JPH09328627A - 反応染料組成物及びそれを用いる繊維材料の染色又は捺染方法 - Google Patents

反応染料組成物及びそれを用いる繊維材料の染色又は捺染方法

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JPH09328627A
JPH09328627A JP28839596A JP28839596A JPH09328627A JP H09328627 A JPH09328627 A JP H09328627A JP 28839596 A JP28839596 A JP 28839596A JP 28839596 A JP28839596 A JP 28839596A JP H09328627 A JPH09328627 A JP H09328627A
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JP28839596A
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Satoyuki Araki
聡之 荒木
Takeshi Washimi
武志 鷲見
Shinichi Yabushita
伸一 薮下
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 染色及び捺染処理において、色相が鮮明で、
諸堅牢度及び経時安定性が良好な染色物及び捺染物を与
える反応染料組成物を提供する。 【解決手段】 遊離酸の形が一般式(I) で示されるジオキサジン系化合物と、遊離酸の形が一般
式(IV) で示されるアントラキノン系化合物、及び/又は、遊離
酸の形が一般式(VI) で示されるアゾ系化合物を含有することを特徴とする反
応染料組成物、並びにそれを用いることを特徴とする、
セルロース系繊維材料の染色及び捺染方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維材料、特にセ
ルロース系繊維材料又はセルロース系繊維を含有する繊
維材料を再現性良く均一で濃色に且つ堅牢に染色及び捺
染し得る反応染料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セルロース系繊維材料又はセ
ルロース系繊維を含有する繊維材料を染色及び捺染する
ための青色反応染料組成物としては、ジオキサジン系化
合物とアントラキノン系化合物から成る組成物(特開平
5-247369号公報)、ジオキサジン系化合物とアゾ系化合
物から成る組成物(特開昭62-131073 号公報)、アント
ラキノン系化合物と銅ホルマザン系化合物から成る組成
物(特開平2-99564 号公報、特開平1-103668号公報)が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の組成物を用いてセルロース系繊維を含有する繊維材料
を染色又は捺染しても、反応染料に特に求められている
鮮明な色相、染色の再現性、均染性、ビルドアップ性、
洗浄性、各種の堅牢度、例えば、塩素処理水堅牢度、流
水塩素堅牢度、耐光堅牢度、汗日光堅牢度、NOxガス
堅牢度、及びその染色物の経時安定性等において十分満
足することはないという問題があり、これらの性能にお
いて十分満足できる反応染料の開発が望まれている。
又、染色排水の着色量も、近年の環境問題への関心の高
まりから要望される量に比べ必ずしも十分ではないとい
う問題があり、有効染着率の高い反応染料の開発が強く
要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは、染色及び捺染処理において、それらの問題を
解決しえる反応染料組成物を見出すべく鋭意検討した結
果、ある特定構造のジオキサジン系化合物と特定構造の
アントラキノン系化合物を含有する反応染料組成物が、
色相が鮮明で、且つ各種の堅牢度、特に耐光堅牢度、汗
日光堅牢度が十分良好な染色物及び捺染物を与え、又、
その特定構造のジオキサジン系化合物と特定構造のアゾ
系化合物を含有する反応染料組成物が、高いビルドアッ
プ性を有し、有効染着率が高く、且つ各種の堅牢度、特
に塩素処理水堅牢度、流水塩素堅牢度、NOxガス堅牢
度が十分良好な染色物及び捺染物を与えることを見出し
た。更に、それら特定構造のジオキサジン系化合物、ア
ントラキノン系化合物及びアゾ系化合物の3種の特定構
造の化合物を含有させた反応染料組成物が、目的とす
る、色相が鮮明で、染色の再現性、均染性、洗浄性に優
れ、高いビルドアップ性を有し、有効染着率が高く、且
つ各種の堅牢度、特に塩素処理水堅牢度、流水塩素堅牢
度、耐光堅牢度、汗日光堅牢度、NOxガス堅牢度及び
経時安定性が十分良好な染色物及び捺染物を与えること
を見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、遊離酸の形が一般式
(I)
【0006】
【化15】
【0007】{式中、T1 及びT2 は互いに独立に、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基又は置換基を有していてもよいアリールオキシ基
を、A1及びA2 は互いに独立に、水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はカルボキ
シル基を、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい
低級アルキル基を表す。X1 は、ハロゲン原子又は一般
式(II)
【0008】
【化16】
【0009】〔式中、R1 は、水素原子又は置換基を有
していてもよい低級アルキル基を、W 1 は、アルキレン
基、フェニレン基又はナフチレン基を表し、これらはい
ずれも置換基を有していてもよく、Z1 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH21' (式中、Z1'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)で示される繊維反応性基を表す。〕で示される基
を表す。X2 はハロゲン原子、低級アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基又は一
般式(III)
【0010】
【化17】
【0011】〔式中、R2 は、水素原子又は置換基を有
していてもよい低級アルキル基を、W 2 は、アルキレン
基、フェニレン基又はナフチレン基を表し、これらはい
ずれも置換基を有していてもよく、Z2 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH22' (式中、Z2'は、アルカリの作用で脱離する基又はヒド
ロキシル基を表す。)で示される基を表す。〕で示され
る基を表す。}で示されるジオキサジン系化合物と、遊
離酸の形が一般式(IV)
【0012】
【化18】
【0013】{式中、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互
いに独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、カルボキシル基又はスルホ基を表し、Qは 一般式−SO23 〔式中、Z3 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH23' (式中、Z3'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)〕で示される繊維反応性基、又は一般式(V)
【0014】
【化19】
【0015】〔式中、X3 は、ハロゲン原子又はニコチ
ン酸を、E1 は、置換基を有していてもよいフェニル基
又は低級アルキル基を表す。〕で示される基を表す。}
で示されるアントラキノン系化合物、及び/又は、遊離
酸の形が一般式(VI)
【0016】
【化20】
【0017】{式中、R7 、R8 、R9 及びR10は、互
いに独立に、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、カルボキシル基又はスルホ基を表す。R1'及びR
2'は、互いに独立に、一般式 −SO24 〔式中、Z4 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH24' (式中、Z4'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)〕で示される繊維反応性基、一般式 −A−SO25 〔式中、Z5 は −CH=CH2又は一般式−CH2CH25' (式中、Z5'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)で示される基を表し、Aは、 −CH2CH2−、 −CH2CH2CH2−、 −CONHCH2CH2−、又は −CH2CH2OCH2CH2− で示される基を表す。〕で示される繊維反応性基、一般
式(VII)
【0018】
【化21】
【0019】〔式中、X4 は、ハロゲン原子又は置換基
を有していてもよいアミノ基を表す。W3 は、アルキレ
ン基、フェニレン基又はナフチレン基を表し、これらは
いずれも置換基を有していてもよい。Lは、水素原子又
は一般式 −SO2 6{式中、Z6 は、 −CH=CH2 又は一般式−CH2CH26' (式中、Z6'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)}で示される繊維反応性基を表す。R11は水素原
子又は置換基を有していてもよい低級アルキル基を表
す。〕で示される繊維反応性基、式(VIII)
【0020】
【化22】
【0021】で示される繊維反応性基、水素原子、低級
アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基又はス
ルホ基を表す。ただし、R1'及びR2'のうちの少なくと
も一方は、前記の繊維反応性基のいずれかを表す。)で
示されるアゾ系化合物を含有することを特徴とする反応
染料組成物、並びに、それを用いることを特徴とする、
セルロース系繊維材料又はセルロース系繊維を含有する
繊維材料の染色及び捺染方法を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるジオキサジン系化合物は、一般式
(I)で示されるものであるが、T1 及びT2 は互いに
独立に、水素原子、クロルなどのハロゲン原子、メチ
ル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イ
ソブチル、sec-ブチルなどの低級アルキル基、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシなどの低
級アルコキシ基、又はフェノキシ、p−メチルフェノキ
シなどの置換基を有していてもよいアリールオキシ基を
表す。好ましくは、クロルである。
【0023】A1 及びA2 は互いに独立に、水素原子、
クロル、ブロムなどのハロゲン原子、メチル、エチル、
n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、se
c-ブチルなどの低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、
n-プロポキシ、イソプロポキシなどの低級アルコキシ基
又はカルボキシル基を表す。好ましくは、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プ
ロポキシ基である。
【0024】Rは、水素原子又は置換していてもよい低
級アルキル基を表すが、かかる低級アルキル基として
は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル及びヒドロキシ、シア
ノ、アルコキシ、ハロゲン、カルバモイル、カルボキ
シ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキ
シ、スルホ及びスルファモイルなどで置換されたそれら
低級アルキル基等を挙げることができ、具体的には、例
えば、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピ
ル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、
4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピ
ル、3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメチル、2−
シアノエチル、3−シアノプロピル、メトキシエチル、
エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエ
チル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、
2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、クロロメチ
ル、ブロモメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチ
ル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−ク
ロロブチル、4−ブロモブチル、カルボキシメチル、2
−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カ
ルボキシブチル、1,2−ジカルボキシエチル、カルバ
モイルエチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモ
イルプロピル、4−カルバモイルブチル、メトキシカル
ボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、2−メトキ
シカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、
3−メトキシカルボニルプロピル、3−エトキシカルボ
ニルプロピル、4−メトキシカルボニルブチル、4−エ
トキシカルボニルブチル、メチルカルボニルオキシメチ
ル、エチルカルボニルオキシメチル、2−メチルカルボ
ニルオキシエチル、2−エチルカルボニルオキシエチ
ル、3−エチルカルボニルオキシプロピル、4−メチル
カルボニルオキシブチル、4−エチルカルボニルオキシ
ブチル、スルホメチル、2−スルホエチル、3−スルホ
プロピル、4−スルホブチル、スルファモイルメチル、
2−スルファモイルエチル、3−スルファモイルプロピ
ル、4−スルファモイルブチル等が挙げられる。好まし
くは、水素原子である。
【0025】X1 は、フルオル、クロル、ブロムなどの
ハロゲン原子又は一般式(II)で示される基を表す。一
般式(II)中、R1 は、水素原子又は置換基を有してい
てもよい低級アルキル基を表し、先にRで挙げたものと
同様の基等を挙げることができる。
【0026】W1 は、アルキレン基、フェニレン基又は
ナフチレン基を表し、これらはいずれも置換基を有して
いてもよい。置換基を有していてもよいアルキレン基と
して ヘテロ原子等を含有するアルキレン基である−(C
2 2 O(CH2 2 −等を挙げることができる。
【0027】W1 で表される置換基を有していてもよい
フェニレン基またはナフチレン基としては、好ましくは
メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、クロル、ブロム
及びスルホの群から選ばれる、1または2個の置換基に
より置換されていてもよいフェニレン基またはスルホ基
1個で置換されていてもよいナフチレン基であり、例え
ば、
【0028】
【化23】
【0029】
【化24】
【0030】(式中、星印で示した結合は、窒素原子に
通じている結合を意味する。)等を挙げることができ、
中でも
【0031】
【化25】
【0032】が好ましい。
【0033】Z1 は、−CH=CH2 又は一般式−CH
2 CH2 1'で示される繊維反応性基を表すが、式中、
1'は、アルカリの作用で脱離する基を表す。かかるZ
1'としては、例えば、フルオル、クロル、ブロムなどの
ハロゲン原子、スルファート、チオスルファート、フォ
スファート、アセチルオキシ等を挙げることができ、特
にスルファートが好ましい。Z1 としては、−CH=C
2 、スルファートエチル基が好ましい。
【0034】また、一般式(I)において、X2 はハロ
ゲン原子、低級アルコキシ基、ヒドロキシル基、置換基
を有していてもよいアミノ基又は一般式(III)で示され
る基を表す。かかるハロゲン原子としては、X1 で挙げ
たものと同様のもの等を挙げることができ、低級アルコ
キシ基としては、A1 及びA2 で挙げたものと同様のも
の等を挙げることができる。一般式(III)で示される基
において、R2 は水素原子又はR1 で挙げたものと同様
の置換基を有していてもよい低級アルキル基を表す。W
2 はアルキレン基、フェニレン基又はナフチレン基を表
し、これらはいずれも置換基を有していてもよく、具体
的には、W1 で挙げたものと同様の基等を挙げることが
できる。Z2 は、−CH=CH2又は一般式−CH2CH
22'で示される基を表すが、式中、Z2'は、ヒドロキ
シル基又はZ1'で例示したものと同様の、アルカリの作
用で脱離する基等を表す。
【0035】またX2 における置換基を有していてもよ
いアミノ基としては、例えば、アルキル、シクロアルキ
ル、アラルキル、アリール、複素環式基等の置換基で置
換されていてもよいアミノ基、及びアミノ窒素原子がN
−複素環式の環員であるようなアミノ基などが挙げられ
る。
【0036】かかるアミノ基における置換基において、
アルキル基は直鎖状でも分枝状でもよく、また、低分子
のものでも高分子のものでもよいが、好ましくは、A1
及びA2 で挙げたものと同様の炭素原子が1〜4個のア
ルキル基である。シクロアルキルとしては、シクロヘキ
シル等を、アラルキルとしては、ベンジル、フェネチル
等を、又アリールとしては、フェニル、ナフチル等を挙
げることができる。複素環式基としてはフラン、チオフ
ェン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、
ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキサ
ゾール等を挙げることができる。
【0037】アミノ窒素原子がN−複素環式環の環員で
あるアミノ基としては、特に限定されないが、好ましく
は6員のNー複素環式環化合物であり、これは更にヘテ
ロ原子として窒素、酸素及び硫黄を含有していてもよ
い。
【0038】また、かかるアミノ基における置換基及び
アミノ窒素原子がN−複素環式の環員であるようなアミ
ノ基は、更に、フルオル、クロル、ブロム、ニトロ 、
シアノ、トリフルオロメチル、スルファモイル、カルバ
モイル、アシルアミノ、ウレイド、ヒドロキシ、カルボ
キシ、スルホメチル、スルホ、並びにA1 及びA2 で挙
げたものと同様の炭素原子が1〜4個のアルキル及びア
ルコキシで置換されていてもよい。
【0039】X2 における置換基を有していてもよいア
ミノ基の具体例としては、例えば、アミノ、メチルアミ
ノ、ヒドロキシメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロ
ピルアミノ、iso−プロピルアミノ、n−ブチルアミ
ノ、iso−ブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、β
−メトキシエチルアミノ、β−エトキシエチルアミノ、
γ−メトキシプロピルアミノ、β−ヒドロキシエチルア
ミノ、β−スルファートエチルアミノ、γ−ヒドロキシ
プロピルアミノ、N−β−スルホエチル−N−メチルア
ミノ、β−カルボキシエチルアミノ、β−スルホエチル
アミノ等のアルキルアミノ、
【0040】N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジヒド
ロキシメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、β−ク
ロロメチルアミノ、β−シアノエチルアミノ、N,N−
ジ−β−ヒドロキシエチルアミノ等のN,N−ジアルキ
ルアミノ、シクロヘキシルアミノ等のシクロアルキルア
ミノ、ベンジルアミノ、フェネチルアミノ等のアラルキ
ルアミノ、
【0041】アニリノ、2−,3−又は4−トルイジ
ノ、キシリジノ、2−,3−又は4−クロロアニリノ、
2−,3−又は4−アニシジノ、2−,3−又は4−エ
チルアニリノ、2−,3−又は4−スルホアニリノ、
2,4−又は2,5−ジスルホアニリノ、スルホメチル
アニリノ、N−スルホメチルアニリノ、3−又は4−カ
ルボキシアニリノ、2−カルボキシ−5−スルホアニリ
ノ、2−カルボキシ−4−スルホアニリノ、2−メトキ
シ−5−スルホアニリノ、2−メチル−5−スルホアニ
リノ、2−メチル−4−スルホアニリノ、2−メトキシ
−4−スルホアニリノ、3−メトキシ−4−スルホアニ
リノ、2,4−ジメトキシアニリノ、2,4−ジメトキ
シ−5−スルホアニリノ、2−,3−,4−,5−,6
−,7−又は8−スルホナフチル−(1)−アミノ、1
−,5−,6−,7−,又は8−スルホナフチル−
(2)−アミノ、5,7−、6,8−、4,8−、4,
7−、3,8−、4,6−、3,7−、又は3,6−ジ
スルホナフチル−(1)−アミノ、3,6,8,−トリ
スルホナフチル−(1)−アミノ、4,6,8,−トリ
スルホナフチル−(1)−アミノ、6−スルホナフチル
−(2)−アミノ、4,8−ジスルホナフチル−(2)
−アミノ、3,6,8−トリスルホナフチル−(2)−
アミノ、4,6,8−トリスルホナフチル−(2)−ア
ミノ等のアリールアミノ、
【0042】N−メチル−N−フェニルアミノ、N−エ
チル−N−フェニルアミノ、N−プロピル−N−フェニ
ルアミノ、N−プロピル−N−フェニルアミノ、N−ブ
チル−N−フェニルアミノ、N−β−シアノエチル−N
−フェニルアミノ、N−エチル−2−メチルアニリノ、
N−エチル−4−メチルアニリノ、N−エチル−3−ス
ルホアニリノ、N−エチル−4−スルホアニリノ等の混
合置換されたアミノ、
【0043】フラル−(2)−アミノ、チオフェニル−
(2)−アミノ、ピラゾール−(2)−アミノ、ピリジ
ル−(2)−アミノ、ピリミジル−(2)−アミノ、キ
ノリル−(2)−アミノ、ベンズイミダゾール−(2)
−アミノ、ベンズチアゾール−(2)−アミノ、ベンズ
オキサゾール−(2)−アミノ等の複素環式基で置換さ
れたアミノ等を挙げることができる。
【0044】X2 におけるアミノ窒素原子がN−複素環
式の環員であるようなアミノ基の具体例としては、例え
ば、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ、ニコチン酸
等が挙げられる。
【0045】かかるX2 における置換基を有していても
よいアミノ基は、好ましくは、アミノ、メチルアミノ、
ヒドロキシメチルアミノ、エチルアミノ、β−ヒドロキ
シエチルアミノ、β−カルボキシエチルアミノ、β−ス
ルホエチルアミノ、N,N−ジ−β−ヒドロキシエチル
アミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−β−ス
ルホエチル−N−メチルアミノ、シクロヘキシルアミ
ノ、アニリノ、トルイジノ、キシリジノ、2−,3−,
又は4−クロロアニリノ、2−,3−,又は4−アニシ
ジノ、2−,3−,又は4−スルホアニリノ、2−,3
−,又は4−エチルアニリノ、フェネチジノ、2−,3
−又は4−スルホアニリノ、2,4−又は2,5−ジス
ルホアニリノ、2−メトキシ−5−スルホアニリノ、2
−メチル−5−スルホアニリノ、3,6−ジスルホナフ
チル−(1)−アミノ、3,6,8,−トリスルホナフ
チル−(1)−アミノ、4,8−ジスルホナフチル−
(2)−アミノ、3,6,8−トリスルホナフチル−
(2)−アミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、N
−エチル−2−メチルアニリノ、N−エチル−4−メチ
ルアニリノ、N−エチル−3−スルホアニリノ、N−エ
チル−4−スルホアニリノ、ピリジル−(2)−アミ
ノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピペラジノ等である。
【0046】本発明において用いられるジオキサジン系
化合物は、公知の方法で、例えば、特開平3−770号
公報に記載の方法に準拠して製造でき、一般式(I)で
示されるものであれば特に限定されないが、好ましく
は、一般式(X)
【0047】
【化26】
【0048】(式中、X1 、R2 及びZ2 は前記の意味
を有する。)で示されるジオキサジン系化合物が用いら
れる。
【0049】一方、本発明において用いられるアントラ
キノン系化合物は、一般式(IV)で示されるものである
が、式中、R3 、R4 、R5 及びR6 は互いに独立に、
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボ
キシル基又はスルホ基を表す。かかる低級アルキル基、
低級アルコキシ基としては、A1 及びA2 で例示したも
のと同様の基を挙げることができる。また式中、Qは一
般式−SO23 で示される繊維反応性基、又は一般式
(V)で示される繊維反応性基を表すが、かかる一般式
中、Z3 は、−CH=CH2又は一般式−CH2CH
23'を表し、Z3'は、Z1'及びZ2'で挙げたものと同
様のアルカリの作用で脱離する基を表し、またX3 は、
1 で挙げたものと同様のハロゲン原子又はニコチン酸
を、E1 は、置換基を有していてもよいフェニル基又は
低級アルキル基を表す。
【0050】E1 における、置換基を有していてもよい
低級アルキル基としては、例えば、1〜4個の炭素原子
を有するアルコキシ、スルホ、カルボキシ、ヒドロキ
シ、クロル、フェニル及びスルファト基の群から選ばれ
る1又は2個の置換基により置換されていてもよい炭素
原子1〜4個を有するアルキル基等が挙げられる。好ま
しくは、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロ
ピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、
β−ヒドロキシエチル、β−スルファトエチル、β−ス
ルホエチル、β−メトキシエチル及びβ−カルボキシエ
チルである。
【0051】又、E1 における、置換基を有していても
よいフェニル基としては、例えば、1〜4個の炭素原子
を有するアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するアル
コキシ、カルボキシ及びクロルの群から選ばれる1また
は2個の置換基により置換されていてもよいフェニル基
等が挙げられる。好ましくは、フェニル、2−、3−ま
たは4−スルホフェニル、2−、3−、または4−クロ
ロフェニル、2−、3−または4−メチルフェニル、2
−、3−または4−エチルフェニル、2−、3−または
4−メトキシフェニル基である。
【0052】本発明において用いられるアントラキノン
系化合物は、公知の方法で、例えば特公昭26−198
9号公報に記載の方法に準拠して製造でき、一般式(IV)
で示されるものであれば特に限定されないが、好ましく
は、一般式(XI)
【0053】
【化27】
【0054】(式中、Z3 は前記の意味を有する。)で
示されるアントラキノン系化合物が用いられる。
【0055】また、本発明において用いられるアゾ系化
合物は、一般式(VI)で示されるものであるが、式中、R
7 、R8 、R9 及びR10は、互いに独立に、水素原子、
低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基又
はスルホ基を表す。かかる低級アルキル基及び低級アル
コキシ基としては、例えば、A1 及びA2 で例示したも
のと同様の基を挙げることができる。また式中、R1'及
びR2'は、互いに独立に、一般式−SO24 、一般式
−A−SO25 、一般式(VII) 、式(VIII)等で示され
る繊維反応性基、水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、カルボキシル基又はスルホ基を表す。ただ
し、R1'及びR2'のうちの少なくとも一方は、前記の繊
維反応性基のいずれかを表す。
【0056】R1'及びR2'における繊維反応性基の一般
式中、Z4 は、−CH=CH2又は一般式−CH2CH2
4'で示される基、Z5 は、−CH=CH2又は一般式
−CH2CH25'で示される基を表し、かかるZ4'及び
5'は、互いに独立に、Z1'で例示したものと同様のア
ルカリの作用で脱離する基を表す。Aは、−CH 2CH2
−、−CH2CH2CH2−、−CONHCH2CH2−、
又は−CH2CH2OCH2CH2−で示される基を表す。
また一般式(VII) 中、X4 は、X3 で例示したものと同
様のハロゲン原子、又はX2 で例示したものと同様の置
換基を有していてもよいアミノ基を表す。
【0057】更に、一般式(VII) 中、W3 は、アルキレ
ン基、フェニレン基又はナフチレン基を表し、これらは
いずれも置換基を有していてもよい。かかるアルキレン
基、フェニレン基又はナフチレン基としては、例えば、
1 で例示したものと同様の基等を挙げることができ
る。Lは、水素原子又は一般式 −SO26 (式中、Z6 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH26' を表し、Z6'は、アルカリの作用で脱離する基を表
す。)で示される繊維反応性基を表し、Z6'としては、
1'で例示したものと同様の基等を挙げることができ
る。又、R11は、水素原子又は置換基を有していてもよ
い低級アルキル基を表し、例えば、水素原子、Rで例示
したものと同様の低級アルキル基等を挙げることができ
る。
【0058】R1'及びR2'における低級アルキル基、低
級アルコキシ基としては、例えば、A 1 及びA2 で例示
したものと同様の基等を挙げることができる。
【0059】本願で用いられるアゾ系化合物は公知の方
法で、例えば特開平6−287463号公報、特開昭5
6−128380号公報に記載の方法に準拠して製造で
き、一般式(VI)で示されるものであれば特に限定されな
いが、好ましくは、一般式(XXI)
【0060】
【化28】
【0061】(式中、R7 、R8 、R9 、R10、R1'及
びR2'は前記の意味を有する。)で示されるアゾ系化合
物、又は一般式(XXII)
【0062】
【化29】
【0063】(式中、X4 、R11、W3 、Z4 及びZ6
は前記の意味を有する。)で示されるアゾ系化合物であ
り、より好ましくは、一般式(XII)
【0064】
【化30】
【0065】(式中、X4 、R11、W3 、Z4 及びZ6
は前記の意味を有する。)で示されるアゾ系化合物又
は、一般式(XIII)
【0066】
【化31】
【0067】(式中、R11及びZ6 は前記の意味を有す
る。)で示されるアゾ系化合物である。
【0068】本発明で用いられるジオキサジン系化合物
(I)、アントラキノン系化合物(IV)及びアゾ系化合物
(VI)は、遊離酸の形であってもよいし、その塩の形であ
ってもよいし、それらの混合物であってもよい。好まし
くは、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の形を含
有するものであり、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウ
ム塩の形を含有するものであることが特に好ましい。ま
た本発明の反応染料組成物は、一般式(I)で示される
ジオキサジン系化合物を2種類以上、一般式(IV)で示さ
れるアントラキノン系化合物を2種類以上、一般式(VI)
で示されるアゾ系化合物を2種類以上等含有していても
よい。
【0069】本発明の反応染料組成物中、各化合物の含
有割合は特に限定されないが、ジオキサジン系化合物
(I)とアントラキノン系化合物(IV)を含有する組成物
において、アゾ系化合物(VI)を含有しない場合は、ジオ
キサジン系化合物(I)とアントラキノン系化合物(IV)
の総重量に対し、ジオキサジン系化合物(I)を20〜
80重量%含有するものであることが好ましい。又、ジ
オキサジン系化合物(I)とアゾ系化合物(VI)を含有す
る組成物において、アントラキノン系化合物(IV)を含有
しない場合は、ジオキサジン系化合物(I)とアゾ系化
合物(VI)の総重量に対し、ジオキサジン系化合物(I)
を20〜80重量%含有するものであることが好まし
い。又、ジオキサジン系化合物(I)、アントラキノン
系化合物(IV)及びアゾ系化合物(VI)の3種の化合物を含
有する組成物においては、ジオキサジン系化合物
(I)、アントラキノン系化合物(IV)及びアゾ系化合物
(VI)の総重量に対し、ジオキサジン系化合物(I)をX
重量%(20≦X≦80)、アントラキノン系化合物(IV)を
Y重量%( 1≦Y≦40)及びアゾ系化合物(VI)をZ重量
%(10≦Z≦50)含有し、かつ、X+Y+Z= 100であ
るものが好ましい。3種の化合物を含有する組成物にお
いては、ジオキサジン系化合物(I)をX' 重量%(30
≦X' ≦70)、アントラキノン系化合物(IV)をY' 重量
%(10≦Y' ≦35)及びアゾ系化合物(VI)をZ' 重量%
(15≦Z' ≦45)含有し、かつ、X’+Y’+Z’= 1
00であるものが特に好ましい。
【0070】本発明の反応染料組成物は、ジオキサジン
系化合物(I)と、アントラキノン系化合物(IV)及び/
又はアゾ系化合物(VI)を混合することにより得られる
が、その混合方法は特に限定されない。染色に用いられ
る前に予め混合したものであっても良いし、染色浴中で
混合したものであっても差し支えない。
【0071】本発明の反応染料組成物は、所望の色相を
得るために、必要に応じ本発明の特徴を損なわない範囲
で、他の染料を含有していてもよい。かかる他の染料と
しては、特に制約はなく、例えば、反応基としてスルフ
ァトエチルスルホン基、ビニルスルホン基、モノクロロ
トリアジン基、モノフルオロトリアジン基、モノニコチ
ン酸トリアジン基、ジクロロトリアジン基、ジフルオロ
モノクロロピリミジン基、および、トリクロロピリミジ
ン基の少なくとも1種を少なくとも1つ以上有する染料
や、公知の染料を用いることができる。公知の染料とし
ては、例えば、Sumifix 、Sumifix Supra 、Remazol 、
Levafix 、Procion 、Cibacron、Basilen 、Drimarene
、Kayacion、Kayacelon React などの冠称名で市販さ
れている染料、更には、特開昭50-178号、特開昭 56-94
83号、特開昭56-15481号、特開昭 56-118976号、特開昭
56-128380号、特開昭 57-2365号、特開昭57-89679号、
特開昭 57-143360号、特開昭59-15451号、特開昭 58-19
1755号、特開昭59-96174号、特開昭 59-161463号、特開
昭 60-6754号、特開昭 60-123559号、特開昭 60-229957
号、特開昭 60-260654号、特開昭 61-126175号、特開昭
61-155469号、特開昭61-225256号、特開昭63-77974
号、特開昭 63-225664号、特開平1-185370号、特開平 3
-770号、特開平5-117538号、特開平5-247366号、特開平
6-287463号の各公報に記載されている染料、及びC.I.Re
active Blue 19、C.I.Reactive Black 5で表される染料
等が例示される。
【0072】本発明の反応染料組成物は、必要に応じ、
無水芒硝や食塩などの無機塩、分散剤、粉塵飛散防止
剤、pH安定剤、ポリ燐酸塩などの硬水軟化剤、その
他、公知の染色助剤などを含有することができる。
【0073】また本発明の反応染料組成物は、その形態
において特に限定されるものではなく公知の形態でよい
が、粉末状であっても顆粒状であっても、また、液体状
であっても差し支えない。
【0074】本発明では、かかる反応染料組成物を用い
ることを特徴とする、セルロース系繊維材料又はセルロ
ース系繊維を含有する繊維材料の染色及び捺染方法をも
提供する。かかるセルロース系繊維材料は特に限定され
るものではないが、例えば、木綿、リネン、麻、ジュー
ト、ラミー繊維、ビスコース人絹、ベンベルグなどの天
然或いは再生セルロース繊維等が挙げられる。又、セル
ロース系繊維を含有する繊維材料としては、例えば、木
綿/ポリエステル混紡品、木綿/ナイロン混紡品、木綿
/羊毛混紡品等が挙げられる。
【0075】本発明における染色及び捺染方法は、上記
の反応染料組成物を用いることを特徴とし、その他の条
件等は公知の方法によるものでもよく、特に限定されな
い。例えば、吸尽染色方法では、無水芒硝や食塩などの
公知の無機中性塩及び、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛
性ソーダ、第三燐酸ソーダなどの公知の酸結合剤を単独
に、又は併用して染色する方法等が挙げられるが、無機
中性塩及び酸結合剤はこれらに限定されるものではな
い。用いる無機中性塩や酸結合剤等の使用量についても
制約はないが、少なくとも1g/l以上であることが好
ましい。かかる無機中性塩や酸結合剤等は100g/l
以上用いてもよいが、本発明においては、例えば、50
g/l以下の少量の使用量でも十分染色することができ
る。又、これらの無機中性塩や酸結合剤の染浴への投入
は一度に行ってもよいし、常法により分割して投入して
もよい。更に、その他均染剤、緩染剤、浴中柔軟剤など
の染色助剤を、例えば、公知の方法で併用してもよい
が、染色助剤としては特にこれらのものに限定されな
い。吸尽染色方法における染色温度は通常40〜90℃
であるが、好ましくは40〜70℃である。コールドバ
ッチアップ染色法では、無水芒硝や食塩などの公知の無
機中性塩及び、苛性ソーダや硅酸ソーダなどの公知の酸
結合剤を用いてパジング後、密閉包装材料中に一定温度
で放置して染色する方法等が例示される。連続染色法で
は、炭酸ソーダや重炭酸ソーダなどの公知の酸結合剤を
染料パジング液に混合し、公知の方法でパジング後、乾
熱又は蒸熱により染色する一浴パジング法及び、染料パ
ジング後、無水芒硝や食塩などの公知の無機中性塩及
び、苛性ソーダや硅酸ソーダなどの公知の酸結合剤をパ
ジングし、公知の方法で乾熱又は蒸熱により染色する二
浴パジング法などが例示される。捺染法では、重炭酸ソ
−ダなどの公知の酸結合剤を含む捺染ぺ−ストを印捺
後、乾熱又は蒸熱により捺染する一相捺染法及び、捺染
ぺ−ストを印捺後、食塩などの無機中性塩及び苛性ソ−
ダや硅酸ソ−ダなどの公知の酸結合剤を含む90℃以上
の高温溶液中に投入して捺染する二相捺染法などが例示
される。
【0076】
【発明の効果】本発明方法によれば、染色及び捺染処理
において、色相が鮮明で、染色の再現性、均染性、洗浄
性に優れ、高いビルドアップ性を有し、有効染着率が高
く、且つ各種の堅牢度、特に塩素処理水堅牢度、流水塩
素堅牢度、耐光堅牢度、汗日光堅牢度、NOxガス堅牢
度及び経時安定性が良好な染色物及び捺染物を与える反
応染料組成物が得られる。
【0077】以下実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中、%は重量%を意味する。
【0078】実施例1 綿編物100kgをウィンス染色装置にセットし、浴比
1:15、水温を60℃にした。遊離酸の形が式(1)
【0079】
【化32】
【0080】で示されるジオキサン系化合物500部、
及び遊離酸の形が式(2)
【0081】
【化33】
【0082】で示されるアントラキノン系化合物500
部を十分混合した。得られた染料組成物4kgを公知の
方法で溶解させた後、浴中に投入し、水温を60℃に保
った。その後無水芒硝70kgを公知の方法で浴中に投
入し、この温度で20分間綿編物を処理し、公知の方法
で炭酸ソーダ30kgを浴中に投入した。次いで、この
温度で60分間綿編物を処理し、染色を終了した。得ら
れた染色物は常法で洗浄して仕上げた。得られた染色物
は鮮明な濃い青色であり、その耐光、汗日光等の堅牢度
は良好であった。
【0083】実施例2 遊離酸の形が前記式(1)で示されるジオキサン系化合
物400部、及び遊離酸の形が式(3)
【0084】
【化34】
【0085】で示されるアゾ系化合物600部を十分混
合した。得られた染料組成物4kgを用い、実施例1と
同様にして綿編物100kgを染色した。得られた染色
物は常法で洗浄して仕上げた。染色廃水の着色量はわず
かであった。得られた染色物は濃い青色であり、その塩
素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好であ
った。
【0086】実施例3 レーヨン繊維からなる編物100kgを低浴比型液流染
色装置にセットし、浴比1:6、水温を65℃にした。
遊離酸の形が式(4)
【0087】
【化35】
【0088】で示されるジオキサジン系化合物250
部、及び遊離酸の形が式(5)
【0089】
【化36】
【0090】で示されるアントラキノン化合物750部
を十分混合した。得られた染料組成物1kgを公知の方
法で溶解させた後、浴中に投入し、水温を65℃に保っ
た。その後無水芒硝6kgを公知の方法で浴中に投入し
た後、この温度で20分間編物を処理し、公知の方法で
炭酸ソーダ3kgを浴中に投入した。次いで、この温度
で60分間編物を処理し、染色を終了した。得られた染
色物は常法で洗浄して仕上げた。得られた染色物は鮮明
な濃い青色であり、その耐光、汗日光等の堅牢度は良好
であった。
【0091】実施例4 遊離酸の形が前記式(4)で示されるジオキサン系化合
物250部、及び遊離酸の形が式(6)
【0092】
【化37】
【0093】で示されるアゾ系化合物750部を十分混
合した。得られた染料組成物1kgを用い、実施例3と
同様にしてレーヨン繊維からなる編物100kgを染色
した。得られた染色物は常法で洗浄して仕上げた。染色
廃水の着色量はわずかであった。得られた染色物は濃い
青色であり、その塩素処理水、流水塩素、NOxガス等
の堅牢度は良好であった。
【0094】実施例5 チーズ状の綿糸100kgをチーズ染色装置にセット
し、浴比1:10、水温を65℃にした。遊離酸の形が
式(7)
【0095】
【化38】
【0096】で示されるジオキサジン系化合物3kg、
及び遊離酸の形が式(8)
【0097】
【化39】
【0098】で示されるアントラキノン系化合物2kg
を十分混合した。得られた染料組成物5kgを公知の方
法で溶解した後、浴中に投入し、水温を65℃に保っ
た。その後食塩50kgを公知の方法で浴中に投入した
後、この温度で30分間糸を処理し公知の方法で第三燐
酸ソーダ10kgを浴中に投入した。次いで、この温度
で60分間糸を処理し、染色を終了した。得られた染色
糸は常法で洗浄して仕上げた。得られた染色物は鮮明な
濃い青色であり、その耐光、汗日光等の堅牢度は良好で
あった。
【0099】実施例6 遊離酸の形が前記式(7)で示されるジオキサン系化合
物3.1kg、及び遊離酸の形が式(9)
【0100】
【化40】
【0101】で示されるアゾ系化合物1.9kgを十分
混合した。得られた染料組成物5kgを用い、実施例5
と同様にしてチーズ状の綿糸100kgを染色した。得
られた染色糸は常法で洗浄して仕上げた。染色廃水の着
色量はわずかであった。得られた染色糸は濃い青色であ
り、その塩素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度
は良好であった。
【0102】実施例7 綿繊維50%、ポリエステル繊維50%からなる混交編
物200kgを高圧型液流染色装置にセットし、浴比
1:10、水温を80℃にして、酢酸を用いてpHを5
とした。予め水に十分分散させた式(10)
【0103】
【化41】
【0104】で示される分散染料1kg及び分散剤スミ
ポンTF(住友化学社製)2kgを浴中に投入し、その
後40分で130℃迄昇温し、この温度で40分間ポリ
エステル側を染色した。次いで染液を排水し、その後給
水し、浴比1:10、水温を60℃にした。遊離酸の形
が式(11)
【0105】
【化42】
【0106】で示されるジオキサジン系化合物800
部、及び遊離酸の形が式(12)
【0107】
【化43】
【0108】で示されるアントラキノン系化合物200
部を十分混合した。得られた染料組成物1.2kgを公
知の方法で溶解した後、浴中に投入し、水温を60℃に
保った。その後無水芒硝40kgを公知の方法で浴中に
投入した後、この温度で20分間編物を処理し、公知の
方法で炭酸ソーダ20kgを浴中に投入した。次いで、
この温度で60分間編物を処理し、染色を終了した。得
られた染色物は常法で洗浄して仕上げた。得られた染色
物は鮮明な濃い青色であり、その耐光、汗日光等の堅牢
度は良好であった。
【0109】実施例8 実施例7において、遊離酸の形が前記式(11)で示さ
れるジオキサン系化合物及び前記式(12)で示される
アントラキノン系化合物からなる染料組成物を用いる代
わりに、遊離酸の形が前記式(11)で示されるジオキ
サン系化合物750部、及び遊離酸の形が式(13)
【0110】
【化44】
【0111】で示されるアゾ系化合物250部を十分混
合して得られた染料組成物1.2kgを用いる以外は、
実施例7に準拠して綿繊維50%、ポリエステル繊維5
0%からなる混交編物200kgを染色した。得られた
染色物は常法で洗浄して仕上げた。染色廃水の着色量は
わずかであった。得られた染色物は濃い青色であり、そ
の塩素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好
であった。
【0112】実施例9 遊離酸の形が式(14)
【0113】
【化45】
【0114】で示されるジオキサジン系化合物300
部、及び遊離酸の形が式(15)
【0115】
【化46】
【0116】で示されるアゾ系化合物700部でを十分
混合した。得られた反応染料組成物30gを熱水で溶解
させ、さらに25℃に冷却した。この染料溶液に32.
5%苛性ソーダ水溶液15ml、及び、50度ボーメの
水ガラス150gを公知の方法で添加し、さらに水を加
えて全量を25℃で1リットルとした直後にこの液をパ
ジング液として用いて木綿織物をパジングした。パジン
グした木綿織物を巻き上げ、ポリエチレンフィルムで密
閉して25℃の室温に20時間放置後、染色物を常法で
洗浄し乾燥して仕上げた。染色廃水の着色量はわずかで
あった。得られた染色物は濃い青色であり、その塩素処
理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好であっ
た。
【0117】実施例10 遊離酸の形が式(16)
【0118】
【化47】
【0119】で示されるジオキサジン系化合物450
部、及び遊離酸の形が式(17)
【0120】
【化48】
【0121】で示されるアゾ系化合物550部を十分混
合した。得られた染料組成物20gを熱水で溶解させ、
さらに25℃に冷却した。この染料溶液にアルギン酸ソ
ーダ1g、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10
g、及び、炭酸水素ナトリウム20gを添加し、更に水
を加えて全量を25℃で1リットルとした直後にこの液
をパジング液として用いて木綿織物をパジングした。パ
ジングした木綿織物を120℃で2分間乾燥し、次いで
100℃で5分間スチーミング後、染色物を常法で洗浄
し、乾燥して仕上げた。染色廃水の着色量はわずかであ
った。得られた染色物は濃い青色であり、その塩素処理
水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好であった。
【0122】実施例11 綿編物100kgをウィンス染色装置にセットし、浴比
1:15、水温を56℃にした。遊離酸の形が式(1
1)で示されるジオキサジン系化合物700部、遊離酸
の形が式(18)
【0123】
【化49】
【0124】で示されるアゾ系化合物300部、及び、
スルホン化度110%、平均縮合度1.8のメチルナフ
タレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物のナト
リウム塩200部を十分混合した。得られた染料組成物
1.1kgを公知の方法で溶解した後、浴中に投入し、
水温を56℃に保った。その後無水芒硝30kgを公知
の方法で浴中に投入した後、この温度で20分間編物を
処理し、公知の方法で炭酸ソ−ダ15kgを浴中に投入
した。次いで、この温度で60分間編物を処理し、染色
を終了した。得られた染色物は常法で洗浄して仕上げ
た。染色廃水の着色量はわずかであった。得られた染色
物は濃い青色であり、その塩素処理水、流水塩素、NO
xガス等の堅牢度は良好であった。
【0125】実施例12 綿編物100kgを液流染色装置にセットし、浴比1:
15、水温を60℃にした。予め溶解させた遊離酸の形
が式(19)
【0126】
【化50】
【0127】で示されるジオキサジン系化合物4kg、
及び遊離酸の形が式(20)
【0128】
【化51】
【0129】で示されるアゾ系化合物2kgを公知の方
法で浴中に投入した。さらに無水芒硝60kgを公知の
方法で2回に分けて浴中に投入した後、この温度で20
分間編物を処理し、炭酸ソ−ダ30kgを公知の方法で
3回に分けて浴中に投入した。次いで、この温度で60
分間編物を処理し、染色を終了した。得られた染色物は
常法で洗浄して仕上げた。染色廃水の着色量はわずかで
あった。得られた染色物は濃い青色であり、その塩素処
理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好であっ
た。
【0130】実施例13 チーズ状の綿糸50kgをチーズ染色装置にセットし、
浴比1:10、水温を58℃にした。遊離酸の形が式
(21)
【0131】
【化52】
【0132】で示されるジオキサジン系化合物350
部、及び遊離酸の形が式(9)で示されるアゾ系化合物
650部を十分混合した。得られた染料組成物1kg、
Remazol Yellow 3R−SN(Dyst
ar社製品)0.25kg及びSumifix Sup
ra Brilliant Red BSF(住友化学
社製品)1.5kgを公知の方法で溶解した後、浴中に
投入し、水温を58℃に保った。その後無水芒硝25k
gを公知の方法で浴中に投入した後、この温度で30分
間糸を処理し公知の方法で第三燐酸ソーダ2kgを浴中
に投入した。次いで、この温度で60分間糸を処理し、
染色を終了した。得られた染色糸は常法で洗浄して仕上
げた。染色廃水の着色量はわずかであった。得られた染
色糸は濃い紫色であり、その塩素処理水、流水塩素、N
Oxガス等の堅牢度は良好であった。
【0133】実施例14 遊離酸の形が式(21)で示されるジオキサジン系化合
物500部、及び遊離酸の形が式(5)で示されるアン
トラキノン系化合物500部を十分混合した。得られた
反応染料組成物1.8g、遊離酸の形が式(22)
【化53】 で示される黄色染料2g及び遊離酸の形が式(23)
【化54】 で示される赤色染料2g加え熱水で溶解させ、さらに2
5℃に冷却した。この染料溶液にアルギン酸ソーダ1
g、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10g、及
び、炭酸水素ナトリウム20gを添加し、更に水を加え
て全量を25℃で1リットルとした直後にこの液をパジ
ング液として用いて木綿織物をパジングした。パジング
した木綿織物を120℃で2分間乾燥し、次いで100
℃で5分間スチーミング後、染色物を常法で洗浄し、乾
燥して仕上げた。得られた染色物は茶色で、その耐光、
汗日光等の堅牢度は良好であった。
【0134】実施例15 実施例14において、遊離酸の形が式(21)で示され
るジオキサジン系化合物及び遊離酸の形が式(5)で示
されるアントラキノン系化合物からなる反応染料組成物
を用いる代わりに、遊離酸の形が式(21)で示される
ジオキサジン系化合物700部及び遊離酸の形が式(1
7)で示されるアゾ系化合物300部を十分混合して得
られた反応染料組成物1.8gを用いる以外は、実施例
14に準拠して木綿織物を染色した。染色廃水の着色量
はわずかであった。得られた染色糸は濃い茶色であり、
その塩素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良
好であった。
【0135】実施例16 遊離酸の形が式(24)
【0136】
【化55】
【0137】で示されるジオキサジン系化合物400
部、及び遊離酸の形が式(25)
【0138】
【化56】
【0139】で示されるアゾ系化合物600部を十分混
合した。得られた染料組成物21gを熱水で溶解させ、
さらに25℃に冷却した。この染料溶液に無水芒硝30
g及び32.5%苛性ソーダ水溶液18mlを添加し、
更に水を加えて全量を25℃で1リットルとした後にこ
の液をパジング液として用いて木綿織物をパジングし
た。パジングした木綿織物を巻き上げ、ポリエチレンフ
ィルムで密閉して25℃の室温に20時間放置後、染色
物を常法で洗浄し乾燥して仕上げた。染色廃水の着色量
はわずかであった。得られた染色物は濃い青色であり、
その塩素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良
好であった。
【0140】実施例17 遊離酸の形が式(1)で示されるジオキサジン系化合物
670部、及び遊離酸の形が式(26)
【0141】
【化57】
【0142】で示されるアゾ系化合物330部を加えて
充分混合した。得られた染料組成物を用いて下記処方の
捺染糊を作成した。
【0143】 染料組成物 30g 尿素 50g アルギン酸ソ−ダ 550g 熱湯 300g重炭酸ソ−ダ 20g 合計 1000g
【0144】得られた捺染糊を通常の方法で40番手木
綿ブロードに印捺後、100℃で5分間スチ−ミング処
理を行った。ついで水洗、湯洗、ソ−ピング、湯洗、水
洗、乾燥して仕上げた。染色廃水の着色量はわずかであ
った。得られた木綿ブロードは濃い青色であり、その塩
素処理水、流水塩素、NOxガス等の堅牢度は良好であ
った。
【0145】実施例18〜43 表1〜2に示すジオキサジン系化合物とアントラキノン
系化合物からなる染料組成物、又は表3〜4に示すジオ
キサジン系化合物とアゾ系化合物からなる染料組成物を
用いて実施例1〜17に記載した方法と同じ方法で、染
色及び捺染を行ったところ、いずれの場合も実施例1〜
17と同様、諸堅牢度等の良好な染色物及び捺染物が得
られた。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
【表3】
【0149】
【表4】
【0150】実施例44 綿編物100kgをウィンス染色装置にセットし、浴比
1:15、水温を60℃にした。遊離酸の形が前記式
(1)で示されるジオキサン系化合物460部、遊離酸
の形が前記式(2)で示されるアントラキノン系化合物
200部及び遊離酸の形が前記式(3)で示されるアゾ
系化合物340部を十分混合した。得られた染料組成物
4kgを用い、実施例1と同様にして綿編物100kg
を染色した。得られた染色物は常法で洗浄して仕上げ
た。洗浄性は良好であり、染色廃水の着色量はわずかで
あった。得られた染色物は斑のない均一で鮮明な濃い青
色であり、その耐光、汗日光、塩素処理水、流水塩素、
NOxガス、洗濯堅牢度及び染色物の経時安定性はいず
れも良好であった。
【0151】実施例45 レーヨン繊維からなる編物100kgを低浴比型液流染
色装置にセットし、浴比1:6、水温を65℃にした。
遊離酸の形が前記式(4)で示されるジオキサジン系化
合物500部、遊離酸の形が前記式(5)で示されるア
ントラキノン化合物180部及び遊離酸の形が前記式
(6)で示されるアゾ系化合物320部を十分混合し
た。得られた染料混合物1kgを用い、実施例3と同様
にしてレーヨン繊維からなる編物100kgを染色し
た。得られた染色物は常法で洗浄して仕上げた。洗浄性
は良好であり、染色廃水の着色量はわずかであった。得
られた染色物は斑のない均一で鮮明な濃い青色であり、
その耐光、汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガ
ス、洗濯堅牢度及び染色物の経時安定性はいずれも良好
であった。
【0152】実施例46 チーズ状の綿糸100kgをチーズ染色装置にセット
し、浴比1:10、水温を65℃にした。遊離酸の形が
前記式(7)で示されるジオキサジン系化合物3kg、
遊離酸の形が前記式(8)で示されるアントラキノン系
化合物1kg及び遊離酸の形が前記式(9)で示される
アゾ系化合物1kgを十分混合した。得られた染料組成
物5kgを用い、実施例5と同様にしてチーズ状の綿糸
100kgを染色した。得られた染色糸は常法で洗浄し
て仕上げた。洗浄性は良好であり、染色廃水の着色量は
わずかであった。得られた染色糸はチ−ズの内外層での
濃度差のない均一で鮮明な濃い青色であり、その耐光、
汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢
度及び染色物の経時安定性はいずれも良好であった。
【0153】実施例47 綿繊維50%、ポリエステル繊維50%からなる混交編
物200kgを高圧型液流染色装置にセットし、浴比
1:10、水温を80℃にして、酢酸を用いてpHを5
とした。予め水に十分分散させた前記式(10)で示さ
れる分散染料1kg及び分散剤スミポンTF(住友化学
社製)2kgを浴中に投入し、その後40分で130℃
迄昇温し、この温度で40分間ポリエステル側を染色し
た。次いで染液を排水し、その後給水し、浴比1:1
0、水温を60℃にした。遊離酸の形が前記式(11)
で示されるジオキサジン系化合物300部、遊離酸の形
が前記式(12)で示されるアントラキノン系化合物3
00部及び遊離酸の形が前記式(13)で示されるアゾ
系化合物400部を十分混合した。得られた染料組成物
1.2kgを用い、実施例7と同様にして綿繊維50
%、ポリエステル繊維50%からなる混交編物200k
gを染色した。得られた染色物は常法で洗浄して仕上げ
た。洗浄性は良好であり、染色廃水の着色量はわずかで
あった。得られた染色物は斑のない均一で鮮明な濃い青
色であり、その耐光、汗日光、塩素処理水、流水塩素、
NOxガス、洗濯堅牢度及び染色物の経時安定性はいず
れも良好であった。
【0154】実施例48 遊離酸の形が前記式(14)で示されるジオキサジン系
化合物520部、遊離酸の形が前記式(2)で示される
アントラキノン系化合物300部及び遊離酸の形が前記
式(15)で示されるアゾ系化合物180部でを十分混
合した。得られた反応染料組成物30gを熱水で溶解さ
せ、さらに25℃に冷却した。この染料溶液に32.5
%苛性ソーダ水溶液15ml、及び、50度ボーメの水
ガラス150gを公知の方法で添加し、さらに水を加え
て全量を25℃で1リットルとした直後にこの液をパジ
ング液として用いて木綿織物をパジングした。パジング
した木綿織物を巻き上げ、ポリエチレンフィルムで密閉
して25℃の室温に20時間放置後、染色物を常法で洗
浄し乾燥して仕上げた。洗浄性は良好であり、染色廃水
の着色量はわずかであった。得られた染色物は斑のない
均一で鮮明な濃い青色であり、その耐光、汗日光、塩素
処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢度及び染色物
の経時安定性はいずれも良好であった。
【0155】実施例49 遊離酸の形が前記式(16)で示されるジオキサジン系
化合物600部、遊離酸の形が前記式(2)で示される
アントラキノン系化合物250部及び遊離酸の形が前記
式(17)で示されるアゾ系化合物150部を十分混合
した。得られた染料組成物20gを熱水で溶解させ、さ
らに25℃に冷却した。この染料溶液にアルギン酸ソー
ダ1g、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10g、
及び、炭酸水素ナトリウム20gを添加し、更に水を加
えて全量を25℃で1リットルとした直後にこの液をパ
ジング液として用いて木綿織物をパジングした。パジン
グした木綿織物を120℃で2分間乾燥し、次いで10
0℃で5分間スチーミング後、染色物を常法で洗浄し、
乾燥して仕上げた。洗浄性は良好であり、染色廃水の着
色量はわずかであった。得られた染色物は均一で鮮明な
濃い青色であった。得られた染色物の耐光、汗日光、塩
素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢度及び染色
物の経時安定性はいずれも良好であった。
【0156】実施例50 綿編物100kgをウィンス染色装置にセットし、浴比
1:15、水温を56℃にした。遊離酸の形が前記式
(11)で示されるジオキサジン系化合物380部、遊
離酸の形が前記式(2)で示されるアントラキノン化合
物210部、遊離酸の形が前記式(18)で示されるア
ゾ系化合物410部、及び、スルホン化度110%、平
均縮合度1.8のメチルナフタレンスルホン酸とホルム
アルデヒドとの縮合物のナトリウム塩200部を十分混
合した。得られた染料組成物1.1kgを用い、実施例
11と同様にして綿編物100kgを染色した。得られ
た染色物は常法で洗浄して仕上げた。洗浄性は良好であ
り、染色廃水の着色量はわずかであった。得られた染色
物は均一で鮮明な濃い青色であった。得られた染色物の
耐光、汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガス、洗
濯堅牢度及び染色物の経時安定性はいずれも良好であっ
た。
【0157】実施例51 綿編物100kgを液流染色装置にセットし、浴比1:
15、水温を60℃にした。予め溶解させた遊離酸の形
が前記式(19)で示されるジオキサジン系化合物2.
1kg、遊離酸の形が前記式(8)で示されるアントラ
キノン系化合物0.3kg及び遊離酸の形が前記式(2
0)で示されるアゾ系化合物0.6kgを公知の方法で
浴中に投入した。さらに無水芒硝60kgを公知の方法
で2回に分けて浴中に投入した後、この温度で20分間
編物を処理し、炭酸ソ−ダ30kgを公知の方法で3回
に分けて浴中に投入した。次いで、この温度で60分間
編物を処理し、染色を終了した。得られた染色物は常法
で洗浄して仕上げた。洗浄性は良好であり、染色廃水の
着色量はわずかであった。得られた染色物は斑のない均
一で鮮明な濃い青色であった。得られた染色物の耐光、
汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢
度及び染色物の経時安定性はいずれも良好であった。
【0158】実施例52 チーズ状の綿糸50kgをチーズ染色装置にセットし、
浴比1:10、水温を58℃にした。遊離酸の形が前記
式(21)で示されるジオキサジン系化合物460部、
遊離酸の形が前記式(2)で示されるアントラキノン系
化合物180部及び遊離酸の形が前記式(9)で示され
るアゾ系化合物360部を十分混合した。得られた染料
組成物1kg、Remazol Yellow 3R−
SN(Dystar社製品)0.25kg及びSumi
fix Supra Brilliant Red B
SF(住友化学社製品)1.5kgを用い、実施例13
と同様にしてチーズ状の綿糸50kgを染色した。得ら
れた染色糸は常法で洗浄して仕上げた。洗浄性は良好で
あり、染色廃水の着色量はわずかであった。得られた染
色糸はチ−ズの内外層での濃度差のない均一な濃い紫色
であった。得られた染色物の耐光、汗日光、塩素処理
水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢度及び染色物の経
時安定性はいずれも良好であった。
【0159】実施例53 遊離酸の形が前記式(21)で示されるジオキサジン系
化合物330部、遊離酸の形が前記式(5)で示される
アントラキノン系化合物310部及び遊離酸の形が前記
式(17)で示されるアゾ系化合物360部を十分混合
した。得られた反応染料組成物1.8g、遊離酸の形が
前記式(22)で示される黄色染料2g及び遊離酸の形
が前記式(23)で示される赤色染料2g加え熱水で溶
解させ、さらに25℃に冷却した。この染料溶液にアル
ギン酸ソーダ1g、メタニトロベンゼンスルホン酸ソー
ダ10g、及び、炭酸水素ナトリウム20gを添加し、
更に水を加えて全量を25℃で1リットルとした直後に
この液をパジング液として用いて木綿織物をパジングし
た。パジングした木綿織物を120℃で2分間乾燥し、
次いで100℃で5分間スチーミング後、染色物を常法
で洗浄し、乾燥して仕上げた。洗浄性は良好であり、染
色廃水の着色量はわずかであった。得られた染色物は均
一な茶色であった。得られた染色物の耐光、汗日光、塩
素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢度及び染色
物の経時安定性はいずれも良好であった。
【0160】実施例54 遊離酸の形が前記式(24)で示されるジオキサジン系
化合物440部、遊離酸の形が前記式(2)で示される
アントラキノン系化合物230部及び遊離酸の形が前記
式(25)で示されるアゾ系化合物330部を十分混合
した。得られた染料組成物21gを熱水で溶解させ、さ
らに25℃に冷却した。この染料溶液に無水芒硝30g
及び32.5%苛性ソーダ水溶液18mlを添加し、更
に水を加えて全量を25℃で1リットルとした後にこの
液をパジング液として用いて木綿織物をパジングした。
パジングした木綿織物を巻き上げ、ポリエチレンフィル
ムで密閉して25℃の室温に20時間放置後、染色物を
常法で洗浄し乾燥して仕上げた。洗浄性は良好であり、
染色廃水の着色量はわずかであった。得られた染色物は
均一で鮮明な濃い青色であった。得られた染色物の耐
光、汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯
堅牢度及び染色物の経時安定性はいずれも良好であっ
た。
【0161】実施例55 遊離酸の形が前記式(1)で示されるジオキサジン系化
合物600部、遊離酸の形が前記式(2)で示されるア
ントラキノン系化合物190部及び遊離酸の形が前記式
(26)で示されるアゾ系化合物210部を加えて充分
混合した。得られた染料組成物を用いて下記処方の捺染
糊を作成した。
【0162】 染料組成物 30g 尿素 50g アルギン酸ソ−ダ 550g 熱湯 300g重炭酸ソ−ダ 20g 合計 1000g
【0163】得られた捺染糊を通常の方法で40番手木
綿ブロードに印捺後、100℃で5分間スチ−ミング処
理を行った。ついで水洗、湯洗、ソ−ピング、湯洗、水
洗、乾燥して仕上げた。洗浄性は良好であり、染色廃水
の着色量はわずかであった。得られた木綿ブロードは均
一で鮮明な濃い青色であった。得られた捺染物の耐光、
汗日光、塩素処理水、流水塩素、NOxガス、洗濯堅牢
度及び捺染物の経時安定性はいずれも良好であった。
【0164】実施例56〜68 表5、表6に示す染料組成物を用いて実施例1〜55に
記載した方法と同じ方法で、染色及び捺染を行ったとこ
ろ、均一で鮮明であり、しかも斑のない濃い染色物及び
捺染物を得ることができた。また、得られた染色物は経
時安定性に優れ、耐光堅牢度や汗日光堅牢度、塩素処理
水堅牢度、流水塩素堅牢度、NOxガス堅牢度、洗濯堅
牢度が優れていた。さらに、いずれも洗浄性は良好であ
り、染色廃水の着色量はわずかであった。
【0165】
【表5】
【0166】
【表6】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形が一般式(I) 【化1】 {式中、T1 及びT2 は互いに独立に、水素原子、ハロ
    ゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又は置換
    基を有していてもよいアリールオキシ基を、A1及びA
    2 は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基、低級アルコキシ基又はカルボキシル基を、Rは
    水素原子又は置換基を有していてもよい低級アルキル基
    を表す。X1 は、ハロゲン原子又は一般式(II) 【化2】 〔式中、R1 は、水素原子又は置換基を有していてもよ
    い低級アルキル基を、W 1 は、アルキレン基、フェニレ
    ン基又はナフチレン基を表し、これらはいずれも置換基
    を有していてもよく、Z1 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH21' (式中、Z1'は、アルカリの作用で脱離する基を表
    す。)で示される繊維反応性基を表す。〕で示される基
    を表す。X2 はハロゲン原子、低級アルコキシ基、ヒド
    ロキシル基、置換基を有していてもよいアミノ基又は一
    般式(III) 【化3】 〔式中、R2 は、水素原子又は置換基を有していてもよ
    い低級アルキル基を、W 2 は、アルキレン基、フェニレ
    ン基又はナフチレン基を表し、これらはいずれも置換基
    を有していてもよく、Z2 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH22' (式中、Z2'は、アルカリの作用で脱離する基又はヒド
    ロキシル基を表す。)で示される基を表す。) 〕で示さ
    れる基を表す。}で示されるジオキサジン系化合物と、
    遊離酸の形が一般式(IV) 【化4】 {式中、R3 、R4 、R5 及びR6 は、互いに独立に、
    水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボ
    キシル基又はスルホ基を表し、Qは 一般式−SO23 〔式中、Z3 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH23' (式中、Z3'は、アルカリの作用で脱離する基を表
    す。)〕で示される繊維反応性基、又は一般式(V) 【化5】 〔式中、X3 は、ハロゲン原子又はニコチン酸を、E1
    は、置換基を有していてもよいフェニル基又は低級アル
    キル基を表す。〕で示される繊維反応性基を表す。}で
    示されるアントラキノン系化合物、及び/又は、遊離酸
    の形が一般式(VI) 【化6】 {式中、R7 、R8 、R9 及びR10は、互いに独立に、
    水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボ
    キシル基又はスルホ基を表す。R1'及びR2'は、互いに
    独立に、一般式 −SO24 〔式中、Z4 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH24' (式中、Z4'は、アルカリの作用で脱離する基を表
    す。)〕で示される繊維反応性基、一般式 −A−SO25 〔式中、Z5 は −CH=CH2又は一般式−CH2CH25' (式中、Z5'は、アルカリの作用で脱離する基を表
    す。)で示される繊維反応性基を表し、Aは、 −CH2CH2−、 −CH2CH2CH2−、 −CONHCH2CH2−、又は −CH2CH2OCH2CH2− で示される基を表す。〕で示される繊維反応性基、一般
    式(VII) 【化7】 〔式中、X4 は、ハロゲン原子又は置換基を有していて
    もよいアミノ基を表す。W3 は、アルキレン基、フェニ
    レン基又はナフチレン基を表し、これらはいずれも置換
    基を有していてもよい。Lは、水素原子又は一般式 −
    SO26{式中、Z6 は、 −CH=CH2又は一般式−CH2CH26' (式中、Z6'は、アルカリの作用で脱離する基を表
    す。)}で示される繊維反応性基を表す。R11は水素原
    子又は置換基を有していてもよい低級アルキル基を表
    す。〕で示される繊維反応性基、式(VIII) 【化8】 で示される繊維反応性基、水素原子、低級アルキル基、
    低級アルコキシ基、カルボキシル基又はスルホ基を表
    す。ただし、R1'及びR2'のうちの少なくとも一方は、
    前記の繊維反応性基のいずれかを表す。}で示されるア
    ゾ系化合物を含有することを特徴とする反応染料組成
    物。
  2. 【請求項2】一般式(I)で示されるジオキサジン系化
    合物が、一般式(X) 【化9】 (式中、X1 、R2 及びZ2 は前記と同じ意味を表
    す。)で示される化合物である請求項1に記載の反応染
    料組成物。
  3. 【請求項3】一般式(IV)で示されるアントラキノン系
    化合物が、一般式(XI) 【化10】 (式中、Z3 は前記と同じ意味を表す。)で示される化
    合物である請求項1〜2のいずれかに記載の反応染料組
    成物。
  4. 【請求項4】一般式(VI) で示されるアゾ系化合物が、
    一般式(XXI) 【化11】 (式中、R7 、R8 、R9 、R10、R1'及びR2'は前記
    と同じ意味を表す。)で示される化合物又は一般式(XX
    II) 【化12】 〔式中、X4 、R11、W3 、Z4 及びZ6 は前記と同じ
    意味を表す。〕で示される化合物である請求項1〜3の
    いずれかに記載の反応染料組成物。
  5. 【請求項5】一般式(VI) で示されるアゾ系化合物が、
    一般式(XII) 【化13】 (式中、X4 、R11、W3 、Z4 及びZ6 は前記と同じ
    意味を表す。)で示される化合物又は一般式(XIII) 【化14】 (式中、R11及びZ6 は前記と同じ意味を表す。)で示
    される化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の反
    応染料組成物。
  6. 【請求項6】一般式(I)で示されるジオキサジン系化
    合物と一般式(IV)で示されるアントラキノン系化合物
    を含有する反応染料組成物において、一般式(I)で示
    されるジオキサジン系化合物と一般式(IV)で示される
    アントラキノン系化合物の総重量に対し、一般式(I)
    で示されるジオキサジン系化合物を20〜80重量%含
    有する請求項1〜3のいずれかに記載の反応染料組成
    物。
  7. 【請求項7】一般式(I)で示されるジオキサジン系化
    合物と一般式(VI) で示されるアゾ系化合物を含有する
    反応染料組成物において、一般式(I)で示されるジオ
    キサジン系化合物と一般式(VI) で示されるアゾ系化合
    物の総重量に対し、一般式(I)で示されるジオキサジ
    ン系化合物を20〜80重量%含有する請求項1〜2、
    4〜6のいずれかに記載の反応染料組成物。
  8. 【請求項8】一般式(I)で示されるジオキサジン系化
    合物、一般式(IV)で示されるアントラキノン系化合
    物、及び一般式(VI) で示されるアゾ系化合物を含有す
    る反応染料組成物において、一般式(I)で示されるジ
    オキサジン系化合物、一般式(IV)で示されるアントラ
    キノン系化合物及び一般式(VI) で示されるアゾ系化合
    物の総重量に対し、一般式(I)で示されるジオキサジ
    ン系化合物をX重量%(20≦X≦80)、一般式(IV)で
    示されるアントラキノン系化合物をY重量%( 1≦Y≦
    40)及び一般式(VI) で示されるアゾ系化合物をZ重量
    %(10≦Z≦50)含有し、かつ、X+Y+Z= 100であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反
    応染料組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の反応染料
    組成物を用いることを特徴とする、セルロース系繊維材
    料又はセルロース系繊維を含有する繊維材料の染色又は
    捺染方法。
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