は、 第2の補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わせて前記トラップ領域に捕捉 された選択されたイオンを励起する工程を含む方法。 56 請求項44の方法において、少なくとも1つの捕捉磁界及び前記少なくとも 1つの追加の捕捉磁界は周波数成分を持ち、前記工程(c) は、 前記周波数成分の半分に実質的に等しい周波数を持つ第2の補充磁界を前記改 良された磁界に重ね合わせて前記トラップ領域に捕捉された選択されたイオンを 励起する工程を含む方法。 57 請求項49の方法において、前記工程(b) は、 補充磁界を前記磁界に重ね合わせて前記トラップ領域に捕捉された選択された イオンを励起する工程を含む方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程と、 (b) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び各前記追 加の捕捉磁界が実質的に同一の空間形状を持つ工程と、 (c) 前記改良された磁界を変えて前記トラップ領域で選択されたトラップイオ ンを励起する工程とを含む質量分析方法。 2 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び各前記追加の捕捉磁界は四重極 捕捉磁界である方法。 3 請求項1の方法において、前記工程(c) は前記改良された磁界を変えて検出 のために選択された捕捉イオンを連続して励起する工程を含む方法。 4 請求項3の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(c) は、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組 み合わせを達成する工程を含む方法。 5 請求項3の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(c) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間における質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成し、前記連続的時間期間 において捕捉されたイオンの異なるイオンが検出のために励起される工程を含む 方法。 6 請求項1の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕捉 磁界は相関的位相を持ち、さらに、 前記相関的位相をダイナミックに制御して少なくとも前記工程(b) 及び(c) に おける質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成する工 程を含む方法。 7 請求項1の方法において、前記工程(c) は、 補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わせて前記トラップ領域の選択された 捕捉されたイオンを励起する方法。 8 請求項7の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ装 置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、 前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電極 に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(c) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 9 請求項8の方法において、前記パラメータは前記電圧及び前記第2電圧の少 なくとも1つの振幅である方法。 10 請求項8の方法において、前記パラメータは前記電圧及び前記第2電圧の少 なくとも1つの周波数である方法。 11 請求項8の方法において、前記電圧は振幅V及び周波数ωのRF電圧成分を 持つ正弦的基本電圧信号であり、前記第2電圧は振幅Vp 及び周波数ωp の正弦 的ポンプ電圧信号である方法。 12 請求項11の方法において、前記正弦的電圧信号はDC電圧成分も持つ方法 。 13 請求項1の方法において、さらに、前記工程(c) を実行する前に、前記トラ ップ領域にイオンを形成及び注入する工程を含む方法。 14 請求項1の方法において、前記工程(c) は前記トラップ領域のガスの存在に おいて実行される方法。 15 請求項1の方法において、さらに、前記トラップ内にバッファ又は衝突ガス を導く工程を含む方法。 16 請求項1の方法において、前記工程(c) は前記改良された磁界の少なくとも 1つのパラメータの変化の割合を制御して所望の質量分析を達成する工程を含む 方法。 17 請求項1の方法において、前記工程(c) は非連続的ガス分析を実行する工程 を含む方法。 18 請求項1の方法において、前記工程(c) は補充磁界を前記改良された磁界に 重ね合わせる工程を含み、前記補充磁界は、周波数の内選択された周波数又は帯 域で少なくとも1つのノッチを含む周波数−振幅域を持つ方法。 19 請求項1の方法において、前記イオントラップは質量レンジを持ち、前記改 良された磁界は、前記質量レンジを、前記トラップ領域に捕捉磁界のみを確立す ることによって達成可能なものを越えるように効果的に拡大する方法。 20 請求項19の方法において、前記少なくとも1つの捕捉磁界のパラメータは 、前記質量レンジを、前記トラップ領域に捕捉磁界のみを確立することによって 達成可能なものを越えるように選択される方法。 21 請求項19の方法において、 前記捕捉磁界の少なくとも1つのパラメータを変えて、前記質量レンジを、前 記トラップ領域に捕捉磁界のみを確立することによって達成可能なものを越える 工程を含む方法。 22 (a) 選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる 捕捉磁界をトラップ領域に確立する工程であって、前記選択されたレンジはイオ ン周波数の捕捉レンジに相当する工程と、 (b) 補充磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせて第2の選択されたレンジ内の質量 電荷比を持つ不要なイオンを前記トラップ領域から排出する工程であって、前記 補助磁界は第1周波数からノッチ周波数帯域までの低周波レンジ内の周波数成分 と、前記ノッチ周波数帯域から第2周波数まで高周波レンジ内の周波数成分とを 持ち、前記第1周波数及び前記第2周波数にまたがる周波数レンジは前記捕捉レ ンジを持つ工程と、 (c) 少なくとも1つの追加の捕捉磁界を前記捕捉磁界を重ね合わせて前記トラ ップ領域に改良された磁界を形成する工程であって、前記捕捉磁界及び前記少な くとも1つの追加の磁界は実質的に同一の空間形状を持つ工程とを含む方法。 23 請求項22の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界の各々は四重極捕捉磁界である方法。 24 請求項22の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界の各々は多極捕捉磁界である方法。 25 請求項22の方法において、前記工程(b) 及び(c) は同時に実行される方法 。 26 請求項22の方法において、前記工程(a) 、(b) 及び(c) は同時に実行され る方法。 27 請求項22の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて検出のために前記トラップ領域に捕捉された 選択されたイオンを連続して励起する工程を含む方法。 28 請求項27の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(d) は、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組 み合わせを達成する工程を含む方法。 29 請求項27の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加の 捕捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(d) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間における質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成し、前記連続的時間期間 において捕捉されたイオンの異なるイオンが検出のために励起される工程を含む 方法。 30 請求項22の方法において、 (d) 第2の補充磁界を前記改良された磁界に重ね合わせて検出のために前記ト ラップ領域の選択された捕捉イオンを励起する工程も含む方法。 31 請求項22の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて前記トラップ領域の選択された捕捉イオンを 励起する工程も含む方法。 32 請求項31の方法において、前記工程(d) は前記補充磁界をオフに切り換え た後に実行される方法。 33 請求項31の方法において、前記工程(d) は、第2の補充磁界を前記少なく とも1つの追加の捕捉磁界に重ね合わせる工程を含む方法。 34 請求項31の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極 に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(d) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 35 請求項34の方法において、前記工程(d) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つの振幅を変える工程を含む方法。 36 請求項34の方法において、前記工程(d) は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つの周波数を変える工程を含む方法 。 37 請求項34の方法において、前記電圧は振幅UのDC電圧成分と振幅V及び 周波数ωのRF電圧成分とを持つ正弦的基本電圧信号であり、前記第2電圧は振 幅Vp 及び周波数ωp の正弦的ポンプ電圧信号である方法。 38 請求項31の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記工程(d) は 、 補充電圧を四重極イオントラップ装置の少なくとも1つの電極に引加すること により前記改良された磁界が補充磁界を含む工程を含む方法。 39 請求項31の方法において、前記工程(d) は(MS) n質量分析操作を実行 する工程を含んでおり、ここで、nは1より大きな整数である方法。 40 請求項39の方法において、前記改良された磁界を変える操作は補充磁界を 選択的にオンに切り換える工程を含む方法。 41 請求項39の方法において、前記捕捉磁界は、電圧を四重極イオントラップ 装置の少なくとも1つの電極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり 、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は、第2電圧を前記少なくとも1つの電 極に引加することにより生じる四重極捕捉磁界であり、さらに、前記改良された 磁界を変える操作は、 前記電圧及び前記第2電圧の少なくとも1つのパラメータを変える工程を含む 方法。 42 請求項22の方法において、前記補助磁界は前記第1周波数から第1ノッチ 周波数帯域までの低周波レンジ内の周波数成分と、前記第1ノッチ周波数帯域か ら第2ノッチ周波数帯域までの中間周波数レンジ内の周波数成分と、前記第2ノ ッチ周波数帯域から前記第2周波数までの高周波レンジ内の周波数成分とを持つ 方法。 43 請求項42の方法において、前記補助磁界は前記第2ノッチ周波数帯域から 第3ノッチ周波数帯域までの周波数成分と、前記第3ノッチ周波数帯域から前記 第2周波数までの周波数成分とを持つ方法。 44 請求項22の方法において、前記補充磁界の周波数成分は10mVから10 ボルトまでのレンジにある振幅を持つ方法。 45 トラップ領域を囲む一組の電極からなるイオントラップを使う質量分析方法 において、 (a) 第1電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して、選択されたレンジ内の 質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる捕捉磁界を前記トラップ領域に 確立する工程であって、前記選択されたレンジはイオン周波数の捕捉レンジに対 応する工程と、 (b) 補充電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して、第2の選択されたレン ジ内の質量電荷比を持つ不要なイオンを前記トラップ領域から排出する工程であ って、前記補助電圧は第1周波数からノッチ周波数帯域までの低周波レンジ内の 周波数成分と、前記ノッチ周波数帯域から第2周波数まで高周波レンジ内の周波 数成分とを持ち、前記第1周波数及び前記第2周波数にまたがる周波数レンジは 前記捕捉レンジを持つ工程と、 (c) 第2電圧を少なくとも1つの前記電極に引加して少なくとも1つの追加の 捕捉磁界を前記捕捉磁界に重ね合わせ、これにより、前記トラップ領域内に改良 された磁界を形成し、前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界及び前記捕捉磁界は 実質的に同一の空間形状を持つ工程とを含む方法。 46 請求項45の方法において、前記捕捉磁界は三次元四重極捕捉磁界であり、 前記少なくとも1つの追加の捕捉磁界は第2の三次元四重極捕捉磁界である方法 。 47 請求項45の方法において、 (d) 前記改良された磁界を変えて検出のために前記トラップ領域の選択された 捕捉イオンを励起する工程も含む方法。 48 請求項47の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕 捉磁界は相関的位相を持ち、また、 前記相関的位相を制御して質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組 み合わせを達成する工程も含む方法。 49 請求項47の方法において、前記捕捉磁界及び前記少なくとも1つの追加捕 捉磁界は相関的位相を持ち、また、前記工程(c) は、 前記相関的位相をダイナミックに制御して連続的時間期間における質量分解度 、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成し、前記連続的時間期間 において捕捉されたイオンの異なるイオンが検出のために励起される工程を含む 方法。 50 (a) イオントラップに磁界を確立する工程であって、前記磁界は実質的に同 一の空間形状を持つ少なくとも2つの捕捉磁界からなり、また、前記磁界は選択 されたレンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄積することができる工程と、 (b) 前記磁界を変えて検出のために選択された捕捉イオンを励起する工程とを 含む質量分析方法。 51 請求項50の方法において、前記少なくとも2つの捕捉磁界の各々は四重極 捕捉磁界である方法。 52 請求項50の方法において、前記イオントラップは質量レンジを持ち、前記 磁界は、前記質量レンジを、前記トラップ領域に前記少なくとも2つの捕捉磁界 の1つのみを確立することによって達成可能なものを越えるように効果的に拡大 する方法。
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