JPH0934407A - 同期回路駆動方法と同期信号制御回路およびこれを用いた画像表示装置 - Google Patents

同期回路駆動方法と同期信号制御回路およびこれを用いた画像表示装置

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JPH0934407A
JPH0934407A JP7179131A JP17913195A JPH0934407A JP H0934407 A JPH0934407 A JP H0934407A JP 7179131 A JP7179131 A JP 7179131A JP 17913195 A JP17913195 A JP 17913195A JP H0934407 A JPH0934407 A JP H0934407A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PchトランジスタとNchトランジスタの
駆動能力の差が大きい同期回路において、小型化を図
り、高速動作を可能にする。 【解決手段】 クロックパルス信号CKおよび/CK
を、同期信号制御回路2にて駆動能力の劣るトランジス
タのON期間が長くなるようにハイ期間とロー期間の長
さの比を変えたクロックパルス信号CK’および/C
K’に変更して、シフトレジスタ1に入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動能力の異なる
トランジスタで構成される同期回路を駆動する同期回路
駆動方法と、この同期回路駆動方法に適用される同期信
号を生成する同期信号制御回路およびこれらを用いた画
像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、表示装置の小型軽量化や低コ
スト化を実現し得る薄型の画像表示装置として、例えば
ドライバモノリシック型アクティブマトリクス液晶表示
装置の開発が行われている。
【0003】ここで、一般的なドライバモノリシック型
アクティブマトリクス液晶表示装置(以下、単に液晶表
示装置とする)について、図16および図17を参照し
ながら以下に説明する。
【0004】上記液晶表示装置は、図16に示すよう
に、絶縁基板101上に、表示用データを転送する複数
のデータ信号線102…とこれらデータ信号線102…
に交差する複数の走査信号線103…との各交差部に設
けられた画像を表示するための画素(画素電極)104
…がマトリクス状に配置された画素アレイ105と、上
記データ信号線102…にデータ信号を供給するデータ
ドライバ106と、上記走査信号線103…に走査信号
を供給する走査ドライバ107とが形成された構成とな
っている。
【0005】上記画素104は、図17に示すように、
画素104を駆動するMOS(MetalOxide Semiconducto
r) トランジスタ108、液晶容量109および補助容
量110とによって構成されており、上記MOSトラン
ジスタ108のゲート電極は走査信号線103に、ソー
ス電極はデータ信号線102に、ドレイン電極は液晶容
量109および補助容量110に接続されている。ま
た、液晶容量109、補助容量110の上記ドレイン電
極に接続された端子の反対側の端子はコモン電極111
に接続されている。尚、上記補助容量110は必要に応
じて設けられるものである。
【0006】ここで、上記構成の液晶表示装置の動作に
ついて図16および図17を参照しながら以下に説明す
る。データドライバ106には、サンプリング開始信号
であるSP、クロックパルス信号であるCK、およびそ
の反転信号であるバーCK(以下、明細書中では、同一
波形で位相がずれている信号に対して/を付記する、即
ちバーCKは/CKとなる)が入力される。そして、デ
ータドライバ106では、SPをもとに1水平期間分の
表示用データDをサンプリングし、サンプリングした上
記信号を転送信号であるTRFによりデータ信号線10
2…に出力する。
【0007】一方、走査ドライバ107には、走査開始
信号であるSPG、クロックパルス信号であるCKG、
およびその反転信号である/CKGが入力される。そし
て、走査ドライバ107では、SPGをもとに走査信号
を生成し、順次、走査信号線103に出力する。
【0008】そして、走査信号線103がアクティブ状
態のときに、データ信号線102上に転送されている表
示用データDが画素104内のMOSトランジスタ10
8を介して液晶容量109に電荷として書き込まれる。
液晶容量109に書き込まれた電荷によりこの液晶容量
109に対応する液晶層(図示しない)の透過率、また
は反射率が変調され表示が行われる。このとき、補助容
量110によって、液晶容量109に書き込まれた電荷
の保持率を向上させている。
【0009】このドライバモノリシック型アクティブマ
トリクス画像表示装置を実現するためには、従来よりア
クティブマトリクス画像表示装置等に用いられていた非
晶質シリコンTFT(Thin Film Transistor)よりも1
桁以上駆動能力を向上できる多結晶シリコンTFTを用
いることが有効である。
【0010】ところが、多結晶シリコンTFTには、ト
ランジスタ特性のバラツキが大きく、また、Pchトラ
ンジスタとNchトランジスタとの駆動能力の差が大き
い等の問題がある。ここでいう駆動能力とは、同一負荷
と同一チャネル幅のPchトランジスタ、Nchトラン
ジスタについて、Nchトランジスタが“H”から
“L”、Pchトランジスタが“L”から“H”に駆動
するときの時間の逆数をいう。
【0011】しかしながら、ドライバモノリシック型ア
クティブマトリクス画像表示装置については、上記のよ
うな問題を抱えながらも、例えばコンピュータ用ディス
プレイの表示仕様として、XGA(1024×768ド
ット)、SXGA(1280×1024ドット)といっ
た高精細化が要求されており、この画像表示装置に組み
込まれた多結晶シリコンTFTを用いたドライバにも、
これに伴い高速動作が要求されている。しかし、多結晶
シリコンTFTでは、単結晶シリコン上のMOSTFT
と比較すると駆動能力が劣るため高速動作が困難となっ
ている。
【0012】そこで、上記の多結晶シリコンTFTを用
いたドライバを高速動作させるために、例えば特公平5
−22917号公報の「液晶表示装置」には、シフトレ
ジスタを多相化したドライバが提案されている。
【0013】上記多相化したシフトレジスタを備えたデ
ータドライバは、図18に示すように、4相のシフトレ
ジスタ121〜124と、サンプル・ホールド回路12
5とを有している。尚、上記シフトレジスタ121〜1
24およびサンプル・ホールド回路125における入力
信号のタイミングチャートを図21に示す。
【0014】シフトレジスタ121には、クロックパル
ス信号およびその反転信号であるCK1、/CK1、サ
ンプリング開始信号であるSP1が入力され、シフトレ
ジスタ122には、CK2、/CK2、SP2が入力さ
れ、シフトレジスタ123には、CK3、/CK3、S
P3が入力され、シフトレジスタ124には、CK4、
/CK4、SP4が入力され、これらの信号に基づいて
シフトレジスタ121〜124は、それぞれサンプリン
グパルスを生成し、サンプル・ホールド回路125に出
力するようになっている。
【0015】サンプル・ホールド回路125では、上記
各サンプリングパルスに基づいて、表示用データD1・
D2・D3・D4をサンプリングする。その後、サンプ
ル・ホールド回路125は、転送信号であるTRFによ
ってサンプリングした表示用データD1・D2・D3・
D4をデータ信号線に出力するようになっている。上述
したような一連の動作が通常のデータドライバ内で行わ
れている。
【0016】上記データドライバ内において、最も高速
動作が要求されるのが、シフトレジスタ121〜124
であり、これらシフトレジスタ121〜124を高速動
作させることで、データドライバの高速動作を可能にし
ている。
【0017】上記データドライバに使用される一般的な
シフトレジスタは、図19に示すように、クロックドイ
ンバータCINV1・2・3・4・…と、インバータI
NV1・2・…とで構成されており、CINV1・2・
3・4・…は、クロックパルス信号CK、およびCKの
反転信号である/CKによって駆動するようになってい
る。
【0018】上記クロックドインバータは、例えば図2
0に示すように、同期信号および反転同期信号であるク
ロックパルス信号CK、/CKによって開閉するスイッ
チ素子としてのP−MOSトランジスタ(以下、Pch
トランジスタと称する)131、N−MOSトランジス
タ(以下、Nchトランジスタと称する)134が、P
chトランジスタ132とNchトランジスタ133と
で構成されるCMOSインバータと高電圧電源Vddお
よび低電圧電源Vssとの間に設けられた回路である。
つまり、上記クロックドインバータは、入力信号aがP
chトランジスタ131に入力される同期信号に同期し
て出力信号bに反転して取り出せる回路、即ち同期化C
MOSインバータを形成している。
【0019】ここで、PchトランジスタとNchトラ
ンジスタとの駆動能力を比較した場合、一般にPchト
ランジスタのほうがNchトランジスタに比べてチャネ
ル幅W当たりの駆動能力が小さい。このため、Pchト
ランジスタのトランジスタサイズ(チャネル幅Wとチャ
ネル長Lとの比、即ちW/L)を大きくすることで駆動
能力の整合をとり、CINV、INV、シフトレジスタ
等が構成されている。
【0020】また、上記PchトランジスタとNchト
ランジスタの駆動能力は、主に移動度と閾値電圧に依存
している。例えば、トランジスタサイズ(W/L)が同
一でPchトランジスタとNchトランジスタの駆動能
力の比が1:2とした場合、ハイレベルが維持される期
間(ハイ期間)とローレベルが維持される期間(ロー期
間)の長さが等しい波形の信号が入力されているので、
周波数を徐々に高くしていくと、Nchトランジスタが
ロー電位を負荷に書き込めなくなるよりも先に、駆動能
力の劣るPchトランジスタがハイ電位を負荷に十分書
き込めなくなり、負荷を駆動できなくなるからである。
【0021】したがって、CINVがインバータとして
動作しているときの最高動作周波数は、駆動能力の劣る
Pchトランジスタの駆動能力で決定され、Nchトラ
ンジスタの高い駆動能力が無駄になっている。
【0022】このような無駄を無くすためには、Pch
トランジスタとNchトランジスタとの駆動能力を等し
くし、PchトランジスタおよびNchトランジスタが
同時に負荷を駆動できなくならないように、動作周波数
や、トランジスタサイズ等を考慮する必要があり、この
ような場合に、最も効率的にPchトランジスタおよび
Nchトランジスタの駆動能力を利用することができ
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところが、データドラ
イバの高速動作を可能にするために提案された上記特公
平5−22917号公報に開示された方法では、シフト
レジスタを複数個載置することになるので、ドライバの
回路規模が大きくなるという問題が生じる。
【0024】また、ドライバモノリシックを実現するた
めに必要な多結晶シリコンTFTでは、上述したように
PchトランジスタとNchトランジスタの駆動能力の
差が大きいために、駆動能力の劣る側のトランジスタサ
イズを大きくすることで駆動能力の整合をとり、動作マ
ージンを得る必要があるので、回路サイズ(回路面積お
よびレイアウト面積)が大きくなり、ひいては製品の良
品率の低下を招くという問題が生じる。
【0025】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、PchトランジスタとN
chトランジスタの駆動能力の差が大きいCMOS構成
の同期回路において、同期信号のロー期間とハイ期間と
の期間の長さを異ならせることで、駆動能力の劣るトラ
ンジスタのON時間を長くして、各トランジスタの動作
速度の整合をとり、これによって、回路サイズが小さ
く、しかも製品の良品率を向上させることができる同期
回路駆動方法と同期信号制御回路およびこれを用いた画
像表示装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の同期回路駆動
方法は、CMOS構成の同期回路に、同一波形で位相が
異なり、且つロー期間とハイ期間の長さが異なる一対の
同期信号を入力することを特徴としている。
【0027】上記の構成によれば、例えば同期信号のロ
ー期間の幅をハイ期間の幅よりも長くすることで、例え
ば駆動能力が劣るトランジスタをPchトランジスタと
すれば、同期回路の駆動能力の劣るPchトランジスタ
がONしている時間を長くすることができる。したがっ
て、PchトランジスタがONしている時間を調整する
ことで、同一トランジスタサイズの同期回路中のPch
トランジスタとNchトランジスタとの駆動能力を整合
させることができる。これにより、同期回路の回路サイ
ズ(回路面積及び、レイアウト面積)を増大させること
なく、より大きな動作マージンを確保し、高速動作を可
能にする。
【0028】また、本駆動方法を外部回路、即ち同期回
路とは別の回路で実現させれば、既存の回路構成、回路
サイズであってもより大きな動作マージンが確保でき、
高速動作を可能にすることができる。
【0029】以上のことから、このような同期回路駆動
方法を画像表示装置に適用すれば、高速動作のためのシ
フトレジスタの多相化の必要がなくなり、回路規模も小
さくすることができる。
【0030】請求項2の同期回路駆動方法は、請求項1
記載の同期回路駆動方法において、同期信号のロー期間
とハイ期間との長さが20%以上異なることを特徴とし
ている。
【0031】上記の構成によれば、同期信号のロー期間
とハイ期間との長さが20%以上異なることで、駆動能
力が異なるトランジスタのON時間の長さを十分に異な
るようにできる。したがって、同一トランジスタサイズ
の同期回路中の駆動能力の異なるトランジスタの駆動能
力を確実に整合させることができる。
【0032】請求項3の同期信号制御回路は、周期が等
しく位相が異なる複数の同期信号を組み合わせることに
より、請求項1または2記載の同期回路駆動方法を実現
するための同期信号を生成することを特徴としている。
【0033】上記の構成によれば、同期信号同士を組合
せることにより、同一波形で位相が異なり、且つロー期
間とハイ期間との長さが異なる同期信号を生成すること
ができる。これにより、同期信号のロー期間とハイ期間
との長さを変えるために新たな制御信号を必要としない
で、同期回路での各トランジスタの駆動能力を整合させ
ることができるので、新たな制御信号を供給するための
回路を別に設ける必要がなくなる。
【0034】請求項4の同期信号制御回路は、請求項3
記載の同期信号制御回路において、請求項1または2記
載の同期回路駆動方法を行うか否かの切替手段を備えた
ことを特徴としている。
【0035】上記の構成によれば、上記切替手段を備え
ていることで、低い周波数領域(同期信号を操作せずと
も十分に動作できるような周波数領域)において、同期
回路が高インピーダンスの開放状態となる期間が存在し
誤動作を引き起こす虞があるような場合には、通常の同
期信号を同期回路に出力することができるので、上記の
ような不具合の発生を回避することができる。
【0036】請求項5の画像表示装置は、マトリクス状
に配列された画素電極と、これら画素電極を駆動するた
めのスイッチング素子と、表示データ用のデータドライ
バと、縦方向に走査するための走査ドライバとを備えた
画像表示装置において、上記データドライバおよび走査
ドライバのうち、少なくとも1つが請求項1または2記
載の同期回路駆動方法で駆動される同期回路を備えたこ
とを特徴としている。
【0037】上記の構成によれば、データドライバおよ
び走査ドライバのうち、少なくとも1つが請求項1また
は2記載の同期回路駆動方法で駆動される同期回路を備
えていることで、画像表示装置は、十分な動作マージン
を得ることができ、高速動作が可能となる。
【0038】請求項6の画像表示装置は、請求項5記載
の画像表示装置において、画素電極、スイッチング素
子、データドライバおよび走査ドライバが同一絶縁基板
上にモノリシックに形成されていることを特徴としてい
る。
【0039】上記の構成によれば、画素電極、スイッチ
ング素子、データドライバおよび走査ドライバが同一絶
縁基板上にモノリシックに形成されていることで、画像
表示装置における駆動回路等の回路サイズを小さくする
ことができる。
【0040】請求項7の画像表示装置は、請求項5また
は6記載の画像表示装置において、画素電極、スイッチ
ング素子、データドライバおよび走査ドライバのうち、
少なくともデータドライバおよび走査ドライバを構成す
る各素子が単結晶シリコン薄膜、もしくは多結晶シリコ
ン薄膜によって形成されていることを特徴としている。
【0041】上記の構成によれば、従来の非晶質シリコ
ン薄膜を用いたトランジスタよりも大幅に移動度を得る
ことができるため、駆動回路や周辺回路等をも同一基板
上に形成、具備させることができ、この結果、実装効率
の向上、低コスト化を図ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の一実施の形態について図1な
いし図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0043】本実施の形態では、同期回路として、例え
ば半導体層として多結晶シリコン薄膜を使用した多結晶
シリコンTFT(Thin Film Transistor)を用いて構成
されたシフトレジスタ1(図1)について説明する。
【0044】このシフトレジスタ1は、図1に示すよう
に、PチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor )
トランジスタ(以下、Pchトランジスタと称する)と
NチャネルMOSトランジスタ(以下、Nchトランジ
スタと称する)とからなるCMOS回路、即ち複数のク
ロックドCMOSインバータ(CINV)1・2・3・
4・…と、複数のCMOSインバータ(INV)1・2
・…とで構成されている。尚、上記Pchトランジスタ
は、以下の全ての説明において、Nchトランジスタと
同一サイズであればNchトランジスタに比べて駆動能
力が劣るものとする。
【0045】シフトレジスタ1には、スタートパルスS
Pが入力されると共に、各CMOS回路であるCINV
1・2・3・4…とINV1・2・…とを駆動させるク
ロックパルス信号CKおよびCKの反転信号であるバー
CK(以下、同一波形で位相の異なる信号に対して/を
付記する、即ちバーCKは/CKとなる)、あるいはク
ロックパルス信号CK’および/CK’が入力される。
このクロックパルス信号CK、/CKは、図2に示すよ
うに、ロー期間とハイ期間との幅が等しい波形であり、
クロックパルス信号CK’、/CK’は、上記のクロッ
クパルス信号CK、/CKを変換して、ロー期間とハイ
期間との幅が異なる波形である。尚、CK、/CKから
CK’、/CK’への変換については、後述する。
【0046】シフトレジスタ1は、図4に示すように、
CINV1・2とINV1とで1段を構成している。即
ち、2つのCINVと1つのINVで1つの段を構成
し、図1に示すように、スタートパルス信号であるSP
の入力線上に各段が直列に接続され、各々の段に独立し
てCK、/CKあるいはCK’、/CK’が入力される
ようになっている。
【0047】上記CINVの一般的な回路構成について
図6および図7(a)を参照しながら説明する。尚、図
6は、CINVの論理記号を示し、図7(a)は、CI
NVの回路図を示す。
【0048】CINVは、図7(a)に示すように、P
chトランジスタP1とNchトランジスタN1とで構
成されるCMOSインバータ(INV)を有し、同期信
号としてのクロックパルス信号φの入力によってON・
OFFするスイッング素子としてのPchトランジスタ
P2をバイアス源Vdd(高電位電源)とINVとの間
に設けると共に、上記φの反転信号としての反転同期信
号バーφ(以下、/φとする)の入力によってON・O
FFするスイッチング素子としてのNchトランジスタ
N2をバイアス源VSS(低電位電源)と上記INVと
の間に設けた回路である。つまり、上記CINVは、入
力信号aがφに同期して出力信号bに反転して取り出せ
る回路、即ち同期化CMOSインバータを形成してい
る。
【0049】いま、“H”のφがNchトランジスタN
2に供給されると、PchトランジスタP2には、
“L”の/φが供給され、NchトランジスタN2およ
びPchトランジスタP2は同時にONし、Nchトラ
ンジスタN1とPchトランジスタP1とで構成される
INVは普通のインバータとして、入力信号aを出力信
号bに反転させる。この状態をCINVのON状態とす
る。
【0050】一方、“L”のφがNchトランジスタN
2に供給されると、PchトランジスタP2には、
“H”の/φが供給され、NchトランジスタN2およ
びPchトランジスタP2は同時にOFFし、Nchト
ランジスタN1とPchトランジスタP1とで構成され
るINVは、バイアス源Vdd、Vssから切り離さ
れ、出力信号bは高インピーダンスとなる。この状態を
CINVのOPEN状態とする。
【0051】ここで、上記シフトレジスタ1の動作につ
いて、図4および図5を参照しながら以下に説明する。
尚、本説明では、クロックパルス信号として上記したC
Kおよび/CKが入力される場合について説明し、シフ
トレジスタ1の動作としてはCINV1・2とINV1
とで構成される段について説明する。また、本説明で
は、CINV1・2がクロックパルス信号CK、/CK
によって駆動することから、図5に示すように、クロッ
クパルス信号CK、/CKのロー期間あるいはハイ期間
に対応した期間を1区間として、それぞれの区間毎に図
4に示す端子Aおよび端子Bでの信号状態について説明
する。
【0052】始めに、区間(1)では、図5に示すよう
に、CKが“H”であり、/CKが“L”であるので、
CINV1はON状態、CINV2はOPEN状態とな
っている。ここで、ON状態とは、上記したようにCI
NVが反転回路(インバータ)として動作している状態
を示し、OPEN状態とは、上記したようにCINVの
出力信号が高インピーダンスの状態、即ちCINVがイ
ンバータとして動作しない状態(開放状態)を示してい
る。
【0053】したがって、区間(1)では、CINV2
がOPEN状態、SPが“L”であるので、シフトレジ
スタ1での信号の経路は、SP(“L”)→CINV1
(“H”)→端子A(“H”)→INV1(“L”)→
端子B(“L”)となる。尚、カッコ内の“H”、
“L”は、それぞれの部材および端子から出力される信
号の状態を示すものであり、以下の説明においても同様
とする。
【0054】次に、区間(2)では、CKが“L”であ
り、/CKが“H”であるので、CINV1はOPEN
状態、CINV2はON状態となっている。この区間
(2)では、端子Bに接続される次段のCINV3(図
1)はON状態となっているので、端子Bからの信号は
次段に転送される。
【0055】したがって、区間(2)では、CINV1
がOPEN状態、端子Bが“L”であるので、シフトレ
ジスタ1での信号の経路は、端子B(“L”)→CIN
V2(“H”)→端子A(“H”)→INV1
(“L”)→端子B(“L”)となる。
【0056】次いで、区間(3)では、CKが“H”で
あり、/CKが“L”であるので、CINV1はON状
態、CINV2はOPEN状態となっている。この区間
(3)では、再びSPがCINV1に入力されるように
なる。
【0057】したがって、区間(3)では、CINV2
がOPEN状態、SPが“H”であるので、シフトレジ
スタ1での信号の経路は、SP(“H”)→CINV1
(“L”)→端子A(“L”)→INV1(“H”)→
端子B(“H”)となる。
【0058】次に、区間(4)では、CKが“L”であ
り、/CKが“H”であるので、CINV1はOPEN
状態、CINV2はON状態となっている。この区間
(4)では、端子Bに接続される次段のCINV3(図
1)はON状態となっているので、端子Bからの信号は
次段に転送される。
【0059】したがって、区間(4)では、CINV1
がOPEN状態、端子Bが“H”であるので、シフトレ
ジスタ1での信号の経路は、端子B(“H”)→CIN
V2(“L”)→端子A(“L”)→INV1
(“H”)→端子B(“H”)となる。
【0060】また、区間(5)以降は、SPが“L”と
なっているので、シフトレジスタ1は、上記した区間
(1)・(2)と同様の動作を行う。したがって、上記
したシフトレジスタ1は、入力信号であるSPの状態、
即ち“H”であるか“L”であるかによって、区間
(1)・(2)あるいは区間(3)・(4)のいずれか
の動作を行うようになっている。
【0061】また、シフトレジスタ1には、図1に示す
ように、シフトレジスタ1に入力されるクロックパルス
信号CK、/CKのハイ期間とロー期間の長さの比を変
える同期信号制御回路2がスイッチ回路3を介して接続
されている。このスイッチ回路3は、ハイ期間とロー期
間の長さの比を変えないクロックパルス信号CK、/C
Kをそのままシフトレジスタ1に出力するか、同期信号
制御回路2にてハイ期間とロー期間の長さの比が変換さ
れたクロックパルス信号CK’、/CK’をシフトレジ
スタ1に出力するかを切り替える回路である。尚、この
スイッチ回路3の切り替えは、図示しない制御信号がス
イッチ回路3に入力されることによって行われる。
【0062】同期信号制御回路2は、図1に示すよう
に、2つのNORゲート(NOR1・NOR2)と1つ
のインバータ(INV)を具備した構成である。即ち、
NORゲートのうち一方のNOR1には、クロックパル
ス信号CKが入力されると共に、CKと同波形、且つ位
相の異なる制御信号Xが入力され、ハイ期間とロー期間
の長さの比が異なるCK’を出力するようになってお
り、また、他方のNOR2には、クロックパルス信号/
CKが入力されると共に、INVにて反転された上記制
御信号Xの反転信号であるバーX(/X)が入力され、
上記CK’と同波形、且つ位相の異なる/CK’を出力
するようになっている。
【0063】したがって、同期信号制御回路2は、例え
ば図2に示すように、同波形、且つ位相が180°ずれ
た関係にあるクロックパルス信号CK、/CKを、CK
と同波形、且つ位相が90°ずれた制御信号Xおよびそ
の反転信号である制御信号/Xによって、ハイ期間を短
く、ロー期間を長くしたCK’、/CK’を生成するよ
うになっている。
【0064】つまり、同期信号制御回路2では、CK、
/CKの位相を制御し、周波数を変化させずにCK、/
CKのハイ期間を短く、ロー期間を長くするようになっ
ている。これにより、Nchトランジスタに比べて駆動
能力の劣るPchトランジスタがONしている時間を長
くとることのできる波形を生成できる。ここで、上記駆
動能力とは、同一負荷と同一チャネル幅のPchトラン
ジスタ、Nchトランジスタについて、Nchトランジ
スタが“H”から“L”、Pchトランジスタが“L”
から“H”に駆動するときの時間の逆数をいう。
【0065】例えば、Pchトランジスタの駆動能力が
Nchトランジスタの駆動能力の1/2であった場合、
同期信号のハイ期間とロー期間の長さの比を1:2とす
ることで、駆動能力の整合を同一のトランジスタサイズ
(チャネル幅Wとチャネル長Lとの比、即ちW/L)で
行うことができる。
【0066】つまり、一般にPchトランジスタとNc
hトランジスタとの駆動能力を比較した場合、Pchト
ランジスタのほうがNchトランジスタに比べてチャネ
ル幅W当たりの駆動能力が小さいので、同期信号(C
K、/CK)のハイ期間とロー期間の長さの比を1:2
(CK’、/CK’)とすることでPchトランジスタ
のON時間をNchトランジスタに比べて長くし、Pc
hトランジスタとNchトランジスタの駆動能力の整合
を行っている。
【0067】したがって、Pchトランジスタの駆動能
力がNchトランジスタの駆動能力の1/2であった場
合、ハイ期間とロー期間の長さの比を1:2の波形の同
期信号によってPchトランジスタおよびNchトラン
ジスタを駆動することで、従来のようにハイ期間とロー
期間の長さが等しい波形の同期信号で駆動する場合のよ
うに、トランジスタサイズによって駆動能力を整合する
必要がなくなる。
【0068】これにより、従来のPchトランジスタと
Nchトランジスタとで構成されるCMOS回路と同じ
駆動速度とした場合には、駆動能力の整合のためにPc
hトランジスタのサイズを大きくする必要がないので、
従来よりも小さなCMOS回路を得ることができ、ま
た、従来のCMOS回路と同じ大きさとした場合には、
駆動速度の早いNchトランジスタのCMOS回路に占
める割合を大きくすることができるので、動作マージン
を稼ぐことができ、この結果、回路の高速動作が可能と
なる。
【0069】また、図3に示すグラフには、Pchトラ
ンジスタの駆動能力がNchトランジスタの駆動能力の
1/2であった場合のシフトレジスタの最高動作周波数
と同期信号のハイ期間とロー期間の長さの比との相関を
示す。但し、図において、縦軸は最高動作周波数を、横
軸はハイ期間とロー期間の長さの異なる割合とし、ハイ
期間とロー期間とが何%異なるかを示すものである。上
記のハイ期間とロー期間の長さの異なる割合は、以下の
式(I)によって求められる。 (ロー期間−ハイ期間)/ロー期間×100(%) ・・・・・・(I) 例えば、ロー期間とハイ期間の比が6:4であれば、
(6−4)/4×100=50(%)となる。
【0070】図3に示すように、横軸の0%は、ハイ期
間とロー期間との長さが等しい同期信号を示しており、
この点での最高動作周波数fは、約8.3MHzであ
り、20%を越えた時点から最高動作周波数fの増大が
顕著になっていることが分かる。そして、ハイ期間とロ
ー期間の比がほぼ1:2となる点(66.67%付近)
が最大となっており、このときの最大動作周波数は約
9.5MHzである。
【0071】これらのことから、Pchトランジスタの
駆動能力がNchトランジスタの駆動能力の1/2の場
合、ハイ期間とロー期間の長さの異なる割合が20%以
上になるとシフトレジスタの最高動作周波数fの増大が
顕著となり、より好ましくは50%以上あれば、ハイ期
間とロー期間との長さが等しい同期信号で駆動した場合
よりもシフトレジスタの最高動作周波数fの増大が顕著
となっていることが分かる。
【0072】また、上記の同期信号のハイ期間とロー期
間との長さの比は、同期信号制御回路2に入力される制
御信号Xの位相を変化させることにより自由に変えるこ
とができ、これによって、Pchトランジスタの駆動能
力とNchトランジスタの駆動能力との比に応じて容易
にCMOS回路の駆動動作の最適化を図ることができ
る。即ち、CMOS回路からなるシフトレジスタの最高
動作周波数fを最大にすることができる。
【0073】したがって、Pchトランジスタの駆動能
力がNchトランジスタの駆動能力の1/2の場合のみ
ならず、Pchトランジスタの駆動能力がNchトラン
ジスタの駆動能力よりも劣れば、その駆動能力の比が例
えば2/3や1/3等であっても、制御信号Xの位相を
変えるだけで容易に、Pchトランジスタの駆動能力と
Nchトランジスタとの駆動能力との比に応じて容易に
CMOS回路の駆動能力の最適化を図ることができる。
【0074】また、シフトレジスタ1を図2に示すよう
な同期信号であるクロックパルス信号CK’、/CK’
で駆動した場合、低い周波数領域(同期信号を操作せず
とも十分に動作できるような周波数領域)においては、
図1に示すシフトレジスタ1のCINV1とCINV
2、あるいはCINV3とCINV4が同時にOFF状
態、即ち高インピーダンスの開放状態となる期間が存在
し誤動作を引き起こす虞がある。
【0075】このような低い周波数領域では、スイッチ
回路3を操作することによって、同期信号制御回路2に
てクロックパルス信号CK、/CKを変換して得られる
CK’、/CK’をシフトレジスタ1に入力することな
く、ハイ期間とロー期間との長さが同じであるCK、/
CKを直接シフトレジスタ1に入力するようにすれば、
上記の不具合を回避することができる。
【0076】また、上記のような低い周波数領域でシフ
トレジスタ1を動作させない場合、即ちシフトレジスタ
1のCINV1とCINV2、あるいはCINV3とC
INV4が同時にOFF状態、即ち高インピーダンスの
開放状態となる期間が極めて短時間で、誤動作を引き起
こす可能性が無い場合には、スイッチ回路3を省いても
良い。
【0077】以上のことから、本発明の同期回路駆動方
法においては、同期回路であるシフトレジスタ1の駆動
能力の整合、即ちシフトレジスタ1を構成するCMOS
回路であるCINVのPchトランジスタやNchトラ
ンジスタの駆動能力の整合のために、従来のようにトラ
ンジスタサイズを操作するのではなく、トランジスタの
ON時間を操作するようになっている。
【0078】つまり、本同期回路駆動方法では、CIN
VのNchトランジスタよりも駆動能力の劣るPchト
ランジスタのON期間を長くすることで、同一トランジ
スタサイズ(W/L)のNchトランジスタとPchト
ランジスタの駆動能力の整合を行っている。
【0079】このため、本同期回路駆動方法を用いるこ
とにより、CINVの回路図を示した図7(a)におい
て、PchトランジスタP1とPchトランジスタP2
を、NchトランジスタN1とNchトランジスタN2
のトランジスタサイズと同サイズで設計することがで
き、単純にトランジスタのWのみを従来の駆動方法にお
ける設計と比較すると、本願におけるCINVのサイズ
は、図7(b)に示すように、4/6のサイズとなる。
即ち、PchトランジスタとNchトランジスタとの駆
動能力の比が1:2であるときにトランジスタの駆動能
力の整合を行った場合、従来のCINVではトランジス
タの幅は6Wであり、本願のCINVではトランジスタ
の幅は4Wであるので、本願におけるCINVのサイズ
は、4W/6W=4/6のサイズとなる。
【0080】また、シフトレジスタの1段当たりに必要
なCINVは通常2個とされ、また、シフトレジスタを
画像表示装置等に用いる場合では、シフトレジスタの段
数は、数百程度のものが一般的であり、このようなシフ
トレジスタでは、CINVの数も多くなる。したがっ
て、本同期回路駆動方法を適用すれば、上記のような画
像表示装置に用いられるシフトレジスタの大きさを従来
の駆動方法を適用したシフトレジスタよりも大幅に小さ
くすることができるので、シフトレジスタを用いた回路
サイズを大幅に縮小することができる。
【0081】尚、本実施の形態では、同期信号制御回路
2に制御信号Xを入力し、同期信号制御回路2内部に設
けられたINVによって制御信号Xの反転信号/Xを得
ているが、上記のINVを省略し、外部から別々に制御
信号X、/Xを直接同期信号制御回路2のNOR1・N
OR2に入力すようにしても良い。
【0082】また、本実施の形態では、図1に示すよう
に、同期信号制御回路2とスイッチ回路3とは別々の回
路で形成されているが、これに限定するものではなく、
例えば、上記同期信号制御回路2にスイッチ回路3と同
一の機能を持たせた回路を使用しても良い。例えば図8
に示すように、前記した同期信号制御回路2に備えられ
たNOR1・NOR2・INVに、AND1・AND2
が加えられた同期信号制御回路11であっても良い。
尚、ここで、CK、/CK、CK’、/CK’、Xは、
図1に示すものと同じとする。
【0083】上記同期信号制御回路11のNOR1は、
同期信号としてのクロックパルス信号CKが入力される
と共に、AND1からの出力信号が入力されて、/CK
あるいは上記したハイ期間とロー期間の長さが異なるク
ロックパルス信号CK’を出力するようになっている。
また、同期信号制御回路11のNOR2は、同期信号と
してクロックパルス信号/CKが入力されると共に、A
ND2からの出力信号が入力されて、CKあるいは上記
クロックパルス信号CK’と同一波形で位相の異なる/
CK’を出力するようになっている。
【0084】上記AND1には、制御信号Xが入力され
ると共に、切替信号Sが入力されるようになっており、
また、AND2には、INVにて極性が反転された制御
信号/Xが入力されると共に、切替信号Sが入力される
ようになっている。但し、切替信号Sは、ハイ固定か、
ロー固定の信号、即ち、常に“H”の信号か、常に
“L”の信号かである。
【0085】切替信号Sがハイ固定時には、AND1で
は、制御信号Xに応じて“H”の信号と“L”の信号と
を交互にNOR1に出力するようになっており、また、
AND2では、制御信号Xの反転信号/Xに応じて
“L”の信号と“H”の信号とを交互にNOR2に出力
するようになっている。
【0086】したがって、切替信号Sがハイ固定時に
は、NOR1およびNOR2は制御信号Xおよび/Xに
よってCKおよび/CKをロー期間とハイ期間の異なる
信号に変換して出力するようになっている。即ち、上記
NOR1からは/CK’が出力され、NOR2からはC
K’が出力される。よって、同期信号制御回路11で
は、切替信号Sがハイ固定時に、CKおよび/CKを上
記した図1に示す同期信号制御回路2によってCK’お
よび/CK’に変換してシフトレジスタ1に出力した状
態と同じとなっている。
【0087】一方、切替信号Sがロー固定時には、AN
D1では、制御信号Xの信号レベルに関係なく、常に
“L”の信号がNOR1に出力されるようになってお
り、また、AND2においても、制御信号Xの反転信号
/Xの信号レベルの関係なく、常に“L”の信号がNO
R2に出力されるようになっている。
【0088】したがって、切替信号Sがロー固定時に
は、NOR1およびNOR2はインバータとして動作す
るようになっている。即ち、NOR1からは入力された
CKの極性を反転させた/CKを出力するようになって
おり、また、NOR2からは入力された/CKの極性を
反転させたCKを出力するようになっている。よって、
同期信号制御回路11では、切替信号がロー固定時に、
CKおよび/CKを上記した図1に示す同期信号制御回
路2を介さずに直接シフトレジスタ1に出力した状態と
同じとなっている。
【0089】また、上記したようなCKおよび/CKを
CK’および/CK’に切り替える回路(スイッチ回路
3、同期信号制御回路11)以外にアナログスイッチ等
を使用しても良く、CKとCK’、/CKと/CK’の
切替を行うものであれば、如何なる構成のものであって
も良い。
【0090】また、本実施の形態での同期回路駆動方法
は、同期回路としてシフトレジスタ1に適用した場合に
ついて説明したが、これに限定するものではなく、回路
を構成するPchトランジスタとNchトランジスタと
の駆動能力に差があれば如何なる同期回路においても適
用可能であり、また同期信号制御回路2においても、駆
動能力が劣るチャネルのトランジスタをONできる時間
が長くなるように同期信号を生成できる機能を有するも
のであれば、如何なる構成であっても良い。
【0091】さらに、本実施の形態では、同期回路であ
るシフトレジスタ1の半導体層を多結晶シリコン薄膜を
使用しているが、これに限定するものではなく、例えば
単結晶シリコンであっても、アモルファスシリコンであ
っても、本同期信号駆動方法を適用することができる。
【0092】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図9および図10に基づいて説明すれば、以下
の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施の形態1と
同一機能を有する部材には、同一の番号を付記すると共
に、前記実施の形態1と同一の内容の信号には同一の記
号を付記し、その説明は省略する。
【0093】本実施の形態では、前記実施の形態1の図
1に示す同期信号制御回路2に代えて、図9に示す同期
信号制御回路21について説明する。
【0094】同期信号制御回路21は、図9に示すよう
に、2つのNORゲート(NOR1・NOR2)を具備
した構成である。即ち、NORゲートのうち一方のNO
R1には、クロックパルス信号CKが入力されると共
に、制御信号Yが入力され、ハイ期間とロー期間の長さ
の比が異なる/CK’を出力するようになっており、ま
た、他方のNOR2には、クロックパルス信号/CKが
入力されると共に、制御信号Yが入力され、上記CK’
と同波形、且つ位相の異なるCK’を出力するようにな
っている。
【0095】上記NORゲートは、入力される2つの信
号が共に“L”のとき“H”の信号として出力するよう
になっていることから、上記制御信号Yは、例えば図1
0に示すように、CKおよび/CKのロー期間のほぼ中
央でCKおよび/CKのロー期間よりも短い“L”の期
間を有し、制御信号Yの“L”とCKおよび/CKの
“L”とが重なるような波形の信号となっている。した
がって、NOR1では、CKが“L”で制御信号Yが
“L”のとき/CK’を出力し、NOR2では、/CK
が“L”で制御信号Yは“L”のときCK’を出力する
ようになっている。
【0096】したがって、同期信号制御回路21は、図
10に示すように、同波形、且つ位相が180°ずれた
関係にあるクロックパルス信号CK、/CKを、上記し
たような制御信号Yによって、ハイ期間を短く、ロー期
間を長くしたCK’、/CK’を生成するようになって
いる。
【0097】つまり、同期信号制御回路21では、C
K、/CKの位相を制御し、周波数を変化させずにC
K、/CKのハイ期間を短く、ロー期間を長くするよう
になっている。これにより、Nchトランジスタに比べ
て駆動能力の劣るPchトランジスタがONしている時
間を長くとることのできる波形を生成できる。
【0098】また、制御信号Yのハイ期間とロー期間の
長さの比を変えることにより、同期信号であるCK’、
/CK’のハイ期間とロー期間の長さの比を変えること
ができる。
【0099】また、前記実施の形態1では、CKおよび
/CKからCK’および/CK’を得るために、同期信
号制御回路2内に制御信号Xを反転させるINVを設け
るか、外部から制御信号Xと/XとをそれぞれNOR1
・NOR2に入力する必要があったが、本実施の形態で
は、制御信号Yのみで良いので、同期信号制御回路21
内にINVを設けなくとも、CKおよび/CKからC
K’および/CK’を得ることができる。したがって、
同期信号制御回路21における回路構成を簡略化するこ
とができるので、装置の小型化を図ることができる。
【0100】また、前記実施の形態1で説明した図8に
示すように、同期信号制御回路2とスイッチ回路3とを
含めた回路構成である同期信号制御回路11において
も、制御信号Xを制御信号Yに代えることで、INVを
省略することができるので、回路の簡素化が図れる。
【0101】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について図11ないし図14に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、本実施の形態では、同期回
路を複数備えた同期回路群として、例えば画像表示装置
に用いられるデータドライバ(シフトレジスタ4相の場
合)に本発明を適用するものである。
【0102】上記データドライバは、図11に示すよう
に、4相のシフトレジスタ31〜34と、サンプル・ホ
ールド回路35と、同期信号制御回路36とを備えてい
る。
【0103】上記シフトレジスタ31〜34は、それぞ
れが例えば前記実施の形態1の図1に示すシフトレジス
タ1と同じ回路構成となっており、シフトレジスタ31
には、同期信号としてのクロックパルス信号およびその
反転信号であるCK1および/CK1の変換後のCK
1’および/CK1’、サンプリング開始信号であるS
P1が入力され、シフトレジスタ32には、CK2およ
び/CK2の変換後のCK2’および/CK2’、SP
2が入力され、シフトレジスタ33には、CK3および
/CK3の変換後のCK3’および/CK3’、SP3
が入力され、シフトレジスタ34には、CK4および/
CK4の変換後のCK4’および/CK4’、SP4が
入力され、これらの信号に基づいてシフトレジスタ31
〜34は、それぞれサンプリングパルスを生成し、サン
プル・ホールド回路35に出力するようになっている。
【0104】サンプル・ホールド回路35では、上記各
サンプリングパルスに基づいて、表示用データD1・D
2・D3・D4がサンプリングされる。その後、サンプ
ル・ホールド回路36は、転送信号であるTRFによっ
てサンプリングした表示用データD1・D2・D3・D
4をデータ信号線に出力するようになっている。
【0105】また、上記したようにシフトレジスタ31
〜34には、同期信号としての各クロックパルス信号C
K1、/CK1、CK2、/CK2、・・・・の変換後
のCK1’/CK1’、CK2’、/CK2’、・・・
・が入力するようになっているが、この変換は、上記同
期信号制御回路36にて行われる。
【0106】同期信号制御回路36は、例えば図12に
示すように、8個のNORゲート(NOR1〜NOR
8)を具備した構成となっており、上記の各クロックパ
ルス信号CK1、/CK1、・・・がそれぞれ2本ずつ
入力されることで、CK1’、/CK1’を出力するよ
うになっている。
【0107】即ち、NOR1は、CK1、CK2が入力
されることで、/CK1’を出力し、NOR2は、CK
2、CK3が入力されることで、/CK2’を出力し、
NOR3は、CK3、CK4が入力されることで、/C
K3’を出力し、NOR4は、CK4、/CK1が入力
されることで、/CK4’を出力するようになってい
る。
【0108】また、NOR5は、/CK1、/CK2が
入力されることで、CK1’を出力し、NOR6は、/
CK2、/CK3が入力されることで、CK2’を出力
し、NOR7は、/CK3、/CK4が入力されること
で、CK3’を出力し、NOR8は、/CK4、CK1
が入力されることで、CK4’を出力するようになって
いる。
【0109】このときの、上記各信号のタイミングチャ
ートは、図13に示すようになる。この場合、各同期信
号CKn(n=1、2、3、4)が隣接信号に対し、位
相差が45°として設定されており、同図においては原
信号CKnの3/4のハイ期間を有する同期信号CK
n’を生成するようになっている。
【0110】つまり、NORゲートでは、入力される2
本の信号が何れも“L”のとき、“H”の信号を出力す
るようになっているので、隣接信号の位相を45°ずら
すことによって、入力される2本の信号の“L”が重な
る期間が、それぞれの信号の“L”の期間の3/4の期
間の“H”を有する信号を生成することができる。
【0111】このように、上記構成の同期信号制御回路
36によれば、クロックパルス信号CK1、CK2等の
うち2本の信号を組み合わせることで、CK1’、CK
2’等のハイ期間を制御することができる。したがっ
て、前記した実施の形態1および2にて説明したように
外部から制御信号Xおよび制御信号Yを同期信号制御回
路36に入力しなくても、クロックパルス信号のハイ期
間を制御することができる。
【0112】例えば、図14(a)に示すように、NO
Rゲートにおいて、/CK1と、/CK1との位相差が
90°である/CK3とを入力すれば、互いに“L”と
なる期間は、原信号(/CK1、/CK3)のロー期間
の1/2の大きさとなり、この結果、原信号の1/2の
ハイ期間を有するクロックパルス信号CK1’’を生成
することができる。
【0113】また、図14(b)に示すように、NOR
ゲートにおいて、/CK1と、/CK1との位相差が1
35°である/CK4とを入力すれば、互いに“L”と
なる期間は、原信号(/CK1、/CK4)のロー期間
の1/4の大きさとなり、この結果、原信号の1/4の
ハイ期間を有するクロックパルス信号CK1’’’を生
成することができる。
【0114】したがって、多相であればあるほど、位相
差の異なる信号の組合せが増えハイ期間の変更の自由度
が増大する。
【0115】尚、本実施の形態では、Pchトランジス
タの駆動能力がNchトランジスタの駆動能力よりも劣
る場合について説明しているが、例えばNchトランジ
スタの駆動能力がPchトランジスタの駆動能力よりも
劣る場合には、ハイ期間がロー期間よりも長い信号を生
成することで駆動能力の整合を行うことができる。
【0116】このようにハイ期間がロー期間よりも長い
信号を生成するには、図12に示す同期信号制御回路3
6のNOR1〜NOR8をNANDゲート(NAND1
〜NAND8)に置き換えることで実現できる。例え
ば、CK1と、CK1との位相差が45°のCK2との
NANDをとることで、ロー期間が原信号(CK1、C
K4)の3/4となる信号を生成することができる。同
様にCK2とCK3、CK3とCK4と、CK4と/C
K1とで、それぞれロー期間が原信号の3/4となる信
号を生成することができる。また、この場合も、各信号
(CK1、CK2等)の組合せを変えることで原信号の
1/2あるいは1/4等のロー期間を有する信号、即ち
ハイ期間がロー期間よりも長い信号を生成することがで
きる。
【0117】また、本実施の形態では、同期回路として
シフトレジスタについて説明したが、これに限定される
ものではなく、PchトランジスタとNchトランジス
タとの駆動能力に差があれば、他のいかなる同期回路に
おいても、また何相であっても適用することができる。
また、同期信号制御回路36においても、駆動能力が劣
る側のチャネルのトランジスタがON状態となる時間を
長くできるような同期信号が生成できる機能を有するも
のであれば、いかなる回路構成のものを使用しても良
い。
【0118】〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施
の形態について図15に基づいて説明すれば、以下の通
りである。尚、本実施の形態では、前記実施の形態3で
述べた同期信号制御回路36を備えたデータドライバを
有する画像表示装置を構成した場合について説明する。
【0119】本実施の形態に係る画像表示装置は、図1
5に示すように、表示素子としての画素アレイ45を有
しており、この画素アレイ45には、表示用データを転
送する複数のデータ信号線43…とこれらデータ信号線
43…に交差する複数の走査信号線44…との各交差部
に設けられた画像を表示するための画素(画素電極)1
04…がマトリクス状に配置されている。尚、画素10
4については、従来の技術で説明したものと同じであ
る。
【0120】また、画素アレイ45には、上記データ信
号線43…にデータ信号を供給するデータドライバ41
と、上記走査信号線44…に走査信号を供給する走査ド
ライバ42とが接続されている。尚、上記データドライ
バ41、走査ドライバ42、画素アレイ45は図示しな
い絶縁基板上に形成されたドライバモノリシック構造と
なっている。
【0121】また、データドライバ41は、図15に示
すように、4相のシフトレジスタ31〜34と、サンプ
ル・ホールド回路35と、同期信号制御回路36とを備
えている。尚、上記データドライバ41は、前記実施の
形態3で説明した図11のデータドライバと同じであり
その説明の詳細は省略する。
【0122】ここで、上記構成の画像表示装置の動作に
ついて図15を参照しながら以下に説明する。データド
ライバ41に、サンプリング開始信号であるSP1〜S
P4、クロックパルス信号であるCK1〜CK4、およ
びその反転信号である/CK1〜/CK4が入力され
る。そして、データドライバ41では、例えばCK1、
/CK1を同期信号制御回路36にて、ハイ期間とロー
期間との長さの異なる信号、即ちCK1’と/CK1’
をSP1と共にシフトレジスタ31に入力するようにな
っている。
【0123】シフトレジスタ31では、CK1’、/C
K1’およびSP1によってサンプリングパルスをサン
プル・ホールド回路35に出力する。そして、サンプル
・ホールド回路35では、上記のサンプリングパルスを
もとに1水平期間分の表示用データD1をサンプリング
し、サンプリングした上記信号を転送信号であるTRF
によりデータ信号線43…に出力する。
【0124】一方、走査ドライバ42に、走査開始信号
であるSPG、クロックパルス信号であるCKG、およ
びその反転信号である/CKGが入力される。そして、
走査ドライバ42では、SPGをもとに走査信号を生成
し、順次、走査信号線44…に出力する。
【0125】そして、走査信号線44がアクティブ状態
のときに、データ信号線43上に転送されている表示用
データD1が画素104を駆動する。他の表示用データ
D2〜D4についても同様にしてサンプル・ホールド回
路35にてサンプリングされて画素104を駆動する。
【0126】上記画素104は、従来の技術の説明の図
17に示すように、画素104を駆動するMOS(Metal
Oxide Semiconductor) トランジスタ108、液晶容量
109および補助容量110とによって構成されてお
り、上記MOSトランジスタ108のゲート電極は走査
信号線44に、ソース電極はデータ信号線43に、ドレ
イン電極は液晶容量109および補助容量110に接続
されている。また、液晶容量109、補助容量110の
上記ドレイン電極に接続された端子の反対側の端子はコ
モン電極111に接続されている。尚、上記補助容量1
10は必要に応じて設けられるものである。
【0127】以上のように、上記構成の画像表示装置で
は、データドライバ41を用いることで十分な動作マー
ジンを得ることができ、高速動作が可能となる。また、
本実施の形態では、データドライバ41に前記実施の形
態3に記載の同期信号制御回路36を備えた場合につい
て説明したが、走査ドライバ42に適用することも可能
であり、適用した場合データドライバ41に適用した場
合と同様の効果を得ることができる。
【0128】また、上記のように画素104、スイッチ
ング素子としてのMOSトランジスタ108、データド
ライバ41および走査ドライバ42が同一絶縁基板上に
モノリシックに形成されていることで、画像表示装置に
おける駆動回路等の回路サイズを小さくすることができ
る。これによって、回路サイズの増大に伴う製品の不良
品率を低減させることができるので、製品の良品率を向
上させることができる。
【0129】また、上記画素104、スイッチング素子
としてのMOSトランジスタ108、データドライバ4
1および走査ドライバ42の各素子は、単結晶シリコン
薄膜、もしくは多結晶シリコン薄膜によって形成されて
いる。
【0130】これにより、従来の非晶質シリコン薄膜を
用いたトランジスタよりも大幅に移動度を得ることがで
きるため、駆動回路や周辺回路等をも同一基板上に形
成、具備させることができ、この結果、実装効率の向
上、低コスト化を図ることができる。
【0131】さらに、同期信号制御回路を備えていない
同期回路からなるデータドライバ、走査ドライバであっ
ても外部に同期信号制御回路を設けることで、ハイ期間
とロー期間の長さの比が異なる同期信号を生成し、該信
号で各ドライバを駆動することで、同期信号制御回路を
各ドライバに組み込んだ場合と同様の効果を得ることが
できる。
【0132】本実施の形態の画像表示装置では、データ
ドライバ41、走査ドライバ42、画素アレイ45が図
示しない絶縁基板上に形成されているが、各ドライバ4
1・42および画素アレイ45を構成する各素子を60
0℃以下のプロセス温度で製造することにより、この絶
縁基板としてガラス基板を用いることができる。
【0133】これにより、安価な低融点ガラス基板の使
用が可能となり、大型化および低コスト化も可能とな
る。さらに、画像表示装置を液晶表示装置として使用す
ることも可能となる。
【0134】
【発明の効果】請求項1の発明の同期回路駆動方法は、
以上のように、CMOS構成の同期回路に、同一波形で
位相が異なり、且つロー期間とハイ期間の長さが異なる
一対の同期信号を入力する構成である。
【0135】これによれば、PchトランジスタがON
している時間を調整することで、同一トランジスタサイ
ズの同期回路中のPchトランジスタとNchトランジ
スタとの駆動能力を整合させることができる。これによ
り、同期回路の回路サイズ、即ち回路面積及び、レイア
ウト面積を増大させることなく、より大きな動作マージ
ンを確保し、高速動作を可能にできるという効果を奏す
る。
【0136】請求項2の同期回路駆動方法は、以上のよ
うに、請求項1記載の同期回路駆動方法において、同期
信号のロー期間とハイ期間との長さが20%以上異なる
ことを特徴としている。
【0137】上記の構成によれば、同期信号のロー期間
とハイ期間との長さが20%以上異なることで、駆動能
力が劣るトランジスがONしている時間を十分に長くす
ることができる。したがって、同一トランジスタサイズ
の同期回路中の駆動能力の異なるトランジスタの駆動能
力を確実に整合させることができる。
【0138】請求項3の発明の同期信号制御回路は、以
上のように、周期が等しく位相が異なる複数の同期信号
を組み合わせることにより、請求項1または2記載の同
期回路駆動方法を実現するための同期信号を生成する構
成である。
【0139】これにより、新たな制御信号を必要としな
いで、同期回路での各トランジスタの駆動能力を整合さ
せることができるので、新たな制御信号を供給するため
の回路を別に設ける必要がなくなるという効果を奏す
る。
【0140】請求項4の発明の同期信号制御回路は、以
上のように、請求項3の構成に加えて、請求項1または
2記載の同期回路駆動方法を行うか否かの切替手段を備
えた構成である。
【0141】これにより、低い周波数領域(同期信号を
操作せずとも十分に動作できるような周波数領域)にお
いて、同期回路が高インピーダンスの開放状態となる期
間が存在し誤動作を引き起こす虞があるような場合に
は、通常の同期信号を同期回路に出力することができる
ので、上記のような不具合の発生を回避することができ
るという効果を奏する。
【0142】請求項5の発明の画像表示装置は、以上の
ように、マトリクス状に配列された画素電極と、これら
画素電極を駆動するためのスイッチング素子と、表示デ
ータ用のデータドライバと、縦方向に走査するための走
査ドライバとを備えた画像表示装置において、上記デー
タドライバおよび走査ドライバのうち、少なくとも1つ
が請求項1または2記載の同期回路駆動方法で駆動され
る同期回路を備えた構成である。
【0143】これにより、十分な動作マージンを得るこ
とができるので、同じサイズであれば、高速動作が可能
となるという効果を奏する。
【0144】請求項6の発明の画像表示装置は、以上の
ように、請求項5の構成に加えて、画素電極、スイッチ
ング素子、データドライバおよび走査ドライバが同一絶
縁基板上にモノリシックに形成されている構成である。
【0145】これにより、請求項5の構成による効果に
加えて、画像表示装置における駆動回路等の回路サイズ
を小さくすることができるという効果を奏する。
【0146】請求項7の発明の画像表示装置は、以上の
ように、請求項5または6の構成に加えて、画素電極、
スイッチング素子、データドライバおよび走査ドライバ
のうち、少なくともデータドライバおよび走査ドライバ
を構成する各素子が単結晶シリコン薄膜、もしくは多結
晶シリコン薄膜によって形成されている構成である。
【0147】これによれば、請求項5または6による効
果に加えて、従来の非晶質シリコン薄膜を用いたトラン
ジスタよりも大幅に移動度を得ることができるため、駆
動回路や周辺回路等をも同一基板上に形成、具備させる
ことができ、この結果、実装効率の向上、低コスト化を
図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の同期回路としてのシフ
トレジスタおよび同期信号制御回路の論理回路である。
【図2】図1に示す論理回路のタイミングチャートであ
る。
【図3】シフトレジスタの最高動作周波数と、同期信号
のハイ期間とロー期間の長さの比との相関を示すグラフ
である。
【図4】図1に示すシフトレジスタの1段を示す論理回
路である。
【図5】図4に示す論理回路のタイミングチャートであ
る。
【図6】図4に示す論理回路におけるクロックドCMO
Sインバータを示す論理記号である。
【図7】図6に示すクロックドCMOSインバータの回
路である。
【図8】本発明の他の実施の形態の同期信号制御回路を
示す論理回路である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態の同期信号制御
回路を示す論理回路である。
【図10】図9に示す論理回路のタイミングチャートで
ある。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態におけるデー
タドライバのブロック図である。
【図12】図11に示すデータドライバに備えられてい
る同期信号制御回路の論理回路である。
【図13】図11に示すデータドライバのタイミングチ
ャートである。
【図14】図11に示すデータドライバの他のタイミン
グチャートである。
【図15】本発明のさらに他の実施の形態にかかる画像
表示装置のブロック図である。
【図16】従来の画像表示装置のブロック図である。
【図17】図16に示す画像表示装置の画素を示す概略
構成図である。
【図18】従来のデータドライバのブロック図である。
【図19】従来の一般的なシフトレジスタの論理回路で
ある。
【図20】従来のクロックドCMOSインバータの回路
である。
【図21】図18に示すデータドライバのタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】
1 シフトレジスタ(同期回路) 2 同期信号制御回路 3 スイッチ回路(切替手段) 11 同期信号制御回路 21 同期信号制御回路 31〜34 シフトレジスタ(同期回路) 36 同期信号制御回路 41 データドライバ 42 走査ドライバ 104 画素(画素電極) 108 MOSトランジスタ(スイッチング素
子) CK クロックパルス信号(同期信号)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CMOS構成の同期回路に、同一波形で位
    相が異なり、且つロー期間とハイ期間の長さが異なる一
    対の同期信号を入力することを特徴とする同期回路駆動
    方法。
  2. 【請求項2】上記同期信号のロー期間とハイ期間との長
    さが20%以上異なることを特徴とする請求項1記載の
    同期信号制御回路。
  3. 【請求項3】周期が等しく位相が異なる複数の同期信号
    を組み合わせることにより、請求項1または2記載の同
    期回路駆動方法を実現するための同期信号を生成するこ
    とを特徴とする同期信号制御回路。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の同期回路駆動方法
    を行うか否かの切替手段を備えたことを特徴とする請求
    項3記載の同期信号制御回路。
  5. 【請求項5】マトリクス状に配列された画素電極と、こ
    れら画素電極を駆動するためのスイッチング素子と、表
    示データ用のデータドライバと、縦方向に走査するため
    の走査ドライバとを備えた画像表示装置において、 上記データドライバおよび走査ドライバのうち、少なく
    とも1つが請求項1または2記載の同期回路駆動方法で
    駆動される同期回路を備えたことを特徴とする画像表示
    装置。
  6. 【請求項6】上記画素電極、スイッチング素子、データ
    ドライバおよび走査ドライバが同一絶縁基板上にモノリ
    シックに形成されていることを特徴とする請求項5記載
    の画像表示装置。
  7. 【請求項7】上記画素電極、スイッチング素子、データ
    ドライバおよび走査ドライバのうち、少なくともデータ
    ドライバおよび走査ドライバを構成する各素子が単結晶
    シリコン薄膜、もしくは多結晶シリコン薄膜によって形
    成されていることを特徴とする請求項5または6記載の
    画像表示装置。
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