JPH0933729A - 光フィルタ - Google Patents
光フィルタInfo
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- JPH0933729A JPH0933729A JP7181756A JP18175695A JPH0933729A JP H0933729 A JPH0933729 A JP H0933729A JP 7181756 A JP7181756 A JP 7181756A JP 18175695 A JP18175695 A JP 18175695A JP H0933729 A JPH0933729 A JP H0933729A
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Abstract
のを防止できるようにして耐環境特性に優れた光フィル
タを提供する。 【解決手段】 一面上に複数の凹溝2が平行に設けられ
てなる基板1と、該基板1の凹溝2内に固定された複数
の光ファイバ3と、これら光ファイバ3を一括的に横切
るスリット5内に、一部がスリット5外に突出するよう
に配されたフィルタ素子6と、上記基板1を収容するケ
ース8とを具備し、該ケース8内に樹脂9が充填されて
なる光フィルタ20において、フィルタ素子6のスリッ
ト5外に突出した部分6aを柔らかい樹脂10で被覆す
る。
Description
多層膜フィルタ素子を組み合わせてなる光フィルタに係
り、特にその耐環境特性を向上させる技術に関するもの
である。
もので、(a)は一部断面平面図、(b)は一部断面正
面図、(c)は光ファイバが基板に配されている状態を
示す断面図である。この光フィルタ11は、基板1、光
ファイバ3、フィルタ素子6、およびケース8から概略
構成されている。基板1は、その一面上に複数の凹溝2
が平行に形成されており、各凹溝2内にそれぞれ光ファ
イバ3が接着剤4により固定されている。このように基
板1上に固定された複数本の光ファイバ3には、これら
を一括的に横断する切込みを入れることによってスリッ
ト5が形成されており、このスリット5内には基体上に
誘電体多層膜が形成されてなるフィルタ素子6が挿入さ
れている。フィルタ素子6は、その一部が外方に突出す
るように、スリット5内に挿入され、接着剤7により固
定されている。このように構成された基板1はケース8
内に収められ、ケース8内には例えばエポキシ樹脂など
の硬質の樹脂9が充填され、封止されている。このよう
に構成された光フィルタ11は、例えばフィルタ素子6
として波長λ1の光を透過させ、波長λ2の光を反射させ
る特性のものを用いれば、光ファイバ3中を伝搬する2
つの波長成分のうち不要な波長成分λ2を除去し、必要
な波長成分λ1のみを伝搬させることができるので、特
定の波長範囲の光を通過させたり、阻止したりする光部
品として用いられる。
な光フィルタ11は、環境の温度変化による悪影響を受
け易いという問題があった。これは、ケース8内に充填
されている樹脂9の熱膨張率と、フィルタ素子6をスリ
ット5内に固定している接着剤7の熱膨張率とが異なっ
ていることが大きな要因として考えられる。すなわち、
光フィルタ11が温度変化を受けると、ケース8内に充
填されている樹脂9、およびフィルタ素子6を固定して
いる接着剤7がそれぞれ熱変形するが、これらの熱膨張
率が異なるために、図3に示すようにフィルタ素子6の
スリット5外に突出している部分6aがたわむように変
形すると考えられる。これによって、温度変化によって
光の反射減衰量が変動するという問題があった。
で、温度変化に起因してフィルタ素子が変形するのを防
止し、光フィルタの耐環境特性を改善するものである。
に、本発明の光フィルタは、一面上に複数の凹溝が平行
に設けられてなる基板と、該基板の凹溝内に固定された
複数の光ファイバと、これら光ファイバを一括的に横切
るスリット内に、一部がスリット外に突出するように配
されたフィルタ素子と、上記基板を収容するケースとを
具備し、該ケース内に第1の樹脂が充填されてなる光フ
ィルタであって、上記フィルタ素子のスリット外に突出
した部分を第2の樹脂により被覆してなることを特徴と
するものである。
図1は本発明の光フィルタの一例を示したもので、
(a)は一部断面平面図、(b)は一部断面正面図であ
る。本実施例の光フィルタ20が図2に示した従来のも
のと大きく異なる点は、フィルタ素子6の、スリット5
外へ突出した部分が被覆用樹脂(第2の樹脂)10で覆
われている点である。本実施例の光フィルタ20におい
て、基板1は、その一面上に複数の凹溝2が平行に形成
されており、各凹溝2内にそれぞれ光ファイバ3が接着
剤4により固定されている。凹溝2は断面V字状に好ま
しく形成されている。光ファイバ3を基板1に固定する
接着剤4としては熱硬化型樹脂が好ましく用いられ、例
えばエポキシ系樹脂等を用いることができる。
3には、これらを一括的に横断するように切込みが入れ
られ、スリット5が形成されている。そして、スリット
5内にはフィルタ素子6が挿入されている。フィルタ素
子6は、基体上に、屈折率の異なる複数の誘電体層を多
層に積層してなる誘電体多層膜を形成してなるもので、
その膜厚や積層構成を変えることによって所望の波長選
択性を有する光フィルタを構成することができる。誘電
体多層膜は例えばシリカ(SiO2)やチタニア(Ti
O2)などの薄い膜を数十層にわたって構成され、基体
は石英ガラス板、あるいはポリイミド膜を用いて構成さ
れる。フィルタ素子6は、その一端部が外方に突出する
ようにスリット5内に挿入され、接着剤7により固定さ
れている。フィルタ素子6をスリット5内に固定するた
めの接着剤7としては、熱硬化型樹脂が好ましく用いら
れ、例えばエポキシ系樹脂等を用いることができる。
素子6の一端部を完全に覆うように、被覆用樹脂10が
塗布、硬化されている。被覆用樹脂10としては、弾性
率が低いものが用いられる。被覆用樹脂10の弾性率
は、フィルタ素子6をスリット内5の固定するための接
着剤7によっても変え得るものであるが、被覆用樹脂1
0の弾性率が高すぎたり、低すぎたりすると樹脂9の熱
変形を緩和できないので、106dyn/cm2〜1010dyn/cm
2程度が好ましい。この被覆用樹脂10としては、例え
ば熱硬化型樹脂の他に、紫外線硬化型樹脂や可視光線硬
化型樹脂等を用いることができる。このように構成され
た基板1は、例えばアルミニウムからなる筒状のケース
8内に収められ、ケース8内には比較的硬質の樹脂(第
1の樹脂)9が充填され、封止されている。このケース
8内に充填される樹脂9としては、例えばエポキシ系の
熱硬化型樹脂等が好ましく用いられる。
して作製することができる。まず、複数本の光ファイバ
3を平行かつ一列に並べて一括被覆してなる光ファイバ
テープ心線を用意し、その中途部分の被覆層を除去して
複数本の光ファイバ3を露出させる。次いで、露出され
た複数本の光ファイバ3を基板1のV溝2内に収容し、
接着剤4を塗布、硬化して固定する。次に、セラミック
ス製の回転刃などの手段により、基板1上の光ファイバ
3を一括的に横断する切込みを入れてスリット5を形成
する。スリット5は光ファイバ3を完全に切断して基板
1に達するように形成される。そして光ファイバ3の切
断面を鏡面状に研磨しておく。続いて、スリット5内に
フィルタ素子6を挿入し、スリット5とフィルタ素子6
との間隙に接着剤7を塗布、硬化してフィルタ素子6を
スリット5内に固定する。この後、スリット5から外方
へ突出しているフィルタ素子6の端部6a上に、これを
完全に覆うように被覆用樹脂10を塗布し、硬化させ
る。このように光ファイバ3および光フィルタ素子6が
固定された基板1をケース8内に収容し、さらに樹脂9
を充填、硬化させて光フィルタ20を得る。
外に突出した部分を樹脂で被覆することによって、温度
変化による反射減衰量の変動が小さい光フィルタを得る
ことができる。これは、フィルタ素子が樹脂で覆われる
ことによって、ケース内に充填されている樹脂に直接触
れることがなくなり、温度変化によってケース内に充填
されている樹脂、およびフィルタ素子をスリット内に固
定している接着剤が膨張・収縮することに起因するフィ
ルタ素子の変形が防止されるためと考えられる。
層膜(SiO2/TiO2)を形成してなるものを用い、
図1に示す構成の光フィルタ20を作製した。フィルタ
素子6を基板1に固定する接着剤7としてはエポキシ系
熱硬化型樹脂接着剤を用い、被覆用樹脂10としては紫
外線硬化型樹脂を用い、ケース8内に充填される樹脂9
としてはエポキシ系熱硬化型樹脂を用いた。尚、フィル
タ素子6を基板1に固定する接着剤7の熱膨張係数は
6.2×10-5(℃-1)で、ケース8内に充填された樹
脂9の熱膨張係数は5.3×10-5(℃-1)であり、被
覆用樹脂10の弾性率は9.2×107dyn/cm2であっ
た。得られた光フィルタ20に対してヒートサイクル試
験(−30〜70℃、4サイクル)を行い、この試験中
の反射減衰量変動を測定した。その結果を下記表1に示
す。尚、反射減衰量の測定波長は1.31μmと1.5
5μmである。
上に誘電体多層膜(SiO2/TiO2)を形成してなる
ものを用い、フィルタ素子6を被覆用樹脂10で覆わな
い以外は上記実施例1と同様にして、図2に示す構成の
光フィルタ11を作製した。得られた光フィルタに対し
て上記実施例1と同様にヒートサイクル試験を行い、試
験中の反射減衰量変動を測定した。測定結果を下記表2
に示す。
を被覆用樹脂10で覆った場合には、覆わなかった場合
に比べて、ヒートサイクル試験中の反射減衰量変動が小
さいことが認められた。
によれば、フィルタ素子のスリット外に突出した部分を
樹脂で被覆することによって、温度変化に起因してフィ
ルタ素子が変形するのを防止することができ、耐環境特
性に優れた光フィルタを得ることができる。
(a)は一部断面平面図、(b)は一部断面正面図であ
る。
(a)は一部断面平面図、(b)は一部断面正面図、
(c)は断面図である。
形状態を示す説明図である。
リット、6……フィルタ素子、8……ケース、9……樹
脂(第1の樹脂)、10……被覆用樹脂(第2の樹脂)
11、20……光フィルタ。
Claims (2)
- 【請求項1】 一面上に複数の凹溝が平行に設けられて
なる基板と、該基板の凹溝内に固定された複数の光ファ
イバと、これら光ファイバを一括的に横切るスリット内
に、一部がスリット外に突出するように配されたフィル
タ素子と、上記基板を収容するケースとを具備し、該ケ
ース内に第1の樹脂が充填されてなる光フィルタであっ
て、 上記フィルタ素子のスリット外に突出した部分を第2の
樹脂により被覆してなることを特徴とする光フィルタ。 - 【請求項2】 上記フィルタ素子を覆う第2の樹脂の弾
性率が106dyn/cm2〜1010dyn/cm2であることを特徴
とする請求項1記載の光フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18175695A JP3549629B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 光フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18175695A JP3549629B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 光フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933729A true JPH0933729A (ja) | 1997-02-07 |
JP3549629B2 JP3549629B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=16106345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18175695A Expired - Lifetime JP3549629B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 光フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3549629B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1995
- 1995-07-18 JP JP18175695A patent/JP3549629B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP3549629B2 (ja) | 2004-08-04 |
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