JPH0932223A - ケラバ構造 - Google Patents

ケラバ構造

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Publication number
JPH0932223A
JPH0932223A JP22354595A JP22354595A JPH0932223A JP H0932223 A JPH0932223 A JP H0932223A JP 22354595 A JP22354595 A JP 22354595A JP 22354595 A JP22354595 A JP 22354595A JP H0932223 A JPH0932223 A JP H0932223A
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JP
Japan
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keraba
cover
verge
roof
protruding
Prior art date
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Application number
JP22354595A
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English (en)
Inventor
Osamu Kumazawa
理 熊澤
Hidemi Sakurai
秀巳 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケラバカバーの下端面から雨水が吹き出すの
を防止すること。 【解決手段】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
Aの上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバ
カバー8が取り付けられたケラバ構造において、前記ケ
ラバカバー8のケラバ側面を覆う部分に下方に突出した
形状の第1折返し部86ならびに第2折返し部87を形
成し、更に、ケラバカバー8の上面に、上方に向かって
突出した凸条部84を形成し、かつ、ケラバカバー下端
面88を、第2折返し部87に向かって下方に傾斜させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケラバ構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、切妻屋根、下屋、のこぎり屋根
等の建築物においては、妻側の壁の上方に屋根の突出部
としてケラバが設けられている。このケラバによって屋
根部と壁部との間への雨水等の浸入を有効に防止してい
る。このようなケラバ構造としては、例えば、特開平5
−171755号公報に記載のものが知られている。こ
の従来のケラバ構造は、図11に示すように、妻側の壁
の上方に突出しているケラバ01の上側がケラバカバー
02で覆われ、野地板03の先端の下側に設けられた補
強板04の側面が破風化粧板05で覆われ、かつ、前記
ケラバカバー02と破風化粧板05とが上下方向で連続
した形状に形成されている。このように構成すること
で、デザイン性を向上できるとともに雨よけ機能も向上
できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のケラバ構造にあっては、降雨の際に、ケラバカバ
ー02の上に降った雨水が、図12の矢印に示すよう
に、ケラバカバー02の外側面から破風化粧板05の外
側面へ下方に伝わり、この破風化粧板05の下端面05
aに達し、更に、この下端面05aに沿って屋根の傾斜
の下方に流れ、降雨量が多い時には、図13に示すよう
に破風化粧板05の下端面05aの端部から雨水が吹き
出してしまうことがあった。即ち、このように破風化粧
板05の下端面05aがある程度の面積を有する構造で
は、この下端面05aに集まる雨量が多くなるとともに
付着した雨水に表面張力が作用し落下し難いため、下端
面05aを伝って下端まで流れ易いものである。そし
て、下端面05aの下端から大量の雨水が吹き出ると、
この雨水が地面で跳ね上がって、建物の壁を汚したり、
通行する人にかかったりして困る。そこで、本発明は、
上述の従来の問題点に着目してなされたもので、ケラバ
カバーの下端面の下端から雨水が吹き出すのを防止する
ことを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、建築物の妻側の屋根突出部であるケラバの上方角部
から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカバーが取り
付けられたケラバ構造において、前記ケラバカバーのケ
ラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の水切り部が
設けられているものである。この請求項1記載の発明で
は、ケラバカバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出
した形状の水切り部が設けられているが、この突出した
形状の水切り部は突出した形状の別のものを取り付けて
もよいし、ケラバカバーの一部を折返してこの折返した
部分を下方に向けて形成してもよい。更に、ケラバカバ
ーを複数にし、上方のケラバカバーの下端部を下方のケ
ラバカバーの上に外方に突出させて取り付けて、上方の
ケラバカバーの下端部を下方に突出させてもよい。
【0005】又、請求項2記載の発明は、建築物の妻側
の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面の外表面
全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられたケラバ
構造において、水切り部がケラバ側面を覆う部分に下方
に突出して設けられた突出部と、この突出部の下縁にケ
ラバの長手方向に間隔を置いて複数個切欠された切欠部
とからなるものである。又、請求項3記載の発明は、水
切り部がケラバ側面に、ケラバの長手方向に沿って複数
条設けられているものである。
【0006】又、請求項4記載の発明は、水切り部がケ
ラバカバーの下端に、ケラバの長手方向に沿って設けら
れているものである。又、請求項5記載の発明は、建築
物の妻側の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面
の外表面全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられ
たケラバ構造において、前記ケラバカバーのケラバ側面
を覆う部分に下方に突出した形状の水切り部が設けら
れ、水切り部の屋内側面が水切り部に向かって下方に傾
斜されているものである。
【0007】又、請求項6記載の発明は、建築物の妻側
の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面の外表面
全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられたケラバ
構造において、前記ケラバカバーのケラバ側面を覆う部
分に下方に突出した形状の複数の突出片がケラバの長手
方向に間隔を置いて設けられて水切り部が形成されてい
るものである。又、請求項7記載の発明は、建築物の妻
側の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面の外表
面全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられたケラ
バ構造において、前記ケラバカバーのケラバ側面を覆う
部分に下方に突出した突出片がケラバの長手方向に沿っ
て取着されて水切り部が形成されているものである。
【0008】又、請求項8記載の発明は、建築物の妻側
の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面の外表面
全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられたケラバ
構造において、前記ケラバカバーは下方に突出した突出
部を有する2個以上のケラバカバー単体が隙間を設けて
取り付けられ、第一のケラバカバー単体の裏面とこの第
一のケラバカバーに隣り合う第二のケラバカバー単体の
裏面とにケラバカバー継ぎ材が差し渡されてこの両方の
ケラバカバー単体同士が連結されたものであり、前記ケ
ラバカバー単体の突出部の下端よりケラバカバー継ぎ材
の相対する部分の下端が高くなされているものである。
【0009】又、請求項9記載の発明は、建築物の妻側
の屋根突出部であるケラバの上方角部から側面の外表面
全域を包んで覆うケラバカバーが取り付けられたケラバ
構造において、前記ケラバカバーは2個以上のケラバカ
バー単体が隙間を設けて取り付けられ、第一のケラバカ
バー単体の裏面とこの第一のケラバカバーに隣り合う第
二のケラバカバー単体の裏面とにケラバカバー継ぎ材が
差し渡されてこの両方のケラバカバー単体同士が連結さ
れたものであり、前記ケラバカバー継ぎ材の下端がケラ
バカバー単体の下端より高くなされているものである。
又、請求項10記載の発明は、ケラバカバーまたはケラ
バカバー単体の上面に、上方に向かって突出した凸条部
が妻側の屋根の傾斜に沿った方向に形成されているもの
である。
【0010】(作用)請求項1記載のケラバ構造では、
ケラバカバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した
形状の水切り部が設けられているから、降雨時には、ケ
ラバカバーの上から降った雨や、側面から吹き付けた雨
は、ケラバカバーの外側面を伝って下方に落下して行
き、ケラバ側面に設けられている下方に突出した形状の
水切り部で水切りされる。従って、ケラバカバーの下端
面まで達する水量が少なくなり、ケラバカバーの下端面
に沿って流れる水量が少なくなって、ケラバカバーの下
端面の下端から大量の水が吹き出すのを防止することが
できる。
【0011】請求項2記載のケラバ構造では、水切り部
がケラバ側面を覆う部分に下方に突出して設けられた突
出部と、この突出部の下縁にケラバの長手方向に間隔を
置いて複数個切欠された切欠部とからなるから、降雨時
には、ケラバカバーの上から降った雨や、側面から吹き
付けた雨は、ケラバカバーの外側面を伝って下方に落下
して行き、ケラバカバーの側面に設けられている突出部
からなる水切り部で水切りされる。そして、一部の雨水
は突出部の下端に沿って流れてゆき、この突出部の下端
に設けられている複数の切欠部からなる水切り部で水切
りされる。このように請求項2記載のケラバ構造では、
水切り部が突出部と切欠部とからなり、高い水切り性能
が得られる。従って、ケラバカバーの下端面の下端まで
達する水量が少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端
から吹き出すのを防止することができる。
【0012】請求項3記載のケラバ構造では、水切り部
がケラバ側面に、ケラバの長手方向に沿って複数条設け
られているから、上記水切り部による水切り作用が複数
箇所で得られ、高い水切り性能が得られる。請求項4記
載のケラバ構造では、水切り部がケラバカバーの下端
に、ケラバの長手方向に沿って設けられているから、ケ
ラバの側面を伝って下方に流れた雨水がケラバカバーの
下端に設けられている水切り部により水切りされる。請
求項5記載のケラバ構造では、ケラバカバーのケラバ側
面を覆う部分に下方に突出した形状の水切り部が設けら
れ、水切り部の屋内側面が水切り部に向かって下方に傾
斜されているから、風による吹上作用などにより水切り
部の屋内側面に付着した雨水は、ケラバカバーの屋内側
面の傾斜によって水切り部に向かって導かれ、この水切
り部により水切りされる。
【0013】請求項6記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の複
数の突出片がケラバの長手方向に間隔を置いて設けられ
て水切り部が形成されているから、降雨時には、ケラバ
カバーの上から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、
ケラバカバーの外側面を伝って下方に落下して行き、ケ
ラバカバーの側面に設けられている複数の突出片で水切
りされる。従って、ケラバカバーの側面を伝って下方に
流れた雨水が、突出片が設けられている複数箇所で分散
されて水切りされるので、ケラバカバーの下端面まで達
する水量が少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端か
ら水が吹き出すのを防止することができる。
【0014】請求項7記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した突出片が
ケラバの長手方向に沿って取着されて水切り部が形成さ
れているから、降雨時には、ケラバカバーの上から降っ
た雨や、側面から吹き付けた雨は、ケラバカバーの外側
面を伝って下方に落下して行き、ケラバ側面に取着され
ている下方に突出した突出片からなる水切り部で水切り
される。従って、ケラバカバーの下端面まで達する水量
が少なくなり、ケラバカバーの下端面に沿って流れる水
量が少なくなって、ケラバカバーの下端面の下端から水
が吹き出すのを防止することができる。又、水切り部が
ケラバカバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した
突出片がケラバの長手方向に沿って取着されたものであ
るから、必要な場所に突出片を取り付けることにより簡
単に水切り部を設けることができる。この突出片は請求
項6記載のように間隔をおいて設けてもよいし、長尺体
であってもよい。
【0015】請求項8記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーは下方に突出した突出部を有する2個以上のケラバ
カバー単体が隙間を設けて取り付けられ、第一のケラバ
カバー単体の裏面とこの第一のケラバカバーに隣り合う
第二のケラバカバー単体の裏面とにケラバカバー継ぎ材
が差し渡されてこの両方のケラバカバー単体同士が連結
されたものであるから、降雨時には、ケラバカバー単体
の上から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、ケラバ
カバー単体の外側面を伝って下方に落下して行った後、
ケラバカバー単体の突出部に沿って流れて行き、ケラバ
カバー継ぎ材に達する。すると、本発明では、前記ケラ
バカバー単体の突出部の下端よりケラバカバー継ぎ材の
相対する部分の下端が高くなされているから、このケラ
バカバー単体の突出部に沿って流れる雨水が隣り合うケ
ラバカバー単体に流れて行けず、ここで水切りされる。
従って、ケラバカバーの下端面の下端まで達する水量が
少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端から吹き出す
のを防止することができる。
【0016】請求項9記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーは2個以上のケラバカバー単体が隙間を設けて取り
付けられ、第一のケラバカバー単体の裏面とこの第一の
ケラバカバーに隣り合う第二のケラバカバー単体の裏面
とにケラバカバー継ぎ材が差し渡されてこの両方のケラ
バカバー単体同士が連結されたものであるから、降雨時
には、ケラバカバー単体の上から降った雨や、側面から
吹き付けた雨は、ケラバカバー単体の外側面を伝って下
方に落下して行った後、ケラバカバー単体の下端面に沿
って流れて行き、ケラバカバー継ぎ材に達する。する
と、本発明では、前記ケラバカバー継ぎ材の下端がケラ
バカバー単体の下端より高くなされているから、このケ
ラバカバー単体の下端面に沿って流れる雨水が隣接する
ケラバカバー単体に流れて行けず、ここで水切りされ
る。従って、ケラバカバーの下端面の下端まで達する水
量が少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端から吹き
出すのを防止することができる。
【0017】請求項10記載のケラバ構造では、ケラバ
カバーまたはケラバカバー単体の上面に、上方に向かっ
て突出した凸条部が妻側の屋根の傾斜に沿った方向に形
成されているから、上記水切り部の作用に加えて、ケラ
バカバーの凸条部より屋根内側に降った雨が、ケラバカ
バーの側方へ流れるのを凸条部により堰き止められ、屋
根側に流れるため、ケラバカバーの側面に向かう水量が
少なくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)先ず、図1に基づいて実施例1のケラバ構
造を説明する。図1は本発明ケラバ構造の一実施例を示
すもので、ケラバを示す断面図である。
【0019】図中、1は野地板であり、2は外壁であ
り、3は瓦である。そして、前記野地板1の先端部の下
側には、垂木6に連結された腕木7に支持されて木桟4
が固定され、この木桟4に下地木桟5が固定されてい
る。前記下地木桟5は、その上側ならびに側方がケラバ
カバー8で覆われている。即ち、前記ケラバカバー8
は、下地木桟5の上面ならびに瓦3の端部を覆う屋根面
側水切り部81と、下地木桟5の上面から側方に張り出
した包み部82と、この包み部82の下側に接続され
て、前記下地木桟5の更に下側の側方を覆う破風化粧部
83とで構成されている。
【0020】前記屋根面側水切り部81は、前記下地木
桟5の上面と側面に沿うように途中で直角に折り曲げら
れた形状に形成されていると共に、外側の先端部には、
上方に山形に折曲された凸条部84が長手方向(屋根の
傾斜に沿った方向)の全長にわたって形成されており、
下地木桟5にスクリュー釘85で固定されている。この
凸条部84は平面形状の上面の屋根外方端部に設けられ
ている。前記包み部82は、上端部が前記下地木桟5の
上面に当接するように平面形状に形成されていると共
に、中間部ならびに下部は、下側に向かうにつれて屋根
外方(図中矢印OUT方向)に突出するように湾曲され
た形状に形成され、更に、下端部に、上方に折返して下
方に突出した第1折返し部86が形成されている。そし
て、前記包み部82は、上部が前記水切り部81と共に
スクリュー釘85で固定され、下部が下地木桟5に一端
が固定されたケラバ軒天見切取付金具9の他端にリベッ
ト91で固定されている。
【0021】前記破風化粧部83は、前記下地木桟5の
中間部から前記外壁2の上端部よりも下方位置までの高
さ範囲でケラバAの側方を覆っているもので、上端部が
前記ケラバ軒天見切取付金具9にリベット92で固定さ
れ、下端部が、前記下地木桟5にケラバ軒天見切取付金
具9と共締めされたケラバ軒天取付金具10にリベット
12で固定されている。そして、前記破風化粧部83の
下端面88は、屋根外方に向かって下方に傾斜され、そ
の下端面の屋根外方側の端部には、上方に折返して先端
を下方に突出させた第2折返し部87が形成されてい
る。なお、前記破風化粧部83の下端部と外壁2の間
は、軒天パネル11で塞がれている。
【0022】第1折返し部86の屋内側面95と屋内側
側面(下端面)88の第2折返し部87はそれぞれ第1
折返し部86と第2折返し部87に向かって傾斜されて
いる。この実施例1においては、ケラバ側面を覆う部分
に設けられる水切り部は、第1折返し部86と第2折返
し部87とからなる突出部である。
【0023】以上の構成の実施例では、ケラバカバー8
の上に雨が降った場合、凸条部84よりも屋根内側に降
った雨は、屋根外方には凸条部84で堰き止められるた
め瓦3側に流れる。又、凸条部81よりも屋根外側に降
った雨は、包み部82の外表面を伝って、下方に流れ落
ちるが、第1折返し部86まで流れ落ちると、この部分
の下向きの表面積が小さくなっていることから表面張力
が作用し難く、図中のように、この第1折返し部86で
水切りされてから落下する。又、破風化粧部83に付着
した雨水は、この破風化粧部83の外表面を伝って下方
に流れ落ちるが、第2折返し部87に達したところで、
上記第1折返し部86と同様に水切りされる。
【0024】従って、本実施例では、破風化粧部83の
下端面まで雨水が到達することがなく、ケラバAの下端
面の下端(屋根傾斜方向の先端)から雨水が吹き出すこ
とがない。又、仮に、風による吹上作用などにより第1
折返し部86および第2折返し部87の屋内側に雨水が
付着しても、第1折返し部86の屋内側面95と第2折
返し部87の屋内側面88の傾斜より第1折返し部86
と第2折返し部87に向けて流れて水切りされるため、
ケラバAの下端から吹き出すことがない。
【0025】以上、実施例1について説明してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本
発明に含まれる。例えば、この実施例1では、第1水切
り部86と第2水切り部87と凸条部84とを形成した
例を示したが、ケラバカバーの側面部の途中に少なくと
も1つの水切り部を形成すれば、ケラバAの下端から水
が吹き出すのを防止することができる。尚、水切り部を
1か所のみに形成する場合には、ケラバカバーの下端に
この実施例1の第2水切り部87に相当するものを設け
るようにするのが、下端面88に水が達するのを最も防
止でき好ましい。又、この実施例1では、下端面88を
第2水切り部87に向かって下方に傾斜させたが、各水
切り部により下端面88へ水が流れのを防止できるか
ら、この傾斜はあった方が望ましいのであるが、必ずし
も設けなくてもよい。又、この実施例1では、ケラバカ
バーは3分割した例を示したが、これらを一体に形成し
たり、あるいは2分割構造にしてもよい。
【0026】(実施例2)次に、図2〜図4に基づいて
実施例2のケラバ構造を説明する。図2〜図4は本発明
ケラバ構造の他の実施例を示すもので、図2はケラバカ
バー8Bを示す斜視図、図3はケラバBを示す断面図、
図4はケラバの他の例8B−1を示す断面図である。
【0027】図中、1bは野地板であり、2bは外壁で
あり、3bは瓦である。そして、前記野地板1bの先端
部の下側には、垂木6bに連結された腕木7bに支持さ
れて木桟4bが固定され、この木桟4bに下地木桟5b
が固定されている。前記下地木桟5bは、その上側なら
びに側方がケラバカバー8Bで覆われている。即ち、前
記ケラバカバー8Bは、下地木桟5bの上面ならびに瓦
3bの端部を覆う水切り部81bと、下地木桟5bの上
面から側方に張り出した包み部82bと、この包み部8
2bの下側に接続されて、前記下地木桟5bの更に下側
の側方を覆う破風化粧部83bとで構成されている。
【0028】前記水切り部81bは、前記下地木桟5b
の上面と側面に沿うように途中で直角に折り曲げられた
形状に形成され、下地木桟5bにスクリュー釘85bで
固定されている。前記包み部82bは、上端部が前記下
地木桟5bの上面に当接するように平面形状に形成され
ていると共に、中間部ならびに下部は、下側に向かうに
つれて屋根外方(図中矢印OUT方向)に突出するよう
に湾曲された形状に形成されている。そして、前記包み
部82bは、上部が前記水切り部81bと共にスクリュ
ー釘85bで固定され、下部が下地木桟5bに一端が固
定されたケラバ軒天見切取付金具9bの他端にリベット
91bで固定されている。
【0029】前記破風化粧部83bは、前記下地木桟5
bの中間部から前記外壁2bの上端部よりも下方位置ま
での高さ範囲でケラバBの側方を覆っているもので、上
端部が前記ケラバ軒天見切取付金具9bにリベット92
bで固定され、下端部が、前記下地木桟5bにケラバ軒
天見切取付金具9bと共締めされたケラバ軒天取付金具
10bにリベット12bで固定されている。そして、前
記破風化粧部83bの下端面88bには、破風化粧部8
3bの下端面88bを切り起こすことによって、下方に
向かって突出した複数の突出片89bがケラバBの長手
方向に一定間隔を置いて形成されているなお、前記破風
化粧部83bの下端部と外壁2bの間は、軒天パネル1
1bで塞がれている。この実施例2においては、ケラバ
側面を覆う部分に設けられる水切り部は、破風化粧部8
3bの下端面88bを切り起こすことによって設けられ
た下方に突出した複数の突出片89bからなる突出部で
ある。
【0030】以上の構成の実施例2では、ケラバカバー
8Bの上に降った雨や、側面から吹き付けた雨は、包み
部82bの外表面と破風化粧部83bの外表面を伝って
下方に流れ落ちて行った後、破風化粧部83bの下端面
88bに沿って屋根の傾斜の下方向に流れて行き、その
下端面に設けられている複数の突出片89bで水切りさ
れる。従って、この実施例2では、破風化粧部83bの
下端面88bに沿って流れる雨水が、突出片89bが設
けられている複数箇所で分散されて水切りされるので、
破風化粧部83bの下端面の下端、つまり、化粧カバー
8Bの下端面の下端まで達する水量が少なくなり、化粧
カバー8Bの下端から雨水が吹き出すことがない。
【0031】以上、実施例2について説明してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本
発明に含まれる。例えば、この実施例2では、破風化粧
部83bの下端部を切り起こすことによって突出片89
bが形成されている例を示したが、前記突出片89b
は、図4の他の例B−1で示すように、L字形小部材か
らなる突出片89b−1を破風化粧部83b−1の下端
面に複数取着し固定することによって形成させてもよ
い。更に、この実施例2では、ケラバカバー8Bを3分
割した例を示したが、ケラバカバーを一体に成形した
り、あるいは2分割構造にしたりしてもよい。
【0032】(実施例3)次に、図5および図6に基づ
いて実施例3のケラバ構造を説明する。尚、この実施例
3を説明するにあたり、実施例1と同一の構成について
は、図面に実施例1と同一番号にcをを付して説明を省
略する。図5および図6は本発明ケラバ構造の別の実施
例を示すもので、図5はケラバカバー8Cを示す斜視
図、図6はケラバCを示す断面図である。
【0033】水切り部81cの外側の先端部には、上方
に山形に折曲された突条部84cが長手方向の全長に渡
って形成されており、包み部82cの下端部に、上方に
折返して下方に突出した第1折返し部86cが形成され
ている。又、破風化粧部83cの下端面88cは、屋根
外方に向かって下方に傾斜し、その下端面の屋根外方側
の端部には、上方に折返して先端を下方に突出させた第
2折返し部87cが形成されている。更に、突出部であ
る前記第1折返し部86cならびに前記第2折返し部8
7cの下縁には、複数の三角形状の切欠部861、87
1がケラバCの長手方向に一定の間隔を置いて形成され
ている。この実施例3においては、ケラバ側面を覆う部
分に設けられる水切り部は、第1折返し部86cと、第
2折返し部87cと、第1折返し部86cに設けられた
複数の切欠部861と、第2折返し部に設けられた複数
の切欠部871とからなる。
【0034】以上の構成の実施例では、ケラバカバー8
Cの上に雨が降った場合、突条部84cよりも屋根内側
に降った雨は、突条部84cで堰き止められるため、屋
根外方には流れずに瓦3b側に流れる。又、突条部84
cよりも屋外側に降った雨は、包み部82c外表面を伝
って下方に流れ落ち、第1折返し部86cまで流れ落ち
ると、この第1折返し部86cで殆ど水切りされて落下
するが、一部の雨水は、第1折返し部86cを伝って屋
根の傾斜の下方向に流れて行き、第1折返し部86cに
設けられている複数の切欠部861で水切りされる。
又、破風化粧部83c付着した雨水は、この破風化粧部
83c外表面を伝って下方に流れ落ち、第2折返し部8
7cまで流れ落ちると、この第2折返し部87cで殆ど
水切りされて落下するが、一部の雨水は、第2折返し部
87cの下端面を伝って屋根の傾斜の下方に流れて行
き、第2折返し部87cに設けられている複数の切欠部
871で水切りされる。
【0035】従って、本実施例では、包み部82cの外
表面を伝って下方に流れ落ちた雨水が、第1折返し部8
6cで下方に流れ落ちることにより、破風化粧部83c
の外表面を伝って下方に流れ落ちる雨水の量が減るし、
又、破風化粧部83cの外表面を伝って下方に流れ落ち
た雨水は、破風化粧部83cの下端面に達する直前で第
2折返し部87cで下方に流れ落ち、しかも、この第2
折返し部87cを伝って屋根の傾斜の下方向に流れて行
く雨水も、切欠部871が設けられている複数箇所で分
散されて水切りされるので、破風化粧部83cの下端面
の下端、つまり、化粧カバー8Cの下端面の下端まで達
する水量が少なくなり、化粧カバー8Cの下端面の下端
から雨水が吹き出すことがない。又、仮に、破風化粧部
83cの下端面に雨水その他の水が付着した場合には、
その水は、下端面に与えた傾斜により第2折返し部87
cに向けて流れて水切りされるため、化粧カバー8Cの
下端面の下端から吹き出すことがない。
【0036】以上、実施例について説明してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発
明に含まれる。例えば、この実施例3では、第1折返し
部86cならびに第2折返し部87cに三角形状の切欠
部861、871が形成されている例を示したが、切欠
部の形状は、四角形でも半円形でも何でもよい。更に、
この実施例3では、ケラバカバー8Cを3分割した例を
示したが、ケラバカバーを一体に成形したり、あるいは
2分割構造にしたりしてもよい。又、突出部を次の実施
例4に示すように、突出片をケラバカバーに取着するも
のであってもよい。
【0037】(実施例4)次に、図7および図8に基づ
いて実施例4のケラバ構造を説明する。図7および図8
は本発明ケラバ構造の更に別の実施例を示すもので、図
7はケラバカバー8Dを示す斜視図、図3はケラバDを
示す断面図である。
【0038】図中、1dは野地板であり、2dは外壁で
あり、3dは瓦である。そして、前記野地板1dの先端
部の下側には、垂木6dに連結された腕木7dに支持さ
れて木桟4dが固定され、この木桟4dに下地木桟5d
が固定されている。前記下地木桟5dは、その上側なら
びに側方がケラバカバー8Dで覆われている。即ち、前
記ケラバカバー8Dは、下地木桟5dの上面ならびに瓦
3dの端部を覆う水切り部81dと、下地木桟5dの上
面から側方に張り出し、更に下側を覆う破風化粧部83
dとで構成されている。
【0039】水切り部81dは前記下地木桟5dの上面
と側面に沿うように途中で直角に折り曲げられた形状に
形成され、下地木桟5dにスクリュー釘85dで固定さ
れている。前記破風化粧部83dは上端部が前記下地木
桟5dの上面に当接するように平面形状に形成されてい
ると共に、中間部ならびに下部は、下側に向かうにつれ
て屋根外方(図中矢印OUT方向)に突出するように湾
曲され、下地木桟5dの中間部から前記外壁2dの上端
部よりも下方位置までの高さ範囲でケラバDの側方を覆
っているものである。そして、前記破風化粧部83d
は、上部が前記水切り部81dと共にスクリュー釘85
dで固定され、下端部が、前記下地木桟5dに取り付け
られたケラバ軒天取付金具10dにリベット12dで固
定されている。
【0040】破風化粧部83dの下端部と外壁2dの間
は、軒天パネル11dで塞がれている。86dは断面L
字形のアルミニウム長尺体からなる長尺体であり、この
長尺体86dは、図7に示すように、ケラバカバー8D
の下端面88dにL字形の一辺を下方に突出させて長手
方向に沿って取り付けられている。従って、この長尺体
の下端862は下方に突出している。この実施例4にお
いては、ケラバ側面を覆う部分に設けられる水切り部
は、長尺体86dがケラバの長手方向に沿って取り付け
られて形成されている突出部からなる下端862であ
る。
【0041】以上の構成の実施例では、ケラバカバー8
Dの上に降った雨や、側面から吹き付けた雨は、破風化
粧部83dの外表面を伝って下方に流れ落ちて行った
後、長尺体86dで水切りされる。即ち、この長尺体8
6dの下端862は下方に突出しているから、この下端
862に付着する雨水が多くなると、雨水の付着する面
積が小さく、表面張力が作用し難く、従って、雨水の重
量を支持できなくなり、雨水が下方に落下する。従っ
て、この長尺体86dの下端面の下端まで達する水量が
少なくなり、ケラバカバー8D下端面の下端から多く吹
き出すことを防止できる。
【0042】以上、実施例について説明してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発
明に含まれる。例えば、この実施例4では、破風化粧部
83dの下端面に断面L字形の長尺体86dからなる水
切り部が取り付けた例を示したが、破風化粧部83dの
下端を長手方向に沿って下方に突出させた形状に成形し
て水切り部にしてもよい。更に、この実施例4では、ケ
ラバカバー8Dを2分割した例を示したが、ケラバカバ
ーを一体に成形したり、あるいは3分割構造にしたりし
てもよい。
【0043】(実施例5)次に、図9および図10に基
づいて実施例5のケラバ構造を説明する。図9および図
10は本発明ケラバ構造の更に別の実施例を示すもの
で、図9はケラバカバー8Eを示す斜視図、図10
(イ)は図1のA−A線における断面図、(ロ)は図1
のB−Bにおける断面図である。
【0044】図中、ケラバカバー8Eは、ケラバカバー
単体E−1とケラバカバー継ぎ材E−2とからなる。ケ
ラバカバー単体E−1は、ケラバカバー単体E−1と長
手方向に隣り合うケラバカバー単体E−1との間には5
mmの隙間を設けて、ケラバEに沿って複数個取り付け
られたものであり、実施例4に示すケラバカバーと同じ
ように、図示しない下地木桟の上面ならびに瓦の端部を
覆う水切り部81eと、下地木桟の上面から側方に張り
出し、更に下側を覆う破風化粧部83eとで構成されて
いる。
【0045】ケラバカバー継ぎ材E−2はケラバカバー
単体E−1と隣り合うケラバカバー単体E−1とに差し
渡され、この両方のケラバカバー単体E−1の裏面に当
接させて取り付けられている。その際、図9に示すよう
に、ケラバカバー継ぎ材E−2の下端がケラバカバー単
体E−1の下端より高くなっている。その他は図7およ
び図8に示す実施例4と同じ構造であるから説明を省略
する。
【0046】以上の構成の実施例では、ケラバカバー単
体E−1の上に降った雨や、側面から吹き付けた雨は、
破風化粧部83eの外表面を伝って下方に流れ落ちて行
った後、破風化粧部83eの下面に沿って流れてゆく。
そして、ケラバカバー単体E−1の下端まで行った雨水
は、隣り合うケラバカバー単体E−1との間には5mm
の隙間があり、しかも、この間に設けられているケラバ
カバー継ぎ材E−2の下端がケラバカバー単体E−1の
下端より高くなされているから、隣り合うケラバカバー
単体E−1に流れて行けず、ここから下方に落下する。
従って、このケラバカバー8Eの下端面の下端まで達す
る水量が少なくなり、ケラバカバー8E下端面の下端か
ら多く吹き出すことを防止できる。
【0047】以上、実施例5について説明してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものでなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本
発明に含まれる。例えば、この実施例5では、ケラバカ
バー単体E−1と隣接するケラバカバー単体E−1との
間の隙間は5mmであるが、この隙間は雨水がケラバカ
バー単体E−1から隣り合うケラバカバー単体E−1に
流れて行かない程度の隙間(通常1mm以上)があれば
よい。例えば、2mmであってもよいし、10mmであ
ってもよい。更に、この実施例5では、ケラバカバー単
体E−1を2分割した例を示したが、ケラバカバー単体
を一体に成形したり、あるいは、図1に示すように、3
分割構造にしたりしてもよい。又、ケラバカバー単体を
図1に示すように下方に突出した突出部を設け、継ぎ部
で不連続にしてもよい。この突出部と下端でなくともよ
い。その際には、ケラバカバー単体の突出部の下端をケ
ラバカバー継ぎ材の相対する部分の下端より高く高くす
ればよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のケラバ構造では、ケラバ
カバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の
水切り部が設けられているから、降雨時には、ケラバカ
バーの上から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、ケ
ラバカバーの外側面を伝って下方に落下して行き、ケラ
バ側面に設けられている下方に突出した形状の水切り部
で水切りされる。従って、ケラバカバーの下端面まで達
する水量が少なくなり、ケラバカバーの下端面に沿って
流れる水量が少なくなって、ケラバカバーの下端面の下
端から大量の水が吹き出すのを防止することができる。
【0049】請求項2記載のケラバ構造では、水切り部
がケラバ側面を覆う部分に下方に突出して設けられた突
出部と、この突出部の下端にケラバの長手方向に間隔を
置いて設けられ複数個切欠された切欠部とからなるか
ら、降雨時には、ケラバカバーの上から降った雨や、側
面から吹き付けた雨は、ケラバカバーの外側面を伝って
下方に落下して行き、ケラバカバーの側面に設けられて
いる突出部からなる水切り部で水切りされる。そして、
一部の雨水は折返し部の下端に沿って流れてゆき、この
突出部の下端に設けられている複数の切欠部からなる水
切り部で水切りされる。このように請求項2記載のケラ
バ構造では、水切り部が突出部と切欠部とからなり、高
い水切り性能が得られる。従って、ケラバカバーの下端
面の下端まで達する水量が少なくなり、ケラバカバーの
下端面の下端から吹き出すのを防止することができる。
【0050】請求項3記載のケラバ構造では、水切り部
がケラバ側面に、ケラバの長手方向に沿って複数条設け
られているから、上記水切り部による水切り作用が複数
箇所で得られ、高い水切り性能が得られる。請求項4記
載のケラバ構造では、水切り部がケラバカバーの下端
に、ケラバの長手方向に沿って設けられているから、ケ
ラバの側面を伝って下方に流れた雨水がケラバカバーの
下端に設けられている水切り部により水切りされる。
【0051】請求項5記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の水
切り部が設けられ、水切り部の屋内側面が水切り部に向
かって下方に傾斜されているから、風による吹上作用な
どにより水切り部の屋内側面に付着した雨水は、ケラバ
カバーの屋内側面の傾斜によって水切り部に向かって導
かれ、この水切り部により水切りされる。
【0052】請求項6記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の複
数の突出片がケラバの長手方向に間隔を置いて設けられ
て水切り部が形成されているから、降雨時には、ケラバ
カバーの上から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、
ケラバカバーの外側面を伝って下方に落下して行き、ケ
ラバカバーの側面に設けられている複数の突出片で水切
りされる。従って、ケラバカバーの側面を伝って下方に
流れた雨水が、突出片が設けられている複数箇所で分散
されて水切りされるので、ケラバカバーの下端面まで達
する水量が少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端か
ら水が吹き出すのを防止することができる。
【0053】請求項7記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した突出片が
ケラバの長手方向に沿って取着されて水切り部が形成さ
れているから、降雨時には、ケラバカバーの上から降っ
た雨や、側面から吹き付けた雨は、ケラバカバーの外側
面を伝って下方に落下して行き、ケラバ側面に取着され
ている下方に突出した突出片の水切り部で水切りされ
る。従って、ケラバカバーの下端面まで達する水量が少
なくなり、ケラバカバーの下端面に沿って流れる水量が
少なくなって、ケラバカバーの下端面の下端から水が吹
き出すのを防止することができる。又、水切り部がケラ
バカバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した断面
形状を有する長尺体からなる突出片がケラバの長手方向
に沿って設けられものであるから、必要なところにこの
突出片を取り付けることにより簡単に水切り部を設ける
ことができる。
【0054】請求項8記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーは下方に突出した突出部を有する2個以上のケラバ
カバー単体が隙間を設けて取り付けられ、第一のケラバ
カバー単体の裏面とこの第一のケラバカバーに隣り合う
第二のケラバカバー単体の裏面とにケラバカバー継ぎ材
が差し渡されてこの両方のケラバカバー単体同士が連結
されたものであるから、降雨時には、ケラバカバー単体
の上から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、ケラバ
カバー単体の外側面を伝って下方に落下して行った後、
ケラバカバー単体の突出部に沿って流れて行き、ケラバ
カバー継ぎ材に達する。すると、本発明では、前記ケラ
バカバー単体の突出部の下端よりケラバカバー継ぎ材の
相対する部分の下端が高くなされているから、このケラ
バカバー単体の突出部に沿って流れる雨水が隣り合うケ
ラバカバー単体に流れて行けず、ここで水切りされる。
従って、ケラバカバーの下端面の下端まで達する水量が
少なくなり、ケラバカバーの下端面の下端から吹き出す
のを防止することができる。
【0055】請求項9記載のケラバ構造では、ケラバカ
バーは2個以上のケラバカバー単体が隙間を設けて取り
付けられ、第一のケラバカバー単体の裏面とこの第一の
ケラバカバーに隣り合う第二のケラバカバー単体の裏面
とにケラバカバー継ぎ材が差し渡されてこの両方のケラ
バカバー単体同士が連結されたものであり、前記ケラバ
カバー継ぎ材の下端がケラバカバー単体の下端より高く
なされているから、降雨時には、ケラバカバー単体の上
から降った雨や、側面から吹き付けた雨は、ケラバカバ
ー単体の外側面を伝って下方に落下して行った後、ケラ
バカバー単体の下端面に沿って流れて行き、ケラバカバ
ー継ぎ材に達する。すると、本発明では、前記ケラバカ
バー継ぎ材の下端がケラバカバー単体の下端より高くな
されているから、このケラバカバー単体の下端面に沿っ
て流れる雨水が隣り合うケラバカバー単体に流れて行け
ず、ここで水切りされる。従って、ケラバカバーの下端
面の下端まで達する水量が少なくなり、ケラバカバーの
下端面の下端から吹き出すのを防止することができる。
【0056】請求項10記載のケラバ構造では、ケラバ
カバーまたはケラバカバー単体の上面に、上方に向かっ
て突出した凸条部が妻側の屋根の傾斜に沿った方向に形
成されているから、上記水切り部の作用に加えて、ケラ
バカバーの凸条部より屋根内側に降った雨が、ケラバカ
バーの側方へ流れるのを凸条部により堰き止められ、屋
根側に流れるため、ケラバカバーの側面に向かう水量が
少なくなる。このように請求項1〜10記載のケラバ構
造では、すべてケラバカバーの下端面の下端から雨水の
吹き出しが少なくなるから、このケラバカバーの下端面
の下端から雨水が大量に落下し、この雨水が跳ねて建築
物の壁を汚すことがないし、通行する人に掛かって迷惑
になることがなく便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ケラバ構造の一実施例を示すもので、ケ
ラバを示す断面図である。
【図2】本発明ケラバ構造の他の実施例を示すもので、
ケラバカバー8Bを示す斜視図である。
【図3】ケラバBを示す断面図である。
【図4】ケラバの他の例B−1を示す断面図である。
【図5】本発明ケラバ構造の別の実施例を示すもので、
ケラバカバー8Cを示す斜視図である。
【図6】ケラバCを示す断面図である。
【図7】本発明ケラバ構造の更に別の実施例を示すもの
で、ケラバカバー8Dを示す斜視図である。
【図8】ケラバDを示す断面図である。
【図9】本発明ケラバ構造の更に別の実施例を示すもの
で、ケラバカバー8Eを示す斜視図である。
【図10】図1のA−A線における断面図である。
【図11】従来のケラバ構造を示すもので、ケラバを示
す斜視図である。
【図12】ケラバの断面を示す説明図である。
【図13】雨水が吹き出ている状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
A、B、C、D、E ケラバ 1、1b、1c、1d 野地板 2、2b、2c、2d 外壁 3、3b、3c、3d 瓦 4、4b、4c、4d 木桟 5、5b、5c、5d 下地木桟 6、6b、6c、6d 垂木 7、7b、7c、7d 腕木 8、8B、8C、8D、8E ケラバカバー E−1 ケラバカバー単体 E−2 ケラバカバー継手 81、81b、81c、81d 屋根面側水切り部 82、82b、82c、82d 包み部 83、83b、83c 破風化粧部 84、84c 凸条部 86、86c 第1折返し部(突出部、水切
り部) 86d 長尺体 861 切欠部 87、87c 第2折返し部(突出部、水切
り部) 871 切欠部 88、88b 下端面 89b 突出片

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の
    水切り部が設けられていることを特徴とするケラバ構
    造。
  2. 【請求項2】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、水切り部が
    ケラバ側面を覆う部分に下方に突出して設けられた突出
    部と、この突出部の下縁にケラバの長手方向に間隔を置
    いて複数個切欠された切欠部とからなることを特徴とす
    るケラバ構造。
  3. 【請求項3】 水切り部がケラバ側面に、ケラバの長手
    方向に沿って複数条設けられていることを特徴とする請
    求項1または2記載のケラバ構造。
  4. 【請求項4】 水切り部がケラバカバーの下端に、ケラ
    バの長手方向に沿って設けられていることを特徴とする
    請求項1または2記載のケラバ構造。
  5. 【請求項5】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の
    水切り部が設けられ、水切り部の屋内側面が水切り部に
    向かって下方に傾斜されていることを特徴とするケラバ
    構造。
  6. 【請求項6】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した形状の
    複数の突出片がケラバの長手方向に間隔を置いて設けら
    れて水切り部が形成されていることを特徴とするケラバ
    構造。
  7. 【請求項7】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーのケラバ側面を覆う部分に下方に突出した突出片
    がケラバの長手方向に沿って取着されて水切り部が形成
    されていることを特徴とするケラバ構造。
  8. 【請求項8】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーは2個以上のケラバカバー単体が隙間を設けて取
    り付けられ、第一のケラバカバー単体の裏面とこの第一
    のケラバカバーに隣り合う第二のケラバカバー単体の裏
    面とにケラバカバー継ぎ材が差し渡されてこの両方のケ
    ラバカバー単体同士が連結されたものであり、前記ケラ
    バカバー継ぎ材の下端がケラバカバー単体の下端より高
    くなされていることを特徴とするケラバ構造。
  9. 【請求項9】 建築物の妻側の屋根突出部であるケラバ
    の上方角部から側面の外表面全域を包んで覆うケラバカ
    バーが取り付けられたケラバ構造において、前記ケラバ
    カバーは下方に突出した突出部を有する2個以上のケラ
    バカバー単体が隙間を設けて取り付けられ、第一のケラ
    バカバー単体の裏面とこの第一のケラバカバーに隣り合
    う第二のケラバカバー単体の裏面とにケラバカバー継ぎ
    材が差し渡されてこの両方のケラバカバー単体同士が連
    結されたものであり、前記ケラバカバー単体の突出部の
    下端よりケラバカバー継ぎ材の相対する部分の下端が高
    くなされていることを特徴とするケラバ構造。
  10. 【請求項10】 ケラバカバーまたはケラバカバー単体
    の上面に、上方に向かって突出した凸条部が妻側の屋根
    の傾斜に沿った方向に形成されていることを特徴とする
    請求項1乃至8記載のケラバ構造。
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Cited By (2)

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GB2415715A (en) * 2002-01-07 2006-01-04 Cahal Gallagher Edge accessory for use with roofing elements
JP2017043925A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 屋根構造

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