JPH10265575A - ポリアリーレンスルフィドの精製方法 - Google Patents

ポリアリーレンスルフィドの精製方法

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JPH10265575A JP9070952A JP7095297A JPH10265575A JP H10265575 A JPH10265575 A JP H10265575A JP 9070952 A JP9070952 A JP 9070952A JP 7095297 A JP7095297 A JP 7095297A JP H10265575 A JPH10265575 A JP H10265575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品PAS樹脂中の不純物、とりわけハロゲ
ン化アルカリ金属化合物を低減するポリアリーレンスル
フィド樹脂の精製方法を提供する。 【解決手段】 ポリアリーレンスルフィド樹脂を、非プ
ロトン性有機溶媒100重量部及び強酸と弱塩基の反応
により得られた塩、好ましくは塩化アンモニウム0.00
5〜5重量部、場合によっては、さらに水4〜60重量
部からなる混合物にて処理することを特徴とするポリア
リーレンスルフィドの精製方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアリーレンスル
フィドの精製方法に関する。さらに詳しくはポリアリー
レンスルフィド中に存在するハロゲン化アルカリ金属化
合物等の不純物を効率よく除去することによるポリアリ
ーレンスルフィドの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンスルフィド(以下、PA
Sということがある)樹脂、中でも特にポリフェニレン
スルフィド(以下、PPSということがある)樹脂は、
機械的強度,耐熱性等に優れると共に、良好な電気的特
性や高い剛性を有するエンジニアリングプラスティック
として知られており、電子・電気機器部品の素材等の各
種材料として広く用いられている。
【0003】これらの樹脂の製造には、従来、N−メチ
ル−2−ピロリドン(以下において、NMPと略称する
ことがある。)等の非プロトン性有機溶媒中でp−ジク
ロロベンゼン等のジハロゲン化芳香族化合物と硫化ナト
リウム等のナトリウム塩とを反応させるという方法が一
般に用いられてきた。しかし、この場合、副生するハロ
ゲン化ナトリウムがNMP等の溶媒に不溶であるから樹
脂中に取り込まれてしまい、それを洗浄によって取り除
くことは容易でなかった。
【0004】そこで、ナトリウム塩に代えてリチウム塩
を用いて重合を行い、ハロゲン化リチウムを副生させる
と、ハロゲン化リチウムはNMP等の多くの非プロトン
性有機溶媒(重合用溶媒)に可溶であるので、樹脂中の
リチウム濃度を比較的容易に低減することが可能となる
ので、リチウム塩を用いる方法が脚光を浴びてきた。し
かしながら、リチウム塩を用いて重合を行った場合に
も、副生するハロゲン化リチウム等が不純物として、製
品PAS樹脂中に残存するという問題がある。特に、製
品PASの分子量増大及び転化率向上による残留モノマ
ー低減の観点から、リチウム塩とイオウ化合物を反応さ
せる際のLi/S比を高く、例えば、2以上に設定する
ことが好ましく行われる傾向にあり、そのため、この過
剰のリチウムが製品PAS中に不純物として益々残留し
がちになるという問題も招来していた。
【0005】このように製品PAS樹脂中に残存するハ
ロゲン化リチウム等の不純物を除去するためには、通常
NMP等の溶媒での洗浄を行うが、不純物の残存量が多
くなればなるほど洗浄回数を増やさなければならず、プ
ロセス的にも不利であり、また多量の溶媒の使用からコ
ストアップの要因にもなっていた。そこで、上記洗浄を
行うにあたり、洗浄回数を増やさずに済む、効率的な洗
浄方法の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みなされたものであり、製品PAS樹脂中の不純物、
とりわけハロゲン化アルカリ金属化合物、特にハロゲン
化リチウム,さらには塩化リチウムを低減するポリアリ
ーレンスルフィド樹脂の精製方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定の方法を用いることにより上記目的を達
成しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づい
てなされたものである。すなわち、本発明は、以下のポ
リアリーレンスルフィドの精製方法を提供するものであ
る。 (1)ポリアリーレンスルフィド樹脂を、非プロトン性
有機溶媒100重量部及び強酸と弱塩基の反応により得
られた塩、好ましくは塩化アンモニウム 0.005〜5重
量部からなる混合物にて処理することを特徴とするポリ
アリーレンスルフィドの精製方法。 (2) ポリアリーレンスルフィド樹脂を、非プロトン
性有機溶媒100重量部,水4〜60重量部及び強酸と
弱塩基の反応により得られた塩、好ましくは塩化アンモ
ニウム 0.005〜5重量部からなる混合物にて処理する
ことを特徴とするポリアリーレンスルフィドの精製方
法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。 1.ポリアリーレンスルフィド樹脂 本発明において対象とするポリアリーレンスルフィド
(PAS)については、特に制限はないが、具体的に
は、構造式−Ar−S−(ただしArはアリーレン基)
で示される繰り返し単位を70モル%以上含有する重合
体である。その代表的なものは、下記構造式(I)
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1は炭素数6以下のアルキル
基、アルコキシ基、フェニル基、カルボン酸/金属塩、
アミノ基、ニトロ基、フッ素,塩素,臭素等のハロゲン
原子から選ばれる置換基であり、mは0〜4の整数であ
る。また、nは平均重合度を示し1.3〜30の範囲で
ある)で示される繰り返し単位を70モル%以上有する
ポリフェニレンスルフィドである。
【0011】PASは一般にその製造法により実質上線
状で分岐、架橋構造を有しない分子構造のものと、分岐
や架橋構造を有する構造のものが知られているが本発明
においてはその何れのタイプのものについても有効であ
る。PASとしては、繰り返し単位としてパラフェニレ
ンスルフィド単位を70モル%以上、さらに好ましくは
80モル%以上含有するホモポリマーまたはコポリマー
(以下PPSと略称)が挙げられる。共重合構成単位と
しては、例えばメタフェニレンスルフィド単位、オルソ
フェニレンスルフィド単位、p,p’−ジフェニレンケ
トンスルフィド単位、p,p’−ジフェニレンスルホン
スルフィド単位、p,p’−ビフェニレンスルフィド単
位、p,p’−ジフェニレンエーテルスルフィド単位、
p,p’−ジフェニレンメチレンスルフィド単位、p,
p’−ジフェニレンクメニルスルフィド単位、ナフチル
スルフィド単位などが挙げられる。また、本発明のポリ
アリーレンスルフィドとしては、前記の実質上線状ポリ
マーの他に、モノマーの一部分として3個以上の官能基
を有するモノマーを少量混合使用して重合した分岐また
は架橋ポリアリーレンスルフィドや、また、これを前記
の線状ポリマーにブレンドした配合ポリマーも対象とす
ることができる。
【0012】対象とするPAS樹脂は、例えばジハロ芳
香族化合物と、硫黄源とを有機極性溶媒中でそれ自体公
知の方法により重縮合反応させることにより得られたも
のを指し、いずれの製造方法によるものでもよい。本発
明の効果を一層効率的に奏しうる対象としては、例え
ば、水酸化リチウムを含有する非プロトン性溶媒中に、
液体又は気体状のイオウ化合物を投入させることによ
り、水酸化リチウムとイオウ化合物を直接反応させ、そ
の反応液中にジハロゲン化芳香族化合物を投入して重縮
合させた後、遠心分離や濾過等により分離することによ
り得られたPASで、水酸化リチウムとイオウ化合物と
の反応が、Li/S=2以上(モル比)の条件下で行わ
れたものが挙げられる。かかる条件下で得られたPAS
は、遠心分離や濾過等により重縮合反応溶液から分離し
た後、有機溶媒や水等で洗浄が行われるが、リチウムが
過剰な条件の下で得られたものであるので、かかる洗浄
だけではハロゲン化リチウム等の不純物を十分に除去し
得ない。
【0013】PAS樹脂の好適例としては、例えば下記
構造式(II)で示されるポリフェニレンスルフィド(以
下、PPSと称することがある。)樹脂を挙げることが
できる。
【0014】
【化2】
【0015】2.非プロトン性有機溶媒,強酸と弱塩
基、及び場合によっては、さらに水の反応により得られ
た塩からなる混合物 非プロトン性有機溶媒 本発明に用いられる非プロトン性有機溶媒としては、一
般に、非プロトン性の極性有機化合物(たとえば、アミ
ド化合物,ラクタム化合物,尿素化合物,有機イオウ化
合物,環式有機リン化合物等)を、単独溶媒として、ま
たは、混合溶媒として、好適に使用することができる。
【0016】これらの非プロトン性の極性有機化合物の
うち、前記アミド化合物としては、たとえば、N,N−
ジメチルホルムアミド,N,N−ジエチルホルムアミ
ド,N,N−ジメチルアセトアミド,N,N−ジエチル
アセトアミド,N,N−ジプロピルアセトアミド,N,
N−ジメチル安息香酸アミド等を挙げることができる。
また、前記ラクタム化合物としては、たとえば、カプロ
ラクタム,N−メチルカプロラクタム,N−エチルカプ
ロラクタム,N−イソプロピルカプロラクタム,N−イ
ソブチルカプロラクタム,N−ノルマルプロピルカプロ
ラクタム,N−ノルマルブチルカプロラクタム,N−シ
クロヘキシルカプロラクタム等のN−アルキルカプロラ
クタム類,N−メチル−2−ピロリドン(NMP),N
−エチル−2−ピロリドン,N−イソプロピル−2−ピ
ロリドン,N−イソブチル−2−ピロリドン,N−ノル
マルプロピル−2−ピロリドン,N−ノルマルブチル−
2−ピロリドン,N−シクロヘキシル−2−ピロリド
ン,N−メチル−3−メチル2−ピロリドン,N−エチ
ル−3−メチル−2−ピロリドン,N−メチル−34,
5−トリメチル−2−ピロリドン,N−メチル−2−ピ
ペリドン,N−エチル−2−ピペリドン,N−イソプロ
ピル−2−ピペリドン,N−メチル−6−メチル−2−
ピペリドン,N−メチル−3−エチル−2−ピペリドン
などを挙げることができる。
【0017】また、前記尿素化合物としては、たとえ
ば、テトラメチル尿素,N,N’−ジメチルエチレン尿
素,N,N’−ジメチルプロピレン尿素などを挙げるこ
とができる。さらに、前記有機イオウ化合物としては、
たとえば、ジメチルスルホキシド,ジエチルスルホキシ
ド,ジフェニルスルホン,1−メチル−1−オキソスル
ホラン,1−エチル−1−オキソスルホラン,1−フェ
ニル−1−オキソスルホランなどを、また、前記環式有
機リン化合物としては、たとえば、1−メチル−1−オ
キソホスホラン,1−ノルマルプロピル−1−オキソホ
スホラン,1−フェニル−1−オキソホスホランなどを
挙げることができる。
【0018】これら各種の非プロトン性極性有機化合物
は、それぞれ一種単独で、または二種以上を混合して、
さらには、本発明の目的に支障のない他の溶媒成分と混
合して、前記非プロトン性有機溶媒として使用すること
ができる。前記各種の非プロトン性有機溶媒の中でも、
好ましいのはN−アルキルカプロラクタム及びN−アル
キルピロリドンであり、特に好ましいのはN−メチル−
2−ピロリドンである。
【0019】水 特に制限はないが、好ましくは蒸留水が用いられる。 強酸と弱塩基の反応により得られた塩 塩酸や硫酸等、例えば、解離指数pKaの値が小さい
酸、好ましくはpKa≦3のものと、アンモニア等、例
えば、解離指数pKbの値が大きい塩基、好ましくはp
Kb≧8のものの反応により得られた塩、例えば、塩化
アンモニウム,塩化ホスホニウム,塩化スルホニウム等
が挙げられるが、好適には塩化アンモニウムが挙げられ
る。これら各種の塩は、それぞれ一種単独で、または二
種以上を混合して用いてもよい。
【0020】混合物における各成分の混合割合 (i)非プロトン性有機溶媒及び強酸と弱塩基の反応に
より得られた塩からなる混合物の場合 該混合物は、非プロトン性有機溶媒100重量部に対
し、強酸と弱塩基の反応により得られた塩 0.005〜5
重量部からなる。強酸と弱塩基の反応により得られた塩
の量が 0.005重量部未満の場合、製品PAS中に残存
するハロゲン化リチウム等の不純物を効率よく除去でき
ない。また、5重量部を超える場合は、過剰の強酸と弱
塩基の反応により得られた塩が製品PAS中に残留して
しまうことになると同時に、それ以上強酸と弱塩基の反
応により得られた塩を添加する効果の向上は望めず、コ
スト的に不利になる。 (ii)非プロトン性有機溶媒,水及び強酸と弱塩基の反
応により得られた塩からなる混合物の場合 該混合物は、非プロトン性有機溶媒100重量部,水4
〜60重量部及び強酸と弱塩基の反応により得られた塩
0.005〜5重量部からなる。水の量が4重量部未満の
場合、処理効率を向上させるために加熱した場合、ポリ
マー層と洗浄層の2層に分離せずに均一層になることが
あり、洗浄効率が著しく低下する。60重量部を超える
場合、系内を高圧にしなければならず、プロセス的に不
利なものになる。 3.上記混合物によるPAS樹脂の処理 上記混合物によるPAS樹脂の処理方法については特に
問わず、洗浄等の通常用いられる方法で行えばよい。ポ
リアリーレンスルフィド樹脂を、前記混合物にて、10
0〜350℃にて繰り返し洗浄することが好ましく行わ
れるが、処理効率を向上させるためには、ある程度高温
で処理するのが望ましい。ただし、非プロトン性有機溶
媒及び強酸と弱塩基の反応により得られた塩からなる混
合物を用いる場合、即ち、水を添加しない場合は、高温
にするとポリマーは溶媒等に溶融して単一層になり、冷
却してもケーキ状になるため、濾過等を行っても不純物
を含有している液体部分を十分に分離できず、製品PA
S中に不純物が残存してしまうことになることから、ポ
リマーが溶媒等に溶融しない温度、具体的には、220
℃以下の温度で処理することが好ましく行われる。非プ
ロトン性有機溶媒,水及び強酸と弱塩基の反応により得
られた塩からなる混合物を用いる場合には、好ましくは
230〜280℃の加温下、繰り返し洗浄することが好
ましく行われる。繰り返す回数は残留しているリチウム
量に応じて適宜選べばよい。
【0021】以下に、実施例によってさらに具体的に説
明する。 [製造例] 〔ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造〕攪拌翼のつい
た攪拌機付きステンレス製10リットルオートクレーブ
にN−メチル−2−ピロリドン3326.4g(33.6m
ol)及び水酸化リチウム287.4g(12mol)を
仕込み、130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素
を3リットル/分で2時間吹き込み、水硫化リチウムを
合成した。
【0022】引き続いて、この反応を窒素気流下(20
0ml/分)昇温し、反応した硫化水素の一部を脱硫化
水素した。昇温するにつれて、硫化リチウム合成に伴い
副生する水が蒸発を開始した。この副生水をコンデンサ
ーにより凝縮し系外に抜き出した。水を系外に留去する
と共に、反応液の温度は上昇するが、180℃に達した
時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。保持時間2
時間で硫化リチウム合成を終了した。反応後には硫化リ
チウムは固体として溶媒中に析出していた。
【0023】このスラリー液を攪拌しながら採取し、存
在する硫化リチウム濃度を以下の方法で測定した。イオ
ウ濃度はヨードメトリー法により、またリチウム濃度は
イオンクロマトグラムにより分析した。分析結果は、S
/Li=0.498(mol/mol)であった。引き続
きこのオートクレーブに、パラジクロロベンゼン(PD
CB)882.0(6mol)及び水酸化リチウム34.5
g(1.5mol)を仕込み、220℃まで昇温し、2時
間予備重合を行った。重合終了後、反応物を100℃以
下まで冷却し、オートクレーブより取り出した。ポリマ
ーは、顆粒状で60メッシュの篩を用いて反応物から分
離した。得られた反応液が付着したポリマー(粗ポリマ
ーA)を用いて、以下の洗浄実験を実施した。 [実施例1]1リットルのオートクレーブに粗ポリマー
A100g,NMP250g及び塩化アンモニウム2.5
gを入れ、攪拌条件下にて150℃で1時間洗浄した。
冷却後、60メッシュの篩でポリマーを分離した。この
ポリマーを「ポリマーB1」とした。このポリマーB1
を約1g採取し、減圧下200°℃にて一昼夜乾燥した
後、マッフル炉にて600℃で10時間焼成灰化し、原
子吸光法により残留リチウム量を分析した。
【0024】次に、ポリマーB1を上記と同様の操作に
て洗浄,分離し、「ポリマーB2」を得た。以下、繰り
返し同様に洗浄操作行い、「ポリマーB3」,「ポリマ
ーB4」を得た。各々の残留リチウム量を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】[比較例1]実施例1において、NMP2
50g及び塩化アンモニウム2.5gのかわりに、NMP
250gのみを用いた以外は、実施例1と同様に行い、
「ポリマーC1」,「ポリマーC2」,「ポリマーC
3」,「ポリマーC4」を得た。各々の残留リチウム量
を表1に示す。 [実施例2]実施例1において、NMP250g及び塩
化アンモニウム2.5gのかわりに、NMP250g,水
30g及び塩化アンモニウム2.5gを用い、さらに攪拌
条件下にて260℃で1時間洗浄した以外は、実施例1
と同様に行い、「ポリマーD1」,「ポリマーD2」,
「ポリマーD3」,「ポリマーD4」を得た。
【0027】各々の残留リチウム量を表1に示す。 [比較例2]実施例2において、NMP250g,水3
0g及び塩化アンモニウム2.5gのかわりに、NMP2
50g及び水30gを用いた以外は、実施例2と同様に
行い、「ポリマーE1」,「ポリマーE2」,「ポリマ
ーE3」,「ポリマーE4」を得た。
【0028】各々の残留リチウム量を表1に示す。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、高
分子量でしかも転化率の高いポリアリーレンスルフィド
樹脂を製造するにおいて、簡易な手段によって製品PA
S樹脂中の不純物、とりわけハロゲン化アルカリ金属化
合物等の不純物を効率よく低減することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアリーレンスルフィド樹脂を、非プ
    ロトン性有機溶媒100重量部及び強酸と弱塩基の反応
    により得られた塩 0.005〜5重量部からなる混合物に
    て処理することを特徴とするポリアリーレンスルフィド
    の精製方法。
  2. 【請求項2】 ポリアリーレンスルフィド樹脂を、非プ
    ロトン性有機溶媒100重量部,水4〜60重量部及び
    強酸と弱塩基の反応により得られた塩 0.005〜5重量
    部からなる混合物にて処理することを特徴とするポリア
    リーレンスルフィドの精製方法。
  3. 【請求項3】 強酸と弱塩基の反応により得られた塩
    が、塩化アンモニウムであることを特徴とする請求項1
    又は2記載のポリアリーレンスルフィドの精製方法。
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