JPH09501474A - ニットブリーフブランクの製造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 並列なブリーフブランク（ＢＬＫ、ＢＬＫ’）を電子的に制御された丸編み機でチューブ状（Ｔ）に編む方法であって、チューブ（Ｔ）は針選択（５０）によってブリーフブランク（ＢＬＫ、ＢＬＫ’）同士の間に開口（ＡＰ、ＡＰ’）を形成するように形作られ、その開口は開口（ＡＰ、ＡＰ’）に渡って糸を編んでしまう針（５０’）の動作を行わないことによって脚部開口（ＬＯ、ＬＯ’）を提供する。同時に非動作針（５０’）にフィードされた糸（Ｙ２）はカットされ（４２、４４）捕獲され（４６）開口（ＡＰ、ＡＰ’）か形成される。ブランク（ＢＬＫ，ＢＬＫ’）の端部分はチューブ（Ｔ）がウェール方向に切り開かれてブリーフを形成するために別個のブランク（ＢＬＫ，ＢＬＫ’）を提供するするまで合わされたままである。糸は開口（ＡＰ、ＡＰ’）に渡って編まれないために、糸の使用が非常に節約され、同時に脚部開口（ＬＯ、ＬＯ’）の形成が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】 ニットブリーフブランクの製造 本発明は、ブリーフが製造されるニットブリーフブランクの製造に関する。 ブリーフとは、着用者の胴体の下半身部分、即ちウエストから股下部分を覆う ために用いられるボディ部分を有し、更に股部分の両端にそれぞれ二つの脚部用 開口を有し、下部端で閉じられる衣服を意味する。 伝統的には、ニットブリーフは裁断及び縫製として公知の工程によって製造さ れ、その工程において英国特許番号１ ４８５ ９５２の図１に例示された形状 のブランク（blank:未加工品）は平坦なメリヤス生地から人の手で裁断された。 次にブランクは側部が縫い合わされて完全なブリーフになった。この工程では明 らかに時間を消費するため、高価になる。 英国特許番号１ ４８５ ９５２に開示された発明は、要求される形状のブリ ーフブランクが丸編み機によって縫い目のないチューブ状ブランクから製造され るという漸進的なステップを表した。次にこのチューブ状ブランクが切り開かれ て平坦にされ、側部が縫い合わされた。 ヨーロッパ特許番号０ ２１１ ６４１は列状のブリーフブランクが並列に合 わされてチューブ状に編まれるという更に漸進的なステップを提供した。そのヨ ーロッパ特許の図５は、ウェール（縦の目）方向の分離位置２２を有するウェス トにスリットのないチューブを例示しており、切り開かれると側部が縫い合わさ れて完全なブリーフになる二つのブリーフブランクを提供する。 ヨーロッパ特許で説明されたこの方法は商業的に非常に優れているが、特に三 つ以上のブランクが列状に編まれた場合及びウェール方向分離が行われる場合、 この特許の図２に示されるようなポイントＡＣ間及びＡ１−Ｃ１間で股部分が横 方向に十分に縮まない傾向がある。このことはラインＡ−Ａ１とＣ−Ｃ１との間 の繊維をカットする職工が必要であることを意味し、これでは製造が明らかに遅 くなるため望ましくない。二つのブランクが製造される時でも上記に説明したよ うに繊維をカットすることが必要になることがある。 本発明は、ブリーフブランク、更に詳細にはヨーロッパ特許番号０ ２１１ ６４１に説明されたような列状のブランクの一つとして編まれたブランクを編む 際に無駄となる紡績糸の量を減らす方法を得ることを目的とする。 本発明に従うと、並列な列状の複数のブリーフブランクをチューブ状に編む方 法が提供されており、その方法は、針選択のための電気−機械的針及びステッチ 長さ制御を有する電子制御された丸編み機で前記チューブを編むことを含み、針 選択によってブリーフブランク同士間の位置でチューブを形成するステップを有 し、更に詳細に言うと開口に渡って紡績糸を編む針の動作を行わないことによっ て脚部用開口を提供する開口を形成し、同時に前記非動作針への糸の送りをカッ トし及び捕獲することによって前記ブリーフブランクが縫い合わされたままの端 部分を有してブリーフブランク間に形成されるステップであり、更に前記ブラン ク同士間の位置でウェール方向にチューブを切り開くステップを有し、ブリーフ 製造のために要求される形態の複数の分離されたブリーフブランクを提供する。 本発明の一つの利点は、ヨーロッパ特許番号０ ２１１ ６４１の方法におけ るカットロスによって無駄となる紡績糸の量を列状で製造されるブリーフブラン クの数に従って１５乃至２０％減少させることができることである。 本発明の更なる利点は、各ブランクを特定の最終用途、例えばファッション、 スポーツ又は医療アプリケーションに合わせて形作ることによって脚部用開口の 成形が非常に容易になることである。これに関連して異なるタイプのブリーフ、 例えばスポーツブリーフ及びファッションブリーフがチューブの同じ列で製造さ れることができることが理解される。 本発明は添付図面を参照として例示として更に説明される。 図１は丸編み機から取られたウエストにスリットのないチューブの概略図を示 す。 図２は図１に示されたニットチューブから製造された開かれた平坦なニットブ リーフブランクを示す。 図３は縫い合わせるためにブリーフの形態に折り畳まれた図２に示されたブラ ンクの一つを例示する。 図４は図３の折り畳まれたブリーフから完成されたブリーフを例示する。 図５は修正されたウエストにスリットのない図１のチューブを９０°回転させ たものを例示する。 図６及び図７は紡績糸カッタ及び捕獲装置（トラッパー）を使用して本発明を 実行する方法を概略的に例示する。 図８はマルチフィード丸編み機で実際に用いられる図６及び７の装置を示した 斜視図である。 図１に示されるウエスト（くびれた）チューブＴは、電子的に制御されたマル チフィード丸編み機の完全な回転編みによって編まれる。チューブＴは重ね合わ され縫い合わされた二つのブリーフブランクＢＬＫ及びＢＬＫ’から成り、マシ ーンから除去された後はほぼ砂時計のような形状（鼓形）である。 開口ＡＰは細長く、側部がほぼ平行で示される。この形状は例示し易くするた めだけのもので、実際は開口は図５から分かるように端部よりも中央部が広いこ とが理解される。開口ＡＰは”整形フリンジ”ＳＦを有し、該フリンジはＤＳ− ＣＳ−ＣＳ−ＤＳ−Ｄ１−Ｃ１−Ｃ−Ｄ間に形成され、その側部では各ブランク ＢＬＫ、ＢＬＫ’に対してそれぞれ一つの脚部用開口ＬＯ、ＬＯ’を提供する。 同様に、反対側、即ち右側には”整形フリンジ”ＳＦ’を有する更なる開口ＡＰ ’がＢＳ−ＡＳ−ＡＳ−ＢＳ−Ｂ１−Ａ１−Ａ１−Ｂ間に延出し、各ブランクに 対して更なる脚部用開口ＬＯ又はＬＯ’を提供する。股部分はＧとＧ１の間で示 される。 ブランクＢＬＫ、ＢＬＫ’は端部Ｅ−Ｄ、ＤＳ及びＦ−Ｄ１、ＤＳ、及びＥ１ −Ｂ、ＢＳ及びＦ１−Ｂ１、ＢＳでつながっている。前部ブリーフブランクＢＬ ＫのＥ−Ｅ１及びＦ−Ｆ１部分はブランクから製造されるブリーフのウエストバ ンドＷＢを形成し、後部ブリーフブランクＢＬＫ’にも同じアレンジが施される 。二つのブリーフブランクの分離を容易にするために、マシーンの複数の針、例 えば三本の針がＺ−Ｚで示されるようなチューブＴの直径方向に対向する部分で 公知の方法によって省略される。 編み中に開口ＡＰ及びＡＰ’を形成することによって、そうでない場合は開口 ＡＰ及びＡＰ’に渡って編まれてしまい次に除去される糸の浪費をかなり防ぐこ とができ、同時に除去動作が省かれる。 図６及び７を参照すると、丸編み機の部分が概略的に示されており、紡績糸フ ィーダはフィーダアーム４１を有して４０で示され、上部固定糸カッタ又はナイ フは４２、糸送り装置及び回転下部カッタは４４及び糸捕獲デバイスは４６で示 される。 カッタ４２は回転カッタ４４に対して固定位置にあるが、有効的なカット動作 のために回転カッタの外周歯４４０で回転カッタ４４の表面に対して４８でスプ リングロード（スプリング付勢）される。カッタ４４は平坦な丸のこ歯のリング の形態であり、マシーンの針シリンダー５５と共に回転するように固定される。 歯４４０はラチェット又はバットレスの形態であり、歯の各々にはカッティング エッジ４４２が設けられ、固定カッタ４２とエッジ方向で協働する。 糸はフィーダアーム４１まではＹ１、フィーダアーム４１から選択された針５ ０まではＹ２、及びカッタ４２、４４より先はＹ３としてそれぞれ示される。針 選択システムは公知であるため、示されない。 針シリンダー５５が回転すると個々の針５０が位置Ｓ１で選択される（図６） 。選択された針５０は針カム作動手段によって公知の方法で持ち上けられて古い 、即ち前に編まれたループがクリアーされ、フィーダアーム４１からの糸Ｙ２を 受け取るように針を配置して新しい、即ち更なるループを形成することが可能と なる。この編み動作は一グループ、即ち複数の選択された針に対して続く。 選択された針のグループの最後の針がフィーダアーム４１に到達し該アームを 通過する時、次の針５０’は図７に示されるように下部、即ち非動作レベルのま まで単にアーム４１を通過する。次にフィーダアーム４１からフィードされた糸 Ｙ２は非動作針５０’を通過して編み機のヘッドの中央に向かって内部へ入り、 その最中に糸は針シリンダー５５と同じ速度で共に回転する送り装置／カッタ４ ４の歯４４０に捕獲される。図７では、糸Ｙ２は歯４４０に捕獲されてカットさ れる直前であることが示され、又最初にＹ２’で既に吸い込みノズル４６０に導 かれているのも示される。 次に、捕獲された糸は回転カッタ４４及び固定カッタ４２の動作によって切断 される。この動作によって二つの解放された糸の端部が形成され、一方は選択さ れた針のグループの最後にある端Ｙ３、即ちカッタ４２、４４より先にある切ら れた端であり、もう一方はフィーダアーム４１からの端Ｙ２’である。この端Ｙ ２’は捕獲デバイス４６の吸い込み動作によってノズル４６０及び該ノズルの吸 い込みチューブ４６１で保持される。 次に選択されたグループの針５０の先頭の針がフィーダアーム４１からの糸の 端Ｙ２’に到達すると、その針はフックに糸の端を収集し、捕獲デバイス４６か ら糸の端Ｙ２’を引き出してアーム４１に隣接する編みポイントＳ２で編み動作 を行う。次に選択された針５０も編み動作を続ける。針シリンダー５５の回転速 度及びマシーンの動作の速度に対して上記の糸の端の各々Ｙ２’は瞬間的に捕獲 デバイス４６に受け取られる。又、吸い込みデバイス４６は糸フィーダアーム４ １及び針５０、５０’の付近の糸及び綿毛のあらゆる小さな屑を除去する役割も 果たす。 図８ではマルチフィード丸編み機の糸のフィード、カット及び捕獲装置又はス テーションの実際的な形態が示されており、フィードアーム４１、即ち糸フィー ダ４０の各そのようなアームは選択された針のグループ５０が糸を捕獲するよう に持ち上げられるか又は非動作針５０’がフィーダアーム４１を通過している場 合は（図示されるように）下げられる。この目的のためにアーム４１は糸フィー ダ４０のボディ（本体）４００でピボット動作し、ソレノイド４５又はマシーン の電子システムによって制御される他の適当なアクチュエータによって動作され る。 糸Ｙ１は４３でフィーダアーム４１へガイドされ、又フィーダ４０の他のアー ム４１’にもガイドされる。アーム４１’は糸Ｙ４に対して非動作位置で示され ており、該糸は吸い込みノズル４６０に保持されるブレード又はプレート４７に よって支持され、要求されれば使用できるように準備が出来ている。 固定カッタ４２は回転カッタ４４に対して４８でスプリングロードされて示さ れており、加圧空気サプライパイプが４９に設けられて糸や綿毛の屑をカット領 域から吹き飛ばす。 フィーダアーム４１からの糸Ｙ２’は吸い込みノズル４６０に入るのは図面上 では見えないが、糸は該ノズルから固定カッタ４２へ延出しているのが示され、 ノズル４６０へ十分に吸い込まれる直前に該カッタでカットされようとしている 。カットされた端Ｙ３（図７）は固定カッタ４２から離れるように移動する引っ 込んだ針５０と係合して移動し、この針によって前に選択された針のグループが 終わる。 二つの”解放された糸の端”の一方の端Ｙ３は選択された針の編みグループの 最後に続き、他方のＹ２’は次に選択された針の編みグループの始まりにあるが 、これらの端が”整形フリンジ”ＳＦ又はＳＦ１（図１、２及び５）を形成し、 各糸の端はおよそ１５ｍｍの長さである。”整形フリンジ”は製造動作中に除去 され、製造される唯一の不要な材料となる。 ニットチューブ長Ｔが製造された後それらは普通タンブリング（ひっくり返す ：tumbling）によってリラックスされる（緩める）。次にウェール（縦の目）方 向の分離がウェール方向分離部分Ｗ（図５）に沿って起こる。図２乃至４に最も 良く示されるが、製造動作において脚部用開口ＬＯを形成するエッジは伸縮性を 持たせる及び／又は装飾のためにレースを装着するためにトリミング又は機械加 工される。これらの工程で上記に説明されたように”整形フリンジ”ＳＦ、ＳＦ ’を除去する。 次に各ブランクＢＬＫ又はＢＬＫ’、例えばブランクＢＬＫ（図２）、が図３ に示されるように表同士が合わされて折られて側部が縫い合わされて図４に示さ れるようにブリーフが完成する。 ブリーフが大量に完成すると、必要であれば最終的な処理、即ち染色等が行わ れる。次に個々のブリーフは表が外に出されて検査され、たたまれて包装される 。 上記の実施の形態においては二つのブリーフブランクが並列な列状で提供され ているが、実際は二つ以上のブランクが列状で編まれてもよく、実際の数は要求 されるブリーフのサイズ及びマシーンの直径のサイズに依存する。 編み機の例 図５に例示されるチューブ状の長い繊維は１３インチの直径、２８ゲージ、１ １５２ニードル（針）、４フィード（送り）、１５０／１２０回／分の丸編み機 で編まれる。この編み機は完全にプログラム可能な無制限電気機械針選択及びス テッチ長さ制御を有した。糸のカット及び捕獲システムは各編みポイントに提供 される。四つのフィーディングステーションが編みポイントに対応するように等 間隔で針シリンダーの周りに配置される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．並列な列状の複数のブリーフブランクをチューブ状に編む方法であって、そ の方法は、針選択に対する完全な電気−機械的針及びステッチ長さ制御を有する 電子制御された丸編み機で前記チューブ（Ｔ）を編むことを含み、針選択（５０ ）によってブリーフブランク（ＢＬＫ、ＢＬＫ’）同士間の位置でチューブ（Ｔ ）を形成するステップを有し、更に詳細に言うと開口（ＡＰ及びＡＰ’）に渡っ て糸を編む針（５０’）の動作を行わないことによって脚部用開口（ＬＯ及びＬ Ｏ’）を提供する開口（ＡＰ及びＡＰ’）を形成し、同時に前記非動作針（５０ ’）に送られた糸（Ｙ２）をカット（４２、４４）及び捕獲する（４６）ことに よって前記ブリーフブランクが縫い合わされたままの端部分を有してブリーフブ ランク同士間に形成されるステップであり、更に前記ブランク間の位置にウェー ル方向にチューブ（Ｔ）を切り開くステップを有し、ブリーフ製造のために要求 される形態の複数の分離されたブリーフブランク（ＢＬＫ）ＢＬＫ’）を提供す るステップを有する方法。 ２．糸フィード（Ｙ２）は選択された動作針のグループ（５０）が前記糸フィー ド（Ｙ２）のポイント（Ｓ２）を通過した後にカット（４２、４４）及び捕獲（ ４６）され、次のグループの選択された動作針（５０）に取り上げられる準備が 出来ており、その後は前記非動作針（５０’）が通過する、請求項１記載の複数 のブリーフブランクを編む方法。 ３．非動作針（５０’）にフィードされた糸（Ｙ２）は編み機の針シリンダー（ ５５）と共に回転する回転歯カッタ（４４）と協働する固定カッタ（４２）によ ってカットされ、回転歯カッタ（４４）は前記カットのために前記糸フィード（ Ｙ２）を保持する役割も果たす、請求項１又は２記載の複数のブリーフブランク を編む方法。 ４．非動作針（５０’）にフィードされた糸（Ｙ２）は吸い込みデバイス（４６ ）によって（Ｙ２’で）捕獲される、請求項１、２又は３記載の複数のブリーフ ブランクを編む方法。 ５．固定カッタ（４２）は回転カッタ（４４）の表面部分に対してスプリング付 勢され、前記回転カッタは有効的な糸カット動作のためにカッタ歯（４４０）を 含む、請求項３記載の複数のブリーフブランクを編む方法。 ６．前述の請求の範囲のいずれかに従った方法によって製造されるブリーフブラ ンク及びブリーフブランクから製造されるブリーフ。