JP3050677B2 - ウレタン尿素樹脂及び該樹脂を用いた印刷インキ - Google Patents

ウレタン尿素樹脂及び該樹脂を用いた印刷インキ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の方法で製造され
たウレタン尿素樹脂及び該樹脂をワニス成分として用い
た印刷インキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ウレタン尿素樹脂を印刷イン
キワニスとすることは知られている。また、食品包装フ
イルムの外面にも印刷は行われ、これにはラミネートフ
イルムが多く用いられている。この場合の印刷フイルム
はいわゆる裏刷り印刷によって、積層フイルムの積層間
内部に印刷層を設け、印刷層の保護とともに食品などに
直接印刷インキ層が接触しないようにしている。しか
し、レトルト食品などの煮沸殺菌及びその直後の加熱乾
燥工程にかけられる包装に用いる場合は、包装用印刷フ
イルムについて耐熱煮沸性及び耐熱性が要求される。ラ
ミネートフイルムにおける熱水により印刷面の剥離は、
2種のフイルムを接着している接着剤の接着力は熱に強
いため、フイルム間の裏刷り印刷のされていない部分は
剥離しないが、印刷層が熱によって軟化してフイルムに
対する接着力が低下するので、印刷層とフイルム面の間
に剥離は集中し、その部分のフイルムが印刷層から浮き
上がるため印刷模様が崩れて体裁が悪くなる。従来より
使用されているウレタン尿素樹脂のワニス入りインキ
は、プラスチックフイルムに印刷した場合、印刷層の耐
熱煮沸性が低いため、印刷面からラミネートフイルムが
剥離したり印刷が不鮮明になる欠点がある。そのため、
従来は、印刷インキにイソシアネート化合物などの架橋
剤を添加し耐熱煮沸性向上手段を取っていた。しかしこ
のような架橋剤入りインキは保存中に印刷インキが硬化
する別の欠点を生じ、インキの可使期間に制限を受け、
印刷インキの品質の長期的安定が困難となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、耐
熱水性及び安定性に優れたたインキ用ウレタン尿素樹脂
及び耐熱水性に優れ、可使用期間の長い印刷インキを提
供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、架橋剤を
使用する方法はインキ製造後の可使用期間に制限を受け
ることを免れないので、架橋剤を用いない印刷インキの
ワニス成分であって、耐熱安定性のあるウレタン系樹脂
を鋭意研究した結果、イソシアネート末端基及びカルボ
キシル基含有の特定の分子量を有するウレタンプレポリ
マーとジアミン化合物の反応による鎖伸長反応で高分子
量化されたウレタン尿素樹脂中間体をこれに含有される
カルボキシル基とほぼ当量の特定のポリアミド樹脂によ
って中和して得られたものがこの要求性状を完全に充足
することを見出し、この知見に基づき本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(イ)カルボキシル基
含有ジヒドロキシル化合物及び分子量1000〜600
0の末端ヒドロキシル基含有ポリオール化合物の混合物
と該混合物のヒドロキシル基の総量より過剰当量のジイ
ソシアネート化合物との反応から得られる分子鎖末端に
イソシアネート末端基を有し、分子鎖内部にカルボキシ
ル基を含有するウレタンプレポリマーと、(ロ)ジアミ
ン化合物鎖伸長剤とを有機溶剤中で反応させて得たカル
ボキシル基含有樹脂中間体を、該中間体含有のカルボキ
シル基をアミン価100〜500のポリアミド樹脂の末
端第1級アミノ基と中和反応して製造したことを特徴と
するウレタン尿素樹脂並びに該樹脂をワニス成分として
これに顔料及び所望の添加剤を用いた印刷インキを提供
するものである。
【0005】本発明の特徴は、カルボキシル基含有ウレ
タン尿素樹脂を合成し、このカルボキシル基をアミン価
100〜500のポリアミド樹脂で中和することにあ
り、この方法により製造した樹脂をワニス成分とする印
刷インキ層の耐熱煮沸性が著しく向上する。そして、こ
の方法によって得られた印刷インキワニスはイソシアネ
ート化合物の様な架橋剤を加えなくとも耐熱性があるの
で、いわゆる一液型印刷インキワニスとして使用でき、
しかも、可使期間の長い印刷インキを提供できる。本発
明におけるアミン価はJIS K-7237により測定さ
れたものである。
【0006】本発明のウレタン尿素樹脂のプレポリマー
に含有するカルボキシル基は、このプレポリマーの1.
0〜5.0重量%が望ましい。カルボキシル基を含有し
ないウレタン尿素樹脂はポリアミド樹脂との相溶性が悪
くこれらを混合した組成物からなる樹脂フイルムは白濁
しており、印刷の鮮明度を低下させる。また、かかるカ
ルボキシル基のない樹脂組成物からなる印刷インキワニ
スは耐熱煮沸性の向上は見られない。本発明の耐熱性向
上の効果は、カルボキシル基とポリアミド樹脂が凝似的
架橋しているためと考えられる。そのため、ウレタン尿
素樹脂とポリアミド樹脂は親和性を示し、耐熱煮沸性も
著しく改善されている。
【0007】本発明ウレタン尿素樹脂の中間体樹脂の製
造に用いる末端ヒドロキシル基含有ポリオール化合物
は、分子量1000〜6000ものであって、例えば、 ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキサイ
ドプロピレンオキサイド共重合体、ポリエチレングリコ
ールポリカプロラクトン共重合体、ポリプロピレングリ
コールポリカプロラクトン共重合体、ポリテトラメチレ
ングリコールポリカプロラクトン共重合体、ポリエチレ
ングリコールポリバレロラクトン共重合体、ポリプロピ
レングリコールポリカプロラクトン共重合体、ポリテト
ラメチレングリコールポリカプロラクトン共重合体など
のポリエーテルポリオール、 ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクト
ンポリオール、ラクトンブロック共重合ポリオール、バ
レロラクトン共重合ポリオールなどのラクトンポリオー
ル、 エチレングリコール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、ダイマージオールなどのジオ
ールとアジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、マレン酸、フマル酸、ダイマー
酸などの二塩基酸からのポリエステルポリオール、 ポリカーボネートジオール、 上記〜任意の混合ポリオール、 などを使用することができる。
【0008】本発明ウレタン尿素樹脂中間体製造に使用
するジイソシアネート化合物とは、例えば、 脂肪族ジイソシアネート化合物、例えばヘキサメチ
レンジイソシアネート、 脂環族ジイソシアネート化合物、例えばイソフォロ
ンジイソシアネート、水添加キシレンジイソシアネー
ト、水添加MDI、 芳香族ジイソシアネート化合物、例えばTDI、M
DI、XDI、TMXDI、 上記〜の任意の混合ジイソシアネート化合物、 などを使用することができる。
【0009】本発明ウレタン尿素樹脂中間体に使用する
カルボキシル基含有ヒドロキシル化合物とは、例えば、 ジメチロールプロピオン酸などジヒドロキシアルカ
ノン酸、 酸価50〜200、ヒドロキシル価100〜500
の半エステル化合物、例えばグリセリン、トリメチロー
ルプロパンなどの3官能性アルコール化合物にエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオ
キサイドを付加して得られる3官能性ポリオール及び無
水マレイン酸などの脂肪族無水ジカルボン酸、無水フタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸、トリメリット酸、例え
ば無水トリメリット酸などの芳香族トリメリット酸など
の無水ジカルボン酸化合物とから得られるカルボキシル
基及びヒドロキシル基を含有する半エステル化合物 を使用することができる。本発明における酸価はJIS
K-0070により測定されたものである。
【0010】本発明ウレタン尿素樹脂中間体は上記3成
分の反応で得られたプレホリマーをジアミン化合物によ
る鎖伸長反応によって製造することができる。本発明ウ
レタン尿素樹脂中間体の製造に用いる鎖伸長剤としての
ジアミン化合物は、例えば、 エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの
脂肪族ジアミン、 イソホロンジアミン、水添加4,4'ジアミノジフェ
ニルメタンなどの脂環族ジアミン化合物、 芳香族ジアミン化合物として、キシレンジアミン、
4,4'ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ジアミ
ン、 上記〜任意の混合ジアミン を使用することができる。
【0011】本発明ウレタン尿素樹脂製造にカルボキシ
ル基の中和に使用するポリアミド樹脂中和剤とは、例え
ばダイマー酸とジアミン化合物から得られる樹脂が好適
に使用することができる。具体的には、ダイマー酸とジ
アミン化合物、例えばエチレンジアミン、ジエチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン
化合物とから得られるポリアミド樹脂であってアミン価
100〜500のものである。アミン価がこの範囲以外
のポリアミド樹脂で中和すると樹脂の配合比が変化し印
刷インキの物性性能が低下する。本発明に用いるポリア
ミドとしては、例えば市販の富士化成工業製トーマイド
558、535、255、245S、225X、215
X、210、及び三洋化成製ポリマイドL−15−3、
L−45−5、L−2810、L−4051、H103
5、H2270、及びヘンケル白水製バーサミド10
0、125、150、228などを使用することができ
る。
【0012】本発明ウレタン尿素樹脂及び印刷インキ
は、次のように工程によって製造することができる。 2官能性末端水酸基含有ポリオール化合物及びカル
ボキシル基含有ポリオール化合物混合物と、これらポリ
オールのヒドロキシル基のモル数に対して過剰モルのイ
ソシアート基に相当する量のジイソシアネート化合物を
反応させ分子末端にNCO基を有するカルボキシル基含
有プレポリマーを有機溶剤中で作成する工程。 上記カルボキシル基含有ウレタンプレポリマーの有
機溶剤溶液を鎖伸長剤が含まれる溶剤中に撹拌しながら
注入して鎖伸長反応を行わせる工程。 鎖伸長反応終了後、この反応溶液に対しポリアミド
樹脂を添加してウレタン尿素樹脂に含有しているカルボ
キシル基を中和する工程。 最終的に、ポリアミド樹脂により中和されたカルボ
キシル基含有ウレタン尿素樹脂を印刷インキワニスとし
て、これに所望の顔料及び公知のインキ用添加物を適宜
添加して印刷インキを製造する工程。
【0013】本発明ウレタン尿素樹脂の製造は、有機溶
剤中で行われ、この有機溶剤をそのままインキの溶剤と
して用いると便利である。本発明印刷インキの溶剤して
用いるものは、通常インキ溶剤として使用されているも
のを好適に用いることができる。特に、本発明ウレタン
尿素樹脂製造反応に不活性の炭化水素溶剤、例えばn−
ヘキサン、n−ヘプタン、ゴム揮発油、ミネラルスピリ
ットなどの脂肪族炭化水素溶剤、トルエン、キシレン、
ソルベンナフサ、ソルベソ、テトラリンなどの芳香族炭
化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、アノン、メチルシクロヘキサノン、イ
ソホロン、ジアセトンアルコールなどのケトン溶剤など
又はこれらの混合溶剤を使用することができる。
【0014】
【実施例】
実施例1 カルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂の合成例1 −1)カルボキシル基含有ウレタンポリマー化反応 配合例−1 1,4アジペート(OH価56、分子量約2000、2官能性ポリオール) 2000g(1モル) ヘキサメチレンジイソシアネート NCO/OH≒2 504g(3モル) グリセリン・プロピレンオキサイド付加トリオールと無水マレイン酸と から成る半エステル化合物(酸価127、ヒドロキシル価280) 400g(1モル) オクチル酸亜鉛(触媒) 0.2g MEK(反応溶剤) 968g MEK(希釈溶剤) 1936g 10リットルのウレタン樹脂反応釜に上記配合例−1
に示した1,4アジペート及びヘキサメチレンジイソシ
アネートの全量、半エステル化合物の全量、MEK96
8g及び触媒を仕込み反応温度を常温(約25℃)から
1時間かけて温度約90℃まで上げ、この状態で、約4
時間反応させ末端イサシアネート基含有ウレタンプレポ
リマーの75重量%MEK溶液を得た。このウレタンプ
レポリマー溶液にMEK1936gを添加し固形分50
重量%とした。このもののイソシアネート含有量は1.
38重量%、酸価8.70であった。
【0015】 −2)鎖伸長化反応、及びカルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂の中和反応 配合例−2 上記固形分(50%)カルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液 1000g IPDA(鎖伸長剤、鎖伸長率 90%) 25.14g DBA(重合禁止剤、重合禁止剤添加割合10%) 4.24g トーマイド#215 (アミン価250) 34.81g IPA(イソプロピルアルコール) 439g MEK 378g 2リットルのウレタン樹脂反応釜に、上記配合例−2
に示した配合例において、IPDA、DBA、MEKの
全量、IPAの1/2量を仕込み温度約25〜30℃に
調整し、激しく撹拌しながらカルボキシル基含有ウレタ
ンプレポリマー溶液を投入しながら約1時間激しく撹拌
を続け、このウレタンプレポリマーの鎖伸長反応をす
る。次に、撹拌を続けながら、この反応系の中にトーマ
イド#215の全量をIPAの1/2量に溶解した溶液
を添加し撹拌を1時間続け、ウレタンプレポリマーに残
存しているカルボキシル基の中和反応を達成した。得ら
れた樹脂は固形分約30%で粘度800cps(25℃)
であった。
【0016】実施例2 カルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂の合成例2 −1)カルボキシル基含有ウレタンプレポリマー化反応 配合例−1 ポリトラメチレングリコール#2000 (OH価56、分子量約2000、2官能性ポリオール) 2000g(1.0モル) イソフォロンジイソシアネート 599.4g(2.7モル) ジメチロールプロピオン酸 107.2g(0.8モル) オクチル酸亜鉛(触媒) 0.2g MEK(反応溶剤) 902.0g MEK(希釈溶剤) 1804.8g 前記−1)の場合と同様に反応させ、カルボキシル基
含有ウレタンプレポリマーの固形分50重量%の溶液を
得た。この樹脂のイソシアネート含有量は1.33重量
%、酸価8.29であった。
【0017】 −2)鎖伸長化反応、及びカルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂の中和反応 配合例−2 上記固形分(50%)カルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液 1000g IPDA(鎖伸長剤、鎖伸長率90%) 24.22g DBA(重合禁止剤、重合禁止剤添加割合10%) 4.09g IPA(溶剤) 436.73g MEK(溶剤) 373.46g トーマイド#215;(アミン価250) 33.16g 記−1)の場合と同様に反応させ、ポリアミド樹脂に
より中和し、カルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂溶液
を得た。得られた樹脂は固形分30%で粘度780cps
(25℃)であった。
【0018】比較例1 カルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂に含まれるカルボ
キシル基とポリアミド樹脂中和剤との中和反応以外は実
施例1と同じ操作でウレタン尿素樹脂を製造した。この
場合、鎖伸長反応は次の配合例によって行った。鎖伸長
化反応、及びカルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂の中
和化配合例 上記固形分(50%)カルボキシル基含有ウレタンポリマー溶液 1000g IPDA(鎖伸長剤、鎖伸長率90%) 25.14g DBA(重合禁止剤、重合禁止剤添加割合10%) 4.24g IPA(溶剤) 411.00g MEK(溶剤) 322.00g 得られたカルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂溶液は固
形分30%で粘度820cps/25℃であった。
【0019】比較例2 実施例2における伸長反応の配合からポリアミド樹脂を
除いて下記の配合に変えた以外は、実施例2と同様に行
ってウレタン尿素樹脂溶液を得た。配合比が次の様に変
更される以外は実施例2と全く同様の方法による。比較
例2の伸長反応の配合 上記固形分(50%)カルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液 1000g IPDA(鎖伸長剤、鎖伸長率90%) 25.14g DBA(重合禁止剤、重合禁止剤添加割合10%) 4.24g IPA(溶剤) 411.70g MEK(溶剤) 323.48g 得られたカルボキシル基含有ウレタン尿素樹脂溶液は固
形分約30%で粘度720cps(25℃)であった。
【0020】[耐熱煮沸性試験]実施例1、2及び比較
例1、2で得た4種のウレタン尿素樹脂溶液A、B及び
C、Dを用いて印刷インキを調製し、このインキによっ
て、ラミネートフイルムの裏刷り印刷を行い。各印刷さ
れたラミネートフイルムの耐熱煮沸性を評価した。 印刷インキの調製 実施例及び比較例で得たウレタン尿素樹脂溶液A、B、
C及びDに、MEKとIPAの2:1の混合溶剤を添加
して、固形分20重量%まで希釈したものを下記配合の
ワニスとして使用し、この配合物を常法により激しく撹
拌してインキを調製した。 (イ)無機顔料の場合 印刷インキワニス 100.0重量部 酸化チタン白顔料 20.0重量部 シリカ(富士デビソン社製サイロイド#244) 0.5重量部 (ロ)有機顔料の場合 印刷インキワニス 100.0重量部 シアニンブルー顔料 5.0重量部 シリカ(サイロイド#244) 0.5重量部 (ハ)黒顔料の場合 印刷インキワニス 100.0重量部 カーボンブラック顔料 5.0重量部 シリカ(サイロイド#244) 0.5重量部 印刷条件 印刷は、上記各種インキを用いて、38〜40ダインコ
ロナ放電処理した厚さ60μの延伸ポリプロピレンフイ
ルムに、175線、深さ10μのグラビヤロールを使用
して、印刷速度は40m/分で実施した。印刷直後、約
60℃の熱風乾燥でインキを乾燥した。
【0021】 ラミネート加工条件 ウレタン尿素樹脂溶液A、B、C、Dによる中性した各
種印刷インキで印刷したポリプロピレンフイルムの印刷
層の上に、下記配合の溶剤系ウレタン樹脂接着剤をオー
バーコートして乾燥後、直ちに、厚さ15μ、コロナ放
電処理42〜45ダインの6ナイロンフイルムをラミネ
ートした。各ラミネートフイルムは40℃で48時間保
存した後、試験に用いた。 溶剤系接着剤の配合(接着剤配合組成物固形分25重量%) セイカボンドA−158(大日精化工業製:ウレタン樹脂接着剤) 100重量部 セイカボンドC−90(大日精化工業製:ウレタン樹脂架橋剤) 100重量部 酢酸エチル 400重量部 耐熱煮沸試験及び観察 ラミネートフイルムをポリプロピレンフイルム側を内側
にして半折重合して、折り目を袋底にして両側側縁を溶
断して、上方を開口部とした横15cm、縦20cmの袋を
各ラミネートフイルム毎に5個作成した。この袋に開口
部をヒートシールできる程度残して、水を入れて、沸騰
水中に40分間浸けたのち取り出し、印刷面を観察し
た。ウレタン尿素樹脂溶液A及びBから製造したインキ
6種に関する袋30個のいずれにも印刷面の目視により
確認できる異常は観察されなかった。一方、ウレタン尿
素樹脂C及びDで製造したインキ6種に関する袋30個
の総てについて、目視によって確認できる印刷面の剥離
が観察された。その内、7個の袋は印刷面の30%程度
が剥離していた。インキの種類イ〜ハによる差異は特に
観察されなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明のカルボキシル含有のウレタン尿
素樹脂を油性ワニスとして、プラスチックフイルムの印
刷に用いた場合に印刷面の耐熱性が大きく、レトルト食
品などの熱処理工程にかけられる包装フイルムなどの用
途に有用である。しかも、架橋剤を添加していないの
で、当該インキの可使用期間が長い利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大手 幸夫 東京都新宿区大久保1−4−4 (56)参考文献 特開 昭62−153366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/83 C09D 11/10 C08L 75/04 - 75/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)カルボキシル基含有ジヒドロキシル
    化合物及び分子量1000〜6000の末端ヒドロキシ
    ル基含有ポリオール化合物の混合物と該混合物のヒドロ
    キシル基の総量より過剰当量のジイソシアネート化合物
    との反応から得られる分子鎖末端にイソシアネート末端
    基を有し、分子鎖内部にカルボキシル基を含有するウレ
    タンプレポリマーと、(ロ)ジアミン化合物鎖伸長剤と
    を有機溶剤中で反応させて得たカルボキシル基含有樹脂
    中間体を、該中間体含有のカルボキシル基をアミン価1
    00〜500のポリアミド樹脂の末端第1級アミノ基と
    中和反応して製造したことを特徴とするウレタン尿素樹
    脂。
  2. 【請求項2】ウレタンプレポリマーのカルボキシル基含
    有量が1〜5重量%である請求項1記載のウレタン尿素
    樹脂。
  3. 【請求項3】顔料及び請求項1又は2記載のウレタン尿
    素樹脂をワニス成分として含有する印刷インキ。
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