JPH0940598A - アルデヒド類の製造方法 - Google Patents

アルデヒド類の製造方法

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JPH0940598A
JPH0940598A JP7191827A JP19182795A JPH0940598A JP H0940598 A JPH0940598 A JP H0940598A JP 7191827 A JP7191827 A JP 7191827A JP 19182795 A JP19182795 A JP 19182795A JP H0940598 A JPH0940598 A JP H0940598A
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group
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aldehydes
methyl
general formula
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JP7191827A
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Kouji Katou
穂慈 加藤
Koji Tsukamoto
幸治 塚本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】飽和アルデヒド類から容易に得られるエナミン
類を出発原料として実質的に副反応なく穏和な反応条件
で高収率に高級アルデヒド類を得る方法を提供する。 【解決手段】一般式I R1 CH=CHNR2 3 (I) (R1 は水素、置換基を有してもよいアルキル基又はア
リール基、R2 とR3 は同一でも異なってもよい低級ア
ルキル基又はアリール基であるか、相互に結合してヘテ
ロ原子を含んでもよい環を形成する基である。)のエナ
ミン類を一般式II R5 6 C=CR4 CR7 8 X (II) (R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は同一でも異なっても
よいR1 と同様の基、Xはハロゲン又はスルホネート基
である。)の不飽和化合物と反応させて一般式III R7 8 C=CR4 CR5 6 CHR1 CHO (II
I) (R1 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は前記と同じ)
の不飽和アルデヒド類を製造し、次にこれを水素添加し
て一般式IV CHR7 8 CHR4 CR5 6 CHR1 CHO
(IV) (R1 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 は前記と同じ)
の飽和アルデヒド類を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飽和アルデヒド類
の製造方法に関し、詳しくは、低級飽和アルデヒドか
ら、より高級な飽和アルデヒド類を、実質的に望ましく
ない副反応なしに、穏和な反応条件下に高収率にて得る
ことができる飽和アルデヒド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルデヒド類は、これを還元することに
よって、同じ炭素数のアルコール類とすることができ、
また、アルデヒド類を酸化することによって、同じ炭素
数のカルボン酸とすることができ、かくして、このよう
なアルコール類やカルボン酸類等の種々の化学品のため
の合成中間体として重要であり、また、場合によって
は、それ自体で、香料等としても有用である。
【0003】従来、アルデヒド類を製造する方法は、種
々知られている。例えば、オレフィン類のヒドロホルミ
ル化反応(オキソ法)による製造は、工業的に重要なア
ルデヒド類の製造に多く用いられている。しかし、この
方法では、原料が入手容易であるオレフィン類に限定さ
れると共に、製造に際して、毒性の高い一酸化炭素を高
圧で用いるという問題がある。
【0004】他方、低級アルデヒド類からより高級なア
ルデヒド類を製造する方法として、例えば、飽和アルデ
ヒドを強塩基で処理し、アルキルハライド等と反応させ
る方法や、アルデヒドとアルデヒドやケトンとのアルド
ール縮合の後に水素添加する方法も知られている。しか
し、上記第1の方法によれば、リチウムジイソプロピル
アミド等の高価な強塩基を用いるうえに、原料の飽和ア
ルデヒド相互のアルドール縮合による副反応が起こりや
すい。上記第2のアルドール縮合後に水素添加による方
法では、交差アルドール縮合の場合、複数のアルドール
縮合生成物が生成する問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のアル
デヒド類の製造における上述したような問題、特に、低
級アルデヒドからより高級なアルデヒド類の製造におけ
る上述した問題を解決するためになされたものであっ
て、飽和アルデヒド類から容易に得ることができるエナ
ミン類と不飽和化合物との反応によって、4−不飽和ア
ルデヒド類を製造し、次いで、この不飽和アルデヒド類
を水素添加することによって、実質的に副反応なく、且
つ、穏和な反応条件によって、高収率にて目的とする高
級アルデヒド類を容易に得ることができる方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるアルデヒド
類の製造方法は、一般式(I)
【0007】
【化7】
【0008】(式中、R1 は水素原子か、又は置換基を
有していてもよいアルキル基若しくはアリール基であ
り、R2 及びR3 は同一でも異なっていてもよい低級ア
ルキル基若しくはアリール基であるか、又は相互に結合
してヘテロ原子を含んでいてもよい環を形成する基であ
る。)で表わされるエナミン類を一般式(II)
【0009】
【化8】
【0010】(式中、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8
は同一でも異なっていてもよく、水素原子か、又は置換
基を有していてもよいアルキル基若しくはアリール基で
あり、Xはハロゲン原子又はスルホネート基である。)
で表わされる不飽和化合物と反応させて、一般式(III)
【0011】
【化9】
【0012】(式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7
びR8 は前記と同じである。)で表わされる不飽和アル
デヒド類を製造し、次に、この不飽和アルデヒド類を水
素添加することによって、一般式(IV)
【0013】
【化10】
【0014】(式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7
びR8 は前記と同じである。)で表わされる飽和アルデ
ヒド類を得るものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明によるアルデヒド類の製造
方法において、上記一般式(II)で表わされる不飽和化
合物として、一般式(V)
【0016】
【化11】
【0017】(式中、Xは前記と同じである。)で表わ
される化合物を好ましい具体例として挙げることができ
る。
【0018】また、上記一般式(I)で表わされるエナ
ミン類として、一般式(VI)
【0019】
【化12】
【0020】(式中、R2 及びR3 は前記と同じであ
る。)で表わされる化合物を好ましい具体例として挙げ
ることができる。
【0021】本発明の方法において、第1の出発物質
は、エナミン類であって、前記一般式(I)で表わされ
る。この一般式(I)において、R1 は水素原子、アル
キル基又はアリール基である。このアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基等を挙げることができ、好まし
くは、イソプロピル基である。また、アリール基として
は、フェニル基、o−、m−又はp−トルイル基、α−
又はβ−ナフチル基等を挙げることができる。これらの
アルキル基及びアリール基は置換基を有していてもよ
く、そのような置換基として、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、フェノキシ基、アセトキシル基、ベンゾイル
オキシ基、N−アセチルアミノ基、エトキシカルボニル
基、N,N −ジメチルカルバモイル基等を挙げることがで
きる。
【0022】また、前記一般式(I)において、R2
びR3 は、低級アルキル基又はアリール基であり、同一
でも異なっていてもよい。低級アルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を
挙げることができ、アリール基としては、例えば、フェ
ニル基、o−、m−又はp−トルイル基、α−又はβ−
ナフチル基等を挙げることができる。更に、R2 及びR
3 は、相互に結合して環を形成している基であってもよ
く、その際、その環内には窒素原子、酸素原子、硫黄原
子等のへテロ原子を含んでいてもよい。従って、R2
びR3 が相互に結合して形成する環の具体例としては、
例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等
を挙げることができる。
【0023】本発明において第1の出発物質として用い
るこのようなエナミン類は、既によく知られているよう
に、アルデヒド類とアミン類の縮合反応によって容易に
得ることができる。このような合成反応の例は、例え
ば、「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応(II
I)」第1417頁(1978年)に記載されている。
【0024】前記一般式(I)で表わされるエナミン類
の具体例として、例えば、N,N −ジメチル−N−ビニル
アミン、N,N −ジエチル−N−ビニルアミン、N,N −ジ
プロピル−N−ビニルアミン、N,N −ジブチル−N−ビ
ニルアミン、N−メチル−N−フェニル−N−ビニルア
ミン、N−ベンジル−N−メチル−N−ビニルアミン、
N−ビニルピロリジン、N−ビニルピペリジン、N−ビ
ニルモルホリン、N,N−ジメチル−N−(1−プロペニ
ル)アミン、N,N −ジエチル−N−(1−プロペニル)
アミン、N−(1−プロペニル)−N,N −ジプロピルア
ミン、N,N −ジブチル−N−(1−プロペニル)アミ
ン、N−メチル−N−(1−プロペニル)−N−フェニ
ルアミン、N−ベンジル−N−メチル−N−(1−プロ
ペニル)アミン、N−(1−プロペニル)ピロリジン、
N−(1−プロペニル)ピペリジン、N−(1−プロペ
ニル)モルホリン、N−(1−ブテニル)−N,N −ジメ
チルアミン、N−(1−ブテニル)−N,N −ジエチルア
ミン、N−(1−ブテニル)−N,N −ジプロピルアミ
ン、N−(1−ブテニル)−N,N −ジブチルアミン、N
−(1−ブテニル)−N−メチル−N−フェニルアミ
ン、N−ベンジル−N−(1−ブテニル)−N−メチル
アミン、N−(1−ブテニル)ピロリジン、N−(1−
ブテニル)ピペリジン、N−(1−ブテニル)モルホリ
ン、N,N −ジメチル−N−(3−メチル−1−ブテニ
ル)アミン、N,N −ジエチル−N−(3−メチル−1−
ブテニル)アミン、N−(3−メチル−1−ブテニル)
−N,N −ジプロピルアミン、N,N −ジブチル−N−(3
−メチル−1−ブテニル)アミン、N−メチル−N−
(3−メチル−1−ブテニル)−N−フェニルアミン、
N−ベンジル−N−メチル−N−(3−メチル−1−ブ
テニル)アミン、N−(3−メチル−1−ブテニル)ピ
ロリジン、N−(3−メチル−1−ブテニル)ピペリジ
ン、N−(3−メチル−1−ブテニル)モルホリン、N,
N −ジメチル−N−(1−ペンチル)アミン、N,N −ジ
エチル−N−(1−ペンチル)アミン、N−(1−ペン
チル)ピロリジン、N−(1−ペンチル)モルホリン、
N−(1−ヘキシル)−N,N −ジメチルアミン、N,N −
ジエチル−N−(1−ヘキシル)アミン、N−(1−ヘ
キシル)ピロリジン、N−(1−ヘキシル)モルホリ
ン、N,N −ジメチル−N−スチリルアミン、N,N −ジエ
チル−N−スチリルアミン、N−スチリルピロリジン、
N−スチリルモルホリン、N−(4−メトキシ−3−メ
チル−1−ブテニル)−N,N −ジメチルアミン、N−
(4−メトキシ−3−メチル−1−ブテニル)モルホリ
ン、5−(N,N −ジメチルアミノ)−4−ペンテン酸メ
チル等を挙げることができる。
【0025】これらのなかでは、特に、N,N −ジメチル
−N−(3−メチル−1−ブテニル)アミン、N,N −ジ
エチル−N−(3−メチル−1−ブテニル)アミン、N
−(3−メチル−1−ブテニル)−N,N −ジプロピルア
ミン、N,N −ジブチル−N−(3−メチル−1−ブテニ
ル)アミン、N−メチル−N−(3−メチル−1−ブテ
ニル)−N−フェニルアミン、N−ベンジル−N−メチ
ル−N−(3−メチル−1−ブテニル)アミン、N−
(3−メチル−1−ブテニル)ピロリジン、N−(3−
メチル−1−ブテニル)ピペリジン、N−(3−メチル
−1−ブテニル)モルホリン等が好ましく用いられる。
【0026】本発明の方法において、第2の出発物質で
ある不飽和化合物は、前記一般式(II)で表わされるハ
ロゲン化オレフィン類又は不飽和スルホネート類であ
る。この一般式(II)において、R4 、R5 、R6 、R
7 及びR8 は水素原子、アルキル基又はアリール基であ
り、同一でも異なっていてもよい。上記アルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基等を挙げることができる。ま
た、アリール基としては、フェニル基、o−、m−又は
p−トルイル基、α−又はβ−ナフチル基等を挙げるこ
とができる。これらのアルキル基及びアリール基は置換
基を有していてもよい。そのような置換基としては、例
えば、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、アセト
キシル基、ベンゾイルオキシ基、N−アセチルアミノ
基、エトキシカルボニル基、N,N −ジメチルカルバモイ
ル基等を挙げることができる。しかし、本発明において
は、好ましくは、R4 はメチル基、R5 、R6 、R7
びR8 は水素原子である。
【0027】更に、前記一般式(II)において、Xはハ
ロゲン原子又はスルホネート基であり、ハロゲン原子と
しては、例えば、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を
挙げることができ、スルホネート基としては、例えば、
メタンスルホネート基、ベンゼンスルホネート基、トル
エンスルホネート基等を挙げることができる。
【0028】このような不飽和化合物の具体例として
は、例えば、アリルクロリド、アリルブロミド、アリル
ヨーダイド、アリルメタンスルホネート、メタリルクロ
リド、メタリルブロミド、メタリルヨーダイド、メタリ
ルメタンスルホネート、メタリルベンゼンスルホネー
ト、メタリルトルエンスルホネート、2−ブテニルクロ
リド、2−ブテニルブロミド、2−ブテニルメタンスル
ホネート、3−メチル−2−ブテニルクロリド、3−メ
チル−2−ブテニルブロミド、3−メチル−2−ブテニ
ルメタンスルホネート、2−ペンテニルクロリド、2−
ペンテニルブロミド、2−ペンテニルメタンスルホネー
ト、3−クロロ−1−ブテン、3−ブロモ−1−ブテ
ン、3−クロロ−1−フェニル−1−プロペン、3−ブ
ロモ−1−フェニル−1−プロペン、4−メトキシ−2
−ブテニルクロリド、6−クロロ−4−ヘキセン酸メチ
ル等を挙げることができる。これらのなかでは、特に、
メタリルクロリド、メタリルブロミド、メタリルヨーダ
イド、メタリルメタンスルホネート、メタリルベンゼン
スルホネート、メタリルトルエンスルホネート等が好ま
しく用いられる。
【0029】本発明によれば、前記エナミン類と不飽和
化合物との反応において、不飽和化合物は、特に限定さ
れるものではないが、通常、エナミン類1モル部に対し
て、0.1〜10モル部、好ましくは、0.5〜5モル部の
範囲で用いられる。
【0030】本発明の方法によれば、このように、エナ
ミン類を不飽和化合物と反応させて、前記一般式(III)
で表わされる4−不飽和アルデヒド類を製造し、次い
で、この不飽和アルデヒドを水素添加して、目的とする
前記一般式(IV)で表わされる飽和アルデヒド類を製造
するものである。
【0031】本発明の方法における水素添加に用いる触
媒としては、パラジウム、白金等を活性炭、硫酸バリウ
ム、アルミナ、シリカ等に担持したもの、酸化白金、ラ
ネーニッケル等が挙げられる。
【0032】本発明において、エナミン類と不飽和化合
物との反応に際しては、反応溶媒を用いてもよく、ま
た、用いなくともよい。反応溶媒としては、反応に不活
性な溶媒であれば、特に限定されるものではないが、こ
のような反応溶媒の具体例としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンのような脂肪
族や脂環族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、o
−、m−又はp−キシレン、メシチレン等のような芳香
族炭化水素系溶媒、エチルエーテル、ブチルエーテル、
テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルのようなニトリ
ル系溶媒、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、t−ブタノール等のアルコール系溶媒
を挙げることができる。これらの溶媒は、単独で、又は
組み合わせて、用いられる。
【0033】エナミン類と不飽和化合物の反応は、液相
にて連続的に行なってもよいし、回分的に行なってもよ
い。反応温度は、通常、0〜200℃程度である。ま
た、反応時間は、用いるエナミン類や不飽和化合物、反
応温度等によっても異なるが、通常、0.1〜50時間程
度である。
【0034】このようにして、エナミン類と不飽和化合
物の反応によって得られる4−不飽和アルデヒド類は、
反応混合物のままか、又は反応混合物から分離して、水
素添加する。4−不飽和アルデヒド類を反応混合物から
分離、精製するための方法は、特に制限されるものでは
なく、例えば、蒸留、吸着による方法、抽出、再結晶に
よる方法等、適宜の方法によればよい。
【0035】本発明によれば、不飽和アルデヒド類の水
素添加反応に際しても、反応溶媒として、反応に不活性
な溶媒を用いることができる。このような反応溶媒の具
体例としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサンのような脂肪族又は脂環族炭化水素系溶媒、ベ
ンゼン、トルエン、o−、m−又はp−キシレン、メシ
チレン等のような芳香族炭化水素系溶媒、エチルエーテ
ル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、t−ブタノール等のアルコール系溶媒、更には、
水溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、単独
で、又は組み合わせて、用いられる。
【0036】この水素添加反応も、液相にて連続的に行
なってもよいし、また、回分的に行なってもよい。反応
温度は、通常、0〜150℃程度である。反応時間は、
用いる4−不飽和アルデヒド類、反応温度等によっても
異なるが、通常、0.1〜30時間程度である。水素圧力
は、常圧〜20kg/cm2 程度である。このようにして、
不飽和アルデヒド類の水素添加反応によって得られる飽
和アルデヒド類は、通常、蒸留、吸着による方法、抽
出、再結晶等、適宜の方法によって分離、精製される。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0038】実施例1 (2,4−ジメチル−4−ペンテナールの製造)30mL
容量茄子型フラスコにN−(1−プロペニル)ピロリジ
ン1.11g(0.01モル)、メタリルクロリド0.91g
(0.01モル)及びアセトニトリル10mLを仕込み、
この混合物を5時間、加熱還流した。反応混合物を室温
まで冷却し、水10mLを加え、室温で12時間攪拌し
た。酢酸エチルで抽出した後、抽出液をガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、2,4−ジメチル−4−ペン
テナールの収量は0.63g(収率56%)であった。
【0039】実施例2〜7 N−(1−プロペニル)ピロリジン、メタリルクロリド
及びアセトニトリルに代えて、表1に示す原料及び溶媒
を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行なった。結
果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例8 常圧水素添加反応装置に2,4−ジメチル−4−ペンテナ
ール1.12g(0.01モル)、5%パラジウム/炭素0.
1g及びエタノール10mLを仕込み、反応系内を水素
で置換した後、室温で反応させ、量論量の水素が吸収さ
れた時点で系内の水素を窒素で置換し、反応を停止し
た。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したと
ころ、2,4−ジメチルバレルアルデヒドの収量は1.06
g(収率81%)であった。
【0042】実施例9及び10 2,4−ジメチル−4−ペンテナールに代えて、表2に示
す原料を用いた以外は、実施例8と同様に反応を行なっ
た。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明の方法によれば、低級飽和アルデ
ヒド類からエナミン類を製造し、これを不飽和化合物と
反応させることによって、4−不飽和アルデヒド類を製
造し、この不飽和アルデヒド類を水素添加することによ
って、より高級の飽和アルデヒド類を実質的に望ましく
ない副反応なしに高収率にて穏やかな反応条件下に容易
に製造することができる。
【0045】このようなアルデヒド類は、対応するアル
コール類やカルボン酸類等、種々の化学品の合成中間体
として有用であり、場合によっては、それ自体で香料等
として有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子か、又は置換基を有していても
    よいアルキル基若しくはアリール基であり、R2 及びR
    3 は同一でも異なっていてもよい低級アルキル基若しく
    はアリール基であるか、又は相互に結合してヘテロ原子
    を含んでいてもよい環を形成する基である。)で表わさ
    れるエナミン類を一般式(II) 【化2】 (式中、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 は同一でも異
    なっていてもよく、水素原子か、又は置換基を有してい
    てもよいアルキル基若しくはアリール基であり、Xはハ
    ロゲン原子又はスルホネート基である。)で表わされる
    不飽和化合物と反応させて、一般式(III) 【化3】 (式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 は前記
    と同じである。)で表わされる不飽和アルデヒド類を製
    造し、次に、この不飽和アルデヒド類を水素添加するこ
    とを特徴とする一般式(IV) 【化4】 (式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 は前記
    と同じである。)で表わされる飽和アルデヒド類の製造
    方法。
  2. 【請求項2】一般式(II)で表される不飽和化合物が一
    般式(V) 【化5】 (式中、Xは前記と同じである。)で表わされる化合物
    である請求項1に記載のアルデヒド類の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(I)で表わされるエナミン類が一
    般式(VI) 【化6】 (式中、R2 及びR3 は前記と同じである。)で表わさ
    れる化合物である請求項2に記載のアルデヒドの製造方
    法。
JP7191827A 1995-07-27 1995-07-27 アルデヒド類の製造方法 Pending JPH0940598A (ja)

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JP2015519301A (ja) * 2012-03-29 2015-07-09 シャイアー ヒューマン ジェネティック セラピーズ インコーポレイテッド イオン化可能なカチオン性脂質

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