JPH09501061A - アスペルギルス・ニガーのカルボキシペプチダーゼをコードする遺伝子 - Google Patents

アスペルギルス・ニガーのカルボキシペプチダーゼをコードする遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 本発明は子嚢菌類又は不完全菌類のカルボキシペプチダーゼY遺伝子とコードする遺伝子、及び減じられた量のカルボキシペプチダーゼを生成するように改変された宿主細胞に関連する。

Description

【発明の詳細な説明】 アスペルギルス・ニガーのカルボキシペプチダーゼをコードする遺伝子 発明の分野 本発明の菌類の空胞プロテアーゼする遺伝子に関する。特に、本発明は糸状子 嚢菌類又は不完全菌類のカルボキシペプチダーゼ遺伝子、例えばアスペルギルス (Aspergillus)属のそれに関する。 発明の背景 菌類の空胞は数多くのヒドロラーゼ類、例えばいく種かのプロテアーゼを含ん でいる酸性オルガネラであり、そして哺乳動物のリソゾームと本質的に同等であ る。一又は複数菌類、特に酵母においていく種かのヒドロラーゼが同定及び特性 決定されている。それには、プロテアーゼA(PEP4又はPrA)、プロテアーゼB(Pr B)、アミノペプチダーゼ(APE)、ジペプチジルアミノペプチダーゼB(DPAP B) 、カルボキシペプチダーゼY(CPY)及びカルボキシペプチダーゼS(CPS)が含まれ る。空胞ヒドロラーゼのほとんどは不活性な前駆体として合成される糖タンパク 質である。実際、APE を除く上記のプロテアーゼの全てが、分泌経路を通過させ るようにするシグナルペプチドをもっている。後期ゴルジの中で、空胞タンパク 質の分泌タンパク質から種分けされ、そして最終的に空胞へと運ばれる。シグナ ルペプチドに加えて、空胞タンパク質のほとんどはプロペプチドももっており、 それは空胞への輸送により切断され、成熟活性酵素となる。空胞へのターゲッテ ィングに必要とされてPrA 及びCPY におけるアミノ酸情報はプロペプチド内にあ ることが実証されてい る(Johnson ら、Cell 48 :875 -885,1987; Rothmanら、PNASUSA 83:3248−32 52,1989;Valls ら、Cell 48:887 −897,1989 ;Valls ら、J.Cell Biol.111 :361 −368,1987)。CPY に関し、4個のアミノ酸残基の鎖(QRPL)が空胞 への局在化にとって必要であることが示されている(Valls ら、J.Cell Biol.1 11 :361 −368,1990)。空胞へと運ばれると、プロテアーゼA(pep4)はCPY 及びPrBの プロペプチドを切断し、プロテアーゼの活性化をもたらす(Ammerer らMol.Cell.Biol.:2490−2499,1986;Woolfordら、Mol.Cell.Biol.: 2500−2510,1986)。 S.セレビジエ(S.cerevisiae)において、空胞タンパク質を誤って局在化又 は誤って種分けする3つの突然変異クラスが同定されている(Bankaitisら、PNA S USA 83:9075-9079,1986;Robinsonら、Mol.Cell.Biol.,8:4936−4948 ,1988;Rothman ら、EMBO J.:2057−2065,1989;Rothman and Stevens,C ell 47:1041−1051,1986)。これらの突然変異体はvps 又は空胞タンパク質種 分け突然変異体と呼ばれている。これらの突然変異のうちのいく種かは、プラス ミドに基づく高コピー数による空胞タンパク質の過剰発現は空胞プロテアーゼの 分泌をもたらしてしまうという所見を基礎とする選別を利用して、単離されてい る(Stevens ら、J.Cell Biol.102 :1551−1557,1986;Rothman ら、PNAS U SA 83:3248−3242,1986)。このことは、種分け機構を後期ゴルジの中に集中 させることが可能であることを示唆する。 S.セレビジエにおいて、PEP4、CPY 及びPrB を欠く株は、所望の生成物のタ ンパク質分解能の低下に基づき外来タンパク質を高レベルで産生することも示さ れている。従って、この空胞プロテアーゼは商業的観点から重要であり、その理 由は、それを産生する菌類の多くが、外来タンパク質の組換的製造に利用されて いるからであ る発酵の際のこれらのプロテアーゼの存在は、それらが対象のタンパク質を分解 しうることがあり、それ故収率を著しく下げてしまう点で望ましくない。任意の 一定のプロテアーゼの機能の排除は、それをコードする遺伝子の破綻又は欠失に より助長される。しかしながら、それを成し遂げるにはまず対象の宿主の中の対 応の遺伝子の同定及び単離を必要とする。前記の通り、種々の酵母株から若干の かかる遺伝子が単離されている。しかしながら、糸状子嚢菌類又は不完全菌類の 空胞プロテアーゼをコードする遺伝子はあまりよく知られていない。例えば、ア スペルギルス・ニガー(A.niger)由来の2種類のその他の空胞プロテアーゼをコ ードするPEPC(Frederickら、Gene 125:57−64,1993)及びPEPE(Jaraiら、Gene 145 :171 −178,1994)遺伝子が単離されている。PEPCはプロテイナーセB(PrB) 相同体をコードし、そしてPEPEはプロテイナーゼA相同体をコードする。PrA 相 同体をコードするニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)由来の遺伝子P EP4もクローニングされている(Bowman,第17回菌類遺伝子学会、1993)。糸状 子嚢菌類又は不完全菌類からの空胞CPY をコードする遺伝子について述べている のは本明細書が始めてである。 発明の概要 本発明は糸状子嚢菌類又は不完全菌類をコードする配列を含んで成る核酸構築 体、及びそれによりコードされる組換的に製造されたタンパク質に関する。本明 細書で用いている「核酸構築体」とは、cDNA、ゲノムDNA 、合成DNA 又はRNA 起 源の任意の核酸分子を示すことを意図している。「構築体」なる語は核酸を示す ことを意図し、それは一本鎖でも二本鎖でもよく、そして天然遺伝子から完全も しくは部分形態で単離されたものでよく、又は天然にはない状況で 組合されて並んだDNA セグメントを含むように改変されたものであってもよい。 この構築体は任意的にその他の核酸セグメントを含んでよい。好適な態様におい て、この配列はアスペルギルス属のカルボキシペプチダーゼをコードする。本発 明はまた、カルボキシペプチダーゼ非生産性糸状子嚢菌類又は不完全菌類細胞を 作成するそのための方法も提供し、この方法は、カルボキシペプチダーゼ遺伝子 を機能性酵素の発現が阻止されるように破綻もしくは欠失させるか、又はこの遺 伝子を物理的もしくは化学的処理を利用する伝統的な突然変異誘発により処理し てCPY を産生する能力の低下させたもしくはそれを失わせた細胞を作成すること を含んで成る。更に、本発明は機能性のカルボキシペプチダーゼ酵素を産生でき ない、又は野生型の株により産生される量と比べて少ない量でカルボキシペプチ ダーゼを産生する糸状子嚢菌類又は不完全菌類も包括する。かかる生物は改善さ れた組換タンパク質製造方法のための基礎を提供し、それにおいてはカルボキシ ペプチダーゼ欠陥微生物を対象のタンパク質をコードする核酸構築体で形質転換 させ、次いでそのタンパク質の発現を誘導する条件下で培養する。 図面の簡単な説明 図1はA.ニガーBo−1ゲノムCPY クローンのDNA 配列及び翻訳を示している 。 図2はA.ニガーSFAG2CPY cDNAのDNA 配列及び翻訳を示している。シグナル ペプチダーゼ切断にとっての推定部位及び成熟CPY のN−末端を示す。 図3はCPY の破綻に用いられる構築体を示す。 発明の詳細な説明 アスペルギルス・カルボキシペプチダーゼYを単離するための試みは、S.セ レビジエCPY 、ペニシリウム・ジャンチネルム(Penicillium janthinellum)・ カルボキシペプチダーゼSI(Svedsenら、FEBS 333:39−43,1993)及び麦芽カ ルボキシペプチダーゼ−M の配列を利用しての、一連の縮重オリゴヌクレオチドのデザインにより開始する 。オリゴヌクレオチドの配列は以降の実施例において紹介する。これらの配列は 、鋳型としてアスペルギルス・ニガー株Bo−1ゲノムDNA を利用するPCR 反応に おいて、様々に組合せたプライマーとして用いる。2通りの反応(プライマー1 −1及び2−1;並びに1−2及び2−2による)は1100bpの増幅生成物を生み 出し、それはサブミクローニング及び配列決定したところ、しかしどのサブクロ ーンも対象の遺伝子として同定されるほどにCPY に対して有意義な相同性を有し なかった。 従ってプライマー3−1,3−2,4−1,4−2,2−1及び2−2による 更なるPCR 反応を行った。2通りの反応において(プライマー4−1及び2−1 ;並びに4−2及び2−1)、600bp の増幅生成物が得られた。この生成物をサ ブクローニングし、そしてサブクローンのうちの11を配列決定した。これらのサ ブクローンのうちの9つは同一であり、そしてその他の起源に由来するカルボキ シペプチダーゼY遺伝子との相同性を有していた。そのサブクローンのうちの1 つ由来のインサートをA.ニガーゲノムDNA をプロービングするために用いた。 単独バンドとのハイブリダイゼーションがBamHI により観察された。HindIII及 びSalI消化は、単独のCPY 遺伝子がA.ニガーの中に存在していることを示唆 する。ハイブリダイゼーションは1.5 XのSSPE、1.0 %のSDS 、0.5 %の無脂ミ ルク及び200 μg/mlのサケ精子DNA の中で65℃で行った。 EMBL4中のA.ニガーゲノムDNA バンクを調製し、そしてPCR CPY 由来の遺伝 子フラグメント(32P−ラベル化)によりプロービングし、全長遺伝子を単離し た。約28,000プラークのうち、11の陽性体が拾える。そのうちの9つは精製後も プローブとハイブリダイズし続けた。これらのクローンの大半に共通の5.5 Hind IIIフラグメントがA.ニガーCPY 遺伝子として同定された。このフラグメント をサブクローニング及び配列決定した。CPY コード領域及び推定のアミノ酸を含 むこのフラグメントの配列を図1において紹介する。 次に、種々のA.ニガー株由来のcDNAがバンクもスクリーニングした。少なく とも1の全長クローンを同様にしてこのライブラリーから同定する。このクロー ンを配列決定し、そしてその配列を図2に示す。両DNA 配列は長さ557 のアミノ 酸のCPY 前駆体を推定せしめる。S.セレビジエ由来の相同性遺伝子との対比に 基づき、A.ニガー由来のCPY は137 又は138 個のアミノ酸のプレ−プロペプチ ドを有しているようであった。この遺伝子は61塩基対の一本のイントロンを含む 。2種類のA.ニガー配列の対比はアミノ酸配列において多少の相異を示すであ ろう。それはおそらくゲノム及びcDNAクローンを単離せしめる種々の株を反映す る。S.セレビジエ及びC.アルビカンス(C.albicans)のアミノ酸配列対比は それぞれ65%及び66%の同一性を示す。 本発明は図1及び2に開示の配列の利用は限定されない。第1に、本発明は図 1又は2に示すものと同じアミノ酸配列を産生するが、遺伝子コードの縮重性に より相違するヌクレオチド配列も包括する。更に、同じ種の2種類の株について 示しているアミノ酸配列の相違は、単一の種の配列内の変動は寛容され、そして 本明細書に記載の技術を利用し、かかる変異体は簡単に同定できうることを示す 。従って、本文において「A.ニガー」と言及しているとき、それ はかかる変異体の全てを包括するものと理解されるであろう。特に、本発明は任 意の変異ヌクレオチド配列、及びそれによりコードされるタンパク質も包括し、 そのタンパク質は図1又は2に示すアミノ酸配列と少なくとも約80%、好ましく は約85%そして最も好ましくは少なくとも約90%〜95%の相同性を保持しており 、そしてそれは本明細書に記載の配列の活性を質的に保持している。上記で定着 したカテゴリー内の有用な変異体には、例えば、保存的アミノ酸置換が施され、 その置換がタンパク質の活性に有意義な影響を及ぼさないものが含まれる。保存 的置換とは、同じクラスのアミノ酸がそのクラスの別のものにより置換されてい ることがあることを意味している。例えば、非極性脂肪族残基のAla,Val,Leu 及びIle は、塩基性残基のLys 及びArg 、又は酸性残基のAsp 及びGlu と同様に 、相互交換してよい。同様に、Ser 及びThr は、Asn 及びGly と同様、互いとの 保存置換体である。 更に、単離遺伝子は、その他の糸状子嚢菌類又は不完全菌類、例えばその他の アスペルギルス種、例えばA.オリガ(A.oryzae)、A.フェチドゥス(A.foet idus)、A.ヤポニカス(A.japonicas)、A.アキュレアトゥス(A.aculeatus)又 はA.ニドゥランス(A.nidulans)から相同遺伝子を単離するための手段を担う 。その他の非アスペルギルス糸状子嚢菌類種には、フサリウム(Fusarium)種、 例えばF.グラミネアルム(F.graminearum)、F.オキシスポルム(F.oxysporum) 、F.ソラニ(F.solani)、F.カルモルム(F.culmorum)(又は対応のテレオモ ルフ)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、トリコデルマ・リー ジー(Trichoderme reesei)、T.ビリデ(T.vividac)、T.ハージアスム(T.ha rzianum)、T.ロンジブランチアトウム(T.longibranchiatum)、ペニシリウム .ジャンチネルム、P.ノタトゥム(P.notatum)、P.クリ ソゲノム(P.chrysogenum)、P.カメンベルチ(P.camemberti)、P.ロケフォ ルチ(P.roqueforti)、ヒュミコラ・インソレン(Humicola insolen)、ミセリ オフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)及びチエラビア・テレ ストリス(Thielavia terrestris)が含まれる。この遺伝子、又はそれを基礎と するオリゴヌクレオチドは、このようなその他の種の相同遺伝子を単離するサザ ンハイブリダイゼーションにおけるプローブとして使用されうる。特に、かかる プローブは、対象の種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーション用の低スト リンジェンシーから高ストリンジエンシー(例えば、42℃で5XのSSPE、0.3 % のSDS 、200 μg/mlの剪断、変性サケ精子DNA 、並びに高、中及び低ストンジ エンシーのための50,35又は25%のホルムアルデヒドそれぞれの中でのプレハイ ブリダイゼーション及びハイブリダイゼーション)のもとで使用でき、次いで標 準のサザンブロッティング手順にかけて、その中の対応のCPY 遺伝子が同定及び 単離できる。本明細書記載の縮重プローブ及び糸状菌類由来のゲノムDNA 又は第 一鎖cDNAを利用するPCR 反応も、対応のゲノム又はcDNAをクローニングするため のプローブとして利用できうるCPY 特異的生成物を生み出す。 本遺伝子はアスペルギルスの如くの糸状子嚢菌類のカルボキシペプチダーゼ欠 陥突然変異体の作成において極めて有用である。これは様々な方法で達し得る。 この方法においては、以下に更に詳しく説明する通り、選択マーカーをCPY 遺伝 子の中間にクローニングする。次いで、破綻したフラグメントを制限酵素を用い て親プラスミドから遊離させる。線形化したDNA フラグメントを選定の宿主細胞 を形質転換するのに用いる。宿主細胞において、その相同性末端は宿主細胞の染 色体と対合し、そして相同的組換は染色体の遺伝子の交換をもたらす。菌類細胞 宿主に利用するのに有用な選択マーカー にはamdS,pryG,argB,niaD,sC及びhygBが含まれる。他方、二方式(two-way) 選択マーカーを利用して二段式工程を採用できる。かかる工程においては、トラ ンケーション型CPY 遺伝子及び選択マーカー遺伝子を含むプラスミドを、CPY 遺 伝子内の一箇所を切断する制限酵素により消化し、形質転換の際のCPY 遺伝子座 への組込みをターゲッティングする。次にこの形質転換体を、選択マーカー遺伝 子の消失について選択するであろう培地上で増殖させる。例えはマーカーがpyrG であるとき、その培地は5−フルオロオチン酸(5−fluorootic acid)と含みう る。選択マーカー遺伝子の消失は通常、野生型CPY と導入されたトランケーショ ン型CPY 遺伝子との間での組換により生ずる。得られる株の約50%は、トランケ ーション型CPY 遺伝子のみを含むべきであり、一方他の50%は野生型遺伝子のみ を含むであろう。かかる方法は、Rothstein,Meth.Enzymol.194,281 −301, 1991 に記載されている。 このようにして作成したCPY 欠陥突然変異体は異種タンパク質の発現において 極めて有用である。本明細書における「異種タンパク質」とは、その宿主細胞に とっては天然でないタンパク質、天然タンパク質であってその天然配列を改変す るように修飾が施されているタンパク質、又は天然タンパク質であってその発現 が組換DNA 技術による宿主細胞の操作の結果として量的に改変されているタンパ ク質を意味する。また、この用語に包括されるのは、天然タンパク質であって、 突然変異体におけるその発現が、宿主細胞にとって天然でない遺伝子要素の利用 を含むもの、又は宿主細胞においては通常認められない方式で機能するように操 作された天然要素の利用を含むものである。 前述の通り、選定宿主細胞を介するプロテアーゼの製造は、所望のタンパク質 の収量を生成物の回収前でのその分解により、著しく 制約させてしまいうる。従って、宿主により生成されるCPYの 消失又は量の低下 は任意の一定のタンパク質の収量を実質的に増大でき、そしてこのようにしなけ れば商業的に不適切な宿主細胞を組換タンパク質の製造にとって商業的に有用な ものにしうる。好適な態様において、CPY 欠陥細胞は、対応の野生型株に比べ、 少なくとも25%低く、好ましくは少なくとも50%低く、そして最も好ましくは少 なくとも70%低く、最大でCPY の機能の完全消失を供する。 本発明の突然変異菌類細胞は野生型株と同じようにして細胞タンパク質の製造 に利用できる。当業者は上記の株にこの方法的知見を適応するうえで有用である 本明細書記載の特性の態様からルーチン的な変更を容易に認識することができる であろう。対象の遺伝子は発現ベクターを利用して活性形態で発現させることが できる。有用な発現ベクターは、宿主ゲノムへのベクターの安定組込みを可能と する、又は宿主細胞のゲノムと独立した宿主細胞の中でのベクターの自己複製を 可能とする要素、そして好ましくは形質転換宿主細胞の容易な選択を可能とする 1もくしは複数の表現型マーカーを含む。この発現ベクターは、プロモーター、 リボソーム結合性部位、翻訳開始シグナルをコードするコントロール配列、及び 任意的にレプレッター遺伝子又は様々なアクチベーター遺伝子も含みうる。発現 したタンパク質の分泌を可能にするため、シグナル配列をコードするヌクレオチ ドを遺伝子コード配列の前に挿入してよい。コントロール配列の指令下での発現 のため、本発明に従って用いる遺伝子は適正のリーディングフレームの中のコン トロール配列に作動可能的に連結されている。 発現ベクターは組換DNA 手順に簡単に委ねることのできうる任意のベクター であってよく、そしてベクター の選択は一般にそれを導入せしめる宿主細胞は 依存するであろう。本発明の好適な態様にお いて、その宿主細胞はアスペルギルス属の株である。この場合、ベクターは自己 複製式ベクター、即ち、染色体外因子として存在しているベクターであって、そ の複製が染色体の複製と独立しているもの、例えばプラスミド、又は染色体外要 素、ミニ染色体又は人工染色体とする。他方、このベクターは、宿主細胞の中に 導入したときに、宿主細胞のゲノムの中に組込まれ、そしてそれが組込まれた染 色体と一緒に複製されるものであってよい。 ベクターの中で、対象の遺伝子の配列は適当なプロモーター配列に作動可能的 に連結されているべきである。このプロモーターは選定の宿主細胞の中で転写活 性を示す任意のDNA 配列であってよく、そしてそれは宿主細胞に対して同種又は 異種のいづれかのタンパク質をコードする遺伝子に由来しうる。菌類宿主の中で の転写にとって、有用なプロモーターの例は、A.オリザTAKAアミラーゼ、リゾ ミコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、A. ニガー中性α−アミラーゼ、A.ニガー酸安定性α−アミラーゼ、A.ニガーも しくはA.アワモリ(A.awamori)グルコアミラーゼ(glaA)、リゾムコール・ミ ーヘイ・リパーゼ、A.オリザ・アルカリ性プロテアーゼ、A.オリザ・トリオ ースリン酸イソメラーゼ又はA.ニドゥランス・アセトアミダーゼをコードする 遺伝子に由来するものである。好ましいのはTAKA−アミラーゼ又はglaAプロモー ターである。 本発明の発現ベクターは、適当な転写ターミネーター、更には真核細胞におい ては、異種遺伝子配列をコードするDNA 配列に作動可能的に連結されたポリアデ ニル化配列を含みうる。ターミネーション及びポリアデニル化配列はプロモータ ーと同じ起源に由来するのが好適でありうる。このベクターは更に対象の宿主細 胞の中でベクターが複製することを可能にするDNA 配列を含んで成りうる。かか る配列の例は、プラスミドpUC19,pACY177,PUB110,PE194,PAMB1及びpIJ702の 複製起点である。 このベクターは更に、選択マーカー、例えば宿主細胞の欠陥を補完する生成物 の遺伝子、又はアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコールもしくはテ トラサイクリン耐性の如くの前生物質耐性を抜ける生成物の遺伝子も含んで成り うる。アスペルギルス選択マーカーの例には、amdS,pyrG,argB,niaD,sC及び hygB(ヒグロマイシン耐性を供するマーカー)が含まれる。アスペルギルス宿主 細胞の中での利用にとって好適なのは、A.ニドゥランス又はA.オリザのsmdS 及びpyrGマーカーである。更に、選択は例えはWO91/17243 号に記載の如く、共 形質転換により行ってよい。 発現は、細胞外生成物をもたらすものが一般に好ましい。対象のタンパク質は 従って培養培地への発現タンパク質の分泌で可能とするプレ領域を含んで成りう る。所望するなら、このプレ領域は、本発明のタンパク質にとって天然のもので あるか、又は関連のプレ領域をコードするDNA 配列の置換により慣用的に行われ る別のプレ領域もしくはシグナル配列により置換されたものであってよい。例え ば、このプレ領域は、アスペルギルス種に由来するグルコアミラーゼもしくはア ミラーゼ遺伝子、又はアスペルギルス種に由来するアミラーゼ遺伝子、バチルス 種由来のアミラーゼ遺伝子、リゾムコール・ミーヘイ由来のリパーゼもしくはプ ロテイナーゼ遺伝子、サッカロマイセス・セレビジエ由来のα−因子、又は仔牛 のプレプロキモシン遺伝子に由来しうる。特に好ましくは、その宿主が菌類細胞 であるとき、A.オリガTAKAアミラーゼ、A.ニガー中性アミラーゼ、マルトジ ュンアミラーゼ型バチルスNCIB 11837、B.ステアロサーモフィルス(B.stearo thermophilus)α−アミラーゼ、又はバチルス・リシェニホルミス(B.lichenifo rmis)ズワチリシンについ てのプレ領域である。有効なシグナル配列は、A.オリガTAKAアミラーゼシグナ ル、リゾムコール・ミーヘイアスパラギン酸プロテイナーゼシグナル及びリゾム コール・ミーヘイリパーゼシグナルである。 本発明のDNA 構築体、プロモーター、ターミネーター及びその他の要素をそれ ぞれライゲーションするのに、並びにそれらを複製にとって必須の情報を含む適 当なベクターに挿入するのに利用する手順は当業者にとって公知である(例えば Sambrookら、Molecular Cloning,1989を参照のこと)。 CPY欠陥突然変異体は、任意の対象の原核及び真核系タンパク質を発現させる のに利用でき、そして好ましくは真核系タンパク質を発現するのに利用される。 これらの細胞に関して特に関心のもたれるのは、菌類酵素、例えばカタラーゼ、 ラッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシドリダクターゼ、 セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エス テラーゼ、キュチナーゼ、プロテアーゼ及びその他のタンパク質分解酵素、アミ ノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチナー ゼ及びその他のペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラク トシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ 、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インバーターゼ、トランスフェラーゼ、リボ ヌクレアーゼ、キチナーゼ及びデオキシリボヌクレアーゼの発現におけるその利 用である。当業者にとって、用語「菌類酵素」は、天然の菌類酵素のみならず、 活性、熱的安定性、pH寛容性等を高めるために施されることのあるアミノ酸置換 、欠失、付加又はその他の修飾により修飾された菌類酵素も含むことを理解する であろう。これらの突然変異体は、ホルモン、成長因子、レセプター等の如くの 薬 理学的に関心のもたれる異種のタンパク質を発現させるのにも利用されうる。 本発明を以下の非限定的な実施例により更に説明する。 実施例I.アスペルギルス・ニガーCPY 遺伝子の単離 A.材料と方法 i.株 下記の手順において以下の生物材料を使用するエッシェリヒア・コリK802(ek 4−nrca)、mcrB、hsdR2、galK2、GalK22、supE44、metB1;E.コリ SOLR(E 14−(mcrA)Δ(mcrCB−hsdSMR−mrr)177、sbcC、secB、recJ、uvrC、umuC::T n5(kanr)、lac 、gyrA96、relAl 、thi −1、endAl 、λR[F′ProABlacI q Z ΔM15]Su-、E.コリ JM101supE、thi −1、Δ(lac−proAB)、[F′traD36、p roAB 、lacIq Z ΔM15]、E.コリ XL−1 Blue recAI 、endAl 、gyrA96、thi −1、hsdR17、supE44、relAl 、lac 、[F′proAB 、lacIq Z ΔM15 、Tn10(te tR )]、アスペルギルス・ニガーBo−1、A.ニガーSFAG−2。 ii.PCR 増幅 PCR 反応を標準のプロトコールを利用して行い、アニーリング工程は45℃で行 う。A.ニガーBo−1ゲノムDNA を鋳型として用い、そして以下の縮重オリゴヌ クレオチドを使用する。 上記のプライマーにおいて、Iはイノシン、YはC又はT、RはA又はG、そ してDはA,G又はTを表わす。 iii.PCR 生成物のサブクローニング PCR 生成物を、TA Cloning Kit(Invitrogen)を利用する。その製造者のプロ トコールに従う配列決定のためにサブクローニングする。 iv.ラムダ ZapIIからのin vivo 切除 CPY cDNAラムダZap クローンから、Stratageneにより供されたプロトコールに 従うE.コリ株SOLRでの継代により、pBluescript SK−ベクターの中のcDNAイン サートを含むプラスミドを取り出す。 v.DNA 配列決定 ヌクレオチド配列決定は、蛍光ラベル化ヌクレオチドによるTAQポリメラーゼ サイクル配列決定を利用して決定する。配列決定の反応体をApplied Bivsystems 自動DNA シーケンサー(Model 363A、バージョン1,2,0)で電気泳動させる 。以下のCPY 特異的プライマーをM13リバース(−48)及びM13(−20)フォワ ードプライマーに加え、利用する(Sangerら、J.Mol.Biol.143 :163−178): B.結果 鋳型としてA.ニガーBo−1ゲノムDNA を用い、CPY 特異的縮重オリゴヌクレ オチドプライマー1−1,1−2,2−1及び2−2(図1)の様々な組合せを 利用してPCR 反応を行う。反応は全て、95℃で5分、45℃で1分及び72℃で2分 のサイクルを1回、次いで95℃で1分、45℃で1分及び72℃で2分のサイクルを 25回利用して行う。 反応物のアリコート(10μl)をアガロースゲル上で電気泳動し、そして2通 りの反応において、即ち一方はプライマー1−2及び2−1による反応、そして 他方はプライマー1−2及び2−2による反応において、約1100bpの増幅生成物 が主要物質となる。イントロンがないと仮定して、これらのオリゴヌクレオチド の組合せを利用しての生成物の推定サイズは900bp である。1100bP増殖生成物を サブクローニングし、そしてフォワード及びリバースプライマーを用いて配列決 定する。7つのサブクローンが配列決定された。しかしながら、どれも相同性を もってCPY をコードしなかった。 プライマー3−1,3−2,4−1,4−2,2−1及び2−2の様々な組合 せを利用するPCR 反応を上記と同じ条件を利用して行う。アリコートをアガロー スゲル上で電気泳動にかけ、そして2通 りの反応において、即ち、一方はプライマー4−1及び2−1による反応におい て、そして他方はプライマー4−2及び2−1による反応において、約600bp の 増殖生成物が主要物質となる。その他のカルボキシペプチダーゼに対する相同性 を基礎とした増殖生成物の推定サイズは600bp である。この600bp 増殖生成物を サブクローニングし、そしてフォワード及びリバースプライマーを用い、11のサ ブクローンについてのDNA 配列を決定する。11のサブクローンのうちの9つが、 S.セレビジエとの69%の同一性に基づき、A.ニガー由来のCPY を コードす る。この9つは全て互いと同一であり、A.ニガーの中にはカルボキシペプチダ ーゼについて一種の遺伝子しかないことが示唆される。600bp のA.ニガーCPY PCR 生成物を含むサブクローンをpDSY17と命名する。 A.ニガーBo−1ゲノムDNA のサザンブロットをpDSY17由来のインサートによ りプロービングする。プローブはGibco −BRL のニック・トランスレーションキ ットを用いて放射性ラベルしておく。利用するハイブリダイゼーション条件は1. 5 XのSSPE、1%のSDS 、0.5 %の無脂ミルク及び200μg/mlのサケ精子DNA の中で60℃とする。このブロットを0.2 XのSSC 、1%のSDS 及び0.1 %のNaピ ロリン酸塩の中で65℃で洗う。BamHI 、HindIII及びSALI消化において、約10、5 .5 及び7kbの単独バンドがそれぞれCPYプロープとハイブリダイズする。 CPY について完全遺伝子を単離するため、約26,000の組換体を含むA.ニガー Bo−1のEMBL4のゲノムバンクを、Gibco −BRL ニック・トランスレーションキ ットで放射性ラベルしておいたPCR 由来のCPY 遺伝子フラグメントによりプロー ビングする。約28,000プラークをフィルターにリフトし、そしてプロービングす る。これらのプレートから11の陽性体が拾える。精製後、9つの一次クローンが CPY プローブとハイズリダイズし続いた。この9つのクローンからDNA を単離し 、そしてそれらを特性決定するために制限消化を行う。制限パターンから、9つ のうちの7つが同定される。他の2クローンは固有のものである。これらのクロ ーンのサザン消化より、9つのうちの8つがCPY プローブとハイブリダイズする 約5.5kb の同一のHindIIIフラグメントを有することが決定される。このHindIII フラグメントを含まないクローンは、CPY プローブとハイブリダイズするもっと 大きい(>12kb)HindIIIフラグメントを含む。共通のHindIIIフラグメントをDN A 配列決定のためにサブクローニングする。ゲノムDNA 配列及び推定のアミノ酸 配列を図1に示す。 A.ニガーSFAG−2のラムダ2APII(Stratagene)のcDNA バンクもスクリー ニングする。約42,000のプラークをフィルターにリフトし、そして上記の通りに してCPY プローブでプロービングし、そしてこれらのプラークのうちの112 が上 記の緊縮条件下でハイブリダイズすることが認められる。20の最初の陽性体を拾 って再スクリーニングし、そして精製後、18がまだCPY プローブとハイブリダイ ズする。4つの陽性クローンから、ラムダZap キットに供されているin vivo切 除プロトコールを用いてDNA を単離する。取り出したプラスミドをE10RI で消化 し、そしてアガロースゲル上で電気泳動してインサートのサイズを決定する。2 つのクローン(2−1及び3−2)が、CPY についての全長cDNAを含むのに十分 に大きいインサートを有することが認められ、そしてそれぞれは約1700及び250b pの2つのE10RI フラグメントを含んでいた。全長cDNAの推定サイズは約1600bp である。その他の2つのcDNAクローン(2−2及び2−4)はもっと小さいイン サートを有する;しかしながら、それらは全て250bP のE10RI フラグメントを含 む。クローン3−2及び2−2の部分DNA 配列を決定し、そして3−2は全長cD NAを含み、一方 クローン2−2は5′末端において約200bp まで切除されていた。 完全cDNA配列を双方の鎖に基づいて決定する(図2)。そのcDNAは長さ557 個 のアミノ酸のCPY前駆体をコードするものと推定される。今日まで、cDNA及びゲ ノムクローンの間で見い出せるヌクレオチド相違のほとんどはゆらぎの範囲に属 し、それは驚くべきことでなく、なぜならそれらは2種類の異なるA.ニガー株 に由来するからである。S.セレビジエに由来するCPY との整合に基づき、A. ニガー由来のCPY はシグナルペプチド及びプロペプチドの双方を有することが認 められ、そして成熟CPY タンパク質は長さが419 又は420 個のアミノ酸のいづれ かである。A.ニガーCPY は酵母S.セレビジエ及びC.アルビカンスに由来す るCPY とそれぞれ約65%及び約66%の同一性を有する(Mukhtar ら、Gene 121:1 73−177,1992)。 II.CPY 欠陥突然変異体の調整 CPY の欠失したA.ニガー株を作るため、A.オリガpyrG遺伝子がCPY のコー ド領域に挿入されている構築体を作る(図3)。CPY の全遺伝子のほとんど及び この遺伝子の下流〜6kbを含む〜6.5kb のHindIIIフラグメントを、PstI部位が 破壊されたpKS +(Stratagene)誘導体にサブクローニングする。得られる組換 体をPstIで消化してCPY コード領域から815bp のフラグメントを欠失させ、そ して PstIによる消化によって作られた突き出しをT4DNAポリメラーゼ及び4 種全てのdNTPの添加により接着末端化する。得られる接着末端型ベクターを、Hi ndIIIによる消化、それに続くクレノウフラグメントを利用する補完(fill)反 応により得られた〜3.8kb の接着末端型フラグメントにライゲーションさせる。 CPY 遺伝子が挿入されたpyrGを有している最終構築体をHindIIIで消化して線形 フラグメントを作り上げ、それをA.ニガーpyrG株を形質転換するのに 用い、最少培地プレート上での増殖で選択する。形質転換体をサザンブロッティ ングによりスクリーニングし、その株が破綻したCPY 遺伝子を含むかを調べる。 これらの形質転換体を更にウェスタンブロッティングにより分析して細胞内での CPY の欠如について調べる。CPY の破綻を含むものとして株が同定できたら、異 種タンパク質に基づく効果が決定される。生物材料の寄託 以下の生物材料を1994年9 月13日に、アグリカルチャー・リサーチ・サービス ・カルチャー・コレクション(NRRL)1815 −2、ユニバシティー(North Univers ity)通り、ペオリアア(Peoria)市、イリノイ州(Illinois)61604に寄託した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S G,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.糸状子嚢菌類又は不完全菌類のカルボキシペプチダーゼYをコードする核 酸配列を含む核酸構築体。 2.前記糸状子嚢菌類又は不完全菌類が、アスペルギルス、フサリウム、ペニ シリウム、ヒュミコラ、トリコデルマ、シタリジウム、ミセリオフトラ又はチエ ラビアより成る群から選ばれる、請求項1記載の構築体。 3.カルボキシペプチダーゼYがアスペルギルス・ニガーのカルボキシペプチ ダーゼである、請求項1記載の構築体。 4.前記核酸配列が図1に示す核酸配列であるか、又は図1に示すアミノ酸配 列と少なくとも70%の同一性を有するタンパク質をコードする相同体である、請 求項1記載の構築体。 5.前記核酸配列が図2に示す核酸配列であるか、又は図2に示すアミノ酸配 列と少なくとも70%の同一性を有するタンパク質をコードする相同体である、請 求項1記載の構築体。 6.選択マーカーが前記カルボキシペプチダーゼ配列の中に挿入されている、 請求項1記載の構築体。 7.前記選択マーカーがamdS,pyrG,argB,niaD,sC又はhygBである、請求項 6記載の構築体。 8.同一の条件下で培養したときに、対応の野生型細胞にくらべ、少なくとも 25%少ない量のカルボキシペプチダーゼを生成する、突然変異糸状子嚢菌類細胞 。 9.対応の野生型細胞よりも少なくとも50%少ない量のカルボキシペプチダー ゼを生成する、請求項8記載の細胞。 10.対応の野生型細胞よりも少なくとも70%少ない量のカルボキシペプチダー ゼを生成する、請求項8記載の細胞。 11.アスペルギルス、フサリウム、ペニシリウム、ヒュミコラ、トリコデルマ 、シタリジウム、ミセリオフトラ又はチュラビアより成る群から選ばれる、請求 項8記載の細胞。 12.アスペルギルス・ニガーである、請求項8記載の細胞。 13.対応の野生型細胞よりも少なくとも25%少ない量のカルボキシペプチダー ゼを生成し、異種タンパク質をコードする核酸配列を含んで成る、突然変異糸状 子嚢菌類又は不完全菌類細胞。 14.糸状子嚢菌類又は不完全菌類カルボキシペプチダーゼをコードする核酸配 列を含む核酸構築体を含んで成る突然変異糸状子嚢菌類又は不完全菌類細胞であ って、ここで前記配列の中に選択マーカー遺伝子が挿入されている、細胞。 15.非機能性の糸状子嚢菌類又は不完全菌類カルボキシペプチダーゼをコード する核酸配列を含む核酸構築体を含んで成る突然変異糸状子嚢菌類又は不完全菌 類細胞。 16.カルボキシペプチダーゼ非生産性糸状子嚢菌類又は不完全菌類細胞を製造 するための方法であって、カルボキシペプチダーゼ遺伝子を破綻又は欠失させ、 そしてそれからカルボキシペプチダーゼを実質的に生成しない細胞を獲得するこ とを含んで成る方法。 17.対象のタンパク質の組換的製造方法であって、このタンパク質の発現を誘 導する条件下で、同一の条件のもとで培養した対応の野生型細胞よりも少なくと も25%の量少ないカルボキシペプチダーゼを生成する糸状子嚢菌類又は不完全菌 類を培養し、ここでこの細胞は前記タンパク質をコードする核酸配列を含んで成 り、次いでこのタンパク質をこの培養物から回収することを含んで成る方法。
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