JPH0944730A - 自動現金取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現金装填用のカセットが自装置宛の正しいも
のかどうか、また、カセット内にセットされた現金が正
当かどうかを自動的に確認する。 【構成】 人手により装着された現金装填用のカセット
６に添付されたＩＣカード７から、カセット６への現金
の装填時にＩＣカード７に設定された現金の装填総量と
カセット６の装着先装置番号とを読み出すＩＣカードＲ
／Ｗ部３ｄと、この装着先装置番号が自装置を示すか否
かを比較判別する機番比較部３ｅと、カセット６に装填
されている現金を計数する現金算出部３ｃと、計数結果
とＩＣカード７の現金の装填総量が一致するか否かを判
定する総量比較部３ｆと、装填現金の総量の判定結果お
よび装置番号の判別結果を通知する比較結果通知部３ｇ
とを少なくとも有する自動現金取引装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＡＴＭ（Automatic Te
ller Machine、金融自動化機器）等、装置内に装填され
た現金の取引を自動的に行なう自動現金取引装置に係
り、特に、カセットを介しての現金の装填を高信頼に行
なうのに好適な自動現金取引装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動現金取引装置へ現金を装填す
る際には、カセット単位で行なわれる。このようなカセ
ット単位での現金の装填作業を管理する従来技術として
は、例えば、特開平１−２８２６９５号公報に記載され
ているものがある。この技術では、カセットが脱着され
たか否かを検出し、カセットの挿入の来歴を記録してい
る。しかし、この技術では、カセットの間違いや装填金
額の不一致等の検出、および、検出したカセット挿入状
況を現金管理部署等に通知する配慮はなされていない。

【０００３】このように、従来の技術では、現金装填用
のカセットが、該当する自動現金取引装置宛の正しいも
のかどうか、また、カセット内にセットされた現金が正
当かどうか、すなわち、途中で現金抜取り等の不正がな
かったかどうかについては、人手により管理されてい
た。このため、現金を管理する部署（現金管理部署）で
は、自動現金取引装置への現金装填作業が、正しく実施
されたか否かは、作業者の申告で判断しており、現金管
理部署としては不正に対して不安があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、現金装填用のカセットが、該当
する自動現金取引装置宛の正しいものかどうか、また、
カセット内にセットされた現金が正当かどうかを自動的
に管理することができない点である。本発明の目的は、
これら従来技術の課題を解決し、カセットによる現金装
填時における作業ミスと不正を防止でき、高信頼かつ効
率的な現金装填が可能な自動現金取引装置を提供するこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の自動現金取引装置は、人手により装着され
た現金装填用のカセット６に添付される記憶媒体（ＩＣ
カード７）から、このカセット６への現金の装填時にＩ
Ｃカード７に設定された現金の装填総量（金額や枚数）
とカセット６の装着先装置の識別情報（自動現金取引装
置番号）とを読み出すＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄと、読み
出した自動現金取引装置番号が自装置を示すか否かを比
較判別する機番比較部３ｅと、装着されたカセット６に
装填されている現金（金額や枚数）を計数する現金算出
部３ｃと、この計数した結果がＩＣカード７から読み出
した現金の装填総量と一致するか否かを判定する総量比
較部３ｆと、この総量比較部３ｆによる装填現金の総量
の判定結果、および、機番比較部３ｃによる自動現金取
引装置番号の判別結果を通知する比較結果通知部３ｇと
を少なくとも有することを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明においては、現金装填用のカセットに、
ＩＣカードや磁気カード等の記憶媒体を添付する。この
記憶媒体には、このカセットに装填した現金の総量（金
額や枚数）と、このカセットを装着できる装置の識別情
報を登録しておく。そして、このカセットを装着した自
動現金取引装置では、この記憶媒体の登録内容に基づ
き、このカセットを介しての現金装填作業が正当なもの
か否かを判別し、その結果を通知する。

【０００７】例えば、カセットに現金を装填する現金装
填装置において、このカセットに装填した現金の総額
と、このカセットの装着先装置の識別情報とを、このカ
セットに添付するＩＣカードに登録する。このカセット
が人手により装着された自動現金取引装置では、カセッ
トに添付のＩＣカードから、装填現金の総額と装着先装
置の識別情報を読み出し、この読み出した識別情報が自
装置を示すか否かを判別する。自装置を示していれば、
次に、カセットに装填されている現金の金額を計数し、
この計数結果が、ＩＣカードから読み出した装填現金の
総額と一致するか否かを判定する。

【０００８】そして、自動現金取引装置では、ＩＣカー
ドから読み出した識別情報および装填現金の総額との比
較結果が否（不一致）であれば、その旨を、プリントア
ウト（印字出力）して、もしくは、通信回線を介して所
定の部署、例えば、現金装填装置によりカセットへの現
金装填を行なう現金管理部署に通知する。このことによ
り、自動現金取引装置を設置した営業店や現金管理部署
などにおいて、自動的にリアルタイムで現金装填作業の
正当正および成否を確認することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図１は、本発明の自動現金取引装置へ現金を
装填するシステムの本発明に係る構成の一実施例を示す
ブロック図である。本図１において、１は現金装填機、
２は現金装填機１を制御するパソコン（パーソナルコン
ピュータ）、３は自動現金取引装置、４はホストコンピ
ュータ（図中、ホストと記載）、５はカセット配送車、
６は現金装填用のカセット、７はカセット６に添付され
たＩＣカード、８はパソコン２とホストコンピュータ４
を接続する通信回線、９は自動現金取引装置３とホスト
コンピュータ４を接続する通信回線、１０は現金装填機
１が設置されている現金管理部署、１１はホストコンピ
ュータ４が設置されている計算センタ、１２は自動現金
取引装置３が設置されている営業店である。

【００１０】現金管理部署１０に設置された現金装填機
１は、装填用の現金が投入される現金受け入れ部１ａ
と、現金装填用のカセット６がセットされるカセット受
け入れ部１ｂと、カセット６に添付されたＩＣカード７
を読み書きするＩＣカードＲ／Ｗ部１ｃと、現金受け入
れ部１ａに投入された現金を、カセット受け入れ部１ｂ
にセットされたカセット６に装填する現金装填部１ｄ、
および、パソコン２からの設定情報を登録するカセット
管理テーブル１ｅとにより構成されている。尚、カセッ
ト管理テーブル１ｅの詳細を図５に示している。ＩＣカ
ード７には、ＩＣカードＲ／Ｗ部１ｃにより、カセット
６の装着先の自動現金取引装置３を識別する情報（自動
現金取引装置番号）や、カセット６に装填された現金の
総量（ここでは枚数）が登録される。尚、このＩＣカー
ド７の情報の詳細を図６に示している。

【００１１】営業店１２にセットされた自動現金取引装
置３は、入出金対象の現金を収納する現金収納部３ａ
と、カセット配送車５で現金管理部署１０から配送され
てきたカセット６が人手によりセットされるカセット受
入部３ｂと、カセット６内の現金を計数する現金算出部
３ｃと、カセット６に添付されているＩＣカード７か
ら、このカセット６に装填されている現金の総量（ここ
では枚数）やカセット６の装着先装置の識別情報（自動
現金取引装置番号）などを読み出すＩＣカードＲ／Ｗ部
３ｄと、ＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄで読み出した自動現金
取引装置番号が自装置を示すか否かを比較判別する機番
比較部３ｅと、現金算出部３ｃで計数した結果がＩＣカ
ード７から読み出した現金の装填総量（枚数）と一致す
るか否かを判定する総量比較部３ｆと、この総量比較部
３ｆの判定結果および機番比較部３ｃの判別結果をホス
トコンピュータ４等に通知する比較結果通知部３ｇと、
この判別結果を印字出力するプリント部３ｈ、および、
ＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄの読み出し結果や現金算出部３
ｃの計数結果等を登録するカセット管理テーブル３ｉに
より構成されている。尚、カセット管理テーブル３ｉの
詳細を図７に示している。

【００１２】現金装填機１は、パソコン２と接続されて
おり、パソコン２の制御のもとに稼動し、この現金装填
機１で現金が装填されたカセット６は、カセット配送車
５を介して営業店１２に配送され、自動現金取引装置３
のカセット受入部３ｂに人手によりセットされる。以
下、このような構成による現金の装填手順を図２〜図４
を用いて説明する。

【００１３】図２は、図１における現金装填機および自
動現金取引装置のカセットのセット状態例を示す説明図
である。図２（ａ）は、現金装填機１におけるカセット
６のセット状況を、また、図２（ｂ）は、自動現金取引
装置３におけるカセット６のセット状況を示している。
図２（ａ）に示すセット状態で、現金装填機１は、ＩＣ
カードＲ／Ｗ部１ｃにより、カセット６に添付されてい
るＩＣカード７に対するデータの読み書きを行なう。ま
た、図２（ｂ）に示す状態で、自動現金取引装置３は、
ＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄにより、カセット６に添付され
たＩＣカード７に対するデータの読み書きを行なう。

【００１４】図３は、図１における現金装填機の本発明
に係る動作手順例を示すフローチャートである。図１に
おける現金装填機１は、人手により、現金が現金受入部
１ａに（ステップ３０１）、また、カセット６がカセッ
ト受入部１ｂに（ステップ３０２）、それぞれ挿入され
ると、図１のＩＣカードＲ／Ｗ部１ｃにより、カセット
６に添付されたＩＣカード７上のデータを読み取る（ス
テップ３０３）。そして、読み取ったデータ中のカセッ
ト番号をパソコン２に連絡する（ステップ３０４）。こ
のパソコン２から、カセット６に装填すべき現金枚数が
指示されると（ステップ３０５）、図１の現金装填部１
ｄにより、この指示された枚数に基づき、現金枚数を計
数して、カセット６に装填する（ステップ３０６）。こ
の処理結果として、図６に示すように、ＩＣカード７
に、配送先の自動現金取引装置の番号と格納した枚数等
を書き込む（ステップ３０７）。

【００１５】図４は、図１における自動現金取引装置の
本発明に係る動作手順例を示すフローチャートである。
図１における自動現金取引装置１は、人手により、カセ
ット６がカセット受入部３ｂにセットされると（ステッ
プ４０１）、まず、図１のＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄによ
り、このカセット６に添付されたＩＣカード７のデータ
（自動現金取引装置の番号と装填された現金枚数）を読
み取る（ステップ４０２）。次に、図１の機番比較部３
ｅにより、読み取ったデータの内の自動現金取引装置の
番号と、自装置内に保持する「カセット管理テーブル」
（図７参照）内の自動現金取引装置の番号とを比較し
（ステップ４０３）、一致すれば、カセット６内の現金
を抜き出し計数する（ステップ４０４）。

【００１６】そして、その現金の計数結果と、ＩＣカー
ド７から読み取った現金枚数を比較し（ステップ４０
５）、一致すれば、抜き出した現金を、図１の現金収納
部３ａに格納する（ステップ４０６）。その処理結果と
して、ＩＣカード７に、処理コードを書き込む（ステッ
プ４０７）。ステップ４０５において、比較結果が不一
致であれば、現金をカセットに戻した後（ステップ４０
８）、また、ステップ４０３において、番号が不一致で
あれば、以下のエラー処理を行なう。

【００１７】すなわち、エラー処理として、まず、不一
致の旨のエラー内容を示すエラー処理コードをＩＣカー
ド７に書き込むと共に、そのエラー内容を、自装置内に
保持したカセット管理テーブルに書き込み、図１のプリ
ント部３ｈによりプリント出力する（ステップ４０
９）。次に、エラーの旨を図１の計算センタ１１におけ
るホストコンピュータ４に通信回線９を介して連絡し
（ステップ４１０）、自動現金取引装置の処理を中止す
る（ステップ４１０）。尚、エラーの旨を受け取った計
算センタ１１では、該当する図１の現金管理部署１０に
設置しているパソコン２に連絡する。

【００１８】図５は、図１における現金装填機内に保持
されるカセット管理テーブルの登録内容例を示す説明図
である。カセット管理テーブル１ｅは、セットされる各
カセットの識別情報を登録する「カセット番号」と、各
営業店の識別番号を登録する「店番号」、各自動現金取
引装置の識別番号を登録する「自動現金取引装置番
号」、各カセットに装填された現金の内の万札紙幣の枚
数を登録する「カセット内現金（万）」、各カセットに
装填された現金の内の千円札紙幣の枚数を登録する
「（千）」、各カセットがセットされた年月日を登録す
る「セット日付」、および、各カセットに装填された現
金の総額（千円単位）を登録する「セット金額」の各項
目から構成されている。これらの各項目の情報は、図１
におけるパソコン２より指示され登録され、図１のＩＣ
カードＲ／Ｗ部１ｃは、カセット受け入れ部１ｂにセッ
トされた各カセットに添付されたＩＣカードに、カセッ
ト管理テーブル１ｅの当該する情報を書き込む、

【００１９】図６は、図１におけるＩＣカード内の登録
内容例を示す説明図である。本ＩＣカード内テーブル７
ａは、図１のＩＣカードＲ／Ｗ部１ｃにより、図５のカ
セット管理テーブル１ｅの登録内容に基づき、ＩＣカー
ドに書き込まれるものであり、図５におけるカセット管
理テーブル１ｅと同じ構成となる。尚、「処理コード」
の項目は、図１における自動現金取引装置３でのカセッ
トからの現金装填作業の終了時に、図１の自動現金取引
装置３のＩＣカードＲ／Ｗ部３ｄにより登録されるもの
であり、本例では、現金装填作業が正常に終了したこと
を示す「１０」が登録されている。

【００２０】図７は、図１における自動現金取引装置内
に保持されるカセット管理テーブルの登録内容例を示す
説明図である。本カセット管理テーブル３ｉは、予め設
定される自装置が設置されている営業店の識別情報を登
録する「店番号」と、予め設定される自装置の識別情報
を登録する「自動現金取引装置番号」と、図１のＩＣカ
ードＲ／Ｗ部３ｄによりＩＣカード７から読み取った現
金の内訳枚数情報を登録する「ＩＣカード上の現金
（万）（千）」と、図１の現金算出部３ｃによりカセッ
ト６から抜き出して計数した現金の内訳枚数情報を登録
する「カセットより取込んだ現金」と、配送された各カ
セットが受け取られてセットされた年月日を登録する
「受取日」、および、図１の機番比較部３ｅと総量比較
部３ｆの比較結果、すなわち、図１の比較結果通知部３
ｇの通知内容を登録する「処理コード」の各項目から構
成されている。尚、この「処理コード」の登録内容は、
図６におけるＩＣカード内テーブル７ａの「処理コー
ド」の登録内容と同じであり、本例では、現金装填作業
が正常に終了したことを示す「１０」が登録されてい
る。

【００２１】以上、図１〜図７を用いて説明したよう
に、本実施例では、現金装填機により、カセットへの現
金の装填時、その現金の枚数や装着先の機番等をＩＣカ
ードに書き込み、このＩＣカードをカセットに貼付る等
して添付する。自動現金取引装置では、このＩＣカード
の情報である現金の枚数および機番と、カセット内の現
金および自装置の機番とを突き合わせることにより、こ
のカセットからの現金の装填作業の成否を自動的にチェ
ックすることができる。

【００２２】このことにより、例えば、作業者が別のカ
セットを間違えて自動現金取引装置に挿入する等のミス
を防止でき、また、カセットの配送途中での現金抜取り
等の不正の有無チェックができる。そして、このような
結果を、プリントアウトしたり、通信回線を通して計算
センタや現金管理部署へ連絡する。このことにより、自
動現金取引装置を設置した営業店や現金管理部署では、
リアルタイムに現金の装填作業の成否を確認することが
でき、予定通り正しくカセットが挿入されたか否かの状
況を、速やかに把握でき、カセットによる現金の装填作
業に係る大幅な合理化とセキュリティ強化を図ることが
可能である。

【００２３】尚、本発明は、図１〜図７を用いて説明し
た実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能である。例えば、本実施
例においては、装填された現金の枚数を比較すること
で、装填作業の成否を確認しているが、装填された現金
の金額を比較することでも良い。また、カセットに添付
する記憶媒体として、ＩＣカードを用いているが、磁気
カード等を用いることでも良い。さらに、カセットへの
現金の装填およびＩＣカードの情報登録は、現金装填機
以外で行なう構成でも良い。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、現金装填用のカセット
が、該当する自動現金取引装置宛の正しいものかどう
か、また、カセット内にセットされた現金が正当かどう
かを自動的に確認することができ、カセットによる現金
装填時における作業ミスと不正を防止でき、高信頼かつ
効率的な現金装填が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動現金取引装置へ現金を装填するシ
ステムの本発明に係る構成の一実施例を示すブロック図
である。

【図２】図１における現金装填機および自動現金取引装
置のカセットのセット状態例を示す説明図である。

【図３】図１における現金装填機の本発明に係る動作手
順例を示すフローチャートである。

【図４】図１における自動現金取引装置の本発明に係る
動作手順例を示すフローチャートである。

【図５】図１における現金装填機内に保持されるカセッ
ト管理テーブルの登録内容例を示す説明図である。

【図６】図１におけるＩＣカード内の登録内容例を示す
説明図である。

【図７】図１における自動現金取引装置内に保持される
カセット管理テーブルの登録内容例を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１：現金装填機、１ａ：現金受入部、１ｂ：カセット受
入部、１ｃ：ＩＣカードＲ／Ｗ部、１ｄ：現金装填部、
１ｅ：カセット管理テーブル、２：パソコン、３：自動
現金取引装置、３ａ：現金収納部、３ｂ：カセット受入
部、３ｃ：現金算出部、３ｄ：ＩＣカードＲ／Ｗ部、３
ｅ：機番比較部、３ｆ：総量比較部、３ｇ：比較結果通
知部、３ｈ：プリント部、３ｉ：カセット管理テーブ
ル、４：ホストコンピュータ、５：カセット配送車、
６：カセット、７：ＩＣカード、８，９：通信回線、１
０：現金管理部署、１１：計算センタ、１２：営業店。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 人手により装着されたカセットから現金
   を取り込む自動現金取引装置であって、上記カセットに
   添付される記憶媒体から、上記カセットへの現金の装填
   時に上記記憶媒体に設定された該現金の装填総量と該カ
   セットの装着先装置の識別情報とを読み出す手段と、該
   読み出した識別情報が自装置を示すか否かを判別する手
   段と、上記装着されたカセットに装填されている現金を
   計数する手段と、該計数した結果が上記記憶媒体から読
   み出した現金の装填総量と一致するか否かを判定する手
   段と、該装填現金の総量の判定結果および上記識別情報
   の判別結果を通知する手段とを少なくとも有することを
   特徴とする自動現金取引装置。