JP3038917B2 - 補助交流電圧信号を用いた質量分析方法 - Google Patents

補助交流電圧信号を用いた質量分析方法

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願に関する引照 本出願は、1991年2月28日に提出された係属中の米国
特許州願07/662,191の一部継続出願である。
技術分野 本発明は質量分析方法に関し、そこではイオントラッ
プ内の親イオンが解離され、その結果生じた娘イオンの
検出を可能にするために娘イオンが共振するようにされ
る。特に本発明の方法では、トラップ内の親イオンを解
離させて結果手に生じる検出用の娘イオンを共振させる
ために、補助交流電圧信号がイオントラップに印加され
る。
発明の背景 「MS/MS」方法として知られる、一種の伝統的な質量
分析技術では、選択された範囲内の質量対電荷比を持つ
イオン(「親イオン」として知られる)は、イオントラ
ップ内で単離される。その後捕捉された親イオンは「娘
イオン」として知られるイオンを発生させるために解離
可能にされるか若しくは解離するように誘導される(例
えば、トラップ内のバックグラウンドガス分子と衝突さ
せることによって)。娘イオンはその後トラップ外へ放
出されて検出される。
例えば、サイカ他に対して1988年4月5日発行された
米国特許第4736,101号は、MS/MS方法を開示している。
そこでイオン(予め決定された範囲内の質量対電荷比を
持つ)が3次元四極トラップ場内に捕捉される。不要な
親イオン(所望の質量対電荷比を持つ親イオン以外のイ
オン)をトラップ外へ連続放出するために、その後トラ
ップ場が走査される。関心のある娘イオンを蓄積するこ
とができるようになるため、その後トラップ場が再び変
更される。娘イオンを発生させるせるために、捕捉され
た親イオンは次いで解離するように誘導され、娘イオン
は、検出のためにトラップから(m/zによって順次)に
連続放出される。
親イオンの解離前に不要な親イオンをトラップ外へ放
出させるために、米国特許第4,736,101号は、トラップ
場を定める基本電圧の振幅を掃引することによってトラ
ップ場が走査されるべきことを教示している。
又、米国特許第4,736,101号は、親イオンが解離され
る期間中補助交流電場をトラップに印加することが可能
であることも教示している。これは、解離操作を促進さ
せるか(第5欄、43行乃至62行参照)若しくは特定のイ
オンをトラップ外へ放出させて(第4欄、60行乃至第5
欄、6行参照)後続のサンプルイオンの放出及び検出中
に放出されたイオンが検出されないようにするためであ
る。
又、米国特許第4,736,101号は、さもなければ関心の
ある他の(共通性の低い)イオンの研究を妨げる特定の
イオン(特に、さもなければ多量に存在するイオン)を
放出させるために、初期電離期間中に補助交流電場がト
ラップに印加され得ることも示唆している(第5欄、7
行乃至12行参照)。
「より高次のMS/MS」操作(時には、(MS)nと呼ば
れる)を行なうのは一般的である。そこでは、「孫娘イ
オン」のような娘イオンの生成物(即ち、娘イオンの付
加的生成物)が捕捉され、その後検出のために励起され
る。例えば、(MS)3方法(即ち、MS/MS/MS/方法)で
は、選択された親イオンが解離されてその娘イオンが捕
捉され、捕捉された孫娘イオンの化学種を生成させるた
めに解離(又は別の反応)するよう誘導される。その
後、捕捉された孫娘イオンは、検出のためにトラップ外
へ放出される。
別の例として(MS)4方法(即ち、MS/MS/MS/MS方
法)において、選択された親イオンは解離され、その娘
イオンは捕捉され次いて捕捉された曽孫娘イオンの化学
種を発生させるために、解離(又は、反応)が誘導され
る。その後、捕捉された曽孫娘イオンが、検出のために
トラップから連続放出される。
1987年8月11日にローリス他に発行された米国特許第
4,686,367号は、化学的解離又は「CI」方法として知ら
れる、他の一般的質量分析技術を開示している。そこで
は、蓄積された試薬イオンが四極イオントラップの検体
分子と反応することが可能にされる。反応から生じた生
成物イオンを放出させるために、その後トラップは走査
され、放出された生成物イオンが検出される。
ヨーロッパ特許出願第362,432号(1990年4月11日発
行)は、サンプルイオン蓄積段階中にトラップ外へ、
(端電極を介し)不要な全てのイオンを同時に共振させ
るために、広周波数帯域信号を(即ち、「広帯域信
号」)が四極イオントラップの端電極に印加され得るこ
とを開示している(例えば、第3欄56行乃至第4欄、3
行参照)。EPA第362,432号は、CI操作に対する予備段階
として、不要な一次イオンを除去するために、広帯域信
号が印加され得ること及び広帯域信号が0.1ボルトから1
00ボルトの範囲内にあるべきことをことを教示してい
る。
然しながら、従来の(MS)n及びCI方法で、関心のあ
る各サンプルに関して、限られた範囲の情報が得られる
だけである。このような従来の方法から得られる情報よ
りも、サンプルに関するより広い範囲の情報を得ること
が望ましいであろう。1つのサンプルを分析するのにか
かる時間を最小にしかつサンプル情報を最大にするため
に、関心のある娘イオン又は娘イオンの生成物又はこれ
らの両方が、検出のために選択的に共振されるような方
法で、このような情報を得ることも望ましいであろう。
然しながら、本発明に至るまで、一イオントラップ内で
これらの全ての目的を同時に達成する方法は知られてい
なかった。
発明の開示 好ましい実施形態において、本発明は質量分析方法で
ある。そこでは少なくとも1つの高電力周波数成分及び
少なくとも1つの低電力周波数成分を有する補助交流電
圧信号がイオントラップに印加される。各高電力成分
は、共振的にイオンを励起させることによって、1つ又
はそれ以上の選択された検出用捕捉イオンを共振させる
のに充分な大きさの振幅を有する。各低電力成分は、選
択された1つ又はそれ以上のイオンの解離(又は、反
応)を誘導するのに充分であるが、検出のためのイオン
を共振させるのには不充分な振幅を有する。
望ましい質量対電荷比を持つイオンの共振周波数と適
合(整合)させるために、補助交流電圧信号の高電力及
び低電力周波数成分の各周波数が選択される。トラップ
内の特定イオン(即ち、親、娘、試薬又は生成物イオン
の解離又は反応を誘導するために、各低電力成分が印加
される。各解離又は反応過程の生成物をトラップ外へ放
出させるために、各高電力成分が印加される。
一種の実施形態において、高電力及び低電力周波数信
号の両方を有する補助電圧信号が、「(MS)n」操作中
に印加される。第一低電力周波数成分は、娘イオンを発
生させるために親イオンの解離を誘導し(又は生成物イ
オンを発生させるためにサンプル分子で試薬の一次反応
を誘導し)、第二低電力周波数成分は、選択された娘イ
オンの解離を誘導し(又は一次反応から結果的に生じる
選択された生成物イオンを伴う二次反応を誘導し)、各
高電力周波数成分は、特定の型のイオン(例えば、特定
の娘イオン、孫娘イオン又は一次又は二次反応からの生
成物イオン)を共振的にトラップから放出させる。最後
に、トラップ内に残存する選択されたイオンは、検出の
ために励起(不連続的な質量順位で)される。(MS)n
操作を行なうための本発明の実施形態において、選択さ
れた親イオンを除く全てのイオンをトラップ外へ共振さ
せるために、広帯域信号(広周波数スペクトルを持つ)
がノッチフィルタを介してイオントラップに印加される
(このようなノッチ濾波された広帯域信号は、ここでは
「濾波されたノイズ」信号として示される)。次に高電
力及び低電力周波数成分の両方を備える補助電圧信号
(上記型の)がトラップに印加される。最後に、トラッ
プ内に残存する選択されたイオンが検出のために(不連
続的な質量順位で)励起される。
本発明の他の実施形態では、所望の一列の選択された
検出用捕捉イオン(又は1組のイオン)を共振させるた
めに、一連の補助電圧信号(各々が非ゼロ有限周波数帯
域振幅を持つパルス状信号)がイオントラップに印加さ
れる。
さらに別の実施形態においては、選択された目標イオ
ンを除く全てのイオンをトラップ外へ共振させるため
に、濾波されたノイズ信号がイオントラップに印加され
る。次に、検出用の目標イオンを共振させるために選択
された周波数振幅スペクトルを有する補助電圧信号がト
ラップに印加され、結果的に生じた目標イオン信号が積
分される。積分された目標イオン信号は、目標イオン検
出中のシステム感度を最大にするのに必要な最適電離時
間(又は電離時間及び電流)を決定するために用いられ
る。次に、適切数の目標イオンを捕捉するために、濾波
されたノイズ信号が再びトラップに印加される(最適電
離時間で)。最後に、捕捉された目標イオンは、検出の
ために励起される(各種励起技術の任意のものを用い
て)。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の一種の好ましい実施形態を行なうた
めに有用な装置の簡略化された構成図である。
図2は、高電力及び低電力補助電圧信号が印加される
第一方法の実施中に発生される信号を表わす図表であ
る。
図3は、高電力及び低電力補助電圧信号が印加される
第二方法の実施中に発生される信号を表わす図表であ
る。
図4は、高電力及び低電力補助電圧信号が印加される
第三方法の実施中に発生される信号を表わす図表であ
る。
図5は、本発明の好ましい第一実施形態の実施中に発
生される信号を表わす図表である。
図6は、本発明の実施中に印加されるノッチ濾波され
た広帯域信号の好ましい実施形態を表わすグラフであ
る。
図7は、本発明の実施中に発生される信号の周波数振
幅スペクトルを表わすグラフである。
図8は、本発明の好ましい第二実施形態の実施中に発
生する信号を表わす図表である。
好ましい実施形態の詳細な説明 請求の範囲を含む本明細書を通して、「娘イオン」と
いう語句は、通常の娘イオン(第一世代)を意味するだ
けではなく、広い意味において、孫娘イオン(第二世代
娘イオン)、曽孫娘イオン(三代世代娘イオン)及びよ
り高次の娘イオン(第四世代以降の娘イオン)を表わす
場合にも用いられる。同様に、請求の範囲を含む本明細
書を通して、「反応」という用語は、CI方法において発
生する型の反応を意味するだけではなく、広い意味の解
離((MS)n方法において発生する型の)を表わす場合
にも用いられる。
図1に示される四極イオントラップ装置は、本発明の
一種の好ましい実施形態を実施する上で有用である。図
1の装置は、環状電極11、端電極12及び13を含む。電極
11及び12、13間に基本RF電圧(無線周波数成分及び選択
的に直流成分を備える)を印加するために、基本電圧発
生器14のスイッチをOFFに切り換えると、電極11、12及
び13によって囲まれた領域16には、3次元四極トラップ
場が発生される。イオン蓄積領域16は、半径R0と垂直次
元Z0を持ってえいる。電極11、12及び13は、結合変圧器
32を介して常習的に接地される。
所望の補助交流電圧信号を電極11又は端電極12及び13
の一方又は両方(又は電極11及び端電極12及び13の一方
又は両方)に印加するために、補助交流電圧発生器35の
スイッチをONに切り換えることができる。望ましい捕捉
されたイオンをそれらの軸方向(又は、半径方向)の共
振周波数で共振させるために、補助交流電圧信号が(以
下に、詳細に説明されている方法で)選択される。
フィラメント17は、フィラメント電極18から電力を供
給されると、端電極12内のアパーチャ(孔)を通してイ
オン化電子ビームを領域16内に方向づける。電子ビーム
は領域16内のサンプル分子を電離し、その結果生じたイ
オンは四極トラップ場により領域16内において捕捉され
得るようにされる。所望により電子ビームをON及びOFF
ゲート制御するために、円柱ゲート電極及びレンズ19が
フィラメント・レンズ制御回路21によって制御される。
一実施態様においては、端電極13はパーフォレーショ
ン23を有し、それを通してイオンが領域16から放出さ
れ、外部に配置された電子倍率検出器24によって検出可
能にされる。電位計27は、検出器24の出力において前提
とされる電流信号を受け取り、プロセッサ29内で操作す
るためにそれを回路28内で加算かつ蓄積される電圧信号
を変換する。
図1の装置の変形では、パーフォレーション23が省か
れ、トラップ内検出器で置き換えられる。このトラップ
内検出器はトラップの端電極自体で構成され得る。例え
ば、端電極の一方又は両方が燐光性物質(燐光性物質表
面の1つへのイオン入射に応答してフォトンを発する)
から構成され得る(又は部分的に構成される)。別種の
実施形態では、トラップ内イオン検出器は端電極と別個
であるが、それらの一方又は両方と統合的に装填される
(領域16に面する端電極表面の形状に有意な歪を与える
ことなく端電極に衝突するイオンを検出するように)。
この型のトラップ内イオン検出器の例としてファラデー
効果検出器がある。そこでは、電気的に絶縁された導電
性ピンの先端が端電極表面と同一平面をなして(望まし
くは端電極13の中心のz軸に沿った位置)で取付けられ
る。その代わりに、イオンが検出される場合直接衝突す
る必要のないイオン検出器のようなトラップ内イオン検
出器等が用いられ得る(この後者の型の検出器の例とし
ては、共振電力吸収検出装置及び像電流検出装置等があ
る。) 各トラップ内検出器の出力は、適切な検出器電子回路
を介してプロセッサ29に供給される。
z方向におけるよりはむしろ半径方向(即ち、環状電
極11の方向)で不要なイオンを共振させるために、充分
な電力を持つ補助交流信号が環状電極(端電極よりもむ
しろ)に印加され得る。z軸に沿って装填された検出器
を用いてイオンを検出する前に、半径方向において不要
なイオンをトラップ外へ共振させるためにこのように高
電力補助信号をトラップに印加させることは、補助信号
の印加中検出器の飽和状態を回避させることによってイ
オン検出器の動作寿命をかなり延ばすことを可能にさせ
る。
トラップ場が、高周波数及び低周波数カットオフの双
方を有しかつ低周波数カットオフ未満又は高周波数カッ
トオフを超える共振周波数を有するイオンを捕捉できな
いように、選択された直流成分を有するのが望ましい。
濾波されたノイズ信号(図5に関して以下に記載される
型の)をこのようなトラップ場に印加させることは、こ
のような高周波及び低周波カットオフを有するノッチ帯
域フィルタを介して捕捉されたイオンが濾過されること
と機能的に同じである。
制御回路31は、基本電圧発生器14、フィラメント制御
回路21及び補助交流電圧発生器35を制御する制御信号を
発生する。回路31は、プロセッサ29から受け取るコマン
ド(指令)に対して、回路14、21、及び35に制御信号を
送り、プロセッサ29からの要求に応答しては、データを
プロセッサ29に送る。
制御回路31は、補助交流電圧発生器35によって前提と
される各補助電圧信号の周波数振幅スペクトルを速やか
に発生し、制御できる型のデジタルプロセッサ又はアナ
ログ回路(又は、発生器35内で実行できる適切なデジタ
ルプロセッサ又はアナログ回路)を備えていることが望
ましい。この目的に適したデジタルプロセッサは、商業
的に入手しやすい機種から選ぶことができる。デジタル
信号プロセッサを使用すると、さまざまな周波数振幅ス
ペクトル(図3−8にに関して、以下に記載される信号
を含めて)を持つ一連の補助電圧信号を速やかに発生で
きるようになる。
高電力及び低電力補助電圧信号が印加される第一方法
は、以下に図2に関して記載される。図2に示されるよ
うに、この方法の第一段階(期間「A」で発生する)
は、イオンをトラップ内に蓄積することである。これ
は、四極トラップ場を設置するために基本電圧信号をト
ラップに印加し(即ち、図1の装置の発生器14を作動さ
せることによって)、電離電子ビームをイオン蓄積領域
16中に導入することによって達成される。その代わり
に、親イオンは外部発生され、その後注入(レンズ、四
極子、又は他の適切な構成を通して)できる。
トラップ場が望ましい範囲内の質量対電荷比を持つ娘
イオン(期間「B」で発生するかも知れない)だけでは
なく、その他のイオン(例えば、サンプル分子と電離電
子ビーム間の相互作用から生じた親イオン等)を蓄積さ
せる(領域16内に)ために、基本電圧信号が選択され
る。期間Aでトラップ内に発生される、望ましい範囲外
にある質量対電荷比を持つ他のイオンは、領域16内から
散逸するであろ。
期間Aの終了前に、電離電子ビームのビート制御がOF
Fに切り換えられる。
次に、期間B間では第一補助交流電圧信号がトラップ
に印加される(例えば、図1の装置の発生器35を作動さ
せることによって)。この電圧信号は、選択された娘イ
オンを共振的に励起させるために選択された周波数(又
は、周波数帯域)を有しかつトラップ内検出器(又は、
トラップ外に装填された検出器)を用いた充分検出され
得る程度まで共振的に励起された娘イオンを共振させる
のに充分な大きさの振幅(従って、電力)を有する。
発生器35が継続して補助交流電圧をトラップに印加し
ている間に、発生器35(又は、適切な単数又は複数の電
極に接続される第二補助交流電圧発生器)は、第二補助
交流電圧信号をトラップに印加するようにされる。第二
補助交流信号の電力(印加される出力電圧)が第一補助
電圧信号の電力よりも低い(一般的には、第二補助信号
の電力は約100mV程度であるが、第一補助信号の電力は
約1Vである)。第二補助交流電圧信号は、特定の親イオ
ンの解離を誘導させるために(即ち、その解離から娘イ
オンを発生させるために)選択された周波数(又は、周
波数帯域)を有するが、かなり小さい振幅(従って、電
力)である。検出のためにトラップ外へ励起される意味
のある数のイオンを共振させるほどではない(トラップ
内イオン検出手段を用いた実施形態においは、第二補助
信号は、選択された親イオンの解離を共振的に誘導させ
るには充分な電力を有するが、かなり低い電力であるの
で、トラップ内検出のために力が充分に高くなるように
するために励起させる意味のある数のイオン軌道を発生
させるほどではない)。
次に(同様に期間B間で)、異なった親イオンの解離
を誘導させるために、第二補助交流信号の周波数が変更
される。偶然にも第一補助信号の周波数と適合(整合)
する共振周波数を有する、この周波数走査中に発生され
る各娘イオンは、検出のためにトラップ外へ共振される
(又は、トラップ電極を含んでいるか、又は前記トラッ
プ電極と共に装填されたトラップ内検出器を用いて検出
するために充分に共振される)。従って、例えば、図2
の期間Bに示される「イオン信号」部分は4個のピーク
を有し、各ピークは、4種類の親イオンを順次に解離さ
せた結果発生、且つ検出された娘イオン(共通の共振周
波数を有する)を表わしている。
幾つかの異なる親イオンの解離を誘導させる代わりの
方法は、第二補助交流信号の周波数を固定するが、トラ
ップ場パラメータ(即ち、基本RF電圧の交流成分の1つ
又はそれ以上の周波数、振幅若しくは基本RF電圧の直流
成分の振幅)を変更すことである。前述したようにトラ
ップ場を変更することにより、各親イオンの周波数(即
ち、各親イオンがトラップ場内へ移動中の周波数)がそ
れに関して変化され、各親イオンの周波数が第二補助交
流信号の周波数と適合するようにさせ得る。トラップ場
がこのように変化するにつれ、各娘イオンも変化するの
で、第一補助交流信号の周波数もに関して変化されるべ
きである(いずれの瞬間においても、第一補助交流信号
が関心のある娘イオンを共振させるようにする)。
期間Bの直後の期間では、全ての電圧信号源のスイッ
チがOFFに切り換えられる。この後(即ち、図2の期間
Cにおいて)、先行する段階を繰返し行なうことができ
る。
図2の方法の変形方法では、第一及び第二補助交流電
圧信号の一方(又は両方)が、選択された周波数の範囲
内に2つ以上の異なる周波数成分(又は周波数成分帯
域)を有する。前記の各周波数成分は、図2に関して、
上述された型の周波数及び振幅特性を有するであろう。
高電力及び低電力補助電圧信号がトラップに印加され
る別の方法については、以下に、図3に関して記載され
る。図3に示されているように、この方法の(期間Aで
発生する)第一段階は、トラップ内に親イオンを蓄積さ
せることである。これは、四極トラップ場を設置するた
めに基本電圧信号をトラップに印加し(即ち、図1の装
置の発生器14を作動させ)、更に、電離電子ビームをイ
オン蓄積領域16に導入することによって達成される。そ
のその代わりに、四極トラップ場が設置され、外部発生
されたイオンは蓄積領域16中に注入される。
トラップ場が、全てのイオンが望ましい範囲内の質量
対電荷比を有する親イオンだけではなく娘イオン(期間
Aの後に発生するかも知れない)をも蓄積する(領域16
内に)ように、基本電圧信号が選択される。望ましい範
囲外の質量対電荷比を有する他のイオン(期間Aにおい
て電子ビームとの相互作用から発生したイオンも含む)
は、領域16から散逸するであろう。
期間Aの終了前に、電離電子ビームのゲート制御がOF
Fに切り換えられる。
その後期間B間では、第一補助交流電圧信号がトラッ
プに印加される(図1の装置の発生器35を作動させるこ
とによって行われるような)。この電圧信号は、第一親
イオン(P1)の解離を誘導させるために選択される周波
数(fP1)又は周波数帯域を有するが、トラップ内又は
トラップ外検出のためには充分励起するイオンの意味の
ある数を共振させない程度に充分小さい振幅(従って、
電力)を有する。
次に(同様に期間B間で)、脱一補助交流電圧信号は
OFFに切り換えられ、検出のためにトラップ外へ第一親
イオンの娘を共振させるために(又は、トラップ内検出
器によって検出するために充分共振させるために)
「娘」補助交流電圧信号がトラップに印加される。従っ
て、例えば、図3の期間Bにおいて示される「イオン信
号」部分はピークを有し、それは第一補助信号印加中に
第一親イオンの解離から結果的に生じる検出される娘イ
オンを表わす。
期間B間では、単一の娘補助交流電圧信号(図3の期
間Bに示されるような)よりはもむしろ、2つ又はそれ
以上の娘補助交流電圧信号を含む1組の信号がトラップ
に印加される。この組内の各信号は、検出用(トラップ
内又はトラップ外検出器による)の第一親イオンの異な
った親を共振させるために選択される周波数を持つべき
である。期間C、D、Eの各期間間では、同一組の娘補
助交流電圧信号がトラップに印加され得る(以下に述べ
るように)。
一般的に、各娘イオンの周波数は、その親イオンの周
波数と異なるであろう。従って、一種の実施形態におい
ては、各娘補助交流電圧信号は、娘補助給交流電圧信号
によって共振される娘イオンの親を解離させるために印
加される低電力補助交流電圧信号(即ち、上述した「第
一」補助交流電圧信号又は図3の期間C、D、Eに関し
て、論議される「第二」、「第三」、又は「第四」補助
交流電圧信号)の周波数とは異なるであろう。
その代わりに、トラップ場パラメータ(即ち、1つ又
はそれ以上の交流成分の周波数又は振幅若しくは基本RF
電圧の直流成分の振幅)は、低電力補助交流電圧信号の
印加後及び娘補助交流電圧信号の印加前に変更され得
る。このようにトラップ場を変更することにより、各娘
イオンの周波数(即ち、各娘がトラップ場内へ移動して
くる際の周波数)に関して変化され、事実各娘イオン周
波数は低電力補助交流電圧信号の周波数と適合するよう
にされ得る。この後者の場合、娘補助交流電圧信号と低
電力補助交流電圧信号の両方が同じ周波数を持つ可能性
がある(これらの2つの補助交流電圧信号は、「異な
る」トラップ場に印加されるが)。
期間C(図3に示される)間で第二補助交流電圧信号
がトラップに印加される(例えば、図1の装置の発生器
35を作動させることによって)。この電圧信号は、第二
親イオン(P2)の解離を誘導させるために選択される異
なった周波数(fP2)を有するが、トラップ内又はトラ
ップ外検出のために充分な程度に励起されるイオンの意
味のある数を共振させない程度のかなり小さい振幅を有
する。
次に(同様に期間C間で)、第二補助電圧信号がOFF
に切り換えられ、トラップ内又はトラップ外検出器によ
る検出の目的で第二親イオンの娘を共振させるために、
娘補助交流電圧信号(又は娘補助交流電圧信号の組が)
再びトラップに印加される。図3は、このような関心の
ある娘イオンが第二補助信号の印加に応答して発生され
ない可能性を反映するものである。従って、図3の期間
C間に示されるイオン信号部分は、第二補助信号の印加
中における第二親イオンの解離によって発生される検出
された娘イオンを表わすピークは有しない。
期間Dにおいて、第三補助交流電圧信号がトラップに
印加される(例えば、図1の装置の発生器35を作動させ
ることによって)。この電圧信号は、第三親イオン(P
3)の解離を誘導させるために選択された周波数(fP3)
を持つが、トラップ内又はトラップ外検出のためにそれ
によって充分な程度に励起されるイオンの意味のある数
を共振させない程度に充分小さい振幅(従って、電力)
を有する。
次に(同様に期間D間で)、第三補助電圧信号がOFF
に切り換えられ、娘補助交流電圧信号(又は娘補助交流
電圧信号の組)が、トラップ内又はトラップ外検出器に
よる検出のために第三親イオンの娘を共振させるため
に、再びトラップに印加される。図3の期間D間に示さ
れる「イオン信号」部分は、第三補助信号の印加中にお
ける第三親イオンを解離から発生される検出された娘イ
オンを表わすピークを有する。
次に、期間Eにおいて、第四補助交流電圧信号がトラ
ップに印加される(例えば、図1の装置の発生器35を作
動させることによって)。この電圧信号は、第四親イオ
ン(P4)の解離を誘導させるために選択される異なった
周波数(fP4)を持っているが、検出のためにそれが励
起するイオンの意味のある数を共振させない程度に充分
小さい振幅を有する。
次に(同様に期間E間に)、第四補助電圧信号はOFF
に切り換えられ、検出のためにトラップ外へ第四親イオ
ンの娘を共振させるために(又は、トラップ内検出器を
用いた検出のために娘を充分共振させるために)、娘補
助交流電圧信号(又は娘補助交流電圧信号の組)が、再
びトラップに印加される。図3は、このような娘イオン
が第四補助信号の印加に応答して発生されない可能性を
反映している。従って、図3の期間Eにおいて示される
イオン信号部分は、検出された娘イオンを表わすピーク
を持っていない。
期間Eの直ぐ後に続く期間において、全ての電圧信号
源がOFFに切り換えられる。この後先行の各段階が反復
され得る(即ち、図3の期間F間で)。
図3の方法の変形では、全て又は幾つかの補助交流電
圧信号は、選択された周波数範囲内で2つ又はそれ以上
の異なった周波数成分を有する。このような周波数成分
の各々は、図3に関して上述された型の周波数及び振幅
特性を有する。
図4に関して、高電力及び低電力補助電圧信号がトラ
ップに印加される第三方法について以下に記載される。
図4に示されるように、この方法の(期間Aで発生す
る)第一段階は、トラップ内にイオンを蓄積させること
である。これは、四極トラップ場を設置するために基本
電圧信号をトラップに印加し(即ち、図1の装置の発生
器14を作動させることにより)、電離電子ビームをイオ
ン蓄積領域16中に導入することにより達成される。その
その代わりに、四極トラップ場が設置され、外部発生さ
れたイオンが蓄積領域16中に注入される。
トラップ場が親イオンだけではなく娘イオン(期間A
の後にトラップ内に発生される可能性がある)を蓄積さ
せるために(領域16内に)、基本電圧信号が選択され、
全てのイオンが望ましい範囲内の質量対電荷比を有する
ようにされる。望ましい範囲外の質量対電荷比を有する
他のイオン(期間Aにおける電子ビームとの相互作用か
ら生じたイオンを含む)は、領域16から散逸するであろ
う。
期間Aの終了前に、電離電子ビームのゲート制御がOF
Fに切り換えられる。
その後、期間Bにおいて、第一補助交流電圧信号がト
ラップに印加される(例えば図1の装置の発生器35を作
動させることによって)。この電圧信号は脱一イオン
(P1−Nの分子量を有する)を共振的に励起させるよう
にするために選択された周波数(fP1−N)を有し、ト
ラップ外へ放出される程度まで第一イオンを共振させる
のに充分な電力を持っている。又、この第一イオンは、
外部検出器又はトラップ内検出器によって検出できる。
図4の方法は、特に「中性損失」娘イオンを分析する
上で有用である。中性損失娘イオンは、1個の親イオン
がの2成分に解離される結果発生される。即ち、ゼロ
(中性)電荷及び分子量N(Nは、ここでは時には「中
性損失質量」として示される)を持つ娘分子(例えば、
水分子)と、分子量P−N(Pは親イオンの分子量であ
る)を持つ中性損失娘イオンとである。従って、図4の
方法の期間B間では、第一補助信号は、第二補助電圧信
号(周波数fP1を有する)の印加中に後で発生される中
性損失娘イオンのものと同一の質量対電荷比を持つイオ
ンを共振させる。
次に(同様に期間B間で)、第一補助電圧信号がOFF
に切り換えられ、第二補助交流電圧信号がトラップに印
加される。第二補助交流電圧信号は、分子質量P1を持つ
第一親イオンの解離を誘導させるために選択される周波
数を有する。第二補助交流信号の電力は、第一補助電圧
信号の電力よりも低い(一般的に、第二補助電圧信号は
100mV程度で、第一補助電圧信号は1V程度である)。検
出のために充分な程度まで同信号が励起するイオンの意
味のある数を共振させないために、第二補助交流電圧信
号の電力は充分低い。
次に(同様に期間B間で)、第三補助交流信号がトラ
ップに印加される。第三補助交流信号は(fP1−N)の
周波数を持ち、又、トラップ内又はトラップ外検出を行
なうのに充分な程度まで、(第二補助電圧信号印加中の
期間Bにおいて初期に発生され)分子量P1−Nを持つ中
性損失娘イオンを共振させるのに充分な振幅を有する。
図4の期間Bに存在するイオン信号部分は、第一及び
第三補助電圧信号の印加中に発生する2つのピークを持
っている第一親イオンの解離から生じる中性損失娘イオ
ンを表わすために、たとえ第一ピークが第二補助信号の
印加中に発生される中性損失娘イオンを表わすとは自身
をもって解釈できないとしても、第二ピークが、第二補
助信号の印加中に発生される中性損失娘イオンを表わす
とは明確に解釈できる。
次に、期間Cにおいて、第四、第五、及び第六補助交
流電圧信号は、第二親イオン(分子量P2−Nを有する)
の解離から発生した中性損失娘イオン(分子量P2)を有
する)の検出を可能にするために、順次にトラップに印
加される。第四、及び第六補助電圧信号は、第二イオン
(分子量P2−Nを有する)を共振的に励起させるように
するために選択された周波数(fP2−N)を有し、第二
イオンをトラップ外に放出されるのを可能にする程度ま
で、それを共振させるのに充分な電力を有する。同様に
それは、外部検出器又はトラップ内検出器によっても検
出できる。
第四補助電圧信号の印加後、この信号はOFFに切り換
えられ、第五補助交流電圧信号はトラップに印加され
る。第五補助交流電圧信号は、分子質量P2を有する第二
親イオンの解離を誘導させるために選択された周波数を
有する。第五補助交流信号の電力は、第四、及び第六補
助電圧信号の電力よりも低く(一般的に、このは100mV
程度である)かつこの電力がかなり低いため第五補助交
流信号は、イオンが検出されるのに充分な程度までそれ
が励起するイオンの意味のある数を共振させることはな
い。
次に(同様に期間C間で)、第六補助交流信号がトラ
ップに印加される。第六補助交流信号は周波数(fP2−
N)有しかつ分子量P2−N(第四補助電圧信号の印加中
期間Cの初めに発生される)を有する中性損失娘イオン
が検出され得る程度まそれらを共振させるのに充分な振
幅を有する。
図4は、このような中性娘イオンが第五補助信号の印
加に応答して発生されていない可能性を反映している。
従って、第六補助信号(図4の期間C以内)印加中に発
生するイオン信号部分は、第五補助信号の印加中第二親
イオンの解離によって発生される検出された中性損失娘
イオンを表わすピークは有しないが、イオン信号は、第
四補助信号印加中に検出されたサンプルイオンを表わす
ピークを有する。
最後に、第三親イオン(分子量P3を有する)の解離か
ら結果的に生じる中性損失娘イオン(分子量P3−Nを有
する)の検出を可能にするために、期間D間に、第七、
第八及び第九補助交流電圧信号がトラップに順次印加さ
れる。第七及び第九補助電圧信号は、第三イオン(分子
量P3を有する)を共振的に励起させるために選択される
周波数(fP3−N)を有しかつ各信号は、第三イオンが
検出され得る程度までそれを共振させるのに充分な電力
を有する(外部検出器又はトラップ内検出器を用い
て)。
第七補助電圧信号の印加後、この信号はOFFに切り換
えられ、第八補助交流電圧信号がトラップに印加され
る。第八補助交流電圧信号は、分子質量P3を有する第三
親イオンの解離を誘導させるために選択される周波数を
有する。第八補助交流信号の電力は、第七、及び第九補
助電圧信号の電力よりも低く(一般的に、この信号は、
100mV程度である)、この電力が充分低いために、イオ
ンが検出されるのに充分な程度まで第八補助交流電圧信
号が励起するイオンの意味のある数を共振させことはな
い。
次に(同様に期間D間で)、第九補助交流信号がトラ
ップに印加される。第九補助交流信号は周波数(fP3−
N)を有し、分子量P3−Nを有する中性損失娘イオン
(第七補助電圧信号印加中に発生される)が検出され得
る程度まで、それらを共振させるのに充分な振幅を有す
る。
第九補助信号(図4の期間D以内)印加中に発生する
イオン信号部分は、第八補助信号印加中に第三親イオン
の解離によって発生される検出された中性損失娘イオン
を表わすピークを持するが、イオン信号は、第七補助信
号印加中に検出されたイオンを表わすピークは有しな
い。
図4の方法の一変形では、唯1個の親イオンの中性損
失娘イオンを検出するために、期間A及びBに関して記
載される走査のみが行なわれる。図4の方法の別変形で
は、ちょうど4以上の親イオン(図4の方法と同様に)
の中性損失娘イオン検出するために、付加的一連の操作
(これら各操作は、期間B、C、Dに関して記載される
ものと適合する段階が含まれる)が行なわれる。
一般的に、各中性損失娘イオンの周波数は、その親イ
オンの周波数とは異なる。従って、一実施例では、図4
の期間B、C又はDの1期間の間に印加される各高電力
補助交流電圧信号の周波数は、図4と同一期間に印加さ
れる低電力補助交流電圧信号の周波数とは異なるであろ
う。然しながら、別の実施例の方法では、各低電力補助
交流信号の印加後及び次の高電力補助交流電圧信号の印
加前に、トラップ場パラメータ(即ち、基本RF電圧交流
成分の1つ又はそれ以上の周波数又は振幅若しくは基本
RF電圧の直流成分振幅)が変更される。このようにトラ
ップ場を変更することにより、各中性損失娘イオンの周
波数(即ち、各中性損失娘イオンがトラップ場内に移動
する際の周波数)が対応して変化され、実際、各中性損
失娘イオンの周波数が低電力補助交流信号の周波数と適
合するようにされ得る可能性がある。この後者の場合、
高電力補助交流電圧信号と低電力交流電圧信号が同じ周
波数を有し得る(しかし、これら2つの補助交流電圧信
号は「異なった」トラップ場に印加される)。
上述した方法の他の変形では、孫娘イオン(娘イオン
の他に)が、イオン領域16内に発生され、次いで検出さ
れる(娘イオンよりもむしろ)。例えば、図2の方法の
段階B間で、第二(低電力)補助交流電圧信号は、初期
部分とその後に続く後期部分とから構成され得る。即
ち、娘イオンの発生(親イオンを解離させることによっ
て)を誘導させるために選択される周波数を有する初期
部分と、曽孫娘イオンの発生(娘イオンを解離すること
による)を誘導させるために選択される周波数を有する
後期部分である。この例では、期間Bにおいて印加され
る第一(高電力)補助交流電圧信号の周波数は、曽孫娘
イオンの発生(娘イオンよりはむしろ)の共振周波数と
適合するように選択される。
別の例では、図3の方法の段階B間で、第一(低電
力)補助交流電圧信号は、初期部分とその後に続く後期
部分とから構成される。即ち、娘イオンの発生(第一親
イオンを解離することによって)を誘導させるために選
択された周波数を有する初期部分と、曽孫娘イオンの発
生(娘イオンを解離することによる)を誘導させるため
に選択された周波数を有する後期部分である。この例で
は、期間B間に印加される第二(高電力)補助交流電圧
信号の周波数は、曽孫娘イオンの発生(娘イオンよりも
むしろ)の共振周波数と一致させるために選択される。
請求の範囲において、「娘イオン」という語句は、
「第一世代」娘イオンを意味するだけではなく、孫娘イ
オン(第二世代娘イオン)及びその後(第三世代以降)
の娘イオンを表わすために用いられている。
図3に関して記載される方法の変形方法では、「娘」
補助交流電圧信号(又は「娘」補助交流電圧信号の組)
中の少なくとも1つが2回印加される。第一、第二、第
三又は第四(低電力)補助交流電圧信号のうちの1つが
印加される直前に一度及び再び第一、第二、第三及び第
四(低電力)補助交流電圧信号のうちの1つが印加され
る直後である。娘信号(又は、信号の組)がこのように
各々「予備的に」印加される目的は、直後の低電力補助
電圧信号印加中の後期に発生される娘イオンが持ってい
るのと同じ質量対電荷比を持つイオンを共振させること
である(図4に関して記載される方法と同様に)。
改善された方法の好ましい実施形態については、以下
に、図5に関して記載される。図5の期間A間で発生す
るこの方法の第一段階は、トラップ内に望ましい親イオ
ンを蓄積させることである。これは、四極トラップ場を
設置するために基本電圧信号をトラップに印加し(即
ち、図1の装置の発生器14を作動させることによって)
かつ電離電子ビームをイオン蓄積領域16内に導入するこ
とによって達成される。そのその代わりに、四極トラッ
プ場が設置され、外部発生した親イオンが蓄積領域16中
に注入される。
トラップ場が所望の範囲内の質量対電荷比を持つ娘イ
オン(段階Aの後にトラップ内で発生される全ての世代
の娘イオンから)及び親イオンを蓄積(領域16以内に)
するように基本電圧信号が選択される。
同様に段階A間に、「濾波されたノイズ」信号(図6
のノッチ濾波された広帯域ノイズ信号のような)がトラ
ップに印加される。基本電圧信号と、段階A間に印加さ
れる濾波されたノイズ信号との組み合わせ効果は、望ま
しくない質量対電荷比を有する全ての望ましくないイオ
ン(期間A間で電子ビームとの相互作用から結果的に発
生するイオン等)を領域16内から散逸させるようにする
ことである。
期間Aの終了前に、電離電子ビーム及び濾波されたノ
イズ信号のゲート制御がOFFに切り換えられる。
図6は、濾波されたノイズ信号の好ましい実施形態の
周波数・振幅スペクトルを表わしている。図6の信号
は、基本電圧信号が非最適直流成分(例えば、直流成分
が全くない)を持っているなら、段階A間で環状電極11
に印加される基本電圧信号のRF成分が周波数1.0MHzを持
っている場合に用いることを意図している。「最適直流
成分」の語句については以下に説明される。図6に示さ
れるように、図6の濾波されたノイズ信号の帯域幅は、
軸方向共振について約10kHz乃至500kHz、半径方向共振
について約10kHz乃至175kHzに延在する(周波数を増大
させる成分は質量対電荷比を減少させるイオンに対応す
る)。トラップ内に蓄積される特定の親イオンの軸方向
共振周波数に対応する周波数(10kHzから500kHz間)に
おいて濾波されたノイズ信号にはノッチ(約1kHzの幅を
持つ)が存在する。
その代わりに、濾波されたノイズ信号は、トラップ内
に蓄積される関心のあるイオン(即ち、親イオン)の半
径方法共振周波数に対応するノッチを有し得るか(これ
は、濾波されたノイズ信号が、むしろトラップの端電極
ではなく四極イオントラップの環状電極に印加される一
種の実施形態において有用である)若しくはそれが2つ
又はそれ以上の、各々がトラップ内に蓄積される異なっ
たイオンの共振周波数(軸方向又は半径方向)に対応す
るノッチを持ち得る。
濾波されたノイズ信号のノッチ周波数範囲内に共振周
波数を有する、期間A中にトラップ領域16内で発生され
る(又は領域16内に注入される)イオンは、それらの質
量対電荷が基本電圧信号によって発生されるトラップ場
で安定して捕捉される範囲内にある場合には、期間Aの
終了時点でトラップ内に留まるであろう(その理由は、
それらのイオンが濾波されたノイズ信号によってトラッ
プ外へ共振されないからである)。
本発明に記載される(MS)n質量分析を行なうため
に、濾波されたノイズ信号は、各解離される親イオンの
共振周波数において配置されるノッチを持っている。
基本電圧信号が最適直流成分(即ち、トラップ場に対
して望ましい低周波数カットオフと望ましい高周波数カ
ットオフの両方を設置するようにするために選択された
直流成分)を持っている場合には、図6に示された「よ
り狭い」周波数帯域幅を持つ濾波されたノイズ信号は、
段階Aが実行される間に用いられ得る。低周波数カット
オフに対応する最大質量対電荷比より大きい最大質量対
電荷比を有するイオンはトラップ領域内に安定した軌道
を持決して持たず、従って、たとえ濾波されたノイズ信
号の印加がなくてもトラップから散逸するので、このよ
うな「より狭い」帯域幅を持つ濾波されたノイズ信号で
充分である(最適直流成分が印加されると仮定して)。
もし基本電圧信号が最適直流成分を持つなら、不要な親
イオンをトラップ外へ共振させるために10kHz(例え
ば、100kHz)を超える最小周波数成分を有する濾波され
たノイズ信号が概して充分であろう。
期間Aの後期間B間で、少なくとも1つの高電力周波
数成分と少なくとも1つの低電力周波数成分と持つ補助
交流電圧信号が、トラップに印加される(図1の装置の
発生器35又は適切な電極に接続される第二補助交流電圧
発生器を作動させることによって)。低電力成分の振幅
(印加された出力電圧)は、選択されたイオンの解離
(又は反応)を誘導させるには充分であるが、このよう
なイオンをトラップ外へ放出させる(又は検出するため
に前記イオンを充分励起させる)ためには分である。一
般的に、各低電力成分の振幅は、約100mVから200mVの範
囲内にある。各高電力成分は、選択されたイオンをトラ
ップ外へ放出させる(イオンを共振的に励起させる)た
めに充分大きい振幅(一般的に、1ボルトから10ボルト
程度の範囲にある)を有する。
各高電力及び低電力周波数成分の周波数は、特定の質
量対電荷比を持つイオンの共振周波数と適合するように
選択されている。各低電力成分は、親、娘、試薬、又は
生成物イオンになる特定の捕捉されたイオンの解離又は
反応を誘導させるために印加され、各高電力成分は、各
解離又は反応過程の不要な生成物をトラップ外へ共振的
に放出させるために印加される。
図5の方法の最終段階「C」において、検出のために
選択され、且つ捕捉されたイオンが励起される。段階C
において、(MS)n操作を行なうための一種の好ましい
実施形態では、段階Bの後、トラップ内に残存する選択
された娘イオンは、検出するために非連続的な質量順位
で励起される。検出のために選択されたイオンの励起
は、(図5に示されているように)第二補助電圧信号を
トラップに印加することによって達成される。
第二補助電圧信号は、実質的に印加されたパルスから
構成されることが好ましく、又、これらのパルスは、各
々、関心のあるイオンの共振周波数と適合する周波数
(又は、周波数帯域)を持っている。このようなパルス
の各々に応答して、パルス周波数と適合する共振周波数
を有するトラップ内のイオンは、(トラップ内又はトラ
ップ外検出器を用いて)検出するのに充分に、且つ速や
かに共振されるであろう。1991年5月10日に提出された
(且つ、本出願の譲受人に譲渡された)同時係属中の米
国特許出願07/698,313は、検出するために非連続的質量
順位でイオンを励起させるために段階Cにおいて使用す
るのに適している補助電圧信号の幾つかの例を開示して
いる。
図5の方法の段階Bにおける印加に適する補助電圧信
号の例については、図7に関して以下に記載される。図
7は、8個の高電力周波数成分(fd1、fd2、fd4、f
gd1、fgd3、fgd4、fggd2、fggd3)と、5個の低電
力周波数成分(fp、fd3、fgd2、fggd1、fgggd1)
を持っている1つの信号を表わす周波数振幅スペクトル
である。各低電力成分の振幅は、約200mVである。各高
電力成分の振幅は、約1ボルトから10ボルトの範囲内に
ある。イオントラップに印加されると、図7の信号の全
周波数成分も同時に印加される。
図5の方法の段階Bにおいて印加されると、図7の信
号がトラップ内の特定の曽々孫娘イオンの種(図7では
「gggd1」と識別される)を単離させるので、この種の
娘は段階Cにおいて検出できる。イオンの種は、以下に
示すように単離される。成分fpは、捕捉された親イオ
ン「P」を4種の娘イオン(d1、d2、d3、d4)に解離さ
せる反応を誘導する。高電力信号成分fd1、fd2、fd4
を放出する。同時に、成分fd3は、娘イオンd3を4種の
孫娘イオン(gd1、gd2、gd3、gd4)に解離させる反応を
誘導する。高電力信号成分fgd1、fgd3、fgd4は、直
ちにトラップ外へ種gd1、gd2、gd3、gd4を放出する。同
時に、成分fgd2は、孫娘イオンgd2を3種の非孫娘イオ
ン(ggd1、ggd2、ggd3)に解離させる反応を誘導する。
高電力信号成分fggd2とfggd3は、直ちにトラップ外へ
種ggd2とggd3を放出する。同時に、低電力成分fggd1は
曽孫娘イオンggd1を1つの種の曽々孫イオン(gggd1)
に解離させる反応を誘導し、低電力成分fgggd1は、曽
々孫娘イオンgggd1を1世代の曽々々孫娘イオンに解離
させる反応を誘導する。これらの曽々々孫娘イオンは、
トラップ内に留まり、検出するために段階Cにおいて励
起させることができる。
図7の信号を変形させた数多くの変形信号が可能であ
る。例えば、高電力(又は、低電力)周波数成分(各々
の周波数が有限の周波数範囲内にある成分の組から構成
される)は、図7の13娘の個別の周波数成分のうちの1
つ以上の成分と置き換えることができる。
図6の濾波されたノイズ信号を変形させた多くの変形
信号も可能である。このような変形信号の幾つかについ
ては、既に上述されている。図6の信号の別の変形信号
では、その信号のノッチが広い周波数範囲に及ぶ(従っ
て、一帯域の周波数成分を表わしている)。
図5の実施形態の変形方法では、関心のあるイオン
(即ち、「目標イオン」)、又、不要なイオンも、トラ
ップ内に蓄積される。これは、図5の期間Aに関して上
述した各段階を行なうことによって達成される。目標イ
オンは親イオンになる可能性はあるが、そうなる必要は
ない。次に、選択的に、トラップ外へ不要なイオンを放
出させるために、図5の期間Bにに関して上述した補助
交流電圧信号がトラップに印加される。最後に(選択的
第二段階の後、又は選択的第二段階が省かれた場合には
第一段階の直後)、検出のために望ましい一連の捕捉さ
れた目標イオン(又は、目標イオンの組)を共振させる
ために、一連の補助電圧信号がトラップに印加される。
各補助電圧信号は、非ゼロ有限周波数帯域幅を有するパ
ルス信号である。補助電圧信号は、連続的質量対電荷比
の順位で、又は望ましい非連続的質量対電荷比の順位
で、目標イオン(又は、目標イオンの組)を励起させる
ことができる。選択され、且つ捕捉されたイオン(又
は、捕捉されたイオンの組)の共振周波数、又は周波数
範囲と適合するようにするために、各補助電圧信号の帯
域幅が選択される。質量分解能は、各印加された補助電
圧信号の帯域幅を縮小することによって増大する。総合
質量分析比率(即ち、望ましい範囲内にある質量対電荷
比を持つ目標イオンが共振的に励起される比率)は、各
印加された補助電圧信号の帯域幅を増大させることによ
って増大する。従って、各補助電圧信号の帯域幅は、質
量分解能と質量分析率との間に望ましい均衡を達成させ
るために選択される。
別種の好ましい実施形態については、図8に関して以
下に記載される。図8の期間Aにおいて発生する、この
方法の第一段階は、好ましいイオンをトラップ内に蓄積
させることである。例えば、これは、四極トラップ場を
設置するために基本電圧信号をトラップに印加し(即
ち、図1の装置の発生器14を作動させ)、更に、(一般
的には、100マイクロ秒程度ので短い期間で)電離電子
ビームをイオン蓄積領域16内に導入することにより達成
される。そのそのその代わりに、四極トラップ場が設置
され、外部発生されたイオンは蓄積領域16内に注入され
る。
段階Aにおいても、「濾波されたノイズ」信号(例、
図6のノッチ濾波された広帯域ノイズ信号)がトラップ
に印加される。基本電圧信号と、段階Aで印加され、且
つ濾波されたノイズ信号との組み合わせ効果は、実質的
に全ての不要なイオン(期間Aにおける電子ビームとの
相互作用から発生し、又、望ましくない質量対電荷比を
持つイオンを含む)を領域16内から散逸させる。濾波さ
れたノイズ信号は、(不要なイオンを半径方向に共振さ
せるために)環状電極に印加されるか、又は、(不要な
イオンを軸方向に共振させるために)端電極の1つ又は
両方に印加できる。
期間Aの終了前に、電離電子ビーム及び濾波された雑
音信号がゲートOFFされる。
期間Aの後、期間Bにおいて、補助交流電圧信号は、
検出のために目標イオンの悔を共振させるために、(例
えば、図1の装置の発生器35、又は、適切な電極に接続
された第二補助交流電圧発生器を作動させることによっ
て)トラップに印加される。補助交流電圧信号は、同時
又は順次に目標イオンを共振させるように設計できる。
期間Bにおいて同時検出するために目標イオンを共振さ
せるために、補助電圧信号は、各目標イオンを共振させ
るための周波数成分(又は、一帯域の周波数成分)を含
む周波数振幅スペクトルを持っているべきである。その
代わりに、検出するための目標イオンを順次に放出させ
るために、基本捕捉電圧を走査することができる。
期間Bにおいて検出された目標イオン(即ち、期間B
に発生する図8の「イオン信号」部分)が積分され、こ
の積分された目標イオン信号は、1つ以上の最適化パラ
メータ、例えば、目標イオンの検出中に系の感度を極大
にするために最適な数(即ち、最低密度)の目標イオン
を蓄積させるのに必要な「最適」電離時間、又は「最
適」電離時間と「最適」電離電流の両方、を決定するた
めに(普通の当業者にとっては明白であるような方法
で)操作される。後続の目標イオン蓄積段階における最
適化パラメータの印加が、理想的には目標イオンの検出
操作中システムの感度を最大にするのに丁度充分な目標
イオンの蓄積に帰着されるべきである。
次に、図8の方法の段階Cにおいて、電離電子ビーム
(又は、注入されたイオン・ビーム)と濾波されたノイ
ズ信号の両方が、最適な数の目標イオンを捕捉させるた
めに、期間Bにおいて決定された最適電離時間でトラッ
プに印加される。
最後に、図8の方法の段階Dにおいて、捕捉された目
標イオンは検出のために励起される。これは、検出する
ための目標イオンを同時に共振させるために広帯域補助
交流電圧信号を印加することによって達成される。その
代わりに、補助電圧信号は、順次印加された交流パルス
から構成され、これらのパルスは、各々、1つ以上の目
標イオンの共振周波数と適合する周波数(又は、周波数
帯域)を持っている。他の変形方法では、期間Dの質量
分析は、不連続的励起技術、和共振走査、質量選択安定
性走査若しくは基本捕捉電圧(又は、基本及び補助捕捉
電圧の組み合わせ電圧)走査を用いて達成される。
図8に関して上述した感度極大加技術は、さまざまな
状況で利用できる。例えば、この技術は(MS)n又はCI
若しくは組み合わせ(MS)n/CI質量分析操作を開始する
際の予備的な手順として行なわれ得る。
一例として、以下に、CI質量分析操作の状況で使用す
るために図8の方法の変形方法について記載する。この
例では、試薬イオン、試薬前駆物質イオン、及び生成物
イオンを蓄積させるために、トラップ場パラメータが期
間Aにおいて設置される。その後、試薬前駆物質イオン
は、試薬イオンを生成させるために反応することが可能
になり、又、試薬イオンは、期間Aの後で、且つ期間B
の前にある短い反応時間(例えば、約1ミリ秒の持続時
間)においてイオンを生成させるためにサンプル分子と
反応する。次に、期間Bにおいては、補助電圧信号は検
出のために生成物イオンを共振させ、又、後続期間Cに
おける最適電離(電子ゲート)時間と、最低電離時間期
間の後に発生する後続反応期間における最低CI反応時間
の両方を決定するために、検出されたイオン信号の積分
が操作される。後続反応期間では、期間Cで発生され、
且つ蓄積された試薬イオンが、生成物イオンを生成する
ために反応することが可能になるであろう。反応期間で
は、関心のある試薬イオンと生成物イオンを蓄積させる
ために、トラップ場パラメータが設置されるべきであ
る。最終反応期間の後、質量分析は図Bの期間Dにに関
して上述された方法で達成される。
別の例としては、(MS)n質量分析操作を行なうため
の図8の方法の変形方法について、以下で考察する。こ
の例では、親イオンだけではなく、関心のある娘イオン
(より高次の娘イオンを含む)を蓄積させるために、ト
ラップ場パラメータが期間Aで設置される。その後、蓄
積された親イオンが、期間Aの後で、且つ期間Bの前に
ある短い反応期間において娘イオンを発生するように誘
導される。次に、期間Bでは、補助電圧信号が検出のた
めの関心のある娘イオンを共振させ、又、後続期間Cに
おける最適電離(電子ゲート)時間と、期間Cの後に発
生する後続期間における最適解離時間の両方を決定する
ために、検出されたイオン信号の積分が操作される。後
続反応期間では、期間Cで蓄積された親イオンが、関心
のある娘イオンを発生するように誘導されるであろう。
この反応期間では、関心のある各娘イオンを蓄積させる
ために、トラップ場パラメータが設置されるべきであ
る。最終反応期間後、(MS)n質量分析は、上述した方
法外へ選択された適切な質量分析技術を用いることによ
って達成される。
本発明図8の実施形態の別の変形では、期間Aでイオ
ンをイオントラップの中に注入するために、「RF/DCモ
ード」四極電場が用いられる。1組の目標イオンが、
「RF/DCモード」電場を用いてトラップの中に注入され
る(又、注入されたイオンは、トラップ領域ないに蓄積
される)。その後、蓄積された目標イオンの少なくとも
幾つかは、(例えば、図8の期間Bで印加された型の補
助交流出夏信号を印加することによって)検出するため
に励起され、その結果発生した目標イオンが検出され
る。積分された目標イオン信号が目標イオン信号を積分
することによって発生され、又、最適数の目標イオンを
トラップ領域に蓄積させるための最適化パラメータ(望
ましくは、目標イオンをトラップ領域の中に注入させる
のに最適な持続時間を含む)を決定するために、積分さ
れた目標イオン信号は操作され、この操作を行なう場合
に、最適数の目標イオンを検出するために励起させるこ
とは、結果的に目標イオンの検出感度を極大にする。そ
の後、最適数の目標イオンをトラップ領域内に蓄積させ
るために、最適化パラメータが(望ましくは、目標イオ
ンを前記最適持続時間でトラップ領域の中に注入するこ
とによって)印加される。
請求の範囲では、「反応」という用語は、CI方法でで
発生する型の反応だけではなく、広い意味で、((MS)
nで発生する型の)解離を表わす場合にも用いられる。
又、請求の範囲では、「生成物イオン」という用語は、
CI又はCI/(MS)n方法で生成される型の生成物イオン
だけではなく、広い意味で(MS)n方法で生成される型
の娘、孫娘、及び、より高次の娘イオンを表わす場合に
も用いられる。又、請求の範囲では、「親イオン」とい
う用語も、広い意味で、CI方法で反応する試薬イオンだ
けではなく、(MS)n方法で解離させる親イオンを表わ
す場合にも用いられる。
本発明の上述した方法の他のさまざまな修正及び変形
は、本発明の範囲及び精神に反することなく、当業者に
対しては明白である。本発明は、特定の好ましい実施形
態を関連して記載されてはいるけれども、請求された発
明はこのような特定の実施形態に不当に限定されるべき
ものではないことは理解されるべきである。

Claims (40)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)一組の電極によって境界づけられたト
    ラップ領域内に親イオン、生成物イオン及び好ましくな
    いイオンを捕捉することができるトラップ場を設置し、 b)該電極のすくなくとも1つに補助交流電圧信号を印
    加し、該補助交流電圧信号は、高電力周波数成分及び低
    電力周波数成分を有し、該低電力周波数成分は、親イオ
    ンの第1反応を誘導させるために選択された振幅を有
    し、該第1反応は生成物イオンを生成し、該低電力周波
    数成分は親イオンの共振周波数と整合する周波数を有
    し、該高電力周波数成分はトラップ領域内から該好まし
    くないイオンを放出させるのに充分な振幅を有し、該低
    電力周波数成分が該高電力周波数成分と同時に印加され
    るようにすることから成る質量分析方法。
  2. 【請求項2】前記好ましくないイオンが前記第1反応の
    第2生成物イオンである、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】工程b)の後に、 c)検出用生成物イオンを励起させることを含む、請求
    項1の方法。
  4. 【請求項4】工程c)が、トラップ内検出器を用いたト
    ラップ内検出を行なうのに十分な程度ま前記生成物を共
    振させることを含む、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】前記トラップ場が3次元四極トラップ場で
    あり、前記電極が環状電極及び中心軸に沿って分離され
    た1対の端電極を含み、該中心軸から離れて配置された
    検出器を用いて生成物イオンを検出するこを含む、請求
    項3の方法。
  6. 【請求項6】前記トラップ場が3次元四極トラップ場で
    あり、前記電極が環状電極及び中心軸に沿って分離され
    た1対の端電極を含み、該中心軸に沿って配置された検
    出器を用いて生成物イオンを検出することを含む、請求
    項3の方法。
  7. 【請求項7】前記補助交流電圧信号が高電力周波数成分
    を含む周波数成分帯域を有する、請求項1の方法。
  8. 【請求項8】前記補助交流電圧信号が低電力周波数成分
    を含む周波数成分帯域を有する、請求項1の方法。
  9. 【請求項9】工程a)が、トラップ領域の外に親イオン
    以外の好ましくないイオンを共振させるために、少なく
    とも前記電極の1つに濾波されたノイズ信号を印加する
    ことを含む、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】前記トラップ場が3次元四極トラップ場
    であり、前記電極が環状電極及び1対の端電極を含み、
    工程a)が、該トラップ場を設置するために該環状電極
    に基本電圧信号を印加し、好ましくないイオンを環状電
    極に向かって半径方向にトラップ領域内の外に共振させ
    るために該環状電極に濾波されたノイズ信号を印加する
    ことを含む、請求項9の方法。
  11. 【請求項11】前記トラップ場が3次元四極トラップ場
    であり、工程a)が、該電極に無線周波数成分を有する
    基本電圧信号を印加することを含む、請求項1の方法。
  12. 【請求項12】前記低電力周波数成分が100ミリボルト
    乃至200ミリボルトの範囲の振幅を有し、前記高電力周
    波数成分が1ボルト乃至10ボルトの範囲の振幅を有す
    る、請求項1の方法。
  13. 【請求項13】a)一組の電極によって境界づけられた
    トラップ領域内に親イオン、生成物イオン及び好ましく
    ないイオンを捕捉することができるトラップ場を設置
    し、 b)該電極に補助交流電圧信号を印加し、該補助交流電
    圧信号が少なくとも2つの高電力周波数成分及び少なく
    とも2つの低電力周波数成分を有し、該低電力周波数成
    分は、捕捉されたイオンの反応を誘導させるために選択
    された振幅及び該捕捉されたイオンの共振周波数の整合
    する周波数を有し、該反応が生成物イオンを生成し、該
    高電力周波数成分は好ましくないイオンの共振周波数と
    整合する周波数を有し、該高電力周波数成分はトラップ
    領域の外へ好ましくないイオンを放出させるのに十分な
    振幅を有し、該低電力周波数成分が該高電力周波数成分
    と同時に印加されるようにすることから成る質量分析方
    法。
  14. 【請求項14】前記好ましくないイオンの少なくとも1
    つが前記生成物イオンの1つである、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】工程b)の後に、 c)検出用生成物イオンを励起させることを含む、請求
    項13の方法。
  16. 【請求項16】前記生成物イオンから選択されたイオン
    が検査のために不連続な質量順位で励起される、請求項
    15の方法。
  17. 【請求項17】工程c)が、トラップ内検出器を用いた
    トラップ内検出を行なうのに十分な程度まで前記生成物
    イオンから選択された前記1つのイオンを共振させるこ
    とを含む、請求項15の方法。
  18. 【請求項18】前記トラップ場が3次元四極トラップ場
    であり、前記電極が環状電極及び中心軸に沿って分離さ
    れた1対の端電極を含み、該中心軸から離れて配置され
    た検出器を用いて生成物イオンを検出することも含む、
    請求項15の方法。
  19. 【請求項19】前記トラップ場が3次元四極トラップ場
    であり、前記電極が環状電極及び中心軸に沿って分離さ
    れた1対の端電極を含み、該中心軸に沿って配置された
    検出器を用いて生成物イオンを検出することを含む、請
    求項15の方法。
  20. 【請求項20】前記補助交流電圧信号が前記高電力周波
    数成分を含む周波数成分帯域を有する、請求項13の方
    法。
  21. 【請求項21】前記補助交流電圧信号が前記低電力周波
    数成分の第一成分を含む周波数成分帯域を有する、請求
    項13の方法。
  22. 【請求項22】前記低電力周波数成分が第1親イオンの
    少なくとも1つの反応を誘導させるために選択された振
    幅を有し、工程a)が、前記第1親イオン以外の好まし
    くないイオンをトラップ領域の外へ共振させるために、
    前記電極の少なくとも1つに濾波されたノイズ信号を印
    加することを含む、請求項13の方法。
  23. 【請求項23】前記低電力周波数成分が100ミリボルト
    乃至200ミリボルトの範囲の振幅を有し、前記高電力周
    波数成分が1ボルト乃至10ボルトの範囲の振幅を有す
    る、請求項13の方法。
  24. 【請求項24】a)一組の電極によって境界づけられた
    トラップ領域内に目標イオン及び好ましくないイオンを
    捕捉することができるトラップ場を設置し、工程a)の
    後に、 b)一連の望ましい検出用イオンを共振的に励起させる
    ために、前記電極の少なくとも1つに一連の補助電圧信
    号を印加し、前記補助電圧信号の各々は非ゼロ有限周波
    数帯域幅を有するパルス信号であるようにすることから
    成る質量分析方法。
  25. 【請求項25】前記各補助電圧信号の帯域幅が、前記捕
    捉されたイオンから選択されたイオンの共振周波数にま
    たがる狭帯域である、請求項24の方法。
  26. 【請求項26】前記各補助電圧信号の帯域幅が前記捕捉
    されたイオンから選択された1組のイオンの共振周波数
    の範囲と整合するように選択される、請求項24の方法。
  27. 【請求項27】工程a)の後でかつ工程b)の前で、 c)前記トラップ領域から好ましくないイオンの少なく
    とも幾つかを放出させるために、前記電極の少なくとも
    1つに補助交流電圧信号を印加することを含む、請求項
    24の方法。
  28. 【請求項28】a)一組の電極によって境界づけられト
    ラップ領域内に目標イオン及び好ましくないイオンを捕
    捉しかつ該トラップ領域内に一組の目標イオン及び好ま
    しくないイオンを蓄積することができるトラップ場を設
    置し、 b)該好ましくないイオンの少なくとも幾つかをトラッ
    プ領域の外へ共振させるために、該電極のうちの少なく
    とも1つに濾波されたノイズ信号を印加し、工程b)の
    後で、 c)検出用目標イオンの少なくとも幾つかを励起させる
    と共に前記目標イオンの少なくとも幾つかを励起させた
    結果生じた目標イオン信号を検出し、 d)前記目標イオン信号を積分することによって、積分
    された目標イオン信号を発生させると共に積分された目
    標イオン信号を操作し、前記トラップ領域内に最適数の
    目標イオンを蓄積するための最適化パラメータを決定す
    るようにし、検出用目標イオンの最適数の励起が、最大
    目標イオン検出感度に帰着するようにし、工程d)の後
    で、 e)前記最適数の目標イオンを蓄積するために最適化パ
    ラメータを適用し、 f)工程e)間に蓄積された目標イオンを検出するため
    に励起させることから成る質量分析方法。
  29. 【請求項29】工程e)が、トラップ領域の外へ好まし
    くないイオンを共振させるために、前記電極の少なくと
    も1つに濾波されたノイズ信号を印加することを含む、
    請求項28の方法。
  30. 【請求項30】工程f)が、一連の所望の検出用目標イ
    オンを共振的に励起させるために、前記電極の少なくと
    も1つに一連の補助電圧信号を印加することを含む、請
    求項28の方法。
  31. 【請求項31】前記最適化パラメータが最適電離時間を
    含む、請求項28の方法。
  32. 【請求項32】工程e)が、前記最適電離時間に亘り電
    離電子ビームを前記トラップ領域内へ導入することを含
    む、請求項31の方法。
  33. 【請求項33】工程e)が、前記最適電離時間に亘りイ
    オンビームを前記トラップ領域内へ注入することを含
    む、請求項31の方法。
  34. 【請求項34】前記目標イオンが生成物イオンであり、
    試薬イオン及び前駆体としてのイオンが工程a)間に蓄
    積され、工程a)及びb)の後であるが工程c)の前
    で、工程a)間に蓄積された該試薬イオン及び該前駆体
    としてのイオンを反応させ、それによって生成物イオン
    を発生させると共に該生成物イオンの少なくとも幾つか
    が検出のために工程c)間に励起されるようにする、請
    求項28の方法。
  35. 【請求項35】前記目標イオンが娘イオンであり、親イ
    オンが工程a)間に蓄積され、工程a)及び工程b)の
    後であるが工程c)の前で、工程a)間に蓄積された親
    イオンの少なくとも幾つかを解離させ、それによって、
    娘イオンを発生させると共に該娘イオンの少なくとも幾
    つかが検出のために工程c)間に励起されるようにする
    ことを含む、請求項28の方法。
  36. 【請求項36】工程c)が、検出用の前記目標イオンの
    少なくとも幾つかを励起させるために前記トラップ場を
    変化させることをも含む、請求項28の方法。
  37. 【請求項37】工程c)が、前記電極の少なくとも1つ
    に補助電圧信号を印加し、それによって前記トラップ領
    域内に組合わせトラップ場を設置するようにし、 検出用の前記目標イオンの少なくとも幾つかを励起させ
    るために該組合わせたトラップ場を変化させることを含
    む、請求項28の方法。
  38. 【請求項38】工程f)が、検出用の前記目標イオンを
    励起させるために前記トラップ場を変化させることをも
    含む、請求項28の方法。
  39. 【請求項39】工程f)が、前記電極の少なくとも1つ
    に補助電圧信号を印加し、それによって前記トラップ領
    域内に組合わせたトラップ場を設置するようにし、 検出用の前記目標イオンのすくなくとも幾つかを励起さ
    せるために該組合わせたトラップ場を変化させることを
    含む、請求項28の方法。
  40. 【請求項40】工程c)が、検出用の前記目標イオンの
    少なくとも幾つかを共振的に励起させるために、前記電
    極の少なくとも1つに補助交流電圧信号を印加すること
    を含む、請求項28の方法。
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