JP3610057B2 - 線状部材の径測定方法および同装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状部材の径測定方法および同装置に関するものであって、特に、ワイヤロープや異形鋼棒などその表面に凹凸のある線状部材の径測定に適した径測定方法および同装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からワイヤロープを使用する駆動機構として、ワイヤロープの巻き上げ及び巻き降ろしに伴いゲート開閉を行うダムや河川用ゲートなどの開閉機構が一般に知られている。また、ロープウェイやケーブルカーなどの輸送機構、さらにクレーン等の搬送機構も周知のところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ワイヤロープを用いた上記各機構は、いずれも過大な引張荷重が作用する過酷な条件下でワイヤロープを使用するものであり、ワイヤロープの寿命や劣化による強度低下、あるいは損傷を早期に探知し、必要に応じて交換や補修を行うことが機能性や安全性を確保する上で不可欠である。そこで、一般には、定期的にワイヤロープの径測定を行うことにより、その結果から劣化や損傷を探知することが行われている。
【0004】
しかしながら、上記のようなワイヤロープの径測定は、今なお、作業者がノギスを用いて行うという原始的方法に依存しており、極めて作業性が悪いものである。また、作業時間の制約からワイヤロープの全体を測定することは現実には行われておらず、信頼性の上でも改善の余地がある。
【0005】
そこで、係る測定作業をより効率良く行えるようにすること、より好ましくは自動化することが望まれている。なお、ワイヤロープは、複数本のストランドが撚り合わされてその表面には凹凸が存在しており、径測定は、通常凸部を基準にして行うのが原則である。従って、測定を自動化する場合でも、ワイヤロープの凸部を基準として径測定が正確に行われるようにする必要がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、ワイヤロープなどの径測定を効率良く、かつ正確に行うことができる線状部材の径測定方法および同装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の径測定方法は、線状部材に対してその径方向外側から一対の測定補助部材を弾性的に接触させた状態で、これら測定補助部材を挟んで線状部材とは反対側にそれぞれ配設される一対の非接触式の距離センサにより該センサから測定補助部材の所定の検出位置までの距離を検出し、前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の前記検出位置までの距離および前記両距離センサの配置間隔を含む既知情報と、前記各距離センサによる検出値とに基づいて前記線状部材の径を求めるようにしたものである(請求項1)。
【0008】
この測定方法によると、ノギスを用いることなく線状部材の径を簡単かつ効率良く求めることができる。しかも、この方法では、測定補助部材を線状部材の表面に弾性的に接触させた状態で該測定補助部材までの距離を検出して線状部材の径を求めるので、例えばワイヤロープであっても、ロープ表面に形成されるストランドの凹凸のうち凸部を基準とした正確な径測定を行うことが可能となる。
【0009】
この方法においては、例えば板状の測定補助部材を線状部材に接触させ、その接触面と反対側の面までの距離を前記距離センサにより検出し、前記測定補助部材の板厚および両距離センサの配置間隔を既知情報として、両距離センサの配置間隔から各距離センサの検出値および各測定補助部材の板厚を減算することにより前記線状部材の径を求めるのが好ましい(請求項2)。
【0010】
この方法によれば、「前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の検出位置までの距離」が測定補助部材の板厚となるので、既知情報について誤差が生じる余地が少なくなり、その結果、求められる径の信頼性が向上する。
【0011】
一方、本発明の径測定装置は、線状部材に対してその径方向外側から弾性的に接触する一対の測定補助部材と、前記径方向であって前記測定補助部材を挟んで線状部材とは反対側にそれぞれ配設され、前記測定補助部材の所定の検出位置までの距離を検出する一対の非接触式の距離センサと、前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の前記検出位置までの距離および前記両距離センサの配置間隔を含む既知情報を記憶する記憶手段と、前記既知情報と前記各距離センサによる検出値とに基づいて前記線状部材の径を演算する演算手段とを備えているものである(請求項3)。
【0012】
この装置によると、線状部材の径方向両側に配置される距離センサにより、該センサから測定補助部材までの距離が検出され、この検出値と記憶手段に記憶されている各距離センサの配置間隔等の既知情報とに基づいて演算手段により線状部材の径が自動的に求められる。従って、線状部材をその軸方向に相対的に移動させることにより、線状部材の径をその長手方向に亘って連続的に測定することが可能となる。なお、測定補助部材までの距離を非接触式の距離センサにより測定するため、振動による測定値への影響が少なく、また耐久性も良いものとなる。
【0013】
この装置において、前記測定補助部材は、前記線状部材に沿ってその軸方向に延び、かつ線状部材の前記径方向外側から内側に向かって円弧状に撓められた状態で支持される板ばねであって、その円弧状の撓み部分が前記線状部材に対して押し付けられるように設けられ、前記距離センサは、前記検出位置として前記線状部材に対する前記板ばねの接触面とは反対側の面までの距離を検出するように設けられ、前記演算手段は、前記板ばねの板厚および両距離センサの配置間隔を既知情報として、両距離センサの配置間隔から各距離センサの検出値および各板ばねの板厚を減算することにより前記線状部材の径を求めるように構成されているのが好ましい(請求項4)。
【0014】
この構成によれば、測定補助部材が板ばねからなる極めて簡単な構成であるため、装置構成の簡素化および低廉化を図る上で有利となる。また、「前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の検出位置までの距離」が板ばねの板厚となるので、既知情報について誤差が生じる余地が少なくなる。従って、測定結果の信頼性を高めることが可能となる。
【0015】
なお、線状部材としてワイヤロープの径を測定する場合には、前記測定補助部材は、ワイヤロープに対する接触面が該ワイヤロープを構成するストランドのうちその長手方向に隣接する2本のストランドに跨るように設けられているのが好ましい(請求項5)。
【0016】
勿論、測定補助部材がワイヤロープのストランド1本に対して接触するような構成、あるいは測定補助部材の接触面が3本以上の隣接するストランドに跨るような構成であっても構わないが、上記のように接触面が2本のストランドに跨る構成であれば、実施形態中で詳しく説明するように、ワイヤロープに対する接触面積が適当であって、距離センサの検出部をある程度広く確保することができるとともに、摩耗を抑えることができるので合理的な構成が達成されるというメリットがある。
【0017】
また、請求項3の構成において、前記測定補助部材は、前記線状部材の径方向に変位可能に支持され、かつ同方向であって前記線状部材とは反対側に前記距離センサによる検出部を有するとともに、前記線状部材に当接する案内用のローラ部材を有し、前記線状部材側に付勢力を与える付勢手段により付勢されて前記ローラ部材が線状部材に接触し得るように構成されているものであってもよい(請求項6)。
【0018】
この構成によると、測定補助部材がローラ部材を介して線状部材に対して接触するので、線状部材をその軸方向に相対的にスムーズに移動させながら測定を行うことが可能となる。
【0019】
また、請求項3から請求項6の装置においては、上記のような記一対の測定補助部材および一対の距離センサを一組としてこれが複数組設けられ、各組が線状部材の回りに異なる角度間隔で配置されることにより、前記線状部材の互いに異なる方向の径を測定し得るように構成されているのが好ましい(請求項7)。
【0020】
この構成によれば、線状部材をその軸方向に相対的に移動させることにより、その長手方向の任意の位置において複数方向の測定値(径)を得ることが可能となるので、より信頼性の高い測定結果を得ることが可能となる。
【0021】
なお、請求項3乃至7の径測定装置においては、前記線状部材を挿通する筐体が設けられ、この筐体の内部に前記一対の測定補助部材および一対の距離センサが組み込まれるものであって、前記筐体は、前記線状部材の軸方向の割線に沿って開閉可能に連結される一対の単位体からなり、開放状態でその開放部分を通じて線状部材を筐体内に挿入し得るように構成され、線状部材を挿入した状態で前記筐体を閉止状態とすることにより、前記一対の測定補助部材がそれぞれ線状部材に対してその径方向外側から弾性的に接触するように前記測定補助部材および距離センサが組み込まれているのが好ましい(請求項8)。
【0022】
この構成によると、筐体を開放状態として両単位体の間に線状部材を挿入した後、単位体同士を重ね合わせて筐体を閉止状態とすれば、自ずと測定補助部材が線状部材に対してその径方向外側から弾性的に接触した状態となるため、線状部材に対して装置を簡単に装着することができる。このような構成は、特に、障害物の存在により線状部材の途中部分に装置を装着せざるを得ない場合にメリットがある。
【0023】
なお、この装置においては、前記筐体を線状部材に沿って相対的に移動させる駆動手段を有しているのがより好ましい(請求項9)。
【0024】
この構成によれば、自動的に線状部材と筐体とを相対的に移動させながら線状部材の径をその軸方向に亘って連続的に測定することが可能となり、測定作業を極めて効率的に行うことが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る径測定装置を河川用ゲートの開閉用ワイヤロープの径測定に使用している状態を概略的に示している。この図において符号1は河川用ゲートのゲート本体であり、ゲート壁2に昇降可能に支持されている。ゲート壁2の上部4には巻上装置6が設置されており、この巻上装置6から導出されたワイヤロープ5(以下、単にロープ5という)がゲート本体上部に固定された滑車3に掛渡された状態で、その端部がゲート壁上部4に固定されている。これにより巻上装置6の作動によりロープ5が巻取られ、あるいは送出されると、ゲート本体1が昇降して河川用ゲートを開閉するように構成されている。
【0027】
径測定装置は、同図に示すように、ロープ5に装着される装置本体10と、ロープ5に沿って装置本体10を移動させるための駆動装置12(駆動手段)と、例えばゲート壁上などに設置されて前記装置本体10等を遠隔操作するとともに、装置本体10から出力されるデータを処理する制御装置14とを備えている。
【0028】
駆動装置12は、同図に示すように、ゲート本体1の近傍とゲート壁上部4との間にわたって上記ロープ5と略平行な状態で上下方向に懸架されるローラチェーン12a(以下、チェーン12aと略す)と、このチェーン12aを挿通した状態で前記装置本体10に一体に固定される駆動装置本体12bとから構成されている。
【0029】
駆動装置本体12bは、図示を省略するが、その内部にチェーン12aを案内する案内部と、この案内部によって案内されるチェーン12aに噛合するスプロケットとを備えており、電動モータにより前記スプロケットが回転駆動されることによりチェーン12aに沿って移動するように構成されている。つまり、このように駆動装置本体12bがチェーン12aに沿って移動することにより、この駆動装置本体12bに固定された装置本体10が一体にロープ5に沿って移動するようになっている。
【0030】
なお、駆動装置本体12bの前記電動モータには例えばエンコーダなどの位置検出手段が組み込まれており、装置本体10の移動に伴い装置本体10の移動量に対応した信号が制御装置14に出力されるようになっている。
【0031】
図2および図3は、ロープ5に装着された状態の前記装置本体10を概略的に示しており、図2は正面図、図3は平面図(図2のA矢視図)でそれぞれ装置本体10を示している。なお、これらの図では便宜上、駆動装置本体12bは省略している(図4,図5についても同じ)。
【0032】
これらの図に示すように、装置本体10は上下端面に挿通孔21を有した中空円筒形状の筐体20を有している。
【0033】
筐体20の上端面および下端面には、それぞれロープ5に沿って装置本体10を案内するための案内ローラ26が設けられており、図示の例では、上端面および下端面にそれぞれ4つの案内ローラ26がロープ5を四方から囲むように等間隔(ロープ周りに等間隔)で設けられている。各案内ローラ26は取付台27に回転自在に支持され、この取付台27に形成された長孔29にボルト28が挿入されてこれが筐体20に螺合装着されることにより固定されている。従って、取付台27の固定位置を前記長孔29の範囲内で調整することにより、ロープ5の径に応じて案内ローラ26の位置を図3中に矢印で示すように移動し得るように構成されている。
【0034】
筐体20は、割線Clに沿ってその径方向に分割される同一形状の2つの単位体20a,20bから構成されている。各単位体20a,20bは、ヒンジ22を介して互いに縦軸回り(ロープ5と平行な軸)に回動可能に連結されており、これにより図3の実線に示すように装置本体10(筐体20)が単位体20a,20bを互いに重ね合わせた閉止状態と、単位体20a,20bを離間させた開放状態とになるように構成されている。また、筐体20におけるヒンジ22の反対側(径方向における反対側)には止金具24が設けられており、この止金具24により両単位体20a,20bを上記閉止状態にロックできるように構成されている。
【0035】
なお、筐体20は、このように単位体20a,20bからなる分割構造を有しているが、以下の説明では、便宜上、特に必要な場合を除き、単位体20a,20bを区別することなく筐体20として説明することにする。
【0036】
図4および図5は、装置本体10の内部構造を示す断面図であり、図4は縦断面で、図5は平断面でそれぞれ装置本体10の内部構造を示している。なお、これらの図では、便宜上、前記案内ローラ26は省略している。
【0037】
これらの図に示すように、装置本体10の内部には、ロープ5を挟んでその半径方向両側に配置される一対の距離検出手段32(第1距離検出手段32という)と、これら第1距離検出手段32に対して周方向(ロープ回り)に90°ずれた配置で同じくロープ5を挟んでその半径方向両側に配置される一対の距離検出手段33(第2距離検出手段33という)とが組み込まれている。
【0038】
各距離検出手段32,33は、いずれもロープ5に接触して測定面を形成する板ばね34(測定補助部材)と、レーザ変位計38(距離センサ)とを備えた共通の構成を有している。
【0039】
板ばね34は、ばね鋼から形成された上下方向に細長の短冊状の形状を有し、図4に示すように、筐体20の径方向外側から内側に向かって円弧状に撓められた状態で該筐体20に支持されている。具体的には、ロープ5と直交する軸36回りに回動可能な支持ソケット35が筐体20の上下内壁面近傍にそれぞれ設けられ、板ばね34の上下端部がこれら支持ソケット35にそれぞれ挿入されることにより、上記のように円弧状に撓められた状態で、かつある程度自在性をもった状態で板ばね34が支持されている。そして、装置本体10がロープ5に装着された同図に示す状態では、その円弧状の撓み部分の頂部がロープ5に対してその外側から押し付けられてロープ5に対して弾性的に接触するように構成されている。そして、接触面とは反対側の面(図4では左右外側の面)により前記レーザ変位計38による測定面を形成するように構成されている。なお、当実施形態では、上述のように板ばね34がロープ5に対して押し付けられると、図7(a)に示すように板ばね34の接触面(押し付け面)がロープ5を構成するストランド5aのうちちょうどロープ長手方向に隣接する2本のストランド5aに跨るように、板ばね34の長手方向の寸法や支持位置、あるいはロープ5と板ばね34との相対的な位置関係が設定されている。
【0040】
レーザ変位計38は、例えば赤色半導体レーザ変位径であって、レーザ光の照射部と受光部とを有し、照射部からレーザ光を照射し、測定面で反射して受光部に入射するレーザ光の受光位置に基づいてレーザ変位計38から測定面までの距離を非接触で測定し、その距離に対応する電気信号を制御装置14に出力するものである。このレーザ変位計38は、板ばね34を挟んでロープ5とは反対側(径方向における板ばね34の外側)に配置されており、円弧状に撓められた前記板ばね34の頂部に対応する位置にレーザ光を照射するように筐体20の内壁面に固定されている。
【0041】
前記各第1距離検出手段32は、レーザ変位計38から照射されるレーザ光の光軸がちょうどロープ5の軸心を通り、ロープ5の長手方向と直交する共通の線分上に位置するように互いに対向して筐体20に組付けられている。同様にして前記各第2距離検出手段33も筐体20に組付けられている。
【0042】
また、一対の第1距離検出手段32および一対の第2距離検出手段33は、図5に示すように、それぞれ一方側の各手段32,33が筐体20の一方側の単位体20aに組付けられ、他方側の各手段32,33が筐体20の他方側の単位体20bにそれぞれ組付けられている。これにより装置本体10を開放状態とすると、第1距離検出手段32同士、および第2距離検出手段33同士がそれぞれ分離された状態となり、各第1距離検出手段32、および各第2距離検出手段33の間に対してロープ5を容易に介在させて装置本体10に対してロープ5を挿通した状態とすることができ、また、逆にこの状態から容易にロープ5を取出せるように構成されている。
【0043】
なお、図示を省略しているが、装置本体10の内部には、レーザ変位計38のアンプやA/D変換器等の距離検出手段32,33の関連装置が収納されている。
【0044】
制御装置14は、装置本体10および駆動装置12を統括的に制御するもので、装置本体10等の電源、各種ドライバおよび操作パネルなどが含まれるとともに、前記各距離検出手段32,33のレーザ変位計38から出力される測定データに基づいてロープ5の径を演算する演算装置(演算手段)、およびその演算結果を記憶する記憶装置などが含まれている。
【0045】
ここで、本発明に係るロープ5の径の測定方法(演算装置によるロープ5の径の演算)について図6を用いて説明する。
【0046】
この装置では、上述のようにロープ5を挟んで互いに対向して配設された一対の第1距離検出手段32(第2距離検出手段33)において、それぞれレーザ変位計38によりロープ5に押し付けられた板ばね34までの距離L1,L2を測定する。このようにレーザ変位計38から板ばね34までの距離L1,L2が求まれば、各第1距離検出手段32のレーザ変位計38の間隔Lおよび板ばね34の板厚tは固定値(既知の設計値)であるため、ロープ5の径Dは、以下の式に基づいて求めることができる。
D=L−(2t+L1+L2)
【0047】
従って、前記演算装置は、各第1距離検出手段32(各第2距離検出手段33)のレーザ変位計38の間隔Lおよび板ばね34の板厚tを予め既知情報としてその内部記憶手段に記憶しておき、各レーザ変位計38からの測定データ(距離L1,L2)が入力されると、この距離L1,L2と記憶手段に記憶された既知情報(すなわちレーザ変位計38の間隔Lおよび板ばね34の板厚t)に基づいてロープ5の径Dを演算するように構成されている。
【0048】
なお、装置本体10には、上述のように一対の1距離検出手段32と一対の第2距離検出手段33とがロープ周りに90°ずれた配置で設けられており、従って、前記演算装置では、各距離検出手段32,33による距離L1,L2の測定に基づいて演算処理を行うことにより、互いに直交する二方向の径D1,D2を演算する。そして、その結果を駆動装置本体12bのエンコーダから出力される移動量に関する情報に対応付けて前記記憶装置に記憶するようになっている。
【0049】
次に、以上のように構成された径測定装置を用いたロープ5の径測定作業について説明する。
【0050】
まず、準備作業として、駆動装置本体12bを装置本体10から取外した状態で駆動装置12を設置する。具体的には、駆動装置本体12bにチェーン12aを挿通した状態で、このチェーン12aをゲート本体1の近傍とゲート壁上部4との間にわたって上記ロープ5と略平行な状態で上下方向に懸架する。
【0051】
次いで、装置本体10をロープ5に装着する。この装着は、前記止金具24を解除して図3の二点鎖線に示すように装置本体10を開放状態とし、この状態で装置本体10をロープ5の外側から被せた後、装置本体10を閉止状態とし、止金具24を止めて該閉止状態にロックすることにより行う。このようにすると、図2及び図3に示すように挿通孔21を介してロープ5が装置本体10に挿通された状態となり、また、その内部においては、図4及び図5に示すように距離検出手段32,33の各板ばね34がロープ5に押し付けられた状態となる。
【0052】
ロープ5への装置本体10の装着が完了したら、駆動装置本体12bをボルトナット等の連結部材により装置本体10に固定するとともに、装置本体10を滑車3の近傍に配置する。これにより測定作業の準備が完了する。
【0053】
作業準備が完了したら、前記駆動装置本体12bの駆動により装置本体10をロープ5に沿って一定の速度で移動させて測定を開始する。このようにすると、装置本体10の移動に伴い、前記レーザ変位計38から板ばね34までの距離L1,L2が連続的に検出され、そのデータが前記演算装置に出力される。そして、演算装置においてこの距離L1,L2と既知データ(間隔L,厚みt)とに基づいてロープ5の径D1,D2が演算され、求められた径D1,D2が前記エンコーダからの出力情報と共に記憶装置に順次記憶されることとなる。
【0054】
こうして装置本体10をロープ上端まで移動させることによりロープ5の径測定が終了したら、駆動装置本体12bを反転駆動させて装置本体10を滑車3の近傍まで移動させ、その後、上記の準備作業と逆の手順で装置本体10等をロープ5から取外すことにより一連の径測定作業が終了することとなる。なお、この測定作業においては、例えばロープ5の径D1,D2をモニターし、必要に応じて装置本体10を往復移動させることにより特定箇所の測定を複数回行うようにしてもよく、また、ロープ上端から滑車近傍まで装置本体10を戻す際にも径測定を行うことよりロープ5の全体に亘って径測定を二度行うようにしてもよい。
【0055】
以上のような径測定装置(方法)によると、上述のようにロープ5に装置本体10を装着し、これをロープ5に沿って移動させるだけで、ロープ5の径測定をその長手方向に連続して自動的に行うことができる。しかも、上述のように板ばね34をロープ5に押し付け、この板ばね34までの距離L1,L2を測定してロープ5の径を求めるので、ストランド5aによる凹凸のうちその凸部を基準とした正確な径測定を行うことができる。従って、ノギスを使った従来の原始的な方法に比べ、ロープ5の径測定作業を極めて効率的に行うことができる。また、作業者が高所に昇って測定作業を行う必要も無くなるため、危険性の高い作業から作業者を解放することができるという効果もある。
【0056】
また、当実施形態では、板ばね34により測定面を形成してレーザ変位計38により測定を行うが、この際、上述したように(図7(a)に示すように)、板ばね34が、ロープ5を構成するストランド5aのうち、ちょうどロープ長手方向に隣接する2本のストランド5aに跨るように構成されているので、組立性および機能性を確保した合理的な構成が達成されるという効果もある。すなわち、例えば図7(b)に示すように板ばね34が1本のストランド5aに対して押し当てられるような状態、あるいは図7(c)に示すように板ばね34の押し付け面が3本(あるいはそれ以上)のストランド5aに跨るように構成することも考えられる。しかし、図7(b)の場合は、結局、ロープ5に対して板ばね34が十分に押し付けられた状態ではないため振動等により板ばね34がロープ5から離れ易くなることが考えられる。また、接触面積が狭くなる結果、レーザ光を照射すべき範囲も狭くなり、いきおいレーザ変位計38の組付けに高い精度が要求されるなど、組立性が悪くなることも考えられる。一方、図7(c)の場合には、ロープ5に対して板ばね34が十分に押し付けられており、接触面積も大きいため上記のような問題は無いが、逆に、板ばね34の摩耗による劣化が早くなり、板ばね34のメンテナンスサイクルが短くなることが考えられる。従って、いずれの場合も組立性と機能性を両立させるこが難しい。これに対して、図7(a)の場合には、ロープ5に対する押し付け圧力および面積共に適当であるため、レーザ光を照射すべき範囲もある程度広くなり、レーザ変位計38の組付けに高い精度が要求されることがなく、また、板ばね34の摩耗も抑えることができる。従って、組立性および機能性を良好に確保した合理的な構成が達成される。
【0057】
また、上記のように非接触式のレーザ変位計38により板ばね34までの距離を測定するため、測定中の振動による測定値への影響が少なく、また、耐久性が良いものとなるという利点もある。
【0058】
なお、この装置本体10では上記のように板ばね34をロープ5に接触させるため、磨耗による劣化が生じた場合に板ばね34を交換する必要が生じる。また、ロープ5の径が異なればそれに応じて板ばね34が適切に接触し得るように長さの異なる板ばね34に交換することが必要となるが、上述の通り、この装置本体10では、板ばね34を円弧状に撓めて使用する構成であるため、このような板ばね34の交換を容易に行うことができるという利点がある。すなわち、板ばね34と支持ソケット35とをネジなどの固定手段を用いて固定しなくても、通常の使用状態下では撓みによる弾発力により板ばね34が支持ソケット35から抜け落ちることがない。そのため、支持ソケット35に板ばね34の端部を差込んでおくただそれだけで板ばね34を支持することができる。従って、必要な場合は、支持ソケット35に対して板ばね34を作業者が抜き差しするだけで簡単に交換することができるという利点がある。
【0059】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態の径測定装置の基本的な構成は第1の実施形態と共通しているため、以下の説明では、第1の実施形態との相違点についてのみ詳細に説明することにする。
【0060】
図8は、第2の実施形態に係る径測定装置の装置本体10を示す縦断面図であり、第1の実施形態の図4に対応するものである。
【0061】
第2の実施形態の装置本体10は、距離検出手段32,33の構成が次の点で第1の実施形態と相違している。すなわち、第2の実施形態の距離検出手段32,33では、測定面を形成する部材として板ばね34の代わりに揺動板42が設けられている。この揺動板42は、同図および図9に示すように、筐体20の上壁面近傍から垂下するアーム44の先端(下端)に、ロープ5と直交する軸43を介して該軸回りに回動可能な状態で連結されている。アーム44の基端部(上端)は、前記軸43と平行な軸45を介して該軸回りに回動可能な状態で筐体20に支持されるとともに、この軸45に挿通されたねじりばね46の弾発力により先端がロープ5に接近する方向(図9では時計回り)に付勢されており、これによって前記揺動板42がロープ5に対してその外側から弾性的に押し付けられるようになっている。
【0062】
そして、図8に示すように揺動板42がロープ5に押し付けられた状態で、そのその押し付け面とは反対側の面(図9では右側の面)により測定面が形成され、この面にレーザ変位計38からのレーザ光が照射されるように構成されている。
【0063】
このような第2の実施形態の径測定装置においても、基本的な測定方法は第1の実施形態の装置と全く同じであり、揺動板42の板厚tおよびレーザ変位計38の間隔Lを既知情報として、これら既知情報とレーザ変位計38により検出される揺動板42までの距離L1,L2とに基づき上記式によりロープ5の径を求めることができる。従って、第1の実施形態の径測定装置と同様の効果を得ることができる。
【0064】
次に本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態の径測定装置の基本的な構成も第1の実施形態と共通しているため、以下の説明では、第1の実施形態との相違点についてのみ詳細に説明することにする。
【0065】
図10及び図11は、第3の実施形態に係る径測定装置の装置本体10を示す縦断面図であり、図10は、第1の実施形態の図4に対応するものである。
【0066】
第3の実施形態の装置本体10は、距離検出手段32,33の構成が次の点で第1の実施形態と相違している。まず、第3の実施形態では、同図に示すように距離検出手段32,33がロープ5の長手方向にオフセットされている。これは距離検出手段32,33が以下に説明するような構成を採っているため、物理的に第1,第2の実施形態のような配置構成を採ることができないためである。
【0067】
第3の実施形態の距離検出手段32,33では、測定面を形成する部材として板ばね34の代わりに、ロープ5の長手方向と直交する方向に移動可能な検出用部材50(測定補助部材)を備えており、また、レーザ変位計38の代わりに渦電流センサ58を備えている。
【0068】
検出用部材50は、渦電流センサ58による測定面を形成する測定板52(検出部)と案内ローラ54(ローラ部材)とを有しており、案内ローラ54を介してロープ5に対しその外側から接触するように構成されている。
【0069】
各第1距離検出手段32(各第2距離検出手段33)の検出用部材50は、ロープ5と直交する方向に延びる共通のガイドレール53にそれぞれ移動可能に装着されるとともに、互いにコイルばね56を介して連結されている。これにより各第1距離検出手段32(第2距離検出手段33)の検出用部材同士が互いに接近する方向に付勢され、図11(a),(b)に示すように、案内ローラ54を介して各検出用部材50がロープ5に対して弾性的に押し付けられるようになっている。なお、各検出用部材50を支持するガイドレール53は、固定部材51を介して筐体20に固定されている。
【0070】
渦電流センサ58は、測定板52の表面に誘導される渦電流反磁界の作用によるコイル電圧の変化に基づき渦電流センサ58から測定板52までの距離を検出するもので、前記検出用部材50の測定板52に対向して設けられている。なお、各第1距離検出手段32(各第2距離検出手段33)の渦電流センサ58は、共通の固定部材60に組み付けられ、この固定部材60を介して筐体20に固定されている。
【0071】
このような第3の実施形態の径測定装置は、上述の点で第1の実施形態と構成が異なるものの、基本的な測定方法は第1の実施形態の装置と全く同じである。すなわち、検出用部材50において測定板52の測定面(渦電流センサ側の面)からロープ5に対する案内ローラ54の当接部分まで距離(t´とする)は固定値なので、この距離L3および渦電流センサ58の間隔Lを既知情報として、この既知情報と渦電流センサ58により検出される測定板52までの距離L1,L2とに以下の式からロープ5の径D1,D2を求めることができる。
D1(D2)=L−(2t´+L1+L2)
【0072】
従って、このような第3の実施形態の径測定装置においても、第1の実施形態の径測定装置と同様の効果を得ることができる。
【0073】
なお、以上説明した径測定装置は、本発明に係る径測定装置の一の実施の形態であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であり、以下のような構成を採用することもできる。
【0074】
例えば、第1〜第3の実施形態では、それぞれ本発明に係る測定補助部材として板ばね34、揺動板42および検出用部材50を用いているが、測定補助部材は、ロープ5の表面に弾性的に当接してレーザ変位計38等の距離センサの測定面を形成し得るものであれば如何なる構成であっても構わない。但し、第1の実施形態のような円弧状に撓めた板ばね34とする構成であれば、測定補助部材の構成が極めて簡単であり、構成の簡素化および低廉化を図る上で有利である。
【0075】
上記各実施形態では、距離センサとしてレーザ変位計38又は渦電流センサ58を適用しているが、勿論、このような非接触式のセンサ以外に、接触式変位センサを採用するようにしてもよい。
【0076】
また、上記各実施形態では、二組の距離検出手段32,33を設けることにより、互いに直交する二方向の径を測定るようにしているが、勿論、一組の距離検出手段により一方向の径を測定するように構成してもよい。但し、二方向の径を測定る方が測定結果の信頼性を高めることができることは言うまでも無い。
【0077】
また、当実施形態では、装置本体10とは別に設けた制御装置14により装置本体10等を遠隔操作するように構成されているが、この場合、制御装置14による装置本体10等の操作は有線操作であってもよいし、また無線操作であってもよい。さらに、制御装置14を装置本体10に搭載することにより、完全自動制御による自走式の装置本体10を構成しても構わない。
【0078】
また、当実施形態では、ワイヤロープ5を測定する場合を例に本発明に係る径測定装置について説明したが、本発明は、勿論、ワイヤーロープ5以外の線状部材の径測定にも適用することができることは言うまでも無い。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、線状部材に対してその径方向外側から一対の測定補助部材を接触させた状態で、これら測定補助部材を挟んで線状部材とは反対側にそれぞれ配設した距離センサにより測定補助部材までの距離を検出し、前記各距離センサによる検出値と、前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の検出位置までの距離および前記両距離センサの配置間隔を含む既知情報とに基づいて線状部材の径を求めるようにしたので、ノギスを用いることなく線状部材の径測定を簡単に行うことができる。しかも、線状部材の表面に測定補助部材を弾性的に接触させた状態で該測定補助部材までの距離を検出し、これに基づいて線状部材の径を求めるので、ワイヤロープのようにストランドによる表面の凹凸のうち凸部を基準として測定を行うことが要求されるものでも、正確に径測定を行うことが可能となる。
【0080】
特に、測定補助部材として板状の測定補助部材を線状部材に接触させ、その接触面と反対側の面までの距離を距離センサにより検出し、測定補助部材の板厚および両距離センサの配置間隔を既知情報として、両距離センサの配置間隔から各距離センサの検出値および各測定補助部材の板厚を減算することにより前記線状部材の径を求めるようにすれば、既知情報について誤差が生じ難くなり、測定値の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る径測定装置を河川用ゲートの開閉用ワイヤロープの径測定に使用している状態を示す模式図である。
【図2】第1の実施形態に係る径測定装置の装置本体を示す正面図である。
【図3】装置本体を示す平面図(図2のA矢視図)である。
【図4】装置本体を示す縦断面図(図3のC−C断面図)である。
【図5】装置本体を示す平断面図(図4のB−B断面図)である。
【図6】径測定装置の測定方法を説明する模式図である。
【図7】ワイヤロープに対する板ばねの接触状態を示す概念図である。
【図8】第2の実施形態に係る径測定装置の装置本体を示す縦断面図である。
【図9】距離検出手段の構成を示す図8の要部拡大図である。
【図10】第3の実施形態に係る径測定装置の装置本体を示す縦断面図である。
【図11】装置本体を示す縦断面図である((a)は図11のD−D断面図、(b)は図11のE−E断面図である)。
【符号の説明】
5 ワイヤロープ(線状部材)
10 装置本体
12 駆動装置
14 制御装置
20 筐体
21 挿通孔
32 第1距離検出手段
33 第2距離検出手段
34 板ばね(測定補助部材)
38 レーザ変位計(距離センサ)
Claims (9)
- 線状部材に対してその径方向外側から一対の測定補助部材を弾性的に接触させた状態で、これら測定補助部材を挟んで線状部材とは反対側にそれぞれ配設される一対の距離センサにより該センサから測定補助部材の所定の検出位置までの距離を検出し、前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の前記検出位置までの距離および前記両距離センサの配置間隔を含む既知情報と、前記各距離センサによる検出値とに基づいて前記線状部材の径を求めることを特徴とする線状部材の径測定方法。
- 請求項1記載の線状部材の径測定方法において、
前記測定補助部材として板状の測定補助部材を線状部材に接触させ、その接触面と反対側の面までの距離を前記距離センサにより検出し、前記測定補助部材の板厚および両距離センサの配置間隔を既知情報として、両距離センサの配置間隔から各距離センサの検出値および各測定補助部材の板厚を減算することにより前記線状部材の径を求めることを特徴とする線状部材の径測定方法。 - 線状部材に対してその径方向外側から弾性的に接触する一対の測定補助部材と、前記径方向であって前記測定補助部材を挟んで線状部材とは反対側にそれぞれ配設され、前記測定補助部材の所定の検出位置までの距離を検出する一対の非接触式の距離センサと、前記線状部材に対する測定補助部材の接触位置から前記距離センサによる測定補助部材の検出位置までの距離および前記両距離センサの配置間隔を含む既知情報を記憶する記憶手段と、前記既知情報と前記各距離センサによる検出値とに基づいて前記線状部材の径を演算する演算手段とを備えていることを特徴とする線状部材の径測定装置。
- 請求項3記載の線状部材の径測定装置において、
前記測定補助部材は、前記線状部材に沿ってその軸方向に延び、かつ線状部材の前記径方向外側から内側に向かって円弧状に撓められた状態で支持される板ばねであって、その円弧状の撓み部分が前記線状部材に対して押し付けられるように設けられ、前記距離センサは、前記検出位置として前記線状部材に対する前記板ばねの接触面とは反対側の面までの距離を検出するように設けられ、前記演算手段は、前記板ばねの板厚および両距離センサの配置間隔を既知情報として、両距離センサの配置間隔から各距離センサの検出値および各板ばねの板厚を減算することにより前記線状部材の径を求めるように構成されていることを特徴とする線状部材の径測定装置。 - 請求項3又は4記載の線状部材の径測定装置において、
線状部材としてワイヤロープの径を測定するものであって、前記測定補助部材は、ワイヤロープに対する接触面が該ワイヤロープを構成するストランドのうちその長手方向に隣接する2本のストランドに跨るように設けられていることを特徴とする線状部材の径測定装置。 - 請求項3記載の線状部材の径測定装置において、
前記測定補助部材は、前記線状部材の径方向に変位可能に支持され、かつ同方向であって前記線状部材とは反対側に前記距離センサによる検出部を有するとともに、前記線状部材に当接する案内用のローラ部材を有し、前記線状部材側に付勢力を与える付勢手段により付勢されて前記ローラ部材が線状部材に接触し得るように構成されていることを特徴とする線状部材の径測定装置。 - 請求項3乃至6の何れかに記載の線状部材の径測定装置において、
前記一対の測定補助部材および一対の距離センサを一組としてこれが複数組設けられ、各組が線状部材の回りに異なる角度間隔で配置されることにより、前記線状部材の互いに異なる方向の径を測定し得るように構成されていることを特徴とする線状部材の径測定装置。 - 請求項3乃至7の何れかに記載の線状部材の径測定装置において、
前記線状部材を挿通する筐体が設けられ、この筐体の内部に前記一対の測定補助部材および一対の距離センサが組み込まれるものであって、前記筐体は、前記線状部材の軸方向の割線に沿って開閉可能に連結される一対の単位体からなり、開放状態でその開放部分を通じて線状部材を筐体内に挿入し得るように構成され、線状部材を挿入した状態で前記筐体を閉止状態とすることにより、前記一対の測定補助部材がそれぞれ線状部材に対してその径方向外側から弾性的に接触するように前記測定補助部材および距離センサが組み込まれていることを特徴とする線状部材の径測定装置。 - 請求項8に記載の線状部材の径測定装置において、
前記筐体を線状部材に沿って相対的に移動させる駆動手段を有していることを特徴とする線状部材の径測定装置。
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