JP2001152633A - 太陽電池付屋根 - Google Patents

太陽電池付屋根

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JP2001152633A
JP2001152633A JP33626299A JP33626299A JP2001152633A JP 2001152633 A JP2001152633 A JP 2001152633A JP 33626299 A JP33626299 A JP 33626299A JP 33626299 A JP33626299 A JP 33626299A JP 2001152633 A JP2001152633 A JP 2001152633A
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JP
Japan
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roof
solar cell
cell panel
coping
solar
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JP33626299A
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Hiromichi Kuroda
弘道 黒田
Toshihiro Masuda
利弘 増田
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/10Photovoltaic [PV]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】屋根の防水性能および冷却機能が確保されるよ
うになる太陽電池付屋根の提供。 【解決手段】下り棟13に斜辺を沿わせた状態で、屋根面
14,15に太陽電池パネル50を複数配列する。斜辺を覆う
笠木部材13A を下り棟13に沿って設ける。この笠木部材
13A を中空状に形成し、太陽電池パネル50と屋根下地面
との間の隙間に連通させる。これにより、笠木部材13A
に換気機構を設ければ、当該隙間に流入した冷却空気が
笠木部材13A の内部空間に入り、屋外へ排気され、太陽
光で加熱された太陽電池パネル50が冷却空気の流通によ
り冷却され、屋根10の太陽電池パネル50を冷却する冷却
機能を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平に延びる大棟
と、この大棟の端部から斜め下方に延びる下り棟とを有
するとともに、前記下り棟に沿って複数の太陽電池パネ
ルが配列されている太陽電池付屋根に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、屋根面に縦横に配列された屋根
葺材である複数の太陽電池パネルで太陽光を電力に変換
する太陽電池付屋根が利用されている。太陽電池パネル
は、長方形状に形成されたものが一般的であり、屋根面
の傾斜方向に沿って屋根の下地面に取付けられた支持部
材に固定されている(特開平9−32206号公報等参
照)。太陽電池付屋根の形式としては、太陽電池パネル
の形状から屋根面の傾斜方向に沿って太陽電池パネルを
配列しやすい切妻式屋根に準じたものが一般的である。
一方、太陽電池付屋根の形式として、水平に延びる大棟
と、この大棟の端部から斜め下方に延びる下り棟とを有
する寄棟式屋根とする場合がある。このような屋根に太
陽電池パネルを設けるにあたり、長方形状の太陽電池パ
ネルのみを屋根面に配列すると、屋根面に大きな余白部
分が生じてしまう。そこで、下り棟に沿った斜辺を有す
る三角形状や台形状に形成された異形太陽電池パネルを
下り棟に沿って屋根面に複数配列し、残りの部分に長方
形状の太陽電池パネルを縦横に複数配列することが考え
られる。この際、異形太陽電池パネルの斜辺を下り棟に
沿わせた状態で寄棟式屋根の屋根面に異形太陽電池パネ
ルを複数配列すれば、屋根面の異形太陽電池パネルが配
列されない残りの部分に、長方形状の太陽電池パネルが
配列可能となり、屋根面全体に太陽電池パネルを隙間な
く配列できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような太陽電池付
屋根では、下り棟に沿って三角形状や台形状の異形太陽
電池パネルを配列し、当該異形太陽電池パネルの屋根面
の傾斜方向に沿って延びる端縁を、当該傾斜方向に沿っ
て延びる支持部材で支持している。これにより、太陽電
池パネルと屋根下地面との間に隙間が形成され、この隙
間内に外気が流通し、この外気で太陽電池パネルを冷却
しているが、当該隙間の下り棟側の開口が外部に露出さ
れ、上空から降ってきた雨水にさらされてしまい、下り
棟部分の充分な防水性能を確保できないという問題があ
る。一方、太陽電池パネルと屋根の下地面との間に形成
された隙間の下り棟側の開口を塞ぐとすると、下り棟部
分の防水性能が確保されるが、当該隙間内に外気が流通
せず、太陽電池パネルを冷却することが困難になるとい
う問題がある。
【0004】本発明の目的は、屋根の防水性能および冷
却機能が確保されるようになる太陽電池付屋根を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の太陽電池付屋根
は、図面をも参照して説明すると、水平に延びる大棟11
と、この大棟11の端部から斜め下方に延びる下り棟13と
が形成され、前記下り棟13に斜辺25,56,64を沿わせる
とともに、当該下り棟13に沿って配列された複数の太陽
電池パネル20,50,60を備えた太陽電池付屋根10であっ
て、前記太陽電池パネル20,50,60を支持する屋根下地
面18と当該太陽電池パネル20,50,60との間には、空気
を流通させる隙間17が設けられ、前記太陽電池パネル2
0,50,60の斜辺25,56,64は、前記下り棟13に沿って
延びる笠木部材13A に覆われ、この笠木部材13A は、中
空状に形成されるとともに、前記太陽電池パネル20,5
0,60と前記屋根下地面18との間に形成される隙間17に
連通していることを特徴とする太陽電池付屋根。このよ
うな本発明では、笠木部材13A を中空状に形成したの
で、冷却空気の通路が笠木部材13A の内部に形成される
ようになり、例えば、笠木部材13A に換気機構を設けれ
ば、太陽電池パネル20,50,60と屋根下地面18との隙間
17に流入した冷却空気が笠木部材13A の内部に入り、そ
して屋外へ排気されるようになる。これにより、太陽光
により加熱された太陽電池パネル20,50,60が冷却空気
の流通により冷却されるようになる。そして、冷却空気
が流通する前述の隙間17は、下り棟13側の端部が開口さ
れるが、当該開口の上方が笠木部材13A で覆われるの
で、上空から降ってきた雨水に直接さらされず、当該開
口へ雨水が浸入することがなくなる。これらにより、屋
根10の防水性能および太陽電池パネル20,50,60を冷却
する冷却機能が確保される。
【0006】以上において、前記太陽電池パネル20,5
0,60は、前記斜辺25,56,64に沿って形成された樋部2
6,57,67を有し、前記笠木部材13A の内部には、前記
樋部26,57,67の内部に向かって延びる水切部75A を有
する水切部材75が設けられていることが望ましい。この
ようにすれば、仮に、笠木部材13A の内部に雨水が浸入
しても、当該雨水が水切部材75を伝わって太陽電池パネ
ル20,50,60の樋部26,57,67に導かれるようになり、
例えば、雨水が樋部26,57,67から樋機能を有する支持
部材40を伝わって屋外へ排水されるようになる。これに
より、屋根10の内部へ雨水が浸入することがなくなり、
屋根10の防水性能が確保されるようになる。
【0007】また、前記太陽電池パネル20,50,60は、
前記斜辺25,56,64から下方へ突出する脚部25A,56A,
64A を有し、この脚部25A,56A,64A が当該斜辺25,5
6,64から部分的に突出するようになっていることが望
ましい。このようにすれば、屋根面14,15の傾斜方向に
沿って延びる少なくとも一つの側方辺23,53,63を有
し、三角形や台形状に形成されるとともに、長方形太陽
電池パネル30の両端縁を支持する一対の支持部材40の少
なくとも一方で支持される異形太陽電池パネル20,50,
60であっても、太陽電池パネル20,50,60の斜辺25,5
6,64に当該斜辺25,56,64から下方へ突出する脚部25
A,56A,64Aを設けたので、側方辺23,53,63を支持部
材40の上面に支持させ、脚部25A,56A,64A を屋根下地
面18に直接固定することが可能となり、太陽電池パネル
20,50,60は、側方辺23,53,63に沿って延びる一本の
支持部材40と、脚部25A,56A,64A とで支持されるよう
になる。これにより、太陽電池パネル20,50,60は、三
角形の頂点で支持される、いわゆる三点支持状態とな
り、下り棟13に沿った支持部材がなくとも、安定して当
該屋根下地面18に取り付けられるようになる。また、脚
部25A,56A,64A を斜辺25,56,64に部分的に設けてい
るので、前述の隙間17は、下り棟13側の端部が部分的に
開口され、太陽電池パネル20,50,60の斜辺25,56,64
に脚部25A,56A,64A を設けても、開口が完全に塞がれ
ることがなく、太陽光により加熱された太陽電池パネル
20,50,60を冷却するための空気の流通が確保されるよ
うになる。
【0008】さらに、前記屋根下地面18の前記太陽電池
パネル20,60の斜辺25,64に応じた位置には、当該太陽
電池パネル20,60の斜辺25,64部分を支持する支持部90
が設けられ、この支持部90は、各太陽電池パネル20,60
の前記斜辺25,64の全長よりも短くなっていることが望
ましい。このようにすれば、前述のように、屋根下地面
18の太陽電池パネル20,60の斜辺25,64に応じた位置に
支持部90を設けたので、側方辺23,63を支持部材40の上
面に支持させ、斜辺25,64を支持部90の上面に支持させ
ることが可能となり、太陽電池パネル20,60は、側方辺
23,63に沿って延びる一本の支持部材40と、支持部90と
で支持されるようになる。これにより、太陽電池パネル
20,60は、三角形の頂点で支持される、いわゆる三点支
持状態となり、下り棟13に沿った支持部材がなくとも、
安定して当該屋根下地面18に取り付けられるようにな
る。また、支持部90を斜辺25,64の全長よりも短くした
ので、前述の隙間17は、下り棟13側の端部が部分的に開
口され、支持部90を斜辺25,64に応じて屋根面14,15に
設けても、開口が完全に塞がれることがなく、太陽光に
より加熱された太陽電池パネル20,60を冷却するための
空気の流通が確保されるようになる。
【0009】また、前記笠木部材13A は、前記大棟11に
沿って設けられた大棟用笠木部材11A に接続され、前記
笠木部材13A の上端が前記大棟用笠木部材11A の端部に
設けられた接続部の内部に嵌め込まれ、当該笠木部材13
A の内部空間が軒先12A,12Bから前記大棟11まで連続す
るとともに、前記大棟用笠木部材11A の内部に連通して
いることが望ましい。このようにすれば、軒先12A,12B
から大棟11まで連続する冷却空気の通路が笠木部材13A
の内部に形成され、この冷却空気の通路は、笠木部材13
A の上端を大棟11に沿って設けられる大棟用笠木部材11
A の内部に連通する。ここで、大棟用笠木部材11A に換
気機構を設ければ、太陽電池パネル20,50,60と屋根下
地面18との隙間17に流入した冷却空気が笠木部材13A を
通って大棟用笠木部材11A の内部に入り、そして屋外へ
排気されるようになる。これにより、太陽光により加熱
された太陽電池パネル20,50,60が冷却空気の流通によ
り冷却されるようになる。そして、笠木部材13A の上端
部分が開口されていても、当該上端部分の開口の上方が
大棟用笠木部材11A で覆われるので、上端部分の開口が
雨水に直接さらされず、雨水が当該開口へ浸入すること
がなくなり、笠木部材11A,13A同士の継目部分の防水性
能が確保される。
【0010】さらに、前記大棟用笠木部材11A には、斜
め下方に向かって開口された換気通路が設けられている
ことが望ましい。このようにすれば、太陽電池パネル2
0,50,60を冷却する冷却空気が当該太陽電池パネル2
0,50,60と屋根下地面18との隙間17に流入し、笠木部
材13A を通って大棟用笠木部材11A の内部に入り、屋外
へ排気されるようになる。これにより、太陽光により加
熱された太陽電池パネル20,50,60が冷却空気の流通に
より冷却されるようになり、屋根10の太陽電池パネル2
0,50,60を冷却する冷却機能が確保される。そのう
え、換気通路の開口が斜め下方に向いているので、大棟
用笠木部材11Aの上面に降ってきた雨水がそのまま開口
内部に入ってくることがなく、また、ラビリンス状の水
返し部84を開口近傍に設ける等により、強風の吹き付け
で雨水が逆流してきても、当該雨水の大棟用笠木部材11
A への浸入が容易に防止される。これにより、大棟用笠
木部材11A で換気しても、冷却空気の流通が確保される
とともに、屋根10の防水性能が確保される。
【0011】また、前記笠木部材13A の長手方向の少な
くとも片側には、換気用の開口が設けられていることが
望ましい。このようにすれば、太陽電池パネル20,50,
60を冷却する冷却空気が当該太陽電池パネル20,50,60
と屋根下地面18との隙間17に流入し、笠木部材13A の内
部に入り、屋外へ排気されるようになる。これにより、
太陽光により加熱された太陽電池パネル20,50,60が冷
却空気の流通により冷却されるようになり、屋根10の太
陽電池パネル20,50,60を冷却する冷却機能が確保され
る。
【0012】さらに、前記笠木部材13A の軒先12A,12B
側端部には、当該笠木部材13A の内部に外気を取り入れ
るための開口13B が設けられていることが望ましい。こ
のようにすれば、開口13B から流入した外気が軒先12
A,12B側から大棟11へ向かって笠木部材13A の内部空間
を流通するようになる。これにより、太陽の放射熱で笠
木部材13A および太陽電池パネル20,50,60が加熱さ
れ、笠木部材13Aの内部空間の温度が太陽電池パネル2
0,50,60と屋根下地面18との隙間17の温度よりも高く
なっても、当該隙間17に流入した冷却空気が笠木部材13
A の内部空間に入り、当該内部空間を軒先12A,12B側か
ら大棟11へ向かって流通するようになる。このことか
ら、太陽電池パネル20,50,60を冷却する冷却空気の流
通が妨げられず、屋根10の太陽電池パネル20,50,60を
冷却する冷却機能が確保される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第一実施形態]図1には、本発明の第一実施形態に係
る建物1が示されている。この建物1は、基礎2の上に
形成された建物本体3と、この建物本体3の上に形成さ
れた屋根10とを備えたものである。このうち、屋根10
は、水平に延びる大棟11と、この大棟11の端部から斜め
下方に延びる下り棟13とを有する寄棟式の屋根である。
屋根10は、三角形に形成された妻側屋根面14と、台形に
形成された桁側屋根面15とを有している。
【0014】妻側および桁側屋根面14,15には、下り棟
13に沿って台形状の台形太陽電池パネル50が配列される
とともに、残りの部分に長方形太陽電池パネル30が配列
されている。これにより、屋根10は、太陽電池付屋根と
なっている。台形太陽電池パネル50が形成する太陽電池
アレイは、その下り棟13に沿った端縁が直線状となって
いる。この端縁は、下り棟用笠木部材13A で覆われてい
る。妻側屋根面14の軒先12A 側には、太陽電池パネル3
0,50が配列されない余白部分が形成されている。桁側
屋根面15の大棟11側および軒先12B 側には、それぞれ太
陽電池パネル30,50が配列されない余白部分が形成され
ている。妻側および桁側屋根面14,15の軒先12A,12B側
の余白部分には、当該軒先12A,12Bに沿って板金等から
なる屋根葺材16A が設けられている。桁側屋根面15の大
棟11側の余白部分には、板金や瓦等からなる屋根葺材16
B が設けられている。なお、妻側および桁側屋根面14,
15の軒先12A,12B側近傍には、三角形状に形成された板
金等からなる屋根葺材16が設けられている。屋根面14,
15には、当該屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びると
ともに、屋根面14,15から突出する複数の支持部材40が
取り付けられている。太陽電池パネル30,50は、屋根面
14,15の傾斜方向に沿った両側の端縁が支持部材40に支
持されている。また、大棟11には、当該大棟11 の長手
方向に沿って延びる大棟用笠木部材11Aが設けられてい
る。下り棟13には、当該下り棟13に沿って延びる下り棟
用笠木部材13A が設けられている。大棟用笠木部材11A
は、下り棟用笠木部材13A と連通する換気用笠木部材と
されている。下り棟用笠木部材13A は、下り棟13全体に
わたって延びるとともに、台形太陽電池パネル50の斜辺
部分を覆うように配置されている。支持部材40には、図
2に示されるように、屋根面14,15に取り付けられる脚
部41と、当該屋根面14,15の傾斜面に沿って延びるとと
もに、上方が開口された溝42とが設けられている。この
溝42の上流側の端部には、平板状に形成された水返し部
材43が設けられている。
【0015】台形太陽電池パネル50は、太陽光を電力に
変換する所定枚数のソーラーセルが収納された平板状の
完全防水ケース51と、このケース51の周縁を囲む台形状
のフレーム52とを備えている。フレーム52は、屋根面1
4,15の傾斜方向に沿って延びるとともに対向配置され
た一対の側方枠部53,54と、当該屋根面14,15の傾斜方
向と直交する底枠部55と、この底枠部55に対して傾斜し
た斜枠部56とを備えている。これらの側方枠部53,54、
底枠部55および斜枠部56により、太陽電池パネル50全体
の防水および補強がなされ、内部のソーラーセルが雨水
による漏電や短絡等の事故および太陽電池パネル20の表
面に加わる荷重等から保護されている。
【0016】側方枠部54には、当該側方枠部54から下方
へ突出する主脚部54A が設けられている。この主脚部54
A は、断面L字形に形成され、支持部材40の溝42の底面
で受けられている。また、図示していないが、側方枠部
53には、側方枠部54と同様に、当該側方枠部53から下方
へ突出する主脚部が設けられている。斜枠部56は、下り
棟13に沿って延びるものである。この斜枠部56には、当
該斜枠部56から下方に突出する脚部56A と、斜枠部56に
沿って延びる樋部57が設けられている。脚部56A は、断
面L字形に形成され、屋根下地面18に直接固定されてい
る。この脚部56A は、斜枠部56に対して部分的に配置さ
れている。樋部57は、断面略コ字形に形成されたもので
あり、その断面積が支持部材40の溝42よりも小さく形成
されている。樋部57は、その側方枠部53側の端部が斜枠
部56の長手方向に対して直交する方向に切り欠かれ、そ
の側方枠部54側の端部が当該側方枠部54の長手方向に対
して平行に切り欠かれている。また、樋部57は、その上
流側の端部が板状部材58で塞がれ、当該樋部57の下流側
の端部が支持部材40の溝42の上方に配置されるようにな
っている。ここで、樋部57を伝って流れてきた雨水は、
当該樋部57の下流側の端部から支持部材40の溝42の内部
に落下するようになっている。
【0017】樋部57は、前述の下り棟用笠木部材13A で
覆われている。なお、支持部材40に設けられた溝42の上
流側の端部も当該下り棟用笠木部材13A で覆われてい
る。樋部57および溝42の上流側の端部は、直接雨水にさ
らされないようになっている。下り棟用笠木部材13A
は、図3に示されるように、内部が外気の通路となるよ
うに、中空状に形成されている。この下り棟用笠木部材
13A は、その内部空間が軒先12A,12Bから大棟11まで連
続するとともに、太陽電池パネル50と屋根下地面18との
間に形成される隙間17と連通している。下り棟用笠木部
材13A の上端が前述の大棟用笠木部材11A の端部に設け
られた接続部(図示省略)に嵌め込まれている。そし
て、下り棟用笠木部材13A は、太陽電池パネル50と下り
棟13の両側に配置される太陽電池パネル50の継目、つま
り、太陽電池アレイの下り棟13側の端縁に沿って配置さ
れ、隙間17の下り棟13側の開口を覆うようになってい
る。
【0018】また、下り棟用笠木部材13A は、屋根面1
4,15を形成する屋根下地面となる野地板18の上面に固
定される第一、第二および第三の下地材71,72,73を有
している。第一下地材71は、下り棟13に沿って断続的に
複数設けられる、いわゆる短尺状に形成されたものであ
り、第二および第三下地材72,73は、下り棟13の全長に
わたって設けられる、いわゆる通し材である。第三下地
材73は、当該下地材73の上面に設けられる笠状の本体74
の形状に応じたものとなっている。また、第二および第
三下地材72,73の間には、当該笠木部材13A の内部に浸
入してきた雨水を太陽電池パネル50の樋部57に導く水切
部75A を有する水切部材75が設けられている。これによ
り、仮に笠木部材13A の内部に雨水が浸入しても、水切
部材75を伝わって太陽電池パネル50の樋部57に導かれ、
当該雨水が樋部57から支持部材40の溝42を伝わって屋外
へ排出されるようになっている。
【0019】笠木部材13A の軒先12A,12B側の端部に
は、図4に示されるように、複数の開口である空気取入
口13B が設けられている。これらの空気取入口13B は、
笠木部材13A の内部空間に外気である冷却空気を取り入
れるためのものである。なお、開口13B から流入した外
気は、笠木部材13A の内部空間を軒先12A,12B側から大
棟11へ向かって流通するようになっている。これによ
り、太陽電池パネル50と屋根下地面18との隙間17に流入
した冷却空気が笠木部材13A の内部空間に入り、当該内
部空間を軒先12A,12B側から大棟11へ向かって流通する
ようになっている。
【0020】大棟用笠木部材11A は、図5に示されるよ
うに、大棟11の両側に配列される長方形太陽電池パネル
30の間に形成される継目部分を覆うものであり、笠状に
形成された本体81と、野地板18に固定するための固定部
82と、この固定部82に取り付けられるとともに、本体81
の端部を係止する係止部83とを備えている。大棟用笠木
部材11A は、下り棟用笠木部材13A と同様に、内部が外
気の通路となるように、中空状に形成されている。本体
81の端部には、係止部83に接する当接部81A が設けられ
ている。この当接部81A には、一対の突部82A の間に向
かって延びる突出部81B が設けられている。固定部82
は、上端部分に係止部83を取り付けるための一対の突部
82A を有している。突出部81B および一対の突部82A
は、ラビリンス状に形成された水返し部84となってい
る。この水返し部84は、強風の吹き付けで雨水が逆流し
てきても、当該雨水の大棟用笠木部材11A への浸入を防
止するためのものである。係止部83は、大棟11に沿って
部分的に設けられる、いわゆる短尺状に形成されたもの
である。これにより、大棟用笠木部材11A の端部には、
複数の換気用の開口が形成され、これらの開口が斜め下
方に向かう換気通路となっている。これにより、隙間1
7、下り棟用笠木部材13A および大棟用笠木部材11A が
連通され、当該隙間17内に流入した冷却空気が下り棟用
笠木部材13A を通って大棟用笠木部材11A 内に入り、屋
外へ排気されるようになり、太陽光により加熱された太
陽電池パネル50が冷却空気の流通で冷却されるようにな
っている。なお、係止部83は、本体81の端部を当該係止
部83に嵌める際に変形しやすくなっている。
【0021】このような本第一実施形態によれば、次の
ような効果がある。すなわち、当該笠木部材13A の内部
を軒先12A,12Bから大棟11まで連続する冷却空気の通路
とし、笠木部材13A の上端を大棟用笠木部材11A の内部
に連通させ、大棟用笠木部材11A に換気機構を設けたの
で、図1に示されるように、軒先12A,12Bから太陽電池
パネル50と屋根下地面18との隙間17に流入した冷却空気
が笠木部材13A を通って大棟用笠木部材11A に入り、そ
して屋外へ排気されるようになる。これにより、太陽光
により加熱された太陽電池パネル50を冷却空気の流通で
冷却できる。そして、冷却空気が流通する隙間17の下り
棟13側の開口を笠木部材13A で覆っているので、上空か
ら降ってきた雨水に直接さらされず、当該開口へ雨水が
浸入することがなくなる。これらにより、屋根10の防水
性能および太陽電池パネル50を冷却する冷却機能を確保
できる。
【0022】また、下り棟用笠木部材13A の内部に水切
部材75を設けたので、仮に、笠木部材13A の内部に雨水
が浸入しても、当該雨水が樋部57から支持部材40の溝42
を伝わって屋外に排出されるようになる。これにより、
屋根10の内部ヘ雨水が浸入することがなく、屋根10の防
水性能を確保できる。
【0023】さらに、台形太陽電池パネル50の斜枠部56
に脚部56A を設け、一対の側方枠部53,54を一対の支持
部材40の上面に支持させるとともに、脚部56A を屋根下
地面18に直接固定しているので、太陽電池パネル50が一
対の支持部材40および脚部56A で支持されるようにな
る。これにより、太陽電池パネル50は、三角形の頂点で
支持されるいわゆる三点支持状態となり、下り棟13に沿
った支持部材がなくとも、太陽電池パネル50を屋根下地
面18に安定して取り付けることができる。また、脚部56
Aを斜辺56に部分的に設けているので、隙間17は、下り
棟13側の端部が部分的に開口され、太陽電池パネル50の
斜辺56に脚部56Aを設けても、開口が完全に塞がれるこ
とがなく、太陽光により加熱された太陽電池パネル50を
冷却するための空気の流通を確保できる。
【0024】さらに、笠木部材13A の内部に太陽電池パ
ネル50の樋部57の内部に向かって延びる水切部75A を有
する水切部材75を設けたので、仮に、笠木部材13A の内
部に雨水が浸入しても、当該雨水が水切部材75を伝わっ
て太陽電池パネル50の樋部57に導かれるようになり、雨
水が樋部57から支持部材40の溝42を伝わって屋外へ排水
されるようになる。これにより、屋根10の内部へ雨水が
浸入することがなくなり、屋根10の防水性能を確保でき
る。
【0025】また、笠木部材13A の上端を大棟用笠木部
材11A の接続部の内部に嵌め込んでいるので、笠木部材
13A の上端部分が開口されていても、当該上端部分の開
口の上方が大棟用笠木部材11A で覆われ、上端部分の開
口が雨水に直接さらされず、雨水が当該開口へ浸入する
ことがなくなり、笠木部材11A,13A同士の継目部分の防
水性能を確保できる。
【0026】さらに、大棟用笠木部材11A に換気通路を
設けたので、太陽電池パネル50を冷却する冷却空気が当
該太陽電池パネル50と屋根下地面18との隙間17に流入
し、笠木部材13A を通って大棟用笠木部材11A の内部に
入り、屋外へ排気されるようになる。これにより、太陽
光により加熱された太陽電池パネル50が冷却空気の流通
により冷却されるようになり、屋根10の太陽電池パネル
50を冷却する冷却機能を確保できる。そのうえ、換気通
路の開口が斜め下方に向いているので、大棟用笠木部材
11Aの上面に降ってきた雨水がそのまま開口内部に入っ
てくることがなく、また、ラビリンス状の水返し材84を
開口近傍に設けることで、強風の吹き付けで雨水が逆流
してきても、当該雨水の大棟用笠木部材11A への浸入を
容易に防止できる。これにより、大棟用笠木部材11A で
換気しても、冷却空気の流通を確保できるとともに、屋
根10の防水性能を確保できる。
【0027】また、笠木部材13A の軒先12A,12B側端部
に複数の空気取入口13B を設けたので、当該開口13B か
ら流入した外気が大棟11へ向かって流通するようにな
り、太陽の放射熱で笠木部材13A および太陽電池パネル
50が加熱され、笠木部材13A の内部空間の温度が太陽電
池パネル50と屋根下地面18との隙間17の温度よりも高く
なっても、当該隙間17に流入した冷却空気が笠木部材13
A の内部空間に入り、当該内部空間を大棟11へ向かって
流通するようになる。このことから、太陽電池パネル50
を冷却する冷却空気の流通が妨げられず、屋根10の冷却
機能を確保できる。
【0028】[第二実施形態]図6ないし図9には、本
発明の第二実施形態が示されている。本第二実施形態
は、前記第一実施形態における一対の支持部材40と斜辺
から下方へ突出する脚部とで支持された太陽電池パネル
50を、一本の支持部材40と斜辺から下方へ突出する脚部
とで支持された太陽電池パネル20としたものである。す
なわち、妻側および桁側屋根面14,15には、図6に示さ
れるように、下り棟13に沿って太陽光を電力に変換する
三角形状の三角形太陽電池パネル20が配列されるととも
に、その残りの部分に長方形状の長方形太陽電池パネル
30が設けられている。妻側屋根面14の軒先12A 側および
桁側屋根面15の軒先12B 側には、太陽電池パネル20,30
が配列されない余白部分が形成されている。これらの余
白部分には、板金や瓦等からなる屋根葺材16C が設けら
れている。
【0029】三角形太陽電池パネル20は、図7に示され
るように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラー
セルが収納された平板状の完全防水ケース21と、このケ
ース21の周縁を囲む三角枠状のフレーム22とを備えてい
る。フレーム22は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延
びる側方枠部23と、当該傾斜方向と直交する底枠部24
と、この底枠部24に対して傾斜するとともに、側方枠部
23および底枠部24の端部同士を接続する斜辺となる斜枠
部25とを備えている。側方枠部23には、当該側方枠部23
から下方へ突出する主脚部23A が設けられている。この
主脚部23A は、断面L字形に形成され、支持部材40の溝
42の底面で受けられている。斜枠部25は、下り棟13に沿
って延びるものである。この斜枠部25には、当該斜枠部
25から下方に突出する脚部25A 当該斜枠部25に沿って延
びる樋部26とが設けられている。脚部25A は、断面L字
形に形成され、屋根下地面18に直接取り付けられてい
る。この脚部25A は、斜枠部25に対して部分的に配置さ
れている。樋部26は、断面略コ字形に形成されたもので
あり、その断面積が支持部材40の溝42とほぼ同一に形成
されている。樋部26の下流側に配置される支持部材40
は、太陽電池パネル20の底枠部24および斜枠部25が互い
に交差する角隅部分まで達しておらず、当該角隅部分を
支持していない。すなわち、当該支持部材40は、下り棟
13まで達していない。
【0030】下り棟13に沿って配列された太陽電池パネ
ル20の樋部26の端部には、図8に示されるように、当該
下り棟13に沿って配列された他の太陽電池パネル20の樋
部26と相互に接続するための接続部26A,26Bが設けられ
ている。接続部26A は、樋部26の下流側の端部に設けら
れ、当該下流側の端部から上方へ向かって突出してい
る。接続部26B は、樋部26の上流側の端部に設けられ、
接続部26A の平面積よりも大きく形成されている。接続
部26B の底面は、樋部26の底面よりも低い位置に配置さ
れている。接続部26B の内部には、接続部26A が隙間な
く嵌め込まれるようになっている。樋部26同士は、上流
側の接続部26B の上に下流側の接続部26A を重ね合わせ
ることにより相互に接続されるようになっている。ま
た、接続された樋部26の内側の面は、当該接続部26A,2
6Bの継目に段差が形成されない連続する平坦な面となっ
ている。これにより、下り棟13に沿って配列された複数
の太陽電池パネル20の樋部26は、図9に示されるよう
に、大棟11から軒先12A,12Bが交差する交点まで直線状
に延びる雨水の排水路となっている。樋部26は、前述の
下り棟用笠木部材13A で覆われ、直接雨水にさらされな
いようになっている。
【0031】このような本第二実施形態によっても、前
記第一実施形態と同様の作用・効果が得られる他、以下
のような効果が付加できる。すなわち、長方形太陽電池
パネル30の両端縁を支持する一対の支持部材40の一方が
下り棟13に達していなくとも、三角形太陽電池パネル20
の斜枠部25に脚部25A を設けているので、この脚部25A
を屋根下地面18に直接固定することにより、太陽電池パ
ネル20が一本の支持部材40および脚部25A で支持される
ようになる。これにより、太陽電池パネル20は、三角形
の頂点で支持されるいわゆる三点支持状態となり、下り
棟13に沿った支持部材がなくとも、太陽電池パネル20を
屋根下地面18に安定して取り付けることができる。
【0032】[第三実施形態]図10および図11には、本
発明の第三実施形態が示されている。本第三実施形態
は、前記第二実施形態における下り棟13に沿って配列さ
れた三角形状の三角形太陽電池パネル20を、台形状に形
成された台形太陽電池パネル60としたものである。すな
わち、妻側および桁側屋根面14、15には、図10に示され
るように、下り棟13に沿って台形状の台形太陽電池パネ
ル60が配列されるとともに、残りの部分に長方形太陽電
池パネル30が配列されている。大棟11には、当該大棟11
の長手方向に延びる平面積が大きい大棟用笠木部材11B
が設けられている。なお、妻側および桁側屋根面14,15
の軒先12A,12Bの余白部分には、板金等からなる屋根葺
材16D が設けられている。
【0033】台形太陽電池パネル60は、図11に示される
ように、太陽光を電力に変換する所定枚数のソーラーセ
ルが収納された平板状の完全防水ケース61と、このケー
ス61の周縁を囲む台形状のフレーム62とを備えている。
フレーム62は、屋根面14,15の傾斜方向に沿って延びる
側方枠部63と、この側方枠部63に対して傾斜した斜枠部
64と、当該屋根面14,15の傾斜方向と直交するとともに
対向配置された上枠部65および底枠部66とを備えてい
る。側方枠部63には、当該側方枠部63から下方に突出す
る主脚部63A が設けられている。この主脚部63A は、断
面L字形に形成され、支持部材40の溝42の底面で受けら
れている。斜枠部64は、下り棟13に沿って延びるもので
ある。この斜枠部64には、当該斜枠部64から下方に突出
する脚部64A と、当該斜枠部64に沿って延びる樋部67と
が設けられている。脚部64A は、断面L字形に形成さ
れ、屋根下地面18に取り付けられている。この脚部64A
は、斜枠部64に対して部分的に配置されている。樋部67
は、断面略コ字形に形成されたものであり、その断面積
が支持部材40の溝42とほぼ同一に形成されている。な
お、下り棟13に沿って配列された太陽電池パネル60の樋
部67の端部には、当該下り棟13に沿って配列された他の
太陽電池パネル60の樋部67と相互に接続するための接続
部(図示省略)が設けられている。樋部67の下流側に配
置される支持部材40は、太陽電池パネル60の底枠部66お
よび斜枠部64が互いに交差する角隅部分まで達しておら
ず、当該角隅部分を支持していない。すなわち、当該支
持部材40は、下り棟13まで達していない。
【0034】このような本第三実施形態によっても、前
記第二実施形態と同様に、長方形太陽電池パネル30の両
端縁を支持する一対の支持部材40の一方が下り棟13に達
していなくとも、台形太陽電池パネル60の斜枠部64に脚
部64A を設けているので、この脚部64A を屋根下地面18
に直接固定することにより、太陽電池パネル60が一本の
支持部材40および脚部64A で支持されるようになる。こ
れにより、太陽電池パネル60は、三角形の頂点で支持さ
れるいわゆる三点支持状態となり、下り棟13に沿った支
持部材がなくとも、太陽電池パネル60を屋根下地面18に
安定して取り付けることができる。
【0035】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、太陽電池付屋根としては、大棟用笠木部材11
A に換気機構を設けたものに限らず、図12に示されるよ
うに、下り棟用笠木部材13A に換気機構を設けるもので
あってもよい。この際、下り棟用笠木部材13A の構造
は、大棟用笠木部材11A と同一構造となっていることが
望ましい。
【0036】また、太陽電池パネルの斜辺を支持する部
材としては、当該斜辺から下方に突出する脚部に限ら
ず、図13に示されるように、屋根下地面18の太陽電池パ
ネル20に備えられた斜辺25に応じた位置に設けられる支
持部90であってもよい。この際、支持部90は、下地面18
から突出する本体91と、この本体91の両側縁に設けられ
るとともに、下地面18に取り付けるための取付部92とを
備えていることが望ましい。さらに、支持部90は、太陽
電池パネル20の斜辺25の全長よりも短くなっていること
が望ましい。ここで、支持部90を構成する部材として
は、断面コ字形に形成された突部および平板状に形成さ
れた取付部を組合わせた溝形鋼、断面口形に形成された
角パイプ材、木製の角材および断面L字形のアングル材
を採用できる。そして、断面L字形のアングル材の下地
面18から突出する突片には、複数の開口が設けられてい
ることが望ましい。この際、断面L字形の溝形鋼は、太
陽電池パネル20の斜辺25の全長よりも短いものに限ら
ず、当該斜辺25の全長と同一寸法であってもよい。前述
の支持部90を利用すれば、側方辺23を支持部材40の上面
に支持させ、斜辺25を支持部90の上面に支持させること
が可能となり、太陽電池パネル20は、側方辺23に沿って
延びる一本の支持部材40と、支持部90とで支持されるよ
うになり、下り棟13に沿った支持部材がなくとも、太陽
電池パネル20を屋根下地面18に安定して取り付けること
ができる。また、支持部90を斜辺25の全長よりも短くし
たので、支持部90を斜辺25に応じて屋根面14,15に設け
ても、隙間17の下り棟13側の開口が完全に塞がれること
がなく、太陽光により加熱された太陽電池パネル20を冷
却するための空気の流通を確保できる。
【0037】
【発明の効果】本発明の太陽電池付屋根によれば、次の
ような効果が得られる。すなわち、請求項1に記載の太
陽電池付屋根によれば、笠木部材を中空状に形成したの
で、冷却空気の通路が笠木部材の内部に形成されるよう
になり、例えば、笠木部材に換気機構を設ければ、太陽
電池パネルと屋根下地面との隙間に流入した冷却空気が
笠木部材の内部に入り、そして屋外へ排気されるように
なる。これにより、太陽光により加熱された太陽電池パ
ネルが冷却空気の流通により冷却されるようになる。そ
して、冷却空気が流通する前述の隙間は、下り棟側の端
部が開口されるが、当該開口の上方が笠木部材で覆われ
るので、上空から降ってきた雨水に直接さらされず、当
該開口へ雨水が浸入することがなくなる。これらによ
り、屋根の防水性能および太陽電池パネルを冷却する冷
却機能を確保できる。
【0038】また、請求項2に記載の太陽電池付屋根に
よれば、仮に、笠木部材の内部に雨水が浸入しても、当
該雨水が水切部材を伝わって太陽電池パネルの樋部に導
かれるようになり、例えば、雨水が樋部から樋機能を有
する支持部材を伝わって屋外へ排水されるようになる。
これにより、屋根の内部へ雨水が浸入することがなくな
り、屋根の防水性能を確保できる。
【0039】さらに、請求項3に記載の太陽電池付屋根
によれば、屋根面の傾斜方向に沿って延びる少なくとも
一つの側方辺を有し、三角形や台形状に形成されるとと
もに、長方形太陽電池パネルの両端縁を支持する一対の
支持部材の少なくとも一方で支持される異形太陽電池パ
ネルであっても、太陽電池パネルの斜辺に当該斜辺から
下方へ突出する脚部を設けたので、側方辺を支持部材の
上面に支持させ、脚部を屋根下地面に直接固定すること
が可能となり、太陽電池パネルは、側方辺に沿って延び
る一本の支持部材と、脚部とで支持されるようになる。
これにより、太陽電池パネルは、三角形の頂点で支持さ
れる、いわゆる三点支持状態となり、下り棟に沿った支
持部材がなくとも、太陽電池パネルを当該屋根下地面に
安定して取り付けることができる。また、脚部を斜辺に
部分的に設けているので、前述の隙間は、下り棟側の端
部が部分的に開口され、太陽電池パネルの斜辺に脚部を
設けても、開口が完全に塞がれることがなく、太陽光に
より加熱された太陽電池パネルを冷却するための空気の
流通を確保できる。
【0040】また、請求項4に記載の太陽電池付屋根に
よれば、前述のように、屋根下地面の太陽電池パネルの
斜辺に応じた位置に支持部を設けたので、側方辺を支持
部材の上面に支持させ、斜辺を支持部の上面に支持させ
ることが可能となり、太陽電池パネルは、側方辺に沿っ
て延びる一本の支持部材と、支持部とで支持されるよう
になる。これにより、太陽電池パネルは、三角形の頂点
で支持される、いわゆる三点支持状態となり、下り棟に
沿った支持部材がなくとも、太陽電池パネルを当該屋根
下地面に安定して取り付けることができる。また、支持
部を斜辺の全長よりも短くしたので、前述の隙間は、下
り棟側の端部が部分的に開口され、支持部を斜辺に応じ
て屋根面に設けても、開口が完全に塞がれることがな
く、太陽光により加熱された太陽電池パネルを冷却する
ための空気の流通を確保できる。
【0041】さらに、請求項5に記載の太陽電池付屋根
によれば、軒先から大棟まで連続する冷却空気の通路が
笠木部材の内部に形成され、この冷却空気の通路は、笠
木部材の上端を大棟に沿って設けられる大棟用笠木部材
の内部に連通する。ここで、大棟用笠木部材に換気機構
を設ければ、太陽電池パネルと屋根下地面との隙間に流
入した冷却空気が笠木部材を通って大棟用笠木部材の内
部に入り、そして屋外へ排気されるようになる。これに
より、太陽光により加熱された太陽電池パネルが冷却空
気の流通により冷却されるようになる。そして、笠木部
材の上端部分が開口されていても、当該上端部分の開口
の上方が大棟用笠木部材で覆われるので、上端部分の開
口が雨水に直接さらされず、雨水が当該開口へ浸入する
ことがなくなり、笠木部材同士の継目部分の防水性能を
確保できる。
【0042】また、請求項6に記載の太陽電池付屋根に
よれば、太陽電池パネルを冷却する冷却空気が当該太陽
電池パネルと屋根下地面との隙間に流入し、笠木部材を
通って大棟用笠木部材の内部に入り、屋外へ排気される
ようになる。これにより、太陽光により加熱された太陽
電池パネルが冷却空気の流通により冷却されるようにな
り、屋根の太陽電池パネルを冷却する冷却機能を確保で
きる。そのうえ、換気通路の開口が斜め下方に向いてい
るので、大棟用笠木部材の上面に降ってきた雨水がその
まま開口内部に入ってくることがなく、また、ラビリン
ス状の水返し材を開口近傍に設ける等により、強風の吹
き付けで雨水が逆流してきても、当該雨水の大棟用笠木
部材への浸入を容易に防止できる。これにより、大棟用
笠木部材で換気しても、冷却空気の流通を確保できると
ともに、屋根の防水性能を確保できる。
【0043】また、請求項7に記載の太陽電池付屋根に
よれば、太陽電池パネルを冷却する冷却空気が当該太陽
電池パネルと屋根下地面との隙間に流入し、笠木部材の
内部に入り、屋外へ排気されるようになる。これによ
り、太陽光により加熱された太陽電池パネルが冷却空気
の流通により冷却されるようになり、屋根の太陽電池パ
ネルを冷却する冷却機能を確保できる。
【0044】また、請求項8に記載の太陽電池付屋根に
よれば、開口から流入した外気が軒先側から大棟へ向か
って笠木部材の内部空間を流通するようになる。これに
より、太陽の放射熱で笠木部材および太陽電池パネルが
加熱され、笠木部材の内部空間の温度が太陽電池パネル
と屋根下地面との隙間の温度よりも高くなっても、当該
隙間に流入した冷却空気が笠木部材の内部空間に入り、
当該内部空間を軒先側から大棟へ向かって流通するよう
になる。このことから、太陽電池パネルを冷却する冷却
空気の流通が妨げられず、屋根の太陽電池パネルを冷却
する冷却機能を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る建物を示す斜視図
である。
【図2】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支持
部材を示す斜視図である。
【図3】図1のIII-III線に沿った断面図である。
【図4】前記実施形態に係る笠木部材の開口を示す斜視
図である。
【図5】前記実施形態に係る屋根の大棟を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の第二実施形態に係る建物を示す斜視図
である。
【図7】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支持
部材を示す斜視図である。
【図8】前記実施形態に係る太陽電池パネルの樋部同士
の接続構造を示す斜視図である。
【図9】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび笠木
部材を示す平面図である。
【図10】本発明の第三実施形態に係る建物を示す斜視
図である。
【図11】前記実施形態に係る太陽電池パネルおよび支
持部材を示す斜視図である。
【図12】本発明の変形例を示す斜視図である。
【図13】本発明の他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 太陽電池付屋根 11 大棟 12A,12B 軒先 13 下り棟 13A 笠木部材としての下り棟用笠木部材 13B 開口である空気取入口 14 屋根面としての妻側屋根面 15 屋根面としての桁側屋根面 17 隙間 18 屋根下地面 20 太陽電池パネルとしての三角形太陽電池パネル 25,56,64 斜辺としての斜枠部 25A,56A,64A 脚部 26,57,67 樋部 30 太陽電池パネルとしての長方形太陽電池パネル 50 太陽電池パネルとしての台形太陽電池パネル 60 太陽電池パネルとしての台形太陽電池パネル 75 水切部材 75A 水切部 90 支持部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平に延びる大棟と、この大棟の端部から
    斜め下方に延びる下り棟とが形成され、前記下り棟に斜
    辺を沿わせるとともに、当該下り棟に沿って配列された
    複数の太陽電池パネルを備えた太陽電池付屋根であっ
    て、 前記太陽電池パネルを支持する屋根下地面と当該太陽電
    池パネルとの間には、空気を流通させる隙間が設けら
    れ、前記太陽電池パネルの斜辺は、前記下り棟に沿って
    延びる笠木部材に覆われ、この笠木部材は、中空状に形
    成されるとともに、前記太陽電池パネルと前記屋根下地
    面との間に形成される隙間に連通していることを特徴と
    する太陽電池付屋根。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記太陽電池パネルは、前記斜辺に沿って形成され
    た樋部を有し、前記笠木部材の内部には、前記樋部の内
    部に向かって延びる水切部を有する水切部材が設けられ
    ていることを特徴とする太陽電池付屋根。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の太陽電池
    付屋根において、前記太陽電池パネルは、前記斜辺から
    下方へ突出する脚部を有し、この脚部が当該斜辺から部
    分的に突出するようになっていることを特徴とする太陽
    電池付屋根。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の太陽電池
    付屋根において、前記屋根下地面の前記太陽電池パネル
    の斜辺に応じた位置には、当該太陽電池パネルの斜辺部
    分を支持する支持部が設けられ、この支持部は、各太陽
    電池パネルの前記斜辺の全長よりも短くなっていること
    を特徴とする太陽電池付屋根。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の太陽電池付屋根において、前記笠木部材は、前記大棟
    に沿って設けられた大棟用笠木部材に接続され、前記笠
    木部材の上端が前記大棟用笠木部材の端部に設けられた
    接続部の内部に嵌め込まれ、当該笠木部材の内部空間が
    軒先から前記大棟まで連続するとともに、前記大棟用笠
    木部材の内部に連通していることを特徴とする太陽電池
    付屋根。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の太陽電池付屋根におい
    て、前記大棟用笠木部材には、斜め下方に向かって開口
    された換気通路が設けられていることを特徴とする太陽
    電池付屋根。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の太陽電池付屋根において、前記笠木部材の長手方向の
    少なくとも片側には、換気用の開口が設けられているこ
    とを特徴とする太陽電池付屋根。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
    の太陽電池付屋根において、前記笠木部材の軒先側端部
    には、当該笠木部材の内部に外気を取り入れるための開
    口が設けられていることを特徴とする太陽電池付屋根。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9985268B2 (en) 2013-09-06 2018-05-29 Johnson Controls Technology Company Battery module housing and method of making the same
CN110847522A (zh) * 2019-10-25 2020-02-28 浙江建设职业技术学院 一种建筑能量回收利用系统

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