JPH0934752A - プリント時のメモリ不足処理方法及びプリンタシステム、プリンタ装置、プリンタインターフェース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリ不足が発生した場合に、少なくともメ
モリ不足と不足容量とを含む情報をユーザに報知するプ
リンタシステムを提供することにより、プリント処理の
停止や遅延の内部原因が正確に把握でき、迅速に適切な
処置が行えるようにする。 【解決手段】 プリント時にプリント用のデータを記憶
するメモリの容量不足を処理するメモリ不足処理方法で
あって、プリント用のデータの転送時にメモリ不足を監
視し、データ登録あるいはプリント中にメモリ不足を検
知した場合に（Ｅ２０１）、少なくともメモリ不足と不
足容量（Ｓ２０５）、更に登録済の登録データを描画す
るか否かの問いを、プリンタのパネル及び／又はホスト
コンピュータの表示部に表示して（Ｓ２０６，Ｓ２０
９）、ユーザに報知する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリント時にプリ
ント用のデータを記憶するメモリの容量不足を処理する
メモリ不足処理方法、及びそのメモリ不足処理方法を実
施するプリンタシステム，プリンタ装置，プリンタイン
タフェースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、フォーム，フォント，マクロ
データ等のデータを登録及び描画が可能なプリンタ装置
が知られている。このようなプリンタ装置でデータの登
録時にメモリ不足状態となった場合には登録データを削
除しているので、登録データが全て描画できなくなると
いう不都合がある。一方、バンディング処理により描画
処理をして、メモリ容量が不足する時に解像度の低下処
理が可能なプリンタ装置がある。しかし、どのような原
因でメモリ不足状態と成ったか、あとどれだけのメモリ
が必要なのか等の情報が外部に知らされないので、ユー
ザが原因を把握できず何ら手当ができないことが多かっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】すなわち、登録データ
を描画できないばかりでなく、メモリをどのくらい追加
すれば前記登録データを登録できるかという判断材料が
得られず、また、ユーザが印字用に十分なメモリを搭載
していると思っていても、プリンタが登録により印字用
メモリを使用してしまって、オブジェクトを展開するの
に受分なメモリがなくなってしまうと、メモリ不足によ
る解像度低下が頻繁に発生する。ユーザはこのようなプ
リント処理の停止や遅延の内部原因を把握できなかった
ので、適切な処置が行われない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の欠
点を除去し、メモリ不足が発生した場合に、少なくとも
メモリ不足と不足容量とを含む情報をユーザに報知する
ことにより、プリント処理の停止や遅延の内部原因が正
確に把握できるので、迅速に適切な処置が行われる。

【０００５】本発明のメモリ不足処理方法は、プリント
時にプリント用のデータを記憶するメモリの容量不足を
処理するメモリ不足処理方法であって、プリント用のデ
ータの転送時にメモリ不足を監視し、メモリ不足を検知
した場合に、少なくともメモリ不足と不足容量とを表示
してユーザに報知することを特徴とする。ここで、前記
プリント用のデータは、複数のオブジェクトの集合体で
あるフォーム，フォント，マクロデータ等の登録データ
とプリントする描画データとを含む。また、前記プリン
ト用のデータは複数のオブジェクトの集合体であるフォ
ーム，フォント，マクロデータ等の登録データであっ
て、メモリ不足を検知した場合に、登録済の登録データ
を描画するか否かの問いを更に表示し、描画が指示され
ると前記登録済の登録データを描画し、削除が指示され
ると前記登録済のデータを削除することにより、プリン
ト処理の迅速な復帰が図れる。また、前記プリント用の
データはプリントするオブジェクトデータであって、メ
モリ不足を検知した場合に解像度の低下処理を行い、表
示される前記不足容量は前記解像度の低下処理時におけ
るメモリ不足の平均値と最大値とを含むことにより、例
えばメモリ容量の増加等の適切な処置が期待できる。ま
た、前記表示はプリンタ制御部及びホストコンピュータ
から選ばれた表示部で行われることにより、ユーザへの
情報伝達の可能性を高める。

【０００６】又、本発明のプリンタシステムは、転送さ
れたプリント用のデータに基づいてプリントを行うプリ
ンタシステムにおいて、プリント用のデータの転送時に
メモリ不足を監視する監視手段と、メモリ不足を検知し
た場合に、少なくともメモリ不足と不足容量とを表示し
てユーザに報知する表示手段とを備えることを特徴とす
る。

【０００７】ここで、前記プリント用のデータは、複数
のオブジェクトの集合体であるフォーム，フォント，マ
クロデータ等の登録データとプリントする描画データと
を含む。また、前記プリント用のデータは複数のオブジ
ェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデー
タ等の登録データであって、前記表示手段は、メモリ不
足を検知した場合に、登録済の登録データを描画するか
否かの問いを更に表示し、更に、描画が指示されると前
記登録済の登録データを描画し、削除が指示されると前
記登録済のデータを削除する描画制御手段を備えること
により、プリント処理の迅速な復帰が図れる。また、前
記プリント用のデータはプリントする描画データであっ
て、更に、メモリ不足を検知した場合に解像度の低下処
理を行う解像度変換手段を備え、前記表示手段は、前記
不足容量として、前記解像度の低下処理時におけるメモ
リ不足の平均値と最大値と表示することにより、例えば
メモリ容量の増加等の適切な処置が期待できる。また、
前記プリンタシステムはホストコンピュータとプリンタ
制御部とを含み、前記表示手段は、プリンタ制御部の表
示部及びホストコンピュータの表示部から選ばれた表示
部を含み、また、前記ホストコンピュータとプリンタ制
御部とは双方向性のインターフェースを有し、前記表示
手段は、前記ホストコンピュータの表示部が選ばれた場
合に、前記プリンタ制御部から前記ホストコンピュータ
にメモリ不足の情報を転送する転送手段を含むことによ
り、ユーザへの情報伝達の可能性を高める。

【０００８】又、本発明のプリンタ装置は、ホストコン
ピュータから送られたコマンドとデータとに従ってプリ
ントを行うプリンタ装置において、プリント用のデータ
の作成時にメモリ不足を監視する監視手段と、メモリ不
足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と不足容量
とを含むメモリ不足の情報を表示してユーザに報知する
表示手段とを備えることを特徴とする。

【０００９】ここで、前記ホストコンピュータとプリン
タ装置間は双方向性のインターフェースで接続され、更
に、前記ホストコンピュータに前記メモリ不足と不足容
量とを含むメモリ不足の情報を転送する転送手段を含む
ことにより、ユーザへの情報伝達の可能性を高める。ま
た、前記メモリ不足の情報は、更にユーザによる作成済
のデータの印刷を実行するか否かの指示の問いを含むこ
とにより、プリント処理の迅速な復帰が図れる。

【００１０】又、本発明のプリンタインタフェースは、
ホストコンピュータから送られたコマンドとデータとを
受けてプリントデータを作成し、該プリントデータをプ
リンタエンジンに出力するプリンタインタフェースにお
いて、プリント用のデータの作成時にメモリ不足を監視
する監視手段と、メモリ不足を検知した場合に、少なく
ともメモリ不足と不足容量とを含むメモリ不足の情報を
表示してユーザに報知する表示手段とを備えることを特
徴とする。

【００１１】ここで、前記ホストコンピュータとプリン
タインタフェースとは双方向性のラインで接続され、更
に、前記ホストコンピュータに前記メモリ不足と不足容
量とを含むメモリ不足の情報を転送する転送手段を含む
ことにより、ユーザへの情報伝達の可能性を高める。ま
た、前記メモリ不足の情報は、更にユーザによる作成済
のデータの印刷を実行するか否かの指示の問いを含むこ
とにより、プリント処理の迅速な復帰が図れる。

【００１２】又、本発明のプリンタ装置は、複数のオブ
ジェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデ
ータ等のデータを登録可能で、バンディング処理により
印刷処理を行ない、メモリ不足時に解像度低下よる印刷
処理を実行可能で、ホストコンピュータと双方の通信が
可能なプリンタ装置であって、前記データの登録あるい
は印刷処理を実行中に、プリンタ内のメモリ不足の発生
を監視する監視手段と、メモリ不足が発生して処理がそ
のまま実行できない場合に、登録あるいは生成が完了し
たオブジェクトの最後を検知する検知手段と、登録の場
合には、前記オブジェクオまでを登録データとして登録
して、前記登録データを描画するか削除するかをユーザ
の指示を待ち、印刷の場合には、発生したメモリ不足に
よる解像度低下の発生回数をカウントして記憶するメモ
リ不足制御手段とを有することを特徴とする。

【００１３】ここで、前記メモリ不足制御手段は、デー
タを登録中メモリフルとなり結果的に途中まで登録した
データを削除する場合に、前記登録データを全て登録す
るのに必要なメモリサイズを検知する手段と、前記必要
なメモリサイズをホストあるいはパネルに通知する手段
とを更に有することにより、また、前記メモリ不足制御
手段は、印刷時にメモリ不足による解像度低下が発生
し、発生回数がある閾値を超えた場合に、メモリ不足に
よる解像度低下を発生させないために必要なメモリサイ
ズを検知する手段と、解像度低下回数がある閾値を超え
た場合に前記必要なメモリサイズをホストあるいはパネ
ルに通知する手段とを更に有することにより、例えばメ
モリ容量の増加等の適切な処置が期待できる。

【００１４】又、本発明のプリンタ装置は、記憶媒体か
ら所定のプログラムを読み込んで、ホストコンピュータ
から送られたコマンドとデータとに従ってプリントを行
うプリンタ装置において、前記記憶媒体が、プリント用
のデータの転送時にメモリ不足を監視する工程の手順コ
ードと、メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモ
リ不足と不足容量とを表示してユーザに報知する工程の
手順コードとを含むプリンタ制御プログラムを格納する
ことを特徴とする。

【００１５】ここで、前記プリンタ装置は、レーザビー
ムプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットマトリク
スプリンタ，熱転写プリンタ（昇華型を含む），ＬＥＤ
プリンタ，液晶シャッタプリンタを含む。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の実施
の形態を説明する。 ＜プリンタシステムの構成例＞図１はレーザビームプリ
ンタのコントローラ（以下、プリンタインターフェース
とも言う）の構成を中心に示した本実施の形態のプリン
タシステムのブロック図である。

【００１７】図１において、１０１はホストコンピュー
タであり、特にメモリ不足や不足容量を表示可能な表示
部１０１ａとメモリ不足に対してユーザからの指示を入
力する指示部１０１ｂを有する。尚、表示部１０１ａは
ホストコンピュータ１０１が常備するＣＲＴやＬＣＤデ
ィスプレイであることが好ましく、指示部１０１ｂもホ
ストコンピュータ１０１が常備するキーボードやマウス
等であることが好ましい。１０２はコントローラ内の送
受信バッファであり、ホストコンピュータ１０１よりプ
リンタへのコマンド及びデータ等の受信データを一時的
に蓄えると共に、プリンタからホストコンピュータ１０
１への応答及びエラーデータ等の送信データを蓄える。
このため、ホストコンピュータ１０１と送受信バッファ
１０２とを繋ぐ通信ラインは双方向である。

【００１８】１０３はＲＯＭであり、後述する図２のフ
ローチャートによる一連の制御を実現するためのプログ
ラムやフォント等が格納されている。ＲＯＭ１０３に格
納される本実施の形態に関連するプログラムとして、１
０４はコマンド解析プログラムであり、ホストコンピュ
ータ１０１からのコマンドを解析し、コマンド指示に従
った処理を起動させる。１０５は描画データ作成プログ
ラムであり、送受信バッファ１０２に一時的に蓄えてい
る受信データより描画オブジェクトを作成し、描画メモ
リ１１２に格納する。１０６はラスタライズ処理プログ
ラムであり、描画メモリ１１２に格納されている描画オ
ブジェクトをラスタライズし、バンドラスタメモリ１１
４にバンド単位で格納する。１０７は解像度変換（解像
度低下）時のデグレートラスタライズ処理プログラムで
あり、描画メモリ１１２に格納されている解像度変換後
の描画オブジェクトをラスタライズし、デグレートバン
ドラスタメモリ１１５にバンド単位で格納する。尚、デ
グレートラスタライズ処理プログラム１０７は、ラスタ
ライズ処理プログラム１０６の一部に含まれてもよい。
本実施の形態における以下のメモリ不足の監視は、描画
データ作成プログラム１０５やラスタライズ処理プログ
ラム１０６の一部で実行されるのが好ましい。

【００１９】１１１はＲＡＭであり、以下の記憶領域を
含む。１１２は描画メモリであり、描画データ作成プロ
グラム１０５で作成された描画オブジェクトを格納す
る。１１３はフォーム，フォント，マクロデータ等の登
録データを登録するデータ登録メモリであり、１１４は
ラスタライズ処理プログラム１０６で作成された描画デ
ータを記憶するバンドラスタメモリであり、１１５はデ
グレードラスタライズ処理プログラム１０７で作成され
た描画データを記憶するデクレードバンドラスタメモリ
である。１１７はプログラムロード領域であり、上記Ｒ
ＯＭ１０３に格納されたプログラムをフロッピーディス
クやＣＤやＩＣ・ＣＡＲＤ等の外部記憶媒体１１８から
ロードして実行するように構成される場合に、記憶領域
として利用される。

【００２０】１０８は解像度変換部であり、描画オブジ
ェクトを作成する際に解像度を変換する。１０９はコン
トローラの制御を司るＣＰＵであり、１１０はエンジン
転送部であり、プリンタエンジン部１２０に対して画像
データを出力する。１１６はパネルに情報を通知した
り、パネルの情報を獲得したりするパネルｉ／ｆ部であ
る。

【００２１】＜プリンタシステムの動作例＞ （データ登録時のメモリ不足処理）次に図１の構成を備
える本プリンタシステムにおいて、ホストからのデータ
登録時の動作について図２に示すフローチャート及び図
３のデータ登録メモリ１１３の構成図に従って説明す
る。

【００２２】ステップＳ２０１でホストコンピュータ１
０１より来たフォームの登録を開始する。本例では、ス
テップＳ２０２でのフォームの登録中に、イベントＥ２
０１でメモリフル状態が発生したとする。ステップＳ２
０２でオブジェクトの切れ目を検知する（図３参照）。
ステップＳ２０３で以降のフォームを登録せず登録命令
が来ても無視して読み飛ばす。ステップＳ２０４でフォ
ームの登録が終了する。ステップＳ２０５で登録できな
かったフォームサイズをカウントする（図３参照）。ス
テップＳ２０６でメモリ不足をパネル１１６及び／又は
表示部１０１ａに表示して、登録したフォームを描画す
るか削除するかをユーザの判断に委ねる。ステップＳ２
０６で登録したフォームを描画するとユーザが指示した
場合、ステップＳ２０７で登録したフォームを描画する
（図３参照）。ステップＳ２０６で登録したフォームを
削除するとユーザが指示した場合、ステップＳ２０８で
登録したフォームを削除する。ステップＳ２０９で登録
できなかったフォームサイズをパネル及び／又は表示部
１０１ａに表示して処理を終了する。

【００２３】（データ印字時のメモリ不足処理）次に図
１の構成を備える本プリンタシステムにおいて、ホスト
からのデータ印字時の動作について図４に示すフローチ
ャートに従って説明する。プリントジョブが開始される
と、ホストコンピュータからのデータがプリンタインタ
ーフェースを介して入力され、印字を開始する。ここ
で、送られてきたデータを基に１ページ分のオブジェク
トを全て生成する前に、プリンタ内のメモリがいっぱい
になってしまうと、メモリ不足による解像度低下が発生
する。

【００２４】まず、解像度低下の発生を判定し（ステッ
プＳ４０１）、解像度低下が発生しない場合は、通常印
字処理を行ない終了する（ステップＳ４０９）。解像度
低下が発生した時点で、解像度低下発生回数をカウント
アップし（ステップＳ４０２）、オブジェクトを低解像
度用のオブジェクトに作り直さなければならないが、生
成することのできなかった残りのオブジェクトを所定解
像度で作り、所定解像度での印字に必要であったメモリ
量を計算する。そして、このメモリ量を平均不足メモリ
量と最大不足メモリ量として格納する。これ以降、解像
度低下が発生したら、前記平均不足メモリ量と解像度低
下発生回数から新たな平均不足メモリ量を計算して、値
を更新する。また、前記最大不足メモリ量については、
最大不足メモリ量と今回の不足メモリ量との比較を行な
い、大きい方を格納する（ステップＳ４０３）。

【００２５】次に、低解像度用のオブジェクトに基づ
き、解像度を低下させて印字を続行し（ステップＳ４０
４；デグレートラスタライズ処理プログラム）、その間
に解像度低下発生回数がある閾値を越えたか否かを判断
し（ステップＳ４０５）、越えた場合は、メモリ不足の
情報と、メモリに格納した平均不足メモリ量及び最大不
足メモリ量をホストコンピュータへ通知あるいはパネル
にて表示して、ユーザにメモリの増設を促す（ステップ
Ｓ４０６）。解像度低下回数が閾値を越えない場合（ス
テップＳ４０５）は、そのまま処理を終了する。

【００２６】このメッセージによてユーザがメモリを増
設した場合（ステップＳ４０７）は、プリンタ内に保存
している解像度低下発生発生回数のカウントをゼロにし
て終了する（ステップＳ４０８）。通常メモリ増設は電
源オフ時に行なわれるため、ステップＳ４０７において
は、電源オフ前でのメモリ量を外部記憶装置に格納して
おき、電源立ちあげ時の搭載メモリ量を取得し、両者を
比較することによって、メモリ増設されたかどうかを判
断する。メモリ増設されない場合（ステップＳ４０７）
は、そのまま処理を終了する。

【００２７】前記実施の形態では、ステップＳ４０３に
おいて所定解像度により残りオブジェクトを生成して不
足メモリ量を計算したが、解像度低下後の低解像度指定
に基づいて残りオブジェクトを生成し、低下した解像度
から所定解像度でオブジェクト生成した場合にオブジェ
クトが何倍に大きくなるかという情報を参照して、必要
なメモリ量（不足メモリ量）を計算して求めても良い。

【００２８】尚、本実施の形態では描画データメモリを
ＲＡＭとしたが、ＮＶＲＡＭとしても構わない。又、本
実施の形態では登録データをフォームとしたが、フォン
ト，マクロデータ等のデータとしても構わない。更に、
登録できなかったフォームサイズ等の表示は、プリンタ
システムの構成や使用方法に対応してパネルに表示して
もホストコンピュータに表示しても構わない。

【００２９】図５は本実施の形態で説明したレーザビー
ムプリンタ（以下ＬＢＰ）の内部構造を示す断面図であ
り、このＬＢＰは、文字パターンデータ等を入力して記
録紙に印刷することができる。図５において、７４０は
ＬＢＰ本体であり、供給される文字パターン等を基に、
記録媒体である記録紙上に像を形成する。７００は操作
のためのスイツチ及びＬＥＤ表示器などが配されている
操作パネル、７０１はＬＢＰ７４０全体の制御及び文字
パターン情報等を解析するプリンタ制御ユニツトであ
り、図１のコントローラの全部あるいは一部を含む。こ
のプリンタ制御ユニツト７０１は主に文字パターン情報
をビデオ信号に変換してレーザドライバ７０２に出力す
る。

【００３０】レーザドライバ７０２は半導体レーザ７０
３を駆動するための回路であり、入力されたビデオ信号
に応じて半導体レーザ７０３から発射されるレーザ光７
０４をオン・オフ切替えする。レーザ光７０４は回転多
面鏡７０５で左右方向に振られて静電ドラム７０６上を
走査する。これにより、静電ドラム７０６上には文字パ
ターンの静電潜像が形成される。この潜像は静電ドラム
７０６周囲の現像ユニツト７０７により現像された後、
記録紙に転写される。この記録紙にはカツトシートを用
い、カツトシート記録紙はＬＢＰ７４０に装着した用紙
カセツト７０８に収納され、給紙ローラ７０９及び搬送
ローラ７１０と７１１とにより装置内に取込まれて、静
電ドラム７０６に供給される。

【００３１】尚、本実施の形態では、プリンタ装置とし
て、レーザビームプリンタを例にして説明したが、これ
に限定されるものでなく、以下で説明するインクジェッ
トプリンタにも適応可能である。 ＜インクジェットプリンタの構成例＞ （機構構成例）図６は、本発明が適用できるインクジェ
ット記録装置ＩＪＲＡの概観図である。図６において、
駆動モータ５０１３の正逆回転に連動して駆動力伝達ギ
ア５０１１，５００９を介して回転するリードスクリュ
ー５００５の螺旋溝５００４に対して係合するキャリッ
ジＨＣはピン（不図示）を有し、矢印ａ，ｂ方向に往復
移動される。このキャリッジＨＣには、インクジェット
カートリッジＩＪＣが搭載されている。５００２は紙押
え板であり、キャリッジの移動方向に亙って紙をプラテ
ン５０００に対して押圧する。５００７，５００８はフ
ォトカプラで、キャリッジのレバー５００６のこの域で
の存在を確認して、モータ５０１３の回転方向切り換え
等を行うためのホームポジション検知手段である。５０
１６は記録ヘッドの前面をキャップするキャップ部材５
０２２を支持する部材で、５０１５はこのキャップ内を
吸引する吸引手段で、キャップ内開口５０２３を介して
記録ヘッドの吸引回復を行う。５０１７はクリーニング
ブレードで、５０１９はこのブレードを前後方向に移動
可能にする部材であり、本体支持板５０１８にこれらが
支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のク
リーニングブレードが本例に適用できることは言うまで
もない。又、５０２１は、吸引回復の吸引を開始するた
めのレバーで、キャリッジと係合するカム５０２０の移
動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ
切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。

【００３２】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー５００５の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。 （制御構成例）次に、上述した装置の記録制御を実行す
るための制御構成について、図７に示すブロック図を参
照して説明する。制御回路を示す図７において、１７０
０は記録信号を入力するインターフェースであり、図１
のエンジン転送部１１０の接続される。１７０１はＭＰ
Ｕ、１７０２はＭＰＵ１７０１が実行する制御プログラ
ムを格納するプログラムＲＯＭ、１７０３は各種データ
（上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等）を
保存しておくダイナミック型のＲＯＭである。１７０４
は記録ヘッド１７０８に対する記録データの供給制御を
行うゲートアレイであり、インターフェース１７００、
ＭＰＵ１７０１、ＲＡＭ１７０３間のデータ転送制御も
行う。１７１０は記録ヘッド１７０８を搬送するための
キャリアモータ、１７０９は記録紙搬送のための搬送モ
ータである。１７０５はヘッドを駆動するヘッドドライ
バ、１７０６、１７０７はそれぞれ搬送モータ１７０
９、キャリアモータ１７１０を駆動するためのモータド
ライバである。

【００３３】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース１７００に記録信号が入るとゲートアレイ１
７０４とＭＰＵ１７０１との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ１
７０６、１７０７が駆動されると共に、ヘッドドライバ
１７０５に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆
動され、印字が行われる。

【００３４】以上のようなインクジェットプリンタの制
御構成に、本発明の構成要素を組み込むことも可能であ
り、本発明はレーザビームプリンタに限らず、上記イン
クジェットプリンタ等にも適用できることは明らかであ
る。尚、本発明は上記例に限らず、ドットマトリクスプ
リンタ，熱転写プリンタ（昇華型を含む），ＬＥＤプリ
ンタ，液晶シャッタプリンタ等にも適用できる。

【００３５】また、本発明は、ホストコンピュータ、イ
ンタフェース、プリンタ等の複数の機器から構成される
システムに適用しても、全ての機能を含むプリンタ装置
等の１つの機器からなる装置に適用しても良い。また、
上記にも指摘した通り、本発明はシステム或は装置にプ
ログラムを供給することによって実施される場合にも適
用できることは言うまでもない。この場合、本発明に係
るプログラムを格納した図１の外部記憶媒体１１８が本
発明を構成することになる。そして、該記憶媒体からそ
のプログラムをシステム或は装置に読み出すことによっ
て、そのシステム或は装置が、予め定められた仕方で動
作する。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
メモリ不足が発生した場合に、少なくともメモリ不足と
不足容量とを含む情報をユーザに報知することにより、
プリント処理の停止や遅延の内部原因が正確に把握でき
るので、迅速に適切な処置が行われるという効果が達成
できる。

【００３７】詳細には、以下のような効果が達成され
る。 （１）大きなサイズの登録データも描画できる。 （２）登録できなかったデータサイズが判る。 （３）印字時に解像度低下を発生させないために必要な
描画メモリをユーザに伝えることができる。 （４）指定通りの処理を実行するのにメモリが不足して
いることを伝えて、ユーザに最低どのサイズのメモリ装
着が必要かを知らせることができる。 （５）登録などを行なえるプリンタにおいては、ユーザ
が十分なメモリを搭載していると思っていても、登録に
メモリを消費していて、知らず知らずのうちに描画用メ
モリが不足し、メモリ不足による解像度低下が頻繁に発
生しているという状況をユーザに知らせることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されるプリンタコントローラを含
むシステムの全体構成を示すブロック図である。

【図２】本実施の形態におけるデータ登録時の制御手順
を示すフローチャートである。

【図３】データ登録時にメモリ不足が発生した時の登録
オブジェクトと未登録オブジェクトの切れ目を示す図で
ある。

【図４】本実施の形態における印字処理実行時の制御手
順を示すフローチャートである。

【図５】本実施の形態で説明したレーザビームプリンタ
の内部構造を示す断面図である。

【図６】本発明が適用できるインクジェット記録装置Ｉ
ＪＲＡの概観図である。

【図７】インクジェット記録装置の記録制御を実行する
ための制御構成を示す図である。

Claims (22)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント時にプリント用のデータを記憶
   するメモリの容量不足を処理するメモリ不足処理方法で
   あって、 プリント用のデータの転送時にメモリ不足を監視し、 メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と
   不足容量とを表示してユーザに報知することを特徴とす
   るメモリ不足処理方法。
2. 【請求項２】 前記プリント用のデータは、複数のオブ
   ジェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデ
   ータ等の登録データとプリントする描画データとを含む
   ことを特徴とする請求項１記載のメモリ不足処理方法。
3. 【請求項３】 前記プリント用のデータは複数のオブジ
   ェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデー
   タ等の登録データであって、メモリ不足を検知した場合
   に、登録済の登録データを描画するか否かの問いを更に
   表示し、 描画が指示されると前記登録済の登録データを描画し、
   削除が指示されると前記登録済のデータを削除すること
   を特徴とする請求項１記載のメモリ不足処理方法。
4. 【請求項４】 前記プリント用のデータはプリントする
   オブジェクトデータであって、メモリ不足を検知した場
   合に解像度の低下処理を行い、表示される前記不足容量
   は前記解像度の低下処理時におけるメモリ不足の平均値
   と最大値とを含むことを特徴とする請求項１記載のメモ
   リ不足処理方法。
5. 【請求項５】 前記表示はプリンタ制御部及びホストコ
   ンピュータから選ばれた表示部で行われることを特徴と
   する請求項１乃至４のいずれか１つに記載のメモリ不足
   処理方法。
6. 【請求項６】 転送されたプリント用のデータに基づい
   てプリントを行うプリンタシステムにおいて、 プリント用のデータの転送時にメモリ不足を監視する監
   視手段と、 メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と
   不足容量とを表示してユーザに報知する表示手段とを備
   えることを特徴とするプリンタシステム。
7. 【請求項７】 前記プリント用のデータは、複数のオブ
   ジェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデ
   ータ等の登録データとプリントする描画データとを含む
   ことを特徴とする請求項６記載のプリンタシステム。
8. 【請求項８】 前記プリント用のデータは複数のオブジ
   ェクトの集合体であるフォーム，フォント，マクロデー
   タ等の登録データであって、 前記表示手段は、メモリ不足を検知した場合に、登録済
   の登録データを描画するか否かの問いを更に表示し、 更に、描画が指示されると前記登録済の登録データを描
   画し、削除が指示されると前記登録済のデータを削除す
   る描画制御手段を備えることを特徴とする請求項６記載
   のプリンタシステム。
9. 【請求項９】 前記プリント用のデータはプリントする
   描画データであって、 更に、メモリ不足を検知した場合に解像度の低下処理を
   行う解像度変換手段を備え、 前記表示手段は、前記不足容量として、前記解像度の低
   下処理時におけるメモリ不足の平均値と最大値と表示す
   ることを特徴とする請求項６記載のプリンタシステム。
10. 【請求項１０】 前記プリンタシステムはホストコンピ
    ュータとプリンタ制御部とを含み、前記表示手段は、プ
    リンタ制御部の表示部及びホストコンピュータの表示部
    から選ばれた表示部を含むことを特徴とする請求項６乃
    至９のいずれか１つに記載のプリンタシステム。
11. 【請求項１１】 前記ホストコンピュータとプリンタ制
    御部とは双方向性のインターフェースを有し、前記表示
    手段は、前記ホストコンピュータの表示部が選ばれた場
    合に、前記プリンタ制御部から前記ホストコンピュータ
    にメモリ不足の情報を転送する転送手段を含むことを特
    徴とする請求項１０記載のプリンタシステム。
12. 【請求項１２】 ホストコンピュータから送られたコマ
    ンドとデータとに従ってプリントを行うプリンタ装置に
    おいて、 プリント用のデータの作成時にメモリ不足を監視する監
    視手段と、 メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と
    不足容量とを含むメモリ不足の情報を表示してユーザに
    報知する表示手段とを備えることを特徴とするプリンタ
    装置。
13. 【請求項１３】 前記ホストコンピュータとプリンタ装
    置間は双方向性のインターフェースで接続され、 更に、前記ホストコンピュータに前記メモリ不足と不足
    容量とを含むメモリ不足の情報を転送する転送手段を含
    むことを特徴とする請求項１２記載のプリンタ装置。
14. 【請求項１４】 前記メモリ不足の情報は、更にユーザ
    による作成済のデータの印刷を実行するか否かの指示の
    問いを含むことを特徴とする請求項１２または１３記載
    のプリンタ装置。
15. 【請求項１５】 ホストコンピュータから送られたコマ
    ンドとデータとを受けてプリントデータを作成し、該プ
    リントデータをプリンタエンジンに出力するプリンタイ
    ンタフェースにおいて、 プリント用のデータの作成時にメモリ不足を監視する監
    視手段と、 メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と
    不足容量とを含むメモリ不足の情報を表示してユーザに
    報知する表示手段とを備えることを特徴とするプリンタ
    インタフェース。
16. 【請求項１６】 前記ホストコンピュータとプリンタイ
    ンタフェースとは双方向性のラインで接続され、 更に、前記ホストコンピュータに前記メモリ不足と不足
    容量とを含むメモリ不足の情報を転送する転送手段を含
    むことを特徴とする請求項１５記載のプリンタインター
    フェース。
17. 【請求項１７】 前記メモリ不足の情報は、更にユーザ
    による作成済のデータの印刷を実行するか否かの指示の
    問いを含むことを特徴とする請求項１５または１６記載
    のプリンタインタフェース。
18. 【請求項１８】 複数のオブジェクトの集合体であるフ
    ォーム，フォント，マクロデータ等のデータを登録可能
    で、バンディング処理により印刷処理を行ない、メモリ
    不足時に解像度低下よる印刷処理を実行可能で、ホスト
    コンピュータと双方の通信が可能なプリンタ装置であっ
    て、 前記データの登録あるいは印刷処理を実行中に、プリン
    タ内のメモリ不足の発生を監視する監視手段と、 メモリ不足が発生して処理がそのまま実行できない場合
    に、登録あるいは生成が完了したオブジェクトの最後を
    検知する検知手段と、 登録の場合には、前記オブジェクオまでを登録データと
    して登録して、前記登録データを描画するか削除するか
    をユーザの指示を待ち、印刷の場合には、発生したメモ
    リ不足による解像度低下の発生回数をカウントして記憶
    するメモリ不足制御手段とを有することを特徴とするプ
    リンタ装置。
19. 【請求項１９】 前記メモリ不足制御手段は、データを
    登録中メモリフルとなり結果的に途中まで登録したデー
    タを削除する場合に、前記登録データを全て登録するの
    に必要なメモリサイズを検知する手段と、前記必要なメ
    モリサイズをホストあるいはパネルに通知する手段とを
    更に有することを特徴とする請求項１８記載のプリンタ
    装置。
20. 【請求項２０】 前記メモリ不足制御手段は、印刷時に
    メモリ不足による解像度低下が発生し、発生回数がある
    閾値を超えた場合に、メモリ不足による解像度低下を発
    生させないために必要なメモリサイズを検知する手段
    と、解像度低下回数がある閾値を超えた場合に前記必要
    なメモリサイズをホストあるいはパネルに通知する手段
    とを更に有することを特徴とする請求項１８記載のプリ
    ンタ装置。
21. 【請求項２１】 記憶媒体から所定のプログラムを読み
    込んで、ホストコンピュータから送られたコマンドとデ
    ータとに従ってプリントを行うプリンタ装置において、 前記記憶媒体が、 プリント用のデータの転送時にメモリ不足を監視する工
    程の手順コードと、 メモリ不足を検知した場合に、少なくともメモリ不足と
    不足容量とを表示してユーザに報知する工程の手順コー
    ドとを含むプリンタ制御プログラムを格納することを特
    徴とするプリンタ装置。
22. 【請求項２２】 前記プリンタ装置は、レーザビームプ
    リンタ、インクジェットプリンタ、ドットマトリクスプ
    リンタ，熱転写プリンタ（昇華型を含む），ＬＥＤプリ
    ンタ，液晶シャッタプリンタを含むことを特徴とする請
    求項１２又は１８又は２１記載のプリンタ装置。