JPH0931883A - 耐熱性繊維混抄紙 - Google Patents

耐熱性繊維混抄紙

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JPH0931883A
JPH0931883A JP18740095A JP18740095A JPH0931883A JP H0931883 A JPH0931883 A JP H0931883A JP 18740095 A JP18740095 A JP 18740095A JP 18740095 A JP18740095 A JP 18740095A JP H0931883 A JPH0931883 A JP H0931883A
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JP18740095A
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Osamu Kubo
修 久保
Masamichi Nishiu
雅道 西宇
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Daifuku Seishi Kk
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Daifuku Seishi Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁破壊電圧が高く、かつ、安価な低吸水性・
絶縁用薄葉シートとして使用できる。 【解決手段】 耐熱性繊維としてメタ系アラミド繊維で
あるコーネックス(テイジン社製)を80%、バインダ
ー繊維として全芳香族ポリエステル繊維パルプ(ベクト
ラン:クラレ社製)を20%を配合し、1%濃度で離解
した後、0.5%濃度に希釈し、0.1%ポリアクリル
アミド水溶液を加えて調整液を作り、TAPPIシート
マシンで坪量50g/m2 の紙を漉いて乾燥した後、1
70〜220℃まで10℃づつ変化させて50kg/cm2
加圧熱処理した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐熱、難燃シー
トとして建材、電気、化学分野に、又、高絶縁、低誘電
シートとして電子分野に広く利用される耐熱性繊維混抄
紙に係り、詳しくは、絶縁破壊電圧が高く、かつ安価な
低吸水・絶縁用薄葉シートとして使用される耐熱性繊維
混抄紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機繊維の指向する方向の一つに、耐熱
・難燃繊維がある。従来は産業社会の高度化に伴って、
宇宙・航空に代表される分野への要請が高かったが、先
の阪神大震災では都市直下型地震による火災によって多
大な被害が発生したことから一般産業、建築物に対する
安全性への関心が高まっている。
【0003】現存耐熱性繊維には大別して炭素繊維、ガ
ラス繊維、ステンレス繊維、有機高分子系繊維の4種類
があり、強度、ヤング率、難燃性、耐薬品性、熱伝導性
に従来の繊維にみられない優れた性質を持っている。炭
素、ガラス等の無機繊維はシート化後の柔軟性に乏し
く、金属繊維はその比重の大きさ故にシートの軽量化が
困難である。従って、近年は様々な有機耐熱性繊維のシ
ート化技術が開発されてきた。
【0004】耐熱性繊維を湿式抄造法で得る場合の最大
の障害は、ウエブの強力が低く、オープンドローできな
い点で大量生産に向かないことである。そのため、耐熱
性繊維を用いた耐熱シートの製造方法として下記のもの
が提案されている。
【0005】特開昭63−165598号では、フッ素
系繊維と有機バインダー繊維の混抄紙を特定温度で熱圧
着し、他物質を溶媒により溶解除去し、洗浄、再乾燥し
て紙状物を得る(第1の方法)。
【0006】又、特開昭63−165599号では、フ
ッ素樹脂を主とするディスバージョン液を含浸して乾燥
後、混抄紙のバインダを溶媒で除去して、耐熱性、耐薬
品性、不燃性等に優れた標記の紙を得る(第2の方
法)。さらに、特開平3−97993号では、フッ素樹
脂の未延伸糸短繊維を配合した抄紙原料を湿式抄造法で
抄造後、乾燥させ、次に特定温度で加熱して熱融着させ
ることにより、耐熱性、非粘着性等に優れた標記繊維紙
を得る(第3の方法)等がある。
【0007】第1の方法はバインダー繊維の溶融除去工
程が余分であるし、第2の方法は含浸加工に耐え得る強
力を得ること自体有機バインダー繊維を多量に使用する
か、混抄紙を特定温度で熱圧着しておく必要があり、第
1の方法よりも困難が伴う。さらに、第3の方法は繊維
が未延伸であるため、加圧熱して熱融着後繊維が収縮し
て均一なシートを得難い問題がある。
【0008】特開昭60−126400号では、アラミ
ド繊維のバインダーとして低配向ポリエステル繊維又は
低・高配向ポリエステル繊維を併用し、抄紙乾燥後18
0℃〜240℃の温度で10〜500kg/cm2 の加圧に
よって耐熱紙を得ている。
【0009】一方、2d × 6mm のコーネックス
(テイジン社製)80%と繊維状PVAバインダー20
%で40g/m2 の紙を得た後、PVAバインダーを架
橋し、耐熱性を向上させるため、紙を2%ポリアミドエ
ピクロルヒドリン樹脂溶液に浸漬し、ある程度風乾した
後150℃の熱板に挟み、15分−キュアリングしてい
る。このコーネックス紙は断熱性があり、従来のマシン
で抄紙できるという特徴を持っているが、PVAバイン
ダーを使用する以上コーネックスの耐湿性を十分に生か
し切れていない。
【0010】又、特開平7−114825号(耐熱絶縁
シートの製造方法)では40〜70重量%のメタ系芳香
族ポリアミドフィブリッド(20μm以下の見掛けの幅
を有するメタ系芳香族ポリアミドフィブリッドを叩解し
て、0.1mm以下の長さを有するフィブリッドの数含有
率を20〜35%以下に調整し、かつ重量平均長さを
0.8〜1.6mmに調整したもの)と60〜30重量%
の短繊維とを混合抄紙して、通気度(秒)/米坪(g /
2 )が15以上のシートを形成し、さらにこのシート
を加熱加圧処理して耐熱性絶縁シートを製造する方法が
あるが、メタ系ポリアミドフィブリッドは吸水性が高
く、絶縁用途には不利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この耐熱性繊維に要求
される性質としてまず第一に軟化点が高いこと、すなわ
ちガラス転移点(Tg)、融解点(Tm)が高いことが
あげられる。ガラス転移点は融解点よりも低く、一般に
絶対温度(゜k)にして融解点のおよそ2/3である。
【0012】融解点は熱力学的にはTm=ΔH/ΔS
(ΔH:融解エンタルピー,ΔS:融解エントロピー)
で表され、ΔHが大きいほど、又、ΔSが小さいほど大
きくなる。ΔHは主として分子間力が関与する関数で、
水素結合やキレート結合の存在により、また、ファンデ
ル=ワールス(vander Waals )力等によりΔHは大き
くなる。ΔSは分子の屈曲性、対称性等が関与する関数
であり、主鎖に芳香環や復素環を導入したり、置換基の
立体障害や極性基の相互作用を利用して分子の自由屈折
性を期限する(分子の剛直性を増す)と、ΔSは小さく
なり、又対称性の良い分子ほどΔSは小さい。 第二に
要求される性質としては熱分解温度が高いことがあげら
れる。熱分解温度は原子結合エネルギーが高いほど高
く、ポリテトラフルオロエチレンがポリエチレンよりも
熱安定性が良いのも、C−F結合エネルギーがC−H結
合エネルギーよりも高いためである。又、高分子骨格構
造のもつ共鳴エネルギーによる安定化も、熱分解温度を
上げるのに大きな役割を果たし、芳香族間のエーテル結
合が熱安定性に非常によいというのも、芳香環とエーテ
ル結合間の共鳴安定性によるものである。熱分解に大き
く関与する熱酸化の要因としてはポリマーの結晶化度、
分岐構造、不飽和基、立体規則度、分子量の分布等があ
る。結晶化度は低いほど熱酸化は容易に起こり、半結晶
性ポリマーでは非晶領域で優先的に起こる。分岐の数と
大きさはそれらが増大するほど熱酸化は起こりやすくな
る。このことは非晶領域が多くなるのみならず、熱酸化
を設けやすい第3級炭素上の水素の増加によるためであ
る。融点が高く強靱なポリプロピレンの方が、ポリエチ
レンよりも熱酸化を受けやすいというのも第3級炭素等
の存在による。芳香環や復素環以外に不飽和基をもつポ
リマーは、飽和ポリマーに比べて酸化を受けやすく結晶
化度と相関関係があるが、立体規則性のよいアイソタク
ティックポリマーの方が、アタクティックポリマーより
も熱酸化を受けやすく、分子量分布の広い方が熱酸化を
受けやすい。又、主鎖の切断による分子量の低下という
観点からポリマーの構造を考えると、一重鎖ポリマー<
部分はしご型ポリマー<はしご型ポリマー<網目状ポリ
マーという順で分子量低下が起こりにくく、熱安定性は
よくなる。すなわち、一重鎖ポリマーでは1カ所の切断
で分子量が低下するのに対し、はしご型ポリマーでは2
カ所以上の切断が起こらないと分子量は低下せず、網目
状ポリマーではそれ以上の切断が起こらないと分子量は
低下しない。
【0013】一方、分解温度が高いということは、有機
物が炭化或いは架橋などによって固形残存物の割合が多
いことであり、耐熱性で、しかも可燃性となるガスの発
生量が少なく、その発生速度がきわめてゆるやかであれ
ば、発火を防ぐことができ、難燃の目的が達成される。
【0014】それが分子の切断を起こして煙となると煙
に巻かれたり、分解して可燃性ガスの発生が多いと発火
する。又、ガスの中でも有毒ガスの発生は好ましくない
し、可燃性ガスの発生速度が速いと着火温度に達しやす
く、火災を発生させることになる。
【0015】軟化点、熱分解温度が高いという性質の他
に、耐熱性繊維に要求される性質として加工性と耐薬品
性が上げられる。加工性は、耐熱性、耐薬品性と相反す
るものであり、耐熱性、耐薬品性のいいものほど加工性
は悪い。しかし、紡糸するためには加工性は必要で、あ
る程度耐熱性、耐薬品性を犠牲にしても熱可塑性、溶解
性を持たせねばならない、そのために、ベンゼン環より
も屈曲性のあるシクロヘキサン環の導入、熱可塑性、溶
媒親和性を付与するエーテル結合の導入、完全はしご型
でなく部分はしご型ポリマーの合成などが行われる。
又、前駆体の溶解性、熱可塑性を利用して紡糸し、後処
理によって目的物を得る方法もとられている。
【0016】耐薬品性として望ましくは酸素、オゾンに
耐え、酸、アルカリ、水蒸気による加水分解に耐え、有
機溶剤に耐えることが望ましい。本発明の目的は、絶縁
破壊電圧が高く、かつ、安価な低吸水性・絶縁用薄葉シ
ートとして使用できる耐熱性繊維混抄紙を提供すること
を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、有機耐熱性繊維100%からな
る耐熱性繊維混抄紙をその要旨としている。
【0018】この発明では、有機耐熱性繊維は主耐熱性
繊維と、バインダー繊維とからなり、バインダー繊維も
耐熱性繊維からなる。この主耐熱性繊維は、アクリル酸
化繊維、アラミド繊維、フェノール繊維、フッ素系繊
維、PPS繊維、PBI繊維を上げることができ、これ
らの繊維の中から1つ以上選択して使用することができ
る。
【0019】又、バインダー繊維としては、全芳香族ポ
リエステル繊維を上げることができる。すなわち、前記
発明が解決しようとする課題で述べた以上の要件におい
て、強溶融状態でも液晶性を保持し、高温ではあるが、
軟化しバインダー効果がある全芳香族ポリエステル繊維
(例えば、ベクトラン(クラレ社製)を混抄することで
実用に耐える紙力を持つ耐熱紙を提供できるようになっ
た。
【0020】この全芳香族ポリエステル繊維について説
明する。 (製造方法)原料ポリマーの重合は、アセチル化したモ
ノマーを用いて一般のポリエステルの場合と同様、エス
テル交換反応によって進められる。紡糸は通常の溶融紡
糸装置で行うことができる。全芳香族ポリエステル繊維
に用いるTLCPはせん断応力下では、溶融粘度が非常
に低いという特性を有するので、なんら特別の紡糸装置
を必要とせず、又、紡糸速度も一般のポリエステルの場
合と同様と同一レベルである。そして、前述した通り、
全芳香族ポリエステル繊維の場合はケプラーと同様、紡
糸繊維をあらためて延伸する必要がなく、紡糸しただけ
で500g/d以上という高弾性率を有している。
【0021】強度も充分高いが必要に応じて常法により
固相重合することによって強度をさらに向上させること
もできる。以上述べたように、この繊維はTLCPから
なる全芳香族ポリエステル繊維であり、溶融重合・溶融
紡糸という普遍的な製造方法で作り得ることが大きな特
徴である。
【0022】(特徴) (1)吸水率が低く、乾湿の物性の差が少ない。 (2)乾湿時の寸法安定性に優れている。
【0023】(3)耐磨耗性、耐熱老化性などの耐久性
に優れている。 (4)耐薬品性、特に耐酸性が優れている。 (5)溶融紡糸繊維であるにも拘わらず、メルトドリッ
プを起こさずに自己消化性を有しており、分解開始温度
は400℃以上である。
【0024】全芳香族ポリエステル繊維パルプ(例え
ば、ベクトラン(クラレ社製)は主体耐熱性繊維と同等
以上の耐熱性を持つ故、通常の熱可塑性バインダー繊維
のように溶融するまで加熱すると、主体耐熱性繊維も溶
けたり、分解したりする。従って、融着する温度より遥
かに低い温度、例えば湿紙を乾燥する温度100〜13
0℃でもハンドリング可能な強度を発現する物が望まし
い。濾水度100〜400mlのベクトランパルプは主体
耐熱性繊維間に効率よく分散し、主体耐熱性繊維と絡ま
り合ってハンドリング可能な強度を得ることができる。
【0025】なお、濾水度100ml未満であると、製造
が困難で有り、コスト的にも不利である。又、濾水度4
00mlを越えると、ハンドリングが不可能な強度とな
る。さらに、熱圧を加えると、強度が増す。ただし、処
理温度は200℃以上が好ましい。
【0026】全芳香族ポリエステル繊維パルプを効率よ
く分散させるには、主体耐熱性繊維との沈降速度を合わ
せる必要がある。ほとんどの主体耐熱性繊維は全芳香族
ポリエステル繊維パルプ(例えば、ベクトランパルプ)
と比重が等しいが、フッ素繊維等比重が高く、濾水中に
全芳香族ポリエステル繊維(例えば、ベクトラン)より
先に沈降し、分離する場合があるので、粘剤を加えて濾
水速度を調整する必要がある。又、粘剤には分散性を向
上させる効果もあり、PAMは好適に用いられる。な
お、粘剤は叩解度の高いパルプを抄紙する際の添加量で
よい。
【0027】主体耐熱性繊維の長さは、1〜25mmの範
囲で、抄紙機は円網、短網、長網、傾斜ワイヤー、等全
ての抄紙機で使用可能で、それらを混合した設備でもよ
い。特に、10mm以上の繊維を使用する場合は、抄紙濃
度が低い傾斜ワイヤー等が望ましい。
【0028】バインダーとして全芳香族ポリエステル繊
維パルプの混率は10%重量比以上、90%重量比以下
であれば抄紙可能だが、好ましくは、20%〜50%が
良い、10%未満では、湿紙乾燥後のハンドリング強度
が得られないし、90%を越えると、濾水性が悪化し、
地合いの悪い紙となる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を上げて本発明をより具体的に
説明する。なお、実施例及び比較例において、%及び部
は、それぞれ重量%及び重量部を意味する。
【0030】比較例 1.耐熱性繊維としてコーネックス80%と繊維状PV
Aバインダー20%をミキサーでウエブを形成、ヤンキ
ードライヤーで乾燥し、50g/m2 の紙を得た。次
に、原紙を2%ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂溶液
に浸漬、ある程度風乾した後150℃の熱板に挟み15
分−キュアリングした。 (実施例1)耐熱性繊維としてフェノール繊維であるカ
イノール(日本カイノール社製)90%,80%,60
%,50%,40%、バインダー繊維として全芳香族ポ
リエステル繊維パルプ(ベクトラン:クラレ社製)を1
0%,20%,40%,50%,60%をそれぞれa,
b,c,d,e,として配合し、それぞれ1%濃度で離
解した後、0.5%濃度に希釈し、0.1%ポリアクリ
ルアミド水溶液を加えて調整液を作り、TAPPIシー
トマシンで坪量50g/m2 の紙を漉いて乾燥した後、
200℃・50kg/cm2 で熱処理した。 (実施例2)耐熱性繊維としてメタ系アラミド繊維であ
るコーネックス(テイジン社製)を80%、バインダー
繊維として全芳香族ポリエステル繊維パルプ(ベクトラ
ン:クラレ社製)を20%を配合し、1%濃度で離解し
た後、0.5%濃度に希釈し、0.1%ポリアクリルア
ミド水溶液を加えて調整液を作り、TAPPIシートマ
シンで坪量50g/m2 の紙を漉いて乾燥した後、17
0〜220℃まで10℃づつ変化させて50kg/cm2
圧熱処理した。 (実施例3)耐熱性繊維としてアクリル酸化繊維である
パイロメックス(2d×3〜6mm)(カネボウ社製)を
80%、バインダー繊維として全芳香族ポリエステル繊
維パルプ(ベクトラン:クラレ社製)を20%を配合
し、1%濃度で離解した後、0.5%濃度に希釈し、
0.1%ポリアクリルアミド水溶液を加えて調整液を作
り、TAPPIシートマシンで坪量50g/m2 の紙を
漉いて乾燥した後、200℃・50kg/cm2 加圧熱処理
した。 (実施例4)耐熱性繊維としてパラ系アラミド繊維であ
るケプラー49(製品名:デュポン社製)を80%、バ
インダー繊維として全芳香族ポリエステル繊維パルプ
(ベクトラン:クラレ社製)を20%を配合し、1%濃
度で離解した後、0.5%濃度に希釈し、0.1%ポリ
アクリルアミド水溶液を加えて調整液を作り、TAPP
Iシートマシンで坪量50g/m2 の紙を漉いて乾燥し
た後、200℃・50kg/cm2 加圧熱処理した。 (実施例5)耐熱性繊維としてフッ素系繊維であるトヨ
フロン(東レファインケミカル社製)を80%、バイン
ダー繊維として全芳香族ポリエステル繊維パルプ(ベク
トラン:クラレ社製)を20%を配合し、1%濃度で離
解した後、0.5%濃度に希釈し、0.1%ポリアクリ
ルアミド水溶液を加えて調整液を作り、TAPPIシー
トマシンで坪量50g/m2 の紙を漉いて乾燥した後、
200℃・50kg/cm 2 加圧熱処理した。 (実施例6)耐熱性繊維としてPPS繊維(2d×6m
m)を80%、バインダー繊維として全芳香族ポリエス
テル繊維パルプ(ベクトラン:クラレ社製)を20%を
配合し、1%濃度で離解した後、0.5%濃度に希釈
し、0.1%ポリアクリルアミド水溶液を加えて調整液
を作り、TAPPIシートマシンで坪量50g/m2
紙を漉いて乾燥した後、200℃・50kg/cm2 加圧熱
処理した。 (耐熱性の測定)上記の実施例及び比較例で得られた原
紙と耐熱処理紙を200℃の熱板に挟み、一定時間加熱
した後取り出し標準状態で抄紙性、ハンドリング性、耐
熱性、ESR(等価直列抵抗)を測定した。その結果を
表1及び表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】なお、抄紙性は、濾水性、網からの離れ、
ドライヤーからの剥離性等、総合的な評価であり、比較
例より良い状態を○、比較例と同等を△、比較例よりも
悪い場合を×とした(お教え下さい)。ハンドリング性
は、抄紙・乾燥後裂断長0.2km以上を○、0.1〜
0.2kmを△、0.1km未満を×としている。又、
耐熱性は、200℃の熱板に挟み、一定時間加熱した後
取り出し、標準状態で強度測定し、裂断長2km以上を
○、1〜2kmを△、1km未満を×としている。ES
Rはマニラ麻パルプ100%からなるコンデンサシート
と比較して、その抵抗値に明らかに優位差がある場合に
は○、同等であれば△、以下であれば、×とした。
【0034】上記表1及び表2からも分かるように実施
例では、耐熱性が比較例よりも良好であり、しかも、実
施例1b,2,3,4,5,6では抄紙性、耐熱性、E
SRがいずれも比較例より優れていることが分かる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び請求
項4の発明は、絶縁破壊電圧が高く、かつ、安価な低吸
水性・絶縁用薄葉シートとして使用できる。
【0036】請求項2の発明は、製造が容易であり、ハ
ンドリング性に富んだ耐熱性繊維混抄紙とすることがで
きる。請求項3の発明は、ハンドリング強度が良好で、
かつ、地合いの良い耐熱性繊維混抄紙となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機耐熱性繊維100%からなる耐熱性
    繊維混抄紙。
  2. 【請求項2】 前記混抄紙中のバインダー繊維が全芳香
    族ポリエステルを主成分とする濾水度100〜400ml
    のフィブリルパルプ状物からなる請求項1に記載の耐熱
    性繊維混抄紙。
  3. 【請求項3】 混抄紙中のバインダー繊維が10〜50
    重量%配合された請求項1又は2に記載の耐熱性繊維混
    抄紙。
  4. 【請求項4】 混抄紙中のバインダー繊維以外の耐熱性
    繊維が、アクリル酸化繊維、アラミド繊維、フェノール
    繊維、フッ素系繊維、PPS繊維、PBI繊維の中か
    ら、1つ以上選ばれてなる請求項1乃至3のうちいずれ
    かに記載の耐熱性繊維混抄紙。
JP18740095A 1995-07-24 1995-07-24 耐熱性繊維混抄紙 Pending JPH0931883A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6937459B2 (en) 2003-05-23 2005-08-30 Mahle Tennex Corporation Separator for electric double-layer capacitor, electric double-layer capacitor, and manufacturing method of separator for electric double-layer capacitor
JP2010513061A (ja) * 2006-12-15 2010-04-30 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高融点熱可塑性繊維を有する紙で作製されたハニカム

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