JPH093531A - 高周波焼入方法およびその装置 - Google Patents

高周波焼入方法およびその装置

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JPH093531A
JPH093531A JP7181120A JP18112095A JPH093531A JP H093531 A JPH093531 A JP H093531A JP 7181120 A JP7181120 A JP 7181120A JP 18112095 A JP18112095 A JP 18112095A JP H093531 A JPH093531 A JP H093531A
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hardening
quenching
induction
head
cylinder bore
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Katsukazu Nagai
克和 永井
Yasuo Nishimori
康夫 西森
Hiroshi Uosaki
博 魚崎
Zenta Togawa
善太 戸川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱エネ
ルギを後の焼入部になる程小さくすることで、焼入れパ
ターンの均一化、表面硬度を含む焼入れ品質の安定化、
形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低減を図ると共
に、ワークの偏摩耗を防止することができる高周波焼入
方法の提供を目的とする。 【構成】冷却中Wに配置されたワーク14の複数箇所a
〜eに焼入れヘッド23で順次高周波焼入れを行なう高
周波焼入方法であって、焼入順序の先後に対応して高周
波誘導加熱エネルギを後の焼入部になる程小さくするこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば内燃機関用の
シリンダブロックのボア内面を高周波液中焼入れするよ
うな高周波焼入方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鋼材等の焼入れが可能な金属の表
面に沿わせた誘導加熱コイルを有する焼入れヘッドにお
いて、上述の誘導加熱コイルに高周波電流を流すと、誘
導渦電流が金属表面層に集中して発生し、この電流のジ
ュール熱によって金属表面層を急熱し、焼入温度に達し
た時、同金属を急冷すると焼入硬化により、金属表面に
高周波焼入れを行なうことができる。
【0003】従来、このような原理を応用して、ワーク
の円筒内面を焼入れヘッドにより高周波液中焼入する方
法およびその装置としては、例えば、特開昭58−37
117号公報に記載の構成がある。
【0004】すなわち冷却液としての冷却水を貯溜した
水槽を設け、この水槽を仕切板により冷却水の移動が可
能なように左右に区画し、一方の区画部には高周波電源
に導体を介して取付けた焼入れヘッドを配置し、この焼
入れヘッドに対して受台に支持させたワークの円筒内面
を位置させる一方、他方の区画部には槽外の昇降装置に
より駆動されるプランジャを配設して、このプランシャ
の下降により水槽の水位を上昇させて上述のワークを冷
却水中に没して、冷却水中にて高周波焼入れを行なうも
のである。
【0005】この従来構成によれば、上述の焼入れヘッ
ドに高周波電流を通電すると、被焼入物体としてのワー
クの円筒内面における表面部位に誘導高周波電流が流れ
て所定の焼入温度に急加熱され、焼入れヘッドへの高周
波電流をしゃ断すると、ワークの加熱部が冷却水中にて
急冷却されるので、熱ロスを僅少にしつつ焼入れを行な
うことができる。
【0006】ところで、ワークにおける焼入れすべき総
面積が大きい場合には、この面積が大きい被焼入部位を
一度に焼入れすると、加熱抵抗の増加により加熱速度が
おそくなって、加熱に時間がかかるのみならず、誘導加
熱コイルを有する焼入れヘッドの製作費がコスト高とな
るので、このように焼入れすべき総面積が大きい場合に
は所定量のみ順次焼入れ処理する方法がとられている。
【0007】そこで、冷却液中において焼入れヘッドを
所定間隔置きに移動させてワークの複数箇所に順次高周
波焼入れを行なう場合、単なる冷却液中での焼入れ処理
では前回焼入れした箇所の熱(焼入熱)が液中およびワ
ーク内を介して今回の焼入れ箇所に伝達され、この熱影
響により焼入れ毎の各焼入れパターンの均一化を図るこ
とが困難で、焼入れ箇所によって焼入れ品質、ワークの
表面硬度および形成された焼入斑の寸法にばらつきが生
ずる問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱
エネルギを後の焼入部になる程小さくすることで、焼入
れパターンの均一化、表面硬度を含む焼入れ品質の安定
化、形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低減を図ると
共に、ワークの偏摩耗を防止することができる高周波焼
入方法の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、焼入順序の先後に対
応して高周波出力を後の焼入部になる程小さくすること
で、省エネルギ化を図りつつ、複数の焼入部に対する入
熱量をほぼ一定化して、上記目的を達成することができ
る高周波焼入方法の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、焼入順序の先に対応
して高周波誘導加熱時間を後の焼入部になる程短くする
ことで、焼入れに要する時間短縮を図りつつ、複数の焼
入部に対する入熱量をほぼ一定化して、上記目的を達成
することができる高周波焼入方法の提供を目的とする。
【0011】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、焼入れヘッドによる
焼入れ時に、シリンダボア一側(例えばシリンダヘッド
側)の焼入部からシリンダボア他側(例えばナイルパン
側)の焼入部にかけて高周波誘導加熱エネルギを小さく
することで、シリンダボア内面に均一化された複数の焼
入れパターンを形成し、ピストンリングと摺接するシリ
ンダボア内面の偏摩耗を防止することができる高周波焼
入方法の提供を目的とする。
【0012】この発明の請求項5記載の発明は、前回焼
入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順次高
周波焼入れすることで、液中焼入れの冷却液による冷却
時間をかせぎつつ、前回の焼入熱による影響をなくし
て、焼入れパターンの均一化を図ることができる高周波
焼入方法の提供を目的とする。
【0013】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の目的と併せて、シリンダブロックの
シリンダボア内面に焼入れを行なう時、シリンダボア軸
芯方向に前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を
選定して順次高周波焼入れすることで、シリンダボア内
面に均一化された複数の焼入れパターンを形成し、ピス
トンリングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止
することができる高周波焼入方法の提供を目的とする。
【0014】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の目的と併せて、シリンダブロックの
シリンダボア内面に焼入れを行なう時、シリンダボア円
周方向に前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を
選定して順次高周波焼入れすることで、シリンダボア内
面に均一化された複数の焼入れパターンを形成し、ピス
トンリングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止
することができると共に、シリンダボア円周方向の焼入
部が偶数の場合には焼入れヘッド構造の簡略化を達成す
ることができる高周波焼入方法の提供を目的とする。
【0015】この発明の請求項8記載の発明は、焼入順
序の先後に対応して高周波誘導加熱エネルギを後の焼入
部になるほど小さくすることで、焼入れパターンの均一
化、表面硬度を含む焼入品質の安定化、形成される焼入
れ斑の寸法ばらつきの低減を図ると共に、ワークの偏摩
耗を防止することができきる高周波焼入装置の提供を目
的とする。
【0016】この発明の請求項9記載の発明は、上記請
求項8記載の発明の目的と併せて、焼入れヘッドによる
シリンダボアへの焼入れ時に、シリンダボア一側(例え
ばシリンダヘッド側)の焼入部からシリンダボア他側
(例えばオイルパン側)の焼入部にかけて高周波誘導加
熱エネルギを小さくすることで、シリンダボア内面に均
一化された複数の焼入れパターンを形成し、ピストンリ
ングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止するこ
とができる高周波焼入装置の提供を目的とする。
【0017】この発明の請求項10記載の発明は、前回
焼入時の入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順次高
周波焼入れを行なうことで、液中焼入れの冷却液による
冷却時間をかせぎつつ、前回の焼入熱による影響をなく
して、焼入れパターンの均一化を図ることができる高周
波焼入装置の提供を目的とする。
【0018】この発明の請求項11記載の発明は、上記
請求項10記載の発明の目的と併せて、シリンダブロッ
クのシリンダボア内面に焼入れを行なう時、シリンダボ
ア軸芯方向に前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入
部を選定して順次高周波焼入れすることで、シリンダボ
ア内面に均一化された複数の焼入れパターンを形成し、
ピストンリングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を
防止することができる高周波焼入装置の提供を目的とす
る。
【0019】この発明の請求項12記載の発明は、上記
請求項10記載の発明の目的と併せて、シリンダブロッ
クのシリンダボア内面に焼入れを行なう時、シリンダボ
ア円周方向に前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入
部を選定して順次高周波焼入れすることで、シリンダボ
ア内面に均一化された複数の焼入れパターンを形成し、
ピストンリングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を
防止することができると共に、シンダボア円周方向の焼
入部を偶数に設定した場合には、焼入れヘッド構造の簡
略化を達成することができる高周波焼入装置の提供を目
的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、冷却中に配置されたワークの複数箇所に焼入
れヘッドで順次高周波焼入れを行なう高周波焼入方法で
あって、焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱エネ
ルギを後の焼入部になる程小さくする高周波焼入方法で
あることを特徴とする。
【0021】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記焼入順序の先後
に対応して高周波出力を後の焼入部になる程小さくする
高周波焼入方法であることを特徴とする。
【0022】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記焼入順序の先後
に対応して高周波誘導加熱時間を後の焼入部になる程短
くする高周波焼入方法であることを特徴とする。
【0023】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシリン
ダブロックに設定し、シリンダボア一側の焼入部からシ
リンダボア他側の焼入部にかけて高周波誘導加熱エネル
ギを小さくする高周波焼焼入方法であることを特徴とす
る。
【0024】この発明の請求項5記載の発明は、冷却液
中に配置されたワークの複数箇所に焼入れヘッドで順次
高周波焼入れを行なう高周波焼入方法であって、前回焼
入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順次高
周波焼入れする高周波焼入方法であることを特徴とす
る。
【0025】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシリン
ダブロックに設定し、シリンダボア軸芯線方向に入熱量
の影響の少ない焼入部を選定して順次高周波焼入れする
高周波焼入方法であることを特徴とする。
【0026】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシリン
ダブロックに設定し、シリンダボア円周方向に入熱量の
影響の少ない焼入部を選定して順次高周波焼入れする高
周波焼入方法であることを特徴とする。
【0027】この発明の請求項8記載の発明は、冷却液
中に配置されたワークの複数箇所に順次高周波焼入れを
行なう焼入れヘッドを備えた高周波焼入装置であって、
焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱エネルギを後
の焼入部になる程小さく設定するエネルギ制御手段を備
えた高周波焼入装置であることを特徴とする。
【0028】この発明の請求項9記載の発明は、上記請
求項8記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシリン
ダブロックに設定する一方、上記焼入れヘッドをシリン
ダボアの一側から他側に移動させる焼入れヘッド移動手
段を設け、上記エネルギ制御手段はシリンダボア一側の
焼入部からシリンダボア他側の焼入部にかけて高周波誘
導加熱エネルギを小さくする高周波焼入装置であること
を特徴とする。
【0029】この発明の請求項10記載の発明は、冷却
液中に配置されたワークの複数箇所に順次高周波焼入れ
を行なう焼入れヘッドを備えた高周波焼入装置であっ
て、上記焼入れヘッドを移動させる焼入れヘッド移動手
段と、前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部に上
記焼入れヘッドを移動させるように上記焼入れヘッド移
動手段を制御する移動位置制御手段とを備えた高周波焼
入装置であることを特徴とする。
【0030】この発明の請求項11記載の発明は、上記
請求項10記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシ
リンダロックに設定し、上記移動位置制御手段は上記焼
入れヘッド移動手段を介して焼入れヘッドの位置をシリ
ンダボア軸芯線方向に入熱量の影響の少ない焼入部に選
定移動する高周波焼入装置であることを特徴とする。
【0031】この発明の請求項12記載の発明は、上記
請求項10記載の発明の構成と併せて、上記ワークをシ
リンダブロックに設定し、上記移動位置制御手段は上記
焼入れヘッド移動手段を介して焼入れヘッドの位置をシ
リンダボア円周方向に入熱量の影響の少ない焼入部に選
定移動する高周波焼入装置であることを特徴とする。
【0032】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、冷却中に配置されたワークの複数箇所(複数
の焼入部)に焼入れヘッドで順次高周波焼入れを行なう
時、入熱の影響を考慮して焼入順序の先後に対応して高
周波誘導加熱エネルギを後の焼入部になる程小さくする
ので、焼入れパターンの均一化、表面硬度を含む焼入れ
品質の安定化、形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低
減を図ることができると共に、ワークの偏摩耗を防止す
ることができる効果がある。
【0033】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上記焼入順序
の先後に対応して高周波出力を後の焼入部になる程小さ
く(例えばトランスの一次側に供給される電力の大きさ
を可変して高周波出力を小さく)するので、省エネルギ
化を図りつつ、複数の焼入部に対する入熱量をほぼ一定
化して、焼入れパターンの均一化を達成することができ
る効果がある。
【0034】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上記焼入順序
の先後に対応して高周波誘導加熱時間を後の焼入部にな
る程短くするので、焼入れに要する時間短縮を図りつ
つ、複数の焼入部に対する入熱量をほぼ一定化して、焼
入れパターンの均一化を達成することができる効果があ
る。
【0035】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述のワーク
をシリンダブロックに設定し、そのシリンダボアに対し
て焼入れヘッドで焼入れを行なう時、シリンダボア一側
の焼入部からシリンダボア他側の焼入部にかけて高周波
誘導加熱エネルギを小さくするので、シリンダボア内面
に均一化された複数の焼入れパターンを形成することが
できて、ピストンリングと摺接するシリンダボア内面の
偏摩耗を防止することができる効果がある。
【0036】この発明の請求項5記載の発明によれば、
冷却液中に配置されたワークの複数箇所(複数の焼入
部)に焼入れヘッドで順次高周波焼入れを行なう時、前
回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順
次高周波焼入れするので、液中焼入れの冷却液による冷
却時間をかせぎつつ、前回の焼入熱による影響をなくし
て、焼入れパターンの均一化を図ることができる効果が
ある。
【0037】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項5記載の発明の効果と併せて、上述のワーク
をシリンダブロックに設定し、シリンダボア内面に焼入
れを行なう時、シリンダボア軸芯方向に前回焼入れ時の
入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順次高周波焼入
れするので、シリンダボア内面に均一化された複数の焼
入れパターンを形成することができて、ピストンリング
と摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止することが
できる効果がある。
【0038】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項5記載の発明の効果と併せて、上記ワークの
シリンダブロックに設定し、そのシリンダボア内面に焼
入れを行なう時、シリンダボア円周方向に前回焼入れ時
の入熱量の影響の少ない焼入部を選定して順次高周波焼
入れするので、シリンダボア内面に均一化された複数の
焼入れパターンを形成することができて、ピストンリン
グと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止すること
ができると共に、シリンダボア円周方向の焼入部が偶数
の場合には、焼入れヘッド構造の簡略化および焼入れヘ
ッド製作コストの低減を図ることができる効果がある。
【0039】この発明の請求項8記載の発明によれば、
冷却液中に配置されたワークの複数箇所に焼入れヘッド
で順次高周波焼入れを行なう時、上述のエネルギ制御手
段は焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱エネルギ
を後の焼入部になる程小さく設定する。このように入熱
の影響を考慮して高周波誘導加熱エネルギを変更するの
で、焼入れパターンの均一化、表面硬度を含む焼入れ品
質の安定化、形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低減
を図ることができると共に、ワークの偏摩耗を防止する
ことができる効果がある。
【0040】この発明の請求項9記載の発明によれば、
上記請求項8記載の発明の効果と併せて、焼入れヘッド
移動手段は焼入れヘッドをシリンダボアの一側から他側
に移動させ、また上述のエネルギ制御手段はシリンダボ
ア一側の焼入部からシリンダボア他側の焼入部にかけて
高周波誘導加熱エネルギを小さくする。このようにシリ
ンダボアへの焼入れ時において、入熱の影響を考慮して
シリンダワボアの一側から他側にかけて高周波誘導加熱
エネルギを変更するので、シリンダボア内面に均一化さ
れた複数の焼入れパターンを形成することができて、ピ
ストンリングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防
止することができる効果がある。
【0041】この発明の請求項10記載の発明によれ
ば、冷却液中に配置されたワークの複数箇所に焼入れヘ
ッドで順次高周波焼入れを行なう時、焼入れヘッド移動
手段は焼入れヘッドを移動させ、また上述の移動位置制
御手段は前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部に
上述の焼入れヘッドを移動させるように焼入れヘッド移
動手段を制御する。このように前回焼入れ時の入熱量の
影響の少ない焼入部を選定して順次高周波焼入れを行な
うので、液中焼入れの冷却液による冷却時間をかせぎつ
つ、前回の焼入熱による影響をなくして、焼入れパター
ンの均一化を図ることができる効果がある。
【0042】この発明の請求項11記載の発明によれ
ば、上記請求項10記載の発明の効果と併せて、上述の
ワークをシリンダブロックに設定し、そのシリンダボア
内面に焼入れを行なう時、上述の移動位置制御手段は焼
入れヘッド移動手段を介して焼入れヘッドの位置をシリ
ンダボア軸芯線方向に入熱量の影響の少ない焼入部に選
定移動するので、シリンダボア内面に均一化された複数
の焼入れパターンを形成することができて、ピストンリ
ングと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止するこ
とができる効果がある。
【0043】この発明の請求項12記載の発明によれ
ば、上記請求項10記載の発明の効果と併せて、上述の
ワークをシリンダブロックに設定し、そのシリンダボア
内面に焼入れを行なう時、上述の移動位置制御手段は焼
入れヘッド移動手段を介して焼入れヘッドの位置をシリ
ンダボア円周方向に入熱量の影響に少ない焼入部に選定
移動するので、シリンダボア内面に均一化された複数の
焼入れパターンを形成することができて、ピストンリン
グと摺接するシリンダボア内面の偏摩耗を防止すること
ができる効果がある。加えて、上述のシリンダボア円周
方向の焼入部を偶数に設定した場合には、焼入れヘッド
構造の簡略化および焼入れヘッド製作コストの低減を図
ることができる効果がある。
【0044】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はシリンダブロックのボア内面を高周波液
中焼入れする高周波焼入方法およびその装置を示し、ま
ず高周波焼入装置の構成について述べると、図1、図
2、図3において、ベース部材としてのベッド1の一側
(図1、図2の右側)にコラム2を立設すると共に、ベ
ッド1の中間部分には門型の架構3を立設固定してい
る。
【0045】上述のベッド1の上面には2本の水平かつ
並行なY軸レール4,4を取付け、このY軸レール4,
4に沿って前後方向(Y軸方向)に移動可能なロアテー
ブル5を設けている。すなわち、該ロアテーブル5の下
面に設けた複数のスライダ6を上述のY軸レール4に摺
動可能に装着する一方、ベッド1の一側端部に取付けた
Y軸モータM1にボールねじを連結し、このボールねじ
にボールを介して配設されるボールガイドナットを上述
のロアテーブル5に連結することで、Y軸モータM1の
正逆回転によりロアテーブル5を前後方向(図1、図2
の左右方向)に移動すべく構成している。
【0046】上述のロアテーブル5の上面には2本の水
平かつ並行なX軸レール7,7を取付け、このX軸レー
ル7,7に沿って左右方向(X軸方向)に移動可能なア
ッパテーブル8を設けている。すなわち該アッパテーブ
ル8の下面に設けた複数のスライダ9を上述のX軸レー
ル7に摺動可能に装着する一方、ロアテーブル5上に取
付けたX軸モータM2にボールねじ10を連結し、この
ボールねじ10にボールを介して配設されるボールガイ
ドナットを上述のアッパテーブル8に連結することで、
X軸モータM2の正逆回転によりアッパテーブル8を左
右方向に移動すべく構成している。
【0047】而して、上述のロアテーブル5とアッパテ
ーブル8との両者5,8によりワークテーブル11(い
わゆるX−Yテーブルもしくはクロステーブル)を構成
し、このワークテーブル11の上面には、上方が開放さ
れた箱状の水中焼入れ用の水槽(以下単にタンクと略記
する)12を取付けている。このタンク12はその内部
に冷却液体としての冷却水Wが貯留および排出されるも
ので、このタンク12の内部には支持部材13を介して
被焼入れ部材としてのシリンダブロック14(いわゆる
ワーク)が着脱可能に位置決め固定されている。
【0048】上述のシリンダブロック14は高周波焼入
れが可能な鋳鉄等の金属材料で構成され、気筒相当数
(図面では直列4気筒を例示)のシリンダボア14aを
有する。
【0049】一方、上述のコラム2の立設面には上下方
向に延びる2本の並行なZ軸レール15,15を取付
け、このZ軸レール15,15に沿って上下方向(Z軸
方向)に移動可能な昇降ユニット16を設けている。す
なわち該昇降ユニット16の背面(図1、図2で右側
面)に設けた平板部材17に対して複数のスライダ18
を取付け、該スライダ18を上述のZ軸レール15に摺
動可能に装着する一方、コラム2の上部に取付けたZ軸
モータM3にボールねじ19を連結し、このボールねじ
19にボールを介して配設されるボールガイドナット2
0を上述の平板部材17に連結することで、Z軸モータ
M3の正逆回転により昇降ユニット16を上下方向に移
動すべく構成している。
【0050】ここで、上述の昇降ユニット16は平板部
材17と、この平板部材17の前面に一体的に取付けた
昇降台21とを含み、この昇降台21には高周波誘導加
熱用のトランス22を搭載すると共に、昇降台21の下
面には上記トランス22の2次側に電気接続された焼入
れヘッド23を垂設している。つまり、この焼入れヘッ
ド23は上述のZ軸モータM3により上下動するように
構成されいてる。
【0051】また上述の昇降台21の台面上部には円盤
受け部材24を介して円盤25を取付け、図2に示すよ
うに、この円盤25の一部にギヤ26を部分的に一体形
成する一方、焼入れ位置変更用モータM4の回転軸27
にはピニオン28を取付け、このピニオン28を上述の
ギヤ26と噛合わせている。
【0052】而して、上述のモータM4の正逆回転によ
りピニオン28、ギヤ26および円盤25を介して上述
のトランス22と焼入れヘッド23とを一体的に仮想水
平面内において該焼入れヘッド23のセンタ部(センタ
リングポイント)を中心として所定角度捻回すべく構成
している。
【0053】さらに上述の昇降ユニット16の下面と対
向するように前述のベッド1の左右両側にはバランス用
エアシリンダ29を立設固定し、このエアシリンダ29
のピストンロッド30でアタッチメント31を介して昇
降ユニット16のブラケット32に対して昇降ユニット
16およびトランス22等を含む昇降部の重量に対向す
る圧力を付加することで、上述のZ軸モータM3の移転
負荷を軽減すべく構成している。なお、上述のバランス
用エアシリンダ29のピストンロッド30は昇降ユニッ
ト16の昇降と対応して突没制御されることは勿論であ
る。
【0054】ところで、上述の架構3にはワーク円筒位
置としてのシリンダブロック14のボア14a位置を計
測するボア位置測定子33を取付けている。このボア位
置測定子33としては本来、ワークの内径を測定するの
に用いられる差動トランス型内径測定子いわゆるマーポ
スゲージ(商品名)を用い、この差動トランス型内径測
定子でボア14aの中心位置を求めるように構成してい
る。
【0055】また前述のワークテーブル11、詳しくは
アッパテーブル8には焼入れヘッド23の取付位置を測
定する測定手段としての電気抵抗式のタッチ信号プロー
ブ(以下単にタッチプローブと略記する)34と、テー
ブル基準部材としてその上部に凹状に窪んだ円筒部を有
するマスタリング35とを離間させて立設固定してい
る。
【0056】上述のボア位置測定子33は上下方向(Z
軸方向)に移動できるように構成されている。すなわ
ち、図4に示す如く測定子昇降台36に上述のボア位置
測定子33を取付ける一方、架構3側の固定部材37に
は上下方向に延びる2本(但し、図4では一方のみを示
す)のレール38を取付け、測定子昇降台36の背面に
取付けた複数のスライダ39を該レール38に装着して
昇降用モータM5の正逆回転によりボア位置測定子33
を上下方向に移動すべく構成している。
【0057】ここで、上述の昇降用モータM5にはカッ
プリング40を介してボールねじ41を連結し、このボ
ールねじ41にボールを介して配設されるボールガイド
ナット42を上述の測定子昇降台36に連結している。
一方、上述の焼入れヘッド23は図5乃至図7に示すよ
うに構成されている。
【0058】すなわち、この焼入れヘッド23はトラン
ス22の2次側に接続される接続フランジ部43と、シ
リンダブロック14のボア14aに対して焼入れを行な
うCu製の誘導加熱コイル44と、これら両者43,4
4を接続するCu製のリード部45とを備え、必要箇所
を四フッ化エチレン樹脂または雲母(マイカ)製の絶縁
板46で絶縁している。
【0059】また、この実施例ではシリンダブロック1
4のボア14aを円周上11等分にて同時に焼入れする
目的で、上述の誘導加熱コイル44には11箇所の凸部
47(図7参照)と11箇所の凹部48(図7参照)と
を形成し、これらの各凸部47には磁束密度を集中およ
び向上させる目的で磁気コア49を配設している。
【0060】さらに上述の誘導加熱コイル44の下方部
には、予め焼入れヘッド23に対して芯出しされた状態
で合成樹脂、例えばNCナイロン製のヘッドセンタリン
グ計測用の計測部50を組み付けている。上述のNCナ
イロン製の計測部50、ボア位置測定子33、タッチプ
ローブ34、マスタリング35およびワークテーブル1
1はワークとしてのシリンダブロック14のボア14a
と、焼入れヘッド23とのセンタリング用および相対位
置補正用に用いられる。つまり、タッチプローブ34で
ボア位置測定子33の位置と、焼入れヘッド23の位置
を測定し、ボア位置測定子33の測定位置データから焼
入れヘッド23の位置を割出す。
【0061】またボア位置測定子33をマスタリング3
5内に挿入して、マスタリング35に位置を確認した後
に座標のゼロイングを実行し、さらにボア位置測定子3
3でシリンダボア14aの位置を確認し、ボア位置が許
容範囲内の時には前述の座標ゼロイング値に対して補正
量を求め、焼入れ時においてワークテーブル11を介し
てボア位置の補正を実行することで、焼入れむらの発生
を防止する。
【0062】ところで、上述のタンク12に対して冷却
水Wを供給、排出および循環させる冷却水系路は図8に
示すように構成している。すなわち、高周波焼入装置の
ベッド1(図1参照)底部に形成された底面スラント構
造の冷却水リターン通路51と、この冷却水リターン通
路51の傾斜下端部に連通形成された冷却水ドレンタン
ク52と、上述の冷却水リターン通路51の傾斜上端側
に対して離間形成された冷却水供給タンク53とを備
え、この冷却水供給タンク53内に配設したストレーナ
54にサクションライン55を介して送液用の第1ポン
プ56を接続し、この第1ポンプ56の吐出ライン57
には流量調整弁58を介設している。
【0063】また上述の吐出ライン57の先端を3つの
分岐ライン59,60,61に分岐し、第1分岐ライン
59には第1バルブ62を介設すると共に、この第1分
岐ライン59の先端をタンク12の左右両側(但し、図
面では一側のみを示す)に形成したインレットポート6
3に連続接続している。同様に上述の第2分岐ライン6
0には第2バルブ64を介設すると共に、この第2分岐
ライン60の先端をタンク12の底部複数箇所に形成し
たインレットポート65に連続接続している。ここで、
上述の各ライン57,59,60,61は各タンク12
がワークテーブル11に追従移動するのでその必要箇所
をフレキシブル構成をなすことは勿論である。
【0064】上述の第3分岐ライン61には第3バルブ
66を介設すると共に、この第3分岐ライン61の先端
は上述のタンク12の内底部に配設された連通パイプ6
7に連通接続し、この連通パイプ67にはシリンダブロ
ック14の気筒相当数の各ボア14a下方部にそれぞれ
位置する冷却液送給手段としての冷却水噴射ノズル68
を連通接続している。
【0065】ここで、上述の第1、第2、第3の各バル
ブ62,64,66および後述する第4バルブ76は電
磁開閉弁単独または電磁開閉弁と流量制御弁との組合せ
により構成される。また上述のタンク12内の冷却水W
は同タンク12の底部に取付けられたピンチバルブ69
の開時に冷却水リターン通路51に一度に排出処理され
る一方、このタンク12からオーバフローした冷却水W
も上述の冷却水リターン通路51に流出される。
【0066】さらに、冷却水ドレンタンク52内に配設
したストレーナ70にサクションライン71を介して冷
却水還流用の第2ポンプ72を接続し、この第2ポンプ
72の吐出ライン73先端を冷却水供給タンク53に臨
設すると共に、この吐出ライン73にはフィルタ74、
冷却水を所定温度に降温冷却するための冷却器75およ
び第4バルブ76を介設している。
【0067】また上述の冷却水Wには予め所定量の防錆
材が添加される一方、図8に示すような冷却水系路の構
成により、冷却水供給タンク53から水槽としてのタン
ク12に供給され、ワークの冷却に供された冷却水Wは
冷却水リターン通路51を介して冷却水ドレンタンク5
2に貯留された後に、第2ポンプ72の駆動によりその
吐出ライン73を介して再び冷却水供給タンク53に至
って循環使用される。
【0068】上述の冷却液送給手段としての冷却水噴射
ノズル68は図9、図10に示すように頂面外周部に環
状傾斜面68aを有する円筒状に形成され、この環状傾
斜面68aには多数の冷却水噴出口68bが形成され
て、これらの各冷却水噴出口68bから噴出される冷却
水をシリンダボア14aの内壁面に沿わせて、その下方
から上方に向けて噴出して、多数の噴出流Aを形成する
ように構成している。
【0069】図11は高周波焼入装置の制御回路ブロッ
ク図を示し、CPU80はボア位置測定子33、タッチ
プローブ34からの必要な各種信号入力に基づいて、R
OM81に格納されたプログラムに従って、Y軸モータ
M1、X軸モータM2、Z軸モータM3、焼入れ位置変
更用モータM4、ボア位置測定子昇降用モータM5、バ
ランス用エアシリンダ29、ピンチバルブ69、各ポン
プ56,72、各バルブ62,64,66,76、流量
調整弁58、高周波出力可変装置82および加熱時間可
変装置83を駆動制御し、またRAM84はボア位置測
定子33で計測されたシリンダボア14aの計測位置デ
ータ、ボア位置測定子33で計測されたマスタリング3
5の計測位置データ、タッチプローブ34で測定された
焼入れヘッド23の取付位置データ、タッチプローブ3
4で測定された焼入れヘッド23の取付位置データ、タ
ッチプローブ34で測定されたボア位置測定子33の位
置データなどの必要な各種データやマップを記憶する。
【0070】上述のタッチプローブ34による焼入れヘ
ッド23の取付位置測定に際しては、この焼入れヘッド
23に予め芯出し固定されたNCナイロン製のヘッドセ
ンタリング計測用の計測部50を利用して行なわれる。
つまり図7において円周上90度の等間隔を隔てた計測
部50外周にタッチプローブ34の先端球状部を接触さ
せ、合計4箇所の位置から焼入れヘッド23のセンタリ
ングポジションを割り出す。
【0071】また上述の高周波出力可変装置82は高周
波発振装置85を介してトランス22の1次側へ供給さ
れる電力を可変するもので、焼入順序の先後に対応して
高周波誘導加熱エネルギを後の焼入部になる程小さく設
定するエネルギ制御手段の1つである。さらに上述の加
熱時間可変装置83はトランス22の1次側へ供給され
る電力供給時間を可変するもので、焼入順序の先後に対
応して高周波誘導加熱エネルギを後の焼入部になる程小
さく設定するエネルギ制御手段の他の1つである。
【0072】なお、図9、図12におけるa〜jはシリ
ンダボア14aの多数の焼入部を示し、図12はシリン
ダブロック14に置けるボア14aを展開し、かつ焼入
部a〜jを図示の便宜上ハッチングを施して示す説明図
であって、図12の上下方向がピストンのストローク方
向と対応するものである。このように構成した高周波焼
入装置を用いて、シリンダブロック14のボア14aに
対して高周波液中焼入れを行なう方法について、以下に
詳述する。
【0073】(請求項1,2,4に相当する高周波焼入
方法の実施例)まず、図1に示すワークテーブル11を
同図の右方に移動して、タンク12内のシリンダブロッ
ク14におけるシリンダボア14aを焼入れヘッド23
の直下に位置させる。この時点においてはタンク12内
の所定レベルまで冷却水Wが貯溜されている。
【0074】次にZ軸モータM3(焼入れヘッド移動手
段)を駆動して、図9に示すようにシリンダボア14a
内に焼入ヘッド23の誘導加熱コイル44を挿入し、シ
リンダボア14aの上部側の第1条目の焼入部a…に対
して高周波液中焼入れを実行する。
【0075】次にZ軸モータM3をさらに駆動して、シ
リンダボア14aの上側から第3条目の焼入部b…に対
して高周波液中焼入れを実行する。この時、第1条目の
焼入部aに対する高周波出力が例えば79KWであった
場合、第3条目の焼入部bに対する高周波出力が例えば
76KWとなるようにCPU80は高周波出力可変装置
82を制御する。
【0076】以下同様に各焼入部c,d,e,f.g.
h,i,jをこの順に焼入れする時、焼入順序の先後に
対応して高周波出力を後の焼入部になる程、順次小さく
する。なお、焼入部eの焼入終了後において焼入部fに
移行する場合には、Z軸モータM3の逆転により誘導加
熱コイル44を第2条目まで上昇させ、次いで焼入れ位
置変更モータM4の駆動により、誘導加熱コイル44の
位置を所定角度捻回操作すればよい。
【0077】このようにシリンダボア14aに対して焼
入れヘッド23で焼入れを行なう時、シリダボア14a
の上部(トップデッキ側)の焼入部aからシリンダボア
14aの下方部(オイルパン側)の焼入部eにかけて高
周波出力を小さくするので、省エネルギ化を図りつつ、
焼入れパターンの均一化、表面硬度を含む焼入れ品質の
安定化、形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低減を図
ることができると共に、ピストンリングと摺接するシリ
ンダボア14a内面の偏摩耗を防止することができる効
果がある。
【0078】また上述したように各焼入部a〜jを1条
置きに焼入れすると、前回焼入れ時の入熱量の影響を可
及的防止することができるが、焼入順序はa,b,c,
d,e,f,g,h,i,jに代えて、a,f,b,
g,c,h,d,i,e,jの順であってもよい。
【0079】(請求項1,3,4に相当する高周焼入方
法の実施例)まず、図1に示すワークテーブル11を同
図の右方に移動して、タンク12内のシリンダブロック
14に置けるシリンダボア14aを焼入れヘッド23の
直下に位置させる。この時点においてはタンク12内の
所定レベルまで冷却水Wが貯溜されている。
【0080】次にZ軸モータM3(焼入れヘッド移動手
段)を駆動して、図9に示すようにシリンダボア14a
内に焼入ヘッド23の誘導加熱コイル44を挿入し、シ
リンダボア14aの上部側の第1条目の焼入部a…に対
して高周波液中焼入れを実行する。
【0081】次にZ軸モータM3をさらに駆動して、シ
リンダボア14aの上側から第3条目の焼入部b…に対
して高周波液中焼入れを実行する。この時、第1条目の
焼入部aに対する高周波誘導加熱時間がt1であった場
合、第3条目の焼入部bに対する高周波誘導加熱時間が
t2 (但し、t2 <t1 )となるようにCPU80は加
熱時間可変装置83を制御する。
【0082】以下同様に各焼入部c,d,e,f.g.
h,i,jをこの順に焼入れする時、焼入順序の先後に
対応して高周波誘導加熱時間を後の焼入部になる程、順
次短くする。なお、焼入部eの焼入終了後において焼入
部fに移行する場合には、Z軸モータM3の逆転により
誘導加熱コイル44を第2条目まで上昇させ、次いで焼
入れ位置変更モータM4の駆動により、誘導加熱コイル
44の位置を所定角度捻回操作すればよい。
【0083】このようにシリンダボア14aに対して焼
入れヘッド23で焼入れを行なう時、シリダボア14a
の上部(トップデッキ側)の焼入部aからシリンダボア
14aの下方部(オイルパン側)の焼入部eにかけて高
周波誘導加熱時間を短くするので、焼入に要する時間短
縮を図りつつ、焼入れパターンの均一化、表面硬度を含
む焼入れ品質の安定化、形成される焼入れ斑の寸法ばら
つきの低減を図ることができると共に、ピストンリング
と摺接するシリンダボア14a内面の偏摩耗を防止する
ことができる効果がある。
【0084】また上述したように各焼入部a〜jを1条
置きに焼入れすると、前回焼入れ時の入熱量の影響を可
及的防止することができるが、焼入順序はa,b,c,
d,e,f,g,h,i,jに代えて、a,f,b,
g,c,h,d,i,e,jの順であってもよい。
【0085】(請求項5,6に相当する高周波焼入方法
の実施例)冷却水W中に配置されたシリンダブロック1
4の複数の焼入部に焼入ヘッド23の誘導加熱コイル4
4で順次高周波焼入;を行なう時、移動位置制御手段と
してのCPU80はZ軸モータM3および焼入れ位置変
更用モータM4(焼入れヘッド移動手段)を介して焼入
れヘッド23の誘導加熱コイル44を図9、図12に示
す各焼入部a,d,b.e,c,f,i,g,j,hの
順に、シリンダボア軸芯線方向において前回焼入れ時の
入熱量の影響が少ない焼入部をそれぞれ選定し、この焼
入順序にて液中焼入れを実行する。
【0086】このようにシリンダボア14aに対して焼
入れヘッド23で焼入れを行なう時、シリンダボア軸芯
方向(実施例では上下方向)に前回焼入れ時の入熱量の
影響の少ない焼入部を順に選定して高周波焼入れするの
で、シリンダボア内面に均一化された複数の焼入れパタ
ーンを形成することができて、表面硬度を含む焼入れ品
質の安定化、形成される焼入れ斑の寸法ばらつきの低減
を図ることができると共に、ピストンリングと摺接する
シリンダボア14a内面の偏摩耗を防止することができ
る効果がある。 (請求項5,7に相当する高周波焼入方法の実施例)こ
の実施例においては図5、図6、図7に示す焼入れヘッ
ド23に代えて図13に示す焼入れヘッド86を用いる
一方、図2に示す円盤25に代えて図14に示す大径ギ
ヤ87を用いる。
【0087】図13に示す焼入れヘッド86は、前述の
トランス22の2次側に接続される接続フランジ部88
と、シリンダブロック14のボア14aに対して焼入れ
を行なうCu製の誘導加熱コイル89と、これら両者8
8,89を接続するCu製のリード部90とを備え、必
要箇所を四フッ化エチレン樹脂または雲母(マイカ)製
の絶縁板91で絶縁している。
【0088】また、この実施例ではシリンダボア14a
の上下方向に合計5条分を同時焼入れする目的で、上述
の誘導加熱コイル89に180度の開角で形成された2
つの突部92,92には磁束密度を集中および向上させ
る目的で磁気コア93を配設している。
【0089】さらに上述の誘導加熱コイル89の下方部
には、予め焼入れヘッド86に対して芯出しされた状態
で合成樹脂、例えばNCナイロン製のヘッドセンタリン
グ計測用の計測部94を先の実施例と同様に組付けてい
る。
【0090】また図14において焼入れ位置変更用モー
タM4の回転軸27に取付けたピニオン28を設け、こ
のピニオン28を上述の大径ギヤ87の外歯に常時噛み
合わせている。なお、その他の装置および回路構成につ
いては先の実施例と同様であるので、その図示を省略し
ている。
【0091】而して、冷却水W中に配置されたシリンダ
ブロック14の複数の焼入部m,n,p,r,s,u
(図15の展開説明図参照)に図13に示す焼入れヘッ
ド86の誘導加熱コイル89で順次高周波焼入れを行な
う時、移動位置制御手段としてのCPU80はモータM
4(焼入れヘッド移動手段)を介して焼入れヘッド86
の誘導加熱コイル89を図15に示す各焼入部m,n,
p,r,s,uの順にシリンダボア円周方向において前
回焼入れ時の入熱量の影響が少ない焼入部をそれぞれ選
定して、この焼入順序にて液中焼入れを実行する。
【0092】このようにシリンダボア14aに対して焼
入れヘッド86で焼入れを行なう時、シリンダボア円周
方向に前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入部を順
に選定して高周波焼入れするので、シリンダボア内面に
均一化された複数の焼入れパターンを形成することがで
きて、表面硬度を含む焼入れ品質の安定化、形成される
焼入れ斑の寸法ばらつきの低減を図ることができると共
に、ピストンリングと摺接するシリンダボア14a内面
の偏摩耗を防止することができる効果がある。
【0093】加えて、図15に示したようにシリンダボ
ア14a円周方向の焼入部m,n,p,r,s,uを偶
数に設定した場合には、焼入れヘッド86の構造の簡略
化および焼入れヘッド製作コストの低減を図ることがで
きる効果がある。
【0094】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の冷却液は、実施例の冷却水Wに対
応し、以下同様に、ワークは、シリンダブロック14に
対応し、高周波誘導加熱エネルギは、高周波出力、加熱
時間に対応し、エネルギ制御手段は、高周波出力可変装
置82、加熱時間可変装置83に対応し、焼入れヘッド
移動手段は、Z軸モータM3、焼入れ位置変更用モータ
M4に対応し、移動位置制御手段は、CPU80に対応
するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定さ
れるものではない。
【0095】例えば、上述の冷却液としては冷却水水W
に代えて焼入れ油を利用してもよく、また上述の焼入れ
ヘッド23,86には自己冷却水を流通して、ヘッドの
加熱を防止すべく構成してもよく、さらに、タンク1
2,53,70に水温センサを配設し、焼入れ条件や外
部雰囲気等による冷却水Wの昇温時に、CPU80を介
して冷却器75を駆動し、冷却水Wの水温を常時ほぼ一
定に保つように水温制御してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の高周波焼入方法に用いる高周波焼入
装置の側面視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の左側面視図。
【図4】ボア位置測定子の昇降構造を示す説明図。
【図5】焼入れヘッドの構成を示す正面図。
【図6】図5の右側面図。
【図7】図5の底面図。
【図8】冷却水系路を示す系統図。
【図9】焼入れヘッドとシリンダボアとの関連構造を示
す断面図。
【図10】冷却水噴射ノズルの斜視図。
【図11】制御回路ブロック図。
【図12】本発明の高周波焼入方法を示す説明図。
【図13】焼入れヘッドの他の実施例を示す斜視図。
【図14】焼入れヘッド移動手段の他の実施例を示す説
明図。
【図15】本発明の高周波焼入方法の他の実施例を示す
説明図。
【符号の説明】
14…シリンダブロック(ワーク) 14a…ボア 23,86…焼入れヘッド 80…CPU(移動位置制御手段) 82…高周波出力可変装置(エネルギ制御手段) 83…加熱時間可変装置(エネルギ制御手段) M3,M4…モータ(焼入れヘッド移動手段) W…冷却水 a〜j,m,n,p,r.s,u…焼入部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸川 善太 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却中に配置されたワークの複数箇所に焼
    入れヘッドで順次高周波焼入れを行なう高周波焼入方法
    であって、焼入順序の先後に対応して高周波誘導加熱エ
    ネルギを後の焼入部になる程小さくする高周波焼入方
    法。
  2. 【請求項2】上記焼入順序の先後に対応して高周波出力
    を後の焼入部になる程小さくする請求項1記載の高周波
    焼入方法。
  3. 【請求項3】上記焼入順序の先後に対応して高周波誘導
    加熱時間を後の焼入部になる程短くする請求項1記載の
    高周波焼入方法。
  4. 【請求項4】上記ワークをシリンダブロックに設定し、
    シリンダボア一側の焼入部からシリンダボア他側の焼入
    部にかけて高周波誘導加熱エネルギを小さくする請求項
    1記載の高周波焼焼入方法。
  5. 【請求項5】冷却液中に配置されたワークの複数箇所に
    焼入れヘッドで順次高周波焼入れを行なう高周波焼入方
    法であって、前回焼入れ時の入熱量の影響の少ない焼入
    部を選定して順次高周波焼入れする高周波焼入方法。
  6. 【請求項6】上記ワークをシリンダブロックに設定し、
    シリンダボア軸芯線方向に入熱量の影響の少ない焼入部
    を選定して順次高周波焼入れする請求項5記載の高周波
    焼入方法。
  7. 【請求項7】上記ワークをシリンダブロックに設定し、
    シリンダボア円周方向に入熱量の影響の少ない焼入部を
    選定して順次高周波焼入れする請求項5記載の高周波焼
    入方法。
  8. 【請求項8】冷却液中に配置されたワークの複数箇所に
    順次高周波焼入れを行なう焼入れヘッドを備えた高周波
    焼入装置であって、焼入順序の先後に対応して高周波誘
    導加熱エネルギを後の焼入部になる程小さく設定するエ
    ネルギ制御手段を備えた高周波焼入装置。
  9. 【請求項9】上記ワークをシリンダブロックに設定する
    一方、上記焼入れヘッドをシリンダボアの一側から他側
    に移動させる焼入れヘッド移動手段を設け、上記エネル
    ギ制御手段はシリンダボア一側の焼入部からシリンダボ
    ア他側の焼入部にかけて高周波誘導加熱エネルギを小さ
    くする請求項8記載の高周波焼入装置。
  10. 【請求項10】冷却液中に配置されたワークの複数箇所
    に順次高周波焼入れを行なう焼入れヘッドを備えた高周
    波焼入装置であって、上記焼入れヘッドを移動させる焼
    入れヘッド移動手段と、前回焼入れ時の入熱量の影響の
    少ない焼入部に上記焼入れヘッドを移動させるように上
    記焼入れヘッド移動手段を制御する移動位置制御手段と
    を備えた高周波焼入装置。
  11. 【請求項11】上記ワークをシリンダロックに設定し、
    上記移動位置制御手段は上記焼入れヘッド移動手段を介
    して焼入れヘッドの位置をシリンダボア軸芯線方向に入
    熱量の影響の少ない焼入部に選定移動する請求項10記
    載の高周波焼入装置。
  12. 【請求項12】上記ワークをシリンダブロックに設定
    し、上記移動位置制御手段は上記焼入れヘッド移動手段
    を介して焼入れヘッドの位置をシリンダボア円周方向に
    入熱量の影響の少ない焼入部に選定移動する請求項10
    記載の高周波焼入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008144242A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Fuji Giken:Kk シリンダブロックの焼入装置、シリンダブロックの製造方法
JP2010024516A (ja) * 2008-07-23 2010-02-04 Fuji Electronics Industry Co Ltd 高周波焼入装置の浸漬冷却装置
CN107424505A (zh) * 2017-09-22 2017-12-01 桂林电子科技大学 一种用于演示榔头全自动淬火的教学设备

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