JPH093385A - 印刷インキ組成物 - Google Patents
印刷インキ組成物Info
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- JPH093385A JPH093385A JP17682395A JP17682395A JPH093385A JP H093385 A JPH093385 A JP H093385A JP 17682395 A JP17682395 A JP 17682395A JP 17682395 A JP17682395 A JP 17682395A JP H093385 A JPH093385 A JP H093385A
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- printing ink
- printing
- ink composition
- polyurethane resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被印刷物であるプラスチックがポリプロピレ
ン、ポリエステルまたはナイロンフィルムのいずれであ
っても優れた密着性、耐レトルト性等を有する印刷イン
キ組成物を提供する。 【構成】 3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキサン
ジオールまたは3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキ
サンジオールを含有する分子量500〜5,000のポ
リエステルグリコールを50重量%以上含有する高分子
ポリオールとジイソシアネート化合物とを、好ましくは
鎖伸張剤と共に反応させて得られた、好ましくはアミン
価が0〜10(KOHmg/g)のポリウレタン樹脂を
バインダーとして含有することを特徴とする印刷インキ
組成物。
ン、ポリエステルまたはナイロンフィルムのいずれであ
っても優れた密着性、耐レトルト性等を有する印刷イン
キ組成物を提供する。 【構成】 3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキサン
ジオールまたは3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキ
サンジオールを含有する分子量500〜5,000のポ
リエステルグリコールを50重量%以上含有する高分子
ポリオールとジイソシアネート化合物とを、好ましくは
鎖伸張剤と共に反応させて得られた、好ましくはアミン
価が0〜10(KOHmg/g)のポリウレタン樹脂を
バインダーとして含有することを特徴とする印刷インキ
組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷インキ組成物に関
し、更に詳しくは被印刷物であるプラスチックがポリプ
ロピレン、ポリエステルまたはナイロンフィルムのいず
れであっても優れた密着性、耐レトルト性等を有する印
刷インキ組成物に関する。
し、更に詳しくは被印刷物であるプラスチックがポリプ
ロピレン、ポリエステルまたはナイロンフィルムのいず
れであっても優れた密着性、耐レトルト性等を有する印
刷インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の包装内容物の複雑化や包装技術等
の高度化に伴い、包装材に適するプラスチックフィルム
に関する各種の開発がなされている。例えば、プラスチ
ックフィルムの耐加工性に関しては、包装材が内容物充
填後に殺菌用の加熱処理を受ける場合には、耐ラミネー
ト性や耐ボイル性を向上させたドライラミネート加工あ
るいはエクストルージョン加工された包装材が使用され
ている。また印刷特性に関しては、各プラスチックフィ
ルムの相違に鑑み、それぞれ優れた密着性を発揮し得る
ように、例えばポリプロピレンフィルム用には硝化綿と
ポリアミド樹脂との組み合わせ、あるいは塩素化ポリプ
ロピレンバインダーを含有する印刷インキ組成物が、ま
たポリエステルフィルムの場合には熱可塑性ポリエステ
ル樹脂をバインダーとして用いた印刷用インキ組成物が
使用されている。
の高度化に伴い、包装材に適するプラスチックフィルム
に関する各種の開発がなされている。例えば、プラスチ
ックフィルムの耐加工性に関しては、包装材が内容物充
填後に殺菌用の加熱処理を受ける場合には、耐ラミネー
ト性や耐ボイル性を向上させたドライラミネート加工あ
るいはエクストルージョン加工された包装材が使用され
ている。また印刷特性に関しては、各プラスチックフィ
ルムの相違に鑑み、それぞれ優れた密着性を発揮し得る
ように、例えばポリプロピレンフィルム用には硝化綿と
ポリアミド樹脂との組み合わせ、あるいは塩素化ポリプ
ロピレンバインダーを含有する印刷インキ組成物が、ま
たポリエステルフィルムの場合には熱可塑性ポリエステ
ル樹脂をバインダーとして用いた印刷用インキ組成物が
使用されている。
【0003】このことは、従来からプラスチックフィル
ムの印刷インキ組成物のバインダー成分として使用され
たロジン変性マレイン酸樹脂、硝化綿、ポリアミド樹
脂、塩素化ポリプロピレン、ポリウレタン樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂等で
は、異なる被印刷物毎に印刷インキ用バインダーを変え
る必要があることを意味する。
ムの印刷インキ組成物のバインダー成分として使用され
たロジン変性マレイン酸樹脂、硝化綿、ポリアミド樹
脂、塩素化ポリプロピレン、ポリウレタン樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂等で
は、異なる被印刷物毎に印刷インキ用バインダーを変え
る必要があることを意味する。
【0004】例えば、ポリプロピレンフィルムに使用さ
れるバインダーは、ポリエステルフィルムやポリアミド
フィルムに対しては好適ではない。ポリエステルやポリ
アミドフィルムは内容物包装後に、ボイル殺菌、レトル
ト殺菌処理されることが多いため、これらのフィルムに
用いられる印刷インキ用バインダーにも耐ボイル性、耐
レトルト性が要求される。しかし、上記バインダーはい
ずれもこれらの点を満足し得ないからである。また、ポ
リウレタン樹脂は、ポリプロピレンフィルム用インキの
バインダーに用いられるものの一つであるが、単独では
十分な密着性を有しないためポリイソシアネート化合物
を配合せしめ二液反応型インキとして使用されている。
このため印刷直前に硬化剤を配合しなければならず取扱
いが不便であり、更にはポットライフの点でも満足のい
くものではない。
れるバインダーは、ポリエステルフィルムやポリアミド
フィルムに対しては好適ではない。ポリエステルやポリ
アミドフィルムは内容物包装後に、ボイル殺菌、レトル
ト殺菌処理されることが多いため、これらのフィルムに
用いられる印刷インキ用バインダーにも耐ボイル性、耐
レトルト性が要求される。しかし、上記バインダーはい
ずれもこれらの点を満足し得ないからである。また、ポ
リウレタン樹脂は、ポリプロピレンフィルム用インキの
バインダーに用いられるものの一つであるが、単独では
十分な密着性を有しないためポリイソシアネート化合物
を配合せしめ二液反応型インキとして使用されている。
このため印刷直前に硬化剤を配合しなければならず取扱
いが不便であり、更にはポットライフの点でも満足のい
くものではない。
【0005】一方、ポリエステルフィルムの印刷インキ
用バインダーとして使用される熱可塑性ポリエステル樹
脂は、乾燥性に劣りブロッキングなどのトラブルを生じ
やすい欠点を有する。このため印刷速度が著しく低下
し、印刷物の生産性に欠ける場合がある。レトルト殺菌
を行った場合にはラミネート強度が低下し、この点でも
必ずしも満足し得るものではない。
用バインダーとして使用される熱可塑性ポリエステル樹
脂は、乾燥性に劣りブロッキングなどのトラブルを生じ
やすい欠点を有する。このため印刷速度が著しく低下
し、印刷物の生産性に欠ける場合がある。レトルト殺菌
を行った場合にはラミネート強度が低下し、この点でも
必ずしも満足し得るものではない。
【0006】さらにポリエステル、ポリアミドフィルム
の双方に使用し得るインキとして塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂と熱可塑性ポリウレタン樹脂とを組み合わ
せたものを印刷インキ用バインダーとして使用する場合
には、ラミネート強度の点で満足のいくものではない。
の双方に使用し得るインキとして塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂と熱可塑性ポリウレタン樹脂とを組み合わ
せたものを印刷インキ用バインダーとして使用する場合
には、ラミネート強度の点で満足のいくものではない。
【0007】すなわち、プラスチックフィルムの印刷に
際しては、使用されるフィルムの特性に適合した印刷用
インキを適宜選択して使用する必要があり、印刷インキ
メーカーは勿論、印刷会社においてもこれら印刷用イン
キの品質管理、在庫調整など、煩雑化を余儀なくされて
いる。従って、被印刷物としてのポリプロピレン、ポリ
エステルおよびポリアミドフィルムのいずれのフィルム
に対しても優れた密着性を有する一液型の印刷インキ組
成物、更にはより高い耐久性を要求される場合には二液
型としても使用し得る汎用性に富む印刷インキ組成物の
開発が切望されている。
際しては、使用されるフィルムの特性に適合した印刷用
インキを適宜選択して使用する必要があり、印刷インキ
メーカーは勿論、印刷会社においてもこれら印刷用イン
キの品質管理、在庫調整など、煩雑化を余儀なくされて
いる。従って、被印刷物としてのポリプロピレン、ポリ
エステルおよびポリアミドフィルムのいずれのフィルム
に対しても優れた密着性を有する一液型の印刷インキ組
成物、更にはより高い耐久性を要求される場合には二液
型としても使用し得る汎用性に富む印刷インキ組成物の
開発が切望されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の高
分子ポリオールを構成成分とするポリウレタン樹脂を印
刷インキ用バインダーとして用いることにより、前記問
題点を解決し得ることを見いだし、本発明を完成させ
た。
分子ポリオールを構成成分とするポリウレタン樹脂を印
刷インキ用バインダーとして用いることにより、前記問
題点を解決し得ることを見いだし、本発明を完成させ
た。
【0009】すなわち本発明は、3,3,5−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジオールを含有する分子量5
00〜5,000のポリエステルグリコールを50重量
%以上含有する高分子ポリオールとジイソシアネート化
合物とを反応させて得られたポリウレタン樹脂をバイン
ダーとして含有することを特徴とする印刷インキ組成物
を提供するものである。さらに、前記ポリウレタン樹脂
のアミン価が0〜10(KOHmg/g)であることを
特徴とする前記印刷インキ組成物を提供するものであ
る。さらに、ポリウレタン樹脂が鎖伸長剤と共に反応さ
せて得られたものであることを特徴とする前記印刷イン
キ組成物を提供するものである。以下、詳細に本発明を
説明する。
ル−1,6−ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジオールを含有する分子量5
00〜5,000のポリエステルグリコールを50重量
%以上含有する高分子ポリオールとジイソシアネート化
合物とを反応させて得られたポリウレタン樹脂をバイン
ダーとして含有することを特徴とする印刷インキ組成物
を提供するものである。さらに、前記ポリウレタン樹脂
のアミン価が0〜10(KOHmg/g)であることを
特徴とする前記印刷インキ組成物を提供するものであ
る。さらに、ポリウレタン樹脂が鎖伸長剤と共に反応さ
せて得られたものであることを特徴とする前記印刷イン
キ組成物を提供するものである。以下、詳細に本発明を
説明する。
【0010】本発明による印刷用インキ組成物は、高分
子ポリオールとジイソシアネート化合物を反応させて得
られるポリウレタン樹脂をバインダーとして含有する。
子ポリオールとジイソシアネート化合物を反応させて得
られるポリウレタン樹脂をバインダーとして含有する。
【0011】高分子ポリオールとしては、酸化エチレ
ン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体ま
たは共重合体からなるポリエーテルポリオール類;グリ
セリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブ
タントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール等の飽和および不飽和の低分子グリ
コール類と、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、
シュウ酸、コロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二塩基酸もしくは
これらに対応する酸無水物を脱水縮合せしめて得られる
ポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環
重合して得られるポリエステルポリオール類;その他の
ポリカーボネートポリオール類;ポリブタジエングリコ
ール類、ビスフェノールAに酸化エチレンもしくは酸化
プロピレンを付加して得られたグリコール類;等の一般
にポリウレタンの製造に用いられる各種公知の高分子ポ
リオールが例示される。これらの高分子ポリオールの分
子量は、500〜5,000の範囲であることが好まし
い。500未満であれば希釈溶剤に対する溶解性が低下
するため印刷適性に劣り、分子量が5,000を超える
場合には乾燥性および耐ブロッキング性の点で不十分だ
からである。
ン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体ま
たは共重合体からなるポリエーテルポリオール類;グリ
セリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブ
タントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール等の飽和および不飽和の低分子グリ
コール類と、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、
シュウ酸、コロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の二塩基酸もしくは
これらに対応する酸無水物を脱水縮合せしめて得られる
ポリエステルポリオール類;環状エステル化合物を開環
重合して得られるポリエステルポリオール類;その他の
ポリカーボネートポリオール類;ポリブタジエングリコ
ール類、ビスフェノールAに酸化エチレンもしくは酸化
プロピレンを付加して得られたグリコール類;等の一般
にポリウレタンの製造に用いられる各種公知の高分子ポ
リオールが例示される。これらの高分子ポリオールの分
子量は、500〜5,000の範囲であることが好まし
い。500未満であれば希釈溶剤に対する溶解性が低下
するため印刷適性に劣り、分子量が5,000を超える
場合には乾燥性および耐ブロッキング性の点で不十分だ
からである。
【0012】本発明のポリウレタン樹脂を構成する高分
子ポリオールには、3,3,5−トリメチル−1,6−
ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリメチル−1,
6−ヘキサンジオールを含有するポリエステルグリコー
ルが含まれ、これらは好ましくは3,3,5−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とを脱
水縮合させて得られるポリエステルグリコールである。
子ポリオールには、3,3,5−トリメチル−1,6−
ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリメチル−1,
6−ヘキサンジオールを含有するポリエステルグリコー
ルが含まれ、これらは好ましくは3,3,5−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジオールまたは3,5,5−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とを脱
水縮合させて得られるポリエステルグリコールである。
【0013】本発明における高分子ポリオールは、その
成分中に数平均分子量500〜5,000の前記3,
3,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールまたは
3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールを
含有するポリエステルグリコールを少なくとも50重量
%含有することを特徴とする。50重量%に満たない場
合には印刷基材との十分な密着性が得られないからであ
る。
成分中に数平均分子量500〜5,000の前記3,
3,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールまたは
3,5,5−トリメチル−1,6−ヘキサンジオールを
含有するポリエステルグリコールを少なくとも50重量
%含有することを特徴とする。50重量%に満たない場
合には印刷基材との十分な密着性が得られないからであ
る。
【0014】また、前記ポリエステルグリコールの分子
量は、500〜5,000であることが好ましい。この
範囲であれば、他の高分子ポリオールと同様、希釈溶剤
に対する溶解性や優れた乾燥性、耐ブロッキング性が得
られるからである。なお、より好ましい分子量は700
〜3,000の範囲である。
量は、500〜5,000であることが好ましい。この
範囲であれば、他の高分子ポリオールと同様、希釈溶剤
に対する溶解性や優れた乾燥性、耐ブロッキング性が得
られるからである。なお、より好ましい分子量は700
〜3,000の範囲である。
【0015】本発明のポリウレタン樹脂は、高分子ポリ
オールの他に低分子ポリオールを構成成分として含有し
てもよい。低分子ポリオールとしては、ポリトリメチル
ヘキサンジオールアジペートまたは高分子ポリオール製
造に用い得る前記各種の低分子ポリオールを例示でき
る。低分子ポリオールの使用量は、高分子ポリオールの
10重量%以下であることが好ましい。使用割合が10
重量%を超えると、得られる印刷インキ組成物のプラス
チックフィルムに対する密着性や希釈溶剤に対する溶解
性が低下するからである。
オールの他に低分子ポリオールを構成成分として含有し
てもよい。低分子ポリオールとしては、ポリトリメチル
ヘキサンジオールアジペートまたは高分子ポリオール製
造に用い得る前記各種の低分子ポリオールを例示でき
る。低分子ポリオールの使用量は、高分子ポリオールの
10重量%以下であることが好ましい。使用割合が10
重量%を超えると、得られる印刷インキ組成物のプラス
チックフィルムに対する密着性や希釈溶剤に対する溶解
性が低下するからである。
【0016】本発明におけるジイソシアネート化合物と
は、芳香族、脂肪族および脂環族のジイソシアネート類
をいう。具体的には、1,5−ナフタレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニ
ルメタンイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメ
タンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシア
ネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメ
チル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシ
アネート等を例示できる。
は、芳香族、脂肪族および脂環族のジイソシアネート類
をいう。具体的には、1,5−ナフタレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニ
ルメタンイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメ
タンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシア
ネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレ
ンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメ
チル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシ
アネート等を例示できる。
【0017】本発明においてはポリウレタン樹脂の鎖伸
長剤を使用することもできる。鎖伸長剤としてはエチレ
ンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジアミンを例示することができる。また分子
内に水酸基を有するジアミン類、例えば2−ヒドロキシ
エチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピ
レンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒ
ドロキシプロピルエチレンジアミン等も同様に使用でき
る。
長剤を使用することもできる。鎖伸長剤としてはエチレ
ンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジアミンを例示することができる。また分子
内に水酸基を有するジアミン類、例えば2−ヒドロキシ
エチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピ
レンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒ
ドロキシプロピルエチレンジアミン等も同様に使用でき
る。
【0018】更には必要に応じて、重合停止剤としてジ
アルキルアミン、例えばジ−n−ブチルアミンを使用す
ることもできる。
アルキルアミン、例えばジ−n−ブチルアミンを使用す
ることもできる。
【0019】本発明におけるポリウレタン樹脂が、鎖伸
長剤、重合停止剤または安定剤等としてアミノ基含有化
合物を使用した場合には、得られたポリウレタン樹脂の
アミン価が0〜10(KOHmg/g)の範囲であるこ
とが好ましい。アミン価がこの範囲にあれば、含まれる
アミノ基および前記トリメチル−1,6−ヘキサンジオ
ールのソフトセグメントの効果により、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミドフィルムのいずれのフィ
ルムに対しても優れた密着性ラミネート適性を有するか
らである。
長剤、重合停止剤または安定剤等としてアミノ基含有化
合物を使用した場合には、得られたポリウレタン樹脂の
アミン価が0〜10(KOHmg/g)の範囲であるこ
とが好ましい。アミン価がこの範囲にあれば、含まれる
アミノ基および前記トリメチル−1,6−ヘキサンジオ
ールのソフトセグメントの効果により、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミドフィルムのいずれのフィ
ルムに対しても優れた密着性ラミネート適性を有するか
らである。
【0020】なお、アミン価とは、試料1g中の第一
級、第二級および第三級アミンのうち、第一級および第
二級アミンを無水酢酸でアセチル化し、残る第三級アミ
ンを中和するに要する塩酸の量を苛性カリ(KOH)の
mg数に換算した値で定義される。
級、第二級および第三級アミンのうち、第一級および第
二級アミンを無水酢酸でアセチル化し、残る第三級アミ
ンを中和するに要する塩酸の量を苛性カリ(KOH)の
mg数に換算した値で定義される。
【0021】本発明のポリウレタン樹脂を製造するに
は、まず高分子ポリオールとジイソシアネート化合物と
をイソシアネート基過剰の条件で反応させ、高分子ポリ
オールの両末端にイソシアネート基を有するプレポリマ
ーを調製する。次いでこれを適当な溶剤中で鎖伸長剤ま
たは重合停止剤と反応させる二段法により製造する。ま
たは、高分子ポリオール、ジイソシアネート化合物、鎖
伸長剤または重合停止剤を適当な溶剤中で一度に反応さ
せる一段法により製造することもできる。二段法であれ
ばより均一なポリウレタン樹脂溶液を得ることができ
る。
は、まず高分子ポリオールとジイソシアネート化合物と
をイソシアネート基過剰の条件で反応させ、高分子ポリ
オールの両末端にイソシアネート基を有するプレポリマ
ーを調製する。次いでこれを適当な溶剤中で鎖伸長剤ま
たは重合停止剤と反応させる二段法により製造する。ま
たは、高分子ポリオール、ジイソシアネート化合物、鎖
伸長剤または重合停止剤を適当な溶剤中で一度に反応さ
せる一段法により製造することもできる。二段法であれ
ばより均一なポリウレタン樹脂溶液を得ることができ
る。
【0022】使用される前記溶剤としては通常、印刷イ
ンキ用の溶剤としてよく知られているベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶剤:メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール系
溶剤:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系溶剤を単独または混合して使用で
きる。
ンキ用の溶剤としてよく知られているベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系溶剤:メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、n−ブタノール等のアルコール系
溶剤:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系溶剤を単独または混合して使用で
きる。
【0023】ポリウレタン樹脂は、数平均分子量(M
n)が5,000〜100,000の範囲内であること
が好ましい。数平均分子量が5,000に満たない場合
には、これをバインダーとして用いた印刷インキの乾燥
性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等が劣り、一
方100,000を超える場合にはポリウレタン樹脂溶
液の粘度が高くなり、印刷インキの光沢、再溶解性が低
下し、あるいは版かぶり現象を生じやすくなるからであ
る。
n)が5,000〜100,000の範囲内であること
が好ましい。数平均分子量が5,000に満たない場合
には、これをバインダーとして用いた印刷インキの乾燥
性、耐ブロッキング性、皮膜強度、耐油性等が劣り、一
方100,000を超える場合にはポリウレタン樹脂溶
液の粘度が高くなり、印刷インキの光沢、再溶解性が低
下し、あるいは版かぶり現象を生じやすくなるからであ
る。
【0024】本発明の方法で得られたポリウレタン樹脂
溶液の樹脂固形分濃度は特に制限はされず、印刷時の機
械適性等を考慮して適宜決定され、通常は15〜30%
であることが好ましい。粘度は、50〜100,000
cp/25℃とするのが実用上好適である。
溶液の樹脂固形分濃度は特に制限はされず、印刷時の機
械適性等を考慮して適宜決定され、通常は15〜30%
であることが好ましい。粘度は、50〜100,000
cp/25℃とするのが実用上好適である。
【0025】ポリウレタン樹脂溶液には着色剤、必要に
応じてインキ流動性改良および表面皮膜の改良のための
界面活性剤、ワックス、その他の添加剤を配合してもよ
い。これらを配合しポールミル、アトライター、サンド
ミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練することに
よって本発明の印刷インキ組成物を得ることができる。
応じてインキ流動性改良および表面皮膜の改良のための
界面活性剤、ワックス、その他の添加剤を配合してもよ
い。これらを配合しポールミル、アトライター、サンド
ミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練することに
よって本発明の印刷インキ組成物を得ることができる。
【0026】本発明のポリウレタン樹脂に対してポリイ
ソシアネート系硬化剤を50重量%以下の割合で使用
し、二液型インキとして用いることも可能である。かか
る場合には、耐ボイル性、耐レトルト性等の点で特に優
れた耐久性を得ることができる。 二液型インキに使用
されるポリイソシアネート化合物としては、既述のジイ
ソシアネート化合物を使用することができるが、ポット
ライフ等の取扱い上の有利性から、次のポリイソシアネ
ート化合物が好適である。すなわち、低分子量ポリオー
ルと過剰量のポリイソシアネート化合物から得られる遊
離のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物であり、トリメチロールプロパン1モルとイソホロン
ジイソシアネートまたは1,6−ヘキサンジイソシアネ
ート3モルとから合成されるトリイソシアネート類等を
例示することができる。また硬化剤としてポリイソシア
ネート化合物を併用して、二液型インキとして使用した
場合には、トリメチルヘキサンジオール、アミノ基等の
効果で優れた耐久性を有する印刷物を得ることができ
る。
ソシアネート系硬化剤を50重量%以下の割合で使用
し、二液型インキとして用いることも可能である。かか
る場合には、耐ボイル性、耐レトルト性等の点で特に優
れた耐久性を得ることができる。 二液型インキに使用
されるポリイソシアネート化合物としては、既述のジイ
ソシアネート化合物を使用することができるが、ポット
ライフ等の取扱い上の有利性から、次のポリイソシアネ
ート化合物が好適である。すなわち、低分子量ポリオー
ルと過剰量のポリイソシアネート化合物から得られる遊
離のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物であり、トリメチロールプロパン1モルとイソホロン
ジイソシアネートまたは1,6−ヘキサンジイソシアネ
ート3モルとから合成されるトリイソシアネート類等を
例示することができる。また硬化剤としてポリイソシア
ネート化合物を併用して、二液型インキとして使用した
場合には、トリメチルヘキサンジオール、アミノ基等の
効果で優れた耐久性を有する印刷物を得ることができ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら各例に限定されるものではない。
尚、各例中、特に明示しない限り「部」は「重量部」を
「%」は「重量%」を示し、「比率」は「重量比率」を
示す。
が、本発明はこれら各例に限定されるものではない。
尚、各例中、特に明示しない限り「部」は「重量部」を
「%」は「重量%」を示し、「比率」は「重量比率」を
示す。
【0028】(参考例1)コンデンサー、脱水管、攪拌
器、温度計および窒素ガス導入管を取り付けた3リット
ルのフラスコに、3,3,5−トリメチルヘキサンジオ
ールおよび3,5,5−トリメチルヘキサンジオール
(比率1:2.7)を1,578.2g、アジピン酸を
1,194.9g仕込み、加熱して反応させた。内温が
160℃付近から水が留出し始め、約4時間かけて18
0℃まで反応温度を上昇させた。水の留出が減少した時
点で反応温度を200℃に上げ、水の留出を続けた。反
応液の酸価が5〜10になったところでテトラブチルチ
タネートの10ppm相当量を加え、内温を210℃に
して反応をさらに続けた。6時間後酸価が0.5以下に
なったところで反応を終了し、ポリエステルグリコール
溶液を得た。この溶液は、酸価が0.2、水酸基価が5
6.4、粘度は11,900cp/25℃であり、AP
HAは10であった。
器、温度計および窒素ガス導入管を取り付けた3リット
ルのフラスコに、3,3,5−トリメチルヘキサンジオ
ールおよび3,5,5−トリメチルヘキサンジオール
(比率1:2.7)を1,578.2g、アジピン酸を
1,194.9g仕込み、加熱して反応させた。内温が
160℃付近から水が留出し始め、約4時間かけて18
0℃まで反応温度を上昇させた。水の留出が減少した時
点で反応温度を200℃に上げ、水の留出を続けた。反
応液の酸価が5〜10になったところでテトラブチルチ
タネートの10ppm相当量を加え、内温を210℃に
して反応をさらに続けた。6時間後酸価が0.5以下に
なったところで反応を終了し、ポリエステルグリコール
溶液を得た。この溶液は、酸価が0.2、水酸基価が5
6.4、粘度は11,900cp/25℃であり、AP
HAは10であった。
【0029】(実施例1)攪拌器、温度計、窒素ガス導
入管を取り付けた2リットルのフラスコにイソホロンジ
イソシアネート222gを仕込み、内温を60℃にした
時点で参考例1で得られたポリエステルグリコール溶液
1,000gを30分かけて滴下した。滴下を終え反応
温度を100℃に保ち、4時間反応させ、遊離イソシア
ネート価3.2%のウレタンプレポリマーが得られた。
これにメチルエチルケトン815gを加え攪拌し均一溶
液(以下「A’液」と称す。)とした。次いで5リット
ルのフラスコにイソホロンジアミン78.2g、ジ−n
−ブチルアミン1.16g、メチルエチルケトン122
1.5g、イソプロピルアルコール1,024.4gを
とり攪拌して均一にした。反応液の内温を室温〜40℃
の範囲にしてA’液の全量を30分かけて滴下したの
ち、内温を50℃にして3時間反応させた。得られたウ
レタン樹脂溶液(以下、「A液」と称す)は、樹脂固形
分30%、粘度2,440cp/25℃、GPCによる
Mnは56,880、Mw/Mnは1.98、Mwは1
12,780であった。
入管を取り付けた2リットルのフラスコにイソホロンジ
イソシアネート222gを仕込み、内温を60℃にした
時点で参考例1で得られたポリエステルグリコール溶液
1,000gを30分かけて滴下した。滴下を終え反応
温度を100℃に保ち、4時間反応させ、遊離イソシア
ネート価3.2%のウレタンプレポリマーが得られた。
これにメチルエチルケトン815gを加え攪拌し均一溶
液(以下「A’液」と称す。)とした。次いで5リット
ルのフラスコにイソホロンジアミン78.2g、ジ−n
−ブチルアミン1.16g、メチルエチルケトン122
1.5g、イソプロピルアルコール1,024.4gを
とり攪拌して均一にした。反応液の内温を室温〜40℃
の範囲にしてA’液の全量を30分かけて滴下したの
ち、内温を50℃にして3時間反応させた。得られたウ
レタン樹脂溶液(以下、「A液」と称す)は、樹脂固形
分30%、粘度2,440cp/25℃、GPCによる
Mnは56,880、Mw/Mnは1.98、Mwは1
12,780であった。
【0030】(比較例1)攪拌器、温度計、窒素ガス導
入管を取り付けた2リットルのフラスコにイソホロンジ
イソシアネート222gを仕込み反応液の内温を60℃
にした時点でポリ3−メチルペンタンジオールアジペー
ト(分子量2,000)を30分かけて滴下した。滴下
を終え反応温度を100℃に保ち、4時間反応させ、遊
離イソシアネート価3.28%のウレタンプレポリマー
が得られた。これにメチルエチルケトン815gを加
え、攪拌し均一溶液(以下、「B’液」と称す。)とし
た。次いで5リットルのフラスコに、イソホロンジアミ
ン79.4g、ジ−n−ブチルアミン1.29g、メチ
ルエチルケトン1209.9g、イソプロピルアルコー
ル1014.7gを均一によく攪拌した。反応液の内温
を室温〜40℃の範囲にしてB’液の全量を30分かけ
て滴下したのち、内温を50℃で3時間反応させた。得
られたウレタン樹脂溶液(以下、「B液」と称す。)
は、樹脂固形分30%、粘度7,180cp/25℃、
GPCのMnは63,630、Mwは115,720、
Mw/Mnは1.82であった。
入管を取り付けた2リットルのフラスコにイソホロンジ
イソシアネート222gを仕込み反応液の内温を60℃
にした時点でポリ3−メチルペンタンジオールアジペー
ト(分子量2,000)を30分かけて滴下した。滴下
を終え反応温度を100℃に保ち、4時間反応させ、遊
離イソシアネート価3.28%のウレタンプレポリマー
が得られた。これにメチルエチルケトン815gを加
え、攪拌し均一溶液(以下、「B’液」と称す。)とし
た。次いで5リットルのフラスコに、イソホロンジアミ
ン79.4g、ジ−n−ブチルアミン1.29g、メチ
ルエチルケトン1209.9g、イソプロピルアルコー
ル1014.7gを均一によく攪拌した。反応液の内温
を室温〜40℃の範囲にしてB’液の全量を30分かけ
て滴下したのち、内温を50℃で3時間反応させた。得
られたウレタン樹脂溶液(以下、「B液」と称す。)
は、樹脂固形分30%、粘度7,180cp/25℃、
GPCのMnは63,630、Mwは115,720、
Mw/Mnは1.82であった。
【0031】(実施例2、比較例2)実施例1、比較例
1で得られたポリウレタン樹脂溶液(「A液」、「B
液」)を用い、表−1に示す組成で白色インキ2種類、
藍色インキ2種類を調製した。得られた印刷インキのそ
れぞれ100部に対して、トルエン35部およびイソプ
ロピルアルコール15部を加えて粘度を調整し、同じポ
リウレタン樹脂溶液を用いた白色および藍色インキの組
み合わせそれぞれについて、版深35μmのグラビア版
を2個備えた2色グラビア輪転印刷機により、藍色印刷
インキを第1ユニット、白色印刷インキを第2ユニット
として、厚さ20μmのコロナ放電処理ポリプロピレン
フィルム「パイレン2161」(東洋紡績(株)製、以
下OPPと略す。)、厚さ15μmのコロナ放電処理ポ
リアミドフィルム「エンブレム」(ユニチカ(株)製、
以下NYと略す。)の放電処理面、厚さ11μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム「エステルE510
0」(東洋紡績(株)製、以下PETと略す。)の片面
に、印刷速度100/分で2色を施し、40〜50℃で
乾燥し印刷フィルムを得た。得られた印刷フィルムの藍
色印刷インキ/白色印刷インキ重ね刷り部における印刷
インキの接着性を試験した。試験は、セロハンテープを
重ね刷り部に貼り、角度60℃で急激に剥離させること
により行い、印刷インキの剥離の強度により評価した。
表−2に評価結果を示す。
1で得られたポリウレタン樹脂溶液(「A液」、「B
液」)を用い、表−1に示す組成で白色インキ2種類、
藍色インキ2種類を調製した。得られた印刷インキのそ
れぞれ100部に対して、トルエン35部およびイソプ
ロピルアルコール15部を加えて粘度を調整し、同じポ
リウレタン樹脂溶液を用いた白色および藍色インキの組
み合わせそれぞれについて、版深35μmのグラビア版
を2個備えた2色グラビア輪転印刷機により、藍色印刷
インキを第1ユニット、白色印刷インキを第2ユニット
として、厚さ20μmのコロナ放電処理ポリプロピレン
フィルム「パイレン2161」(東洋紡績(株)製、以
下OPPと略す。)、厚さ15μmのコロナ放電処理ポ
リアミドフィルム「エンブレム」(ユニチカ(株)製、
以下NYと略す。)の放電処理面、厚さ11μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム「エステルE510
0」(東洋紡績(株)製、以下PETと略す。)の片面
に、印刷速度100/分で2色を施し、40〜50℃で
乾燥し印刷フィルムを得た。得られた印刷フィルムの藍
色印刷インキ/白色印刷インキ重ね刷り部における印刷
インキの接着性を試験した。試験は、セロハンテープを
重ね刷り部に貼り、角度60℃で急激に剥離させること
により行い、印刷インキの剥離の強度により評価した。
表−2に評価結果を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】(実施例3、比較例3)実施例2および比
較例2で得られた印刷フィルムの印刷面上に、ポリエチ
レンイミン「EL−420」(東洋モートン(株)製)
をアンカーコート剤として塗布し、塗布面上にさらに低
密度ポリエチレン「ユカロンLK−30」(三菱油化
(株)製)をエクストルーションラミネートした時の白
色印刷インキおよび藍色印刷インキ/白色印刷インキを
重ね刷り部のラミネート強度を測定した。測定結果を表
−3に示す。なお、アンカーコート剤として「EL−4
20」の代わりに、有機チタネート系アンカーコート剤
「EL−105」(東洋モートン(株)製)、イソシア
ネート系アンカーコート剤「EL−443およびB」
(東洋モートン(株)製)を用いた場合のラミネート強
度は、「EL−420」を用いた場合と同程度であっ
た。
較例2で得られた印刷フィルムの印刷面上に、ポリエチ
レンイミン「EL−420」(東洋モートン(株)製)
をアンカーコート剤として塗布し、塗布面上にさらに低
密度ポリエチレン「ユカロンLK−30」(三菱油化
(株)製)をエクストルーションラミネートした時の白
色印刷インキおよび藍色印刷インキ/白色印刷インキを
重ね刷り部のラミネート強度を測定した。測定結果を表
−3に示す。なお、アンカーコート剤として「EL−4
20」の代わりに、有機チタネート系アンカーコート剤
「EL−105」(東洋モートン(株)製)、イソシア
ネート系アンカーコート剤「EL−443およびB」
(東洋モートン(株)製)を用いた場合のラミネート強
度は、「EL−420」を用いた場合と同程度であっ
た。
【0035】
【表3】
【0036】(実施例4、比較例4)実施例2および比
較例2において得られた白色印刷インキおよび藍色印刷
インキそれぞれ100部に対して、イソホロンジイソシ
アネート2部を添加して二液型印刷インキとし、さらに
トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した後、実施例2および比較例2と同
様にしてNYおよびPETに2色印刷を施し、印刷フィ
ルムを得た。得られた印刷フィルムの印刷面上にポリウ
レタン接着剤「AD980AおよびB」(東洋モートン
(株)製、固形分25%)を版深60μmのグラビア版
により印刷塗布し乾燥した後、印刷塗布面に厚さ60μ
mの中密度ポリエチレンフィルム「NB−1」(タマポ
リ(株)製)をドライラミネートした。得られたラミネ
ートフィルムのラミネート強度および100℃でのボイ
ル適性を評価した。評価結果を表−4に示す。ボイル適
性は得られたラミネートフィルムのポリエチレンフィル
ム側を内側にしてヒートシールし、得られた袋体に内容
物としてサラダ油/食酢/水=1/1/1(重量比)の
混合物を充填し、100℃で30分間煮沸した時の外観
で評価した。尚、評価は試験サンプル数5で行った。
較例2において得られた白色印刷インキおよび藍色印刷
インキそれぞれ100部に対して、イソホロンジイソシ
アネート2部を添加して二液型印刷インキとし、さらに
トルエン35部およびイソプロピルアルコール15部を
加えて粘度を調整した後、実施例2および比較例2と同
様にしてNYおよびPETに2色印刷を施し、印刷フィ
ルムを得た。得られた印刷フィルムの印刷面上にポリウ
レタン接着剤「AD980AおよびB」(東洋モートン
(株)製、固形分25%)を版深60μmのグラビア版
により印刷塗布し乾燥した後、印刷塗布面に厚さ60μ
mの中密度ポリエチレンフィルム「NB−1」(タマポ
リ(株)製)をドライラミネートした。得られたラミネ
ートフィルムのラミネート強度および100℃でのボイ
ル適性を評価した。評価結果を表−4に示す。ボイル適
性は得られたラミネートフィルムのポリエチレンフィル
ム側を内側にしてヒートシールし、得られた袋体に内容
物としてサラダ油/食酢/水=1/1/1(重量比)の
混合物を充填し、100℃で30分間煮沸した時の外観
で評価した。尚、評価は試験サンプル数5で行った。
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】本発明の印刷インキ組成物は、プラスチ
ックフィルム、特にポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンフィルムまたはポリアミドフィルムのいずれに対し
ても優れた密着性、ラミネート適性、耐ボイル性を有す
る。一液型の印刷インキ組成物としても、さらにより高
い耐久性を要求される場合には二液型としても使用し得
る印刷用インキ組成物である。
ックフィルム、特にポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンフィルムまたはポリアミドフィルムのいずれに対し
ても優れた密着性、ラミネート適性、耐ボイル性を有す
る。一液型の印刷インキ組成物としても、さらにより高
い耐久性を要求される場合には二液型としても使用し得
る印刷用インキ組成物である。
Claims (3)
- 【請求項1】 3,3,5−トリメチル−1,6−ヘキ
サンジオールまたは3,5,5−トリメチル−1,6−
ヘキサンジオールを含有する分子量500〜5,000
のポリエステルグリコールを50重量%以上含有する高
分子ポリオールとジイソシアネート化合物とを反応させ
て得られたポリウレタン樹脂をバインダーとして含有す
ることを特徴とする印刷インキ組成物。 - 【請求項2】 ポリウレタン樹脂のアミン価が0〜10
(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1記
載の印刷インキ組成物。 - 【請求項3】 ポリウレタン樹脂が鎖伸長剤と共に反応
させて得られたものであることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の印刷インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17682395A JPH093385A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 印刷インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17682395A JPH093385A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 印刷インキ組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093385A true JPH093385A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=16020473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17682395A Pending JPH093385A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 印刷インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093385A (ja) |
-
1995
- 1995-06-20 JP JP17682395A patent/JPH093385A/ja active Pending
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