JPH09331656A - 測定素子を用いた点検装置、アーム装置、および円柱面周方向移動装置 - Google Patents

測定素子を用いた点検装置、アーム装置、および円柱面周方向移動装置

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JPH09331656A
JPH09331656A JP34815996A JP34815996A JPH09331656A JP H09331656 A JPH09331656 A JP H09331656A JP 34815996 A JP34815996 A JP 34815996A JP 34815996 A JP34815996 A JP 34815996A JP H09331656 A JPH09331656 A JP H09331656A
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    • GPHYSICS
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  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子体を固定子体から引き抜かないで固定子
巻線の点検を比較的容易に且つ正確に実施し、かつ、そ
の点検作業を短時間に終了する。 【解決手段】回転電機固定子巻線の点検装置は、測定素
子1aを含むプローブ1、アーム装置10、円柱面周方
向移動装置40を備える。アーム装置10は、プローブ
1を支持するアームリンク部11(先端部リンク体11
a及びアーム姿勢維持機構14が要部)、このアームリ
ンク部11の駆動に関するアーム収納部12(ガイドレ
ール25が要部)及びアーム駆動機構13を備える。ア
ーム駆動機構13は、アームリンク部11をガイドレー
ル25に沿って移動させながら、この回転子体130の
軸方向に対して固定子巻線103aの測定位置P側に向
けた角度でガイドレール25から先端部リンク体11a
を突出させる。アーム姿勢維持機構14は、リンクワイ
ヤ21及びバネ22を要部に備え、ガイドレール25か
ら突出後の先端部リンク体11aのアーム姿勢を直線状
に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転電機固定子
巻線の点検装置等の測定素子を用いた点検装置、アーム
装置、円柱面円周方向移動装置に係り、特に回転子体を
挿入した状態で固定子巻線の静電容量を測定する点検装
置に適したアーム構造及び移動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転電機には固定子巻線を水で
冷却するタイプのものが知られている。このタイプの回
転電機の一例を図29〜図31に示す。
【0003】図29に示す回転電機は、固定子枠101
に取り付けた固定子鉄心102内に固定子巻線(図29
中では、例えば上下2つの固定子巻線103a、103
b)を挿入固定して成る固定子104を含む固定子体1
20と、この固定子体120に非接触で対向して配置さ
れる回転子121、その保持環122、及び回転シャフ
ト123を含む回転子体130とを備えている。
【0004】この内、固定子巻線103は、図30及び
図31に示すように、複数本の素線105…105を束
ね、その外側を絶縁テープやエポキシ樹脂などの絶縁層
106で被覆し、その各素線105の両端部にクリップ
107を取り付けたものである。各素線105には、冷
却水が通流可能な中空穴108…108が設けられ、こ
の中空穴108がクリップ107の注水口または排水口
109、109を介して絶縁接続管(図示しない)およ
び固定子枠101の外部の冷却水管110に連絡されて
いる。そこで、冷却水管110からの冷却水が絶縁接続
管からクリップ107の注入口109を介して中空穴1
08に供給されると共に、その冷却水がクリップ107
の排出口109から絶縁接続管を介して冷却水管110
に排出される。
【0005】このように冷却水の通水路を成す各素線1
05、クリップ107、及び絶縁接続管は、通常、ろう
付けによる方法で接続し、そのろう付け接続部の外側を
上記と同様の絶縁層106で被覆している。この絶縁層
106で被覆したろう付け接続部においては、そこから
冷却水が漏洩する事態を防止するために、厳重に品質管
理した上で各種の漏洩確認試験を行い、その信頼性を確
保している。また、長年の運転による振動、ヒートサイ
クル、腐食などによりろう付け接続部の一部が剥離した
り、孔食が生じたりしてその部分から冷却水が漏洩する
ことがあるため、通常、定期点検時にはコイル内加圧や
真空ドロップ試験を行って圧力変化を調べ、非漏洩状態
であることを確認している。
【0006】しかしながら、各素線105とクリップ1
05との接続部から冷却水が漏れた場合には、毛細管現
象により絶縁テープを巻いた部分の絶縁層106内を伝
わって冷却水が浸透し、特に冷却水浸透が固定子鉄心1
02まで進行すると、固定子巻線103と大地間の地絡
という不都合な事態が生じる可能性があった。このた
め、絶縁層106内への冷却水浸透には十分に注意し、
できるだけ早い時期に調査することが重要とされてい
る。
【0007】そこで、このような調査法として、絶縁層
106と冷却水との比誘電率の違いに着目し、測定素子
を固定子巻線の測定位置P、P(図29参照)に当てて
静電容量を計測することにより、冷却水の漏洩によって
絶縁層が吸湿して腐食している固定子巻線の特定を行う
検査法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷却水
の漏洩によって絶縁層が吸湿して腐食している固定子巻
線の特定を行う検査法にあっては、測定素子を当てる固
定子巻線の測定位置が回転電機内の比較的奥くまった所
にあり、そのままの状態では手が届かないため、回転子
体を固定子体から引き抜いた状態で検査しなければなら
なかった。
【0009】このように回転子体を引き抜く作業は、分
解作業などに多くの人手を必要とし、時間もかかり、必
ずしも効率がよいものではなかった。しかも、その引き
抜き作業を含めた固定子巻線の点検は、回転電機を停止
して実施するために、その期間が長くなる程、より高価
なものになるといった問題があった。
【0010】また、回転子体の撤去後に実施する検査に
おいても、測定素子の押し付け作業を直接、人手により
実施しなければならず、必ずしも効率がよいものではな
かった。
【0011】例えば、測定素子は、通常、長方形状であ
るため、その押し当て向きによっては、測定素子の実行
面積が変化してしまい、測定データにばらつきが生じや
すかった。また、良好な測定データを得るためには、測
定素子を固定子巻線の曲面部や表面に追従させつつ、一
定の力で押し付けなければならず、この押し付け作業を
限られたスペース内で実施するのは困難であった。
【0012】この発明は、このような従来の問題を改善
するもので、回転子体を固定子体から引き抜かないで固
定子巻線の点検を比較的容易に且つ正確に実施し、か
つ、その点検作業を短時間に終了することを、目的とす
る。
【0013】また、この発明は、回転電機固定子巻線の
点検に適した実用度の高い装置構成を簡素に構築し、比
較的安価に提供することを、別の目的とする。
【0014】また、この発明は、測定素子の押し付け作
業を比較的簡単に且つ正確に実施することを、さらに別
の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明に係る測定素子を用いた点検装
置は、構造体に指定された所定の測定位置に測定素子を
設置し、その測定素子が検出した測定値に基づいて上記
構造体を点検するようにし、上記測定素子をアーム装置
に取り付け、このアーム装置を上記構造体に取り付ける
と共に、上記アーム装置は、上記測定素子を支持する複
数のリンクを有し且つその複数のリンクをアーム軸方向
に連結したアームリンク体と、このアームリンク体を駆
動することにより、上記複数のリンクに支持されている
上記測定素子を上記測定位置に設置するアーム駆動シス
テムとを備えている。
【0016】請求項2記載の発明では、前記アーム駆動
システムは、前記構造体に対して前記アームリンク体を
所定の方向に沿って移動させながら、この方向に対して
前記測定位置側に向けた角度で突出させるアーム移動手
段と、このアーム移動手段により突出させられる上記ア
ームリンク体のアーム姿勢を直線状に維持するアーム姿
勢維持手段とを備えている。
【0017】請求項3記載の発明では、前記アーム移動
手段は、前記アームリンク体の移動及び突出をガイドす
るガイド体と、このガイド体に対して上記アームリンク
体をアーム駆動させる駆動機構とを備えている。ガイド
体は、例えばガイドレールが好ましい。
【0018】請求項4記載の発明では、前記ガイド体
は、前記アームリンク体の突出時に前記測定位置側に向
けた角度に開く開閉自在の扉を備えている。
【0019】請求項5記載の発明では、前記駆動機構
は、ナットを支持する送りネジを有し且つその送りネジ
を回転させて上記ナットを当該送りネジの軸方向に沿っ
てスライドさせるスライド機構であり、上記ナットを前
記アームリンク体に固定している。
【0020】請求項6記載の発明では、前記スライド機
構は、前記送りネジを外部から強制的に回転させる機構
を備えている。
【0021】請求項7記載の発明では、前記複数のリン
クの内の隣接するリンクは、互いの連結軸を中心として
前記直線状のアーム姿勢で定まる角度と上記直線状のア
ーム姿勢の片側に向けて制限された所定角度との間で揺
動自在のリンクである。
【0022】請求項8記載の発明では、前記アーム姿勢
維持手段は、索状体及びこの索状体の両端部の内の一方
に連結される弾性体を備え、上記索状体の両端部の内の
他方を前記複数のリンクの夫々の連結軸の片側を通して
上記複数の内の先端側のリンクに固定し、上記弾性体を
上記複数の内の後端側のリンクに固定している。これに
より、弾性体(例えば、バネ)を介して索状体に生じる
張力でアームリンク体の姿勢を維持することができる。
【0023】請求項9記載の発明では、前記アーム姿勢
維持手段は、板バネを備え、この板バネの両端部を前記
複数のリンクの夫々の連結軸の片側を通して上記複数の
内の先端側及び後端部に固定している。これにより、板
バネの曲げ剛性でアームリンク体の姿勢を維持できる。
【0024】請求項10記載の発明では、前記アーム姿
勢維持手段は、前記複数のリンクの夫々の連結軸に回転
自在に連結される複数のプーリと、この複数の内の隣接
するプーリを互い違いに連結する複数のベルトとを備
え、上記複数の内の後端側のプーリの回転角度を拘束す
ると共に、上記複数の内の先端側のプーリの回転角度を
上記複数の内の先端側のリンクに対して所定角度に制限
している。
【0025】請求項11記載の発明では、前記複数のリ
ンクは、枠状体である。
【0026】請求項12記載の発明では、前記構造体
は、回転電機の回転子体及び固定子体であり、前記測定
位置は、上記固定子体に指定された固定子巻線の間隙の
位置であると共に、前記所定の方向が上記回転子体の軸
方向となるように前記アーム装置を上記回転子体に取り
付けている。
【0027】請求項13記載の発明では、前記アーム装
置を円柱面周方向移動装置を介して前記回転子体に取り
付けている。
【0028】請求項14記載の発明では、前記円柱面周
方向移動装置は、前記回転子体の円周方向に沿って取り
付け自在の歯付きベルトを有するベルト体と、その歯付
きベルトに噛み合う歯付きプーリを回転自在に駆動させ
る駆動体と、上記円周方向に沿って取り付け自在の索状
体とを備え、上記回転子体に上記ベルト体を巻き付け、
このベルト体上に上記駆動体を配置し、この駆動体を上
記ベルト体側に押し付けるように上記索状体を上記回転
子体に巻き付けると共に、上記駆動体に前記アーム装置
を取り付けている。
【0029】請求項15記載の発明では、前記ベルト体
は、ベルト及びこのベルトを巻き上げ可能な巻上装置を
備え、前記歯付きベルトの両端側に上記ベルトを取り付
け、このベルトを上記巻上装置で巻き上げることによ
り、上記歯付きベルトを上記回転子体に巻き付け固定し
ている。ここで、巻上装置は、例えばラチェット機構が
好ましい。
【0030】請求項16記載の発明では、前記索状体の
両端部の内の一方にベルトを取り付け、その索状体の両
端部の内の他方に上記ベルトを巻き上げ可能な巻上装置
を取り付け、この巻上装置で上記ベルトを巻き上げるこ
とにより、上記索状体を上記回転子体に巻き付け固定し
ている。ここで、巻上装置は、例えばラチェット機構が
好ましい。
【0031】請求項17記載の発明では、前記索状体に
張力調整器を設けている。
【0032】請求項18記載の発明では、前記円柱面周
方向移動装置は、前記回転子体の円周方向に沿って取り
付け自在のローラチェーンと、このローラチェーンに噛
み合うスプロケットを回転自在に駆動させる駆動体とを
備え、上記回転子体に上記ローラチェーンを巻き付け、
このローラチェーン上に上記駆動体を配置し、この駆動
体を上記ローラチェーン側に押し付けるように上記索状
体を上記固定子体に巻き付けると共に、上記駆動体に前
記アーム装置を取り付けている。
【0033】請求項19記載の発明では、前記アーム装
置における前記回転子体の軸方向の位置及び前記円柱面
周方向移動装置における前記回転子体の円周方向の位置
の夫々の原点を設定する手段を更に備えている。
【0034】請求項20記載の発明では、前記測定素子
は、略円形状の測定素子であり、この測定素子をプロー
ブを介して前記アームリンク体に取り付けると共に、当
該プローブは、上記アームリンク体に取り付けられるベ
ース体と、このベース体の両側に取り付けられる伸縮自
在の蛇腹部と、この蛇腹部に空気を供給及び排出させる
手段とを備え、上記蛇腹部の少なくとも一方に上記測定
素子を取り付けている。
【0035】請求項21記載の発明では、回転電機の固
定子巻線の静電容量を測定する略円形状の測定素子と、
この測定素子を支持するプローブと、このプローブを支
持する持ち運び自在の棒状体とを備えると共に、上記プ
ローブは、ベース体と、このベース体の両側に取り付け
られる伸縮自在の蛇腹部と、この蛇腹部に空気を供給及
び排出させる手段とを備え、上記蛇腹部の少なくとも一
方に上記測定素子を取り付けている。
【0036】請求項22記載の発明では、回転電機の固
定子巻線の静電容量を測定する測定素子と、この測定素
子を上記回転電機の回転子体の軸方向に沿って移動させ
ると共に、上記固定子巻線の間隙に指定された測定位置
に位置決めさせる移動システムとを備え、この移動シス
テムは、サーボモータを有する駆動機構と、上記測定素
子による静電容量の測定時に当該サーボモータの巻線が
非励磁状態となるように制御する制御手段とを備えてい
る。
【0037】請求項23記載の発明では、前記制御手段
は、前記測定素子による静電容量の測定時にサーボモー
タの回転角が非検出状態となるように制御する手段を備
えている。
【0038】また、請求項24記載の発明に係るアーム
装置は、複数のリンクを有し且つその複数のリンクをア
ーム軸方向に連結したアームリンク体と、このアームリ
ンク体を所定の方向に沿って移動させながら、この方向
に対して所定の角度で突出させるアーム移動手段と、こ
のアーム移動手段により突出させられる上記アームリン
ク体のアーム姿勢を直線状に維持するアーム姿勢維持手
段とを備えている。
【0039】請求項25記載の発明では、前記複数のリ
ンクの内の隣接するリンクは、互いの連結軸を中心とし
て前記直線状のアーム姿勢で定まる角度と当該直線状の
アーム姿勢の片側に向けて制限された所定角度との間で
揺動自在のリンクである。
【0040】また、請求項26記載の発明に係る円柱面
周方向移動装置では、円柱状構造体の円周方向に沿って
取り付け自在の歯付きベルトを有するベルト体と、その
歯付きベルトに噛み合う歯付きプーリを回転自在に駆動
させる駆動体と、上記円周方向に沿って取り付け自在の
索状体とを備え、上記円柱状構造体に上記ベルト体を巻
き付け、このベルト体上に上記駆動体を配置し、この駆
動体を上記ベルト体側に押し付けるように上記索状体を
上記円柱状構造体に巻き付けている。
【0041】請求項27記載の発明では、前記アーム駆
動システムは、前記アーム移動手段により前記アームリ
ンク体と共に突出させられる前記測定素子の突出後のベ
ース姿勢を当該アームリンク体のアーム姿勢に対して所
定の角度に維持する手段を更に備えている。
【0042】請求項28記載の発明では、前記アーム駆
動システムは、前記アーム移動手段により前記アームリ
ンク体が移動及び突出させられるときに前記固定子巻線
の半径方向の巻線幅を検出し、その検出値を用いて当該
固定子巻線の測定位置を指定する手段を更に備えてい
る。
【0043】請求項29記載の発明では、前記アーム駆
動システムは、前記固定子巻線の半径方向の所望の位置
に前記測定素子を位置決めする手段を更に備えている。
【0044】請求項30記載の発明では、前記円柱面周
方向移動装置は、前記測定素子を取り付けたアーム装置
を前記回転子体の周方向に自在に移動させる装置であ
る。
【0045】請求項31記載の発明では、前記円柱面周
方向移動装置は、前記測定素子の固定子巻線の隙間への
周方向の挿入位置を決定する手段を備えている。
【0046】請求項32記載の発明では、前記円柱面周
方向移動装置は、前記アーム装置に対する前記測定素子
の配置状態に基づいて当該アーム装置の周方向移動を制
限する手段を備えている。
【0047】請求項33記載の発明では、前記蛇腹部
は、複数の蛇腹部であり、この複数の蛇腹部が収縮時に
少なくとも前記測定素子を覆うカバーを前記プローブが
備えている。
【0048】請求項34記載の発明では、前記測定素子
は銅箔で構成され、この銅箔をクッション材の一方の面
に張り付け、このクッション材の他方の面を接地用銅箔
で覆い、その接地用銅箔を絶縁材を介して前記プローブ
に取り付けている。
【0049】請求項35記載の発明では、前記ベース体
の両側のそれぞれに前記蛇腹部を介して測定素子を取り
付け、この両側の測定素子を互いに切り換えて測定する
手段を備えている。
【0050】請求項36記載の発明では、前記棒状体
は、前記プローブを前記回転電機の軸方向および半径方
向に自在にスライドさせる手段を備え、前記プローブ
は、前記固定子巻線の隙間で前記測定素子を周方向に揺
動自在に位置決めする手段を備えている。
【0051】請求項37記載の発明では、前記蛇腹部
は、複数の蛇腹部である。
【0052】請求項38記載の発明に係る測定素子を用
いた点検装置は、回転電機の固定子巻線の静電容量を測
定するための測定素子と、この測定素子を支持するプロ
ーブと、このプローブを揺動自在に支持する棒状体とで
構成したことを特徴とする。
【0053】請求項39記載の発明に係る回転電機固定
子巻線の静電容量測定方法は、測定素子を用いた点検装
置を使用して回転電機の固定子巻線の隙間に指定された
測定位置に上記測定素子を位置決めし、その測定素子を
用いて上記固定子巻線との間の非接触状態における静電
容量を初期値として測定し、その後で当該固定子巻線に
接触させ、その接触状態における静電容量を測定するこ
とを特徴とする。
【0054】請求項40記載の発明では、前記静電容量
を測定する前に、測定素子に帯電している電荷を放電さ
せるステップを用いている。
【0055】請求項41記載の発明では、前記測定位置
として、前記固定子巻線の鉄心端部から機外に延びる露
出部分の内のコロナ防止処置が施される部分を外した部
分を用いている。
【0056】請求項42記載の発明に係る回転電機固定
子巻線の静電容量測定方法は、測定素子を用いた点検装
置を使用して回転電機の固定子巻線の隙間に指定された
測定位置に測定素子を位置決めし、その測定素子を上記
固定子巻線に接触させて静電容量を測定すると共に、こ
の静電容量値を評価するデータとして、上記固定子巻線
との間の上記測定素子の接触状態に関する抵抗値を計測
することを特徴とする。
【0057】請求項43記載の発明では、前記測定素子
を用いた点検装置として、その測定素子を少なくとも上
記固定子巻線の隙間で空間的に自在に移動させるアーム
装置を用いている。
【0058】請求項44記載の発明では、前記抵抗値を
計測する工程として、前記抵抗値を計測しながら、前記
アーム装置を駆動させて前記固定子巻線の測定位置を自
動探索させる工程を用いている。
【0059】請求項45記載の発明では、前記測定素子
の測定周波数として、1kHz近傍の周波数を用いてい
る。
【0060】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、この発明の第1実施形態を図1
〜図10に基づき説明する。この実施形態は、この発明
に係る測定素子を用いた点検装置、アーム装置および円
柱面周方向移動装置を回転電機固定子巻線の点検装置
(静電容量測定装置)に適用したものである。ここで、
回転電機の概要については、従来技術と同等であるた
め、各構成要素に同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0061】図1の斜視図及び図2の断面図は、回転電
機固定子巻線の点検装置(以下、単に「点検装置」とよ
ぶ)の全体構成を説明するものである。
【0062】同図に示す点検装置は、静電容量測定用の
測定素子1aを回転子体130及び固定子体120間の
間隙から固定子巻線103の測定位置Pまで移動及び位
置決めさせるもので、測定素子1aが配置されるプロー
ブ1と、このプローブ1をスライド自在に支持するアー
ム装置10と、このアーム装置10を回転及びスライド
自在に支持する円柱面周方向移動装置(以下、単に「移
動装置」とよぶ)40と、アーム装置10及び移動装置
40の位置制御に関する位置制御システム70とを備え
ている。
【0063】ここで、プローブ1の概要を図1及び図2
に加え、図3に示す概略断面図及び図4に示す動作説明
図を参照して説明する。
【0064】プローブ1は、図3に示すように、アーム
装置10に取り付けられるボディを成すベース2を有
し、このベース2の軸方向を挟む2つの側面に当該軸方
向に直交する方向に沿って伸縮自在の蛇腹部3a、3b
が取り付けられ、この2つの蛇腹部3a、3bの夫々の
外板に取り付けたクッション4a、4bを介してベース
2の側面の一方に滑り止め部5が、その他方に円形状の
測定素子1aが取り付けられている。ベース2の内部に
は、2つの蛇腹部3a、3bの気室に空間的に連絡され
る空気通路6が設けられ、この空気通路6がベース2に
取り付けた空気配管7を介して図示しない空気圧回路
(空気圧源)に接続されている。
【0065】このプローブ1は、例えば固定子巻線10
3の測定位置P(図15参照)への誘導時などの非測定
時には、ベース2内に蛇腹部3a、3bを収納すると共
に、固定子巻線103の測定時には、図4(a)に示す
ように、空気圧回路から空気配管7を介してベース2の
空気通路6に空気を送り込み、蛇腹部3a、3bを膨脹
させて滑り止め部5及び測定素子1aを互いに反対方向
に移動させることにより、測定素子1aを固定子巻線1
03の表面(測定位置P)に押し付ける。この滑り止め
部5及び測定素子1aの押付力は、空気圧回路の空気圧
を調整することで一定に保たれる。この押付状態で測定
が終了すると、このプローブ1は、図4(b)に示すよ
うに、空気圧回路により上記と逆の経路で吸気して蛇腹
部3a、3bを収縮させることにより、ベース2内に収
納する。
【0066】次に、アーム装置10の概要を図1及び図
2に加え、図5〜図7を参照して説明する。
【0067】アーム装置10は、図1及び図2に示すよ
うに、プローブ1を取り付けるアームリンク部(本発明
のアームリンク体及びアーム姿勢維持手段を成す)11
と、このアームリンク部11をプローブ1と共にスライ
ド自在に収納し、かつ、そのアームリンク部11の先端
部を固定子巻線103の指定された測定位置P側に向け
た角度で突出するように誘導するアーム収納部(本発明
のアーム移動手段のガイド体を成す)12と、このアー
ム収納部12に対してアームリンク部11を回転子体1
30の軸方向に沿ってスライド駆動させるアーム駆動機
構(本発明のアーム移動手段の駆動機構を成す)13と
を要部に備えている。
【0068】アームリンク部11は、図2に示すよう
に、その先端部及び後端部に互いに異なるリンク体(以
下、便宜上、「先端部リンク体11a」及び「後端部リ
ンク体11b」)と、この内の先端部リンク体11aの
アーム形状の姿勢を維持するためのアーム姿勢維持機構
(アーム形状維持機構)14とを備えている。
【0069】先端部リンク体11aは、図5に示すよう
に、フレーム(枠状)部材から成る2種類の互いに大き
さが異なる短リンク15a、15bを備えたもので、こ
の両者15a、15bを交互にアーム状に複数個、連結
して形成されている。短リンク15a、15bは、例え
ば複数の板状部材、即ち2つの略台形状の側板P1、P
1、底側板P2、及び前側板P3を一体に又は別体にフ
レーム構造(枠状体)として成形したものである(図5
では一体成形型の一例を示す)。この内、2つの側板P
1、P1には、そのアーム軸方向に直交する方向の所定
位置に連結用穴16が穿孔されている。
【0070】この先端部リンク体11aは、2つの側板
P1、P1の連結用穴16にピン17を挿通し、そのピ
ン17の両端部にリンクローラ18、18を回転自在に
取り付けることにより、短リンク15a、15bを交互
に連結している。従って、この先端部リンク体11a
は、その各リンク毎に短リンク15a、15bの互いの
形状とその連結支点Oの位置に制限された運動方向、例
えば、2つの短リンク15a、15bでみた場合に、そ
の連結支点Oを中心として両者の底側板P2、P2が互
いに略180度の略直線状となる基準方向xから互いに
前側板P3側に回転する方向のみに制限された角度で屈
曲自在となっている。
【0071】後端部リンク体11bは、図2に示すよう
に、アーム駆動機構13の出力軸にに連結される複数
(図中では2つ)の長リンク19、19を備え、この長
リンク19、19を上記と同様のピン17及びリンクロ
ーラ18を介してアーム状に連結して形成されている。
【0072】アーム姿勢維持機構14は、図5に示すよ
うに、先端部リンク体11a内の所定のピン17(例え
ば、先端側及び後端側の2か所)に回転自在に取り付け
られたリンクプーリ20と、このリンクプーリ20の中
央部のプーリ20aにガイドされ且つ底側板P2側(先
端部リンク体11aの屈曲が制限されている側)を通る
ように挿通されるリンクワイヤ21と、このリンクワイ
ヤ21をリンクプーリ20でガイドした状態でバネ22
を介して後端部リンク体11b内に固定している。
【0073】ここで、リンクローラ20は、中央部のプ
ーリ20aのほか、その中央部を挟む両端側にプーリ2
0aよりも径が小さいプーリ20b、20bが装備さ
れ、このプーリ20b、20bにより測定素子1aと別
途の静電容量測定器などの装置(図示しない)との間を
接続するケーブル23、23をアームリンク部11内で
ガイドする。
【0074】アーム収納部12は、図6に示すように、
アームリンク部11を収納可能な軸方向に延びた筐体2
4を有し、その筐体24内の対向する両側面24a、2
4aにガイドレール用溝(以下、「ガイドレール」)2
5、25を穿孔し、そのガイドレール25、25に沿っ
てアームリンク部11をガイドするようになっている。
ガイドレール25は、先端部リンク体11a及び後端部
リンク体11bのリンクローラ18の径と同じ幅を有
し、その走行方向が筐体24の軸方向に沿って延び且つ
その先端側で軸方向に直交する方向に所定の曲率で屈曲
するように形成されている。このガイドレール25の屈
曲部の端部、即ち筐体24の先端側には、開口部(図示
しない)が設けられ、この開口部から筐体24の外部に
測定素子1aを取り付けた先端部アーム体11aを突出
可能となっている。
【0075】アーム駆動機構13は、図6に示すよう
に、ガイドレール25の走行方向に平行に配置されるア
ーム駆動用の送りネジ27と、この送りネジ27にスラ
イド自在に連結されるアーム駆動用の送りネジナット2
8と、送りネジ27の後端側に連結される駆動源として
のサーボモータ等のアーム用モータ29とを要部に備
え、送りネジ27を筐体24の外側の軸受部に回転自在
に取り付け、送りネジナット28を後端部リンク体11
bの最後尾の長リンク19に連結している。このアーム
駆動機構13は、アーム用モータ29が駆動して送りネ
ジ27を回転させながら送りネジナット28を軸方向に
スライドさせることにより、アームリンク部11をガイ
ドレール25に沿って移動させる(図中のE方向参
照)。
【0076】また、このアーム駆動機構13には、図2
に示すように、アーム用予備移動装置30が装備されて
いる。この予備移動装置30は、送りネジ27に連動装
置31を介して連結されるサーボモータ等のアーム予備
用モータ32と、送りネジ27とアーム用モータ29と
を互いに軸継手で連結するカップリング部33とを備え
ている。アーム予備用モータ32は、アーム用モータ2
9の使用中には受動的に回転するのみでアームリンク部
11の駆動に関与せず、アーム用モータ29が故障等に
より使用できない場合に能動的に駆動して連動装置31
を介して送りネジ27を連動させる。また、カップリン
グ部33は、手動調整できるように露出状態で配置され
ており、両モータ29、30が故障した場合等に直接、
手で回して調整することにより、アームリンク部11を
手動で移動可能となっている。
【0077】また、このアーム駆動機構13には、図6
に示すように、筐体24の先端側に開閉自在の垂直誘導
扉34と、この垂直誘導扉34に扉開閉ワイヤ35を介
して連結されるスライド機構36とが装備されている。
垂直誘導扉34は、アーム収納部12内から先端部アー
ム体11bが突出するときにガイドレール25の屈曲部
の延長方向の角度まで押し開られ、その先端部アーム体
11bが収納されるときにスライド機構36からの動力
を扉開閉ワイヤ35を介して受けて閉じる(図中のD方
向参照)。
【0078】スライド機構36は、筐体24の外側側面
に送りネジ27の軸方向に平行に所定距離、延び且つそ
の軸方向に扉開閉ワイヤ35用の弛み取りバネ38aを
嵌め込んだ棒状のレール38と、このレール38に沿っ
てスライド自在のワイヤスライド(本体)37とを備
え、このワイヤスライド37を送りネジナット28のド
グ28aの後端部に接触可能なボディに形成している。
【0079】このスライド機構36は、先端部アーム体
11bの突出時に垂直誘導扉34の開動作に伴う扉開閉
ワイヤ35の先端側への引張力を受けてワイヤスライド
37を先端側の方向に所定距離、スライドさせると共
に、このスライド時にワイヤスライド37が受ける弛み
取りバネ38aの反力により扉開閉ワイヤ35を弛みな
く後端側に引っ張る。また、このスライド機構36は、
先端部アーム体11bの収納時にワイヤスライド37を
送り、ネジナット28のドグ28aに引っ掛けた状態で
送りネジナット28と共に後端側のスライドさせて、扉
開閉ワイヤ35を後端側に引っ張ることにより、扉開閉
ワイヤ35を閉じさせる。
【0080】ここで、上記のアーム装置10の動作を図
7(a)〜(c)に基づいて説明する。
【0081】まず、図7(a)に示すように、アーム収
納部12内にプローブ1を取り付けたアームリンク部1
1が収納されており、この状態からアーム駆動機構13
を起動させたとする。この起動に際し、アーム用モータ
29が作動し、その動力で送りネジ27が回転して送り
ネジナット28を先端側に平行移動させることにより、
その送りネジナット28に連結された後端部アーム体1
1bの最後端の長リンク19が先端側に移動させられ
る。このとき、リンクローラ18の運動方向がガイドレ
ール25に拘束されるため、先端部アーム体11aがプ
ローブ1と共にガイドレール25の走行方向に沿って先
端側に水平移動させられる。
【0082】次いで、図7(b)に示すように、先端部
アーム体11aがガイドレール25の屈曲部に達する
と、その最先端の短リンク15aから順次、水平方向か
ら垂直方向に誘導されていく。
【0083】次いで、図7(c)に示すように、先端部
アーム体11aは、最先端の短リンク15aから順次、
垂直方向に向きを変えながら、開口部を介してガイドレ
ール25の延長方向、即ち筐体24の外部に突出してい
く。このとき、ガイドレール25の曲率に沿う曲線分、
先端部アーム体11aの経路距離が増加するため、アー
ム姿勢維持機構14のバネ22が伸び、そのバネ22の
反力でリンクワイヤ21が後端側に引っ張られる。この
リンクワイヤ21の引張力により、突出状態にある短リ
ンク15a、15bが屈曲が制限されている側(底板
側)に力を受け、突出後の先端部アーム体11aのアー
ム形状が直線状になる姿勢に維持される。
【0084】次に、移動装置40の概要を図1及び図2
に加え、図8〜図10を参照して説明する。
【0085】移動装置40は、図1に示すように、回転
子体130の周囲(円柱面)に調整可能に取り付けられ
る支持体41と、この支持体41に対して回転子体13
0の周囲を移動する移動体42とを備えている。この移
動体42に上記のアーム装置10が別体として取り付け
られる。
【0086】支持体41は、図8に示すように、移動体
42の移動軌跡を定める軌道ベルト部42aと、この軌
道ベルト部42aに移動体42を適度に押し付けて支持
する押付ワイヤ部43とを備えている。
【0087】軌道ベルト部42aは、幅広の歯付きベル
ト44を要部に備え、その歯付きベルト44の両端部の
夫々に軌道ベルト末端固定部(以下、単に「固定部」)
45、45を設け、その固定部45、45に軌道ベルト
固定用の巻き上げベルト46、46を取り付け、その巻
き上げベルト46、46の一方にラチェット47を固定
し、このラチェット47で巻き上げベルト46、46の
他方を巻き上げることにより、歯付きベルト44を回転
子体130の周囲に設置するようになっている。この
内、固定部45、45には、設置位置調整定規48、4
8が取り付けられている。
【0088】押付ワイヤ部43は、固定部45、45に
設けたワイヤガイド(穴)49、49に挿入される押し
付けワイヤ50と、この押し付けワイヤ50の途中位置
(中間)に介挿される張力調整器(張力管理装置)51
とを要部に備え、押し付けワイヤ50の両端部の一方に
押し付けワイヤ固定用の巻き上げベルト52を設け、そ
の他方にはラチェット53を設け、巻き上げベルト52
をラチェット53に取り外し可能に連結することで、押
し付けワイヤ50をワイヤガイド49、49を介して軌
道ベルト部42aの周囲に配置するようになっている。
【0089】張力調整器51は、図9に示すように、ピ
ストン54を有するシリンダ55と、このシリンダ55
を回転支点O1を中心にチルト動(首振り運動)自在に
支持するフレーム56とを備え、シリンダ55の底側及
びピストン54の先端側に巻き上げベルト52を固定
し、シリンダ55に対するピストン54の圧縮バネ(図
示しない)よるストローク方向の動作(図中のG方向参
照)により押し付けワイヤ50の水平動を調整し、フレ
ーム56に対するシリンダ55のチルト動(図中のF方
向参照)により押し付けワイヤ50の上下動を調整す
る。
【0090】移動体42は、図1及び図10に示すよう
に、例えば矩形状の本体57を有し、この本体57の前
後2か所に車輪軸59、60を設け、この車輪軸59、
60の両端側に歯付きベルト44の歯と噛み合うタイヤ
プーリ59a、60aを取り付けると共に、一方のタイ
ヤプーリ59aの外側に伝達プーリ59b、減速器61
を介してサーボモータ等の周方向用モータ62を連結
し、他方のタイヤプーリ60aの外側に伝達プーリ60
bを介して位相調整器63を連結し、両伝達プーリ60
b、59bを互いに伝達ベルト64で連結している。ま
た、この移動体42の上部2か所には、押し付けワイヤ
50が通るワイヤ用プーリ65、65及びそのワイヤ抜
け止め66、66が取り付けられ、押し付けワイヤ50
の適宜位置には、ワイヤストッパ67が設けられている
(図10中の符号77は接触センサを示す)。
【0091】ここで、上記の移動装置40の設置手順及
びその動作を説明する。
【0092】まず、この移動装置40の設置に際し、歯
付きベルト44を回転子体130(保持環122)の円
柱面上に搭載し、設置位置調整定規48、48の端部を
回転子体130の軸方向の端面に合わせながら、その端
面に対して歯付きベルト44を水平に配置する。この状
態で、巻き上げベルト46を回転子体130の周囲に1
周させ、これをラチェット47で環状に巻き上げ、歯付
きベルト44を回転子体120の周囲に固定する。
【0093】この歯付きベルト44の設置が完了する
と、このベルト44上に移動体42を配置する。このと
き、押し付けワイヤ50をワイヤ用プーリ65、65を
通し、これが取り外れないようにワイヤ抜け止め66、
66をロックする。この状態で、押し付けワイヤ固定用
の巻き上げベルト52を回転子体130の周囲に1周さ
せ、これをラチェット53で環状に巻き上げる。この巻
き上げに際し、張力調整器51のピストン54のストロ
ーク変化量を確認しながら、ラチェット53を操作し、
押し付けワイヤ50の張力を調整する。これにより、移
動体24の回転子体130上に移動可能に搭載し、移動
装置40の設置を完了する。
【0094】次に、この移動装置40の起動に際し、周
方向用モータ62が作動し、その駆動力が減速器61で
減速されて一方の伝達プーリ59bから伝達ベルト64
を介して他方の伝達プーリ60bに伝達され、4つのタ
イヤプーリ59a、60aが回転し、移動体42が歯付
きベルト44上を走行する。この走行中には、位相調整
器63にてタイヤプーリ59a、60aと歯付きベルト
44との互いに歯の噛み合い位相が適宜に調整される。
【0095】また、移動体42の走行中に歯付きベルト
44の端部で押し付けワイヤ50の長さが変化しても、
この張力が張力調整器51の圧縮バネの縮み量により適
宜に調整される。さらに、移動体42の走行位置により
押し付けワイヤ50の高さが変化しても、シリンダ55
のチルト動によりピストン54のストローク方向とワイ
ヤ50の軸方向とが常に同一直線上に位置するように適
宜に調整され、圧縮バネやピストン54に生じる横方向
の不都合な力やモーメントが回避される。
【0096】次に、移動位置制御システム70の概要を
図2を参照して説明する。
【0097】移動位置制御システム70は、回転子体1
30に設置された移動装置40に対してアーム装置10
を回転子体120の軸方向に所定距離、移動させる軸方
向調節装置71を要部に備えている。
【0098】軸方向調節装置71は、移動体42の上部
に回転子体130の軸方向に沿って配設されたアーム装
置誘導用のリニアガイド72を有し、このリニアガイド
72に沿ってアーム収納部12を移動させるもので、例
えば、上記のアーム移動機構13と同様のサーボモータ
等のアーム収納部用モータ73、アーム収納部移動用の
送りネジ74、及びその送りネジナット75を筐体24
の底面側に取り付けると共に、送りネジナット75をア
ーム装置10に固定し、送りネジ74の先端側を移動体
42の図示しない軸受部に回動自在に取り付けている。
【0099】また、この移動位置制御システム70に
は、アーム収納部12の先端側にカメラ75a及び距離
センサ76が取り付けられている。
【0100】次に、この実施形態の全体の動作を図2を
参照して説明する。
【0101】最初に、この点検装置の測定対象である固
定子巻線の概要を説明する。図2に示すように、回転子
体130と固定子体120との間隔は、例えば60mm
程度と狭く、固定子体120の外径側及び内径側の固定
子巻線103a、103bは互いに逆方向に湾曲したイ
ンボリュート曲線が成す方向で、しかも網目状に交差す
るように配置され、特に外径側の固定子巻線103aは
回転子体130の保持環122の表面から、例えば30
0mm程度、離れた位置に配置されている。このような
固定子巻線103間の隙間から測定素子1aを押し当て
なければならない。
【0102】従って、この実施形態の点検装置では、回
転子体130を従来のように固定子体120から引き抜
くことなく、測定素子1aを上記網目部分を回避しなが
ら固定子巻線103の測定位置Pまで誘導させるため、
60mm程度の狭い隙間を軸方向に移動してから、ほぼ
垂直方向に300mm程度立ち上がる動作(図2参照)
を試みる。
【0103】まず、回転子体130(保持環122)に
上述の手順で移動装置40を設置し、回転子体130の
円周方向(図1中のC方向参照)に沿って最初の測定位
置Pに指定された固定子巻線103と回転子体130と
の隙間に移動させる。
【0104】次いで、軸方向調節装置71を起動させる
ことにより、アーム収納部用モータ73が作動し、その
駆動力を送りネジ74に伝達し、送りネジナット75が
並進移動し、移動装置40に対してアーム装置10が回
転子体130の軸方向(図中のA方向参照)にスライド
され、固定子巻線103間の測定位置Pを臨む半径方向
の挿入位置にプローブ1の軸方向の位置が調整される。
【0105】次いで、アーム装置10が上述のアーム動
作を実行することにより、先端部アーム体11aが直線
状のアーム姿勢を維持しながら、固定子巻線103aの
測定位置P側に向けた角度(図中のB参照)で立ち上が
り、そのアーム姿勢を直線状に維持したまま、先端部ア
ーム体11aと共にプローブ1が固定子巻線103のス
ロット間に挿入されていく。
【0106】次いで、プローブ1が固定子巻線103の
測定位置Pに達すると、上述の如く、蛇腹3a、3bを
膨脹させて測定素子1aを固定子巻線103に押し当
て、この状態で静電容量を測定する。この測定が終了す
ると、蛇腹3a、3bを収縮させて測定素子1aをベー
ス2内に収納し、先端部アーム体11aを上記と逆の経
路でアーム収納部12に収納する。このようにプローブ
1が収納された状態をカメラ75などで確認してから、
次の固定子巻線103に指定された測定位置Pに向けて
移動装置40を回転子体130の円周方向に移動させ
る。以後、全ての固定子巻線103の測定が終了するま
で上記と同様の操作を繰り返し実行される。
【0107】従って、この実施形態によれば、従来のよ
うに回転子体をわざわざ固定子体から引き抜かないで
も、そのままの配置状態で固定子巻線の点検を比較的容
易に且つ正確に実施し、その点検作業を短時間に終了す
ることができる。
【0108】ここで、上記の効果に加え、プローブ、ア
ーム装置、及び移動装置の夫々の二次的な効果を含む特
有の利点を説明する。
【0109】まず、プローブについては、ベース内に測
定素子を収納する構造としたため、測定素子を回転電機
内の突起物に引っ掛けるといった不都合な事態を未然に
防止でき、回転電機内の寸法的に制約がある隙間に測定
素子を容易に誘導できる利点がある。また、測定素子を
円形状に形成したため、固定子巻線への押し当て方向の
違いによる測定誤差を一層、低減できるほか、同時に小
型化をも図ることができる。
【0110】また、蛇腹を利用して測定素子を固定子巻
線に押し当るようにしたため、空気圧源の圧力操作で押
し当て力を適宜に調整できるほか、左右の蛇腹に空気通
路を連絡したため、プローブの中心位置に関係なく左右
の蛇腹を同じ力で両側の固定子巻線に押し付けることが
でき、その結果、アームの挿入位置が多少ずれたとして
も、押し付け力を殆ど一定に維持できる。
【0111】また、押し付けの反力はその支持体である
アームリンク部ではなく対向側の固定子巻線(コイル)
で受けるため、アームリンク部に生じる横方向の好まし
くない力やモーメントを殆ど防止できる。
【0112】また、蛇腹の外板は外部の形状に倣うた
め、固定子巻線の曲面部でも測定素子を一様に押し付け
ることができる。
【0113】次に、アーム装置については、回転電機内
の回転子体と固定子体の隙間(狭い空間)を通り、水平
運動の後、ほぼ垂直に立ち上がって直線状の姿勢を維持
しながら、指定された箇所に到達するアーム動作を、1
自由度の単純なアーム駆動で実現できる利点がある。ま
た、アームの押し出し位置を変更することで、アーム先
端部の立ち上がり位置を適宜に調整できる。
【0114】また、アーム用予備装置を搭載したため、
例えばアーム用モータが使用できない事態が生じても、
アームリンク部をそのまま駆動させることができると共
に、特にアームリンク部の先端部アーム体のスロット内
への挿入時に予備モータを含めた全ての駆動源が故障等
で停止した場合でも、回転子体を固定子体からわざわざ
撤去することなく、手動操作でアームリンク部をアーム
収納部内に収納させることができるため、装置の信頼性
を一層高めることができる。
【0115】また、垂直誘導扉を搭載したため、ガイド
レール用溝の屈曲部の延長方向を補完できるほか、アー
ム収納部の高さを更に低く設定できるため、アーム装置
の小型化をより一層、促進できる。
【0116】また、リンクをフレーム状(枠状)に形成
したため、狭い空間内を移動させる測定素子などのデバ
イスとその装置本体との間を接続するケーブルなどを、
複雑な引き回しを必要とせずに、アームリンク部内のリ
ンク内のみで収納できる。
【0117】次に、円柱面周方向移動装置については、
狭い作業スペース内において、回転子体の円周方向を定
める軌道を容易に設置でき、また押し付けワイヤの張力
を適正に保ちながら、ワイヤを張るだけで移動装置を容
易に回転子体に設置することができる利点がある。その
結果、回転子体の周囲の任意姿勢での移動が可能となる
ほか、回転電機の機種の違いで径が異なる回転子体に対
しても新たなガイド機構の付加や移動体の曲率変更など
によらず、そのままの簡素な装置構成で臨機応変に対応
できる。
【0118】また、タイヤプーリと歯付きベルトとの噛
み合いを利用したため、回転子体上で点検装置が滑った
り、ズレたり、傾くといった事態が殆ど回避されて、回
転子体の円周方向の位置決め精度を維持できるほか、歯
付きベルトを幅広としたため、回転子体の軸方向の姿勢
をも精度よく維持できる。
【0119】また、押し付けワイヤ長が変化しても、張
力変動を低減でき、張力が過大又は過少になるといった
事態を回避でき、点検装置を安定して回転子体の円柱面
上の円周方向に沿って移動させることができる。
【0120】次に、この実施形態の第1〜第5の応用例
を順次、説明していく。
【0121】1):第1の応用例は、移動装置40の代
わりに、回転子体130に設置可能な取り付け具を備
え、この取り付け具を、例えばラチェットを途中に配置
した巻き上げベルトで構成したものである。
【0122】この応用例では、アーム装置10を回転子
体130の保持環122の上部に搭載し、巻き上げベル
トを回転子体130の周囲に巻いた後、ラチェットでベ
ルトを巻き上げ、アーム装置10を保持環122に固定
する。そして、回転電機設備にある回転子体回転用モー
タの回転角度を制御して回転子体130を回転させ、ア
ーム装置10を所定のスロット位置に位置決めするよう
になっている。
【0123】従って、この応用例によれば、上記と同様
に回転電機から回転子体を引く抜くことなく、プローブ
を指定された測定位置に誘導して、固定子巻線の静電容
量を計測できると共に、特に、移動装置を省略した分、
装置全体の構成を一層、簡素に構築できる利点がある。
【0124】2):第2の応用例は、移動位置制御シス
テム70のカメラ75a及び距離センサ76を要部に使
用し、上記実施形態の点検装置の原点位置を上記の各種
モータ62、73の制御器に設定するものである。
【0125】例えば、回転子体130の円周方向(図1
中のC方向参照)の原点位置については、点検装置を回
転子体130上に設置後、測定者がカメラ75aで確認
しながら、手動で点検装置を原点にすべき位置に移動さ
せることにより、その位置が周方向用モータ62の制御
器に原点位置として記憶される。
【0126】また、回転子体130の軸方向(図1中の
A方向参照)の原点位置については、距離センサ76で
回転子体130と固定子体120との相対距離を計測し
ながら、アーム装置10の軸方向の位置を軸方向調整装
置71により手動で調整することにより、アーム収納部
用モータ73の制御器に原点位置として記憶される。
【0127】従って、この応用例によれば、回転子体の
円周方向及び軸方向の任意位置に原点を設定することが
できるため、特に回転電機の軸方向の位置に関して、歯
付きベルトの設置ズレがあったり、固定子体に対する回
転子体の軸位置がズレていたりしても、固定子体に対す
る相対的な位置精度を確保できる利点がある。
【0128】3):第3の応用例は、上述の各種モータ
(サーボモータ)29、32、62、71の夫々の制御
器を要部に備えたもので、これらの制御器が固定子巻線
の測定時期に基づいてモータの巻線の励磁状態を制御す
るように予め設定されている。即ち、この応用例では、
モータの作動によるプローブ1の位置決め後に、制御器
からの制御信号によりモータの巻線が非励磁状態となっ
て、この状態で固定子巻線103の測定が実施されると
共に、その測定後に制御器の制御信号によりモータの巻
線を励磁状態となって、その後、モータを作動させる。
【0129】従って、この応用例によれば、特に点検装
置の駆動源による静電容量測定の雑音信号の影響を一層
低減できる利点がある。
【0130】4):第4の応用例は、上記第3の応用例
と同様の構成に加え、モータの制御器とモータとの接続
のオンオフ切換を実施するリレー回路を備えている。即
ち、この応用例では、上記と同じ動作でモータの巻線を
非励磁状態に制御した後、リレー回路の動作により制御
器とモータとの接続が一時的にオフ状態に切り換えら
れ、モータの回転角度が制御器(検出回路)では非検出
状態となって、この状態で固定子巻線の測定が実施され
る。この測定後に、リレー回路により制御器とモータと
の接続がオン状態に戻され、上記と同じ動作でモータの
巻線が励磁状態に制御され、その後、モータを作動させ
る。
【0131】従って、この応用例によれば、モータ部分
からの電気的雑音の発生を抑制できるほか、モータの回
転角度の検出回路からの信号による電気的雑音の発生を
も抑制でき、これらノイズ源発生による静電容量測定値
への影響をより一層、低減でき、測定精度を一層、高め
る利点がある。
【0132】5):第5の応用例は、アーム装置10及
び移動装置40のほか、教示操作ペンダント(携帯用ユ
ニット)及び周方向移動制限装置を備えている。
【0133】この応用例では、操作者が手動で点検装置
を移動させるときに教示操作ペンダントに予め設定され
た手動モードに切り換えることで、アーム装置10内の
プローブ1の収納状態に基づいて周方向移動制限装置が
周方向用モータ62の使用有無を制限(制御)するよう
になっている。即ち、プローブ1の未収納時に教示操作
ペンダントが周方向用モータ62の駆動を禁止すると共
に、プローブ1の収納時のみにモータ62の駆動を使用
可能とする。
【0134】従って、この応用例によれば、特に誤動作
などによりアームリンク部をスロット内に挿入したま
ま、点検装置が回転子体の円周方向に移動して回転電機
と衝突してしまうといった不都合な事態を回避できる利
点がある。
【0135】なお、この実施形態では、アーム姿勢維持
機構にリンクワイヤを採用したが、この発明はこれに限
定されるものではない。例えば、リンクワイヤの代わり
に板バネを設けてもよい。この場合には、板バネの曲げ
の方向と逆方向に発生する復元力(抵抗力)により、屈
曲が制限される側の角度にリンクの姿勢を維持できるた
め、その結果、上記と同様に、先端部リンク体の突出後
の姿勢を直線形状に維持しながら、アームリンク部を立
ち上げるアーム動作を実現できる。
【0136】また、この実施形態では、移動装置に歯付
きベルトと歯付きプーリを採用したが、この発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、歯付きベルトの代
わりにローラチェーンを使用し、歯付きプーリの代わり
にスプロケットを使用してもよい。この場合でも、上記
と同様の効果を発揮させることができる。
【0137】また、この実施形態は回転電機固定子巻線
の点検装置に適用したが、この発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、上記のプローブ、アーム装置、
及び移動装置の夫々を独立した装置として、測定対象が
回転電機などの発電機関連分野だけでなく、各種の点
検、検査、調査等の幅広い分野でも十分に適用できる。
【0138】例えば、プローブは、静電容量測定のみな
らず、蛇腹の側面に取り付け可能な測定素子であれば、
その測定素子を用いた点検装置、例えば超音波探触子を
用いた超音波測定装置等に適用可能である。
【0139】また、アーム装置は、狭い間隙に例えば水
平方向に挿入してから、例えば垂直方向に急に立ち上が
るアーム動作を1自由度の簡素な構成で容易に実現でき
ることから、特に多自由度のアーム構造や複雑な駆動機
構を設置できない構造体内又は構造体間の隙間や狭所等
の限られたスペース内を測定対象として点検などを実施
する測定素子を用いた点検装置に適用可能である。
【0140】また、移動装置は、回転子体のほか、パイ
プ等の円柱状構造体の円柱面上を周方向に移動させなが
ら、その円柱状構造体の周囲にある構造体を測定対象と
して点検などを実施する測定素子を用いた点検装置に適
用可能である。
【0141】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を図11〜図13に基づいて説明する。この実施
形態は、上記実施形態のアーム装置を一部変更して実施
したものである、ここで、上記実施形態と実質的に同一
又は同等の構成要素については、同一又は同等の符号を
付してその説明を簡略又は省略する。
【0142】図11に示すアーム装置10aは、先端部
リンク体11aの内側の短リンク15bの形状およびア
ーム姿勢維持機構14の構成を変更している。その他の
構成要素については、上記実施形態と実質的に同等であ
る。
【0143】短リンク15bn(以下、先端側から順次、
「n=1、2、…、x−1」の符号を付す)は、図12
に示すピン17nの軸方向の側面から見た場合に、2つ
の側板P1、P1を略長方形状に形成し、その2つの短
辺の形状を後述の歯付きプーリの曲率に沿って湾曲させ
たフレーム部材で形成されている。
【0144】アーム姿勢維持機構14aは、上記のリン
クプーリ20、リンクワイヤ21、及びバネ22の代わ
りに、先端部リンク体11a内の最後端の内側の短リン
ク15bxを除く複数の外側及び内側の短リンク1
an、15bn内に回転自在に取り付けられる複数の歯付
きプーリ80nと、最後端の短リンク15bx内に取り付
けられる角度拘束用の歯付きプーリ(以下、「角度拘束
プーリ」とよぶ)80aと、この角度拘束プーリ80a
を含む隣接する歯付きプーリ80(n+1) 、80n間に順
次、互い違いのベルト掛けで連結される複数の歯付きベ
ルト81nとを要部に備える。この内、最先端の歯付き
プーリ801の外周面には、突起82が設けられてい
る。
【0145】また、このアーム姿勢維持機構14aに
は、外側の短リンク15an内の前後2か所にストッパ8
na、83nbが、また、最先端の短リンク15b1内に歯
付きプーリ801の突起82に接触可能なストッパ84
が設けられている。
【0146】ここで、このアーム装置10aの動作原理
を図12を参照して説明する。
【0147】まず、同じ径の歯付きプーリ80nを歯付
きベルト81nで連結したため、全ての歯付きプーリ8
1nの回転方向が常に同一方向に維持され、隣接する歯
付きプーリ80(n+1) 、80nの相対角度が一定に保た
れる。また、角度拘束プーリ80aを最後端の短リンク
15bxに対して固定したため、全ての歯付きプーリ81
nの角度が最後端の短リンク15bxに対し相対的に一定
となる。さらに、最後端の短リンク15bxはガイドレー
ル25の水平部のみ移動するため、角度拘束プーリ80
aの回転角度がアーム装置10aに対して不変となる。
【0148】従って、アームリンク部11が屈曲しても
ガイドレール25に対して全ての歯付きプーリ80aの
相対角度は一定となる(例えば、図12中の三角印が同
じ方向を常に維持する)。
【0149】次に、アームリンク部11の立ち上がり動
作を図13を参照して説明する。
【0150】まず、図13(a)に示すように、アーム
リンク部11がガイドレール25に沿って移動し、最先
端の短リンク15b1が屈曲すると、この短リンク15b
1が最初の歯付きプーリ801に対して相対的に回転
し、その後、歯付きプーリ801の突起82がストッパ
84に接触すると、歯付きベルト811により短リンク
15b1がピン171の軸方向を中心にして図中のK方向
に回転する。
【0151】次いで、図13(b)に示すように、アー
ムリンク部11が押し出されると、最先端の短リンク1
b1が隣接する短リンク15a1内のストッパ831aに接
触し、両短リンク15b1、15a1の姿勢が直線形状に維
持される。そこで、歯付きベルト812により隣接する
短リンク15b1、15a1が一体にピン172の回りのL
方向の回転させられる。
【0152】この間、図13(c)に示すように、最先
端の短リンクb1が歯付きベルト811により図中のK方
向のモーメントを受け続けるため、この短リンクb1とス
トッパ831aとの接触状態が維持され、隣接する短リン
ク15b1、15a1の姿勢が直線形状に維持される。さら
に、アームリンク部11が押し出されると、短リンク1
a1がストッパ831bに接触し、短リンク15b2と直線
形状をなす。
【0153】上記の動作が順次、繰り返し実行されるこ
とで、ガイドレール25から突出した部分の各リンク1
an、15bnが直線形状を維持しながら、自立的に立ち
上がっていく。
【0154】また、角度拘束プーリ80aの角度を調整
することで、アーム先端部の歯付きプーリ801の突起
82がストッパ84に接触するまでの許容角度を調整で
き、アームリンク部11が成す直線の傾きを調整でき
る。
【0155】従って、この実施形態によれば、特にガイ
ドレールから突出させられるリンク部分が直線状の姿勢
を維持しながら、立ち上がることができ、アームリンク
部の立ち上がり角度を調整できる利点がある。
【0156】(第3実施形態)次に、この発明の第3実
施形態を図14に基づいて説明する。この実施形態は、
上記実施形態のプローブを変更して実施したものであ
る、ここで、上記実施形態と実質的に同一又は同等の構
成要素については、同一又は同等の符号を付してその説
明を簡略又は省略する。
【0157】図14に示す点検装置は、上記と同様のプ
ローブ1を持ち運び自在の棒状体90に取り付けたもの
である。この棒状体90は、プローブ1を支持するロッ
ド91と、このロッド91の後端側に配置されるグリッ
プ92と、ロッド91の軸方向の適宜位置に調整可能に
嵌め込まれる板状の位置ガイド93と、ロッド91の後
端側に接続されるチューブ94とを備え、プローブ1の
空気通路がロッド内の図示しない空気通路、チューブ9
4を介して別途の空気圧回路(図示しない)に接続され
ている。また、グリップ92の適宜位置には、遠隔操作
用の操作ボタン95、95が設けられ、この操作ボタン
95、95が空気圧回路に電気的に接続されている。
【0158】ここで、この実施形態の全体の作用を説明
する。
【0159】まず、回転電気の固定子巻線103の点検
時に、従来と同様に回転子体130を撤去したとする。
この撤去に際し、固定子巻線103の測定位置に基づい
て位置ガイド93の軸方向の位置を予め調整しておく
(図中のH方向参照)。そこで、測定者が片手HAでグ
リップ92を握ったまま、プローブ1をスロット間に挿
入する。
【0160】次いで、位置ガイド93が固定子巻線に当
たると、その位置で操作ボタン95により空気圧回路
(供給回路)を作動させて、チューブ94、ロッド91
を介してプローブ1内の空気通路に空気を送り込み、ベ
ース2の両側の蛇腹3a、3bを膨脹させる(図中のJ
方向参照)。そこで、固定子巻線の表面(測定位置)に
測定素子1aを押し当てて静電容量の測定を開始する。
【0161】この測定が終了すると、操作ボタン95に
より空気圧回路(吸気回路)を作動させて、上記と逆の
空気経路で蛇腹3a、3bを収縮させる。
【0162】従って、この実施形態によれば、回転子体
を固定子体から引き抜いて実施する従来と同様の点検時
において、測定素子を固定子巻線の一定深さの位置に正
確に且つ比較的容易に位置決めでき、その測定素子を一
定力で固定子巻線の表面に押し当てることができるた
め、押し付けに関する作業性を大幅に改善できる。
【0163】(第4実施形態)この実施形態に係る固定
子巻線の静電容量測定装置は、第1又は第2実施形態の
少なくとも1つの装置構成に加え、測定素子の図示しな
い測定器にデータ解析装置を接続したものである。この
データ解析装置は、例えばパーソナルコンピュータ等で
構成され、測定素子の測定器からの静電容量の測定デー
タを受けたときに、あらかじめ設定された静電容量評価
用アルゴリズムを実行することにより、その測定データ
の解析・評価を行うようになっている。
【0164】このような装置の測定方法では、前述のア
ーム装置を駆動させることにより、プローブを目標とす
る固定子巻線の隙間に向けて誘導し、位置決めする。そ
こで、プローブの蛇腹部を収縮させることにより、測定
素子と固定子巻線とが互いに非接触となる状態に調整す
る。そして、この非接触状態での両者間の空気中の静電
容量を固定子巻線の初期状態に関する初期値として測定
素子で測定し、これを測定器を介してデータ解析装置に
転送する。
【0165】次いで、プローブの蛇腹部を膨張させるこ
とにより、測定素子を固定子巻線に接触させ、その状態
で静電容量を測定させ、これを上記と同様に測定素子の
測定器を介してデータ解析装置に転送する。
【0166】従って、この実施形態によれば、固定子巻
線の静電容量測定に際し、測定素子と固定子巻線との非
接触状態での静電容量を初期値として測定するようにし
たため、複数の固定子巻線のそれぞれの測定前の初期状
態を把握・評価でき、測定データの精度とその信頼性を
一層高める利点がある。
【0167】なお、この実施形態では、アーム装置を用
いた自動式測定装置に適用してあるが、この発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば第3実施形態と同様
の棒状体を用いた手動式測定装置に適用してもよい。
【0168】(第5実施形態)図15に示す固定子巻線
の静電容量測定装置は、前述の各実施形態の少なくとも
1つの装置構成(説明省略)に加え、測定素子1aに放
電回路78及びその動作等を制御するコントローラ79
を接続したものである。ここで、放電回路78は、例え
ばコントローラ79からの放電要求に関する指令を受け
たときに測定素子1aとその図示しない測定器の静電容
量入力端子との間の接続ケーブルを一時的にグランド端
子に短絡させる動作を行う。
【0169】この測定装置では、静電容量測定の実施前
にコントローラ79から放電回路78に測定素子1aの
放電要求指令を出力することにより、放電回路78を動
作させて、前回の測定で測定素子1aに帯電している電
荷を接続ケーブルを介して放電させるようになってい
る。
【0170】従って、この実施形態によれば、固定子巻
線の静電容量測定に際し、測定前に測定素子に帯電して
いる電荷を放電させるようにしたため、複数の固定子巻
線のそれぞれを少なくとも帯電電荷に関しては殆ど同一
条件で測定でき、測定データの精度を一層高める利点が
ある。
【0171】(第6実施形態)回転電機には、一般にそ
の運転電圧が20kv程度と非常に高いため、鉄心端部
近傍での固定子巻線の電界強度を和らげる処理(コロナ
防止)が施され、特に鉄心端部から数10mmに至る部
分に低抵抗コロナ防止処置が施されている。従って、こ
のような低抵抗コロナ防止部の静電容量を測定しても、
固定子巻線の点検で必要とされる正確な値は殆ど期待で
きない。
【0172】そこで、この実施形態では、固定子巻線の
静電容量測定に際し、その測定位置として、コロナ防止
部を外し、好ましくは鉄心端部から機外へでた部分、特
に固定子巻線の直線部から曲面部分にかかる近傍位置を
使用する。このようにコロナ防止部を外した位置を測定
位置とすれば、複数の固定子巻線を少なくとも低抵抗コ
ロナ防止処置の影響に関しては殆ど同一条件で測定で
き、測定データの精度を一層高める利点がある。
【0173】(第7実施形態)回転電機は、一般に多く
の漂遊静電容量を発生し、または発生している環境下に
設置されている。従って、固定子巻線の静電容量測定に
際し、漂遊静電容量の影響を無視することは得策ではな
い。
【0174】そこで、この実施形態では、固定子巻線の
静電容量測定条件として、発生している漂遊静電容量を
除去可能な測定素子と、その計測リード線に重畳される
漂遊静電容量の影響を補正可能な交流式の測定器とを採
用し、測定周波数に関しては、測定する静電容量値が小
さく、商用周波数近傍やあまり高い周波数では発振しや
すいため、外部漂遊静電容量が小さい1kHz近傍に設
定した。
【0175】このように外部漂遊静電容量の影響を受け
にくい測定条件を構築したため、固定子巻線の静電容量
測定に際し、漂遊静電容量による測定誤差を低減し、よ
り一層正確な測定結果を得ることが可能となる。
【0176】(第8実施形態)この実施形態に係る静電
容量測定装置は、前述の各実施形態の少なくとも1つと
同様の装置構成に加え、測定素子と固定子巻線との接触
部の表面状態を検査する表面状態検査システム(図示し
ない)を備えている。このシステムは、プローブの蛇腹
部を膨張させて測定素子を固定子巻線に接触させて静電
容量を測定するときに、図示しない計測器を用いて抵抗
値を同時に計算し、その抵抗値を用いて測定素子と固定
子巻線との接触状態を判断し、その接触部の表面状態を
検査するようになっている。
【0177】このシステムでは、計算される抵抗値が予
め設定された範囲内の値であれば、測定素子が固定子巻
線に正確に接触しており、抵抗値が無限大に近い値であ
れば、測定素子が固定子巻線に正確に接触しておらず、
言い換えると固定子巻線の表面に凹凸等が存在している
又はその可能性が高いと判断する。
【0178】従って、この実施形態によれば、固定子巻
線の静電容量測定に際し、その測定前に目視不可能な場
所の接触部分の表面状態を把握することが可能となり、
表面状態の悪い場所での測定を事前に回避し、測定値の
信頼性を一層高める利点がある。
【0179】なお、この実施形態の応用例として、測定
素子が固定子巻線に正確に接触可能な所望の測定位置を
自動で探知するシステムを採用してもよい。このシステ
ムは、例えば、上述の抵抗値を測定する計測器に加え、
その抵抗値を用いた判断結果に応じてアーム装置や移動
装置の駆動させて所望の測定位置でプローブを位置決め
するものである。
【0180】このシステムの動作を説明すると、まず、
測定素子が固定子巻線に正確に接触していないと判断さ
れる場合にプローブの蛇腹部を収縮させ、測定素子を固
定子巻線に対して非接触に配置させる。
【0181】そこで、回転子体の軸方向の固定子鉄心側
又はその反対側に数mmの距離毎にアーム装置を移動さ
せ、そこでプローブの蛇腹部を膨張させて測定素子を固
定子巻線に接触させ、静電容量と抵抗値を測定する。こ
のような動作を数cmの距離移動するまで繰り返す。そ
の間、測定される静電容量と抵抗値が予め設定された範
囲内の値を示した時点で動作を終了し、その時点の軸方
向の位置をシステム内の図示しないメモリ等に記憶させ
ておく。この動作は軸方向の場合であるが、回転子体の
半径方向の場合でも同様に実施する。
【0182】(第9実施形態)図16に示す静電容量測
定装置は、測定素子1aを銅箔で構成し、この銅箔をク
ッション4の一方の面に張り付け、その他方の面を覆う
ように銅箔で構成したガード80を張り付け、そのガー
ド80の背面側にエポキシ系樹脂等の絶縁材で構成した
絶縁板81を設け、この絶縁板81を介して測定素子1
aを前述と同様のプローブ1に取り付けたものである。
その他の構成については、上記と略同様でsある。
【0183】この測定装置によれば、測定素子に絶縁板
およびガードを設けたため、測定時に漂遊している静電
容量を遮蔽できると共に、測定素子とガードの間にクッ
ションを取り付けたため、測定素子が固定子巻線の表面
状態に倣うために曲面部に対しても測定素子を一様に押
し当てることができる。
【0184】(第10実施形態)図17に示す点検装置
は、前述と同様のプローブ1、アーム装置10、および
移動装置40(説明省略)に加え、固定子巻線103の
半径方向のコイル幅を探知してプローブ1の位置決めを
行う位置決めシステムを備えている。
【0185】この位置決めシステムは、プローブl内の
上下2か所に搭載される光センサ等のコイル幅探知用セ
ンサ82a、82bと、このセンサ82a、82bから
のコイル幅に関する情報に基づいてアーム装置10の駆
動を制御する制御部(図示しない)とを備えている。
【0186】このシステムによる動作を説明すると、ま
ず、プローブ1を固定子巻線103aの測定位置に位置
決めする際に、制御部による制御の元でアーム装置10
のアームリンク部11を前進および上昇させ、プローブ
1の上部側に設けたセンサ82aで外径側の固定子巻線
103aの上側エッジ部を検知し、その後でアームリン
ク部11を後進および下降させ、プローブ1の下部側に
設けたセンサ82bで固定子巻線103aの下側エッジ
部を検知することにより、その検出信号に基づいて制御
部で外径側の固定子巻線103bの半径方向の巻線幅を
割り出し、そのセンターが測定位置となるようにアーム
装置10を駆動させてプローブ1の位置決めを行う。こ
の動作は、内径側の固定子巻線103bについても、同
様に行われる。
【0187】従って、この実施形態によれば、前述と同
様の効果に加え、複数個存在する固定子巻線毎にセンタ
ーを割り出してプローブの位置決めをより精度よく実施
できる利点がある。
【0188】(第11実施形態)この実施形態に係る点
検装置は、前述と同様のプローブ、アーム装置、および
移動装置(説明省略)に加え、カメラ(図1の符号75
a参照)からの映像に基づいて固定子巻線の隙間にプロ
ーブを位置決めする位置決めシステムを備えている。こ
のシステムは、カメラが撮像する固定子巻線の隙間に関
する映像を取り込んで、予め設定された画像処理アルゴ
リズムを実行する画像処理装置と、この画像処理装置に
よる処理結果に基づいて移動装置の周方向駆動を制御す
る制御部とを備えている。
【0189】このシステムでは、移動装置が周方向に移
動している間に、カメラの映像を画像処理装置に取り込
み、これと予めパターン認識させてある固定子巻線の隙
間のセンター映像とがマッチングしたか否かを判断し、
それがマッチングしたと判断された時点で移動装置の周
方向移動を停止させる。
【0190】従って、この実施形態によれば、固定子巻
線の隙間のセンター位置に沿ってプローブを挿入させる
ことができ、プローブが固定子巻線に衝突する不都合な
事態を殆ど回避できる。
【0191】なお、この実施形態の応用として、前回の
測定時に記録した画像とのパターン認識を行い、その画
像と一致した時点で移動装置の周方向移動を停止させる
位置決めシステムを採用してもよい。この場合には、同
一の固定子巻線を複数回測定する場合でも、プローブの
挿入口を毎回同じ位置に設定でき、測定データの信頼性
をより一層高める利点がある。
【0192】(第12実施形態)この実施形態に係る点
検装置は、前述の第1実施形態(第5の応用例)と同様
にアーム装置、移動装置、教示操作ぺンダント(図示し
ない)、および周方向移動制限装置(図示しない)を備
えている。
【0193】この実施形態では、操作者は手動で点検装
置を移動させる場合には教示操作ペンダントにより手動
モードに切り替える。この時、アームの収納状態によっ
て周方向移動制限装置が周方向用モータの使用を制限す
る。つまり、アーム装置内に収納されてなければ教示操
作ペンダントで周方向用モータを駆動させることを禁止
し、プローブがアーム装置内に収納されている状態の時
のみ上記モータの使用を可能にする。従って、この実施
形態によれば、操作者が誤って、プローブやアームリン
ク部が固定子巻線間に挿入状態のままで周方向に移動し
て固定子巻線と衝突してしまうといった不都合な事態を
防止できる。
【0194】(第13実施形態)図18に示す点検装置
は、プローブ1の両側の蛇腹部3a、3bの外側面に上
述の第9実施形態と同等の絶縁体81、ガード80、ク
ッション材4を介して測定素子1a、1bを取り付け、
その両者からの信号線を測定素子切換回路83を介して
コントローラ79に接続したものである。切換回路83
は、リレー等で構成され、コントローラ79からの指令
に応じて左右の測定素子1a、1bを互いに切り換え可
能となっている。
【0195】この装置の動作を説明すると、プローブ1
を測定位置に移動し、切換回路83を介して一方の測定
素子1aの静電容量を測定する。その後で切換回路83
により他方の測定素子1bの静電容量を測定する。従っ
て、この実施形態によれば、1箇所の測定位置で2箇所
の固定子巻線の静電容量の測定ができ、測定効率を一層
高める利点がある。
【0196】(第14実施形態)図19に示す点検装置
は、前述の移動装置40を省略した手動操作式測定装置
に適用したもので、具体的にはプローブ1と、これを手
動でアーム駆動させるアーム装置10bとを備えてい
る。
【0197】アーム装置10bには、前述の先端部リン
ク体と略同様のリンク体11aをプローブ1と共に収納
し且つそのアーム駆動をガイドする運搬自在のアーム収
納部(前述と略同様の筐体24b、ガイドレール25
b、垂直誘導扉34bなどで構成)210のほか、この
アーム収納部210の先端側に配設され且つ固定子巻線
103に対するプローブ1の位置を軸方向に自在に調整
可能なナット213を用いた軸方向調整211と、リン
ク体11aの最後部に連結され且つ固定子巻線103に
対するプローブ1の径方向の位置を調整可能な径方向調
整212とが設けられている。
【0198】この装置の動作を説明すると、まず、軸方
向調整211のナット213を調整し、アーム収納部2
10内の図示しない径方向ストッパの位置を二段の固定
子巻線103a、103bのそれぞれの径方向の測定位
置に応じて合わせておく。そこで、アーム収納部210
を図示しない養生シートを巻いた回転子体130上に載
せ、その先端側の軸方向調整211を固定子鉄心側のバ
ッフギャフル214に押し当ててアーム収納部210の
軸方向の位置を固定する(図中の矢印a1参照)。
【0199】次いで、アーム収納部210を人手で保持
した状態で、半径方向調整212を半径方向ストッパの
位置まで押し当てる操作(図中の矢印a2参照)を手動
で実施することにより、リンク体11aをガイドレール
25bに沿って移動させ、その先端側のプローブ1を二
段の固定子巻線103a、103bのそれぞれの半径方
向の測定位置に誘導する(図中の矢印a3参照)。そこ
で、プローブ1内に空気圧を加えて蛇腹部を膨脹させ、
測定素子1aを固定子巻線103に接触させて静電容量
測定を行う。
【0200】この測定が終了すると、プローブ1内の空
気を排出し蛇腹部を縮小させ、半径方向調整212を元
に位置まで引いてプローブをアーム収納部210内に収
納させ、そのアーム収納部210を発電機外に搬出し、
次の測定対象である側方の固定子巻線103a、103
bを臨む回転子体130の周方向の位置にアーム収納部
210を移動させる。そこで、上記と同様の動作を行
い、以後、これを全周に亘って順次繰り返すことで全て
の固定子巻線103の測定を行う。
【0201】従って、この実施形態によれば、回転子体
を固定子体から抜かないで固定子巻線を点検する場合で
も、測定素子を固定子巻線の一定深さで且つ固定子巻線
間と鉄心端部から一定距離で同一の位置に正確且つ容易
に位置決めでき、測定に関する作業性を大幅に改善でき
る。
【0202】(第15実施形態)図20に示す点検装置
は、プローブ1およびアーム装置10cのほか、このア
ーム装置10cを、回転シャフト123を挟む保持環1
22と冷却ファン用取り付け板(フランジ)220との
間の凹部空間を介して周方向に移動自在に保持する保持
機構310を備えている。
【0203】アーム装置10cには、第14実施形態と
同様のリンク体11aを搭載したアーム収納部210の
ほか、リンク体11aをアーム駆動させるエアーシリン
ダ機構250(アーム駆動機構)が設けられている。ア
ーム収納部210には、リンク体209の最後尾に半径
方向調整212aが設けられ、そのストッパとして、二
段の固定子巻線103a、103bの半径方向の測定位
置に応じて可変設定可能な二段の可変ストッパ248
a、248bが取り付けられている。
【0204】エアーシリンダ機構250は、アーム収納
部210の後端部に取り付けられる筐体251を有し、
この筐体251内にエアーシリンダ252を配置し、そ
のピストン253を半径方向調整212aに連結したも
のである。このエアーシリンダ機構250は、筐体25
1の後端側に形成した取手部254のエアーシリンダス
イッチ255を操作することにより、エアーシリンダ2
52内に空気を送り込み、そのピストン動で半径方向調
整212aを前進動させてリンク体11aのアーム駆動
を開始させると共に、その半径方向調整212aが二段
の可変ストッパ248a、248bのそれぞれに接触し
た時点でリンク体11aのアーム駆動を停止させるよう
になっている。
【0205】保持機構310は、エアーシリンダ機構2
50の筐体251に取り付けられ、全体の微調整を行う
前後調整ユニット311と、この調整ユニット311
を、保持環122とフランジ220との間の互いの対向
面をそれぞれ対を成すローラ用走行面として周方向に移
動自在に保持する対を成す横ローラ、即ち保持環122
側の固定式横ローラ312およびシャフト220側の可
動式横ローラ313とを備え、保持環122とフランジ
220間で固定式横ローラ312に対して可動式横ロー
ラ313を軸方向に突っ張るように移動させてアーム装
置10を保持し、この両横ローラ312、313と前後
調整ユニット311とでアーム装置10の軸方向の初期
位置を決める。
【0206】また、この保持機構310は、保持環12
2の端部周面に回転シャフト123側に軸方向に突出さ
せて周方向に巻き付け可能なアーム装置脱落防止用のベ
ルト314と、このベルト314の回転シャフト123
側の面をローラ用走行面として前後調整ユニット311
に回動自在に取り付けられる円周ローラ315とを備
え、この両者314、315でアーム装置10の脱落を
防止し、その周方向移動を容易にする。
【0207】ここで、この実施形態の全体の動作を説明
する。
【0208】まず、二段の可変ストッパ248a、24
8bの位置を二段の固定子巻線103a、103bのそ
れぞれの測定位置に合わせておく。そこで、アーム収納
部210を養生シート(図示しない)を巻いた回転子体
(保持環122)130に載せ、エアーシリンダスイッ
チ255を押してエアーシリンダ249をピストン動さ
せ、後端側の可変ストッパ248aまで押し当てて停止
させることにより、内径側の固定子巻線103bの半径
方向の測定位置にプローブ1を誘導する。そして、取手
部245に設けたプローブ開閉用スイッチ256を押し
てプローブ1内に空気圧を加えて膨脹させ、前述と同様
の静電容量測定を行う。
【0209】このように内径側の固定子巻線103bの
静電容量測定が終了すると、スイッチ247の操作でプ
ローブ1を収縮させ、再度、エアーシリンダスイッチ2
46を押してエアーシリンダ252を動作させ、先端側
の可変ストッパ248bまで押し当てることにより、プ
ローブ1を外径側の固定子巻線103aの測定位置に誘
導する。ここで、上記と同様にスイッチ256を押して
空気圧を加えて静電容量測定を行い、これが終了すると
プローブ1を収縮させ、アーム収納部210内に待避し
て1スロットの測定を完了する。その後、アーム装置1
0を円周ローラ315を介して周方向に手動で移動さ
せ、アーム収納部210を全周のスロットに人手で誘導
して測定を行う。
【0210】従って、この実施形態によれば、回転子体
を固定子体から抜かないで固定子巻線を点検する場合で
も、測定素子を固定子巻線の一定深さで且つ所定の固定
子巻線間と鉄心端部から一定距離で同一の位置に正確且
つ容易に位置決めでき、測定に関する作業性を大幅に改
善できる。
【0211】(第16実施形態)次に、この発明の第1
6実施形態を図21〜図23に基づいて説明する。
【0212】図21に示す点検装置は、プローブ1およ
びアーム装置10dを要部に備えたものである。この
内、プローブ1は、図22に示すように、ベース2を挟
む両側のそれぞれに円形状の2段の蛇腹部3a、3bを
軸対称に設け、この内の一方の二段の蛇腹部3a、3a
の外側にクッション4aを介して滑り止め部5を、その
他方の二段の蛇腹部3b、3bの外側にクッション4b
を介して測定素子1aを取り付け、全体として固定子巻
線103からはみ出さずに接触面積の大型化可能な小判
形状に形成したものである。
【0213】この点検装置には、上記の複数蛇腹方式の
小判状プローブの採用に伴って、そのプローブ1の固定
子巻線103への誘導および位置決めを円滑に行うため
の種々の要素が付加されている。例えば、プローブ1に
は、図23に示すように、ベース2の軸方向の両端部の
それぞれに接触損傷防止用のプローブガード218、固
定子巻線103間の測定位置にプローブ1を決められた
角度で固定する水平誘導部215と、プローブ1の先端
部にプローブ送り出し時の抵抗軽減用のプローブ車輪2
16と、プローブ1を一定の方向に誘導するように図示
しないバネにより張力を与えるリンクワイヤ21とが設
けられている。
【0214】アーム装置10は、前述の先端部リンク体
と同様のリンク体11aをプローブ1と共に収納し且つ
その送り出しをスムーズに行うためのアーム収納部21
0と、このアーム収納部210に対してリンク体11a
をアーム駆動させるアーム収納部用モータ29を搭載し
たアーム駆動機構とを備えている。この内、アーム収納
部12の筐体24bは、固定子巻線103の端部を固定
するノーズリング219と回転子体130との隙間に設
置可能な大きさに設定されている。この筐体24bに
は、前述と同様のガイドレール25bおよび垂直誘導扉
34bのほか、この垂直誘導扉34の先端部にプローブ
送り出し時の抵抗軽減用のガイド車輪217が取り付け
られている。
【0215】ここで、この実施形態の全体の動作を説明
する。
【0216】まず、アーム収納部用モータ29の駆動に
よりリンク体11aをガイドレール25に沿って移動さ
せながら、プローブ1を垂直誘導扉34から送り出す。
このプローブ送り出しは、ガイド車輪217とプローブ
車輪216とでスムーズに行なわれる。
【0217】このプローブ1は、垂直誘導扉34を通過
する際にリンクワイヤ21の張力を受けてリンク体11
aとの連結軸を中心に回転し、水平誘導部215がリン
ク体11aの底面に接触した時点でその回転を停止す
る。このプローブ1の回転停止位置は、プローブ1のベ
ース軸方向がリンク体11aのアーム軸にほぼ直交する
方向、すなわち固定子巻線103aの軸方向に平行な方
向に相当する。
【0218】このような水平姿勢を維持して送り出され
るプローブ1は、プローブガード218で保護されてい
るために固定子巻線103との間で接触損傷することな
く誘導され、測定位置に位置決めされる。
【0219】そこで、プローブ1による静電容量測定が
行われる。このとき、二段の蛇腹部3a、3aは円形状
であるため、ほぼ均一に膨脹して小判型の測定素子1a
を固定子巻線103に接触させて測定が開始される。こ
の測定が終了すると、プローブ1をアーム収納部12内
に待避させる。このプローブ待避は、送り出しと同様
に、ガイド車輪217とプローブ車輪216とでスムー
ズに行なわれる。
【0220】従って、この実施形態によれば、測定素子
を固定子巻線からはみ出さずに小判形状に形成して接触
面積が広くなるように大型化したため、測定基準値を上
げてノイズなどの測定誤差の要因を低くし、測定精度を
一層高めることができる。また、アームの立ち上がり姿
勢に対してプローブを水平姿勢に維持する構成としてあ
るため、上下それぞれの固定巻線に対して平行にプロー
ブを誘導でき、その結果、測定に関する作業性を大幅に
改善できる。
【0221】また、複数の円形状の蛇腹部を組合せてあ
るため、各蛇腹部に均等に空気圧力を作用させて測定素
子を1つの蛇腹部よりも安定に膨張させることができる
といった利点もある。
【0222】(第17実施形態)次に、この発明の第1
7実施形態を図24及び図25に基づいて説明する。
【0223】図24に示す静電容量測定装置は、固定子
巻線104や回転子体130等を冷却するための冷却フ
ァン用のフランジ220に取り付け可能な円柱面周方向
移動装置(円筒軌道測定装置)40aを備えている。
【0224】この移動装置40aは、フランジ220の
半径方向外側に取り付けられる円筒状の軌道ベース22
1と、このベース221の半径方向外側の面(上面)に
巻き付けた状態で軌道固定223を介してベース221
に支持固定される帯板状の軌道ガイド228と、この軌
道ガイド228で確保される回転子体130の周方向の
軌道に沿ってアーム装置10を移動させる移動体240
とを備えている。
【0225】軌道ベース221は、図25に示すよう
に、ピンジョイント機構を用いた円周調整231の調整
により、外形が異なる異形冷却ファンフランジでも対応
可能に形成されており、フランジ220の軸方向の側面
の複数のファン取付穴220aを介して複数のファンボ
ルト222で取り付けられる。
【0226】移動体240は、前述の移動装置本体57
と略同様の本体57aを有し、この本体57aに駆動車
輪224…224を設け、これと軌道ガイド228を挟
んで対向する位置に固定リンク226またはスライドリ
ンク227を介して従動車輪225…225を連結した
ものである。スライドリンク227は、固定リンク22
6の対角に設置され、軌道ガイド228から移動体24
0を待避させながら装着できるようになっている。本体
57aと従動車輪225のそれぞれとの間には、その車
輪224を軌道ガイド228側に引っ張り上げて摩擦力
を発生させる張力器229が設けられている。
【0227】この移動装置40aを回転子体130上に
設置する際には、まず、軌道ベース221をピンジョイ
ント機構の調整により冷却ファンフランジ220の全周
に装着し、そのベース221の上面に軌道ガイド228
を巻き付ける。そして、移動体240を予めスライドリ
ンク227を待避した位置で軌道ガイド228上に載
せ、スライドリンク227を挿入して張力器229を作
用させればよい。
【0228】従って、この実施形態によれば、冷却ファ
ンフランジに軌道ガイドを確保して全周の測定が可能と
なるため、測定に関する作業性を大幅に改善できる。
【0229】(第18実施形態)次に、この発明の第1
8実施形態を図26及び図27に基づいて説明する。
【0230】図26及び図27に示す点検装置は、前述
の第3実施形態と同様に回転子体130を撤去して固定
子巻線103を点検する場合に使用する運搬自在の手動
式狭隘部測定装置であり、測定素子1aを伸縮自在の蛇
腹部を介して取り付けた略円形状のプローブ1と、この
プローブ1を支持する持ち運び自在の自在棒90とを備
えている。
【0231】プローブ1の縁部には、固定子巻線103
への挿入時の接触損傷等を防止するためのプローブガー
ド218aが設けられている。また、このプローブ1の
縁部2か所には、複数の自在面を有するナットとそのボ
ルトで構成される周方向位置決め205、205が取り
付けられている。この位置決め205は、その自在面を
固定子巻線103の側面部に押し付けて周方向の距離を
一定に保ち、且つ、巻線103の曲面部分に追従させて
周方向の位置決めを行うものである。
【0232】自在棒90には、その長さを伸縮自在に調
整するための伸縮調整ナット206と、そのプローブ1
側に軸方向位置決め203および径方向位置決め204
(図中の符号201はクッションを示す)と、そのグリ
ップ側にプローブ1の膨張収縮に関する操作を行うため
の操作ボタン95およびその表示器291a、291b
とが設けられている。
【0233】ここで、この実施形態の全体動作を説明す
る。
【0234】まず、プローブ1を固定子巻線103に挿
入する前に伸縮調整ナット206および各位置決め20
3〜205を固定子巻線103の所望の測定位置に応じ
て予め調整しておく。例えば、固定子巻線103の大き
さに応じて棒状体90の長さを伸縮調整ナット206で
調整すると共に、軸方向位置決め203の設定寸法は、
鉄心押え300寄りとし、径方向位置決め204の設定
距離は、軸方向位置決め203に連結される棒状体を挟
み込みこんだ状態で固定子巻線103の端部寄りとし、
周方向位置決め205の設定位置は、固定子巻線103
間の測定位置に合わせておく。
【0235】そこで、プローブ1を操作ボタン95で収
縮させ、固定子巻線103の隙間に挿入していく。この
プローブ挿入は、プローブガード218aにより固定子
巻線103との間の引っ掛かり等が回避されるためにス
ムーズに行われ、固定子巻線103に各位置決め203
〜205が接触した時点で終了する。
【0236】このようにプローブ1が位置決めされる
と、操作ボタン95を操作してプローブ1を膨張させ、
それが所定圧力に上昇したことを表示器291a、29
1bの色の変化で確認し、静電容量測定を開始する。こ
の測定が終了すると、再び操作ボタン95を押してプロ
ーブ1を収縮させ、以後、同様の動作を残りの固定子巻
線103に対して実施する。
【0237】従って、この実施形態によれば、従来と同
様に回転子体を固定子体から抜いて点検する場合でも、
測定素子を固定子巻線の一定深さ及び固定子巻線間と鉄
心端部とから一定距離の同一位置に正確且つ容易に位置
決めでき、作業効率がより一層向上する。
【0238】なお、この実施形態では円形状のプローブ
を用いてあるが、この発明はこれに限定されるものでな
く、例えば上記第16実施形態と同様の小判形状(略円
形状)のプローブを採用してもよい。この場合には、円
形状蛇腹部を複数段組み合わせることで測定素子の固定
子巻線への接触面積を一層広く確保でき、例えば測定基
準値を上げてノイズ等の測定誤差要因の影響を少なくし
て測定精度をより一層高める利点もある。
【0239】(第19実施形態)図28に示す点検装置
は、前述の第3実施形態と同様に回転子体を撤去して固
定子巻線を点検する場合に使用する運搬自在の手動式狭
隘部測定装置であり、プローブ1と、これを支持する持
ち運び自在の測定棒(棒状体)90を備え、プローブ1
を測定棒90の先端部に設けたジョイント用の球面形状
の凸部(プローブ取付部)90aを介して前後左右方向
(図中の矢印参照)に揺動自在に取り付けたものであ
る。
【0240】プローブ1は、測定素子1aを銅箔200
aで構成し、これをクッション材201の一方の面に張
り付け、そのクッション材201の他方の面に接地用銅
箔200bを介して絶縁板202を取り付け、その板2
02の内部に測定棒290の球面状凸部90aと互いに
ジョイントを成すように嵌め合い可能な球面状凹部20
2aを形成したものである。
【0241】従って、この実施形態によれば、測定棒の
先端部にプローブを揺動自在にジョイントする構成とし
たため、測定棒の位置(姿勢)の制約を受けることなく
プローブを固定子巻線に一層正確に接触させることがで
きる。また、クッション材を設けてあるため、固定子巻
線の表面に倣うように測定素子を密着できる利点もあ
る。この効果は、固定子巻線等が複雑に入り組んでいる
場所に測定素子を誘導し、これを固定子巻線に接触させ
る際に最大限に発揮させることができる。
【0242】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る測
定素子を用いた点検装置にあっては、測定素子をアーム
装置に取り付け、このアーム装置を構造体(例えば、回
転電機の回転子体)に取り付けると共に、アーム装置
は、アームリンク体及びアーム駆動システムを備え、特
に、構造体に対してアームリンク体を所定の方向(例え
ば、回転子体の軸方向)に沿って移動させながら、この
方向に対して測定位置(例えば、固定子巻線の隙間)側
に向けた角度で突出させると共に、このように突出させ
られるアームリンク体のアーム姿勢を直線状に維持する
構成としたため、使用スペースが限られ、且つ、途中で
屈曲しなければ到達できない所定位置(例えば、固定子
巻線の隙間)への位置決めをアームリンク体のスライド
駆動のみ、即ち1自由度の単純な動作で実現できる。
【0243】特に、この効果は、回転電機固定子巻線の
点検装置に使用した場合に最大限に発揮され、この場合
には、回転子体を固定子体から引き抜かないで固定子巻
線の点検を比較的容易に且つ正確に実施し、かつ、その
点検作業を短時間に終了することができる、実用性が高
い点検装置を簡素に構築でき、比較的安価に提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の回転電機固定子巻線の点検装置
の全体構成を示す概略斜視図。
【図2】回転電機固定子巻線の点検装置の全体構成及び
その全体動作を説明する概略側面図。
【図3】プローブの概略断面図。
【図4】(a)及び(b)はプローブの動作を説明する
概略側面図。
【図5】アームリンク部の要部構成を示す概略斜視図。
【図6】アーム収納部の要部構成を示す概略斜視図。
【図7】アーム装置の動作を説明する概略断面図。
【図8】軌道ベルト部及び押し付けワイヤ部の要部構成
を示す概略断面図。
【図9】円柱面周方向移動装置の要部構成を示す概略平
面図。
【図10】張力調整器の全体構成を示す概略斜視図。
【図11】第2実施形態の点検装置の要部構成を示す概
略平面図。
【図12】アームリンク部の要部構成を示す概略断面
図。
【図13】(a)〜(c)はアームリンク部の動作を説
明する概略断面図。
【図14】第3実施形態の点検装置の全体構成を示す概
略斜視図。
【図15】第5実施形態の放電回路を備えた装置の要部
を示す概略ブロック図。
【図16】第9実施形態の装置の要部を示す概略構成
図。
【図17】第10実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図18】第13実施形態の点検装置の要部構成を示す
概略側面図。
【図19】第14実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図20】第15実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図21】第16実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図22】複数蛇腹方式の小判状プローブの要部構成を
示す概略側面図。
【図23】点検装置の先端部構造を示す概略側面図。
【図24】第17実施形態の点検装置の要部を示す概略
側面図。
【図25】円柱面周方向移動装置の要部を示す概略平面
図。
【図26】第18実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図27】図26中のA−A線に沿って点検装置をみた
場合の概略平面図。
【図28】第19実施形態の点検装置の全体構成を示す
概略側面図。
【図29】従来の回転電機の要部構成を示す概略縦断面
図。
【図30】従来の固定子巻線の外観を示す概略斜視図。
【図31】従来の固定子巻線の要部構成を示す概略断面
図。
【符号の説明】
1 プローブ 1a、1b 測定素子 2 ベース 3a、3b 蛇腹部 4a、4b クッション 5 滑り止め部 6 空気通路 7 空気配管 10、10a、10b、10c、10d アーム装置 11 アームリンク部 11a 先端部リンク体 11b 後端部リンク体 12 アーム収納部 13 アーム駆動機構 14 アーム姿勢維持機構 15a、15b 短リンク 16 連結穴 17 ピン 18 リンクローラ 19 長リンク 20 リンクプーリ 21 リンクワイヤ 22 バネ 23 ケーブル 24、24b 筐体 25、25b ガイドレール 27 アーム駆動用送りネジ 28 アーム駆動用送りネジナット 29 アーム用モータ 30 アーム用予備移動装置 31 連動装置 32 アーム予備用モータ 33 カップリング部 34、34b 垂直誘導扉 35 扉開閉ワイヤ 36 スライド機構 37 ワイヤスライド 38 レール 38a 弛み取りバネ 40、40a 円柱面周方向移動装置 41 支持体 42 移動体 42a 軌道ベルト部 43 押し付けワイヤ部 44 歯付きベルト 45 軌道ベルト末端固定部 46 軌道ベルト固定用巻き上げベルト 47 ラチェット 48 設置位置調整定規 49 ワイヤガイド 50 押し付けワイヤ 51 張力調整器 52 ワイヤ固定用巻き上げベルト 53 ラチェット 54 ピストン 55 シリンダ 56 フレーム 57 本体 59、60 車輪軸 59a、60a タイヤプーリ 61 減速器 62 周方向用モータ 63 位相調整器 64 伝達ベルト 65 ワイヤ用プーリ 66 ワイヤ抜け止め 67 ワイヤストッパ 70 移動位置制御システム 71 軸方向調節装置 72 リニアガイド 73 アーム収納部用モータ 74 アーム収納部移動用送りネジ 75 送りネジナット 75a カメラ 76 距離センサ 77 接触センサ 78 放電回路 79 コントローラ 80、80a、80b ガード 81、81a、81b 絶縁板 82a、82b コイル幅探知用センサ 210 アーム収納部 211 軸方向調整 212、212a 径方向調整 213 ナット 214 バッフギャフル 215 水平誘導部 216 プローブ車輪 217 ガイド車輪 218、218a プローブガード 220 冷却ファンフランジ 220a 取付穴 221 軌道ベース 222 ファンボルト 223 軌道固定 224 駆動車輪 225 従動車輪 226 固定リンク 227 スライドリンク 228 軌道ガイド 229 張力器 231 円周調整 240 移動体 248a、248b 可変ストッパ 250 エアーシリンダ機構 251 筐体 252 エアーシリンダ 253 ピストン 254 取手部 255 エアーシリンダスイッチ 256 プローブ開閉用スイッチ 310 保持機構 311 前後調整ユニット 312 固定式横ローラ 313 可動式横ローラ 314 脱落防止ベルト 315 円周ローラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 31/06 G01R 31/06 31/34 31/34 Z (72)発明者 村上 伸 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 宗像 正 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 冨樫 法仁 東京都府中市晴見町二丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 鈴木 聡 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 水野 末良 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 小林 義賢 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 入江 聡 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 財津 克根 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 高橋 伸二 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 島田 秀行 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 外舘 雅則 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体に指定された所定の測定位置に測
    定素子を設置し、その測定素子が検出した測定値に基づ
    いて上記構造体を点検するようにした測定素子を用いた
    点検装置であって、 上記測定素子をアーム装置に取り付け、このアーム装置
    を上記構造体に取り付けると共に、上記アーム装置は、
    上記測定素子を支持する複数のリンクを有し且つその複
    数のリンクをアーム軸方向に連結したアームリンク体
    と、このアームリンク体を駆動することにより、上記複
    数のリンクに支持されている上記測定素子を上記測定位
    置に設置するアーム駆動システムとを備えたことを特徴
    とする測定素子を用いた点検装置。
  2. 【請求項2】 前記アーム駆動システムは、前記構造体
    に対して前記アームリンク体を所定の方向に沿って移動
    させながら、この方向に対して前記測定位置側に向けた
    角度で突出させるアーム移動手段と、このアーム移動手
    段により突出させられる上記アームリンク体のアーム姿
    勢を直線状に維持するアーム姿勢維持手段とを備えた請
    求項1記載の測定素子を用いた点検装置。
  3. 【請求項3】 前記アーム移動手段は、前記アームリン
    ク体の移動及び突出をガイドするガイド体と、このガイ
    ド体に対して上記アームリンク体をアーム駆動させる駆
    動機構とを備えた請求項2記載の測定素子を用いた点検
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド体は、前記アームリンク体の
    突出時に前記測定位置側に向けた角度に開く開閉自在の
    扉を備えた請求項3記載の測定素子を用いた点検装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動機構は、ナットを支持する送り
    ネジを有し且つその送りネジを回転させて上記ナットを
    当該送りネジの軸方向に沿ってスライドさせるスライド
    機構であり、上記ナットを前記アームリンク体に固定し
    た請求項3又は4記載の測定素子を用いた点検装置。
  6. 【請求項6】 前記スライド機構は、前記送りネジを外
    部から強制的に回転させる機構を備えた請求項5記載の
    測定素子を用いた点検装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のリンクの内の隣接するリンク
    は、互いの連結軸を中心として前記直線状のアーム姿勢
    で定まる角度と上記直線状のアーム姿勢の片側に向けて
    制限された所定角度との間で揺動自在のリンクである請
    求項2乃至6のいずれか1項記載の測定素子を用いた点
    検装置。
  8. 【請求項8】 前記アーム姿勢維持手段は、索状体及び
    この索状体の両端部の内の一方に連結される弾性体を備
    え、上記索状体の両端部の内の他方を前記複数のリンク
    の夫々の連結軸の片側を通して上記複数の内の先端側の
    リンクに固定し、上記弾性体を上記複数の内の後端側の
    リンクに固定した請求項7記載の測定素子を用いた点検
    装置。
  9. 【請求項9】 前記アーム姿勢維持手段は、板バネを備
    え、この板バネの両端部を前記複数のリンクの夫々の連
    結軸の片側を通して上記複数の内の先端側及び後端部に
    固定した請求項7記載の測定素子を用いた点検装置。
  10. 【請求項10】 前記アーム姿勢維持手段は、前記複数
    のリンクの夫々の連結軸に回転自在に連結される複数の
    プーリと、この複数の内の隣接するプーリを互い違いに
    連結する複数のベルトとを備え、上記複数の内の後端側
    のプーリの回転角度を拘束すると共に、上記複数の内の
    先端側のプーリの回転角度を上記複数の内の先端側のリ
    ンクに対して所定角度に制限した請求項7記載の測定素
    子を用いた点検装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のリンクは、枠状体である請
    求項1乃至10のいずれか1項記載の測定素子を用いた
    点検装置。
  12. 【請求項12】 前記構造体は、回転電機の回転子体及
    び固定子体であり、前記測定位置は、上記固定子体に指
    定された固定子巻線の間隙の位置であると共に、前記所
    定の方向が上記回転子体の軸方向となるように前記アー
    ム装置を上記回転子体に取り付けた請求項2記載の測定
    素子を用いた点検装置。
  13. 【請求項13】 前記アーム装置を円柱面周方向移動装
    置を介して前記回転子体に取り付けた請求項12記載の
    測定素子を用いた点検装置。
  14. 【請求項14】 前記円柱面周方向移動装置は、前記回
    転子体の円周方向に沿って取り付け自在の歯付きベルト
    を有するベルト体と、その歯付きベルトに噛み合う歯付
    きプーリを回転自在に駆動させる駆動体と、上記円周方
    向に沿って取り付け自在の索状体とを備え、上記回転子
    体に上記ベルト体を巻き付け、このベルト体上に上記駆
    動体を配置し、この駆動体を上記ベルト体側に押し付け
    るように上記索状体を上記回転子体に巻き付けると共
    に、上記駆動体に前記アーム装置を取り付けた請求項1
    3記載の測定素子を用いた点検装置。
  15. 【請求項15】 前記ベルト体は、ベルト及びこのベル
    トを巻き上げ可能な巻上装置を備え、前記歯付きベルト
    の両端側に上記ベルトを取り付け、このベルトを上記巻
    上装置で巻き上げることにより、上記歯付きベルトを上
    記回転子体に巻き付け固定した請求項14記載の測定素
    子を用いた点検装置。
  16. 【請求項16】 前記索状体の両端部の内の一方にベル
    トを取り付け、その索状体の両端部の内の他方に上記ベ
    ルトを巻き上げ可能な巻上装置を取り付け、この巻上装
    置で上記ベルトを巻き上げることにより、上記索状体を
    上記回転子体に巻き付け固定した請求項14又は15記
    載の測定素子を用いた点検装置。
  17. 【請求項17】 前記索状体に張力調整器を設けた請求
    項16記載の測定素子を用いた点検装置。
  18. 【請求項18】 前記円柱面周方向移動装置は、前記回
    転子体の円周方向に沿って取り付け自在のローラチェー
    ンと、このローラチェーンに噛み合うスプロケットを回
    転自在に駆動させる駆動体とを備え、上記回転子体に上
    記ローラチェーンを巻き付け、このローラチェーン上に
    上記駆動体を配置し、この駆動体を上記ローラチェーン
    側に押し付けるように上記索状体を上記固定子体に巻き
    付けると共に、上記駆動体に前記アーム装置を取り付け
    た請求項13記載の測定素子を用いた点検装置。
  19. 【請求項19】 前記アーム装置における前記回転子体
    の軸方向の位置及び前記円柱面周方向移動装置における
    前記回転子体の円周方向の位置の夫々の原点を設定する
    手段を更に備えた請求項13乃至18のいずれか1項記
    載の測定素子を用いた点検装置。
  20. 【請求項20】 前記測定素子は、略円形状の測定素子
    であり、この測定素子をプローブを介して前記アームリ
    ンク体に取り付けると共に、当該プローブは、上記アー
    ムリンク体に取り付けられるベース体と、このベース体
    の両側に取り付けられる伸縮自在の蛇腹部と、この蛇腹
    部に空気を供給及び排出させる手段とを備え、上記蛇腹
    部の少なくとも一方に上記測定素子を取り付けた請求項
    1乃至19のいずれか1項記載の測定素子を用いた点検
    装置。
  21. 【請求項21】 回転電機の固定子巻線の静電容量を測
    定する略円形状の測定素子と、この測定素子を支持する
    プローブと、このプローブを支持する持ち運び自在の棒
    状体とを備えると共に、上記プローブは、ベース体と、
    このベース体の両側に取り付けられる伸縮自在の蛇腹部
    と、この蛇腹部に空気を供給及び排出させる手段とを備
    え、上記蛇腹部の少なくとも一方に上記測定素子を取り
    付けたことを特徴とする測定素子を用いた点検装置。
  22. 【請求項22】 回転電機の固定子巻線の静電容量を測
    定する測定素子と、この測定素子を上記回転電機の回転
    子体の軸方向に沿って移動させると共に、上記固定子巻
    線の間隙に指定された測定位置に位置決めさせる移動シ
    ステムとを備え、この移動システムは、サーボモータを
    有する駆動機構と、上記測定素子による静電容量の測定
    時に当該サーボモータの巻線が非励磁状態となるように
    制御する制御手段とを備えたことを特徴とする測定素子
    を用いた点検装置。
  23. 【請求項23】 前記制御手段は、前記測定素子による
    静電容量の測定時にサーボモータの回転角が非検出状態
    となるように制御する手段を備えた請求項22記載の測
    定素子を用いた点検装置。
  24. 【請求項24】 複数のリンクを有し且つその複数のリ
    ンクをアーム軸方向に連結したアームリンク体と、この
    アームリンク体を所定の方向に沿って移動させながら、
    この方向に対して所定の角度で突出させるアーム移動手
    段と、このアーム移動手段により突出させられる上記ア
    ームリンク体のアーム姿勢を直線状に維持するアーム姿
    勢維持手段とを備えたことを特徴とするアーム装置。
  25. 【請求項25】 前記複数のリンクの内の隣接するリン
    クは、互いの連結軸を中心として前記直線状のアーム姿
    勢で定まる角度と当該直線状のアーム姿勢の片側に向け
    て制限された所定角度との間で揺動自在のリンクである
    請求項24記載のアーム装置。
  26. 【請求項26】 円柱状構造体の円周方向に沿って取り
    付け自在の歯付きベルトを有するベルト体と、その歯付
    きベルトに噛み合う歯付きプーリを回転自在に駆動させ
    る駆動体と、上記円周方向に沿って取り付け自在の索状
    体とを備え、上記円柱状構造体に上記ベルト体を巻き付
    け、このベルト体上に上記駆動体を配置し、この駆動体
    を上記ベルト体側に押し付けるように上記索状体を上記
    円柱状構造体に巻き付けたことを特徴とする円柱面周方
    向移動装置。
  27. 【請求項27】 前記アーム駆動システムは、前記アー
    ム移動手段により前記アームリンク体と共に突出させら
    れる前記測定素子の突出後のベース姿勢を当該アームリ
    ンク体のアーム姿勢に対して所定の角度に維持する手段
    を更に備えた請求項2記載の測定素子を用いた点検装
    置。
  28. 【請求項28】 前記アーム駆動システムは、前記アー
    ム移動手段により前記アームリンク体が移動及び突出さ
    せられるときに前記固定子巻線の半径方向の巻線幅を検
    出し、その検出値を用いて当該固定子巻線の測定位置を
    指定する手段を更に備えた請求項12記載の測定素子を
    用いた点検装置。
  29. 【請求項29】 前記アーム駆動システムは、前記固定
    子巻線の半径方向の所望の位置に前記測定素子を位置決
    めする手段を更に備えた請求項12記載の測定素子を用
    いた点検装置。
  30. 【請求項30】 前記円柱面周方向移動装置は、前記測
    定素子を取り付けたアーム装置を前記回転子体の周方向
    に自在に移動させる装置である請求項13記載の測定素
    子を用いた点検装置。
  31. 【請求項31】 前記円柱面周方向移動装置は、前記測
    定素子の固定子巻線の隙間への周方向の挿入位置を決定
    する手段を備えた請求項30記載の測定素子を用いた点
    検装置。
  32. 【請求項32】 前記円柱面周方向移動装置は、前記ア
    ーム装置に対する前記測定素子の配置状態に基づいて当
    該アーム装置の周方向移動を制限する手段を備えた請求
    項30記載の測定素子を用いた点検装置。
  33. 【請求項33】 前記蛇腹部は、複数の蛇腹部であり、
    この複数の蛇腹部が収縮時に少なくとも前記測定素子を
    覆うカバーを前記プローブが備えた請求項20記載の測
    定素子を用いた点検装置。
  34. 【請求項34】 前記測定素子は銅箔で構成され、この
    銅箔をクッション材の一方の面に張り付け、このクッシ
    ョン材の他方の面を接地用銅箔で覆い、その接地用銅箔
    を絶縁材を介して前記プローブに取り付けた請求項20
    記載の測定素子を用いた点検装置。
  35. 【請求項35】 前記ベース体の両側のそれぞれに前記
    蛇腹部を介して測定素子を取り付け、この両側の測定素
    子を互いに切り換えて測定する手段を備えた請求項20
    記載の測定素子を用いた点検装置。
  36. 【請求項36】 前記棒状体は、前記プローブを前記回
    転電機の軸方向および半径方向に自在にスライドさせる
    手段を備え、前記プローブは、前記固定子巻線の隙間で
    前記測定素子を周方向に揺動自在に位置決めする手段を
    備えた請求項21記載の測定素子を用いた点検装置。
  37. 【請求項37】 前記蛇腹部は、複数の蛇腹部である請
    求項21記載の測定素子を用いた点検装置。
  38. 【請求項38】 回転電機の固定子巻線の静電容量を測
    定するための測定素子と、この測定素子を支持するプロ
    ーブと、このプローブを揺動自在に支持する棒状体とで
    構成したことを特徴とする測定素子を用いた点検装置。
  39. 【請求項39】 測定素子を用いた点検装置を使用して
    回転電機の固定子巻線の隙間に指定された測定位置に上
    記測定素子を位置決めし、その測定素子を用いて上記固
    定子巻線との間の非接触状態における静電容量を初期値
    として測定し、その後で当該固定子巻線に接触させ、そ
    の接触状態における静電容量を測定することを特徴とす
    る回転電機固定子巻線の静電容量測定方法。
  40. 【請求項40】 前記静電容量を測定するステップの前
    に、測定素子に帯電している電荷を放電させるステップ
    を用いる請求項39記載の回転電機固定子巻線の静電容
    量測定方法。
  41. 【請求項41】 前記測定位置として、前記固定子巻線
    の鉄心端部から機外に延びる露出部分の内のコロナ防止
    処置が施される部分を外した部分を用いる請求項39ま
    たは40記載の回転電機固定子巻線の静電容量測定方
    法。
  42. 【請求項42】 測定素子を用いた点検装置を使用して
    回転電機の固定子巻線の隙間に指定された測定位置に測
    定素子を位置決めし、その測定素子を上記固定子巻線に
    接触させて静電容量を測定すると共に、この静電容量値
    を評価するデータとして、上記固定子巻線との間の上記
    測定素子の接触状態に関する抵抗値を計測することを特
    徴とする回転電機固定子巻線の静電容量測定方法。
  43. 【請求項43】 前記測定素子を用いた点検装置とし
    て、その測定素子を少なくとも上記固定子巻線の隙間で
    空間的に自在に移動させるアーム装置を用いる請求項4
    2記載の回転電機固定子巻線の静電容量測定方法。
  44. 【請求項44】 前記抵抗値を計測する工程として、前
    記抵抗値を計測しながら、前記アーム装置を駆動させて
    前記固定子巻線の測定位置を自動探索させる工程を用い
    る請求項43記載の回転電機固定子巻線の静電容量測定
    方法。
  45. 【請求項45】 前記測定素子の測定周波数として、1
    kHz近傍の周波数を用いる請求項39乃至44のいず
    れか1項記載の回転電機固定子巻線の静電容量測定方
    法。
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