JP3650551B2 - 質量分析計 - Google Patents

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    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
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    • H01J49/06Electron- or ion-optical arrangements
    • H01J49/061Ion deflecting means, e.g. ion gates

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は分析化学分野に属し、特に四重極イオントラップ型の質量分析部を有する質量分析計に係わる。
【0002】
【従来の技術】
大気圧下で生成したプラズマに試料を導入し、得られたイオンを真空中に取り込んで質量分析するブラズマイオン化質量分析法は、高感度な元素分析法として知られている。この方法に用いられる最も一般的な装置は、誘導結合プラズマイオン源と質量分析計とを組み合わせた誘導結合プラズマ質量分析計(Inductively Coupled Plasma-Mass Spectrometer;以下ではICP−MSと記載する)である。20MHz程度の高周波を用いてプラズマを生成し、このプラズマ中に試料を導入してイオンを生成する。生成されたイオンは、細孔を介して真空中に取り込まれ質量分析される。ICP−MSの詳細は、例えば「ぶんせき,1996年,5号,342頁」に開示されている。
【0003】
ICP−MSでは、プラズマを発生させるためのガストしてアルゴンを用いるため、アルゴンに起因するマトリックスイオン、例えばAr,ArOなどが大量に生成される。このため、これらのマトリックスイオンと近い質量を有するCaやFeなどの検出が困難になる問題点があった。そこで、プラズマの発生にマイクロ波を用いるマイクロ波誘導プラズマ質量分析計(Microwave Induced Plasma-Mass Spectrometer;以下ではMIP−MSと記載する)が開発された。MIPでは、エネルギーを狭い空間に集中することにより高いエネルギー密度を得ることができるため、窒素やヘリウムをプラズマガスとして使用でき、アルゴンイオンに起因するマトリックスイオンを排除できる。従って、MIP−MSによりカルシウムや鉄などの物質が高感度で分析可能となった。MIP−MSの従来技術は、例えば特開平1−309300 号に記載されている。しかしながら、MIPはICPに比べてプラズマの温度が低いため、イオン化ポテンシャルの高い元素を分析する場合にはICP−MSの方が高感度である事が知られている。
【0004】
これらICP−MS,MIP−MSなどのプラズマイオン源質量分析計は、環境分析などの分野で広く用いられている。
【0005】
これらの装置には、感電,火傷,高周波による人体への影響等を避けるため、安全のために保護カバーが設けられている。
【0006】
また、質量分析計を通過してくる中性粒子等が検出器まで到達するとノイズとなって検出されてしまうため、質量分析計のイオン出射口からずれた位置に検出器を配置する構成が用いられる場合がある。質量分析計と検出器との間にイオン軌道を偏向させるための偏向器が用いられる。この様な偏向器の例は、特開平9−161719号公報や特開平9−190797号公報に記載されている。ノイズ源となる中性粒子は直進するため検出器まで到達できず、分析されたイオンは偏向器により検出器に導かれて検出される。
【0007】
ICP−MS,MIP−MSなどのプラズマイオン源質量分析計において、質量分析器には様々なタイプが使用可能であるが、最近では四重極イオントラップ型(以下では、単にイオントラップ型と記載する)の質量分析計を用いる試みが行われている。イオントラップ型の質量分析計を用いると、測定の妨害となるアルゴンガス起因の分子イオン(ArO、ArClなど)や金属酸化物イオン(CaOなど)を、質量分析器の内部での衝突により分解できることが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、ICPやMIPなどのプラズマイオン源とイオントラップ型の質量分析器とを組み合わせる事で、測定を妨害する分子イオンを分解できるという新しい機能を有するプラズマイオン源質量分析計が可能となった。しかしながら、イオントラップ型の質量分析器では、イオンを質量分析器の内部に閉じ込めると言う性質上、イオンが多数閉じ込められるとイオンによる空間電荷で閉じ込めポテンシャルが歪み,質量分解能等の基本性能が悪化する恐れがある。プラズマイオン源質量分析計では、プラズマガスに起因するイオンが大量に生成されるので、このプラズマガス起因のイオンが大量に閉じ込められる事による空間電荷の影響が大きい。
【0009】
本発明は、この空間電荷の影響を小さくして、空間電荷で閉じ込めポテンシャルの歪みの影響を小さくすることによって質量分解の基本性能の悪化を防ぐことのできる質量分析計を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の目的は、イオントラップ質量分析器を有するプラズマイオン源質量分析計において、イオン検出器を保護することにより長時間にわたって安定した測定を行う事である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
イオントラップ型の質量分析器を有するプラズマイオン源質量分析計において、サイズの比較的大きな質量分析器の使用を検討した。サイズが大きくなった事で質量分析器の容積が大きくなり、空間電荷効果を低減できると考えられる。一方、質量分析器のサイズを大きくすると、測定可能な質量数の上限が低くなるというデメリットがある。しかしながら、プラズマイオン源質量分析計が主に使用される元素分析分野では、求められる最大質量数は250程度であるため、この条件を満たす範囲で質量分析器を大型化する事ができる。
【0012】
そこで、従来より分析用途で用いられているr0=7mm(r0はリング電極の最も内径の細くなっている部分の半径)や10mmの質量分析器よりもサイズの大きなr0=16mmのイオントラップ型質量分析器を用いたプラズマイオン源質量分析計を開発し評価した。その結果、新たな課題が生ずる事が明らかとなった。
【0013】
イオントラップ質量分析器では、イオン閉じ込め間と分析間とを時間的に交互に設けることで質量スペクトルを取得する。一般に、質量分析器と検出器との間には、イオンストップ電極と呼ばれる電極が設けられる。イオン閉じ込めの間では、イオンストップ電極に正の電圧(典型的には+300V)を印加し、イオンが検出器に到達しないようにする。分析間では、逆にイオンがイオンストップ電極を通過し検出器の到達できるよう、イオンストップ電極に負の電圧(典型的には、−300V)を印加する。この様に、イオンストップ電極に印加する電圧を切り替えることで、イオンが検出器に到達するタイミングを制御する。
【0014】
しかしながら、実際にはイオン閉じ込めのタイミングにおいても検出器が高いレベルの信号を出力している事が分かった。このため、過電流の影響で検出器が故障するか、または著しく寿命が短くなるという問題が発生した。
【0015】
試料イオンを閉じ込るのに好適な条件ではプラズマガス起因のイオンの閉じ込め効率が悪い。このため、質量分析器に到達したプラズマガス起因のイオンの多くが質量分析器を通過して検出器まで到達してしまうことが第一の原因であると思われる。従って、極微量試料のイオンを検出するためにイオン検出器に高い増幅電圧を印加している状態で、イオンストップ電極に正の電圧を印加して入射を阻止したにもかかわらずプラズマガス起因のイオンが大量にイオンストップ電極を通過して検出器に到達してしまうので、検出器への負荷が過大になるものと考えられる。
【0016】
質量分析器に入射するイオンの入射エネルギーは数eVになるよう調整されているが、質量分析器を出射するイオンは、質量分析器の内部での加速現象により300eV以上のエネルギーになっている可能性がある。リング電極には、一般には最大で±7kVの振幅を有する高周波が印加される。エンドキャップ電極はほぼ0Vの電位に保たれるので、質量分析器の中心付近の電位はリング電極に印加される電圧ほどには高くならないが、サイズの比較的大きな質量分析器を用いた事によりリング電極とエンドキャップ電極との距離が離れ、質量分析器の中心付近の電位の変動幅が大きくなって加速現象が顕著になったものと思われる。
【0017】
イオン閉じ込めのタイミングにおいて、質量分析器により300eV以上のエネルギーに加速されて出射されるイオンが検出器に到達するのを防止するには、イオンストップ電極に印加する電圧をより高くすれば良い。しかしながら、この方法では上記問題点を完全には解決できない事が分かった。例えば、イオン閉じ込めのタイミングにおいて、イオンストップ電極に+800Vを印加したところ、検出器の出力が1/10程度に低減したが、この状態においても、質量分析のタイミングにおいて観測される試料イオンからの信号の100倍程度の強さ信号が、イオン閉じ込めのタイミングにおいて連続的に観測された。また、これ以上高い電圧をイオンストップ電極に印加してもイオン閉じ込めのタイミングにおける検出器の出力はあまり変わらなかった。これらの事から、何らかの中性粒子も関与していると考えられる。例えば、質量分析器の内部の加速現象で加速されたイオンが中性の気体と電荷交換反応を起こし、エネルギーの高い中性子として検出器に到達して検出されている可能性が考えられる。
【0018】
本発明では、イオン閉じ込めのタイミングにおいてイオンストップ電極の開口部を通過してしまう不要イオンが検出器に到達する事を防止する事で上記課題を解決する。
【0019】
本発明は、具体的には次に掲げる装置を提供する。
【0020】
本発明は、試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、前記イオントラップ型質量分析器から出射されたイオンが前記検出器に到達する前に前記イオントラップ型質量分析器の動作にあわせてイオン方向を偏向し、イオン閉じ込め期間ではイオンが検出器に到達するのを妨げ、分析期間ではイオンが検出器に導かれるようにイオン偏向器を設けた質量分析計を提供する。
【0021】
本発明は、更に前記検出器は、前記イオントラップ型質量分析器のイオン出射口からのイオン出射方向からずれた位置に配置される質量分析計を提供する。
【0022】
本発明は、更に前記イオン偏向器をイオン偏向電極で構成した質量分析計を提供する。
【0023】
本発明は、更に前記イオン偏向器を複数の電極により構成し、前記電極の少なくとも1つが接地される質量分析計を提供する。
【0024】
本発明は、試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、前記イオントラップ型質量分析器の内部にイオン閉じ込め電界を発生させるために高周波電圧が印加されるリング電極と、その両側にエンドキャップ電極とが設けられて、前記リング電極のリング内径が16mm以上に構成され、前記イオントラップ型質量分析器から出射されるイオンを分析時において検出器に到達するようにされた手段を有して、イオン閉じ込めにおいて検出器に到達するのを防止する防止装置を設けた質量分析計を提供する。
【0025】
本発明は、更に前記防止装置は、出射されたイオンが前記検出器に到達する前にイオン方向を偏向するイオン偏向器である質量分析計を提供する。
【0026】
本発明は、更に前記防止装置は、前記検出器を前記イオントラップ型質量分析器のイオン出射口からのイオン出射方向からずれた位置に配置されることによって構成した配置構成である質量分析計を提供する。
【0027】
本発明は、更に出射されたイオンが前記検出器に到達するようにイオン方向を偏向するイオン偏向器を設けた質量分析計を提供する。
【0028】
本発明は、更にイオン閉じ込め電界発生間と分析間とでは前記偏向電極に印加する電圧を変え、かつ前記分析間において印加する電圧を徐々に高くする質量分析計を提供する。
【0029】
本発明は、更に前記防止装置は、検出器電源を少なくとも二つ設け、前記検出器に印加する電圧(V1,V2)を切り替えるようにして構成した検出器電圧切り替え装置である質量分析計を提供する。
【0030】
本発明は、更に前記防止装置は、前記検出器に近い一方のエンドキャップ電極と前記検出器との間に設けられ、イオンを遮断する可動板である質量分析計を提供する。
【0031】
本発明は、試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、該イオントラップ型質量分析器の内部にイオン閉じ込め電界を発生させるために高周波電圧が印加されるリング電極と、その両側にエンドキャップ電極とが設けられて、前記検出器に近いエンドキャップ電極と前記検出器との間にイオンストップ電極が設けられ、前記イオントラップ型質量分析器から出射されるイオンを分析時において検出器に到達するようにされた手段を有して、イオン閉じ込めにおいて検出器に到達するのを防止する防止装置を設けた質量分析計を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
【0033】
第1の実施例の形態を説明する
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【0034】
イオントラップ型の質量分析器を有するICP−MSの一例を、図1を用いて詳細に説明する。
【0035】
ICP用トーチ51は一般に三重管構造を有する。中心部に霧化用ガスが送られ、霧化器で生成された試料溶液の微細な液滴が導入される。霧化用ガスの外周部にはプラズマ生成用のプラズマガス(主にアルゴン)が流される。更にその外周部には、トーチ51内に所定の気流を発生させプラズマを維持させるためのシースガスが導入される。トーチ51先端の外周部には、誘導コイル52が配置され、高周波電力が供給される。誘導コイル52により生成される交流磁界により、トーチ51先端部に電界が誘導され、この電界によりプラズマガスが電離してプラズマ10が生成される。霧化用ガスによりプラズマ中に導入された液滴はプラズマの高温に曝される。液滴は短時間に気化し、液滴中に含まれていた物質は原子化されて、更にイオン化される。この様にして生成された試料物質に関するイオンは、第一細孔11,真空排気系12で排気された差動排気部13,第二細孔14を介して、高真空部16に取り込まれる。高真空部16を排気する排気系は、ターボ分子ポンプ15a,15bと荒引きポンプ15cで構成される。差動排気部13を排気する真空排気系12には、差動排気部13の清浄度を保つためにオイルフリーのスクロールポンプを用いることが望ましい。また、高真空部16を排気する排気系には、高真空部16の清浄度を保つため磁気浮上型のターボ分子ポンプ15a,15bとオイルフリーのスクロールポンプ15cで構成すると良い。第一細孔11の開口する電極53と第二細孔14の開口する電極54は、電圧を印加できるよう各々電源101,102に接続されている。第一細孔と第二細孔は等電位としても良い。第二細孔14が開口する電極54に印加する電圧を調整することで、イオントラップ質量分析器に入射するイオンの入射エネルギーを、所望のイオンの閉じ込め効率が好適になるように調整する。高真空部に取り込まれたイオンは、アインツェルレンズ(55,56,57)により収束され、小さな開口部を有するスリット電極58を通過する。これらのレンズ55,56,57は、各々電源103,104,105に接続される。スリット電極58は、電源106に接続される。プラズマ中で完全に気化しなかった液滴の大部分はスリット電極58により除かれる。日常のクリーニングでは、ゲートバルブ59を閉じ、ゲートバルブ59よりプラズマ側を分解して清掃すれば良い。汚れは主に第一細孔周辺とスリット電極58に付着するので、この部分を洗浄する事で非常に簡便にクリーニングを行う事ができる。ゲートバルブ59を設ける事で、質量分析器の配置されている高真空部の真空排気を行ったまま装置のクリーニングが可能であり、再測定を開始するまでの時間を短縮できる。ゲートバルブ59は、通常電気的に接地される。スリット電極58を通過したイオンは、ゲートバルブ59の部分で軌道がひろがるが、開口部を有する内筒電極61とその外側に配置された外筒電極62で構成される二重円筒構造の静電イオンガイドに入射し、再び軌道が収束される。静電イオンガイドを構成する電極(61,62)に電圧を印加するので、イオンがゲートバルブ59通過時にも静電イオンガイドの電界の影響を受けるのを防止するため、ゲートバルブとイオンガイドとの間にはシールド電極60が配置されている。イオンガイドを通過後、イオンは偏向器ケース63,偏向器外側電極64,偏向器内側電極65で構成される偏向器により進行方向を曲げられる。これは、プラズマで発生する光子がイオン検出器まで到達するとノイズとなって検出され、装置の検出下限に影響するので、イオン軌道を曲げる事で光子の軌道と分離するためである。光子が乱反射してイオン検出器に到達することを妨げるため、偏向器ケース63と偏向器外側電極64には、各々開口部(66,67)が設けられ、直進した光子が偏向器を通過す構造になっている。偏向器を通過したイオンは、レンズ電極68で収束された後、ゲート電極69を介して四重極イオントラップ質量分析器に送られる。四重極イオントラップ質量分析器は一対のエンドキャップ電極(70,72)とリング電極71とで構成される。ゲート電極69は、四重極イオントラップ質量分析器へのイオンの入射のタイミングを制御するために設けられている。まず、四重極イオントラップ質量分析器の内部にイオン閉じ込めポテンシャルを発生させるため、リング電極71に高周波電圧を印加する。このイオン閉じ込めのタイミングにおいて、イオンがゲート電極69の開口部を通過できるよう、ゲート電極に印加する電圧を−70Vとする。四重極イオントラップ質量分析器の内部は、ヘリウムガス供給器(図示せず)からヘリウムが供給され、1ミリトール程度の圧力に保たれている。四重極イオントラップ質量分析器に入射したイオンは、ヘリウムガスと衝突することでエネルギーを失い、イオン閉じ込めポテンシャルに捕捉される。入射してきたイオンを所定の時間(典型的には50ミリ秒)内部に蓄積した後に、イオンの質量を分析する段階に移行する。この質量分析のタイミングにおいて、イオンがゲート電極69の開口部を通過できないよう、ゲート電極69に印加する電圧を+70Vにする。次に、リング電極71に印加する高周波電圧の振幅を徐々に高くすることにより、イオンの質量をイオンの電荷で割った値の小さいものから順に軌道が不安定になり、エンドキャップ電極70,72に設けられた開口部から質量分析器の外部に排出される。排出されたイオンは、イオン検出器21により検出される。質量分析終了後は、リング電極71に印加する電圧を切り、イオン閉じ込めポテンシャルを消失させることで、質量分析器の内部に残留するイオンを除去する。このような一連の操作を繰り返し行い、試料物質の質量スペクトルを取得する。
【0036】
イオンの質量を分析する段階において、質量分解能等を向上させるため、エンドキャップ電極70,72間に所定の周波数の高周波信号を印加してイオンの排出を補助してもよい。また、質量分析のタイミングを除き、イオンストップ電極73に正の電圧(典型的には+300V)を印加して、迷走イオンが検出器21に到達するのを防止する。検出器21に近いエンドキャップ電極72と検出器21との間にはイオンストップ電極73を配設してあり、分析時では、イオンストップ電極73に負の電極(典型的には−300V)を印加し、質量分析されたイオンが検出器21に到達できるように設定する。
【0037】
尚、偏向器ケース63,偏向器外側電極64,偏向器内側電極65,レンズ電極68,ゲート電極69,エンドキャップ電極70,72,リング電極71およびイオンストップ電極73はそれぞれ電源110,111,112,113,114,115,116,117,118に接続される。
【0038】
検出器21はエンドキャップ電極72のイオン出射口のイオン出射方向からずれた位置に配置される。勿論、イオン出射方向に配置することもできる。イオンストップ電極73と検出器21との間にイオン偏向器、例えばイオン偏向電極201が設けられる。イオン偏向器には、イオン偏向電極201に示したような単一の電極に電圧を印加するタイプでもよく、2枚以上の電極を組み合わせた偏向器を用いてもよい。イオントラップ型質量分析器の動作に合わせて偏向電極201に印加する電圧を切り替え、イオンの方向A,Bを制御する。イオンを質量分析器に閉じ込める場合、イオントラップ質量分析器から出射してくるイオンが検出器21に到達しないよう偏向電極201の電圧を設定する。次に、質量分析されたイオンを検出する場合、イオンが検出器21に到達するよう偏向電極201の電圧を設定する。この様に、偏向電極201の様なイオン偏向器の設定を質量分析器の動作に合わせて切り替える事で、不要イオンが検出器21に多量に到達し、検出器21を劣化させるという課題を解決する事ができる。
【0039】
エンドキャップ電極のイオン出射口からずれた位置に検出器を設け、出射されたイオンを検出器に導くための偏向器を有する構成は、上述の従来技術で紹介した特開平9−161719号公報にも開示されている。しかしながら、この例の様な従来の技術では、イオンとノイズ源となる中性粒子とを分離し、イオンを偏向して検出器に導く事で信号対雑音比(S/N比)を向上させる事を目的としている。このため、質量分析器の動作にあわせて偏向器への印加電圧に切り替え、必要のイオンと不要とイオンとを偏向器において分離するという本発明に係わる技術は開示されていない。また、特開平9−190797号公報では、分析間において偏向器への印加電圧を可変とする技術が開示されている。しかしながら、この従来技術でも、閉じ込め間と分析間において偏向器を切り替え、必要イオンと不要イオンとを分離するという本発明に係わる技術は開示されていない。
【0040】
図2に、偏向電極201に印加する電圧の切り替えのタイミングを示す。イオン閉じ込め電界発生間301から分析間302に移行する前に、ゲート電極に印加する電圧を切り替えてイオンが質量分析器に到達する事を妨げ、次に偏向電極に印加する電圧を切り替えて質量分析器から排出されるイオンの方向を切り替える。従って、イオン閉じ込め時にイオンストップ電極を通過してしまう高エネルギーのイオンが検出器に到達する事を妨げる事ができる。例えば、図1に示したICP−MSにおいては、分析するイオンは正イオンである。このため、イオン閉じ込め時に偏向電極に−200Vを印加すると、イオンは偏向器の方向に曲げられる。次に分析時には、偏向電極に+200Vを印加すると、イオンを検出器方向へと導く事ができる。
基本的には図1の構成が適用され、繰り返した説明は行わない、以下の実施例についても同じである。
【0041】
言うまでもなく、図1において検出器21を偏向板201と同じ側に配置し、偏向板201に印加する電圧の極性を逆にしても良い。
【0042】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0043】
基本的には図1の構成が適用され、繰り返した説明は行わない、以下の実施例についても同じである。
【0044】
本発明の第2の実施の形態を、図3に示す。
【0045】
イオンストップ電極73にイオンを偏向する電極を形成してイオンを偏向させる電界を発生させることによってイオン偏向器を構成してもよい。例えば、図3に示したように、イオン偏向器は、イオンストップ電極を二つの異なる電極73a,73bに分割し、一方の電極を所定の電圧に設定して構成しても良い。イオンストップ電極73aに印加される電圧が、イオン閉じ込め時と分析時とで切り替わるので、二つの電極により発生する電界がイオンの偏向方向を返り替える働きを有する。例えば、図の様に分割した電極の一方73bを接地すれば、新たに電源を準備する必要がなく便利である。
【0046】
図3において、電極の一方73bを接地する場合における好適な一例を更に詳細に記載する。図4は、エンドキャップ電極72の一部とイオンストップ電極73a,73b,検出器21の位置関係を表す断面図である。エンドキャップ電極72の開口部の軸と検出器21の中心とを10mm離して配置し、イオンストップ電極73a,73b,と検出器21のイオン検出部との距離は25mmとした。図5は、図4で示した配置においてイオンの軌道を計算した結果を示す。破線は等電位線、実線はイオン軌道を表す。イオン閉じ込めのタイミングにおいて質量分析器から出射されてくるイオンの内、低いエネルギーを有するイオン、例えば100eVのエネルギーで出射してくるイオンは、イオンストップ電極73aに印加される電位(+300V)により跳ね返され、イオンストップ電極73aの開口部を通過できないので検出器まで到達する事はない。エネルギーが300eVを超えるイオンについては、図5(a),(b)に示すように、ストップ電極73a,73bの形成する電界により偏向を受けるので、検出器21に−3kVが印加されたとしても検出器21には到達しない。更に高いエネルギーを有するイオン、例えば3kVのエネルギーで出射してくるイオンは、イオンストップ電極により得られる電界によってあまり軌道が偏向されずに、ほぼ直進するので、結果として検出器に到達する事はない。イオン閉じ込め時に検出器に号として検出される物が高エネルギーの中性粒子であったとしても、中性粒子は直進するので検出器21へ到達することはない。また、分析時にはイオンストップ電極73aに−300Vが印加される。検出器はエンドキャップ電極のイオン排出口からずれた位置に配置されているが、図5(c),(d),(e),(f)に示すように、電極73a,73bにより形成される電界により検出器21方向へと偏向され、出射エネルギーによらず検出器21に到達し検出される。
【0047】
次に、第3の実施の形態である検出器電圧切り替え例について説明する。
【0048】
検出器を保護する別の手段として、検出器に印加する増幅電圧を切り替える。
【0049】
イオン検出器として良く用いられる二次電子増倍管では、到達したイオンにより生じる二次電子を増幅して検出する。増幅率は印加電圧に依存する。このため、イオン閉じ込め時において印加電圧を低くしておき(例えば−1kV)、分析時に高くなるよう(例えば−3kV)切り替えれば、イオン閉じ込め時に検出器に達する信号により検出器がダメージを受けるのを防止できる。
【0050】
しかしながら、電源の電圧設定を切り替えても、出力が所定の電圧に切り替わるまでにはある程度の時間を要するので、瞬時に切り替える事は難しい。そこで、図6に示すように、検出器電源を二つ準備し(401a,401b)、検出器に印加する電圧(V1,V2)をスイッチ402の切り替えにより行っても良い。例えば、V1を−1kV,V2を−3kVとし、分析時に401bの電源に接続する。この様にする事で、イオン閉じ込め時に検出器に印加する電圧を低くし、検出器のダメージを防止できる。また、V1は0Vでも良いので、この場合には電源401aを省いて接地しても良い。
【0051】
次に、第4の実施の形態:機械式シャッターの例を説明する。
【0052】
検出器を保護する手段として、上記の第1から第の実施例では電気的な作用によって課題を解決したが、機械式シャッターを設けた機械的手段を用いても解決する事ができる。
【0053】
図7に示すように、検出器21近くのエンドキャップ電極72と検出器21との間に可動板502を設ける。可動板502は可動板保持部501に保持されている。この場合、イオンストップ電極は必ずしも用いなくとも良い。チャージアップを防ぐために、可動板の材質は金属などの導電材を用いると良い。イオン閉じ込め時には、図7に示すように、質量分析器からのイオンが検出器21に到達できないような位置に可動板501を配置する。これによってイオンを遮断し、分析時には、可動板501を動かし、分析されたイオンが検出器21に到達できるようにする。
【0054】
次に、第5の実施の形態:電圧微調整の例を説明する。
【0055】
イオントラップ質量分析器において、図2に示すように、分析時にはリング電極に印加する高周波信号の振幅を徐々に大きくする。従って、質量分析器から排出されるイオンのエネルギーは、分析間302内においても時間と共に徐々に増加する傾向にある。そこで、図1に示した構成において、検出器21の配置する位置によっては、分析間302の後半部分においてイオンが検出器21に到達する効率が低下する場合がある。これは、高いエネルギーを有するイオンは偏向板201により形成される電界による軌道の変化量が小さいため、検出器21に到達せずに通過してしまうためである。
【0056】
この様な場合、図8に示すように、分析間302において偏向電圧に印加する電圧を徐々に高くする、すなわち、偏向電界を徐々に強くするとよい。イオンのエネルギーが高くなるにつれてより強い偏向作用がイオンに加えられるので、分析間302において質量分析器から排出されるイオンのエネルギーによらずに効率よく検出器21にて検出できる。
【0057】
本発明の第1から第5の実施例では、MIP−MSやICP−MSなどのプラズマイオン源質量分析計に関して記載したが、本発明の課題はプラズマイオン源質量分析計に限る物ではない。比較的大きなイオントラップ質量分析器を有し、比較的電流量の大きなイオン源を有する質量分析計においては同様の問題が生ずる可能性がある。従って、本発明はガス分析装置などの他の質量分析計においても同様に有効である。負イオンを分析する場合においては、電圧の極性を反転させればよいので、本発明は負イオンを分析する場合でも同様に有効である。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、イオン閉じ込め時に検出器に過大な信号が入力されるという課題を解決する事ができた。これにより、検出器の寿命が延び、長時間にわたる安定した測定が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における、電圧切り替えのタイミングを示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態をさらに詳細に示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における、イオンの軌道を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1…試料溶液槽、2…配管、3…霧化部、4…試料導入管、5…イオン源、6…プラズマガス供給部、7…ガス配管、8…マイクロ波発生部、9…マイクロ波伝送回路、10…プラズマ、11…第一細孔、12,15,15a,15b,15c…真空排気系、13…差動排気部、14…第二細孔、16…高真空部、17…イオン光学系、18…イオン光学系電源、19…質量分析器、20…質量分析器制御部、21…検出器、22…信号ライン、23…データ処理装置、51…ICP用トーチ、52…誘導コイル、53…第一細孔の開口する電極、54…第二細孔の開口する電極、55…アインツェル第一電極、56…アインツェル第二電極、57アインツェル第三電極、58…スリット電極、59…ゲートバルブ、60…シールド電極、61…内筒電極、62…外筒電極、63…偏向器ケース、64…偏向器外側電極、65…偏向器内側電極、66,67…開口、68…レンズ電極、69…ゲート電極、70,72…エンドキャップ電極、71…リング電極、73,73a,73b…イオンストップ電極、101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118,119…電源、150…石英リング、201…偏向電極、202…イオン入射面、301…イオン閉じ込め電界発生間、302…分析間、303…残留イオン除去間、401a,401b…検出器電源、402…スイッチ、501…可動板保持部、502…可動板。

Claims (13)

  1. 試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、
    前記イオントラップ型質量分析器から出射されたイオンが前記検出器に到達する前に前記イオントラップ型質量分析器のイオン閉じ込め間と分析間に応じてイオン方向を偏向し、イオン閉じ込め期間ではイオンが検出器に到達するのを妨げ、分析期間ではイオンが検出器に導かれるようにイオン偏向器を設けたこと
    を特徴とする質量分析計。
  2. 請求項1において、
    前記検出器は、前記イオントラップ型質量分析器のイオン出射口からのイオン出射方向からずれた位置に配置されることを特徴とする質量分析計。
  3. 請求項1において、
    前記イオン偏向器をイオン偏向電極で構成したことを特徴とする質量分析計。
  4. 請求項1において、
    前記イオン偏向器を複数の電極により構成し、前記電極の少なくとも1つが接地されることを特徴とする質量分析計。
  5. 試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、
    前記イオントラップ型質量分析器の内部にイオン閉じ込め電界を発生させるために高周波電圧が印加されるリング電極と、その両側にエンドキャップ電極とが設けられて、前記リング電極のリング内径が16mm以上に構成され、
    前記イオントラップ型質量分析器から出射されるイオンを分析時において検出器に到達するようにされた手段を有して、イオン閉じ込めにおいて検出器に到達するのを防止する防止装置を設けたこと
    を特徴とする質量分析計。
  6. 請求項5において、
    最大質量数を250以下としたことを特徴とする質量分析計。
  7. 試料に関するイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成されたイオンの質量を分析するイオントラップ型質量分析器と、および該イオントラップ型質量分析器により質量分離されたイオンを検出する検出器を備えた質量分析計において、
    該イオントラップ型質量分析器の内部にイオン閉じ込め電界を発生させるために高周波電圧が印加されるリング電極と、その両側にエンドキャップ電極とが設けられて、前記検出器に近いエンドキャップ電極と前記検出器との間にイオンストップ電極が設けられ、
    前記イオントラップ型質量分析器から出射されるイオンを分析時において検出器に到達するようにされた手段を有して、イオン閉じ込めのタイミングにおいて検出器に到達するのを防止する防止装置を設けたこと
    を特徴とする質量分析計。
  8. 請求項5から7のいずれかにおいて、
    前記防止装置は、出射されたイオンが前記検出器に到達する前にイオン方向を偏向するイオン偏向器であることを特徴とする質量分析計。
  9. 請求項5から7のいずれかにおいて、
    前記防止装置は、前記検出器を前記イオントラップ型質量分析器のイオン出射口からのイオン出射方向からずれた位置に配置されることによって構成した配置構成であることを特徴とする質量分析計。
  10. 請求項9において、
    出射されたイオンが前記検出器に到達するようにイオン方向を偏向するイオン偏向器を設けたことを特徴とする質量分析計。
  11. 請求項9において、
    イオン閉じ込め電界発生間と分析間とでは前記防止装置に印加する電圧を変え、かつ前記分析間において印加する電圧を徐々に高くすることを特徴とする質量分析計。
  12. 請求項5または6において、
    前記防止装置は、検出器電源を少なくとも二つ設け、前記検出器に印加する電圧(V1,V2)を切り替えるようにして構成した検出器電圧切り替え装置であることを特徴とする質量分析計。
  13. 請求項5または6において、
    前記防止装置は、前記検出器に近い一方のエンドキャップ電極と前記検出器との間に設けられ、イオンを遮断する可動板であることを特徴とする質量分析計。
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