JP2001193241A - 太陽電池付屋根 - Google Patents

太陽電池付屋根

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JP2001193241A
JP2001193241A JP2000001648A JP2000001648A JP2001193241A JP 2001193241 A JP2001193241 A JP 2001193241A JP 2000001648 A JP2000001648 A JP 2000001648A JP 2000001648 A JP2000001648 A JP 2000001648A JP 2001193241 A JP2001193241 A JP 2001193241A
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JP
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roof
solar cell
building
ridge
cell panel
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JP2000001648A
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English (en)
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Hiromichi Kuroda
弘道 黒田
Toshihiro Masuda
利弘 増田
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/10Photovoltaic [PV]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】支持部材の種類の増大が防止されるようになる
太陽電池付屋根の提供。 【解決手段】屋根面14,15に配列される太陽電池パネル
30,50の両端縁を支持する複数の支持部材40のうち、大
棟11および下り棟13の交点γに向かって延びる支持部材
40A,40Fの上端を屋根面14,15の端縁よりも下方の位置
に配置する。そして、支持部材40A と平行に延びる他の
支持部材40B の上端を当該支持部材40A の上端と同一高
さレベルに配置することにより、屋根面15に設けられる
最大長の支持部材40A,40Bが同一のものとなる。この支
持部材40A,40Bが屋根面14に設けられる支持部材40F と
しても利用でき、各屋根面14,15に設けられる支持部材
40A,40B,40Fの長さ寸法の共通化が図れ、支持部材40
の種類の増大を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平に延びる大棟
と、この大棟の端部から斜め下方に延びる下り棟とを有
するとともに、その屋根面に複数の太陽電池パネルが縦
横に配列された太陽電池付屋根に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、屋根面に縦横に配列された屋根
葺材である複数の太陽電池パネルで太陽光を電力に変換
する太陽電池付屋根が利用されている。太陽電池パネル
は、矩形状に形成されたものが一般的であり、屋根面の
傾斜方向に沿って屋根の下地面に取付けられた支持部材
に固定されている(特開平9−32206号公報等参
照)。太陽電池付屋根の形式としては、太陽電池パネル
の形状から屋根面の傾斜方向に沿って太陽電池パネルを
配列しやすい切妻式屋根に準じたものが一般的である。
一方、太陽電池付屋根の形式として、水平に延びる大棟
と、この大棟の端部から斜め下方に延びる下り棟とを有
する寄棟式屋根とする場合がある。このような屋根に太
陽電池パネルを設けるにあたり、矩形状の太陽電池パネ
ルのみを屋根面に配列すると、屋根面に多数の余白部分
が生じてしまう。
【0003】そこで、下り棟に沿った斜辺を有する三角
形状や台形状に形成された異形太陽電池パネルを下り棟
に沿って屋根面に複数配列し、残りの部分に矩形状の太
陽電池パネルを縦横に複数配列することが考えられる。
この際、下り棟と軒先とのなす屋根面角度と異形太陽電
池パネルの斜辺と底辺とのなす平面角度とが同一である
場合、寄棟式屋根の屋根面に異形太陽電池パネルを下り
棟に沿って配列すると、当該傾斜方向に沿って延びる側
方辺が屋根面の傾斜方向と平行になるとともに、底辺が
軒先と平行になる。これにより、屋根面の異形太陽電池
パネルが配列されない残りの部分に、矩形状の太陽電池
パネルが配列可能となり、屋根面全体に太陽電池パネル
を隙間なく配列できる。
【0004】また、太陽電池パネルは、屋根面の傾斜方
向に沿って延びるとともに、当該屋根面から突出する支
持部材を屋根の下地面に取り付け、当該支持部材の上方
に太陽電池パネルの屋根面に沿った両側の端縁を支持さ
せている。これにより、下り棟に沿って配列された異形
太陽電池パネルと下地面との間に隙間が形成され、当該
隙間の下り棟側が上方に開口されるとともに、大棟に沿
って配列された矩形太陽電池パネルと下地面との間に隙
間が形成され、当該隙間の大棟側が上方に開口されてい
る。ここで、下り棟の両側に配置される屋根面に設けら
れた支持部材は、その上端同士が交わるように配置され
ている。これらの支持部材のうち、大棟および下り棟が
互いに交差する交点に向かって延びる三本の支持部材が
交差する場合、各支持部材の長さ寸法を変えるととも
に、当該各支持部材の上端部分の形状を変えるることに
より、三本の支持部材の納まりを良好としている。な
お、寄棟式屋根では、下り棟に沿った複数の太陽電池パ
ネルを支持するにあたり、軒先から下り棟に向かって延
びる長さ寸法の異なる複数種類の支持部材が採用され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のような寄棟式屋
根では、屋根面に太陽電池パネルを複数配列する際、下
り棟に沿って配列される太陽電池パネルを支持するため
に、軒先から下り棟に向かって延びる長さ寸法の異なる
複数種類の支持部材を利用しているので、切妻式屋根に
比べ、支持部材の種類が多くなってしまう。さらに、前
述のように三本の支持部材を納めると、各支持部材の長
さ寸法、および、当該支持部材と軒先から大棟まで延び
る支持部材との長さ寸法が異なるうえ、各支持部材の上
端部分の形成が異なる。このため、支持部材の種類がさ
らに多くなり、当該支持部材の種類を少しでも少なくし
たいという要望がある。
【0006】本発明の目的は、支持部材の種類の増大が
防止されるようになる太陽電池付屋根を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一発明は、図
面をも参照して説明すると、水平に延びる大棟11と、こ
の大棟11の端部から斜め下方に延びる下り棟13を有する
とともに、その屋根面14,15に複数の太陽電池パネル3
0,50が縦横に配列された太陽電池付屋根10であって、
前記複数の太陽電池パネル30,50は、その両端縁が前記
屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる複数の支持部材
40で支持され、前記支持部材40のうち、前記大棟11およ
び下り棟13が互いに交差する交点γに向かって延びる支
持部材40A(40F)の上端が、前記屋根面14,15が互いに
交差する稜線よりも下方の位置に配置されていることを
特徴とする。このような本第一発明では、大棟11、軒先
12B および下り棟13とに囲まれる屋根面15には、大棟11
および下り棟13が互いに交差する交点γに向かって延び
る支持部材40A と、この支持部材40A に対して平行に延
びるとともに、軒先12B から大棟11に向かって延びる他
の支持部材40B とが設けられ、これらの支持部材40A,4
0Bは、最大長の長さ寸法を有するものとなる。ここで、
他の支持部材40B の上端を前述の支持部材40A の上端と
同一高さレベルに配置すれば、屋根面15に設けられる最
大長の支持部材40A,40Bが同一のものとなる。この支持
部材40A,40Bは、下り棟13と軒先12A とに囲まれる屋根
面14に設けられるとともに、当該交点γに向かって延び
る支持部材40F としても利用できる。これにより、各屋
根面14,15に設けられる支持部材40A,40B,40F の長さ
寸法の共通化が図れるようになり、支持部材40の種類の
増大が防止される。
【0008】また、本発明の第二発明は、前記第一発明
において、前記大棟11および下り棟13が互いに交差する
交点γに向かって延びる前記支持部材40A,40Fが三本設
けられていることを特徴とする。このような本第二発明
では、交点γに向かって延びる支持部材40A が三本であ
っても、これら三本の支持部材40A,40Fの上端を当該屋
根面14,15の端縁よりも下方の位置に配置すれば、各支
持部材40A,40Fが互いに干渉せず、支持部材40Aの長さ
寸法を同一とすることが可能となる。これにより、当該
支持部材40A,40Fと軒先12B から大棟11に向かって延び
る他の支持部材40B との長さ寸法を共通化することが可
能となり、支持部材40の種類の増大が防止されるように
なる。
【0009】さらに、本発明の第三発明は、前記第一発
明において、前記太陽電池パネル30,50,60として、前
記下り棟13に沿って延びる斜辺56,64を有する台形状の
異形太陽電池パネル50,60と、矩形状に形成された矩形
太陽電池パネル30とが設けられ、前記異形太陽電池パネ
ル50,60は、前記下り棟13に沿って複数配列されている
ことを特徴とする。このような本第三発明では、互いに
隣接するとともに、傾斜方向の異なる屋根面14,15の稜
線となる下り棟13を有する寄棟式屋根であっても、屋根
面14,15の傾斜方向に沿って延びる支持部材40で異形お
よび矩形太陽電池パネル30,50,60が支持され、当該太
陽電池パネル30,50,60が屋根10の下地面18に取り付け
られるようになるうえ、屋根面14,15全体に太陽電池パ
ネル30,50,60が隙間なく配列されるようになる。
【0010】また、本発明の第四発明は、前記第三発明
において、前記屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる
とともに対向配置された一対の側方辺53,54と、当該屋
根面14,15の傾斜方向と直交する底辺55と、この底辺55
に対して傾斜した斜辺56とを有する台形状に前記太陽電
池パネル50が形成され、これらの異形太陽電池パネル50
の下方に前記矩形太陽電池パネル30が直線状に複数配列
されていることを特徴とする。このような本第四発明で
は、斜辺56を有する異形太陽電池パネル50と矩形太陽電
池パネル30とを組み合わせ、屋根面14,15の傾斜方向に
沿って延びる複数の支持部材40の間に矩形太陽電池パネ
ル30を直線状に配列し、その直線状に配列された最上段
の矩形太陽電池パネル30の上方に異形太陽電池パネル50
を配列すれば、異形太陽電池パネル50の一対の側方辺5
3,54が矩形太陽電池パネル30を支持する一対の支持部
材40に支持されるようになり、異形太陽電池パネル50が
屋根10の下地面18に取り付けられるようになるうえ、屋
根面14,15全体に太陽電池パネル30,50が隙間なく配列
されるようになる。
【0011】さらに、本発明の第五発明は、前記第三発
明において、前記屋根面14,15の傾斜方向に沿って延び
る側方辺63と、この側方辺63に対して傾斜した斜辺64
と、当該屋根面14,15の傾斜方向と直交するとともに対
向配置された上辺65および底辺66とを有する台形状に前
記太陽電池パネル60が形成され、上下に隣接配置された
一方の異形太陽電池パネル60の側方辺63を支持する支持
部材40の上端部分は、上方に配置された他方の異形太陽
電池パネル60の前記底辺66と前記下り棟13との間に配置
されていることを特徴とする。ここで、屋根面14,15に
異形太陽電池パネル60を下り棟13に沿って配列し、異形
太陽電池パネル60が配列されない部分に矩形太陽電池パ
ネル30を配列すると、水平方向に隣接する太陽電池パネ
ル30,60間に屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる縦
目地が形成されるとともに、上下方向に隣接する太陽電
池パネル30,60間に屋根面の傾斜方向と直交する横目地
が形成され、これらの縦目地および横目地が交差する部
分には、T字形の目地が形成されている。そこで、本第
五発明では、上下に隣接配置された一方の異形太陽電池
パネル60の側方辺63を支持する支持部材40の上端部分を
上方に配置された他方の異形太陽電池パネル60の底辺66
と下り棟13との間に配置したので、上下方向に隣接する
太陽電池パネル60間に形成される横目地よりも上方に当
該支持部材40の上端部分が配置されるようになり、当該
横目地の部分で縦目地が途切れることがなくなり、T字
形の目地部分から浸入した雨水は、支持部材40に流れ落
ち、支持部材40を伝って屋外へ排出される。これによ
り、雨水が屋根10の内部へ浸入することがなくなり、屋
根10の防水性能が確保される。
【0012】また、本発明の第六発明は、前記第一発明
において、前記屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる
とともに対向配置された長短二種類の側方辺73,74と、
当該屋根面14,15の傾斜方向と直交するとともに対向配
置された長短二種類の水平辺75,76と、短い方の側方辺
74および水平辺76を連結する斜辺77とを有する五角形状
に形成される前記太陽電池パネル70を備えていることを
特徴とする。このような本第六発明では、屋根面14,15
の傾斜方向に沿って延びる複数の支持部材40の間に異形
太陽電池パネル70を下り棟13に沿って配列し、異形太陽
電池パネル70と下り棟13との間に三角形状に形成された
ダミーパネル等の屋根葺材16A を設ければ、屋根面14,
15の異形太陽電池パネル70が配列されない残りの部分に
矩形状の矩形太陽電池パネル30が配列可能となり、屋根
面14,15全体に太陽電池パネル30,70が隙間なく配列さ
れるようになる。
【0013】さらに、本発明の第七発明は、前記第二発
明において、前記大棟11および前記下り棟13のそれぞれ
に沿って大棟用笠木部材11A および下り棟用笠木部材13
A が設けられ、前記大棟11および前記下り棟12が互いに
交差する交点に延びる支持部材40A,40Fが三本設けら
れ、これら三本の支持部材40A,40Fの上端部分の間に
は、前記大棟用笠木部材11A および下り棟用笠木部材13
A の端部が配置可能な隙間が形成されていることを特徴
とする。このような本第七発明では、大棟11および下り
棟13のそれぞれに沿った笠木部材11A,13Aの端部が三本
の支持部材40A,40Fの上端部分の間に形成された隙間19
A 部分で接続可能とすれば、下り棟13の両側に配列され
る異形太陽電池パネル50の間に形成される継目部分が下
り棟用笠木部材13A で隠蔽されるので、異形太陽電池パ
ネル50の継目部分が上空から降ってきた雨水に直接さら
されず、異形太陽電池パネル50と下地面18との間に形成
される隙間17の下り棟13側の開口が下り棟用笠木部材13
A で塞がれ、当該開口へ雨水が浸入することがなくな
る。そのうえ、大棟11の両側に配列される矩形太陽電池
パネル30の間に形成される継目部分が大棟用笠木部材11
A で隠蔽されるので、矩形太陽電池パネル30の継目部分
が雨水に直接さらされず、矩形太陽電池パネル30と屋根
の下地面18との間に形成される隙間17の大棟11側の開口
が大棟用笠木部材11A で塞がれ、当該開口へ雨水が浸入
することがなくなり、屋根10全体の防水性能が確保され
るようになる。
【0014】また、本発明の第八発明は、前記第七発明
において、前記大棟用笠木部材11Aおよび前記下り棟用
笠木部材13A を相互に接続するとともに、その内部空間
同士を連通したことを特徴とする。このような本第八発
明では、大棟用笠木部材11Aおよび下り棟用笠木部材13A
を相互に接続させ、かつ、内部空間同士を連通させてい
るので、軒先12A,12Bから大棟11まで連通する外気の通
路が形成されるようになり、大棟用笠木部材11A に換気
機構を設ければ、太陽電池パネル50を冷却する外気が当
該太陽電池パネル50と屋根10の下地面18との隙間17から
下り棟用笠木部材13A を通り、大棟用笠木部材11A で屋
外へ排気されるようになる。これにより、太陽光により
加熱された太陽電池パネル50が冷却されるようになり、
屋根10の太陽電池パネル50を冷却する冷却性能が確保さ
れる。
【0015】さらに、本発明の第九発明は、前記第一発
明において、前記下り棟13に沿って延びる斜辺25,56,
64,77を有する多角形状に前記太陽電池パネル20,50,
60,70が形成され、前記斜辺25,56,64,77に当該斜辺
25,56,64,77から下方へ突出する脚部25A,56A,64
A,77Aが設けられていることを特徴とする。このような
本第九発明では、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延び
る少なくとも一つの側方辺23,53,63,73を有する太陽
電池パネル20,50,60,70を屋根の下地面18に取り付け
るにあたり、太陽電池パネル20,50,60,70の斜辺25,
56,64,77に当該斜辺25,56,64,77から下方へ突出す
る脚部25A,56A,64A,77Aを設けたので、側方辺23,5
3,63,77を支持部材40の上面に支持させ、脚部25A,56
A,64A,77Aを屋根の下地面18に直接固定することが可
能となり、太陽電池パネル20,50,60,70は、側方辺2
3,53,63,73に沿って延びる一本の支持部材40と、脚
部25A,56A,64A,77Aとで支持されるようになる。これ
により、太陽電池パネル20,50,60,70は、三角形の頂
点で支持される、いわゆる三点支持状態となり、下り棟
13に沿った支持部材がなくとも、安定して当該屋根10の
下地面18に取り付けられるようになる。
【0016】また、本発明の第十発明は、前記第二発明
において、前記下り棟13に沿って延びる斜辺25,56,6
4,77を有する多角形状に前記太陽電池パネル20,50,6
0,70が形成され、前記異形太陽電池パネル20,50,6
0,70の斜辺25,56,64,77部分を支持するために、前
記下り棟13に沿って延びる下り棟用支持部材40E が設け
られ、前記大棟11および前記下り棟12が互いに交差する
交点に延びる支持部材40A,40F が三本設けられ、これ
ら三本の支持部材40A,40Fの上端部分の間には、前記下
り棟用支持部材40E の上端部分が配置され、この下り棟
用支持部材40E の上端部分は、前記屋根面14,15が互い
に交差する稜線よりも下方の位置に配置されていること
を特徴とする。このような本第十発明では、屋根面14,
15の傾斜方向に沿って延びる少なくとも一つの側方辺2
3,53,63,77を有する太陽電池パネル20,50,60,70
を屋根の下地面18に取り付けるにあたり、下り棟13に沿
った下り棟用支持部材40E を設けたので、側方辺23,5
3,63,77を支持部材40の上面に支持させ、斜辺25,5
6,64,77を下り棟用支持部材40E の上面に支持させる
ことにより、太陽電池パネル20,50,60,70は、側方辺
23,53,63,73に沿って延びる一本の支持部材40と、下
り棟13に沿った下り棟用支持部材40E とで支持されるよ
うになる。これにより、太陽電池パネル20,50,60,70
は、三角形の頂点で支持される、いわゆる三点支持状態
となり、安定して当該屋根10の下地面18に取り付けられ
るようになる。
【0017】さらに、本発明の第十一発明は、前記第十
発明において、前記下り棟用支持部材40E に当該下り棟
13に沿って延びるとともに、上方が開口された溝42B を
設けたことを特徴とする。このような本第十一発明で
は、下り棟13の両側に配列される太陽電池パネル20,5
0,60,70の斜辺部分を下り棟用支持部材40E の溝42B
の底面に受ければ、下り棟13に直線状の排水路が形成さ
れ、太陽電池パネル20,50,60,70の斜辺部分から落下
する雨水が当該排水路を伝って屋外へ排出される。これ
により、屋根10の内部へ雨水が浸入することがなくな
り、屋根10の防水性能が確保される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第一実施形態]図1には、本発明の第一実施形態に係
る建物1が示されている。この建物1は、基礎2の上に
形成された建物本体3と、この建物本体3の上に形成さ
れた屋根10とを備えたものである。このうち、屋根10
は、水平に延びる大棟11と、この大棟11の端部から斜め
下方に延びる下り棟13とを有する寄棟式の屋根である。
屋根10は、三角形に形成された妻側屋根面14と、台形に
形成された桁側屋根面15とを有している。
【0019】妻側および桁側屋根面14,15には、下り棟
13に沿って台形状の台形太陽電池パネル50が配列される
とともに、残りの部分に矩形太陽電池パネルである長方
形状の長方形太陽電池パネル30が配列されている。これ
により、屋根10は、太陽電池付屋根となっている。な
お、台形太陽電池パネル50は、最上段の長方形太陽電池
パネル30の上端部分に配列されている。妻側屋根面14の
軒先12A 側には、太陽電池パネル30,50が配列されない
余白部分が形成されている。桁側屋根面15の大棟11側お
よび軒先12B 側には、それぞれ太陽電池パネル30,50が
配列されない余白部分が形成されている。妻側および桁
側屋根面14,15の軒先12A,12B側の余白部分には、当該
軒先12A,12Bに沿って板金等からなる屋根葺材16A が設
けられている。桁側屋根面15の大棟11側の余白部分に
は、板金および瓦等からなる屋根葺材16B が設けられて
いる。なお、妻側および桁側屋根面14,15の軒先12A,1
2B側近傍には、三角形状に形成された金属製の屋根葺材
16が設けられている。屋根面14,15には、当該屋根面1
4,15の傾斜方向に沿って延びるとともに、屋根面14,1
5から上方へ突出する複数の支持部材40が取り付けられ
ている。太陽電池パネル30,50は、屋根面14,15の傾斜
方向に沿った両側の端縁が支持部材40に支持されてい
る。また、大棟11には、当該大棟11 の長手方向に沿っ
て延びる大棟用笠木部材11Aが設けられている。下り棟1
3には、当該下り棟13に沿って延びる下り棟用笠木部材1
3A が設けられている。大棟用笠木部材11A は、下り棟
用笠木部材13A と連通する換気用笠木部材とされてい
る。下り棟用笠木部材13A は、下り棟13全体にわたって
延びるとともに、台形太陽電池パネル50の斜辺部分を覆
うように配置されている。
【0020】支持部材40には、図2に示されるように、
屋根面14,15に取り付けられる脚部41と、当該屋根面1
4,15の傾斜面に沿って延びるとともに、上方が開口さ
れた溝42とが設けられている。この溝42の上流側の端部
には、平板状に形成された水返し部材43が設けられてい
る。支持部材40のうち、大棟11および下り棟13が互いに
交差する交点γに向かって延びる三本の支持部材40A,4
0Fは、各上端が屋根面14,15の端縁である交点γ近傍の
下り棟13よりも下方の位置に配置されている。具体的に
は、これらの支持部材40A,40Fは、その上端を交点γか
ら傾斜方向に沿って所定寸法S離した状態で配置されて
いる。支持部材40A,40Fは、互いに干渉しないようにな
っており、その長さ寸法が同一となり、最大長の長さ寸
法を有するものとなっている。なお、支持部材40A は、
屋根面15に設けられるものであり、支持部材40F は、屋
根面14に設けられるものである。また、軒先12B から大
棟11に向かって延びるとともに、長方形太陽電池パネル
30を支持する他の支持部材40B は、支持部材40A と同様
に、その上端を大棟11から所定寸法S離した状態で配置
されている。支持部材40B は、大棟11まで達しておら
ず、支持部材40A,40Fの長さ寸法と同一寸法となってい
る。支持部材40A,40Bは、それらの上端が大棟11に沿っ
て一直線状に配置されるようになっている。三本の支持
部材40A,40Fの上端部分の間には、隙間19A が形成され
ている。この隙間19A には、大棟用笠木部材11A および
下り棟用笠木部材13A の端部が配置されている。支持部
材40A,40F、大棟用および下り棟用笠木部材11A,13Aが
互いに干渉しないようになっている。大棟用笠木部材11
A および下り棟用笠木部材13A は、その端部同士が隙間
19A の上方で接続されている。なお、太陽電池パネル50
を支持する支持部材40C は、その上端を、当該支持部材
40C の傾斜方向に沿った延長線と下り棟13とが交差する
交点から所定寸法S離した状態で配置されている。
【0021】台形太陽電池パネル50は、図3に示される
ように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラーセ
ルが収納された平板状の完全防水ケース51と、このケー
ス51の周縁を囲む台形状のフレーム52とを備えている。
フレーム52は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる
とともに対向配置された側方辺としての一対の側方枠部
53,54と、当該屋根面14,15の傾斜方向と直交する底辺
としての底枠部55と、この底枠部55に対して傾斜した斜
辺としての斜枠部56とを備えている。これらの側方枠部
53,54、底枠部55および斜枠部56により、太陽電池パネ
ル50全体の防水および補強がなされ、内部のソーラーセ
ルが雨水による漏電や短絡等の事故および太陽電池パネ
ル50の表面に加わる荷重等から保護されている。
【0022】側方枠部53には、当該側方枠部53から下方
へ突出する主脚部53A が設けられている。この主脚部53
A は、支持部材40の溝42の底面で受けられている。ま
た、側方枠部54には、側方枠部53と同様に、当該側方枠
部54から下方へ突出する主脚部54A が設けられている。
斜枠部56は、下り棟13に沿って延びるものである。この
斜枠部56には、当該斜枠部56から下方に突出する脚部56
A と、斜枠部56に沿って延びる樋部57が設けられてい
る。脚部56A は、断面L字形に形成され、屋根下地面18
に直接固定されている。この脚部56A は、斜枠部56に対
して部分的に配置されている。樋部57は、断面略コ字形
に形成されたものであり、その断面積が支持部材40の溝
42よりも小さく形成されている。また、樋部57は、その
上流側の端部が板状部材58で塞がれ、当該樋部57の下流
側の端部が支持部材40の溝42の上方に配置されるように
なっている。ここで、樋部57を伝って流れてきた雨水
は、当該樋部57の下流側の端部から支持部材40の溝42の
内部に落下するようになっている。なお、長方形太陽電
池パネル30は、屋根面14,15の傾斜方向に沿った両側の
端縁が支持部材40に支持されている。
【0023】また、太陽電池パネル50と屋根下地面18と
の間には、図4に示されるように、隙間17が形成されて
いる。下り棟用笠木部材13A は、内部が外気の通路とな
るように、中空状に形成されている。下り棟用笠木部材
13A は、隙間17と連通するとともに、当該下り棟用笠木
部材13Aの上端が大棟用笠木部材11Aに接続されている。
これにより、隙間17、下り棟用笠木部材13A および大棟
用笠木部材11A が互いに連通されるようになっている。
そして、下り棟用笠木部材13A は、太陽電池パネル50と
下り棟13の両側に配置される太陽電池パネル50の継目に
沿って配置され、隙間17の下り棟13側の開口を覆うよう
になっている。大棟用笠木部材11A は、図5に示される
ように、大棟11の両側に配列される長方形太陽電池パネ
ル30の間に形成される継目部分を覆うものであり、笠状
に形成された本体81と、屋根下地面18に固定するための
固定部82と、この固定部82に取り付けられるとともに、
本体81の端部を係止する係止部83とを備えている。大棟
用笠木部材11A は、下り棟用笠木部材13A と同様に、内
部が外気の通路となるように、中空状に形成されてい
る。係止部83は、大棟11に沿って部分的に設けられる、
いわゆる短尺状に形成されたものである。これにより、
大棟用笠木部材11A の端部には、複数の換気用の開口が
形成され、この開口から隙間17および下り棟用笠木部材
13A を通ってきた外気が排出されるようになり、太陽光
により加熱された太陽電池パネル50が冷却されるように
なっている。なお、係止部83は、本体81の端部を当該係
止部83に嵌める際に変形しやすくなっている。
【0024】このような本第一実施形態によれば、次の
ような効果がある。すなわち、軒先12B から大棟11に向
かって延びる他の支持部材40B の上端を大棟11および下
り棟13の交点γに向かって延びる支持部材40A の上端と
同一高さレベルに配置したので、屋根面15に設けられる
最大長の支持部材が同一となるうえ、これらの支持部材
40A,40Bを屋根面14に設けられるとともに、当該交点γ
に向かって延びる支持部材40F としても利用できる。こ
れにより、各屋根面14,15に設けられる支持部材40A,4
0B,40F の長さ寸法の共通化が図れ、支持部材40の種類
の増大を防止できる。
【0025】また、大棟11および下り棟13の交点γに向
かって延びる支持部材40A,40Fの各上端を交点γ近傍の
下り棟13よりも下方の位置に配置したので、交点γに向
かって延びる支持部材40A,40Fを三本設けても、各支持
部材40A,40Fが互いに干渉せず、支持部材40A,40Fの長
さ寸法を同一とすることが可能となる。これにより、当
該支持部材40A,40Fと軒先12A,12Bから大棟11に向かっ
て延びる他の支持部材40との長さ寸法が共通化され、支
持部材40の種類の増大を防止できる。
【0026】さらに、台形太陽電池パネル50と長方形太
陽電池パネル30とを組み合わせ、屋根面14,15の傾斜方
向に沿って延びる複数の支持部材40の間に長方形太陽電
池パネル30を直線状に配列し、その直線状に配列された
最上段の長方形太陽電池パネル30の上方に台形太陽電池
パネル50を配列したので、互いに隣接するとともに、傾
斜方向の異なる屋根面の稜線となる下り棟を有する寄棟
式屋根であっても、台形太陽電池パネル50の一対の側方
枠部53,54が長方形太陽電池パネル30を支持する一対の
支持部材40に支持されるようになり、台形太陽電池パネ
ル50を支持部材40を介して下地面18に取り付けることが
できるうえ、屋根面14,15全体に太陽電池パネル30,50
を隙間なく配列できる。
【0027】また、大棟11および下り棟13のそれぞれに
沿った笠木部材11A,13Aの端部が三本の支持部材40A,4
0Fの上端部分の間に形成された隙間19A 部分で接続し、
下り棟13の両側に配列される太陽電池パネル50の間に形
成される継目部分が下り棟用笠木部材13A で隠蔽される
ので、太陽電池パネル50の継目部分が上空から降ってき
た雨水に直接さらされず、太陽電池パネル50と下地面18
との間に形成される隙間17の下り棟13側の開口が下り棟
用笠木部材13A で塞がれ、当該開口へ雨水が浸入するこ
とがなくなる。そのうえ、大棟11の両側に配列される長
方形太陽電池パネル30の間に形成される継目部分が大棟
用笠木部材11A で隠蔽されるので、長方形太陽電池パネ
ル30の継目部分が雨水に直接さらされず、長方形太陽電
池パネル30と下地面18との間に形成される隙間17の大棟
11側の開口が大棟用笠木部材11Aで塞がれ、当該開口へ
雨水が浸入することがなくなり、屋根10全体の防水性能
を確保できる。
【0028】さらに、大棟用笠木部材11A および下り棟
用笠木部材13A を相互に接続させ、かつ、内部空間同士
を連通させ、大棟用笠木部材11A に換気機構を設けたの
で、軒先12A,12Bから大棟11まで連通する外気の通路が
形成されるようになり、太陽電池パネル50を冷却する外
気が当該隙間17から下り棟用笠木部材13A を通り、大棟
用笠木部材11A で屋外へ排気されるようになる。これに
より、太陽光により加熱された太陽電池パネル50が冷却
されるようになり、屋根10の太陽電池パネル50を冷却す
る冷却性能を確保できる。
【0029】また、台形太陽電池パネル50の斜枠部56に
脚部56A を設け、一対の側方枠部53,54を一対の支持部
材40の上面に支持させるとともに、脚部56A を屋根下地
面18に直接固定しているので、太陽電池パネル50が一対
の支持部材40および脚部56Aで支持されるようになる。
これにより、太陽電池パネル50は、三角形の頂点で支持
されるいわゆる三点支持状態となり、下り棟13に沿った
支持部材がなくとも、太陽電池パネル50を屋根下地面18
に安定して取り付けることができる。
【0030】[第二実施形態]図6および図7には、本
発明の第二実施形態が示されている。本第二実施形態
は、前記第一実施形態における下り棟13に沿って配列さ
れた台形状の台形太陽電池パネル50を、五角形状に形成
された五角形太陽電池パネル70としたものである。すな
わち、妻側および桁側屋根面14,15には、図6に示され
るように、下り棟13に沿って五角形状の五角形太陽電池
パネル70が配列されるとともに、残りの部分に長方形太
陽電池パネル30が配列されている。大棟11には、当該大
棟11の長手方向に延びる幅寸法が大きい大棟用笠木部材
11B が設けられている。なお、太陽電池パネル70と下り
棟13との間には、三角形状に形成された金属製の屋根葺
材16C が設けられている。妻側および桁側屋根面14,15
の軒先12A,12B側の余白部分には、板金等からなる屋根
葺材16D が設けられている。
【0031】五角形太陽電池パネル70は、図7に示され
るように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラー
セルが収納された平板状の完全防水ケース71と、このケ
ース71の周縁を囲む台形状のフレーム72とを備えてい
る。フレーム72は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延
びるとともに対抗配置皿他長短二種類の側方辺としての
側方枠部73,74と、当該屋根面の傾斜方向と直交すると
ともに対抗配置された長短二種類の水平辺としての水平
枠部75,76と、短い方の側方枠部74および水平枠部76を
連結する斜辺としての斜枠部77とを備えている。
【0032】側方枠部73には、当該側方枠部73から下方
へ突出する主脚部73A が設けられている。この主脚部73
A は、支持部材40の溝42の底面で受けられている。ま
た、側方枠部74には、側方枠部73と同様に、当該側方枠
部74から下方へ突出する主脚部74A が設けられている。
斜枠部77は、下り棟13に沿って延びるものである。この
斜枠部77には、当該斜枠部77から下方に突出する脚部77
A と、斜枠部77に沿って延びる樋部78が設けられてい
る。脚部77A は、断面L字形に形成され、屋根下地面18
に直接固定されている。この脚部77A は、斜枠部77に対
して部分的に配置されている。樋部78は、断面略コ字形
に形成されたものであり、その断面積が支持部材40の溝
42よりも小さく形成されている。また、樋部78は、その
上流側の端部が板状部材79で塞がれ、当該樋部78の下流
側の端部が支持部材40の溝42の上方に配置されるように
なっている。ここで、樋部78を伝って流れてきた雨水
は、当該樋部78の下流側の端部から支持部材40の溝42の
内部に落下するようになっている。
【0033】このような本第二実施形態によっても、前
記第一実施形態と同様の作用・効果が得られる他、以下
のような効果が付加できる。すなわち、複数の支持部材
40の間に五角形太陽電池パネル70を下り棟13に沿って配
列し、五角形太陽電池パネル70と下り棟13との間に三角
形状に形成されたダミーパネル等の屋根葺材16C を設け
たので、屋根面14,15の五角形太陽電池パネル70が配列
されない残りの部分に長方形太陽電池パネル30が配列さ
れるようになり、共通の支持部材40で長方形および五角
形太陽電池パネル30,70を支持できるうえ、屋根面14,
15全体に太陽電池パネル30,70を隙間なく配列できる。
【0034】[第三実施形態]図8ないし図10には、本
発明の第三実施形態が示されている。本第三実施形態
は、前記第一実施形態における一対の支持部材40と斜辺
から下方へ突出する脚部とで支持された太陽電池パネル
50を、一本の支持部材40と斜辺25から下方へ突出する脚
部25A とで支持された太陽電池パネル20としたものであ
る。すなわち、妻側および桁側屋根面14,15には、図8
に示されるように、下り棟13に沿って太陽光を電力に変
換する三角形状の三角形太陽電池パネル20が配列される
とともに、その残りの部分に長方形状の長方形太陽電池
パネル30が設けられている。妻側屋根面14の軒先12A 側
および桁側屋根面15の軒先12B 側には、太陽電池パネル
20,30が配列されない余白部分が形成されている。これ
らの余白部分には、板金および瓦等からなる屋根葺材16
E が設けられている。
【0035】三角形太陽電池パネル20は、図9に示され
るように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラー
セルが収納された平板状の完全防水ケース21と、このケ
ース21の周縁を囲む三角枠状のフレーム22とを備えてい
る。フレーム22は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延
びる側方枠部23と、当該傾斜方向と直交する底枠部24
と、この底枠部24に対して傾斜するとともに、側方枠部
23および底枠部24の端部同士を接続する斜辺となる斜枠
部25とを備えている。側方枠部23には、当該側方枠部23
から下方へ突出する主脚部23A が設けられている。この
主脚部23A は、支持部材40の溝42の底面で受けられてい
る。斜枠部25は、下り棟13に沿って延びるものである。
この斜枠部25には、当該斜枠部25から下方に突出する脚
部25A 当該斜枠部25に沿って延びる樋部26とが設けられ
ている。脚部25A は、断面L字形に形成され、屋根下地
面18に取り付けられている。この脚部25A は、斜枠部25
に対して部分的に配置されている。樋部26は、断面略コ
字形に形成されたものであり、その断面積が支持部材40
の溝42とほぼ同一に形成されている。樋部26の下流側に
配置される支持部材40は、太陽電池パネル20の底枠部24
および斜枠部25が互いに交差する角隅部分まで達してお
らず、当該角隅部分を支持していない。すなわち、当該
支持部材40は、下り棟13まで達していない。
【0036】下り棟13に沿って配列された太陽電池パネ
ル20の樋部26の端部には、図10に示されるように、当該
下り棟13に沿って配列された他の太陽電池パネル20の樋
部26と相互に接続するための接続部26A,26Bが設けられ
ている。接続部26A は、樋部26の下流側の端部に設けら
れ、当該下流側の端部から上方へ向かって突出してい
る。接続部26B は、樋部26の上流側の端部に設けられ、
接続部26A の平面積よりも大きく形成されている。接続
部26B の底面は、樋部26の底面よりも低い位置に配置さ
れている。接続部26B の内部には、接続部26A が隙間な
く嵌め込まれるようになっている。樋部26同士は、上流
側の接続部26B の上に下流側の接続部26A を重ね合わせ
ることにより相互に接続されるようになっている。ま
た、接続された樋部26の内側の面は、当該接続部26A,2
6Bの継目に段差が形成されない連続する平坦な面となっ
ている。これにより、下り棟13に沿って配列された複数
の太陽電池パネル20の樋部26は、大棟11から軒先12A,1
2Bが交差する交点まで直線状に延びる雨水の排水路とな
っている。樋部26は、前述の下り棟用笠木部材13A で覆
われ、直接雨水にさらされないようになっている。
【0037】このような本第三実施形態によっても、前
記第一実施形態と同様の作用・効果が得られる他、以下
のような効果が付加できる。すなわち、長方形太陽電池
パネル30の両端縁を支持する一対の支持部材40の一方が
下り棟13に達していなくとも、三角形太陽電池パネル20
の斜枠部25に脚部25A を設けているので、この脚部25A
を屋根下地面18に直接固定することにより、太陽電池パ
ネル20が一本の支持部材40および脚部25A で支持される
ようになる。これにより、太陽電池パネル20は、三角形
の頂点で支持されるいわゆる三点支持状態となり、下り
棟13に沿った支持部材がなくとも、太陽電池パネル20を
屋根下地面18に安定して取り付けることができる。
【0038】[第四実施形態]図11および図12には、本
発明の第四実施形態が示されている。本第四実施形態
は、前記第三実施形態における下り棟13に沿って配列さ
れた三角形状の三角形太陽電池パネル20を、台形状に形
成された台形太陽電池パネル60としたものである。すな
わち、妻側および桁側屋根面14,15には、図11に示され
るように、下り棟13に沿って台形状の台形太陽電池パネ
ル60が配列されるとともに、残りの部分に長方形太陽電
池パネル30が配列されている。これにより、水平方向に
隣接する太陽電池パネル30,60間に屋根面14,15の傾斜
方向に沿って延びる縦目地(図示省略)が形成されると
ともに、上下方向に隣接する太陽電池パネル30,60間に
屋根面14,15の傾斜方向と直交する横目地(図示省略)
が形成されるようになっている。これらの縦目地および
横目地が交差する部分には、T字形の目地が形成されて
いる。大棟11には、当該大棟11の長手方向に延びる幅寸
法が大きい大棟用笠木部材11B が設けられている。な
お、妻側および桁側屋根面14,15の軒先12A,12Bの余白
部分には、板金等からなる屋根葺材16F が設けられてい
る。太陽電池パネル60を支持する支持部材40D は、その
上端を、当該支持部材40Cの傾斜方向に沿った延長線と
下り棟13とが交差する交点から所定寸法S離した状態で
配置されている。すなわち、支持部材40D は、上端部分
が上下方向に隣接配置された上方の太陽電池パネル60の
底辺と下り棟13との間に配置され、つまり、上下方向に
隣接する太陽電池パネル30,60の間に形成される横目地
よりも上方に配置されている。なお、寸法Sは、最上段
に配置される二つの台形太陽電池パネル60の上辺部分の
長さ寸法の和に応じて適宜設定されるようになってい
る。
【0039】台形太陽電池パネル60は、図12に示される
ように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラーセ
ルが収納された平板状の完全防水ケース61と、このケー
ス61の周縁を囲む台形状のフレーム62とを備えている。
フレーム62は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる
側方枠部63と、この側方枠部63に対して傾斜した斜枠部
64と、当該屋根面14,15の傾斜方向と直交するとともに
対向配置された上枠部65および底枠部66とを備えてい
る。側方枠部63には、当該側方枠部63から下方に突出す
る主脚部63A が設けられている。斜枠部64は、下り棟13
に沿って延びるものである。この斜枠部64には、当該斜
枠部64から下方に突出する脚部64A と、当該斜枠部64に
沿って延びる樋部67とが設けられている。脚部64A は、
断面L字形に形成され、図示しない屋根下地面に取り付
けられている。この脚部64A は、斜枠部64に対して部分
的に配置されている。樋部67は、断面略コ字形に形成さ
れたものであり、その断面積が支持部材40の溝42とほぼ
同一に形成されている。なお、下り棟13に沿って配列さ
れた太陽電池パネル60の樋部67の端部には、当該下り棟
13に沿って配列された他の太陽電池パネル60の樋部67と
相互に接続するための接続部(図示省略)が設けられて
いる。
【0040】このような本第四実施形態によっても、前
記第三実施形態と同様に、長方形太陽電池パネル30の両
端縁を支持する一対の支持部材40の一方が下り棟13に達
していなくとも、台形太陽電池パネル60の斜枠部64に脚
部64A を設けているので、この脚部64A を屋根下地面18
に直接固定することにより、太陽電池パネル60が一本の
支持部材40および脚部64A で支持されるようになる。こ
れにより、太陽電池パネル60は、三角形の頂点で支持さ
れるいわゆる三点支持状態となり、下り棟13に沿った支
持部材がなくとも、太陽電池パネル60を屋根下地面18に
安定して取り付けることができる。
【0041】また、上下に隣接配置された一方の太陽電
池パネル60の側方枠部63を支持する支持部材40の上端部
分を上方に配置された他方の太陽電池パネル60の底枠部
66と下り棟13との間に配置したので、上下方向に隣接す
る太陽電池パネル60間に形成される横目地よりも上方に
当該支持部材40の上端部分が配置されるようになり、当
該横目地の部分で縦目地が途切れることがなくなり、T
字形の目地部分から浸入した雨水は、支持部材40の溝42
の内部に落下し、溝42を伝って屋外へ排出される。これ
により、雨水が屋根10の内部へ浸入することがなくな
り、屋根10の防水性能を確保できる。
【0042】[第五実施形態]図13および図14には、本
発明の第五実施形態が示されている。本第五実施形態
は、前記第一実施形態における下り棟13に沿って配列さ
れた斜枠部56を脚部56A で支持していた台形太陽電池パ
ネル50を、当該斜枠部56を下り棟13に沿って設けられた
下り棟用支持部材40E で支持する台形太陽電池パネル50
Aとしたものである。すなわち、屋根面14,15には、下
り棟13に沿って延びるとともに、当該屋根面14,15から
上方へ突出する下り棟用支持部材40E が取り付けられて
いる。太陽電池パネル50A は、下り棟13に沿った斜辺部
分が下り棟用支持部材40E に支持されている。下り棟用
支持部材40E は、その上端部分が前述した三本の支持部
材40A,40Fの上端部分の間に形成される隙間19A 内に、
かつ、屋根面14,15の端縁である交点γ近傍の下り棟13
よりも下方の位置に配置されている。下り棟用支持部材
40E は、交点γ近傍から軒先12A,12Bが交差する交点ま
で直線状に延びる雨水の排水路となっている。下り棟用
支持部材40E には、屋根面14,15に取り付けられる脚部
41E と、当該屋根面14,15の傾斜面に沿って延びるとと
もに、上方が開口された溝42E とが設けられている。脚
部41E は、互いに隣接するとともに、傾斜方向の異なる
屋根面14,15の傾斜に応じてその中間部分が折れ曲がっ
たものである。溝42E は、その底面の中間部分が脚部41
E と同様に、折れ曲がったものである。
【0043】また、下り棟13に沿って設けられる台形太
陽電池パネル50A は、太陽光を電力に変換する所定枚数
のソーラーセルが収納された平板状の完全防水ケース51
A と、このケース51A の周縁を囲む台形状のフレーム52
A とを備えている。フレーム52A は、屋根面14,15の傾
斜方向に沿って延びるとともに対向配置された一対の側
方枠部53B,54Bと、当該屋根面14,15の傾斜方向と直交
する底枠部55A と、この底枠部55A に対して傾斜した斜
枠部56B とを備えている。
【0044】側方枠部54B には、当該側方枠部54B から
下方へ突出する主脚部54C が設けられている。この主脚
部54C は、支持部材40の溝42の底面で受けられている。
また、側方枠部53B には、側方枠部54B と同様に、当該
側方枠部53B から下方へ突出する主脚部(図示省略)が
設けられている。斜枠部56B は、下り棟13に沿って延び
るものである。この斜枠部56B には、当該斜枠部56B か
ら下方に突出する主脚部56C が設けられている。この主
脚部56C は、下り棟用支持部材40E の溝42E の底面で受
けられている。これにより、斜枠部56B の端部から雨水
が下り棟用支持部材40E の溝42E の内部へ落下し、当該
雨水が溝42E を伝って屋外へ排出されるようになってい
る。
【0045】このような本第五実施形態によっても、前
記第一実施形態と同様の作用・効果が得られる他、以下
のような効果が付加できる。すなわち、下り棟13に沿っ
た下り棟用支持部材40E を設けたので、側方枠部53B,5
4Bを支持部材40の上面に支持させ、斜枠部56B を下り棟
用支持部材40E の上面に支持させることにより、太陽電
池パネル50A が一対の支持部材40および下り棟用支持部
材40E で支持されるようになる。これにより、太陽電池
パネル50A は、三角形の頂点で支持されるいわゆる三点
支持状態となり、太陽電池パネル50Aを屋根下地面18に
安定して取り付けることができる。
【0046】また、下り棟用支持部材40E に溝42E を設
け、この溝42E の底面で太陽電池パネル50A の斜枠部56
B に設けられた主脚部56C を受けているので、下り棟13
に直線状に連続する雨水の排水路が形成され、当該斜枠
部56B から落下する雨水が排水路を伝って屋外へ排出さ
れる。これにより、屋根10の内部へ雨水が浸入すること
がなくなり、屋根10の防水性能を確保できる。
【0047】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、下り棟用支持部材40E に支持される太陽電池
パネルとしては、一対の側方辺を有する台形太陽電池パ
ネル50A に限らず、三角形太陽電池パネル20、一つの側
方辺を有する台形太陽電池パネル60および五角形太陽電
池パネル70であってもよい。また、太陽電池付屋根とし
ては、四つの屋根面14,15の全てに太陽電池パネルが配
列されたものに限らず、図15に示されるように、隣接す
る二つの屋根面14,15に太陽電池パネル30,50が配列さ
れるものでもよく、図16に示されるように、一つの屋根
面15(14)に太陽電池パネル30,50が配列されるもので
もよい。この際、隣接する二つの屋根面14,15および一
つの屋根面15(14)に太陽電池パネル30,50が配列され
る場合、前述の四つの屋根面14,15に太陽電池パネル3
0,50を配列した場合と同様に、最大長の支持部材40A,
40B,40F の長さ寸法が同一となっていることが望まし
い。さらに、矩形太陽電池パネルとしては、長方形状に
形成されたものに限らず、正方形状に形成されたもので
もよい。
【0048】
【発明の効果】本発明の太陽電池付屋根によれば、次の
ような効果が得られる。すなわち、請求項1に記載の太
陽電池付屋根によれば、大棟、軒先および下り棟とに囲
まれる屋根面には、大棟および下り棟が互いに交差する
交点に向かって延びる支持部材と、この支持部材に対し
て平行に延びるとともに、軒先から大棟に向かって延び
る他の支持部材とが設けられ、これらの支持部材は、最
大長の長さ寸法を有するものとなる。ここで、他の支持
部材の上端を前述の支持部材の上端と同一高さレベルに
配置すれば、屋根面に設けられる最大長の支持部材が同
一のものとなる。この支持部材は、下り棟と軒先とに囲
まれる屋根面に設けられるとともに、当該交点に向かっ
て延びる支持部材としても利用できる。これにより、各
屋根面に設けられる支持部材の長さ寸法の共通化が図れ
るようになり、支持部材の種類の増大を防止できる。
【0049】また、請求項2に記載の太陽電池付屋根に
よれば、交点に向かって延びる支持部材が三本であって
も、これら三本の支持部材の上端を当該屋根面の端縁よ
りも下方の位置に配置すれば、各支持部材が互いに干渉
せず、支持部材の長さ寸法を同一とすることが可能とな
る。これにより、当該支持部材と軒先から大棟に向かっ
て延びる他の支持部材との長さ寸法を共通化することが
可能となり、支持部材の種類の増大を防止できる。
【0050】さらに、請求項3に記載の太陽電池付屋根
によれば、互いに隣接するとともに、傾斜方向の異なる
屋根面の稜線となる下り棟を有する寄棟式屋根であって
も、屋根面の傾斜方向に沿って延びる支持部材で異形お
よび長方形太陽電池パネルが支持され、当該太陽電池パ
ネルを屋根の下地面に取り付けることができるうえ、屋
根面全体に太陽電池パネルを隙間なく配列できる。
【0051】また、請求項4に記載の太陽電池付屋根に
よれば、斜辺を有する異形太陽電池パネルと長方形太陽
電池パネルとを組み合わせ、屋根面の傾斜方向に沿って
延びる複数の支持部材の間に長方形太陽電池パネルを直
線状に配列し、その直線状に配列された最上段の長方形
太陽電池パネルの上方に異形太陽電池パネルを配列すれ
ば、異形太陽電池パネルの一対の側方辺が長方形太陽電
池パネルを支持する一対の支持部材に支持されるように
なり、異形太陽電池パネルを屋根の下地面に取り付ける
ことができるうえ、屋根面全体に太陽電池パネルを隙間
なく配列できる。
【0052】さらに、請求項5に記載の太陽電池付屋根
によれば、屋根面に異形太陽電池パネルを下り棟に沿っ
て配列し、異形太陽電池パネルが配列されない部分に長
方形太陽電池パネルを配列すると、水平方向に隣接する
太陽電池パネル間に屋根面の傾斜方向に沿って延びる縦
目地が形成されるとともに、上下方向に隣接する太陽電
池パネル間に屋根面の傾斜方向と直交する横目地が形成
され、これらの縦目地および横目地が交差する部分に
は、T字形の目地が形成されている。そこで、本第四発
明では、上下に隣接配置された一方の異形太陽電池パネ
ルの側方辺を支持する支持部材の上端部分を上方に配置
された他方の異形太陽電池パネルの底辺と下り棟との間
に配置したので、上下方向に隣接する太陽電池パネル間
に形成される横目地よりも上方に当該支持部材の上端部
分が配置されるようになり、当該横目地の部分で縦目地
が途切れることがなくなり、T字形の目地部分から浸入
した雨水は、支持部材に流れ落ち、支持部材を伝って屋
外へ排出される。これにより、雨水が屋根の内部へ浸入
することがなくなり、屋根の防水性能を確保できる。
【0053】また、請求項6に記載の太陽電池付屋根に
よれば、屋根面の傾斜方向に沿って延びる複数の支持部
材の間に異形太陽電池パネルを下り棟に沿って配列し、
異形太陽電池パネルと下り棟との間に三角形状に形成さ
れたダミーパネル等の屋根葺材を設ければ、屋根面の異
形太陽電池パネルが配列されない残りの部分に長方形状
の長方形太陽電池パネルが配列可能となり、屋根面全体
に太陽電池パネルを隙間なく配列できる。
【0054】さらに、請求項7に記載の太陽電池付屋根
によれば、大棟および下り棟のそれぞれに沿った笠木部
材の端部が三本の支持部材の上端部分の間に形成された
隙間部分で接続可能とすれば、下り棟の両側に配列され
る異形太陽電池パネルの間に形成される継目部分が下り
棟用笠木部材で隠蔽されるので、異形太陽電池パネルの
継目部分が上空から降ってきた雨水に直接さらされず、
異形太陽電池パネルと下地面との間に形成される隙間の
下り棟側の開口が下り棟用笠木部材で塞がれ、当該開口
へ雨水が浸入することがなくなる。そのうえ、大棟の両
側に配列される長方形太陽電池パネルの間に形成される
継目部分が大棟用笠木部材で隠蔽されるので、長方形太
陽電池パネルの継目部分が雨水に直接さらされず、長方
形太陽電池パネルと屋根の下地面との間に形成される隙
間の大棟側の開口が大棟用笠木部材で塞がれ、当該開口
へ雨水が浸入することがなくなり、屋根全体の防水性能
を確保できる。
【0055】また、請求項8に記載の太陽電池付屋根に
よれば、大棟用笠木部材および下り棟用笠木部材を相互
に接続させ、かつ、内部空間同士を連通させているの
で、軒先から大棟まで連通する外気の通路が形成される
ようになり、大棟用笠木部材に換気機構を設ければ、太
陽電池パネルを冷却する外気が当該太陽電池パネルと屋
根の下地面との隙間から下り棟用笠木部材を通り、大棟
用笠木部材で屋外へ排気されるようになる。これによ
り、太陽光により加熱された太陽電池パネルが冷却され
るようになり、屋根の太陽電池パネルを冷却する冷却性
能を確保できる。
【0056】さらに、請求項9に記載の太陽電池付屋根
によれば、屋根面の傾斜方向に沿って延びる少なくとも
一つの側方辺を有する太陽電池パネルを屋根の下地面に
取り付けるにあたり、太陽電池パネルの斜辺に当該斜辺
から下方へ突出する脚部を設けたので、側方辺を支持部
材の上面に支持させ、脚部を屋根の下地面に直接固定す
ることが可能となり、太陽電池パネルは、側方辺に沿っ
て延びる一本の支持部材と、脚部とで支持されるように
なる。これにより、太陽電池パネルは、三角形の頂点で
支持されるいわゆる三点支持状態となり、下り棟に沿っ
た支持部材がなくとも、当該太陽電池パネルを安定して
当該屋根の下地面に取り付けることができる。
【0057】また、請求項10に記載の太陽電池付屋根に
よれば、屋根面の傾斜方向に沿って延びる少なくとも一
つの側方辺を有する太陽電池パネルを屋根の下地面に取
り付けるにあたり、下り棟に沿った下り棟用支持部材を
設けたので、側方辺を支持部材の上面に支持させ、斜辺
を下り棟用支持部材の上面に支持させることにより、太
陽電池パネルは、側方辺に沿って延びる一本の支持部材
と、下り棟に沿った下り棟用支持部材とで支持されるよ
うになる。これにより、太陽電池パネルは、三角形の頂
点で支持されるいわゆる三点支持状態となり、当該太陽
電池パネルを安定して当該屋根の下地面に取り付けるこ
とができる。
【0058】さらに、請求項11に記載の太陽電池付屋根
によれば、下り棟13の両側に配列される太陽電池パネル
の斜辺部分を下り棟用支持部材の溝の底面に受ければ、
下り棟に直線状の排水路が形成され、太陽電池パネルの
斜辺部分から落下する雨水が当該排水路を伝って屋外へ
排出される。これにより、屋根の内部へ雨水が浸入する
ことがなくなり、屋根の防水性能を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る建物を示す斜視図
である。
【図2】前記実施形態に係る支持部材を示す斜視図であ
る。
【図3】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支持
部材を示す斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る屋根の下り棟を示す断面図
である。
【図5】前記実施形態に係る屋根の大棟を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の第二実施形態に係る建物を示す斜視図
である。
【図7】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支持
部材を示す斜視図である。
【図8】本発明の第三実施形態に係る建物を示す斜視図
である。
【図9】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支持
部材を示す斜視図である。
【図10】前記実施形態に係る太陽電池パネルの樋部同
士の接続構造を示す斜視図である。
【図11】本発明の第四実施形態に係る建物を示す斜視
図である。
【図12】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支
持部材を示す斜視図である。
【図13】本発明の第五実施形態に係る屋根を示す斜視
図である。
【図14】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支
持部材を示す斜視図である。
【図15】本発明の変形例を示す斜視図である。
【図16】本発明の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 太陽電池付屋根 11 大棟 11A,11B 大棟用笠木部材 12A,12B 軒先 13 下り棟 13A 下り棟用笠木部材 14,15 屋根面 19A 隙間 20 太陽電池パネルとしての三角形太陽電池パネル 23,53,54,63,73,74 側方辺としての側方枠部 25,56,64,77 斜辺としての斜枠部 25A,56A,64A,77A 脚部 30 太陽電池パネルとしての長方形太陽電池パネル 40,40A,40B,40C,40D,40F 支持部材 40E 下り棟用支持部材 50,50A,60 太陽電池パネルとしての台形太陽電池パ
ネル 70 太陽電池パネルとしての五角形太陽電池パネル 75,76 水平辺としての水平枠部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平に延びる大棟と、この大棟の端部から
    斜め下方に延びる下り棟を有するとともに、その屋根面
    に複数の太陽電池パネルが縦横に配列された太陽電池付
    屋根であって、 前記複数の太陽電池パネルは、その両端縁が前記屋根面
    の傾斜方向に沿って延びる複数の支持部材で支持され、 前記支持部材のうち、前記大棟および下り棟が互いに交
    差する交点に向かって延びる支持部材の上端が、前記屋
    根面の端縁よりも下方の位置に配置されていることを特
    徴とする太陽電池付屋根。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記大棟および下り棟が互いに交差する交点に向か
    って延びる前記支持部材は、三本設けられていることを
    特徴とする太陽電池付屋根。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の太陽電池
    付屋根において、前記太陽電池パネルとして、前記下り
    棟に沿って延びる斜辺を有する台形状の異形太陽電池パ
    ネルと、矩形状に形成された矩形太陽電池パネルとが設
    けられ、前記異形太陽電池パネルは、前記下り棟に沿っ
    て複数配列されていることを特徴とする太陽電池付屋
    根。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記異形太陽電池パネルは、前記屋根面の傾斜方向
    に沿って延びるとともに対向配置された一対の側方辺
    と、当該屋根面の傾斜方向と直交する底辺と、この底辺
    に対して傾斜した斜辺とを有する台形状に形成され、こ
    れらの異形太陽電池パネルの下方には、前記矩形太陽電
    池パネルが直線状に複数配列されていることを特徴とす
    る太陽電池付屋根。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記異形太陽電池パネルは、前記屋根面の傾斜方向
    に沿って延びる側方辺と、この側方辺に対して傾斜した
    斜辺と、当該屋根面の傾斜方向と直交するとともに対向
    配置された上辺および底辺とを有する台形状に形成さ
    れ、上下に隣接配置された一方の異形太陽電池パネルの
    側方辺を支持する支持部材の上端部分は、上方に配置さ
    れた他方の異形太陽電池パネルの前記底辺と前記下り棟
    との間に配置されていることを特徴とする太陽電池付屋
    根。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項2に記載の太陽電池
    付屋根において、前記屋根面の傾斜方向に沿って延びる
    とともに対向配置された長短二種類の側方辺と、当該屋
    根面の傾斜方向と直交するとともに対向配置された長短
    二種類の水平辺と、短い方の側方辺および水平辺を連結
    する斜辺とを有する五角形状に形成される前記太陽電池
    パネルを備えていることを特徴とする太陽電池付屋根。
  7. 【請求項7】請求項2ないし請求項5のいずれかに記載
    の太陽電池付屋根において、前記大棟および前記下り棟
    のそれぞれに沿って大棟用笠木部材および下り棟用笠木
    部材が設けられ、前記三本の支持部材の上端部分の間に
    は、前記大棟用笠木部材および下り棟用笠木部材の端部
    が配置可能な隙間が形成されていることを特徴とする太
    陽電池付屋根。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記大棟用笠木部材および前記下り棟用笠木部材
    は、相互に接続されるとともに、内部空間同士が連通し
    ていることを特徴とする太陽電池付屋根。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項7に記載の太陽電池
    付屋根において、前記太陽電池パネルは、前記下り棟に
    沿って延びる斜辺を有する多角形状に形成され、前記斜
    辺には、当該斜辺から下方へ突出する脚部が設けられて
    いることを特徴とする太陽電池付屋根。
  10. 【請求項10】請求項2ないし請求項7のいずれかに記
    載の太陽電池付屋根において、前記太陽電池パネルは、
    前記下り棟に沿って延びる斜辺を有する多角形状に形成
    され、前記異形太陽電池パネルの斜辺部分を支持するた
    めに、前記下り棟に沿って延びる下り棟用支持部材が設
    けられ、前記三本の支持部材の上端部分の間には、前記
    下り棟用支持部材の上端部分が配置され、この下り棟用
    支持部材の上端部分は、前記屋根面の端縁よりも下方の
    位置に配置されていることを特徴とする太陽電池付屋
    根。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の太陽電池付屋根にお
    いて、前記下り棟用支持部材には、当該下り棟に沿って
    延びるとともに、上方が開口された溝が設けられている
    ことを特徴とする太陽電池付屋根。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013084843A1 (ja) * 2011-12-09 2013-06-13 シャープ株式会社 太陽電池アレイ、モジュール枠体、太陽電池モジュール、および継手部材
JP2014045119A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Sharp Corp 太陽電池アレイ
US9947818B2 (en) 2010-09-28 2018-04-17 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Solar cell module
CN112491334A (zh) * 2020-10-27 2021-03-12 俞嘉盈 一种具备防风功能的光伏板系统

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