JPH09328551A - ポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィドの連続式製造方法

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JPH09328551A
JPH09328551A JP9055771A JP5577197A JPH09328551A JP H09328551 A JPH09328551 A JP H09328551A JP 9055771 A JP9055771 A JP 9055771A JP 5577197 A JP5577197 A JP 5577197A JP H09328551 A JPH09328551 A JP H09328551A
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polyarylene sulfide
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lithium
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tank
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潔 佐瀬
Yoshinari Koyama
義成 小山
Masao Omori
正男 大森
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シート,フィルム,繊維等の成形及び射出成形
に好適な高分子量のPASを効率的かつ安価に製造する
ことが可能なポリアリーレンスルフィドの連続式製造方
法を提供する 【解決手段】 重合工程、洗浄工程および分離工程を主
工程として含むポリアリーレンスルフィドの連続式製造
方法において、その分離工程で、分離槽によって、溶液
粘度(ηinh )が0.15以上のPASを含む相と、溶
液粘度(ηinh )が0.15未満のPASを含む相とに
分離して槽外に取り出すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアリーレンスル
フィドの連続式製造方法に関する。さらに詳しくは、電
子・電気材料分野、自動車用分野、耐熱性材料分野にお
いて、シート,フィルム,繊維等の成形および射出成形
に好適な高分子量のポリアリーレンスルフィドを効率的
かつ安価に製造することが可能なポリアリーレンスルフ
ィドの連続式製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンスルフィド樹脂(PAS
樹脂)は、一部熱硬化性を持つ熱可塑性樹脂であり、広
い温度範囲にわたり、耐薬品性、機械的特性、耐熱性等
に優れると共に、特に高い剛性を有するエンジニアリン
グ樹脂として知られており、電子・電気機器部品の素材
や各種の耐熱性材料として有用である。
【0003】現在、このようなポリアリーレンスルフィ
ド(PAS)の商業的製造方法としては、主にバッチ式
製造方法が用いられている。しかし一般に知られている
ように、このバッチ式製造方法よりも連続式製造方法の
方が、設備費用、エネルギー効率等の面で優れている
が、PASの場合、連続式製造方法を採用するために
は、ポリマーを主成分とする相(ポリマー相)と溶媒を
主成分とする相(溶媒相)を分離して槽外へ取り出す必
要があった。この場合、ポリマー相と溶媒相とは性質が
似ていること、およびPASは230℃以下では固化す
ることのため、ポリマー相と溶媒相とを分離して槽外へ
取り出すことが困難であった。
【0004】このような不都合を踏まえ、下記のPAS
の連続式製造方法が提案されている。すなわち重合終了
後、未反応のパラジクロロベンゼン(PDCB)、水、
NMPを蒸散させ、PASを濃縮する槽を持ち、流量調
整のために、液相/気相を分離する液面レベル計を設置
していることを特徴とするPAS連続式製造方法(米国
特許4056515号)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法は、
重合反応の副生成物である塩化ナトリウムが、数千pp
m単位で粒子化したPASに包含された状態であるの
で、その除去のため別途、水洗等の処理を行なっても、
得られるPASには塩化ナトリウムが200ppm以上
含まれている。従ってPASの主用途である電気・電子
分野へ展開する場合に、電気絶縁性,腐蝕の面で、問題
があった。
【0006】本発明は、上述の問題に鑑みなされたもの
であり、シート,フィルム,繊維等の成形及び射出成形
に好適な高分子量のPASを効率的かつ安価に製造する
ことが可能なポリアリーレンスルフィドの連続式製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、鋭意検討した結果、主工程として、重合、洗浄、分
離の順に工程を進め、ポリマー相と溶媒相とを分離して
槽外へ取り出すことができる分離槽を用いることによ
り、上記目的を達成し得ることを知見し、本発明を完成
させた。すなわち、本発明によれば、非プロトン性有機
溶媒中で、液状または気体状のイオウ化合物、およびジ
ハロゲン化芳香族化合物を重合成分として重合する工
程、その重合溶液を所定の洗浄溶液で洗浄する工程、並
びにその重合溶液と洗浄溶液との混合液をポリマー相と
溶媒相とに分離する工程を主工程として含み、かつ、こ
の主工程を順に進めるポリアリーレンスルフィドの連続
式製造方法において、ポリマー相と溶媒相とへの分離工
程が、分離槽によって溶液粘度(ηinh )が0.15以
上のポリアリーレンスルフィドを含む相と、溶液粘度
(ηinh )が0.15未満のポリアリーレンスルフィド
を含む相とに分離して槽外に取り出すことを含むもので
あることを特徴とするポリアリーレンスルフィドの連続
式製造方法が提供される。
【0008】また、その好ましい態様として、前記重合
工程が、非プロトン性有機溶媒中で、水酸化リチウムお
よび/またはN−メチルアミノ酪酸リチウム、液状また
は気体状のイオウ化合物、並びにジハロゲン化芳香族化
合物を重合成分として重合するものであることを特徴と
する請求項1記載のポリアリーレンスルフィドの連続式
製造方法が提供される。
【0009】また、その好ましい態様として、前記分離
槽が、二相に分離した二液相の界面位置を検出すること
が可能な液面レベル計を有することを特徴とするポリア
リーレンスルフィドの連続式製造方法が提供される。
【0010】また、その好ましい態様として、前記重合
工程の終了後、ポリアリーレンスルフィドを取り除いた
非プロトン有機溶媒およびハロゲン化リチウムを含む重
合溶液に、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金
属の水酸化物を添加し、リチウムを水酸化リチウムとし
て回収することを特徴とするポリアリーレンスルフィド
の連続式製造方法が提供される。
【0011】さらに、その好ましい態様として、前記液
面レベル計が、インピーダンスポテンショ式の液面レベ
ル計であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド
の連続式製造方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。本発明のポリアリーレンスルフィドの連
続式製造方法は、概略、重合工程、洗浄工程および分離
工程に大別される。 I.重合工程 1.重合成分 (1)非プロトン性有機溶媒 本発明に用いられる非プロトン性有機溶媒としては、一
般に、非プロトン性の極性有機化合物(たとえば、アミ
ド化合物,ラクタム化合物,尿素化合物,有機イオウ化
合物,環式有機リン化合物等)を、単独溶媒として、ま
たは、混合溶媒として、好適に使用することができる。
【0013】これらの非プロトン性の極性有機化合物の
うち、前記アミド化合物としては、たとえば、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチル
アセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,
N−ジメチル安息香酸アミドなとを挙げることができ
る。
【0014】また、前記ラクタム化合物としては、たと
えば、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N
−エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラク
タム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプ
ロピルカプロラクタム、N−ノルマルブチルカプロラク
タム、N−シクロヘキシルカプロラクタム等のN−アル
キルカプロラクタム類、N−メチル−2−ピロリドン
(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプ
ロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリ
ドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N−ノ
ルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−
2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリ
ドン、N−エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−
メチル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N
−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリド
ン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−
6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチル
−2−ピペリドンなどを挙げることができる。
【0015】また、前記尿素化合物としては、たとえ
ば、テトラメチル尿素、N,N’−ジメチルエチレン尿
素、N,N’−ジメチルプロピレン尿素などを挙げるこ
とができる。
【0016】さらに、前記有機イオウ化合物としては、
たとえば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシ
ド、ジフェニルスルホン、1−メチル−1−オキソスル
ホラン、1−エチル−1−オキソスルホラン、1−フェ
ニル−1−オキソスルホランなどを、また、前記環式有
機リン化合物としては、たとえば、1−メチル−1−オ
キソホスホラン、1−ノルマルプロピル−1−オキソホ
スホラン、1−フェニル−1−オキソホスホランなどを
挙げることができる。
【0017】これら各種の非プロトン性極性有機化合物
は、それぞれ一種単独で、または二種以上を混合して、
さらには、本発明の目的に支障のない他の溶媒成分と混
合して、前記非プロトン性有機溶媒として使用すること
ができる。
【0018】前記各種の非プロトン性有機溶媒の中で
も、好ましいのはN−アルキルカプロラクタム及びN−
アルキルピロリドンであり、特に好ましいのはN−メチ
ル−2−ピロリドンである。
【0019】(2)水酸化リチウムおよび/またはN−
メチルアミノ酪酸リチウム 本発明で必要に応じ用いられる水酸化リチウムおよび/
またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとしては、特に制
限はなく、高純度である限り市販の製品を使用すること
ができる。このN−メチルアミノ酪酸リチウムとして
は、出願人が先に特開平6−25123号、または、特
願平6−11404号で提案した製造方法によって製造
されたものが好ましい。すなわち、まず、非プロトン性
有機溶媒中で、N−メチル−2−ピロリドンと、リチウ
ムを除くアルカリ金属の水酸化物とを反応させてN−メ
チルアミノ酪酸のアルカリ金属塩(すなわち、N−メチ
ルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩)を合成
する。
【0020】次に、前記N−メチルアミノ酪酸ナトリウ
ム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ
金属塩の合成で得られたN−メチルアミノ酪酸ナトリウ
ム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ
金属塩を含有する反応混合物から水分濃度を低減すべく
水分を除去する。この水分除去工程は、蒸留等の常法に
従って行うことができる。なお、その際、有機溶媒の一
部が除去されても構わない。合成したN−メチルアミノ
酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以
外のアルカリ金属塩を一旦単離して、次の工程の原料と
して使用することもできるが、通常は、この水分を除去
した後の反応混合物をそのまま、あるいは必要に応じ
て、溶媒量を適宜に調節する程度で、次の反応工程に供
する方がプロセス上有利になる。
【0021】上記に次いで、前記水分除去の工程で水分
濃度を低減したN−メチルアミノ酪酸ナトリウム等のN
−メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩の
溶液を塩化リチウムと接触させることにより、このN−
メチルアミノ酪酸のリチウム以外のアルカリ金属塩と塩
化リチウムとを反応させ、所望のN−メチルアミノ酪酸
リチウムを合成する。その際、用いたN−メチルアミノ
酪酸ナトリウム等のN−メチルアミノ酪酸のリチウム以
外のアルカリ金属塩のアルカリ金属成分(すなわち、リ
チウム以外のアルカリ金属成分)の塩化物が副生する
が、これらの副生アルカリ金属塩化物を除去し、リチウ
ム以外のアルカリ金属成分が完全にまたは十分に除去さ
れた所望のN−メチルアミノ酪酸リチウムの溶液を得
る。
【0022】本発明においては、水酸化リチウムおよび
N−メチルアミノ酪酸リチウムの両方を用いてもよく、
またそのいずれか一方のみを用いてもよい。
【0023】(3)液状または気体状のイオウ化合物 本発明に用いられる液状又は気体状のイオウ化合物とし
ては、特に制限はないが、硫化水素を好適に用いること
ができる。
【0024】(4)ジハロゲン化芳香族化合物 本発明に用いられるジハロゲン化芳香族化合物として
は、特に制限はないが、ポリアリーレンスルフィドの製
造に用いられる公知の化合物を好適例として挙げること
ができる。
【0025】たとえば、m−ジハロゲンベンゼン、p−
ジハロゲンベンゼン等のジハロゲンベンゼン類;2,3
−ジハロゲントルエン、2,5−ジハロゲントルエン、
2,6−ジハロゲントルエン、3,4−ジハロゲントル
エン、2,5−ジハロゲンキシレン、1−エチル−2,
5−ジハロゲンベンゼン、1,2,4,5−テトラメチ
ル−3,6−ジハロゲンベンゼン、1−ノルマルヘキシ
ル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1−シクロヘキシル
−2,5−ジハロゲンベンゼンなどのアルキル置換ジハ
ロゲンベンゼン類またはシクロアルキル置換ジハロゲン
ベンゼン類;1−フェニル−2,5−ジハロゲンベンゼ
ン、1−ベンジル−2,5−ジハロゲンベンゼン、1−
p−トルイル−2,5−ジハロゲンベンゼン等のアリー
ル置換ジハロゲンベンゼン類;4,4’−ジハロビフェ
ニル等のジハロビフェニル類:1,4−ジハロナフタレ
ン、1,6−ジハロナフタレン、2,6−ジハロナフタ
レン等のジハロナフタレン類などを挙げることができ
る。
【0026】これらのジハロゲン化芳香族化合物におけ
る二個のハロゲン元素は、それぞれフッ素、塩素,臭素
またはヨウ素であり、それらは同一であってもよいし、
互いに異なっていてもよい。
【0027】これらの中でも、好ましいのはジハロゲン
ベンゼン類であり、特に好ましいのはp−ジクロロベン
ゼンを50モル%以上含むものである。
【0028】(5)使用割合 後述するように、仕込み操作として、反応槽に非プロト
ン性有機溶媒と硫黄化合物、水酸化リチウムおよび/ま
たはN−メチルアミノ酪酸リチウムを混合する。そのと
き、硫黄化合物に対する水酸化リチウムおよび/または
N−メチルアミノ酪酸リチウムの使用割合は、硫黄原子
/リチウム原子のモル比が1/1になるようにする。未
反応の硫黄化合物は、予備重合前に除去する。例えば、
硫黄化合物に硫化水素を用いたときは、窒素バブリング
等で除去することができる。また、水酸化リチウムやN
−メチルアミノ酪酸リチウム等のリチウム塩を系内に加
えても良い。なお、本発明は連続式製造方法であるた
め、各成分の配合比は、所定の槽へ流入する各成分の流
量比(単位時間当たりの重量、モル量等)となる(以下
の説明においても同様である)。
【0029】硫黄化合物に対するジハロゲン芳香族の配
合量は、ジハロゲン芳香族化合物/硫黄原子のモル比
が、0.5〜2.0好ましくは0.9〜1.3となるよ
うにする。0.5未満の場合、PASが分解し、2.0
より大きい場合、ジハロゲン芳香族化合物の回収コスト
が高くなる。
【0030】非プロトン性有機溶媒1リットル中に含ま
れるジハロゲン芳香族のモル数が0.8〜4.0モル、
好ましくは1.2〜3.7モルとなるようにする。0.
8モル/リットル未満の場合、分子量が急激に低下し、
その制御が困難であり、4.0モル以上のときは分子量
が低下し、樹脂の物性値は実用レベルではない。
【0031】本発明においては、必要に応じ、前記ジハ
ロゲン化芳香族化合物に加えて活性水素含有ハロゲン化
芳香族化合物、1分子中に3個以上のハロゲン原子を有
するポリハロゲン化芳香族化合物、およびポリハロゲン
化芳香族ニトロ化合物などの分岐剤を適当に選択して反
応系に添加し、これを使用することもできる。
【0032】必要に応じて使用される前記分岐剤の使用
割合は、前記硫化水素1モルに対し、通常、0.000
5〜0.05モル、好ましくは0.001〜0.02モ
ルである。
【0033】2.重合方法 以下、本発明における重合方法を各操作順に説明する。 (1)仕込み操作 この操作では、イオウ化合物、水酸化リチウムおよび/
またはN−メチルアミノ酪酸リチウム、ジハロゲン化芳
香族化合物および非プロトン性有機溶媒を、たとえば重
合反応器(反応槽)内に仕込む。前記各成分の仕込み量
は、前述した使用割合(所定の槽へ流入する各成分の流
量比)の範囲内のものとする。
【0034】これら各成分を仕込む際の各成分の添加順
序に特に制限があるわけではないが、以下の三方法を仕
込み処方の好適例として挙げることができる。なお、イ
オウ化合物として、硫化水素を用いた例を示している。
【0035】 まず、水酸化リチウムおよび/または
N−メチルアミノ酪酸リチウムとジハロゲン化芳香族化
合物との非プロトン性有機溶媒溶液を調製し、この非プ
ロトン性極性有機溶媒溶液に硫化水素を吹込み、溶解さ
せる。
【0036】 あらかじめ硫化水素を吹込み、溶解さ
せた非プロトン性溶媒溶液を、水酸化リチウムおよび/
またはN−メチルアミノ酪酸リチウムとジハロゲン化芳
香族化合物とに混合する。
【0037】 水酸化リチウムおよび/またはN−メ
チルアミノ酪酸リチウムの非プロトン性有機溶媒溶液に
硫化水素を吹込み、溶解し、次いでジハロゲン化芳香族
化合物を添加する。
【0038】なお、硫化水素を吹込む際の系の温度は、
硫化水素が気体状を保つ温度以上で良いが、通常、0〜
170℃とすることが好ましい。さらに好ましくは80
〜150℃、中でも120〜140℃が最も好ましい。
170℃以上の場合、固体状の硫化物が析出するおそれ
がある。
【0039】また、硫化水素を用いる場合、その吹き込
む際の圧力は、常圧でも加圧してもよい。吹き込み時間
としては、特に制限はないが、本発明が連続式の製造方
法であるため、製造開始から終了まで常に吹き込むこと
が好ましい。
【0040】吹きこみ量は、プロセス上の諸条件により
異なるが、反応槽内の未反応のジハロゲン化合物に対し
て2倍(モル単位)を保持するように吹き込むのが好ま
しい。 過剰のH2 Sは公知の方法で除去してよい。仕込
み操作の各槽内での重合溶液の線流速及び滞留時間は、
想定する各成分の流入量や槽の形状、大きさにより異な
るが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.5m
/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましく
は0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間
になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。線流
速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪
くなり、0.5m/min.を超えると硫化リチウム
(Li2 S)が充分量合成される前に次の重合操作、ま
たは予備重合操作へ重合溶液が流入し、重合効率が悪化
する。
【0041】なお、本発明における線速度は、A/ρS
(cm/min.)で示される。ここでAは、ポリマー
流入量(g/min.)、ρはポリマーの密度(g/c
3)、Sは槽の断面積(cm2 )をそれぞれ示す。
【0042】また、滞留時間が0.1時間より短いとL
2 Sが充分量合成される前に次の、重合操作または予
備重合操作へ重合溶液が流入し、重合効率が悪化する。
20時間より長いと生産性が低下する。
【0043】各槽の流入量と流出量とが等しくなるよう
に調整することが、槽内の液面レベルを一定に保つ上で
好ましい。このような流量の調整としては、公知の流量
計、液面レベル検出計の使用を挙げることができる。
【0044】(2)予備重合操作 本発明においては、必要に応じて非プロトン性有機溶媒
中で、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ
酪酸リチウムとイオウ化合物とジハロゲン化芳香族化合
物との予備重合を行うことが、より高分子量のPASを
製造する上で好ましい。この予備重合については特に制
限はないが、本重合の前に予備重合をするPASの製造
方法としては、前述の特開平6−248077号公報,
特願平6−104518号に開示されており、それらの
方法に準拠することができる。それらの中から反応条件
の一例を、以下で説明する。前記仕込み操作(1)で得
られた反応混合物に、ジハロゲノ芳香族、水、および非
プロトン性有機溶媒を添加し、180〜250℃で0.
1〜10時間、好ましくは1〜6時間保持する。反応時
間が0.1時間未満であると、反応が進行せず、10時
間を超えると、反応時間を長くした割りには、反応が進
行しない。各重合成分の配合量は、下記の条件を満たす
ことが好ましい。なお、各成分の配合量は、予備重合槽
へ流入する各成分の流量比を示す。 非プロトン性有機溶媒1リットル中に含まれるジハ
ロゲン化芳香族化合物のモル数は、0.8〜4.0(モ
ル/リットル)が好ましく、さらに好ましくは1.2〜
3.7(モル/リットル)である。0.8(モル/リッ
トル)未満であると、分子量が急激に低下し、その制御
が困難となる。4.0(モル/リットル)を超えると分
子量が低下し、樹脂の物性値を実用レベルに確保するこ
とができないことがある。 イオウ化合物1モルに対する、ジハロゲン化芳香族
化合物の使用割合は、0.5〜2モルが好ましく、さら
に好ましくは0.9〜1.3モルである。0.5モル未
満であると、PASが分解し、2.0モルを超えるとジ
ハロゲン化芳香族化合物の回収コストが高くなるおそれ
がある。 水と非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非プロ
トン性有機溶媒)は、3/97以上であることが好まし
く、さらに好ましくは5/95〜15/85である。3
/97未満であると、重合が進行しないことがある。1
5/85を超えると、達成される分子量が低下するう
え、260℃の反応温度では蒸気圧が高くなるので、設
備上好ましくない。
【0045】槽内での重合溶液の線流速及び滞留時間
は、想定する各成分の流入量や槽の形状、大きさにより
異なるが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.
5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ま
しくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5
時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
線流速が0.0005m/min.未満であると生産性
が悪くなり、0.5m/min.を超えると充分に予備
重合が進行しないうちに、本重合操作へ重合溶液が流入
するので予備重合の意味がない。また、滞留時間が0.
1時間未満であると予備重合が十分に進行しないうち
に、本重合操作へ重合溶液が流入するので予備重合の意
味がない。20時間を超えると生産性が低下する。
【0046】生成した低分子量のPASは連続的に、次
の本重合操作に流入する。予備重合槽への流入量と流出
量とが等しくなるように調整することが、槽内の液面レ
ベルを一定に保つ上で好ましい。このような流量の調整
としては、公知の流量計、液面レベル検出計の使用を挙
げることができる。なお、ここで低分子量とはポリマー
の溶融粘度ηinh が0.15未満であることを意味す
る。
【0047】(3)ポリマー濃厚相と溶媒相とへの分離
操作 本発明においては、予備重合反応終了後、PASが固化
しないように必要に応じて加熱保温しながら、得られた
重合溶液(I)に水を添加することが好ましい。この場
合、添加する水の量は、添加する水と重合溶液(I)中
の非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非プロトン性
有機溶媒)が、好ましくは5/95以上、さらに好まし
くは5/95〜15/85になるようにする。(水/非
プロトン性有機溶媒)が5/95未満であるとポリマー
濃厚相と溶媒相とに分離せず、塩化リチウムを抽出でき
ないことがある。15/85を超えると、達成される分
子量が低下するうえ260℃の反応温度では蒸気圧が高
くなるので、設備上好ましくない。定常運転時には、連
続的に水を添加しながらポリマー濃厚相と溶媒相とに分
離させ、連続的に反応槽からポリマー濃厚相を取り出
し、別の反応槽に入れる。この場合の分離方法として
は、特に制限はないが、二相の界面を判別、分離できる
液面レベル計、例えばインピーダンスポテンショ式レベ
ル計により界面を検出しながら二相を分離して、反応槽
の下部よりポリマー濃厚相のみを取り出すことを好適例
として挙げることができる。なお、この分離操作は重合
工程における中間的操作であり、後述する主工程の分離
工程とは異なるものである。
【0048】(4)溶媒添加操作 本発明においては、PASが固化しないように必要に応
じて加熱保温しながら溶媒添加操作をすることが好まし
い。この操作で用いられる溶媒は、水及び非プロトン性
有機溶媒の混合溶媒である。ポリマーの濃度が非プロト
ン性有機溶媒1リットルに対し、好ましくは0.8〜
4.0モル/リットル、さらに好ましくは1.2〜3.
7モル/リットルとなるように非プロトン性有機溶媒
を、かつ水と非プロトン性有機溶媒との重量比(水/非
プロトン性有機溶媒)が好ましくは5/95以上、さら
に好ましくは5/95〜15/85となるように水をそ
れぞれ上記ポリマー濃厚相へ添加する。
【0049】(5)本重合操作 本発明における本重合操作については特に制限がない。
特開平6−248077号公報等、いくつかの公知文献
に開示された条件に準拠して良い。
【0050】反応容器としては、たとえば、ステンレス
製オートクレーブ(攪拌翼として、パドル翼を備え、回
転数300〜700rpm)を挙げることができる。
【0051】本重合温度としては、200〜280℃が
好ましい。200℃未満であると、反応時間が長くなり
すぎ、280℃を超えると、ポリマーが熱分解すること
がある。
【0052】重合槽に流入した低分子量PASの槽内で
の線流速及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、
大きさにより異なるが、線流速は、好ましくは0.00
05〜0.5m/min.、滞留時間は、0.1〜20
時間、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは
0.1〜5時間になるよう槽形状、流入口での速度等を
調整する。線流速が0.0005m/min.未満であ
ると生産性が悪くなり、0.5m/min.を超えると
重合が充分に進行しないので収率が低下する。滞留時間
が0.1時間未満であると重合が充分に進行しないので
収率が低下し、20時間を超えると生産性が低下する。
【0053】生成した高分子量のPAS(ηinh が0.
15以上)は連続的に、次の洗浄−分離工程に流入す
る。重合槽への流入量と流出量とが等しくなるように調
整することが、槽内の液面レベルを一定に保つ上で好ま
しい。このような流量の調整としては、公知の流量計、
液面レベル検出計の使用を挙げることができる。なお、
(5)、または(2)および(5)の重合操作は、単
段、二段の重合として説明しているが、三段以上の多段
重合であってもよく、また、温度条件を二以上の多段に
変化させてもよい。
【0054】本重合をした後で、得られた重合溶液(I
I)に対し、さらに前記操作(3)〜(5)を1回また
は複数回繰り返しても良い。この操作によって、生成し
たポリアリーレンスルフィドは、より高分子量化したう
え含有リチウム量が著しく減少し、低分子量成分等の不
純物よりも除去される。工程が簡素化すると共に、従来
より効率良くリチウム塩の回収ができ、製造コストが低
下する。
【0055】(6)リチウムイオンの回収操作 本発明においては、重合操作終了後、必要に応じて、ア
ルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を
投入して、リチウムイオンを回収することが好ましい。
【0056】 アルカリ金属水酸化物またはアルカリ
土類金属水酸化物の投入 重合溶液(II)から前記PASを除去した後に、投入す
るアルカリ土類金属水酸化物またはアルカリ土類金属水
酸化物としては、特に制限はないが、たとえば、水酸化
ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化マグネシウム等を
挙げることができる。中でも工業的にも容易に入手でき
かつ安価な水酸化ナトリウムが特に好ましい。
【0057】 アルカリ金属水酸化物またはアルカリ
土類金属水酸化物の投入方法 本発明に用いられるアルカリ金属水酸化物またはアルカ
リ土類金属水酸化物の投入方法としては特に制限はない
が、例えば水溶液状または固体状のアルカリ金属水酸化
物またはアルカリ土類金属水酸化物を一般的に工業的に
用いられる方法、例えば槽内やラインで混合する方法を
挙げることができる。その投入量は、リチウムイオン1
モルに対し、水酸イオンが0.90〜1.1モル、好ま
しくは0.95〜1.05モルになるようにする。1.
1モルを超えても水酸化リチウムの生成に支障はない
が、アルカリ金属(土類金属)水酸化物の原単位の増加
や後続の操作との関連で生成PASの純度の低下を招く
ことがあるので好ましくない。また0.90未満の場
合、リチウムが塩化物として溶解したままとなり、リチ
ウムのロスになる。
【0058】 リチウムイオンと水酸イオンとの反応
条件 リチウムイオンと水酸イオンとを反応させる条件として
は特に制限はないが、反応温度としては、例えば、アル
カリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を水
溶液状で投入する場合、通常0〜230℃、好ましくは
65〜150℃であり、固体状で投入する場合には、通
常60〜230℃、好ましくは90〜150℃である。
反応温度が低い場合、溶解度が低く、反応速度が著しく
遅くなる。反応温度が高い場合NMPの沸点以上にな
り、加圧下で行なわなければならずプロセス的に不利に
なる。また、反応時間としては、特に制限はない。
【0059】 リチウムイオンの回収 本発明の場合のように連続してPASを製造する場合に
は、水酸化リチウム溶液として次工程に供するのがより
好ましい。すなわち、固体状の水酸化リチウムやアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属塩化物が存在する非プロト
ン性有機溶媒中に液状又はガス状の硫黄化合物を投入す
ると水酸化リチウムは非プロトン性有機溶媒に可溶な水
硫化リチウム(LiSH)となり、これにより溶解しな
いアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩化物を固液分離
により分離除去でき、水酸化リチウム溶液として連続式
PAS製造の次工程にそのまま供給することができる。
【0060】II.洗浄工程 重合槽から出た重合溶液IIにPASが固化しない程度に
水を添加し、洗浄槽に流入させる。水量は重合溶液IIの
量、温度により異なるが、冷却しすぎてPASが固化、
析出しなければ良い。洗浄槽は通常、50〜700rp
mで攪拌させて、重合溶液IIと水とが良く混合するよう
にすることが好ましい。
【0061】洗浄槽に流入したPASの槽内での線流速
及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、大きさに
より異なるが、線流速は、0.0005〜0.5m/m
in.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましくは
0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間に
なるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。
【0062】線流速が0.0005m/min.未満で
あると生産性が悪くなる傾向があり、0.5m/mi
n.を超えると洗浄が不十分となる傾向がある。滞留時
間が0.1時間未満であると洗浄が不十分になり、20
時間超えると生産性が低下する。
【0063】洗浄溶液は、ポリマーに付着している不純
物、副生成物がそれに溶解してポリマーに悪影響を与え
ないものであるならば特に制限はなく、たとえば、メタ
ノール,アセトン,ベンゼン,トルエン,水,NMPを
挙げることができる。中でも水が好ましい。
【0064】III .分離工程 重合反応終了後の重合溶液を分離槽に導入する。定常運
転時には、重合溶液と水との混合液は、分離槽において
ポリマー相と溶媒相に分離する。この分離槽には、液面
レベル計を設けることが好ましい。この液面レベル計と
しては、二相の界面を判別、分離できる液面レベル計で
あれば、特に制限はないが、界面の槽底からの高さ(実
際の値)=H1 、界面の槽底からの高さ(レベル計の
値)=H2としてR=100(H1−H2)/H1 (%)
が±20%以内、好ましくは±15%以内、更に好まし
くは±10%以内の精度を持つことが好ましい。分離で
きない場合は、ポリマーが溶媒相に多量に混入するた
め、配管中で冷却した場合、ポリマーが析出し配管詰ま
り等の原因となる。また、副生成物のリチウム塩がポリ
マーに多量に含まれるため、洗浄操作が複雑になる。
【0065】前述のRが±20%を外れると分離が不十
分となり、例えば配管の詰まりが生じ、メンテナンスの
回数が増える。Rが±20%以内を保つためには、例え
ばインピーダンスポテンショ式レベル計により界面を検
出しながら二相を分離して、槽外へポリマー相、溶媒相
を取り出すことを挙げることができる。その際、取り出
すポリマー相と溶媒相の合計量が、洗浄−分離槽に流入
する量と等しくなるように調整することが好ましい。
【0066】さらに界面の乱れによってポリマー相と溶
媒相とが混合することを防ぐために工夫を施すことが必
要である。例えば分離槽を鉛直方向に縦長にして、重合
溶液を槽の中央部から静かに流入させ、槽の下部からポ
リマーを取り出すことを挙げることができる。
【0067】なお、本発明で必要に応じて用いられるイ
ンピーダンスポテンショ式液面レベル計は、概略、図1
に示す構成からなり、下記の動作原理、および界面検出
の原理を有するものである。
【0068】[動作原理]測定流体に適したインピーダ
ンスのエレメント1を槽2内に設置すると、測定流体の
満たされた位置までエレメント1が流体に短絡され、エ
レメント1に定電流を流せば、生じる電圧は液面6のレ
ベルに反比例する。
【0069】[界面検出の原理]本発明のように、溶媒
相3/ポリマー相4(ポリマー相は溶媒相より抵抗が大
きい)の二相に分離した重合溶液にこの液面計を設置
し、A〜E点の電圧を測定する。溶媒相3の液面Aから
界面D(界面5)までは、一定の割合で発生電圧は小さ
くなる。界面D(界面5)を過ぎると、絶縁性が高いポ
リマー相4になるため、電流が流れ難くなり、電圧変化
が急変するころが、界面として検出されることになる。
【0070】分離槽に流入したPASの槽内での線流速
及び滞留時間は、各成分の流入量や槽の形状、大きさに
より異なるが、線流速は好ましくは0.0005〜0.
5m/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ま
しくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.1〜
5.0時間になるよう槽形状、流入口での速度等を調整
する。
【0071】線流速が0.0005m/min.未満で
あると生産性が悪くなる傾向があり、0.5m/mi
n.を超えると溶媒相とポリマー相の界面が乱れ、ポリ
マー相に溶媒が余分に混入し、連続製造装置のシャット
ダウン等の原因となる傾向がある。
【0072】滞留時間が0.1時間未満であると分離が
不十分となり、20時間を超えると生産性が低下する。
【0073】分離した溶媒相(NMP,水,LiClが
主成分である)から水酸化リチウムを回収する方法は、
前記(6)の操作と同様にすることができる。回収した
水酸化リチウムは仕込み操作で再利用することができ
る。
【0074】なお、より十分な洗浄、分離効果を得るた
めに、洗浄および分離工程は、任意の回数繰り返しても
良い。
【0075】IV.後処理工程 (1)溶媒除去操作 本発明においては、洗浄および分離工程を終了したポリ
マー相には、まだ溶媒が含まれるため、溶媒の除去をす
ることが好ましい。この溶媒除去操作ととしては、特に
制限はなく、公知のPAS製造方法で用いられる溶媒除
去方法(たとえば特開平7−33878号公報等に開示
されたフラッシュ法)に準拠することができる。本操作
ではポリマー相と気相との界面を検出することができれ
ば良いので、各種レベル計から適宜選択して使用するこ
とができる。槽内でのポリマー相の滞留時間、線流速
は、ポリマー相の流入量や槽の形状、大きさにより異な
るが、線流速は、好ましくは、0.0005〜0.5m
/min.、滞留時間は、0.1〜20時間、好ましく
は0.5〜10時間、さらに好ましくは0.1〜5時間
になるよう槽形状、流入口での速度等を調整する。線流
速が0.0005m/min.未満であると生産性が悪
くなり、0.5m/min.を超えると溶媒が十分に除
去されない。滞留時間が0.1時間未満であると溶媒が
十分に除去されず、20時間を超えると生産性が低下す
る。
【0076】(2)PASの取り出し操作 前記溶媒除去操作を終えたPASは、溶融状態で、また
は適当な方法で冷却して固化、粒状にして取り出すこと
ができる。冷却法としては、空冷,水冷,油冷等を挙げ
ることができる。
【0077】本発明の方法においては、以上のようにし
て、ポリマーの溶液粘度(ηinh )が0.10以上、好
ましくは0.17以上であり、メルトインデックス(M
I)が0〜1000g/10分であるところの、十分に
高分子量であって、ある場合には、ゲル形成性であると
共に、粒径が0.5〜5mmであるところの、粒径の制
御された粒状のポリアリーレンスルフィドを、簡略化さ
れた工程で容易にかつ安定に得ることができる。なお、
分子量が目標の値に達しない場合には前述のように、操
作I−2−(3)〜(5)を繰り返すとよい。また、こ
の発明による粒状とは、通常顆粒状であるがビーズ状で
あってもよい。また、前記溶液粘度は、粒状のポリアリ
ーレンスルフィドをα−クロルナフタレンに0.4dl
/gの濃度になるように溶解し、206℃の温度でウベ
ローデ粘度計を使用して測定された値である。
【0078】前記操作I−2−(1)〜(5)の1サイ
クルで得られたPASの含有リチウム量は、諸条件によ
り多少変動するが、500重量ppmを超えることはな
い。含有リチウム量をより以上減らす場合には、前記操
作I−2−(3)〜(5)を任意の回数繰り返せばよい
が、含有リチウム量を10重量ppmまで低減させる場
合でも2回の繰り返しで十分で、その時の収率も87重
量%程度を期待することができる。収率については特に
制限はないが、特別に含有リチウム量を低減させる(1
0ppm未満)場合を除くと、仕込みPDCBに対して
80%以上は十分に期待することができる。
【0079】本発明により得られたポリアリーレンスル
フィドから各種の製品を成形する場合には、ポリアリー
レンスルフィドに必要に応じて他の重合体、顔料、グラ
ファイト、金属粉、ガラス粉、石英粉、タルク、炭酸カ
ルシウム、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカーなど
の充填剤、安定剤、離型剤などを適宜配合することがで
きる。
【0080】本発明により得られたポリアリーレンスル
フィドは、各種成形品の材料、たとえばフィルム、繊
維、機械部品、電気部品、電子部品などの材料として好
適に利用することができる。
【0081】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。なお、溶媒粘度は下記の方法で測定した。
得られたポリマーを、α−クロロナフタレンに0.4d
l/gの濃度になるように溶解し、206℃の温度でウ
ベローデ粘度計で測定した値を溶融粘度ηinhとする。
【0082】[実施例1]本実施例においては、水硫化
リチウム合成槽、硫化リチウム合成槽、予備重合槽(2
個)、重合槽、洗浄槽、分離槽、および溶媒除去槽を備
えた連続式PAS製造装置を用いた。この7槽は、いず
れも形状が同一であり、槽の内径は350mm、槽の高
さは300mm、容積は約30リットルの円筒状であっ
た。 <重合工程(仕込み操作)>130℃−常圧下の水硫化
リチウム合成槽に、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)10.3kg/h、水酸化リチウム1.1kg/h
r、硫化水素1.6kg/hの流量で24時間添加し続
けた。槽内の線流速は0.0023m/min.とし、
滞留時間2.2時間とした。その後、水硫化リチウム
(LiSH)を含む重合溶液を13kg/hの流量で、
180℃−常圧下の硫化リチウム合成槽に流入させた。
槽内の線流速、滞留時間は前記と同様にした。過剰な硫
化水素および水は合成系の熱によって、蒸発させて槽内
から除去した。 <重合工程(予備重合操作)>前記仕込み操作で合成し
た硫化リチウム(Li2 S)を含む重合溶液とパラジク
ロロベンゼンとを各々11.5kg/h、3.4kg/
hrの流量で20時間、240℃−kg/cm2 下の予
備重合槽に流入させた。槽内の線流速は0.0026m
/minとし、滞留時間は1.9時間とした。この操作
では低分子量のPASが得られた。サンプル採取してη
inh を測定したところ、0.13であった。 <重合工程(本重合操作)>前記低分子量のPASを含
む重合溶液を14.9kg/hの流量で、260℃−6
kg/cm2 下の予備重合槽Iに、次いで重合槽IIに流
入させた。各槽内の線流速、滞留時間は予備重合操作と
同一とした。この操作では高分子量のPASが得られ
た。サンプル採取してηinh を測定したところ、0.2
0であった。本重合終了後の重合溶液は1リットルのN
MPに対し、PASは250g含まれており、生産量は
2.5kg/hrであった。 <洗浄工程>前記高分子量のPAを含む重合溶液、水、
およびNMPを、各々14.9kg/h、3.4kg/
h、10.2kg/hの流量で洗浄槽に流入させた。槽
内は200rpmで攪拌し、重合溶液の線流速、滞留時
間は各々0.0049m/min.、1時間とした。 <分離工程>その後、洗浄槽から分離槽へ洗浄工程と同
流量で、重合溶液を流入させた。重合溶液の線流速、滞
留時間は洗浄工程と同一とした。洗浄槽にはインピーダ
ンスポテンショ式の液面レベル計(ディテック社製レベ
ル連続指示伝送器IP型、測定できる最大深さ:250
mm、エレメントの材質:接液部および非接液部ともS
US304、電源:AC100(AC200V,DC2
4Vにも対応可)、定電流の出力:DC4〜20mV、
精度:±5%)を設置し、NMP相とポリマー相との界
面を検出しながら、分離槽下部のバルブからポリマー相
のみを5.5kg/hrの流量で取り出した。溶媒相
は、分離槽上部から槽外へ23kg/hrの流量で取り
出した。溶媒相は所定の処理を行い、回収した。計算上
の溶媒相とポリマー相の界面は槽底から173mmの高
さであったが、検出された界面の位置は槽底から165
mmの高さであり、ほぼ正確な値が得られた。 <後処理工程>分離槽から取り出したポリマー相は、N
MPを50重量%程度含むので、溶媒除去槽に流入させ
て、NMP、及び極少量の水を蒸散させて、PASを取
り出した。24時間連続運転しても、溶媒相にPASが
混入することによる配管ツマリ等のトラブルは発生しな
かった。この結果、24時間で60kg/日のPASを
製造することができた。この時得られたPASのηinh
は0.20、リチウム含有量は96ppm、収率は90
%であった。
【0083】[実施例2]実施例1において、洗浄槽で
分離したNMPが主成分である溶媒を連続的に回収した
ところ、24時間で552kgであった。この溶媒に4
8重量%NaOH水溶液を連続的に計94kg添加した
ところ、塩化ナトリウムと水酸化リチウとが各々66k
gおよび28kg生成し、溶媒(NMPが主成分であ
る)に不溶な塩化ナトリウムによって白濁した。この混
合物に硫化水素を吹き込み、水酸化リチウムを水硫化リ
チウムに変え、遠心分離機(3000G−10分)で塩
化ナトリウムを採取し、NMP,水硫化リチウムの混液
は仕込み操作に戻して、再利用した。以下、実施例1と
同様にした。この結果24時間で60kg/日のPAS
を製造することができた。この時得られたPASのη
inh は0.20、リチウム含有量は96ppm、収率は
90%であった。
【0084】[比較例1]本比較例においては、水硫化
リチウム合成槽、硫化リチウム合成槽、予備重合槽(2
個)、重合槽、洗浄槽、分離槽、およびこの溶媒除去槽
を備えたバッチ式PAS製造装置を用いた。この7槽は
いずれも形状が同一であり、槽の内径350mm、槽の
高さは300mm、容積は約30リットルの円筒状であ
った。まず、重合槽にNMP612kg、水酸化リチウ
ムを72kgを仕込み、60℃/hrの速さで昇温し、
130℃で4時間保持した後、180℃に昇温して硫化
リチウムを合成し、脱水した。その後、パラジクロロベ
ンンゼンを投入し、再び60℃/hrの速さで昇温し、
240℃−2kg/cm2 で2時間予備重合を行い、つ
いで260℃−6kg/cm2 で2時間重合反応を行わ
せた。重合終了後、60℃/hrの速さで150℃まで
降温させた。ポリマーを抜き出し、水で洗浄後、溶媒除
去槽で水、残留NMPを除去、乾燥させた。この結果、
24時間で4.5kg/日のPASを製造することがで
きた。得られたPASのηinh は0.20、リチウム含
有量は93ppm、収率は92%であった。
【0085】[比較例2]実施例1において、洗浄、分
離工程を省略したこと以外は実施例1と同様にした。溶
媒を除去した後のPAS中の残留リチウム量は6400
ppmと非常に多かった。得られたPASのηinh
0.22,収率は93%であった。なお、その後、水で
洗浄(バッチ式)しても、固化したPASに包含された
塩化リチウムは、除去されにくく、リチウム含有量は3
20ppmであった。すなわちバッチで4回洗浄し、3
回目と4回目のリチウム残留量は差がなかった。また、
再乾燥が必要になり非効率であった。
【0086】以上のことから次のことがわかった。 実施例1と比較例1とを比較することによって、重
合槽、洗浄槽の規模が同じ場合、実施例のほうが比較例
より24時間当たりのPASの製造量が多く生産性が良
いことがわかった。 比較例2に示す公知のPAS連続式製造法は、重合
反応終了後、洗浄せずに溶媒を除去するので、得られる
PAS中の残留リチウム等の量が多いことがわかった。
溶媒除去した後、水洗すると残留リチウム量も減少する
が、それでも実施例1の場合の約3〜4倍はあり、しか
も再乾燥の必要があった。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
実用上必要十分な高分子量のPASを従来の方法よりも
小規模な設備によって省エネルギーで安価に、かつ効率
よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられるインピーダンスポ
テンショ式の液面レベル計の、界面検出の原理を模式的
に示す説明図である。
【符号の説明】
1 エレメント 2 槽 3 溶媒相 4 ポリマー相 5 界面 6 液面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 正男 千葉県市原市姉崎海岸1番地1 出光石油 化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非プロトン性有機溶媒中で、液状または
    気体状のイオウ化合物、およびジハロゲン化芳香族化合
    物を重合成分として重合する工程、その重合溶液を所定
    の洗浄溶液で洗浄する工程、並びにその重合溶液と洗浄
    溶液との混合液をポリマー相と溶媒相とに分離する工程
    を主工程として含み、かつ、この主工程を順に進めるポ
    リアリーレンスルフィドの連続式製造方法において、 ポリマー相と溶媒相とへの分離工程が、分離槽によって
    溶液粘度(ηinh )が0.15以上のポリアリーレンス
    ルフィドを含む相と、溶液粘度(ηinh )が0.15未
    満のポリアリーレンスルフィドを含む相とに分離して槽
    外に取り出すことを含むものであることを特徴とするポ
    リアリーレンスルフィドの連続式製造方法。
  2. 【請求項2】 前記重合工程が、非プロトン性有機溶媒
    中で、水酸化リチウムおよび/またはN−メチルアミノ
    酪酸リチウム、液状または気体状のイオウ化合物、並び
    にジハロゲン化芳香族化合物を重合成分として重合する
    ものであることを特徴とする請求項1記載のポリアリー
    レンスルフィドの連続式製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分離槽が、二相に分離した二液相の
    界面位置を検出することが可能な液面レベル計を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のポリアリーレ
    ンスルフィドの連続式製造方法。
  4. 【請求項4】 前記重合工程の終了後、ポリアリーレン
    スルフィドを取り除いた非プロトン有機溶媒およびハロ
    ゲン化リチウムを含む重合溶液に、アルカリ金属および
    /またはアルカリ土類金属の水酸化物を添加し、リチウ
    ムを水酸化リチウムとして回収することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項記載のポリアリーレンスルフ
    ィドの連続式製造方法。
  5. 【請求項5】 前記液面レベル計が、インピーダンスポ
    テンショ式の液面レベル計であることを特徴とする請求
    項3または4記載のポリアリーレンスルフィドの連続式
    製造方法。
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