JP3064422B2 - 同一の空間形状を持つ2つの捕捉場を用いる質量分析方法 - Google Patents

同一の空間形状を持つ2つの捕捉場を用いる質量分析方法

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JP3064422B2 JP7500939A JP50093994A JP3064422B2 JP 3064422 B2 JP3064422 B2 JP 3064422B2 JP 7500939 A JP7500939 A JP 7500939A JP 50093994 A JP50093994 A JP 50093994A JP 3064422 B2 JP3064422 B2 JP 3064422B2
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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の相互参照 本願は、1993年3月18日に出願された係続する米国特
許出願第08/034,170号の一部継続出願であり、その米国
出願は1992年5月14日に出願された米国特許出願07/88
4,445号の継続出願であり、その出願は1991年2月28日
に出願された米国特許出願第07/662,191号の継続出願で
ある。それらの先の出願は参考としてここに組み入れ
る。
発明の分野 本願発明は質量分析方法に関し、その方法においては
イオンがイオントラップに捕捉され、その捕捉されたイ
オンは検出のために選択的に励起される。さらに、特
に、本願発明の質量分析方法によると、改良された場
(同一の空間形状を持つ2つの捕捉場からなり、また、
任意に補充場も備える)がイオントラップに確立され、
その改良された場は、検出のために、選択された捕捉イ
オンを連続的に励起するように変えられる。
発明の背景 明細書を通じ、請求の範囲に含まれた句「場の空間形
状」(およびその形状)は場のパラメータを意味するた
めに用いられ、その振幅のためのスケーリングファクタ
(又はその1若しくは2以上の周期的成分の振幅)及び
その1又は2以上の周期的成分の位相とは異なる。例え
ば、PF正弦電圧(ピークからピークまでの振幅V、周波
数ω、及び位相を持つ)及び任意にDC電圧を、従来の三
次元の四重極イオントラップのリング電極と端部電極の
1つとの間に加えることによって生じる四重極捕捉場を
考慮すること。2つのそのような四重極捕捉場(両方と
もにリング電極と端部電極との間に与えられる)は、そ
れらの周波数、位相、DC振幅、及び/又はそれらの正弦
的若しくは他の周期的成分のピークからピークまでの振
幅において異なるにもかかわらず、同一の「空間形状」
を持つであろう。しかし、四重極トラップの端部電極を
横切って正弦的又は他の周期的電圧(さらに、任意にDC
成分も)を加えることによって生じる補充場は、リング
電極及び端部電極の異なる幾何学的配列のために(リン
グ電極とトラップの端部電極との間に適用された)四重
極捕捉場とは異なる空間形状を持つ。
明細書を通じて、請求の範囲に含まれた表現「場を変
える」及びその変形は、広い意味で用いられ、例えば、
場の少なくとも1つのパラメータの連続掃引若しくは走
査を実行すること、場の成分の不連続若しくはパルス的
適用を実行すること、又は場の少なくとも1つのパラメ
ータの不連続若しくはパルス的適用を実行することを含
むような、場の少なくとも1つのパラメータを変えるよ
うないかなる操作をも意味する。
ここで用いられた「捕捉場」及び「補充場」の各々は
少なくとも1つの周期的に変化する成分を持つ場を意味
する。各周期的に変化する成分は、それには限られない
が、正弦的に変化する成分とすることができる。
従来のいくつかの質量分析技術においては、結合場
(組み合わせ場)(捕捉場と、この捕捉場とは異なる空
間形状を持つ補充場とからなる)がイオントラップに確
立され、その結合場は変えられて捕捉されたイオンを検
出のために励起する。例えば、米国特許第3,065,640号
(1962年11月27日に発行)は三次元四重極イオントラッ
プを(図1に参照しながら)説明する。それは、DC電圧
2Vdc及びAC電圧2Vacをトラップの端部電極13及びリング
電極11に印加してそのトラップに四重極捕捉場を確立す
ること、補充電極(DC成分Vg及びAC成分2Vβを持つ)を
四重極のトラップの端部電極12及び13に印加してそのト
ラップに補充場(同時に加えられた四重極捕捉場とは異
なる空間形状を持つ)を確立すること、さらに、同時に
印加したVg及びVdcの一方又は両方を増加することによ
って結合場を変えて、捕捉されたイオンを外部の検出器
26で検出するためにホール貫通端部電極12を通じてその
トラップから排出することを教示する(第3欄13行乃至
18行並びに第9欄9行乃至23行参照)。
米国特許第3,065,640号は、同一の空間形状を持つ2
つの場(「駆動」発振器18及びDC電圧源19によって確立
された四重極捕捉場と、発振器18及び電源19に直列に接
続された「ポンプ」発振器20によって確立された場と)
をイオントラップに同時に確立することも説明する。し
かし、この参考文献は同一空間形状の2つの重畳場のパ
ラメータを変えて捕捉されたイオンを検出のために連続
的に励起することは示唆していない。
同様に、1960年6月7日に発行された米国特許第2,93
9,952号が(第6欄17行乃至33行に)同一の空間形状を
持つ2つの場をイオントラップを同時に確立することを
示唆するが、捕捉されたイオンを検出のために連続して
励起することを目的として同一の空間形状を持つ2つの
場のパラメータを変えることは開示も示唆もしていな
い。
「MS/MS」方法として知られている従来のある種の質
量分析技術においては、選択されたレンジ内の質量電荷
比(以後「m/z」として示す)を持つイオン(「親イオ
ン」として知られている)がイオントラップ内で分離さ
れる。その捕捉された親イオンはその後電離して又は電
離するように導かれて(例えば、トラップ内のバックグ
ラウンドガス分子と衝突させることによって)「娘イオ
ン」として知られているイオンを生成することができ
る。その娘イオンはそれからそのトラップから排出され
て検出される。
例えば、サイカ(Syka)他に1988年4月5日に発行さ
れた米国特許第4,736,101号はMS/MS方法を開示してお
り、それによると、イオン(所定のレンジ内のm/zを持
つ)が三次元四重極捕捉場(捕捉電圧を四重極イオント
ラップのリング及び端部電極に印加することによって確
立される)内に捕捉される。その捕捉場はその後走査さ
れて不要な親イオン(所望のm/zを持つ親イオンとは異
なるイオン)を連続的にトラップから排除する。その捕
捉場はその後対象とする娘イオンを蓄えることができる
ようになるように再び変えられる。それから、捕捉され
た親イオンは電離するように導かれて娘イオンを生成
し、その娘イオンは検出のためにトラップから連続的に
(質量電荷比を基準に連続的に)排出される。
米国特許第4,736,101号は(第5欄、16行乃至42行
に)、捕捉電圧が走査される間に(又は捕捉電圧が一定
に保持されて補充AC場の周波数が走査される間に)その
補充AC場(捕捉場とは異なる空間形状を持つ)を電離期
間の後にトラップに確立することを教示する。補充AC場
の周波数はイオン発振の周波数スペクトル(周波数幾)
の成分の1つと等しくなるように選択され、その補充AC
場は(それが十分な振幅を持つ場合には)、(変化する
結合場内の)各々のイオンの周波数が補充AC場の周波数
と一致するにつれて、安定して捕捉されたイオンをトラ
ップからその結果共鳴的に及び連続的に排除する。
マーシャル(Marshall)他に1988年8月2日に発行さ
れた米国特許第4,761,545号は、様々な調整された励起
電圧信号を、イオンサイクロトロン共鳴及び四重極トラ
ップを含むイオントラップに適用することを説明する。
その調整された励起電圧は複合周波数成分を持ち、(3
ステップ又は任意の5ステップの調整されたコンピュー
タ手順を通じて)多様な波形のいずれでも持つことがで
きる。
発明の概要 本願発明は質量分析方法であり、それによると、改良
された場(実質的に同一の空間形状を持つ2又は3以上
の捕捉場からなる)が確立され、イオンがその改良され
た場に形成され又は注入されてそこに捕捉され、さら
に、その改良された場の少なくとも1つのパラメータ
が、捕捉されたイオンの選択されたものを連続的に(例
えば検出のために)励起するように変えられる。その改
良された場は、捕捉場とは異なる空間形状を持つ第3の
成分場(ここではときには補充場と呼ぶ)を含むことも
できる。望ましい実施例においては、変化する改良され
た場が、捕捉されたイオンの内の選択されたものをその
改良された場から検出のために(又は検出以外を目的と
して)連続的に排出する。他の実施例においては、その
変化する改良された場は、捕捉されたイオンを検出のた
めに(又は検出以外を目的として)他の方法により連続
的に励起する。
望ましい実施例においては、改良された場は、三次元
四重極イオントラップのリング電極及び2つの端部電極
によって囲まれた捕捉領域に確立され、その改良された
場は、電圧を1又はそれ以上のリング電極及び端部電極
に印加することにより生ずる(実質的に同一な空間形状
の)少なくとも2つの四重極捕捉場からなる。これらの
実施例においては、その改良された場は、選択的に(任
意に)、四重極捕捉場とは異なる空間形状を持つ補充場
も備え、それは少なくとも1つの補充AC電圧を少なくと
も1つの端部電極に印加することによって生ずる。四重
極捕捉場の一方又は両方を生成する電圧のRF(及び又は
DC)成分の振幅(及び/又は四重極捕捉場の一方又は両
方のRF成分の周波数)は、補充AC電圧を端部電極に印加
する間に走査又は他の方法で変化させることができ(又
は四重極捕捉場は、補充AC電圧のパラメータを走査又は
他の方法で変化する間に一定に保持することができ)、
これにより、検出のために質量電荷比(m/z)のレンジ
を持つイオンを連続的に励起する。補充AC電圧を、改良
された場の追加の成分場として(実質的に同一の空間形
状を持つ2つの成分場に加えて)適用することは、選択
イオンの反応若しくは電離(特にバッファガスの存在に
おいて)の誘導又はそれらの検出のためのトラップから
の排出を含む多様な目的のために選択イオンを励起する
のに有用である。
他の例としては、(イオン周波数の捕捉レンジに対応
する)選択レンジ内の質量電荷比を持つイオンを蓄える
ことができる捕捉場をトラップ領域に確立し、補充場を
その捕捉場に重畳させて第2の選択されたレンジ内の質
量電荷比を持つ不要なイオンを改良された場から排出す
る。補充場は、第1周波数から第2周波数を上限とする
周波数成分を持つ広帯域信号とすることができ、そこで
は、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波数レンジ
が捕捉レンジの一部を含み(例えば、それは、ポンプ周
波数ωに対応するイオン周波数から第1捕捉場の駆動
周波数ωの半分までの捕捉レンジの一部を含み)、又は
第1周波数からノッチ周波数帯域を上限とする低周波数
レンジ内にあり、また、ノッチ周波数帯域から第2周波
数を上限とする高周波数レンジ内にある周波数成分を持
つ広帯域信号であってもよく、そこでは、第1周波数及
び第2周波数にまたがる周波数レンジは捕捉レンジを含
む(選択的に、1より多いノッチ周波数帯域とすること
ができる)。それから、上述の補充場を適用する前又は
後に、改良された場は、捕捉場をこの捕捉場と実質的に
同一の空間形状の少なくとも1つの追加の捕捉場に重畳
させることによって、捕捉領域内に確立される。改良さ
れた場はその後捕捉領域内にとどまった捕捉イオンを連
続的に励起するために変えることができる。典型的な例
としては、重畳された捕捉場及び補充場は電圧信号をイ
オントラップ装置の電極に印加することによって確立さ
れ、そこでは、電極は捕捉領域の空間形状を描く。
望ましいある種の実施例においては、改良場の2又は
それより多くの周期的な時間変化成分場の相対的位相
は、イオン検出の間の質量分解度、感度及び質量ピーク
安定性の最適な組み合わせを達成するように制御され
る。(本願発明の改良場を変えながら)ダイナミック
(動的)位相調整を質量分析の間に行って、異なるイオ
ン種の各々が検出のために励起されるような連続的時間
周期の間に質量分解度、感度及び質量ピーク安定性の最
適な組み合わせを達成することができる。例えば、改良
された場が2つの四重極捕捉場(2つの正弦的RF電圧に
よって生成されたもの)と補充AC場(正弦的補充電圧に
よって生成されたもの)とから構成されているときに
は、その2つのRF電圧の(並びに各RF電圧及び補充電圧
の)異なる最適な相対位相を、改良された場のパラメー
タが(例えば走査によって)変えられるような質量分析
操作の間に異なる時間で生成することができる。
図面の簡単な説明 図1は本願発明の望ましい実施例の種類を実行するた
めに有用な装置の簡略化した概略図である。
図2は本願発明の第1の望ましい実施例のダイアグラ
ムである。
図3は本願発明の第2の望ましい実施例のダイアグラ
ムである。
図4は本願発明の第3の望ましい実施例のダイアグラ
ムである。
図5は本願発明の第4の望ましい実施例のダイアグラ
ムである。
望ましい実施例の詳細な説明 図1に示す四重極イオントラップ装置は本願発明の望
ましい実施例の種類を実行するのに有用である。図1の
装置はリング電極11及び端部電極12、13を備える。基本
電圧発生器14が(制御回路31からの制御信号に応答し
て)オンに切り換えられて基本電圧を電極11と電極12、
13との間に印加されると、第1の三次元四重極捕捉場
が、電極11乃至13によって囲まれた領域16に確立され
る。基本電圧は振幅V及び周波数ωを持つ正弦的電圧か
らなり、選択的に振幅UのDC成分も持つ。ωは典型的に
は無線周波数(RF)レンジ内にある。
イオン蓄積領域16は半径r0及び垂直(軸線方向)寸法
z0を持つ。電極11、12及び13は結合変圧器を介して接地
された共通モードとすることができる。
ポンプ発振器114が(制御回路31からの制御信号に応
答して)オンに切り換えられて電極11と電極12、13との
間にポンプ電圧が印加されると、第2の三次元四重極捕
捉場が電極11乃至13によって囲まれた領域16に確立され
る。ポンプ電圧は振幅Vp及び周波数ω(ωは典型的
にはRF周波数である)を持つ正弦的電圧信号であり、ま
た選択的なDC成分を持つ。代わりに、そのポンプ電圧は
他の周期的な電圧信号とすることができる。ポンプ発振
器114は電圧発生器14に直列に接続されている。第1及
び第2の三次元四重極捕捉場は同一の空間形状を持つ
が、周波数若しくは位相を異ならせることができ、又は
それらのRF若しくはDC成分の振幅を異ならせることがで
きる。第1及び第2の三次元四重極捕捉場を同時に適用
することによって領域16内に生じる改良された場は、上
述のパラメータV、ω、U、Vp及びωによって特徴付
けられる。
本願発明に係る改良された場を採用する利点(発生器
14のみによって作られる三次元四重極捕捉場のような単
一の捕捉場に対して)は以下のことを含む: 第2捕捉場(例えば、第2の三次元四重極捕捉場)を
用いて選択されたイオンを(特にバッファガスの存在に
おいて)電離することができ; 第2捕捉場(例えば、第2の三次元四重極捕捉場)を
用いて、イオンが蓄積又は分析されるm/zレンジ(イオ
ントラップの「質量レンジ」)を、限定された電圧出力
発生器を単独で(限定された電圧出力発生器14のみを)
用いる場合に予想される質量レンジを越えるように効果
的に拡大することができ; 変化する改良された場によって(質量分析の実行の
間)イオンを不安定にすることができる。その加療され
た場の成分場は、単一の変えられた捕捉場を用いて(イ
オンの「a」及び/又は「q」パラメータが安定性の包
絡線の外側あるように場パラメータを調整することによ
って)イオンを不安定にする際に要求される電圧振幅よ
り低いピークピーク電圧を持つので、より低い出力、及
び、それゆえ費用のかからない電圧源を用いて質量分析
を実行することができ;さらに、 進歩性のある改良された場を変化させることによっ
て、従来の共鳴排出技術(それはそのような軌線を実質
的に時間に関して線形的に増加させる)による場合より
も、捕捉されたイオンの軌線をより瞬時に(つまり、時
間の指数関数的に)増加させることができ、その結果、
従来の共鳴排除技術によって達成できる場合より、より
速い走査速度及びより高い質量分解度が可能となる。
イオントラップの有効質量レンジの上述のような増大
は様々な方法で達成することができる。例えば、第2捕
捉場(第2発生器によって作られる)のパラメータを選
択して、限定された出力電圧を持つ第1発生器(例え
ば、限定された電圧出力発生器14のみ)によって発生さ
れた単一の捕捉場を用いて達成できるレンジを越えるよ
うに質量レンジを拡大することができる。他には、第2
捕捉場を適用することができ、さらに、第1捕捉場の1
又は2以上のパラメータを変更して、第1捕捉場を単独
で用いて達成できるレンジを越えるように質量レンジを
拡大することができる。
補充AC電圧発生器35を(制御回路31からの制御信号に
応答して)オンに切り換えて所望の補充AC電圧を図示の
ように端部電極12及び13に(又は電極11と電極12及び13
の一方又は両方との間に)印加することができる。望ま
しい実施例においては、発生器35によって生成される補
充AC信号は、第1及び第2の三次元四重極捕捉場と補充
AC電圧によって確立される場との3つのすべてからなる
改良された場が検出のために所望の捕捉されたイオンを
励起するように(又は他の目的のために所望の捕捉され
たイオンを励起するように)選択される。
構成要素14及び114の両方から出力された電圧信号に
よって生じた改良された場の1又は2以上のパラメータ
(例えば、1又は2以上のV、ω、U、Vp及びω)を
変えて所望の捕捉されたイオンを検出のために(又は他
の目的のために)連続的に励起することができる。同様
に、構成要素14、114及び35の3つのすべてから出力さ
れた電圧信号によって生じた改良された場の1又は2以
上のパラメータ(例えば、1又は2以上のV、ω、U、
Vp、ω並びに発生器35の出力の単一の周波数若しく複
数周波数及びピークピーク振幅若しくは複数振幅)を変
えて所望の捕捉されたイオンを検出のために(又は他の
目的のために)連続的に励起することができる。
フィラメント17は、フィラメント電源18から電力供給
を受けると、イオン化電子ビームを端部電極12の開口を
通じて領域16に指向する。電子ビームは領域16内でサン
プル分子をイオン化し、それにより、その結果のイオン
を、第1四重極捕捉場及び/又は第2四重極捕捉場によ
って領域16内に捕捉できるようになる。筒状のゲート電
極及びレンズ19はフィラメントレンズ制御回路21によっ
て制御されて所望により電子ビームのオフ及びオンのゲ
ート制御を行う。他の例としては、イオンを外部で作り
捕捉領域に注入することができる。
一つの実施例においては、端部電極13が貫通孔23を持
ち、それを介してイオンを外部に配置された電子倍増管
検出器24によって検出するために領域16から排出するこ
とができる。電位計27が検出器24の出力に現れた電流信
号を受取り、それを電圧信号に変換し、その信号はプロ
セッサ29内で処理されるために回路28内で合計されて記
憶される。
図1の装置に関する変形例においては、貫通孔23が除
かれて、トラップ内検出器に置き換えられる。そのトラ
ップ内検出器はトラップの端部電極自体から構成するこ
とができる。例えば、端部電極の一方又は両方を燐光性
の材料(その表面の1つへのイオンの入射に応答してフ
ォトンを放出するもの)から構成(部分的に構成)する
ことができる。他の種類の実施例においては、トラップ
内検出器は端部電極とは別個のものであるが、それらの
一方又は両方と一体的に取り付けられている(領域16に
面する端部電極表面の形状に重大なひずみを引き起こす
ことのないように端部電極に衝突するイオンを検出する
ためである)。この種のトラップ内検出器の1つの例と
してはファラデー効果検出器があり、それによると、電
気的に絶縁された導電ピンの先端が端部電極表面と同一
面上にあるように設けられている(望ましくは端部電極
13の中央のz軸線に沿った位置に)。他の例としては、
他の種類のトラップ内検出器、例えば、イオンを検出す
るためにイオンが直接に衝突することを必要としないイ
オン検出器を用いることができる(この後者の種類の検
出器をここでは「原位置検出器」と示し、その例には共
鳴出力吸収検出手段及び画像電流検出手段が含まれ
る。)。
各トラップ内検出器の出力は適当な検出器電子回路を
介してプロセッサ29に供給される。
本願発明の実施例においては、発生器35からの補充AC
電圧信号を除くことができる。他の実施例においては、
十分な出力の補充AC信号をリング電極(端部電極ではな
い)に供給してイオンがz方向ではなくて半径方向に
(つまり、リング電極11に向かう半径方向に)トラップ
から出るようにすることができる。このように高出力補
充信号をトラップに適用して、z軸線に沿って配置され
た検出器を用いて他のイオンを検出する前に不要なイオ
ンをトラップの外に半径方向に排出すると、その補充信
号を適用している間の検出器の飽和が回避されてイオン
検出器の作動ライフタイムを長くすることができる。
重ね合わされた第1及び第2四重極捕捉場の一方又は
両方がDC成分を持つと、改良された場は高周波及び低周
波カットオフの両方を持ち、その低周波カットオフより
低い又は高周波カットオフより高い発振の周波数を用い
てイオンを捕捉することができなくなる。
制御回路31は制御信号を発生して基本電圧発生器14、
フィラメント制御回路21、ポンプ発振器114及び補充AC
電圧発生器35の制御を行う。回路31はプロセッサ29から
受け取った命令に応答して制御信号を回路14、21、114
及び35に送り、さらに、プロセッサ29からの要素に応答
してデータをプロセッサ29に送る。
制御回路31は望ましくはデジタルプロセッサ又はアナ
ログ回路を含むが、それは補充AC電圧発生器35によって
現れた各補充電圧信号の周波数−振幅域を瞬時に作りか
つ制御することができる種類のものである(又は適当な
デジタル信号プロセッサ若しくはアナログ回路を発生器
35内に組み込むことができる)。この目的に適したデジ
タルプロセッサは市販の入手可能なモデルから選択する
ことができる。デジタル信号プロセッサを用いると、異
なる周波数−振幅域を持つ連続する補充電圧信号を瞬時
に発生することができる。
本願発明は質量分析方法であり、それによると、改良
された場(同一の空間形状を持つ2又は3以上の捕捉場
からなる)が確立され、イオンがその改良された場に捕
捉され、さらに、その改良された場の少なくとも1つの
パラメータが、捕捉されたイオンの内の選択されたもの
を励起するように変えられる(例えば、検出のため
に)。改良された場は、捕捉場に加えて選択的に補充場
(それは捕捉場とは異なる空間形状を持ってもよい)を
含む。望ましい実施例においては、変化する改良された
場は検出のために(又は検出以外を目的として)改良さ
れた場から捕捉されたイオンの内の選択されたものを連
続的に排出する。他の実施例においては、変化する改良
された場は他の方法により検出のために(又は検出以外
の目的で)捕捉されたイオンを連続的に励起する。
望ましい実施例においては、改良された場は、三次元
四重極イオントラップの2つの端部電極及びリング電極
によって囲まれた捕捉領域内に確立され、その改良され
た場は電圧を1又は2以上の電極に印加することによっ
て生ずる(実質的に同一の空間形状の)少なくとも2つ
の四重極捕捉場からなる。それらの実施例においては、
改良された場は選択的に四重極捕捉場とは異なる空間形
状を持つ補充場も備え、それは補充AC電圧を端部電極に
またがって印加することによって発生する。四重極捕捉
場の一方又は両方を発生する電圧のRF(及び/又はDC)
成分の振幅(及び/又は1又は2以上の四重極捕捉場の
RF成分周波数の周波数)を、補充AC電圧が端部電極に印
加されている間に、走査(又はそうでなければ変更)す
ることができ(又は補充AC電圧のパラメータが走査若し
くはそうでなければ変えられる間に1若しくは2以上の
四重極捕捉場を一定に保持することができ)、これによ
り、検出のために質量電荷比のレンジを持つイオンを連
続的に励起する。
他の例としては、選択レンジ(イオン周波数の捕捉レ
ンジに対応するもの)内の質量電荷比を持つイオンを蓄
積することができる捕捉場がトラップ領域内に確立さ
れ、補充場がその捕捉場に重ね合わされて第2の選択レ
ンジ内の質量電荷比を持つ不要なイオンを改良された場
から排出する。その補充場は第1周波数から第2周波数
までの周波数成分を持つ広帯域信号とすることができ、
そこでは、第1周波数及び第2周波数にまたがる周波数
レンジが捕捉レンジの一部を含み(例えば、それはポン
プ周波数ωに相当するイオン周波数から第1捕捉場の
駆動周波数ωの半分までの捕捉レンジの一部を含み)、
又は、第1周波数からノッチ周波数帯域を上限とする低
周波数レンジ内にあり、また、ノッチ周波数帯域から第
2周波数を上限とする高周波数レンジ内にある周波数成
分を持つ広帯域信号であってもよく、さらに、第1周波
数及び第2周波数にまたがる周波数レンジは捕捉レンジ
を含む(選択的に、1より多くのノッチ周波数帯域とす
ることができる)。そのような補充場はトラップからイ
オン(選択されたイオン以外のもの)を排出することが
でき、それによって、そうでなければ、連続的な質量分
析操作を妨げることになる不要なイオンの蓄積を妨げ
る。補充場の適用の後、捕捉場を、この捕捉場と実質的
に同一の空間形状を持つ少なくとも1つの追加の捕捉場
に重ね合わせることによって改良された場を捕捉領域に
確立することができる。他の例としては、改良された場
を補充場の適用の前又はその間に確立することができ
る。
最後の工程においては、改良された場を変え(典型的
には補充場をオフに切り換えた後であるが、別な例とし
ては元の補充場又は他の補充場を適用する間である)、
これにより、捕捉領域に残った選択された捕捉イオンを
連続的に励起する。この最後の工程においては、改良さ
れた場(両方の捕捉場を含み、選択的に補充場も含む)
の1又は2以上のパラメータを変えて連続的に捕捉され
たイオンをある方法で励起し、(MS)質量分析操作を
実行する。ここで、n=2、3、4又はそれより大であ
る。そのような(MS)操作においては、改良された場
は変えられて(例えば、改良された場の補充場成分をオ
フ及びオンに切り換えることによって)親又は娘イオン
の電離を引き起こし、その後他の方法によって変えられ
て娘イオンの質量分析を実行する。
上述の実施例においては、その2つの捕捉場及び補充
場は、電圧信号を捕捉領域を囲むイオントラップ装置電
極に印加することによって確立することができる。望ま
しい実施例においては、捕捉場の1つは正弦的基本電圧
信号によって決定される四重極場であり、その信号は、
四重極イオントラップの1又は2以上のリング電極及び
端部電極に印加された(振幅V及び周波数ωの)RF電圧
成分及び(振幅Uの)DC電圧成分を持ち、他の捕捉場は
四重極イオントラップの同じ電極(又は複数の電極)に
印加された(振幅Vp及び周波数ωの)正弦的ポンプ電
圧信号によって決定される四重極場であり、さらに、最
後の工程においては、改良された場の1又は2以上のパ
ラメータV、ω、U、Vp及びωを変えて検出のため
(又は他の目的のため)に所望の捕捉されたイオンを連
続的に励起する。他の実施例においては、他の捕捉場は
それ自体が2又は3以上の四重極場の重ね合わであり、
各々は第1捕捉場であるときと同一の四重極イオントラ
ップの電極(又は複数の電極)に印加される(振幅Vp
び周波数ωの)正弦的ポンプ電圧信号によって決定さ
れる。後者の実施例の最後の工程においては、1又は2
以上のパラメータV、ω、U又はVp及びωパラメータ
のいずれかを変えて連続的に所望の捕捉されたイオンを
励起する。
上述の実施例に関する変形例においては、補充場は2
又はそれより多くのノッチ周波数帯域を持つことができ
る。例えば、補充場は、第1周波数から第1ノッチ周波
数帯域を上限とする低周波レンジ内に、第1ノッチ周波
数帯域から第2ノッチ周波数帯域までの中間周波数レン
ジ内に、さらに、第2ノッチ周波数帯域から第2周波数
を上限とする高周波レンジ内に周波数成分を持つことが
できる。多くの質量分析応用にとって、各補充場の周波
数成分は望ましくは10mVから10ボルトまでの範囲の振幅
を持つ。
望ましい実施例においては、バッファ又は衝突ガス
(例えば、ヘリウム、水素、アルゴン又は窒素、但しこ
れらに限定はされない)が捕捉領域に導かれて質量分解
度及び/又は感度及び/又は外部で発生したイオンの捕
捉効率を改善する。バッファ又は衝突ガスは質量分析前
に取り除くこともでき、これにより、イオン排出及び/
又は検出の間の感度及び/又は質量分解度を改善するこ
とができる。
本願発明の他の実施例においては、改良された場は、
実施例に同一の空間形状の2つの6極(又は高次数の多
数極)捕捉場からなる(例えば、両方とも6極であり又
は両方とも8極である)。多数極場は正弦的(又は他の
周期の)基本及びポンプ電圧(直列接続電圧源によって
作られる)を6極(又は高次の多極)イオントラップに
印加することによって確立することができる。
望ましいある種の実施例においては、改良された場の
2又はそれより多くの周期的に時間変化する成分場の相
関的位相が制御されてイオン検出の間の質量分解度、感
度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを達成する
ことができる。ダイナミック位相調整が実験のいかなる
部分の間でも実行することができ、それには(本願発明
に係る改良された場が変えられる間における)質量分析
が含まれ、それにより、連続的な時間周期の間の質量分
解度、感度及び質量ピーク安定性の最適な組み合わせを
達成することができ、そこでは、異なるイオン種の各々
が励起され又は検出のために励起される。例えば、改良
された場が2つの四重極捕捉場(2つの正弦的RF電圧に
よって作られたもの)及び補充AC場(正弦的補充電圧に
よって作られたもの)から構成されているときには、2
つのRF電圧(並びに各RF電圧及び補充電圧)の異なる最
適な相対位相が質量分析操作の間の異なる時間で作ら
れ、そこでは、改良された場のパラメータが掃引され又
は走査される。
本願発明に係るいずれの実施例においても、 改良された場を変える間、その1又は2以上のパラメ
ータの変更率は所望の質量分解度を達成するために制御
することができ、 自動感度又はゲイン制御法(例えば、1993年4月6日
に発行された米国特許第5,200,613号に説明されてい
る)を、改良された場を変える間に利用することがで
き、 電子倍増管は、不要なイオンを偏向させることによっ
て又は別な方法で不要なイオンが入るのを防ぐことによ
って又は検出器のゲインを減少させることによってダメ
ージから守られ、 改良された場を変える間に非連続の質量分析を実行す
ることができ(例えば、その改良された場は、それに連
続する補充AC場を重ね合わせることによって変えること
ができ、その補充場の各々は任意に選択したm/z比のイ
オンを励起するために選択された周波数を持つ)、 改良された場は、例えば、浸透性ガスがシールされた
イオントラップ(Oリングによりシールされたようなも
の)に侵出することによるような、又は装置に接続され
た分離支柱からの抽気ピークによるような質量分析操作
への妨げを除くように選択された周波数−振幅域を持つ
補充場を含むことができ、 改良された場は少なくとも2つの「ポンプ」場及び基
本捕捉場(すべて実質的に同一に空間形状)を含めるこ
とができ、それらは、改良されたポンプ場が周波数帯域
において1又は2以上のノッチを含む周波数−振幅域を
画定するように選択され、その周波数帯域は、所望の質
量分析操作を実行するように、例えば、必要なm/sの若
しくは質量レンジの選択された蓄積、化学的イオン化
(CI)操作若しくはシールされた反応イオンCI操作を実
行するように、又は不要なイオンの存在のよるダメージ
から検出器を保護する間に適正に選択され、 改良された場の存在においては、イオントラップに導
かれる電子のエネルギは、その電子が不要なイオンを作
らないように(例えば、イオントラップ及び又は関連真
空チャンバにおいて電離衝突、CI及び/又は溶媒ガスに
よって)制御することができ、 改良された場(1又は2以上の「ポンプ」場と基本捕
捉場とからなり、すべてが実質的に同一の空間形状を持
つもの)は、イオンサイクロトロン共鳴(ICR)トラッ
プに確立され、改良された場は検出のため又は他の目的
のためにICRトラップのイオンを励起するように変える
ことができ、 異なるガス圧力をそのイオン注入移動システム、イオ
ントラップ及び/又はイオン検出器に保持して全体の分
析の実行を最適化することができ、 大気中のガスを改良された場の領域に供給するように
作られた浸透性膜又はOリングを持つようなイオントラ
ップ又は真空装置を用いることができ、さらに、1種類
以上のガスをイオン化し、CI又は電荷交換反応の実行に
用いるために選択的に蓄積することができ、また、非電
離ガスによって衝突電離又は捕捉されたイオンの冷却を
行えるようにし、 イオンを蓄積し及び/または質量分析を行うことがで
き、また質量分析計の真空チャンバとして機能する電極
構造を持つイオントラップ質量分析計においては、改良
された場を、不要なイオンを電極構造から取り除くよう
に周波数−振幅域を持つように作ることができる。
本願発明に係る方法の望ましい実施例を図2に関して
説明する。図2に示すように、この方法の第1ステップ
(第1工程)(期間「A」の間に発生する)はトラップ
に選択されたイオンを蓄積するためのものである。これ
は、(図1の装置の発生器14を作動することによって)
RF駆動電圧信号をトラップに与えて第1四重極捕捉場を
確立し、同時に、(図1の装置のポンプ発振器114を作
動することによって)第2RF電圧信号をトラップに与え
ることによって、(第1四重極捕捉場と同一の空間形状
を持つ)第2四重極捕捉場を確立し、さらに、イオン化
電子ビームをイオン蓄積領域16に導くことによって達成
することができる(これにより、トラップから選択的に
脱出し又はトラップに安定して捕捉されるイオンを作
る)。他の例としては、イオンを外部で作り、期間Aの
間に蓄積領域16に注入することができる。
第2四重極捕捉場は第1四重極捕捉場の安定性線図内
に不安定状態の場所又はホールを作る。軸線の不安定な
状態ω=Nωp/2のときはいつでも存在し、ここで、
ωは軸線(Z)方向へのイオン運動の周波数であり、
Nは整数である。
期間Aの間も、広帯域電圧信号(それはノッチフィル
ターされた広帯域電圧信号とすることができる)が(例
えば図1の補充的発生器35を作動することによって)ト
ラップに印加されて不要なイオンをそのトラップから排
出する。
期間Aの間にトラップ領域16で作られ(又はそれに注
入され)、所望のレンジ又は複数のレンジ(広帯域信号
と2つの捕捉場基本電圧信号とを結合させることによっ
て決定されるもの)を外れた質量電荷比を持つイオンは
領域16から脱出し、これにより、期間A内に図2の「イ
オン信号」におけるピークによって示されるように、場
合によってはイオンが脱出したときには検出器24が出力
信号を生成する。
期間Aの終りの前には、イオン化電子ビーム(又はイ
オンビーム)がゲート制御されてオフになる。
期間Aの後には、質量分析及び検出が期間Bの間に実
行される。期間Bの間には、選択的補充AC電圧信号を
(例えば、図1の装置の発生器35又は適当な1つの電極
若しくは複数の電極に接続された第2の補充的AC電圧発
生器を作動させることによって)トラップに与えること
ができる。選択的補充AC信号の周波数は望ましくは第2R
F電圧信号の周波数ωの約半分であり、これにより、
期間Bの間の捕捉されたイオンの検出のための排出を促
進させる。
また、期間Bの間には、捕捉されたイオンは、RF駆動
電圧信号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振
幅)、第2RF駆動電圧信号のピークピーク振幅(又はそ
のDC成分の振幅)及びRF駆動電圧信号の周波数ωの1又
は2以上のものを変えることによって、検出のために連
続的に励起される。第2RF電圧のピークピーク振幅が走
査されると、それはRF駆動電圧のピークピーク振幅の約
0.1%から10%までのレンジ内にあるであろう。第2四
重極場を(Vpを持つ適当なωを選択することによっ
て)用いて、単一の三次元四重極場のみを用いる場合に
比べて、イオンを安定化することによって質量レンジを
拡大することができ、さらに、イオンをRF駆動電圧信号
のより低いピークピーク振幅において存在させることが
できる。期間Bの間において重ね合わせた場の少なくと
も1つのパラメータを変えるステップでは、検出(例え
ば、図1に示す電子倍増管24によって)のための異なる
m/z(質量電荷比)を持つ捕捉イオンを連続的に励起す
る。図2の期間B内に示す「イオン信号」部分は6つの
ピークを持ち、それは6つの異なる質量電荷比を持つ連
続的に検出されたイオンを示す。
自動的な感度補正を期間Aに先立って実行することが
でき、これにより、電子(又はイオン)ゲートの最適な
時間及び期間Aのための最適な電子電流を決定すること
ができる。
本願発明に係る他の望ましい実施例を図3に関連して
説明する。図3は図2に関連して上述した方法と同一で
あるが、以下の点は異なる。
図3の方法の期間Bの間には、捕捉されたイオンは、
第2RF電圧信号の周波数ωを掃引又は走査することに
よって検出のために連続的に励起される(その間、RF駆
動電圧信号及び第2RF電圧信号のピークピーク振幅並び
にRF駆動電圧信号の周波数ωを実質的に一定に保持す
る)。第2RF電圧信号の周波数ωを低周波から高周波
まで走査することによって、捕捉されたイオンは高いm/
z比から低いm/z比まで順に連続的に励起され、また、第
2RF電圧信号の周波数ωを高周波から低周波まで走査
することによって、捕捉されたイオンは低いm/z比から
高いm/z比まで順に連続的に励起される。
また、図3の方法の期間Bの間に補充AC電圧信号をト
ラップに供給することは任意である(例えば図1の装置
の発生器35を作動させることによって)。補充AC信号を
適用すると、その周波数は望ましくは第2RF電圧信号の
走査された周波数ωと同期して走査される。補充AC信
号の周波数は、第2RF電圧信号の周波数ωが低から高
に走査されると、低から高に走査され、また、補充AC信
号の周波数は、第2RF電圧信号の周波数ωが高から低
に走査されると、高から低に走査される。
図3の方法において、期間Bの間に、第2RF電圧信号
の周波数ω(選択的に補充AC信号の周波数も)を掃引
又は走査するステップは、検出(例えば、図1に示す電
子倍増管24による)のために異なるm/z(質量電荷)比
を持つ捕捉されたイオンを連続的に励起する。図3の期
間B内に示された「イオン信号」部分は7つのピークを
持ち、それは7つの異なる質量電荷比を持つ連続的に検
出されたイオンを示す。
MS/MS操作を実行するための本願発明に係る他の実施
例を次に図4に関連して説明する。図4の方法の期間A
は上述の図2の方法の期間Aと同一である。期間Aの間
に親イオンがトラップに蓄積される。
親イオン(例えば、サンプル分子とイオン化電子ビー
ムとの間での相互作用の結果生じた親イオン)と、所望
レンジ内にあるm/z比を持つ娘イオン(それは期間
「B」の間に作ることができる)とを蓄積するために、
RF駆動電圧信号(選択的にDC成分を含む)及び第2RF電
圧信号を選択する。
ノッチフィルター済み広帯域信号を与えるとトラップ
からイオンを排出するが、そのイオンは、期間Aの間に
トラップ領域16において作られ(又はそれに注入され)
たもので、期間Aの間に印加された2つの他の電圧及び
ノッチフィルター済み広帯域信号の結合によって決定さ
れる所望のレンジを外れた質量電荷比を持つ。
期間Aの後は、期間Bの間に、補充AC電圧信号がトラ
ップに与えられる(例えば、適当な単一電極又は複数の
電極に接続された第2補充AC電圧発生器又は図1の装置
の発生器35を作動することによって)。補充AC信号の振
幅(与えられた出力電圧)は期間Aに与えられたノッチ
フィルター済み広帯域信号の振幅より低い(典型的に
は、補充AC信号の振幅は約100mVであるが、ノッチフィ
ルター済み広帯域信号の振幅は1乃至10Vである)。補
充AC電圧信号は特定の親イオンの電離を引き起こすため
に(それから娘イオンを作るために)選択された周波数
の周波数又は帯域を持つが、それによって励起されたか
なりの数のイオンをトラップ内又はトラップ外の検出又
は排出のために十分な程度まで共鳴させない程度の低い
振幅を持つ。
次に、期間Cの間では、娘イオンが連続して検出され
る。これは、図4に示すように、RF駆動電圧信号のピー
クピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、第2RF電圧信
号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、RF駆
動電圧信号の周波数ω、又は第2RF電圧信号の周波数ω
の1又は2以上を変えることにより達成でき、これに
より、異なる質量電荷比を持つ娘イオンを検出のために
(例えば、図1に示す電子倍増管24によって)トラップ
から連続的に排出する。図4の期間C内に示された「イ
オン信号」部分は4つのピークを持ち、各々は異なる質
量電荷比を持つ連続して検出された娘イオンを示す。
トラップ外の娘イオン検出を期間Cにおいて利用した
場合には、その娘イオンは望ましくはトラップからz軸
線に沿って配置された検出器(例えば電子倍増管24)に
向けて軸線方向に排出される。
図4の方法においては、第2RF電圧信号は期間Aの間
に選択的にオフとすることができる。第2RF電圧信号の
周波数及び振幅を選択して期間Bの間に娘イオンを形成
するために選択された親イオンを電離することができ
る。期間Cの間には、第2RF電圧信号の周波数及び振幅
は質量分析を達成するように適切に選択される。第2RF
電圧信号の周波数及び振幅は期間Bにおいては期間Cに
おける場合とは異ならせることができる。
上述した図4の方法はMS/MS方法である。図4の変形
例としては、期間Bは同時的(MS)を実行でき、ここ
で、nは2より大きな整数であり、又は追加の期間を期
間BとCとの間で実行して連続的な(MS)を実行する
ことができ、ここで、nは2より大きな整数である。
次に、化学的イオン化(CI)実験を実行するための本
願発明に係る方法の他の実施例を図5に関連して説明す
る。図5の方法の期間Aは上述の図2の方法の期間Aと
同一である。
期間Aの間には、CI反応イオンが作られてトラップ領
域16内に選択的に蓄積される。
期間Aの後は、期間Bの間に、サンプル分子が期間A
に安定して捕捉された反応イオンと反応することができ
る。それらの質量電荷比が、(RF駆動電圧および第2RF
電圧のために)期間Aの間に確立されるとともに期間B
の間維持される重畳された捕捉場によって蓄積すること
ができるレンジ内にある場合には、その反応の結果生じ
た生成イオンはトラップ領域に蓄積される。
次に、期間Cの間には、選択された親イオンがトラッ
プ内に蓄積される。(RF駆動電圧および第2RF電圧のた
めに)重畳された捕捉場が、期間Aの間にその娘イオン
蓄積することができるようには確立されなかった場合に
は、その後、期間Cの間に、それらは娘イオンを蓄積す
ることができるようになるように変えられる(図5の期
間BとCとの間に示されているようなRF駆動電圧信号及
び第2RF電圧信号の変化によって示されているよう
に)。また、期間Cの間には、第2ノッチフィルター済
み広帯域信号がトラップに与えられて期間Bの間に作ら
れた所望の生成イオンの質量電荷比とは異なる質量電荷
比を持つ不要なトラップイオンを除いて共鳴を行う。
期間C後、期間Dにおいては、補充AC電圧信号がトラ
ップに与えられる(例えば、図1の装置の発生器35又は
適当な1つの電極又は複数の電極に接続された第2補充
AC電圧発生器を作動させることによる)。補充AC信号の
出力(印加された出力電圧)は期間C内に与えられたノ
ッチフィルター済み広帯域信号の出力より低い(典型的
には、補充AC信号の出力は約100mVであるが、ノッチフ
ィルター済み広帯域信号の出力は約1乃至10Vであ
る)。補充AC電圧信号は(それから娘イオンを生成する
ために)特定の蓄積された生成イオンの電離を引き起こ
すように選択された周波数の周波数又は帯域を持つが、
それによって励起されたかなりの数のイオンをトラップ
内又はトラップ外の検出又は排出のために十分な程度ま
で共鳴させない程度の低い振幅(従って出力)を持つ。
次に、期間Eの間では、娘イオンが連続して検出され
る。これは、図5に示すように、RF駆動電圧信号のピー
クピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、第2RF電圧信
号のピークピーク振幅(又はそのDC成分の振幅)、RF駆
動電圧信号の周波数ω、又は第2RF電圧信号の周波数ω
の1又は2以上を変えることにより達成でき、これに
より、異なる質量電荷比を持つ娘イオンを検出のために
(例えば、図1に示す電子倍増管24によって)トラップ
から連続的に励起する。図5の期間E内に示された「イ
オン信号」部分は4つのピークを持ち、各々は異なる質
量電荷比を持つ連続して検出された娘イオンを示す。
トラップ外生成のイオン検出を期間Eにおいて利用し
た場合には、その生成イオンは望ましくはトラップから
z軸線に沿って配置された検出器(例えば電子倍増管2
4)に向けてz方向(軸線方向)に排出される。
期間Eに隣接して続く期間には、すべての電圧信号源
(及びイオン変電子ビーム)をオフに切り換えることが
できる。本願発明に係る方法はその後繰り返すことがで
きる。
上記の図5の方法はCI/MS/MS方法である。図5の方法
に関する変形例においては、CI操作を実行するために期
間C及びDを省くことができる。他の変形例において
は、期間C及びDは同時的(MS)を実行でき、ここ
で、nは2より大きな整数であり、又は追加の期間を
(図5の)期間BとEとの間で実行して連続的な(MS)
を実行することができ、ここで、nは2より大きな整
数である。
図5の方法においては、第2RF電圧信号は期間A、
B、C及びDの間に選択的にオフとすることができる。
また、第2RF電圧信号の周波数及び振幅を選択して娘イ
オンを形成するために期間Dの間に選択された親イオン
を電離することができる。期間Eの間には、第2RF電圧
信号の周波数及び振幅は質量分析を達成するように適切
に選択される。期間Aにおいては、第2RF電圧信号によ
って確立された捕捉場を用いて選択されたCI反応イオン
を分離することができる。期間Cにおいては、第2RF電
圧信号によって確立された捕捉場を用いて選択された親
イオンを分離することができる。図5に示された補充AC
電圧を選択的に期間Eの間に印加して質量分析の間の質
量分解度及び感度を改善することができる。
本願発明の上述の方法の他の様々な変形及び態様は本
願の範囲及び意図を逸脱すること無く当業者にとっては
明白である。本願発明を特定な望ましい実施例に関連し
て説明したが、特許請求の範囲に記載した本願発明はそ
のような特定の実施例に不当に限定されるべきではない
ことを理解すべきである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】捕捉場と少なくとも1つの追加の捕捉場と
    を四重極イオントラップ装置のトラップ領域に重ね合わ
    せて形成して、選択されたレンジ内の質量電荷比を持つ
    イオンを蓄積することができる改良された捕捉場をトラ
    ップ領域に確立する工程であって、前記捕捉場及び各前
    記追加の捕捉場が実質的に同一の空間形状を持つ工程
    と、前記捕捉場及び前記追加の捕捉場を同期しつつ連続
    的に変化させて異なる質量電荷比を持つ捕捉されたイオ
    ンを連続的に励起するとともに、該励起されたイオンを
    検出する工程とを含む質量分析方法。
  2. 【請求項2】捕捉場と少なくとも1つの追加の捕捉場と
    を四重極イオントラップ装置のトラップ領域に重ね合わ
    せて形成して、選択されたレンジ内の質量電荷比を持つ
    イオンを蓄積することができる改良された捕捉場をトラ
    ップ領域に確立する工程であって、前記捕捉場及び各前
    記追加の捕捉場が実質的に同一の空間形状を持つ工程
    と、 前記改良された捕捉場にさらに空間形状の異なる一定の
    補充場を形成し、前記2つの捕捉場を同期しつつ連続的
    に変化させて、異なる質量電荷比を持つ捕捉されたイオ
    ンを連続的に励起するとともに該励起されたイオンを検
    出する工程とを含む質量分析方法。
  3. 【請求項3】選択されたレンジ内の質量電荷比を持つイ
    オンを蓄積することができる捕捉場を四重極イオントラ
    ップ装置のトラップ領域に形成し、該捕捉場と実質的に
    同一空間形状を持つ追加の捕捉場と空間形状の異なる補
    充場を該捕捉場に重ね合わせるように形成し、追加の捕
    捉場と空間形状の異なる補充場の周波数を同期しつつ連
    続的に変化させて、異なる質量電荷比を持つ捕捉された
    イオンを連続的に励起するとともに該励起されたイオン
    を検出する工程を含む質量分析方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3までの方法のいずれかにお
    いて、ノッチフィルター済み広帯域信号を印加する工程
    を含む質量分析方法。
  5. 【請求項5】請求項2又は3の方法において、前記補充
    場が、第1周波数からノッチ周波数帯域までの低周波レ
    ンジ内の周波数成分と、前記ノッチ周波数帯域から第2
    周波数までの高周波レンジ内の周波数成分とを持つ質量
    分析方法。
JP7500939A 1993-05-25 1994-05-25 同一の空間形状を持つ2つの捕捉場を用いる質量分析方法 Expired - Lifetime JP3064422B2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US067,575 1993-05-25
US08/067,575 US5381007A (en) 1991-02-28 1993-05-25 Mass spectrometry method with two applied trapping fields having same spatial form
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