JP2503994B2 - オキサゾリンカルボン酸誘導体及びその製造法 - Google Patents

オキサゾリンカルボン酸誘導体及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 光学活性アミノ酸、例えばスレオニン、の製造に使用
できる新規光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体、詳
しくは光学活性トランス−2−オキサゾリン−4−カル
ボン酸エステル誘導体及びその製造法。
〔従来の技術〕
光学活性β−ヒドロキシ−α−アミノ酸には重要な生
理活性を有するものが多く、立体配置をスレオ型、光学
活性をL型に限定した場合には、たとえば式: で表されるL−スレオニンは動物の体内で生合成するこ
とのできない必須アミノ酸の一種である。
これらの光学活性β−ヒドロキシ−α−アミノ酸は、
β位に置換基をもつ場合、立体配置の差違によりスレオ
体とエリスロ体の二種があり、また各々に光学異性体が
存在する。
従って、目的とする物質、たとえば、L−スレオ体を
得ようとする場合には従来の化学合成法によると4種の
立体異性体の混合物が生じる為に、この混合物からまず
エリスロ体を分離し、次に、光学分割してL−スレオ体
を製造するという手法がとられている。
また、場合によってはD型が必要な場合があり、その
時も同様に調製する。このような従来法は操作が煩雑で
しかも収率が悪いという欠点を有している。
一方、アルデヒドとイソシアノカルボン酸エステルと
の反応は、トリエチルアミン等のアミンが存在すると下
記に示すような反応が進行することが以前より知られて
いる。
更に、この化合物 は金属が存在すると下記のような環化反応をおこし、2
−オキサゾリン−4−カルボン酸エステル誘導体が生じ
ることも既に公知である。
但し、2−オキサゾリン−4−カルボン酸エステル誘
導体は*1及び*2の位置についてのD,L型の選択性は
現在のところ報告されていない。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
光学活性スレオ−β−ヒドロキシ−α−アミノ酸を従
来の化学合成法で製造する場合、生成物をまず、立体配
置の差違に基づく分離、それにひき続き光学異性体の分
離という煩雑な操作を必要とする。何故ならば目的とす
る化学物質を直接、不斉合成することができないからで
ある。
従って本出願に係わる発明は従来法に比較して、簡便
でしかも収率良く、目的とする光学活性アミノ酸例えば
光学活性β−ヒドロキシ−α−アミノ酸の製造法及び目
的物質の新規製造原料の提供にある。
詳細に述べると、従来不可能であったアルデヒドとイ
ソシアノカルボン酸エステルとから新規な光学活性トラ
ンス−オキサゾリン−4−カルボン酸エステル誘導体を
製造し、更に、この光学活性トランス−2−オキサゾリ
ン−4−カルボン酸エステル誘導体から目的とする光学
活性スレオ−β−ヒドロキシ−α−アミノ酸の製造法を
確立する点にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記問題点を解決すべく鋭意研究を行っ
た結果、 一般式:R1CHO 〔式中のR1:炭素数1〜8のアルキル基、フェニル
基、ビニル基、炭素数1〜6アルキル基を有するビニル
基のいずれかである。
R2:炭素数1〜4の低級アルキル基である。〕 で表されるアルデヒドと 一般式: CNCH2COOR2 〔式中のR2:炭素数1〜4の低級アルキル基である。〕 で表されるイソシアノカルボン酸エステルとを触媒の存
在下で反応させて、 一般式: で表わされる光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体を
製造でき、更には、この光学活性オキサゾリンカルボン
酸誘導体を加水分解反応に付して、直接、光学活性スレ
オ−β−ヒドロキシ−α−アミノ酸を製造することがで
きることを見い出し、本発明を完成した。
本発明に係わる反応は下記のスキームによって示され
る。
又は アルデヒドとイソシアノカルボン酸エステルとの反応
に用いられる触媒は、 一般式: [式中のMは金又は銀である] で表されるビス(シクロヘキシルイソシアナイド)Mテ
トラフルオロボレート及びAgSO2CF3のいずれか及び 一般式: 又は 〔式中のR3:ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基で
ある。
n:2〜3である。〕 で表されるフェロセン面性不斉面をもつ光学活性N−メ
チル−N−[2−(ジ置換アミノ)エチル又は3−(ジ
置換アミノ)プロピル]−1−[1′,2−ビス(ジフェ
ニルフォスフィノ)フェロセニル]−エチルアミンを反
応させて生じる錯体を用いればよい。また、一方、フェ
ロセン面性不斉面をもつ光学活性N−メチル−N−[2
−(ジ置換アミノ)エチル若しくは3−(ジ置換アミ
ノ)プロピル]−1−[1′,2−ビス(ジフェニルフォ
スフィノ)フェロセニル]−エチルアミンとしては例え
ば、光学活性(R)−N−メチル−N−〔2−(ジ置換
アミノ)エチル若しくは3−(ジ置換アミノ)プロピ
ル〕−1−〔(S)−1′,2−ビス(ジフェニルフォス
フィノ)フェロセニル〕−エチルアミン又は、光学活性
(S)−N−メチル−N−〔2−(ジ置換アミノ)エチ
ル若しくは3−(ジ置換アミノ)プロピル〕−1−
〔(R)−1′,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フ
ェロセニル〕−エチルアミンを用いればよい。
上記のフェセロン誘導体の内、前者、後者を使いわけ
ることにより、L体、D体のアミノ酸が選択的に得られ
る。
尚、ジ置換アミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基等を用いればよい。
ビス(シクロヘキシルイソシアナイド)金テトラフル
オロボウレートはGazz.Chim.Ital.,103巻,373頁,1973年
により、又、フェセロン面性不斉をもつ光学活性−N−
メチル−N−〔2−(ジ置換アミノ)エチル又は3−
(ジ置換アミノ)プロピル〕−1−〔1′,2−ビス(ジ
フェニルフォスフィノ)フェロセニル〕−エチルアミン
はBull.Chem.Soc.Jpn.,53巻,1138頁,1980年により製造
可能である。しかし、それぞれ単独で触媒として用いて
も本発明が目的とするアルデヒドとイソシアノカルボン
酸エステルとから光学活性オキサゾリンカルボン酸エス
テルを製造することは不可能であり、両物質を組み合わ
せて用いることにより、初めてアルデヒドとイソシアノ
カルボン酸エステルとから光学活性オキサゾリンカルボ
ン酸誘導体、詳しく述べると、光学活性−トランス−2
−オキサゾリン−4−カルボン酸エステル誘導体を製造
することができる。使用する触媒量は基質に対しモル比
で0.01%以上あればよい。
反応に供せられる一般式:R1HCOで表わされるアルデ
ヒドのR1基は特に限定しないが、R1基は通常、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基のアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、炭素数1〜6アルキル基を有するビ
ニル基のいずれかを用いればよい。
又、アルデヒドとともに反応基質となる一般式:CNCH
2COOR2で表されるイソシアノカルボン酸エステルのR2
はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数C1
〜C4の低級アルキル基を用いる。
反応に使用する溶媒はクロロホルム、ジクロロメタ
ン、エチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、酢酸エチ
ル等のエステル類のいずれを用いてもよい。
また、反応条件は反応温度が5〜100℃、好ましくは2
0〜50℃、反応時間は10〜50時間、好ましくは20〜40時
間が適当である。反応収率はほぼ定量的である。
このようにして製造された光学活性オキサゾリンカル
ボン酸誘導体にはトランス体とシス体が存在する。
すなわち一般式: で表される光学活性トランス−2−オキサゾリン−4−
カルボン酸エステル誘導体及び 一般式: で表される光学活性シス−2−オキサゾリン−4−カル
ボン酸エステル誘導体が存在するわけである。
生成したトランス体とシス体との生成量比は普通80〜
100対20〜0であり、圧倒的にトランス体が多く生成さ
れる。
尚、必要によりシリカゲルを用いるカラムクロマトグ
ラフィーにより容易にシス体とトランス体は分離するこ
とができる。
また、このトランス−2−オキサゾリン−4−カルボ
ン酸誘導体の光学純度は80%ee以上であり、良好な時は
97%ee以上のものが得られる。
このようにして得られた光学活性トランス−2−オキ
サゾリン−4−カルボン酸エステル誘導体は加水分解反
応に付することにより生理活性を有する光学活性スレオ
−β−ヒドロキシ−α−アミノ酸、例えば必須アミノ酸
のL−スレオニン、パーキンソン病の治療薬のL−スレ
オ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−セリンの製
造に用いることができる。あるいはD−スレオニン等の
D体の合成にも用いる事ができる。
この加水分解分解はAgric.Biol.Chme,42巻1565頁、19
78年の方法により行いうる。即ち1N〜12NのHCl中で40〜
100℃,3〜12時間加熱し、ひき続いてアンバーライトIR-
120Bで処理した後に再結晶する事により光学活性のスレ
オ型のβ−ヒドロキシ−α−アミノ酸を製造することが
できる。
又、アルコール溶媒中濃塩酸の存在下で上記と同様に
加熱する事により光学活性のスレオ型のβ−ヒドロキシ
−α−アミノ酸エステルに変換される。
〔効果〕
ビス(シクロヘキシルイソシアナイド)金又は銀テト
ラフルオロボウレート、AgOSO2CF3等の金属化合物とフ
ェロセン面性不斉をもつ光学活性N−メチル−N−〔2
−(ジ置換アミノ)エチル又は3−(ジ置換アミノ)プ
ロピル〕−1−〔1′,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセニル〕エチルアミンを組み合せて触媒とし
て使用することにより、従来不可能と考えられていたア
ルデヒドとイソシアノカルボン酸エステルとから光学活
性オキサゾリンカルボン酸誘導体、詳細に言うと、L又
はD体の光学活性トランス−2−オキサゾリン−4−カ
ルボン酸エステル誘導体を製造できる。
この光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体は生理活
性を有する光学活性スレオ−β−ヒドロキシ−α−アミ
ノ酸の製造原料となる。
即ち、この光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体は
加水分解反応に付すことにより光学活性スレオ−β−ヒ
ドロキシ−α−アミノ酸を製造し得る。
又、アルデヒドとイソシアノカルボン酸エステルとか
ら直接光学活性β−ヒドロキシ−α−アミノ酸を製造す
る本方法は従来の合成法と異なり、スレオ体、エリスロ
体の立体異性体による分離、更にはL体、D体による光
学異性体による分離を必要とせず操作的に簡便であると
ともに収率も良いという利点を有する。
以下、実施例に従って本発明を説明する。
〈実施例1〉 ビス(シクロヘキシルイソシアナイド)金テトラフル
オロボウレート27.5mg(0.055mmol)と(R)−N−メ
チル−N−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−1−
〔(S)−1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェ
ロセニル〕−エチルアミン39.7mg(0.056mmol)及びイ
ソシアノ酢酸メチルエステル0.549g(5.54mmol)を乾燥
したジクロロルメタン5.5mlに溶解し、これにベンズア
ルデヒド0.642g(6.05mmol)を加えた。反応混合物をN2
雰囲気下、25℃で20時間反応させた。溶媒を濃縮後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにかけ(溶媒ヘキサ
ン/酢酸エチル=1/2)る事によりトランス−4−メト
キシカルボニル−5−フェニル−2−オキサゾリン0.96
g(84.6%)及びそのシス体0.12g(10.4%)を得た。
得られたトランス体及びシス体のNMRスペクトル、旋
光度、並びに光学純度を下記に示した。
トランス体:(4S,5R) NMR(CDCl3/TMS)スペクトル δ:3.83(s,3H)、4.63(dd,J=2.2and 7.9Hz、1H)、
5.70(d,J=7.9Hz,1H)、7.11(d,J=2.2Hz,1H)、7.30
-7.42(m,5H)。
旋光度 ▲〔α〕20 D▼+297°(c=1.2,THF) 光学純度 トリス〔d,d−ジカンホリルメタネート〕ユウロピウ
ム(III)〔Eu(dcm)3〕を用いて測定した結果、96%e
eであった。
シス体:(4R,5R) NMR(CDCl3/TMS)スペクトル δ:3.20(s,3H)、5.09(dd,J=2.2and 11.2Hz、1H)、
5.74(d,J=11.2Hz,1H)、7.25(d,J=2.2Hz,1H)、7.3
0-7.42(m,5H)。
旋光度 ▲〔α〕20 D▼−80°(c=1.2,THF) 光学純度 49%ee 尚、測定はトランス体の場合と同様に行った。
〈参考例1〉 次に、実施例1で得られたトランス体、0.82g(4.0mm
ol)を6N-HC10mlに溶解し80℃で6時間加熱した。濃
縮後残渣を水5mlに溶解しイオン交換樹脂アンバーライ
トIR-120B(H+型)に吸着後、5%アンモニア水で溶出
した。目的物を含むフラクションを濃縮し、残渣を水−
エタノールから再結晶して目的物L−(−)−スレオ−
β−フェニルセリン0.65g(90%)を得た。
このL−(−)−スレオ−β−フェニルセリンの旋光
度を測定した。結果は▲〔α〕20 D▼−50.7°(c=2.
0,6N CHl)であった。
この数値はHelv.Chim.Acta,33巻,2111頁,(1950年)
に記載されている文献値、即ち ▲〔α〕20 D▼−50.2±2°(c=2.0,6N CHl)と一致
した。
〈参考例2〉 ビス(シクロヘキシルイソシアナイド)金テトラフル
オロボウレート25.0mg(0.05mmol)と(R)−N−メチ
ル−N−〔2−(モルホリノ)エチル〕−1−〔(S)
−1′,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニ
ル〕−エチルアミン40.0mg(0.055mmol)及びイソシア
ノ酢酸メチルエステル0.567g(5.72mmol)を塩化メチレ
ン5mlに溶解し、次にピペロナール0.846g(5.64mmol)
を加えて、25℃、30時間攪拌した。減圧蒸溜(135℃/0.
3mmHg)により1.21g(87%)の4−カルボメトキシ−5
−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−オキサゾ
リンを得た。これを実施例1と同様にカラムクロマトグ
ラフィーにてトランス体96%、シス体4%に分離した。
実施例1と同様にしてNMRで分析したところトランス体
(4S,5R)の光学純度は98%eeであった。
尚、このトランス体(4S,5R)のNMR(CDCl3/TMS)ス
ペクトルを以下に示した。
δ:3.76(s,3H)、4.52(dd,J=2and 8Hz、1H)、5.50
(d,J=8Hz,1H)、5.85(s,2H)、6.67(m,3H)、6.94
(d,J=2Hz,1H)。
〈実施例2〉 各種アルデヒドを用いて実施例1と同様にオキサゾリ
ン誘導体を得た。このようにして得られたオキサゾリン
誘導体の収率、トランス体とシス体の生成比、トランス
体の光学純度、旋光度、オキサゾリンのNMRスペクトル
を測定し、その結果を表1にまとめた。
各々のNMRデータは以下に示した。
AのNMRスペクトル 0.93(t,J=7Hz,3H)、1.47(sextet,J=7Hz,2H)、2.1
0(q,J=7Hz,2H)、3.84(s,3H)、4.44(dd,J=2and
7.5Hz,1H)、5.15(t,J=7Hz,1H)、5.54(dd,J=7and
16Hz,1H)、5.96(dt,J=16and 7Hz,1H)、7.00(d,J
2Hz,1H)。
BのNMRスペクトル 1.58(s,3H)、1.66(d,J=7Hz,3H)、3.80(s,3H)、
4.41(dd,J=2and 7.5Hz,1H)、5.07(d,J=7.5Hz,1
H)、5.68(broad q,J=7Hz,1H)、6.99(d,J=2Hz,1
H)。
CのNMRスペクトル 0.96,0.98(a pair of d,J=7Hz,6H)、1.92(octet,J
=7Hz,1H)、3.80(s,3H)、4.41(dd,J=8and 2Hz,1
H)、4.40-4.65(m,1H)、6.99(d,J=2Hz,1H)。
DのNMRスペクトル 0.92(s,9H)、3.78(s,3H)、4.40(s,2H)、6.95(s,
1H)。
先ほどのCH3CHOより合成されたオキサゾリンをカラム
クロマトグラフィーによりトランス体を分離した後、実
施例2と同じ方法で加水分解後、アンバーライトIR120
処理し、水−メタノールから再結晶する事によりL−ス
レオニンを得ることが出来た。(収率80%)。
〈実施例4〉 (S)−N−メチル−N−〔3−(ジエチルアミノ)
プロピル〕−1−〔(R)−1′,2−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)フェロセニル〕エチルアミン39.3mg(0.05
5mmol)と銀トリフロルメタンスルホネート14.1mg(0.0
55mmol)を塩化メチレン(5.5ml)中で、室温30分攪拌
した後、イソシアノ酢酸メチル0.549g(5.54mmol)とベ
ンズアルデヒド0.642g(6.05mmol)を加え25℃で20hr窒
素下で攪拌した。110°/0.3mmHgで蒸溜すると1.0g(91
%収率)の4−メトキシカルボニル−5−フェニル−2
−オキサゾリン(トランス/シス=87/13)を得た。カ
ラムクロマトグラフによりトランス体とシス体を分離
し、トランス体について実施例1と同様にシフト試薬Eu
(dcm)3を使った1HNMRにより51%eeを決定した。ま
た、6N,HClによる酸加水分解により既知のL−スレオ−
β−フェニルセリンとすることが出来た。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: 又は 〔式中のR1:炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、
    ビニル基、炭素数1〜6アルキル基を有するビニル基の
    いずれかである。 R2:炭素数1〜4の低級アルキル基である。〕 で表される光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体。
  2. 【請求項2】一般式: R1CHO 〔式中のR1:炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、
    ビニル基、炭素数1〜6アルキル基を有するビニル基の
    いずれかである。〕 で表されるアルデヒドと 一般式: CNCH2COOR2 〔式中のR2:炭素数1〜4の低級アルキル基である。〕 で表されるイソシアノカルボン酸エステルとを触媒の存
    在下で反応させることを特徴とする一般式: 又は 〔式中のR1:炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、
    ビニル基、炭素数1〜6アルキル基を有するビニル基の
    いずれかである。 R2:炭素数1〜4の低級アルキル基である。〕 で表される、光学活性オキサゾリンカルボン酸誘導体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】触媒が一般式: [式中のMは金又は銀である] で表されるビス(シクロヘキシルイソシアナイド)Mテ
    トラフルオロボレート及びAgSO2CF3のいずれか及び 一般式: 又は 〔式中のR3:ジメチルアミノ基又はジエチルアミノ基で
    ある。 n:2〜3である。〕 で表されるフェロセン面性不斉面をもつ光学活性N−メ
    チル−N−[2−(ジ置換アミノ)エチル又は3−(ジ
    置換アミノ)プロピル]−1−[1′,2−ビス(ジフェ
    ニルフォスフィノ)フェロセニル]−エチルアミンであ
    る特許請求の範囲第2項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】光学活性N−メチル−N−[2−(ジ置換
    アミノ)エチル若しくは3−(ジ置換アミノ)プロピ
    ル]−1−[1′,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)
    フェロセニル]−エチルアミンが 光学活性(R)−N−メチル−N−[2−(ジ置換アミ
    ノ)エチル若しくは3−(ジ置換アミノ)プロピル]−
    1−[(S)−1′,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
    ノ)フェロセニル]−エチルアミン又は 光学活性(S)−N−メチル−N−[2−(ジ置換アミ
    ノ)エチル若しくは3−(ジ置換アミノ)プロピル]−
    1−[(R)−1′,2−ビス(ジフェニルフォスフィ
    ノ)フェロセニル]−エチルアミンである特許請求の範
    囲第3項記載の製造方法。
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