JPS6311480B2 - - Google Patents

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JPS6311480B2
JPS6311480B2 JP55005217A JP521780A JPS6311480B2 JP S6311480 B2 JPS6311480 B2 JP S6311480B2 JP 55005217 A JP55005217 A JP 55005217A JP 521780 A JP521780 A JP 521780A JP S6311480 B2 JPS6311480 B2 JP S6311480B2
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JP
Japan
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pulp
particles
paper
copolymer
fibers
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Application number
JP55005217A
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English (en)
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JPS56107100A (en
Inventor
Yutaka Tanabe
Hiromitsu Takamoto
Keizo Shimada
Gen Kurisu
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP521780A priority Critical patent/JPS56107100A/ja
Publication of JPS56107100A publication Critical patent/JPS56107100A/ja
Publication of JPS6311480B2 publication Critical patent/JPS6311480B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は紙状シートの製造法に関する。更に詳
しくは、主として、エチレンテレフタレート/エ
チレンイソフタレート共重合体からなり、特定の
条件によつて製造された抄紙性の良いパルプ状粒
子と、短繊維とを特定割合に混合抄紙して得られ
る機械的性質、電気的性質、熱的性質等の優れた
シートであり、電気絶縁紙、重物の袋材料、室内
や自動車の内装材、断熱材、地図、証券紙、スピ
ーカーコーン紙等工業用、民生用に有用なシート
を製造する方法に関するものである。 従来、紙に用いられるパルプ状粒子としては、
木材パルプが最も広く知られており、例えば電気
絶縁紙としても、木材パルプからの紙が多く使わ
れている。しかし木材パルプからの紙は、耐熱性
に欠けるという大きな欠点があり、電動機、変圧
器等の電気機器の小型軽量化に際して要求される
耐熱性にはほど遠いものである。 最近に至り合成重合体から得られるパルプ状粒
子が耐熱性、電気絶縁性等にすぐれているため、
電気絶縁紙の素材として注目されるようになり、
数多くの提案がなされている。又、現在、米国デ
ユポン社から、上記木材パルプ紙の耐熱性の悪さ
を解決するものとして、NOMEXなる商標で耐
熱性にすぐれた紙が市販されているが、この紙も
次のような欠点を持つている。すなわち、吸湿性
が木材パルプ紙に比べて小さいものの末だ大きい
こと、非常に高価であり、耐熱グレードF種、B
種用としては使い難いことなどである。 我々はこれらの欠点を解決するものとして、先
に特開昭54―55622号公報により、ポリアルキレ
ンテレフタレートパルプ状物質の製造法を提案し
た。すなわち、ポリアルキレンテレフタレート溶
液を沈殿剤中に導入して行うパルプ状物質の製造
法において; a ポリアルキレンテレフタレートをフエノール
系溶剤に溶解した溶液を、 b 沈殿剤として、水、アルコール系溶剤および
ケトン系溶剤からなる群から選ばれる溶剤又は
その水溶液であつて、該溶剤又はその水溶液中
におけるアルコール系及び/又はケトン系溶剤
の濃度が40〜100重量%である沈殿剤中に、 撹拌下に導入し、該ポリアルキレンテレフタレ
ートを微細な粒子として沈殿せしめることを特徴
とするパルプ状物質の製造法である。 前記特許出願明細書に記載された方法で製造さ
れるパルプ状物質は、原料が例えばポリエチレン
テレフタレートというように比較的安価に入手し
得るものであり好ましいことであるが、パルプ状
物質の製造に際し、重合体の溶剤として、取扱い
の面倒なフエノール系溶剤を使用したり、又、沈
殿剤としてアルコール系やケトン系等、引火点が
低く危険性の高い溶媒を使用したりするため、操
作面において特別の工夫を要したり又製造設備費
が高くなつたりする欠点があつた。 一方、特公昭38―13912号公報実施例12には74/
26エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレ
ート共重合体をN,N―ジメチルホルムアミドに
加え10%溶液とし、水中に導入して得られたフア
イブリツドとポリ(エチレンテレフタレート)繊
維とからシートを製造する方法が記載されている
が、フアイブリツド製造に際し沈殿剤として水を
使用している為得られるフアイブリツドはフイブ
リル化の少い粗大なものが多く、これを用いて抄
紙して得られたシートも地合が悪く機械的性質も
充分とは言えないものである。 本発明者はこれら従来技術の欠点を解決し安価
で諸性質の優れたシートを得べく鋭意検討を進め
た結果、エチレンテレフタレート/エチレンイソ
フタレート共重合体をアミド系溶媒に溶解した溶
液を、アミド系溶媒と水とからなりアミド系溶媒
の濃度が、特定範囲内にある沈殿剤中に撹拌下導
入することによりフイブリル化が充分で、抄紙性
の良いパルプ状粒子が得られ、このパルプ状粒子
を用いて作成したシートは地合が良く機械的性質
等も優れていることを知見し本発明を完成したも
のである。 すなわち、本発明は、エチレンテレフタレート
とエチレンイソフタレートとを90/10〜50/50(モ
ル比)の範囲で共重合したエチレンテレフタレー
ト/エチレンイソフタレート共重合体をポリマー
濃度7〜25重量%となるようアミド系溶媒に溶解
し、該溶液を、前記アミド系溶媒の濃度が20〜80
重量%でかつ温度が20〜50℃の沈殿剤中に撹拌し
ながら導入し微細な粒子として沈殿せしめてパル
プ状粒子を形成し、次いで該パルプ状粒子5〜95
重量%と短繊維95〜5重量%とを混合抄紙するこ
とを特徴とする紙状シートの製造法である。 エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレー
ト共重合体 本発明において言うエチレンテレフタレート/
エチレンイソフタレート共重合体とは、グリコー
ル成分としてエチレングリコールを使い、酸成分
として、テレフタル酸及びイソフタル酸;又はテ
レフタル酸及びイソフタル酸の誘導体例えばテレ
フタル酸メチル、イソフタル酸メチルなどを原料
として公知の方法で縮重合して得られる。共重合
体におけるエチレンテレフタレート/エチレンイ
ソフタレートの比率は、90/10〜50/50(モル単
位)の範囲において、シートの用途等に応じて任
意に選ぶことができるが、溶剤に対する溶解性、
共重合体製造の容易性、耐熱性等の面から80/20
〜60/40(モル比)が好ましい。 90/10(モル比)の割合よりエチレンイソフタ
レート成分が少いとアミド系溶媒に溶け難くなり
逆に50/50(モル比)よりエチレンイソフタレー
ト成分が多いと軟化点が低くなるなど熱的性質が
悪くなり好ましくない。 又、エチレンテレフタレート/エチレンイソフ
タレート共重合体の重合度は、繊維を製造する際
に要求される重合度より低くても良いが、分子量
で大体4000以上、好ましくは10000以上のものが
良い。 エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレ
ート共重合体には必要に応じ、熱安定剤、顔料、
光安定剤、等の添加物を含んでも良いし、又、他
の重合体を混合しても差し支えない。 アミド系溶媒 本発明に言うアミド系溶媒とは、N―メチル―
2―ピロリドン、N,N―ジメチルアセトアミ
ド、N,N―ジメチルホルムアミド、N―アセチ
ル―ピロリドン、N―メチル―カプロラクタム、
N―アセチル―カプロラクタム、ヘキサメチルホ
スホルアミドおよびテトラメチル尿素等の溶媒を
総称するものであるが、本発明では、就中N―メ
チル―2―ピロリドンを主成分とする溶媒が溶解
力、溶液の安定性が良いなどの点から好適に用い
られる。 又、これらのアミド系溶媒は単独でまたは、他
の溶媒と混合して使用することができるし、更に
は、差し支えのない範囲すなわち、重合体が析出
して来ない範囲内で例えば水等の非溶媒、あるい
は貧溶媒を添加混合して使用することもできる。 共重合体溶液 本発明において使用するパルプ状粒子を製造す
るに際しては、エチレンテレフタレート/エチレ
ンイソフタレート共重合体をアミド系溶媒に溶解
した溶液を、水とアミド系溶媒とからなる沈殿剤
中に導入し、微細な粒子として沈殿せしめ、パル
プ状粒子となす方法を適用する。エチレンテレフ
タレート/エチレンイソフタレート共重合体をア
ミド系溶媒に溶解した溶液中のエチレンテレフタ
レート/エチレンイソフタレート共重合体の濃度
は、該共重合体の重合度、共重合比率、パルプ状
粒子を製造する際に使用する沈殿装置の種類等に
よつて異なるが、7〜25重量%の範囲内とすべき
である。溶液中のエチレンテレフタレート/エチ
レンイソフタレート共重合体の濃度が7重量%よ
り小さい場合には、得られるパルプ状粒子の大き
さが極端に小さくなり、抄紙の際、抄紙金網から
の漏洩が多く好ましくない。逆に溶液中の共重合
体の濃度が25重量%より大きいと得られるパルプ
状粒子の形状が粗大でフイブリル化の少いものと
なり、パルプ状粒子同志の絡合性、パルプ状粒子
と短繊維との絡合性が少なくなり、抄紙性が悪く
なると共に、得られたシートの機械的性質等も悪
くなる。 溶液の作成に際しては、装置として例えば撹拌
翼と加熱装置を備えたタンク類が使用できるが、
先ず溶媒を仕込み、撹拌しながらペレツト状又は
粉末状の共重合体を仕込んだ方が溶解が容易であ
る。共重合体を先に仕込み次いで溶媒を仕込んだ
場合、共重合体同志が、溶着し溶解するのにより
長時間を要する。 又、溶媒中に共重合体を入れる際の溶媒の温度
は、共重合体の共重合比率によつても変るが、例
えばエチレンテレフタレート/エチレンイソフタ
レートの比率が70/30(モル比)の共重合体の場
合約70℃以下が好ましい。約70℃より高い温度の
溶媒中に共重合体を仕込んだ場合、共重合体同志
が溶着しかたまりとなり溶解に長時間を要するよ
うになり好ましくない。溶媒中に均一に共重合体
を分散させた後昇温し完全に溶解させる。溶解温
度は、溶媒の種類、共重合体の共重合比率等によ
つて異なり、例えば、エチレンテレフタレート/
エチレンイソフタレートの比率が70/30(モル比)
の共重合体をN―メチル―2―ピロリドンやN,
N―ジメチルアセトアミドに溶解する際には、大
体110〜120℃迄昇温すれば充分であり、前記共重
合体比率が85/15(モル比)の共重合体をN―メ
チル―2―ピロリドンに溶解する際には130〜140
℃位迄昇温すれば良い。共重合体を溶解した溶液
は、使用した溶媒の種類、共重合体の共重合比率
などにより、異なるが10〜130℃好ましくは20〜
100℃の温度で沈殿に供することができる。 添加物 溶液中に溶液と実質上反応せず、又溶液に溶解
しない微小な固体無機物質を添加混合することは
必ずしも必要ではないが、含浸性、耐熱性、電気
絶縁性、抄紙性をより一層向上せしめる上で好ま
しいことである。この場合、固体無機物質として
は、雲母類、アスベスト、ガラスフレークス、石
英粉末、タルク、カオリン、アルミナ、チタン酸
カリウム、などが利用できる。固体無機物質を混
合する場合は、重合体の5〜400重量%が良い。 その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料や、
例えば、木粉、ポリエチレンテレフタレート粉末
等の有機質の粉末を添加しても差し支えない。 又、場合によつては他の重合体の溶液を混合し
ても差し支えない。 沈殿剤 本発明においては、パルプ状粒子の製造に際し
て、沈殿剤として、水とアミド系溶媒とからな
り、アミド系溶媒の濃度が20〜85重量%である沈
殿剤を使用する。沈殿剤中のアミド系溶媒の濃度
の最適条件は、エチレンテレフタレート/エチレ
ンイソフタレート共重合体の共重合比率、重合
度、沈殿剤の温度、沈殿装置の種類等により異な
るが、沈殿剤中のアミド系溶媒の濃度が85重量%
より大きいと、生成したパルプ状粒子同志が凝集
溶着してしまいこのパルプ状粒子を加工して得ら
れるシートの機械的性質、電気性質等の低下を招
き、抄紙性も悪くなる。 又、沈殿剤中のアミド系溶媒の濃度が20重量%
より小さい場合には、得られるパルプ状粒子の形
状が棒状で粗大なものとなり、パルプ状粒子同志
の絡合性、パルプ状粒子と短繊維との絡合性が少
なくなり、抄紙性が悪くなると共に得られたシー
トの機械的性質、電気的性質も悪くなる、沈殿剤
の温度も、抄紙性が良く、良好な形状のパルプ状
粒子を得るための重要な要因の一つであり、20〜
50℃である。 沈殿剤は高速撹拌を行ない、導入した溶液から
脱溶媒すると同時に剪断又は叩解作用を生ぜしめ
るように操作するのが好ましい。 沈殿剤/溶液の流量比は、5/1〜200/1が望まし
く、特に好ましくは10/1〜100/1である。(重量
比) 製 紙 本発明においてはパルプ状粒子は短繊維と混合
して抄紙することにより、すぐれたシートとす
る。この時シート中のパルプ状粒子の量は用途に
応じ任意に変えることができるが、5〜95重量%
である必要があり、特に好ましくは20〜80重量%
である。 パルプ状粒子の量が5重量%より少いとシート
の機械的性質、絶縁破壊電圧が低下するので好ま
しくない。 パルプ状粒子の量が95重量%より多いと、機械
的性質特に耐折性、引張伸度が低下し好ましくな
い。パルプ状粒子と短繊維からの抄紙は、従来の
木材パルプから製紙する場合と同様、長網式、円
網式等の製紙機を用いて湿式法により抄紙するの
が良い。 この時、必要に応じて界面活性剤、トロロアオ
イの根汁等の分散剤、増粘剤を加えても良い。 本発明においてパルプ状粒子と短繊維とからシ
ートを作成する際に使用する短繊維の単糸繊度
は、用途により異なるが、0.5〜30デニール好ま
しくは1〜10デニールである。又、短繊維の長さ
は1〜30mm、好ましくは2〜15mm、特に好ましく
は3〜10mmである。 かかる短繊維としてはシートの用途により種々
のものが適用可能であるが例えば下記のようなも
のが挙げられる。 1 ポリプロピレン繊維 2 ポリエチレン繊維 3 ポリテトラフルオロエチレン系繊維 4 ポリカーボネート系繊維 5 ポリ(2,6―ジフエニル―パラ―フエニレ
ンオキサイド)繊維 6 ポリアミド系繊維(芳香族ポリアミド系繊維
を含む) 7 ポリエステル系繊維(芳香族ポリエステル系
繊維を含む) 8 ポリアクリルニトリル系繊維 9 ポリビニルアルコール系繊維 10 芳香族ポリアミドイミド系繊維 11 芳香族ポリイミド系繊維 12 ポリ塩化ビニル系繊維 13 ガラス繊維、鉱滓綿、石綿、金属繊維、チタ
ン酸カリウム繊維等の無機質繊維 14 セルロース系再生繊維(ビスコースレーヨ
ン、キユプラ等) 15 セルロース系半合成繊維(アセテート、トリ
アセテート、等) 16 タンパク質系再生繊維 これらの短繊維とパルプ状粒子との組み合せ
は、用途により任意に選ぶことができる。 例えば、誘電的性質の良好なポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリテトラフルオロエチ
レン系繊維、ポリカーボネート系繊維、ポリ
(2,6―ジフエニル―パラ―フエニレンオキサ
イド)繊維などは、特に高圧送電ケーブル用の絶
縁紙を製造する際の短繊維として望ましいもので
ある。 又、芳香族ポリアミド系繊維、芳香族ポリアミ
ドイミド系繊維、芳香族ポリイミド系繊維、芳香
族ポリエステル系繊維、ポリ(2,6―ジフエニ
ル―パラ―フエニレンオキサイド)繊維等は、耐
熱性の要求されるシートを製造する際に有用であ
る。 更に、ガラス繊維、鉱滓綿、石綿、カオリン繊
維等は耐熱性、難燃性断熱性が要求される用途の
シートを製造する際に有用である。 本発明においてパルプ状粒子と短繊維とから抄
紙するに際し、必要に応じて、木材パルプ、他の
重合体のパルプ状物質や、雲母、カオリン、タル
ク、ガラスフレークス等の無機質粒子を混合して
抄紙することもできる。 前記の如くして得られたシートは乾燥後その
まゝで使用に供することもできるが、熱プレス又
は熱ロール等の手段で加圧下加熱することによつ
てすぐれた性能を付与することができる。 加圧する時の温度は、エチレンテレフタレー
ト/エチレンイソフタレート共重合体の共重合比
率、短繊維の種類、シート中のパルプ状粒子の量
等によつて異なるが50〜350℃が適当である。 圧力は温度と同様前記共重合比率、短繊維の種
類シート中のパルプ状粒子の量、シートの用途な
どによつて異なるが、400Kg/cm2以下が望ましい。 以下実施例により本発明を詳述する。なおここ
で固有粘度(η)は、フエノール―四塩化エタン
1:1の混合溶媒に0.5g/100mlの濃度で溶解
し、35℃で測定した。 実施例 1 共重合体溶液の作成 エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレ
ート共重合比率70/30(モル比)の共重合体(固
有粘度〔η〕=0.73)のペレツト15重量部を、30
℃に調節したN―メチル―2―ピロリドン85重量
部に撹拌しながら投入した後、約3℃/分の昇温
速度で120℃迄加温して共重合体を完全に溶解し
た。次いで溶液を温度30℃にまで冷却し、パルプ
状粒子製造用の溶液とした。 沈殿剤の作成 N―メチル―2―ピロリドン66重量部と水34重
量部とを混合し沈殿剤とした。 パルプ状粒子の製造 バツフルのついているステーターとタービン翼
型ローター(翼長40mm)との組み合せからなり、
かつ沈殿剤、溶液の供給口および沈殿後のパルプ
状粒子のスラリーの排出口を備えた管路撹拌式連
続沈殿機に前記共重合体溶液35/Hr、沈殿剤
400/Hrの流量で同時に供給し、パルプ状粒子
スラリーを排出口からとり出した。 この際、沈殿剤の温度は35℃、共重合体溶液の
温度は30℃に調節した。又ローターの回転数は
7100r.p.m.とした。 得られたパルプ状粒子スラリーを、200メツシ
ユのステンレス製金網を材とするヌツチエ型減
圧過機に入れ、大部分の沈殿剤を液として分
離した。次いで過機からのパルプ状粒子をとり
出すことなく、パルプ状粒子(固型分)の60倍量
のイオン交換水を2回に分けて供給し、洗浄し
た。 かくして得られたパルプ状粒子をJIS P8207で
規定されている方法に準じて、ふるいわけ試験を
したところ次の結果を得た。 24メツシユ残3% 48メツシユ残20% 80メツシユ残46% 150メツシユ残19% 150メツシユ通過12% 製 紙 前記によつて得られたパルプ状粒子1.32g(固
型分)と単糸繊度1.5デニール、繊維長さ5mmの
ポリエチレンテレフタレート繊維0.88gを含む水
分散液からタツピースタンダードシートマシンを
用いて抄紙したところ抄紙金網からの水切れが良
く抄紙性は良好で地合の良いシートを得た。 このシートを70℃で3時間乾燥後、130℃200
Kg/cm2の条件で2分間プレスし厚さ約100μの紙
を得た。 この紙の引張強度は6.3Kg/mm2引張伸度29.5%
絶縁破壊電圧18Kv/mmであつた。 比較例 1 実施例1において沈殿剤中のN―メチル―2―
ピロリドンの濃度を下記第1表のNo.1〜No.4に示
す濃度にしたこと以外、他の条件は全く同様にし
てパルプ状粒子及びこれから紙を製造した。これ
らについての測定結果を第1表に示す。
【表】 第1表中No.1,2は沈殿剤中のN―メチル―2
―ピロリドンの濃度が本発明の範囲より小さい場
合の例であり、いずれも得られたパルプ状粒子の
形状は粗大なものとなつた。又得られた紙の表面
は凹凸が著しく引張強度、絶縁破壊電圧も低目と
なつた。 又、No.3,4は沈殿剤中のN―メチル―2―ピ
ロリドンの濃度が高過ぎる場合であり、そのう
ち、No.3はパルプ状粒子は凝集溶着してしまい、
紙の性能は悪いものであつた。No.4はNo.3より更
に濃度の高い場合であり、もはやほとんど沈殿が
起らずパルプ状粒子を得ることができなかつた。 実施例 2 実施例1において下記の点を変更する以外は実
施例1と全く同様に実施した。 1 共重合体を溶解する際の溶媒としてN―メチ
ル―2―ピロリドンの代りにN,N―ジメチル
アセトアミドを使用。 2 沈殿剤中のN―メチル―2―ピロリドンの代
りにN,N―ジメチルアセトアミドを使用し、
N,N―ジメチルアセトアミドの濃度を70重量
%とした。 3 沈殿に供する溶液の温度を50℃とした。得ら
れたパルプ状粒子およびこれからの紙は、実施
例1で得た紙とほとんど同じで良好であつた。 実施例 3 実施例1において、下記の点を変更する以外は
実施例1と全く同様に実施した。 1 溶液中の共重合体濃度を22重量%とした。 2 沈殿剤中のN―メチル―2―ピロリドン濃度
を40重量%とした。 3 沈殿機のローターの翼長を150mmとした。 4 沈殿機ローターの回転数を10000r.p.m.とし
た。 5 沈殿剤及び溶液の流量をそれぞれ、1800/
Hr、60/Hrとした。 得られたパルプ状粒子につきJISP8207で規定
されている方法に準じてふるい分け試験をして次
の結果を得た。 24メツシユ残 :0.2% 48メツシユ残 :25.3% 80メツシユ残 :33.3% 150メツシユ残 :28.5% 150メツシユ通過 :12.7% このパルプ状粒子0.88g(固形分)と単糸繊度
1.5デニール、長さ7mmのポリメタフエニレンイ
ソフタルアミド繊維1.32gを含む水分散液から実
施例1と同様に抄紙した。得られたシートを乾燥
後、160℃―200Kg/cm2―2分の条件でプレスして
得た紙の性能は次のとうりであつた。 引張強度 7.5Kg/mm2 引張伸度 18.5% 密 度 0.83g/cm3 実施例 4 エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレ
ート共重合比率85/15(モル比)の共重合体
(〔η〕=0.77)を用い下記の点を変更する以外は
実施例1と同様に実施して、パルプ状粒子を得
た。 1 溶液中の共重合体濃度を11重量%とした。 2 溶液作成に当り140℃迄昇温した。 3 沈殿機のローター回転数を5100r.p.m.とし
た。 このパルプ状粒子を用いて実施例3と同様に抄
紙熱プレスした紙の性能は次のとうりであつた。 引張強度 7.2Kg/mm2 引張伸度 15.3% 密 度 0.81g/cm3 実施例 5 実施例1において、製紙の際のエチレンテレフ
タレート/エチレンイソフタレート共重合のパル
プ状粒子とポリエチレンテレフタレート繊維との
割合を種々に変えて実施し、シートを得た。 これらのシートについての測定結果を第2表に
示す。
【表】 第2表において、No.1,2,6,7はシート中
のパルプ状粒子とポリエチレンテレフタレート繊
維の割合が本発明の範囲外である場合の例であ
り、No.1,2の絶縁破壊電圧は優れたものであつ
たが引張強伸度が不充分であつた。 又、No.6はパルプ状粒子の量が少な過ぎる場合
の例であり、引張強伸度、絶縁破壊電圧共に悪か
つた。 更に、No.7の場合抄紙の際抄紙金網から湿紙を
取り出すことができずシートが得られなかつた。 一方、No.3,4,5は本発明の範囲内のもので
あり、引張強伸度、絶縁破壊電圧共満足できる水
準のものであつた。 実施例 6 実施例1で得たパルプ状粒子1.5g(固型分)
の水分散液と繊維長さ6mmのポリ(2,6―ジフ
エニル―パラ―フエニレンオキサイド)繊維〔オ
ランダ国AKZO社製品名TENAX〕0.5gの水分
散液とを混合した後、非イオン界面活性剤
NIKKOL BT―7(日本ケミカルズ株式会社の商
品名)とトロロアオイの根汁も少量加え、短繊維
とパルプ状粒子が完全に分散混合する迄撹拌し
た。 次いで実施例1で用いたと同じ装置を用いて抄
紙し、地合の良好なシート(湿紙)を得た。この
湿紙を70℃で乾燥後120℃200Kg/cm2の条件で熱プ
レスして得られた紙の性能は次のとうりであつ
た。 引張強度 4.5Kg/mm2 引張伸度 12% 実施例 7 実施例1で用いたと同じパルプ状粒子2g(固
型分)とカオリン繊維(イソライト、バブコツク
耐火株式会社製、商品名カオウール)28gとを家
庭用ミキサー中の水2に入れ、約5分間激しく
撹拌した。 次いでタツピースタンダードシートマシンを用
いて抄紙した後105℃で乾燥し厚さ8mmのシート
を得た。 得られたシートの密度は0.18g/cm3であつた。
このシートをバーナーの炎に曝したところ寸法の
変化はほとんど見られず耐炎性は良好であつた。 又、熱伝導率は0.04Kcal/m・hr・℃と小さく
例えば断熱材として好ましい値であつた。 実施例 8 実施例4で用いたと同じパルプ状粒子0.8g
(固型分)と単糸繊度2デニール、繊維長さ6mm
のポリプロピレン短繊維(三菱レーヨン製、商品
名パイレン)1.2gを含む水分散液からタツピー
スタンダードシートマシンを用いて抄紙したとこ
ろ抄紙性は良好で地合の良いシートを得た。この
シートを乾燥後、80℃300Kg/cm2の条件で1段目
のプレスをし、次いで160℃10Kg/cm2の条件で2
段目の熱プレスをした。得られた紙の引張強度は
5.2Kg/mm2、伸度は16.5%、JIS C―2111の方法
により20℃60C/Sで測定した誘電率、誘電正接
はそれぞれ2.9、0.06%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エチレンテレフタレートとエチレンイソフタ
    レートとを90/10〜50/50(モル比)の範囲で共重
    合したエチレンテレフタレート/エチレンイソフ
    タレート共重合体をポリマー濃度7〜25重量%と
    なるようアミド系溶媒に溶解し、該溶液を、前記
    アミド系溶媒の濃度が20〜80重量%でかつ温度が
    20〜50℃の沈澱剤中に撹拌しながら導入し微細な
    粒子として沈澱せしめてパルプ状粒子を形成し、
    次いで該パルプ状粒子5〜95重量%と短繊維95〜
    5重量%とを混合抄紙することを特徴とする紙状
    シートの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01162478U (ja) * 1988-04-30 1989-11-13

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52121504A (en) * 1976-04-07 1977-10-13 Teijin Ltd Process for making polyester paper
JPS5310719A (en) * 1976-07-15 1978-01-31 Teijin Ltd Production of pulpy materials

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