JPH09325507A - 電子写真感光体、電子写真ユニット及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真ユニット及び電子写真装置

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JPH09325507A
JPH09325507A JP14009696A JP14009696A JPH09325507A JP H09325507 A JPH09325507 A JP H09325507A JP 14009696 A JP14009696 A JP 14009696A JP 14009696 A JP14009696 A JP 14009696A JP H09325507 A JPH09325507 A JP H09325507A
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JP
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electrophotographic
layer
polysilane
surface layer
conductive particles
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JP14009696A
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Hisami Tanaka
久巳 田中
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で高耐久性の電子写真感光体、及び接
触帯電方式の高速で省電力の電子写真ユニット及び電子
写真装置を提供する。磁気ブラシの長手端部の磁性粉体
が、感光体に電気的な力で付着することによって生じる
帯電不良、更にそれによる画像不良の発生をを防止した
電子写真用ユニット及び電子写真装置を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層、及び該感光層
上の表面層を有する電子写真感光体において、該感光層
がポリシランを含有し、該表面層が導電粒子を含有する
電子写真感光体、該電子写真感光体に対し接触帯電部材
で帯電を行なう電子写真ユニット及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関する。さらに、電子写真感光体を有する電子写真ユニ
ット及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】OPC電子写真感光体(有機電子写真感
光体)が複写機、レーザービームプリンター及びLED
プリンターに用いられており、近年、高速化及び省電力
のためにより高感度で高耐久性の感光体が求められてい
る。
【0003】モビリティーの速い電荷輸送物質として、
ポリシランが特開昭61−170747号公報に開示さ
れている。しかし、従来のコロナ帯電で発生するオゾン
で感光体中のポリシランは分解され、初期の感度が維持
できず、残留電位の増加を起こす。また、ゴムブレード
によるクリーニングプロセスを行った場合、ゴムブレー
ドと感光体との摩擦が強いため、機械強度の弱いポリシ
ランを表面層とする感光体では、すぐに削れてしまうと
いう問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の要求に
答える電子写真感光体を提供しようとするものである。
【0005】即ち、本発明の第1の目的は、高感度で高
耐久性の電子写真感光体を提供することにある。
【0006】また、本発明の第2の目的は、接触帯電方
式の高速で省電力の電子写真ユニット及び電子写真装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体上に感光層、及び該感光層上の表面層を有する電
子写真感光体において、該感光層がポリシランを含有
し、該表面層が導電粒子を含有することを特徴とする電
子写真感光体である。
【0008】また、本発明は、上記電子写真感光体に対
し接触帯電部材で帯電を行なうことを特徴とする電子写
真ユニット及び電子写真装置である。
【0009】本発明においては、表面層に導電粒子を分
散することにより、ポリシラン感光層のオゾン分解や機
械的脆さを保護している。更に、導電粒子を含有する表
面層に接触帯電して注入帯電が行なえるので、オゾンの
発生を抑えてポリシランの分解を抑制できるため、耐久
性が大幅に向上した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、導電粒子を樹
脂溶液中で凝集させずに分散しているので、導電粒子の
表面をシランカップリング剤やチタネートカップリング
剤や界面活性剤やシリコン系撥水剤などで処理したり、
これらの化合物を表面層に添加して用いることが好まし
い。その中でも導電粒子をシランカップリング剤で表面
処理した場合や表面層にシランカップリング剤を添加し
た場合は、特に、分散安定性はもとより電子写真の帯電
特性や残留電位の安定性も向上した。
【0011】本発明に用いる導電粒子としては、金属、
金属酸化物及びカーボンブラック等が挙げられる。金属
としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケ
ル、ステンレス及び銀等、またはこれらの金属をプラス
チックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられる。金
属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、
酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズ
をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした
酸化スズ及び酸化ジルコニウム等が挙げられる。これら
は単独で用いることも、2種類以上を組み合わせて用い
ることもできる。2種以上を組み合わせて用いる場合
は、単に混合しても、固溶体や融着の形にしても良い。
【0012】本発明に用いられる導電粒子の平均粒径は
感度低下を起こさないために0.3μm以下であること
が好ましく、特に0.1μm以下であることが好まし
い。
【0013】また、本発明においては上述したような導
電粒子の中でも透明性や帯電性の点で金属酸化物を用い
ることが特に好ましい。
【0014】本発明において表面層中に添加あるいは導
電粒子を表面処理する際、特に効果があったシランカッ
プリング剤として、以下に代表的な化合物を例示する
が、それらの化合物に限定されるものではない。
【0015】ビニルクロルシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−
ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン及びγ
−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等。
【0016】導電粒子の表面処理方法は、以下の通りで
ある。まず、導電粒子と表面処理剤を適当な溶剤中で混
合、分散し、表面処理剤を導電粒子表面に付着させる。
分散の手段としてはボールミル及びサンドミル等の通常
の分散手段を用いることができる。次に、この分散溶液
から溶剤を除去し、導電粒子表面に表面処理剤を固着さ
せればよい。
【0017】本発明の表面層に用いることのできるバイ
ンダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セ
ルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂及び塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体が挙げられる。これらの樹脂は単独で
用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもで
きる。
【0018】上記樹脂の中でも、表面層の表面硬度及び
耐摩耗性、更に粒子の分散性、分散後の安定性の点から
硬化性樹脂を用いることが望ましい。即ち、熱または光
によって硬化するモノマーまたはオリゴマーを含有する
溶液に導電粒子を分散させて表面層用の塗工液とし、こ
の溶液を感光層の上に塗工及び硬化させて形成した表面
層は硬度及び耐摩耗性等の点でより好ましい。
【0019】熱または光によって硬化するモノマーまた
はオリゴマーとは、例えば、分子の末端に熱または光の
エネルギーによって重合反応を起こす官能基を有するも
ので、このうち分子の構造単位の繰返しが2〜20程度
の比較的大きな分子がオリゴマー、それより小さいもの
がモノマーである。該重合反応を起こす官能基としては
アクリロイル基、メタクロイル基、シラノール基、更に
環状エーテル基等の開環重合を起こすもの、またはフェ
ノールとホルムアルデヒドのように二種類以上の分子が
反応して縮合を起こすもの等が挙げられる。
【0020】前記導電粒子の割合は、直接的に表面層の
抵抗を決定する要因の一つであり、表面層の抵抗は1×
1010〜1×1015Ωcmの範囲であることが好まし
い。
【0021】本発明においては、安定性を向上させるた
め表面層中にラジカル補足剤や酸化防止剤等の添加物を
加えてもよい。本発明の表面層の膜厚は0.2〜10μ
mの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜6μmの
範囲である。
【0022】次に、本発明の感光層について説明する。
本発明の感光層は、電荷発生物質とポリシランの双方を
同一の層に含有する単層型、あるいは電荷発生層とポリ
シラン層を積層した積層型のいずれかである。積層型の
感光層の構成としては、導電性支持体上に電荷発生層及
びポリシラン層をこの順に積層したものと、逆にポリシ
ラン層、電荷発生層の順に積層したものがある。これら
の例を図1、図2及び図3に示す。図中、1は表面層、
2は導電粒子、3はポリシラン層、4は電荷発生層、5
は感光層、6は導電性支持体である。
【0023】本発明で用いる導電性支持体は導電性を有
するものであれば、いずれのものでもよく、例えば、ア
ルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレ
ス等の金属をドラムまたはシート上に成形したもの、ア
ルミニウムや銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラ
ミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び
酸化スズ等をプラスチックフィルムに蒸着したもの、及
び導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布し
て導電層を設けた金属、プラスチックフィルムあるいは
紙等が挙げられる。
【0024】本発明においては、ポリシランとして式
(I)で表わされる化合物が好ましく用いられる。
【0025】
【化2】 (式中、R1 は炭素数1または2のアルキル基、R2
炭素数3乃至8のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基またはアラルキル基、R3 は炭素数1乃至4のア
ルキル基、R4 は炭素数1乃至4のアルキル基を示す。
n及びmはポリマー中の総モノマーに対するそれぞれの
モノマー数の割合を示すモル比であり、n+m=1とな
り、0<n≦1、0≦m<1である。) 本発明において用いるポリシランは、ザ・ジャーナル・
オブ・オルガノメタリック・ケミストリー 198pp
C27(1980)またはザ・ジャーナル・オブポリ
マー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー・エディシ
ョン Vol.22 159−170pp(1984)
に記載された方法により合成できる。
【0026】本発明において使用できるポリシランとし
ては以下のものを挙げることができる。 [本発明において用いられポリシランの例]
【0027】
【表1】 注):上記構造式中のXとYはいずれも単量体重合単位
を示す。そして、nはX/(X+Y)、またmは、Y/
(X+Y)の計算式によりそれぞれ求められる。
【0028】好ましく用いられるポリシランとしては、
下記式(II)で表わされるポリシランである。
【0029】
【化3】 (式中、R1 は炭素数1または2のアルキル基、R2
炭素数3乃至8のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基またはアラルキル基、R3 は炭素数1乃至4のア
ルキル基、R4 は炭素数1乃至4のアルキル基、A及び
A′はそれぞれ炭素数4乃至12のアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。n
及びmは、ポリマー中の総モノマーに対するそれぞれの
モノマー数の割合を示すモル比であり、n+m=1とな
り、0<n≦1、0≦m<1である。) 上記式(I)及び式(II)で表わされるポリシランは、
具体的には次のようにして合成することができる。即
ち、酸素及び水分を無くした高純度不活性雰囲気下で、
ジクロロシランモノマーをアルカリ金属からなる縮合触
媒に接触させてハロゲン脱離と縮重合を行ない中間体ポ
リマーを合成し、得られた該中間体ポリマーを未反応の
モノマーと分離し、該中間体ポリマーに所定のハロゲン
化有機試薬をアルカリ金属からなる縮合触媒の存在下で
反応させて、該中間体ポリマーの末端に有機基を縮合さ
せることにより合成される。
【0030】上記合成操作にあっては、出発物質たるジ
クロロシランモノマー、前記中間体ポリマー、ハロゲン
化有機試薬及びアルカリ金属縮合触媒は、いずれも酸素
や水分との反応性が高いので、これら酸素や水分が存在
する雰囲気の下では目的とする上述のポリシランは得ら
れない。
【0031】従って、(I)及び式(II)のポリシラン
を得る上述の操作は、酸素及び水分のいずれもが存在し
ない雰囲気下で実施することが必要である。このため、
反応系に酸素及び水分のいずれもが存在しないように、
反応容器及び使用する試薬の全てについて留意が必要で
ある。例えば、反応容器については、ブローボックス中
で真空吸引とアルゴンガス置換を行なって水分や酸素の
系内への吸着がないようにする。使用するアルゴンガス
は、いずれの場合にあっても予めシリカゲルカラムに通
し脱水して、次いで銅粉末を100℃に加熱したカラム
に通して脱酸素処理して使用する。
【0032】出発原料たるジクロロシランモノマーにつ
いては、反応系内への導入直前で脱酸素処理した上述の
アルゴンガスを使用して減圧蒸留を行なった後に反応系
内に導入する。特定の有機基を導入するための上記ハロ
ゲン化有機試薬及び使用する上記溶剤についても、ジク
ロロシランモノマーと同様に脱酸素処理した後に反応系
内に導入する。なお、溶剤の脱酸素処理は、上述の脱酸
素処理したアルゴンガスを使用して減圧蒸留した後、金
属ナトリウムで更に脱水処理する。
【0033】上記縮合触媒については、ワイヤー化或い
はチップ化して使用するところ、前記ワイヤー化または
チップ化は無酸素のパラフィン系溶剤中で行ない、酸化
が起こらないようにして使用する。
【0034】上記の式(I)及び式(II)で表わされる
ポリシランを製造するに際して使用する出発原料のジク
ロロシランモノマーは、後述する式:R1 2 SiCl
2 で表わされるシラン化合物かまたはこれと式:R3
4 SiCl2 で表わされるシラン化合物が選択的に使用
される。
【0035】上述の縮合触媒は、ハロゲン脱離して縮合
反応をもたらしめるアルカリ金属が望ましく使用され、
該アルカリ金属の具体例としてリチウム、ナトリウム、
カリウムが挙げられ、中でもリチウム及びナトリウムが
好適である。
【0036】上述のハロゲン化有機試薬は、A及びA′
で表わされる置換基を導入するためのものであって、ハ
ロゲン化アルキル化合物、ハロゲン化シクロアルキル化
合物、ハロゲン化アリール化合物及びハロゲン化アラル
キル化合物からなる群から選択される適当な化合物、即
ち、式:A−X及び/または式:A′−X(但し、Xは
ClまたはBr)で表わされ、後述する具体例の中の適
当な化合物が選択的に使用される。
【0037】上述の中間体ポリマーを合成するに際して
使用する式:R1 2 SiCl2 またはこれと式:R3
4 SiCl2 で表わされるジクロロシランモノマー
は、所定の溶剤に溶解して反応系に導入されるところ、
該溶剤としては、パラフィン系の無極性炭化水素溶剤が
望ましく使用される。該溶剤の好ましい例としては、n
−ヘキサン、n−オクタン、n−ノナン、n−ドデカ
ン、シクロヘキサン及びシクロオクタンが挙げられる。
【0038】そして、生成する中間体ポリマーはこれら
の溶剤に不溶であることから、該中間体ポリマーを未反
応のジクロロシランモノマーから分離するについて好都
合である。分離した中間体ポリマーは、次いで上述のハ
ロゲン化有機試薬と反応させるわけであるが、その際両
者は同じ溶剤に溶解せしめて反応に供される。この場合
の溶剤としてはベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳
香族溶剤が好適に使用される。
【0039】上述のジクロロシランモノマーを上述のア
ルカリ金属触媒を使用して縮合させて所望の中間体を得
るについては、反応温度と反応時間を調節することによ
り得られる中間体ポリマーの重合度を適宜制御できる。
しかしながら、その際の反応温度は60〜130℃の間
に設定するのが望ましい。
【0040】以上説明の式(II)で表わされる上述のポ
リシランの製造方法の望ましい一態様を以下に述べる。
【0041】即ち、上述の式(II)のポリシランの製造
方法は、(a)中間体ポリマーを製造する工程と(b)
該中間体ポリマーの末端に置換基A及びA′を導入する
工程とからなる。
【0042】上記(a)の工程は次のようにして行われ
る。
【0043】即ち、反応容器の反応系内を酸素及び水分
を完全に除いてアルゴンで支配され所定の内圧に維持し
た状態にし、無酸素のパラフィン系溶剤と無酸素の縮合
触媒を入れ、次いで無酸素のジクロロシランモノマーを
入れ、全体を攪拌しながら所定温度に加熱して該モノマ
ーの縮合を行う。この際、前記ジクロロシランモノマー
の縮合度合は、反応温度と反応時間を調節し、所望の重
合度の中間体ポリマーが生成されるようにする。
【0044】この際の反応は、下記の反応式(i)で表
わされるようにジクロロシランモノマーのクロル基と触
媒が脱塩反応を起こしてSi基同志が縮合を繰り返して
ポリマー化して中間体ポリマーを生成する。
【0045】
【化4】 なお、このところの具体的反応操作手順は、パラフィン
系溶剤中に縮合触媒(アルカリ金属)を仕込んでおき、
加熱下で攪拌しながらジクロロシランモノマーを滴下し
て添加する。ポリマー化の度合は、反応液をサンプリン
グして確認する。
【0046】ポリマー化の簡単な確認はサンプリング液
を揮発させフィルム化が形成できるか否かで判断でき
る。縮合が進み、ポリマーが形成されると白色固体とな
って反応系から析出してくる。ここで冷却し、反応系か
らモノマーを含む溶媒をデカンテーションで分離し、中
間体ポリマーを得る。
【0047】次いで、前記(b)の工程を行う。即ち、
得られた中間体ポリマーの末端基のクロル基をハロゲン
化有機試薬と縮合触媒(アルカリ金属)を用いて脱塩縮
合を行ないポリマー末端基を所定の有機基で置換する。
この際の反応は下記の反応式(ii)で表わされる。
【0048】
【化5】
【0049】このところ具体的には、ジクロロシランモ
ノマーの縮合で得られた中間体ポリマーに芳香族系溶剤
を加え溶解する。次に、縮合触媒(アルカリ金属)を加
え、室温でハロゲン化有機試薬を滴下する。この時、ポ
リマー末端基同士の縮合反応と競合するためハロゲン化
有機試薬を出発モノマーに対して0.01〜0.1倍の
過剰モル量を添加する。次いで、徐々に加熱し、80〜
100℃で1時間加熱攪拌し、目的の反応を行なう。
【0050】反応終了後冷却し、触媒のアルカリ金属を
除去するため、メタノールを加える。次に、生成したポ
リシランをシルエンで抽出し、シリカゲルカラムで精製
する。かくして所望のポリシランが得られる。 [R1 2 SiCl2 及びR3 4 SiCl2 の具体
例] 注):下記の化合物の中、b−2〜16,18,20,
21,23,24がR 1 2 SiCl2 に用いられ、b
−1,2,11,17,19,22,23,25がR3
4 SiCl2 に用いられる。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】[A−X及びA′−Xの具体例]
【0055】
【表5】
【0056】触媒としてはアルカリ金属が好ましい。
【0057】アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウ
ム及びカリウムが使用される。形状はワイヤー状または
チップ状にして表面積を大きくすることが好ましい。 [本発明において好ましく用いられるポリシランの例]
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【表13】 注):上記構造式中のXとYは、いずれも単量体重合単
位を示す。そしてnは、X/(X+Y)、またmは、Y
/(X+Y)の計算式によりそれぞれ求められる。
【0066】積層型のポリシラン層はポリシランを溶剤
に溶解し、塗布して形成される。なお、ポリシラン層に
スチリル化合物やトリアリールアミン化合物等の低分子
電荷輸送物質を添加してもよい。
【0067】ポリシランを溶解する溶剤として、ベンゼ
ン、トルエン及びキシレン等の芳香族溶剤、モノクロル
ベンゼン及びジクロルベンゼン等の塩素化芳香族溶剤を
使用することができる。
【0068】また、ポリシラン層は単独でフィルム形成
能を持つが、補強効果のためバインダー樹脂を添加して
もよい。バインダー樹脂としてはポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン及びポリメタクリル酸エステ
ル等が挙げられる。ポリシラン層の膜厚は5〜40μ
m、好ましくは10〜30μmである。
【0069】電荷発生物質はスーダンレッド、ダイアン
ブルー等のアゾ顔料:ピレンキノン及びアントアントロ
ン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料;
インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔料;及び銅フ
タロシアニン、チタニルフタロシアニン、スズフタロシ
アニン、ガリウムフタロシアニン等が用いられる。この
中で、フタロシアニン顔料、特にチタニルフタロシアニ
ンが好ましい。
【0070】積層型の感光体の電荷発生層はこれらの電
荷発生物質をポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポ
リ酢酸ビニル及びアクリル樹脂等のバインダー樹脂に分
散させて、この分散液を塗工するか、前記顔料を真空蒸
着することによって形成する。このような電荷発生層の
膜厚は5μm以下、好ましくは0.05〜3μmであ
る。
【0071】単層型の感光層では、ポリシランを溶解
し、電荷発生物質を溶液に分散、塗工して感光層を形成
する。このような単層型感光層の膜厚は5〜40μm、
好ましくは10〜30μmである。
【0072】また、本発明においては、導電性支持体と
感光層の間にバイアー機能をもつ下引層を設けることも
できる。下引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニ
トロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポ
リアミド共重合体、アルコキシメチル化ポリアミド、ポ
リウレタン及びゼラチン等によって形成できる。下引層
の膜厚は0.1〜3μmが好ましい。
【0073】以上に示した本発明の電子写真感光体は、
高い帯電性を示し、かつ耐久時に高感度を安定に維持で
きる。
【0074】次に、本発明に用いる接触帯電部材を説明
する。本発明の接触帯電部材は、ローラー、ベルト及び
ブラシの形状のものが用いられる。ローラー及びベルト
の場合、導電性弾性層の上に抵抗層を設けたものが用い
られる。導電性弾性層としては、カーボン分散ゴム及び
カーボン分散スポンジ等が用いられる。弾性層の上に導
電層を設けた機能分離構造としてもよい。抵抗層には、
体積抵抗で106 〜1012Ωcmの範囲の抵抗体が用い
られる。抵抗体としては、ポリアミド、セルロース及び
ポリウレタンのような樹脂、カーボン、酸化スズ及び導
電処理酸化チタン等を分散した樹脂が用いられる。
【0075】ブラシにおいては、磁気ブラシ、ファーブ
ラシが用いられる。磁気ブラシは、鉄粉、フェライト及
びマグネタイト等の酸化鉄等の磁性導電粒子からなり、
マグネットにより保持される。磁性導電粒子の粒径は5
〜200μmが好ましい。なお、磁性導電粒子は必要に
応じ、抵抗調整、疎水化及び帯電調整等の目的で表面コ
ート層を形成しても、表面処理を施してもよい。
【0076】ファーブラシはカーボン分散レーヨン樹脂
等を繊維状とし、導電性の支持体上に植毛したもので、
板状またはローラー状が用いられる。
【0077】これらの帯電部材の内で、感光体への摩擦
から磁気ブラシ、ファーブラシが好ましい。該接触帯電
部材は前記電子写真感光体と接触するように当接し、ロ
ーラ形状の場合、接触帯電部材の周速は電子写真感光体
の周速と等速にならないことが好ましい。つまり、図5
のように同方向移動の場合は、電子写真感光体より接触
帯電部材の周速が110%以上速いことが好ましい。図
6のように逆方向移動の場合は周速は限定されない。
【0078】本発明の体積抵抗値の測定方法は、表面に
導電膜を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に本発明の感光体の表面層のみを形成
し、これを体積抵抗測定装置(ヒューレッドパッカード
社製4140B pAMETER)にて23℃、65%
の環境で100Vの電圧を印加させて測定したときの値
である。
【0079】[ポリシラン製造例1]真空吸引とアルゴ
ン置換を行なったブローボックスの中に三ッ口フラスコ
を用意し、これにリフラックスコンデンサーと温度計と
滴下ロートを取り付けて、滴下ロートのバイパス管から
アルゴンガスを通した。
【0080】この三ッ口フラスコ中に脱水ドデカン10
0グラムとワイヤー状金属ナトリウム0.3モルを仕込
み、攪拌しながら100℃に加熱した。次に、ジクロロ
メチルフェニルシランモノマー(チッソ(株)製)0.
1モルを脱水ドデカン30グラムに溶解させて、用意し
た溶液を反応系にゆっくり滴下した。
【0081】滴下後、100℃で1時間縮重合させるこ
とにより、白色固体を析出させた。この後冷却し、ドデ
カンをデカンテーションして、更に脱水トルエン100
グラムを加えることにより、白色固体を溶解させ、金属
ナトリウム0.01モルを加えた。
【0082】次に、n−ヘキシルクロライド(東京化成
(株)製)0.01モルをトルエン10mlに溶解させ
て用意した溶液を反応系に攪拌しながらゆっくり滴下し
て添加し、100℃で1時間加熱した。この後冷却し、
過剰の金属ナトリウムを処理するため、メタノール50
mlをゆっくり滴下した。これにより懸濁層とトルエン
層とが生成した。
【0083】次に、トルエン層を分離し、減圧濃縮した
後シリカゲルカラム、クロマトグラフィーで展開して精
製し、ポリシランNo.1(d−1)を得た。収率は6
5%であった。
【0084】このポリシランの重量平均分子量はGPC
法によりTHF展開し測定した結果75,000であっ
た(ポリスチレンを標準とした)。
【0085】[ポリシラン製造例2]真空吸引とアルゴ
ン置換を行なったブローボックスの中に三ッ口フラスコ
を用意し、これにリフラックスコンデンサーと温度計と
滴下ロートを取り付けて、滴下ロートのバイパス管から
アルゴンガスを通した。
【0086】この三ッ口フラスコ中に脱水n−ヘキサン
100グラムと1mm角の金属ナトリウム0.3モルを
仕込み、攪拌しながら80℃に加熱した。次に、ジクロ
ロメチルシクロヘキシルシランモノマー(チッソ(株)
製)0.1モルを脱水n−ヘキサンに溶解させて用意し
た溶液を反応系にゆっくりと滴下した。滴下後80℃で
3時間縮合重合させることにより、白色固体を析出させ
た。この後冷却しn−ヘキサンをデカンテーションし
て、更に脱水トルエン100グラムを加えることにより
白色固体を溶解させ、金属ナトリウム0.01モルを加
えた。次に、n−ヘキシルクロライド(東京化成製)
0.01モルをトルエン10mlに溶解させて用意した
溶液を反応系に攪拌しながらゆっくり滴下して添加し、
80℃で1時間加熱した。この後冷却し、過剰の金属ナ
トリウムを処理するため、メタノール50mlをゆっく
り滴下した。これにより懸濁層とトルエン層とが生成し
た。
【0087】次に、トルエン層を分離し、減圧濃縮した
後、シリカゲルカラム、クロマトグラフィーで展開して
精製し、ポリシランNo.2(d−10)を得た。収率
は58%であり、重量平均分子量は120,000であ
った。
【0088】製造例2と同様にしてポリシランNo.3
を製造した。製造例1と同様にしてポリシランNo.4
を製造した。
【0089】
【表14】
【0090】〔帯電部材製造例1〕帯電部材製造例とし
て、磁性粒子の表面を導電性保護膜でコートした被覆磁
性粒子からなる帯電部材の例を述べる。なお、これは本
発明を何ら限定するものではない。
【0091】まず、被覆磁性粒子を作成した。ポリカー
ボネート1部及びエポキシ変性シリコーン樹脂1部(重
量部、以下同様)と導電材として導電化処理を施した酸
化チタン4部、粒径0.25μmの4フッ化エチレン樹
脂粒子0.2部をキシレン溶液14部に混合し、これを
ガラスビーズを入れたペイントシェイカーで2時間分散
させ、コート層溶液を作成した。このコート層溶液から
作られるコート層の抵抗を前述の方法で測定したとこ
ろ、体積抵抗値が8×106 Ωcmであった。次に、こ
の溶液を流動床型の塗布機(スピタコータ、岡田精工
(株)製)を用いて平均粒径34μm、体積抵抗値が5
×106 Ωcmである水素還元Zn−Cuフェライト粒
子200部に塗布した。フェライト粒子の体積抵抗値の
測定は、図4に示すセルを用いて測定した。すなわち、
セルAに磁性粒子17を充填し、該充填磁性粒子に接す
るように電極11及び12を配し、該電極間に電圧を印
加し、その時流れる電流を電流計14で測定することに
より求めた。その測定条件は、充填磁性粒子のセルとの
接触面積S=2cm2 、厚みd=1mm、上部電極の荷
重2kg、印加電圧100Vである。13は絶縁物、1
5は電圧計、16は定電圧計、18はガイドリングであ
る。乾燥工程を経て得られた被覆磁性粒子の体積抵抗値
は3×106 Ωcmであり、その表面を日立製作所製走
査型電子顕微鏡S800で観察とたところ、全体にわた
ってコート層の存在が確認された。なお、被覆磁性粒子
の体積抵抗値の測定も上記と同様に行なった。
【0092】本発明の感光体と、接触帯電部材を用いて
帯電を行なう際の原理について述べる。本発明は、中抵
抗の接触帯電部材で、中抵抗の表面抵抗を持つ感光体表
面に電荷注入を行なうものであるが、本実施例は感光体
表面材質のもつトラップ電位に電荷を注入するものでは
なく、表面層の導電粒子に電荷を充電して帯電を行なう
原理である。
【0093】具体的には、感光層を誘電体、アルミ基板
と表面層内の導電粒子を両電極板とする微小なコンデン
サーに、接触帯電部材で電荷を充電する理論に基づくも
のである。この際、導電粒子は互いに電気的には独立で
あり、一種の微小なフロート電極を形成している。この
ため、マクロ的には感光体表面は均一電位に充電、帯電
されているように見えるが、実際には微小な無数の充電
された導電粒子が感光体表面を覆っているような状況と
なっている。このため、レーザによって画像露光を行な
ってもそれぞれの導電粒子は電気的に独立なため、静電
潜像を保持することが可能になる。
【0094】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。 (実施例1)厚さ50μmのアルミシート支持体上に、
6−6.6−6.10−1.2四元系ポリアミド共重合
体樹脂5部をメタノール70部とブタノール25部の混
合溶媒に溶解した溶液を塗布乾燥して、膜厚1μmの下
引層を設けた。
【0095】次に、ポリビニルブチラール5部をメチル
エチルケトン90部に溶解し、これにアルミクロルフタ
ロシアニン10部を加えボールミルで分散し、この分散
液を下引層上に塗布後乾燥し、膜厚0.3μmの電荷発
生層を形成した。
【0096】次に、ポリシラン製造例1で合成したポリ
シランNo.1,10部をトルエン80部に溶解し、電
荷発生層上に塗布し、乾燥して、膜厚10μmのポリシ
ラン層(電荷輸送層)形成した。
【0097】次に、アクリル系モノマー
【0098】
【化6】 60部、分散前の平均粒径が400Åの酸化スズ超微粒
子(ビニルクロルシランで表面処理したもの)30部、
光開始剤として2−メチルチオキサントン2部、トルエ
ン100部及びメチルセロソルブ200部をサンドミル
にて48時間分散を行なった。
【0099】この調合液を用いて、先の感光層上にビー
ムコーティング法により、膜を成膜し、乾燥した後、高
圧水銀灯にて8mW/cm2 の光強度で、20秒間光硬
化を行ない表面層を得た。この時、表面層の膜厚は4μ
mであった。また、表面層調合液の分散性は良く、表面
層表面はムラのない均一な面であった。
【0100】このようにして電子写真感光体No.1を
形成した。
【0101】次に、本実施例で試験に用いた電子写真方
式のプリンターについて図6を用いて説明する。プロセ
ススピードは100mm/secであり、感光体No.
1を用い、23℃、65%の環境において耐久を行なっ
た。
【0102】接触帯電部材22は帯電部材製造例1で作
成された被覆磁性導電粒子及びこれを支持させるための
非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロ
ールによって構成され、上記被覆磁性導電粒子をスリー
ブ上に厚さ1mmでコートして感光体との間に幅約5m
mの帯電ニップを形成させるようにした。該磁性粒子保
持スリーブと感光体21との間隙は約500μmとし
た。マグネットロールは固定、スリーブ表面が感光体表
面の周速に対して1倍の速さで逆方向に摺擦するように
回転させ、感光体と磁気ブラシが均一に接触するように
した。なお、磁気ブラシと感光体の間に周速差を設けな
い場合には、磁気ブラシ自体は物理的な復元力を持たな
いため、感光体のフレや偏心等で磁気ブラシが押し退け
られた場合、磁気ブラシのニップが確保できなくなって
帯電不良を起こす。このため、常に新しい磁気ブラシの
面を当てる必要から、本実施例では1倍の早さで逆方向
に回転させた。
【0103】まず、−700Vの直流電圧を印加された
上記接触帯電部材を感光体に対して当接、回転させるこ
とによって帯電を行なう。次に、露光部で画像露光(イ
メージ露光)を受ける。次に、画像信号に従って強度変
調を受けたレーザダイオードからのレーザ光23をポリ
ゴンミラーで走査して露光手段とし、感光体上に静電潜
像を形成する。
【0104】次に、磁性一成分絶縁トナーを用いて反転
現像を行なう。現像手段24において、マグネットを内
包する直径16mmの非磁性スリーブに上記のネガトナ
ーをコートし、感光体表面との距離を300μmに固定
した状態で、感光ドラムと等速で回転させ、スリーブに
電圧を印加する。電圧は、−500VのDC電圧と、周
波数1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のA
C電圧を重畳したものを用い、スリーブと感光体の間で
ジャンピング現像を行なわせる。
【0105】このようにしてトナーで顕視化された像
は、次に転写材26に転写される。転写部では中抵抗の
転写ローラ25を用いる。本実施例ではローラ抵抗値は
5×108 Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を
印加して転写を行なった。
【0106】転写材上にトナー像を転写されたプリント
画像は、その後熱定着ローラ28によって定着を受け、
機外に排出される。また、転写残トナーはクリーニング
ブレード27で感光ドラム上からかき落とされ、次の画
像形成に備えられる。
【0107】以上のような構成のプリンターで画像評価
を行なったところ、−700VのDC電圧をスリーブに
印加して、感光体が帯電ニップを1回通過しただけで、
始め0Vだった感光体表面電位が−680Vにまで帯電
され、良好な帯電性を得ることができた。また、このと
き感光体上にピンホールが生じていてもリークは発生せ
ず、また接触帯電部材を構成している導電粒子が感光体
上に現像されることもなく、良好なベタ黒、ベタ白画像
が得られた。また、これを6000枚耐久しても初期と
同様な帯電特性、電位特性を示しており、良好なベタ
黒、ベタ白画像が得られた。
【0108】初期と耐久後の暗部電位Vdと露光後の明
部電位Vlを測定し、表2に結果を示した。
【0109】(比較例1)一方、比較テストとして実施
例1において表面層を設けない、ポリシラン層までの電
子写真感光体を作成した。
【0110】この比較例1に対して実施例1と同様の方
法で試験を行ったが、感光体の表面電位が−150Vに
までしか帯電されず、画像を得ることはできなかった。
【0111】(実施例2)実施例1で用いた導電粒子の
代わりに平均粒径が300Åの酸化インジウムを用いた
他は、実施例1と同様にして、電子写真感光体No.2
を作製した。
【0112】この感光体について実施例1と同様に評価
した。良好な帯電性を示し、初期、耐久後ともに良好な
画像が得られた。
【0113】(実施例3)実施例1で用いたポリシラン
の代わりにポリシランNo.2を用いた他は、実施例1
と同様にして、電子写真感光体No.3を作製した。
【0114】この感光体について実施例1と同様に評価
した。良好な帯電性を示し、初期、耐久後ともに良好な
画像が得られた。
【0115】(実施例4)厚さ50μm厚のアルミシー
ト支持体上に、アルコキシメチル化ポリアミド5部をメ
タノール70部及びブタノール25部の混合溶剤に溶解
した溶液を塗布乾燥して膜厚1μmの下引層を設けた。
【0116】次に、チタニルフタロシアニン5部をトル
エン5部に分散し、ポリシランNo.3を30部及びト
ルエン300部のポリシラン溶液と混合し、塗布、乾燥
して、膜厚10μmの感光層を設けた。
【0117】次に、アクリルモノマー
【0118】
【化7】 60部、分散前の平均粒径が500Åの酸化亜鉛30
部、光開始剤として2−メチルチオキサントン2部、ト
ルエン100部及びメチルセロソルブ200部をサンド
ミルにて48時間分散した。
【0119】この調合液を用いて、先の感光層の上にビ
ームコーティング法により、塗布、乾燥した後、高圧水
銀灯にて8mW/cm2 の光強度で、20秒間光硬化を
行ない、表面層を得た。このようにして、感光体No.
5を作製した。
【0120】この感光体について実施例1と同様に評価
した。良好な帯電性を示し、初期、耐久後共に良好な画
像が得られた。 実施例5 実施例4で用いたポリシランの代わりにポリシランN
o.4を用いた他は、実施例4と同様にして、電子写真
感光体No.5を作製した。
【0121】この感光体について実施例1と同様に評価
した。良好な帯電性を示し、初期、耐久後ともに良好な
画像が得られた。
【0122】
【0123】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ポ
リシラン感光層と導電粒子を含有する保護層を持つ電子
写真感光体において、高感度かつ帯電能も高く高耐久の
感光体が得られる。
【0124】更に、この感光体に対し、接触帯電部材で
帯電することにより、オゾンを発生することなく帯電で
き、高速及び省電力の電子写真ユニット及び電子写真装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電子写真感光体の断面図。
【図2】本発明における電子写真感光体の断面図。
【図3】本発明における電子写真感光体の断面図。
【図4】電気抵抗測定装置を模式的に示した概略図。
【図5】本発明に基づく電子写真式プリンターの構成を
表す概略図。
【図6】本発明に基づく電子写真式プリンターの構成を
表す概略図。
【符号の説明】
1 表面層 2 導電粒子 3 ポリシラン層 4 電荷発生層 5 感光層 6 導電性支持体 11 主電極 12 上部電極 13 絶縁物 14 電流計 15 電圧計 16 定電圧計 17 磁性粒子 18 ガイドリング 21 感光体 22 接触帯電部材 23 露光手段 24 現像手段 25 転写ローラー 26 転写材 27 クリーニングブレード 28 熱定着ローラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層、及び該感光層
    上の表面層を有する電子写真感光体において、該感光層
    がポリシランを含有し、該表面層が導電粒子を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 ポリシランが式(I)で表わされる化合
    物である請求項1記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中、R1 は炭素数1または2のアルキル基、R2
    炭素数3乃至8のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
    ール基またはアラルキル基、R3 は炭素数1乃至4のア
    ルキル基、R4 は炭素数1乃至4のアルキル基を示す。
    n及びmはポリマー中の総モノマーに対するそれぞれの
    モノマー数の割合を示すモル比であり、n+m=1とな
    り、0<n≦1、0≦m<1である。)
  3. 【請求項3】 請求項1の電子写真感光体に対し接触帯
    電部材で帯電を行なうことを特徴とする電子写真ユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1の電子写真感光体に対し接触帯
    電部材で帯電を行なうことを特徴とする電子写真装置。
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