JPH09316491A - 液体漂白剤組成物 - Google Patents

液体漂白剤組成物

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JPH09316491A
JPH09316491A JP8133206A JP13320696A JPH09316491A JP H09316491 A JPH09316491 A JP H09316491A JP 8133206 A JP8133206 A JP 8133206A JP 13320696 A JP13320696 A JP 13320696A JP H09316491 A JPH09316491 A JP H09316491A
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surfactant
acid
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Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い漂白力を持ち、しかも貯蔵安定性に極め
て優れた液体漂白剤組成物の提供。 【解決手段】 過酸化水素及び界面活性剤を含有し、組
成物中のハロゲンイオンの含有量が0.2 重量%以下であ
る液体漂白剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体漂白剤組成物に
関するものであり、さらに詳しくは、高い漂白効果を有
し、しかも貯蔵安定性に優れた液体漂白剤組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】漂白剤
は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系
漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色、柄物には使
用できず、また特有の臭いを有していることから、これ
らの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及してい
る。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウム、過ほ
う酸ナトリウムが粉末漂白剤として使用されており、ま
た過酸化水素は液体酸素系漂白剤として使用されてお
り、液体酸素系漂白剤は衣類に直接塗布できるなどの使
いやすさから特に好まれている。
【0003】しかしながら、これら酸素系漂白剤は塩素
系漂白剤に比べて漂白力が低いことから、その改善が求
められており、過酸化水素を用いた液体酸素系漂白剤の
漂白効果を向上させるために、漂白活性化剤を利用する
研究がなされている。例えば特開昭61−230897号公報に
は過酸化水素を含む酸性水溶液中に固体状の漂白活性化
剤を分散させてなる貯蔵安定性に優れ、低温で活性を示
す組成物が開示されている。しかし、この組成物は漂白
活性化剤が分散状態であることから、貯蔵中に漂白活性
化剤が沈澱分離し、商品における外観を著しく損なうも
のであった。さらにこの組成物は、漂白活性化剤が水溶
液中で保存されることにより徐々に分解し、使用時に満
足な漂白力が得られないという問題があった。また、W
O9411475 号では2種の非イオン界面活性剤に漂白活性
化剤であるアセチルクエン酸トリエチルを可溶化させて
安定化した液体漂白剤組成物が開示されている。また、
特開平7−3293号公報では漂白活性化剤であるアルカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸塩を非イオン界面活性剤
に可溶化させて安定化した液体漂白剤組成物が開示され
ている。しかしながら、これらは漂白活性化剤の貯蔵安
定性が満足できるものではなく、保存中に徐々に分解
し、使用時に満足できる漂白力が得られないという問題
があった。
【0004】本発明者らはこれらの欠点を克服するため
に鋭意検討した結果、特開平6−207196号公報及び特開
平7−82592 号公報等に貯蔵安定性に優れ、しかも高い
漂白効果を有する液体漂白剤組成物を開示した。しかし
ながら、これらの液体漂白剤組成物の調製において、使
用する原料により過酸化水素の安定性が著しく低下する
ことが判り、このような課題を克服する必要が生じた。
【0005】従って、本発明が解決しようとする課題
は、高い漂白力を持ち、しかも貯蔵安定性に極めて優れ
た液体漂白剤組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、ハロゲンイオンの含
有量と過酸化水素の安定性に相関があることを見出し、
本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、過酸化
水素及び界面活性剤を含有し、組成物中のハロゲンイオ
ンの含有量が0.2 重量%以下であることを特徴とする液
体漂白剤組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0008】本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素
及び界面活性剤を含有するが、特に下記の(a) 成分を
0.5〜20重量%、(b) 成分を 0.1〜30重量%、及び(c)
成分を0.05〜10重量%含有するものが好ましい。 (a) 成分:過酸化水素 (b) 成分:非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤あ
るいは両性界面活性剤から選ばれた少なくとも1種の界
面活性剤 (c) 成分:一般式(1) で表される漂白活性化剤
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、 Rはエステル基、アミド基あるい
はエーテル基で中断していてもよい総炭素数5〜19のア
ルキル基又はアルケニル基を示し、 Yは式−SO3M又は−
COOMで表される基を示す。ここで Mは H、アルカリ金属
又はアルカリ土類金属を示す。〕 本発明の(b) 成分は非イオン界面活性剤、カチオン界面
活性剤あるいは両性界面活性剤から選ばれた少なくとも
1種の界面活性剤であるが、非イオン界面活性剤として
は、一般式(2) で表される化合物が好ましい。
【0011】R1-(OA)n-OB (2) 〔式中、R1は炭素数6〜20、好ましくは8〜18、より好
ましくは8〜14の直鎖アルキル基又はアシル基であり、
Aはエチレン又は分岐していてもよいプロピレン基であ
り、好ましくはエチレン基である。また、nは2〜20、
好ましくは2〜15、より好ましくは3〜15の数を示し、
さらに Bは H又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、好
ましくは Hあるいはメチル基である。〕 このような非イオン界面活性剤の好ましい具体例として
は以下の化合物が挙げられる。
【0012】 C8H17-(OC2H4)p-OH C10H21-(OC2H4)p-OH C12H25-(OC2H4)p-OH C14H29-(OC2H4)p-OH C16H33-(OC2H4)p-OH C18H37-(OC2H4)p-OH C8H17-(OC2H4)p-OCH3 C10H21-(OC2H4)p-OCH3 C12H25-(OC2H4)p-OCH3 C14H29-(OC2H4)p-OCH3 C16H33-(OC2H4)p-OCH3 C18H37-(OC2H4)p-OCH3 C7H15CO-(OC2H4)p-OH C9H19CO-(OC2H4)p-OH C11H23CO-(OC2H4)p-OH C13H27CO-(OC2H4)p-OH C15H31CO-(OC2H4)p-OH C17H35CO-(OC2H4)p-OH C7H15CO-(OC2H4)p-OCH3 C9H19CO-(OC2H4)p-OCH3 C11H23CO-(OC2H4)p-OCH3 C13H27CO-(OC2H4)p-OCH3 C15H31CO-(OC2H4)p-OCH3 C17H35CO-(OC2H4)p-OCH3 ここでpは2〜20の数を示す。
【0013】本発明の(b) 成分として使用されるカチオ
ン界面活性剤としては、一般式(3)で表される化合物が
好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】〔式中、R2〜R5は、これらの内少なくとも
1種が炭素数8〜20、好ましくは8〜18、より好ましく
は10〜16のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、残
りが炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基ある
いはヒドロキシアルキル基を示す。また、R6は炭素数1
〜14、好ましくは1〜12のアルキル基を示すか、炭素数
1〜10、好ましくは1〜5のアルキル基で置換されてい
てもよいアリール基を示す。また、 T- は−OSO3 - 、−
COO- 又は−SO3 - を示し、好ましくは−OSO3 - であ
る。〕 一般式(3) で表される化合物の具体例としては以下の化
合物が挙げられる。
【0016】
【化4】
【0017】〔式中、hは10〜18の整数である。〕
【0018】
【化5】
【0019】〔式中、i及びjは10〜18の整数であり、
同一でも異なっていてもよい。〕
【0020】
【化6】
【0021】〔式中、k及びeは10〜18の整数であ
る。〕
【0022】
【化7】
【0023】〔式中、f及びgは10〜18の整数であり、
同一でも異なっていてもよい。〕 本発明の(b) 成分として使用される両性界面活性剤とし
ては、一般式(4) で表される化合物が好ましい。
【0024】
【化8】
【0025】〔式中、R7〜R9は、これらの内少なくとも
1種が炭素数8〜20、好ましくは8〜18、より好ましく
は10〜16のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、残
りが炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基ある
いはヒドロキシアルキル基を示す。また、 R10はヒドロ
キシル基を有していてもよい炭素数1〜5、好ましくは
1〜3のアルキレン基を示す。また、 Z- は−OSO3 -
−COO- 又は−SO3 - を示し、好ましくは−COO- 又は−S
O3 - である。〕 一般式(4) で表される化合物の具体例としては、以下の
化合物が挙げられる。
【0026】
【化9】
【0027】〔式中、qは10〜18の数を示す。〕 本発明の液体漂白剤組成物は、(c) 成分として、前記一
般式(1) で示される漂白活性化剤を含有することが好ま
しい。一般式(1) において、R はエステル基、アミド基
あるいはエーテル基で中断していてもよい総炭素数5〜
19のアルキル基又はアルケニル基を示すが、炭素数7〜
18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数7
〜14のアルキル基又はアルケニル基が更に好ましく、特
にアルキル基が好ましい。Y は式−SO3M又は−COOMで表
される基、M は H、アルカリ金属又はアルカリ土類金属
を示すが、Y が−SO3Mの場合は MはNa, K 等のアルカリ
金属、特にNaが好ましく、Y が−COOMの場合は MはH が
好ましい。
【0028】一般式(1) で表される漂白活性化剤の具体
例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0029】
【化10】
【0030】〔一連の式中、bは7〜17の数を示し、c
は8〜18の数を示す。〕 本発明では上記 (a)〜(c) 成分を含有する液体漂白剤組
成物が好ましいが、これらの中で (b)成分及び (c)成分
には製造上ハロゲンイオンが含まれる場合が多い。この
ようなハロゲンイオンが液体漂白剤組成物に混入すると
貯蔵中に過酸化水素の分解を促進させ、漂白効果を低下
させるばかりか、容器の膨れや破裂を引き起こす。この
ようなハロゲンイオンの過酸化水素分解は下記式で表さ
れるような反応で触媒的に進むことが推察される。
【0031】
【化11】
【0032】(式中、X- はハロゲンイオンを示す。) このため本発明の液体漂白剤組成物中のハロゲンイオン
の含有量は 0.2重量%以下であることが必要であり、好
ましくは0.05重量%以下、更には実質的にハロゲンイオ
ンが存在しないことが好ましい。
【0033】本発明において液体漂白剤組成物中のハロ
ゲンイオン含有量を低減化させるために種々の公知の方
法が採用されるが、特に原料からハロゲンイオンを除去
することが好ましい。例えばカチオン界面活性剤は、通
常ハロゲン化アルキルにより4級化されるが、本発明に
おいて、 (b)成分としてはこのようなカチオン界面活性
剤は使用することができない。このため本発明に使用す
るカチオン界面活性剤は、ジアルキル硫酸やエチレンオ
キシドやプロピレンオキシドなどのエポキシ化合物によ
り4級化したものを用いる。また両性界面活性剤につい
てもハロゲン化アルキルスルホン酸塩、ハロゲン化アル
キルカルボン酸(塩)などを原料として使用するが、こ
のような両性界面活性剤にはハロゲン化ナトリウムなど
が混入する。そこで本発明で使用する両性界面活性剤で
は通常知られている公知の方法、例えば電気透析や再結
晶などの方法でハロゲン化合物を除去して使用する。
【0034】さらに本発明の (c)成分で使用する漂白活
性化剤は通常脂肪酸クロリドとフェノールスルホン酸塩
やフェノールカルボン酸(塩)との反応で製造される
が、この場合もハロゲン化合物が混入する。このため本
発明で使用する (c)成分は再結晶などの公知の精製法で
ハロゲン化合物を除去して使用する必要がある。
【0035】本発明の液体漂白剤組成物中の各成分の含
有量は、ハロゲンイオンの含有量が0.2 重量%以下であ
ること以外は特に限定されないが、 (a)成分の過酸化水
素の含有量は十分な漂白効果を得るためには 0.5重量%
以上が好ましく、貯蔵安定性の面から20重量%以下が好
ましい。特に好ましくは 0.5〜10重量%、より好ましく
は1〜6重量%である。また、 (b)成分の界面活性剤の
含有量は、貯蔵安定性の面から 0.1重量%以上が好まし
く、粘度の上昇を抑えて取り扱いやすくするためには30
重量%以下が好ましい。特に好ましくは 0.1〜20重量
%、より好ましくは 0.3〜20重量%である。さらに、
(c)成分の漂白活性化剤の含有量は、十分な漂白性能を
得るために0.05重量%以上が好ましく、沈殿が形成せず
可溶化でき、商品としての外観を著しく損なわないため
には10重量%以下が好ましい。特に好ましくは0.1 〜5
重量%、より好ましくは 0.1〜3重量%である。
【0036】本発明ではこのような組成物を形成させる
ことにより、貯蔵安定性に優れ、しかも高い漂白効果を
持つ液体漂白剤組成物を提供することができる。
【0037】さらに本発明の液体漂白剤組成物には、
(d) 成分として金属イオン封鎖剤を配合することができ
る。金属イオン封鎖剤としては、 (1) フィチン酸等のリン酸系化合物又はこれらのアルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしく
はアルカノールアミン塩 (2) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,1,2 −ト
リホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホス
ホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2 −トリホスホン酸、
エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −ジホスホン酸、メ
タンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸又はこれらの
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩
もしくはアルカノールアミン塩 (3) アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アコニット
酸、メタクリル酸、フマル酸、2−ヒドロキシアクリル
酸、シトラコン酸等のホモポリマーあるいはこれらの2
種以上のコポリマーであり、平均分子量が 500〜100000
で、これらのカルボキシル基の一部又は全部がアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又はアル
カノールアミン塩になっていてもよいポリカルボン酸類 (4) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホ
スホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホ
スホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はこれらのア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩も
しくはアルカノールアミン塩 (5) アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミ
ノ酸又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩 (6) ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエー
テルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、
トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミ
ノポリ酢酸又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類
金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩 (7) ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメ
チルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ
酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボ
キシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有
機酸又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩 (8) ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしく
はアルカノールアミン塩 等が挙げられる。これらの中で上記(2) 、(3) 、(6) 及
び(8) からなる群より選ばれる少なくとも1種が好まし
く、上記(2) からなる群より選ばれる少なくとも一種が
さらに好ましい。このような金属イオン封鎖剤の量は、
本発明の液体漂白剤組成物に対し、0.0005〜5.0 重量%
が好ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。
【0038】本発明の液体漂白剤組成物は、上記成分の
他に通常添加される公知の成分を添加することができ
る。例えば、ビルダーとして、硫酸塩、炭酸塩、重炭酸
塩、珪酸塩、燐酸塩などの水溶性無機ビルダー等を用い
ることができる。また、過酸化物あるいは過酸化水素付
加体の安定剤として公知の硫酸マグネシウム、珪酸マグ
ネシウム、ケイフッ化マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウムなどのマグネシウム塩及び珪酸
ソーダのような珪酸塩類を用いることができる。さらに
必要に応じてカルボキシメチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレングリコールのような再汚染防
止剤などを添加することができる。
【0039】本発明の液体漂白剤組成物は、基本的には
過酸化水素及び界面活性剤、又は上記(a) 成分〜(c) 成
分、又は(a) 成分〜(d) 成分を、水中に溶解又は分散さ
せたものであるが、低温での液の安定化及び凍結復元性
を改善したり、高温での液分離を防止する目的でハイド
ロトロープ剤を配合しても差し支えない。このようなハ
イドロトロープ剤としては、一般的には、トルエンスル
ホン酸塩、キシレンスルホン酸塩などに代表される短鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。ハイド
ロトロープ剤は本発明の液体漂白剤組成物中0〜30重量
%程度配合することができる。
【0040】また、本発明の液体漂白剤組成物には、さ
らに種々の化合物を含有させることができる。例えば、
過酸化水素の安定化剤として知られているリン酸、バル
ビツール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシキノリンや
フェナセチンなどに代表されるアミノポリカルボン酸
類、及び、DL−α−トコフェロール、没食子酸誘導
体、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6 −
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)な
どを添加することができる。これらの安定化剤の添加量
は過酸化水素の濃度にもよるが、本発明の組成物中に通
常0〜5重量%程度、好ましくは0.01〜3重量%含有さ
せるのがよい。
【0041】さらに、本発明の液体漂白剤組成物は、変
褪色防止剤として公知の物質を含むことができる。この
ような物質としては、フェニルアラニン、ヒスチジン、
リジン、チロシン、メチオニン等のアミノ酸及びアミノ
酸塩類、及びヒドロキシイミノジ酢酸等のアミノ又はイ
ミド化合物、さらにはアクリロニトリルと第四級アンモ
ニウム基を有するアクリロニトリルと共重合可能なモノ
マーの一種又は二種以上とのコポリマー等である。な
お、アミノ酸には光学異性体が存在するが、本発明の効
果においては光学異性体は関与しない。従って、化学的
に合成したアミノ酸を使用することも可能である。ま
た、本発明の液体漂白剤組成物には、白物繊維に対する
漂白効果を増すために蛍光増白剤として、チノパール(T
inopal) CBS〔チバ・ガイギー(Ciba-Geigy)社製〕、
チノパールSWN〔チバ・ガイギー社製〕やカラー・イ
ンデックス蛍光増白剤28,40,61,71などのよ
うな蛍光増白剤を0〜5重量%添加しても良い。
【0042】更に、本発明の液体漂白剤組成物には、組
成物の粘度を高め使い勝手を向上させる目的で増粘剤を
0〜20重量%添加することが可能である。増粘剤として
は、一般的には、カルボキシメチルセルロース誘導体、
メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースといっ
た合成高分子、キサンタンガム、グアーガム、ケルザン
といった天然高分子、モンモリロナイト、ビーガムとい
った水膨潤性粘土鉱物などが用いられる。
【0043】また、本発明の液体漂白剤組成物には、さ
らに、染料や顔料のような着色剤、香料、シリコーン
類、殺菌剤、紫外線吸収剤、無機電解質(例えばNa2S
O4)等の種々の微量添加物を適量(各々0〜約2重量%
程度)配合することができる。なお、染料としては、酸
性溶液で耐過酸化水素性を有する酸性染料が特に好まし
い。また、本発明組成物において、漂白性能を向上させ
るため、従来公知の酵素(セルラーゼ、アミラーゼ、プ
ロテアーゼ、リパーゼ等)を必要に応じ、配合すること
ができる。
【0044】本発明の液体漂白剤組成物のpHは6以
下、好ましくは 3.5以下とすることが望ましい。pHを
調整するためには、硫酸、リン酸のような無機酸や、ト
ルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のような有機酸
を使用したり、前述の金属イオン封鎖剤を酸の形で添加
したり、必要に応じて水酸化ナトリウムや水酸化カリウ
ムのような苛性アルカリを用いて調整するのが良い。ま
た、本発明の液体漂白剤組成物は、従来公知の衣料用洗
剤と混合して使用することもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、優れた貯蔵安定性を有
し、しかも高い漂白効果を示す液体漂白剤を提供するこ
とができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0047】実施例1〜8及び比較例1〜4 (a) 成分として過酸化水素、(b) 成分として下記に示す
(b-1) 〜(b-7)(これらはいずれも電気透析法によりCl含
量を有効分に対し0.2 重量%まで低減化させた)、(c)
成分として(c-1) 〜(c-4)(これらはいずれも精製してCl
含量を有効分に対し0.2 重量%まで低減化させた)、
(d) 成分として(d-1) を用い、更に比較成分として、
(b'-1)〜(b'-2)(これらは脱NaClを行っていないため有
効分に対し10重量%のClを含有)、及び(c'-1)〜(c'-2)
(これらはいずれも精製していないため有効分に対して
13重量%のClを含有)を用い、表1及び表2に示す配合
組成で液体漂白剤組成物を調製した。
【0048】得られた液体漂白剤組成物について、それ
ぞれの漂白性能、貯蔵安定性及びボトル外観を下記方法
で測定した。結果を表1及び表2に示す。なお、表1及
び表2に示す配合組成は 0.5N硫酸水溶液によりpHを表
1及び表2に示すpHに調整した。
【0049】
【化12】
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】<貯蔵安定性の評価法>表1及び表2に示
す条件下で液体漂白剤組成物を貯蔵した後、試料組成物
中の有機過酸を生成する漂白活性化剤の量を測定し、次
式により有効漂白活性化剤残存率を算出した。
【0055】
【数1】
【0056】また、有効酸素残存率を通常のヨードメト
リー法により測定した。
【0057】<漂白性能の測定法>0.0833%市販の弱ア
ルカリ洗剤水溶液2リットルに表1及び表2に示す液体
漂白剤組成物を40ml添加し、下記のように調製した紅茶
汚染布を5枚ずつ15分間浸漬させた。十分水道水ですす
いだ後、乾燥させて次式によって漂白率を算出した。
【0058】紅茶汚染布の漂白率
【0059】
【数2】
【0060】反射率は日本電色工業(株)製 NDR−101D
P で460nm フィルターを使用して測定した。
【0061】紅茶汚染布の調製法 日東紅茶(黄色パッケージ)80gを3リットルのイオン
交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこ
し、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸し
た。そのまま火よりおろし、約2時間程度放置後自然乾
燥させ、洗液に色がつかなくなるまで水洗し、脱水、プ
レス後、10cm×10cmの試験片とし、実験に供した。
【0062】<ボトル外観の評価法>表1及び表2に示
す液体漂白剤組成物を市販の液体漂白剤のボトル(花王
製ハイター 600mlボトルを内容物を抜き、中性洗剤で洗
浄後、イオン交換水で3回水洗し、乾燥させたもの)に
600ml入れ、表1及び表2に示す条件下で貯蔵後、ボト
ル外観を下記の基準で評価した。
【0063】 1…全く変化なし 2…やや膨れているが使用上問題なし 3…膨れが見られる 4…著しく膨れる 5…破裂した
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 和義 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化水素及び界面活性剤を含有し、組
    成物中のハロゲンイオンの含有量が0.2 重量%以下であ
    ることを特徴とする液体漂白剤組成物。
  2. 【請求項2】 下記の(a) 成分を 0.5〜20重量%、(b)
    成分を 0.1〜30重量%、及び(c) 成分を0.05〜10重量%
    含有する請求項1記載の液体漂白剤組成物。 (a) 成分:過酸化水素 (b) 成分:非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤あ
    るいは両性界面活性剤から選ばれた少なくとも1種の界
    面活性剤 (c) 成分:一般式(1) で表される漂白活性化剤 【化1】 〔式中、 Rはエステル基、アミド基あるいはエーテル基
    で中断していてもよい総炭素数5〜19のアルキル基又は
    アルケニル基を示し、 Yは式−SO3M又は−COOMで表され
    る基を示す。ここで Mは H、アルカリ金属又はアルカリ
    土類金属を示す。〕
  3. 【請求項3】 ハロゲンイオンの含有量が0.05重量%以
    下である請求項1又は2記載の液体漂白剤組成物。
  4. 【請求項4】 (d) 成分として金属封鎖剤を含有する請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の液体漂白剤組成物。
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