JP3330216B2 - 液体漂白剤組成物 - Google Patents

液体漂白剤組成物

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JP3330216B2
JP3330216B2 JP00929494A JP929494A JP3330216B2 JP 3330216 B2 JP3330216 B2 JP 3330216B2 JP 00929494 A JP00929494 A JP 00929494A JP 929494 A JP929494 A JP 929494A JP 3330216 B2 JP3330216 B2 JP 3330216B2
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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/39Organic or inorganic per-compounds
    • C11D3/3947Liquid compositions

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体漂白剤組成物に関す
るものであり、更に詳しくは貯蔵安定性に優れた過酸化
水素と反応して有機過酸を生成する漂白活性化剤を配合
した液体漂白剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】漂白剤
には塩素系漂白剤と酸素系漂白剤があるが、塩素系漂白
剤は使用できる繊維に制限があり、また色、柄物には使
用できず、さらに独特の匂いを有していることなどか
ら、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及
しはじめている。
【0003】この酸素系漂白剤としては、過炭酸ナトリ
ウム、過ほう酸ナトリウムが漂白性能および安定性など
の面から特に利用されている。しかしながら、これらの
酸素系漂白剤は塩素系漂白剤にくらべて漂白力が弱く、
各種漂白活性化剤が併用されている。これら漂白活性化
剤としては、例えば、グルコースペンタアセテート(G
PAC) 等に代表されるO−アセチル化物、テトラアセ
チルエチレンジアミンに代表されるN−アシル化物、無
水マレイン酸等に代表される酸無水物等が挙げられる。
さらに、本発明者らは特開昭63−233969号公報、特開昭
63−315666号公報、特開昭64−68347 号公報等に開示さ
れているように、過酸化水素と反応して第4級アンモニ
ア基を有する有機過酸を生成する化合物が漂白活性化剤
として極めて優れていることを見出した。さらに、陰イ
オン基を有する有機過酸前駆体の例が特公昭63−12520
号公報に開示されている。即ち、親油性アルカノイル基
を有し、親水性及び疎水性のいずれの汚れにも効果のあ
る漂白活性化剤として、アルカノイルオキシ−p−ベン
ゼンスルホン酸ナトリウム(特公昭63−12520 号)、グ
リコラートエステル過酸前駆体(特開昭63−152696号)
あるいはトリメチル−(2−アルカノイルオキシエチ
ル)−塩化アンモニウム(特開昭61−179300号)などが
開示されている。しかしアルカノイルオキシ−p−ベン
ゼンスルホン酸ナトリウムやグリコラートエステル過酸
前駆体では漂白中にp−フェノールスルホン酸ナトリウ
ムなどが副生し、生成した有機過酸を分解することやト
リメチル−(2−アルカノイルオキシエチル)−塩化ア
ンモニウムではカチオンであることからアニオン系の洗
剤とコンプレックスを形成し漂白活性が低下するなどの
問題がある。
【0004】また、これらの活性化剤は、洗濯浴中ある
いは漂白浴中で過炭酸ナトリウムまたは過ほう酸ナトリ
ウムなどの無機過酸化物と反応し、漂白活性種である過
酢酸を生成する。過酢酸は水溶性が高いことから親水性
の汚れに対しては効果はあるが疎水性の汚れに対しては
効果が小さいという問題がある。また、上記漂白活性化
剤のアセチル基を親油性のアルカノイル基に変更した場
合、洗濯あるいは漂白といった穏和な条件では有機過酸
の生成が非常に少なく、漂白活性化剤として使用できな
い。
【0005】さらに、これら漂白活性化剤は、洗浄条件
のような比較的マイルドな条件においても過酸化水素と
反応して有機過酸を生成する化合物であり、このため過
酸化水素に対しても一般的に不安定である。この理由か
ら、通常これら漂白活性化剤を液体漂白剤組成物の成分
として使用することは困難であり、乾燥状態を保つため
に固体状過酸塩とこれら漂白活性化剤の乾燥粒子との混
合物として使用されるのが一般的である。
【0006】また、有機過酸を生成する漂白活性化剤を
配合した液体漂白剤組成物として特開昭62−230897号公
報には過酸化水素を含む酸性水溶液中に固体状の漂白活
性化剤を分散させてなる貯蔵安定性に優れ、低温で活性
を示す組成物が開示されている。しかし、この組成物は
漂白活性化剤が分散状態であることから、貯蔵中に漂白
活性化剤が沈澱分離し、商品における外観を著しく損な
うものであった。さらに、この組成物には、漂白活性化
剤が水溶液中に保存されることにより、徐々に分解し、
使用時に満足な漂白力が得られないという問題があっ
た。
【0007】従って、本発明が解決しようとする課題
は、アルカリ性だけでなく、中性又は酸性条件下におい
ても高い漂白性能を示し、且つ貯蔵安定性が極めて優れ
た液体漂白剤組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、特定構造の第4級
アンモニウム塩又は第3級アミンを使用することによ
り、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成
した。即ち、本発明は、下記(a) 成分 0.3〜30重量%、
(b) 成分 0.1〜20重量%(c) 成分 0.5〜20重量%及び
を含有し、(b)成分と(c)成分との重量比が〔(b) 成
分〕/〔(c) 成分〕=1/50〜5/1であり、pHが6
以下であることを特徴とする液体漂白剤組成物を提供す
るものである。 (a) 成分:過酸化水素 (b) 成分:過酸化水素と反応して有機過酸を生成する漂
白活性化剤 (c) 成分:一般式(1) で表される化合物もしくは一般式
(2) で表される化合物又はこれらの混合物
【0009】
【化3】
【0010】〔式中、 R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基もしく
はアルケニル基を示すか、又は炭素数1〜7のアルキル
基で置換されたアリール基を示すか、又はベンジル基を
示す。 R2:炭素数1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基を
示すか、炭素数1〜7のアルキル基で置換していてもよ
いアリール基を示すか、又は−(AO)n−Hで表される基を
示す。ここでAは後で定義する基、nは2〜30の数を示
す。 R3:炭素数1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基を
示すか、炭素数1〜7のアルキル基で置換していてもよ
いアリール基を示すか、又は−(AO)p−Hで表される基を
示す。ここでAは後で定義する基、pは2〜30の数を示
す。 A :炭素数2〜3のアルキレン基を示す。 m :2〜30の数を示す。 Y-:陰イオン基を示す。〕
【0011】
【化4】
【0012】〔式中、R1,R2,A ,m :前記の意味を示
す。〕 以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】〔(b) 成分〕本発明の(b) 成分は漂白活性
化剤であり、使用する漂白活性化剤としては特に限定さ
れないが、下記一般式(3) 又は(4) で表される化合物が
好ましい。
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、 R4:炭素数1〜20のアルキル基もしくはアルケニル基を
示すか、又は炭素数1〜20のアルキル基で置換されてい
てもよいアリール基を示す。 L :陰イオン性基を含む脱離基を示す。 e :0又は1を示す。〕
【0016】
【化6】
【0017】〔式中、 R5:直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜18のアルキル基又はア
ルケニル基を示し、好ましくは直鎖又は分岐鎖の炭素数
1〜14のアルキル基を示す。 R6,R7:ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜
5のアルキル基を示す。
【0018】
【化7】
【0019】ここで、h は1〜12の数を示し、より好ま
しくは hは1〜5の数を示す。 f,g:それぞれ0又は1を示し、f=0のとき g=0であ
り、f=1のとき g=1である。 −(連結基)−:2価の基を示す。 L,e:前記の意味を示す。〕前記一般式(3) 又は(4) に
おいて、L 基の例としては例えば次のものが挙げられ
る。
【0020】
【化8】
【0021】〔式中、 M :水素原子又は陽イオン基を示す。陽イオン基は例え
ばアルカリ金属(ナトリウム、カリウム)イオン、アン
モニウムイオン等である。
【0022】R8:直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜12のアル
キレン基を示す。〕 前記一般式(4) における−(連結基)−で示される2価の
基は特に限定されるものではないが、例えば直鎖もしく
は分岐鎖のアルキレン基、シクロアルキレン基、フェニ
レン基、アルキレンフェニレン基又はオキシアルキレン
基(−CH2CH2O−等) 等が挙げられる。
【0023】一般式(3) 又は(4) で表される漂白活性化
剤として、さらに好ましい化合物としては、例えば次の
ようなものが挙げられる。
【0024】
【化9】
【0025】〔式中、q :1〜5の数を示す。〕 〔(c) 成分〕本発明組成物の(c) 成分として上記一般式
(1) で表される化合物もしくは一般式(2) で表される化
合物又はこれらの混合物が使用される。この場合におい
て、陰イオン基 Y- の例としてはハロゲン(Cl-,Br-)
イオン、CH3SO4 - ,C2H5SO4 -等が挙げられる。これらの
化合物の中で好ましい化合物としては、例えば次のよう
なものが挙げられる。
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】〔(d) 成分〕本発明の液体漂白剤組成物に
は、更に(d) 成分として下記(i)〜(ii)からなる群
より選ばれる少なくとも1種(但し、前記一般式(1) 及
び(2) に該当するものを除く。)の界面活性剤を配合す
ることができる。 (i)直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜24のアルキル基又は
アルケニル基を少なくとも1個有する界面活性剤。 (ii)炭素数8〜24のアルキル基で置換されたアリール
基を少なくとも1個有する界面活性剤。
【0029】本発明に使用される界面活性剤としては、
上記(i)又は(ii)の条件を満足する非イオン性界面
活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からな
る群より選ばれる1種又は2種以上が望ましい。これら
の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又
はアルケニル硫酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、ア
ルカンスルホン酸塩類、飽和又は不飽和脂肪酸塩類、ア
ルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩類、α−ス
ルホ脂肪酸塩類又はα−スルホ脂肪酸エステル類、ポリ
オキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル類、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、高級脂
肪酸アルカノールアミド類又はそのアルキレンオキサイ
ド付加物、ショ糖脂肪酸エステル類、アミンオキサイド
類、アルキルグルコシド類、スルホベタイン類、カルボ
ベタイン類等が挙げられる。
【0030】これらの中でも、特に下記一般式(5) で表
されるポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニ
ル)エーテル、もしくは下記一般式(6) で表されるスル
ホベタイン又はカルボベタイン又はその混合物が好まし
い。 R9O(QO)rH (5) 〔式中、 R9:直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜24のアルキル基又はア
ルケニル基を示す。 Q :炭素数2〜3のアルキレン基を示す。 r :1〜30の数を示す。〕
【0031】
【化12】
【0032】〔式中、 R10:直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜24のアルキル基もし
くはアルケニル基を示すか、又は炭素数8〜24のアルキ
ル基で置換されたアリール基を示す。 R11,R12:ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1
〜5のアルキル基を示す。 R13:ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜5
のアルキレン基を示す。 T :−NHCO−基、−CONH−基、−COO−基又は−OCO−基
を示す。 E :炭素数1〜5のアルキレン基を示す。 Z :−COO- 基又は−SO3 - 基を示す。 a,b:それぞれ0又は1を示し、a=b=0又はa=b
=1である。〕 この中で好ましいスルホベタイン又はカルボベタインを
挙げれば次の通りである。
【0033】
【化13】
【0034】〔液体漂白剤組成物〕本発明組成物におい
て、(a) 成分は組成物中 0.3〜30重量%、好ましくは
0.5〜20重量%配合される。(b) 成分は組成物中 0.1〜2
0重量%、好ましくは 0.5〜10重量%配合される。(c)
成分は組成物中 0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量
%配合される。この場合において、(b) 成分と(c) 成分
との重量比は、〔(b)成分〕/〔(c) 成分〕=1/50〜
5/1である。本発明組成物中の(a) 成分の配合量が
0.3重量%未満の場合は十分な漂白性能得ることができ
ない。一方、30重量%を超える場合は過酸化水素そのも
のの保存安定性が不安定となるため危険である。また
(b) 成分の配合量が 0.1重量%未満の場合は十分な漂白
性能を得ることができない。一方、20重量%を超える場
合は色、柄物について漂白処理した場合、繊維の染顔料
を脱色する傾向がある。また(c) 成分の配合量が 0.5重
量%未満の場合は(b) 成分の貯蔵安定性が悪くなる。一
方、20重量%を超える場合は繊維に対する再汚染性の問
題がある。そして(b)成分と(c) 成分の重量比〔(b) 成
分〕/〔(c) 成分〕が1/50未満の場合、十分な漂白性
能か得られないうえ、更には再汚染性の問題がある。一
方、5/1を超える場合は(b) 成分の貯蔵安定性が悪く
なる。また、(d) 成分は組成物中0.01〜15重量%配合さ
れるのが好ましく、さらに好ましくは0.05〜10重量%配
合される。
【0035】本発明では過酸化水素以外に水溶液中で過
酸化水素を発生する化合物も使用することができる。具
体的には、過炭酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム・過酸化水素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化
水素付加物、尿素・過酸化水素付加物、または4Na2SO4
・2H2O2・NaCl、過ほう酸ナトリウム一水化物、過ほう
酸ナトリウム四水化物、過酸化ナトリウム、過酸化カル
シウム等が例示される。このなかで特に過炭酸ナトリウ
ム、過ほう酸ナトリウム一水化物、過ほう酸ナトリウム
四水化物が好ましい。
【0036】本発明の液体漂白剤組成物は、上記必須成
分の他に通常添加される公知の成分を添加することがで
きる。例えばビルダーとして、硫酸塩、炭酸塩、重炭酸
塩、ケイ酸塩、リン酸塩等の水溶性無機ビルダー、ゼオ
ライト等の水不溶性無機ビルダーの他、エチレンジアミ
ン四酢酸塩、ニトリロトリ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸
塩等の有機ビルダーを用いることができる。また過酸化
物あるいは過酸化水素付加体の安定剤として公知の硫酸
マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、塩化マグネシウ
ム、ケイフッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウムなどのマグネシウム塩およびケイ酸ソー
ダのようなケイ酸塩類を用いることができる。さらに必
要に応じてカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン、ポリエチレングリコールのような再汚染防止
剤、アルキル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル
エーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−
オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸石鹸などの陰イオ
ン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、高級
脂肪酸のモノあるいはジエタノールアミド、アミンオキ
シドなどの非イオン界面活性剤、ベタインなどの両性界
面活性剤、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セル
ラーゼなどの酵素、蛍光増白剤、染料、顔料、香料など
を添加することができる。また、本発明の漂白剤組成物
は、従来公知の衣料用洗剤と混合して使用することもで
きる。
【0037】本発明の液体漂白剤組成物は、基本的には
上記(a) 〜(c) 成分あるいは(a) 〜(d) 成分を、水中に
溶解又は分散させたものであるが、低温での液の安定化
及び凍結復元性を改善したり、高温での液分離を防止す
る目的でハイドロトロープ剤を配合しても差し支えな
い。このようなハイドロトロープ剤としては、一般的に
は、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩など
に代表される短鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、エタ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ヘキシレングリコール、グリセリン等に代表されるアル
コールおよび多価アルコール等が挙げられる。
【0038】さらに本発明においては、所望により、キ
レート剤を配合することができる。キレート剤として
は、 (1) フィチン酸等のリン酸系化合物又はこれらのアルカ
リ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 (2) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,1,2 −ト
リホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホス
ホン酸およびその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2 −
トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −
ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホ
ン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (3) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホ
スホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホ
スホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はこれらのア
ルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 (4) アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミ
ノ酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (5) ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエー
テルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、
トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミ
ノポリ酢酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカ
ノールアミン塩 (6) ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメ
チルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ
酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボ
キシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有
機酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (7) ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカ
リ金属塩又はアルカノールアミン塩 (8) アミノポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのア
ルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、又はポリ
エチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)もしく
はそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 等が挙げられる。これらの中で上記(2) 、(5) 、(6) 、
(7) から選ばれる少なくとも一種が好ましい。このキレ
ート剤の配合量は、液体漂白剤組成物に対し、0.0005〜
5重量%、好ましくは0.01〜1重量%が望ましい。
【0039】また、本発明の液体漂白剤組成物において
は、さらに、種々の化合物を含有させることができる。
例えば過酸化水素の安定化剤として知られているリン
酸、バルビツール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシキ
ノリンやフェナセチンなどに代表されるアミノポリカル
ボン酸類、及び、DL−α−トコフェロール、没食子酸
誘導体、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,
6 −ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BH
T)などを添加することができる。これらの安定化剤の
添加量は過酸化水素の濃度にもよるが通常0〜5重量%
程度、好ましくは0.01〜3重量%がよい。
【0040】さらに、本発明において、変褪色防止剤と
して公知の物質を含むことができる。このような物質と
しては、フェニルアラニン、ヒスチジン、リジン、チロ
シン、メチオニン等のアミノ酸およびアミノ酸塩類、お
よびヒドロキシイミノジ酢酸等のアミノ又はイミド化合
物、さらには、アクリロニトリルと第四級アンモニウム
基を有するアクリロニトリルと共重合可能なモノマーの
1種又は2種以上とのコポリマー等である。なお、アミ
ノ酸には光学異性体が存在するが、本発明の効果におい
ては光学異性体は関与しない。従って、化学的に合成し
たアミノ酸を使用することも可能である。
【0041】白物繊維に対する漂白効果を増すために蛍
光増白剤として、チノパール(Tinopal)CBS〔チバ・
ガイギー(Ciba-Geigy) 社製〕、チノパール(Tinopal)
SWN〔チバ・ガイギー(Ciba-Geigy) 社製〕や、カラ
ー・インデックス蛍光増白剤28,40,61,71などのよう
な蛍光増白剤を0〜5重量%添加しても良い。
【0042】本発明においては組成物の粘度を高め使い
勝手を向上させる目的で増粘剤を0〜20重量%添加する
ことが可能である。このような増粘剤は、一般的には、
ポリアクリル酸塩、アクリル酸マレイン酸共重合体、カ
ルボキシメチルセルロース誘導体、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロースといった合成高分子、キサ
ンタンガム、グアーガム、ケルザンといった天然高分
子、モンモリロナイト、ビーガムといった水膨潤性粘土
鉱物などである。又、特開平1−319600号公報に記載さ
れているような、両性界面活性剤とアニオン界面活性剤
を組み合わせることで粘弾性レオロジー特性を持たせる
ことも可能である。
【0043】又、本発明にはさらに、染料や顔料のよう
な着色剤、香料、シリコーン類、殺菌剤、紫外線吸収
剤、無機電解質等の種々の微量添加物を適量(各々0〜
約2重量%程度)配合することができる。なお、染料と
しては、酸性溶液で耐過酸化水素性を有する酸性染料が
特に好ましい。又、本発明において、漂白性能を向上さ
せるため、従来公知の酵素(セルラーゼ、アミラーゼ、
プロテアーゼ、リパーゼ等)を必要に応じ、配合するこ
とができる。
【0044】本発明の液体漂白剤組成物のpHは6以下、
好ましくは 3.5以下とすることが望ましい。pHを調整す
るためには、硫酸、リン酸のような無機酸や、トルエン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸のような有機酸を使用
したり、前述のキレート剤やアニオン界面活性剤を酸の
形で添加したり、必要に応じて水酸化ナトリウムや水酸
化カリウムのような苛性アルカリを用いて調整するのが
良い。また、本発明の液体漂白剤組成物は、硫酸、塩酸
及びリン酸、並びにこれらのアルカリ金属塩及びこれら
のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる少なくと
も一種(例えば、NaCl、Na2SO4、H3PO4 等)を0〜5重
量%含有しても差し支えない。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ性条件下だけ
ではなく、中性又は酸性条件下においても高い漂白性能
を示し、且つ貯蔵安定性が極めて優れた液体漂白剤組成
物を提供することができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例にて本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0047】実施例1〜20及び比較例1〜7 (b) 成分として下記式で表される(b−1)〜(b−2)を、
(c) 成分として下記式で表される(c−1)〜(c−5)を、
(d) 成分として下記式で表される(d−1)〜(d−4)を、
(e) 成分として下記式で表される(e−1)を使用して、表
1〜3に示す配合組成で液体漂白剤組成物を調製し、そ
れぞれの漂白効果(漂白率)、貯蔵安定性及び脱色性を
下記方法で測定した。結果を表1〜3に示す。なお、表
1〜3に示す配合組成物は、 0.5N硫酸水溶液によりpH
2に調整した。
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】(1) 貯蔵安定性の評価法 表1〜3に示す条件下で液体漂白剤組成物を貯蔵した
後、試料組成物中の有機過酸を生成する漂白活性化剤の
量を測定し、次式により有効漂白活性化剤残存率(%)
を算出した。
【0051】
【数1】
【0052】(2) 漂白性能の測定法 0.133 %市販洗剤水溶液(pH10.2)2リットルに表1〜
3に示す漂白剤組成物を40ml添加し、下記のように調製
した紅茶汚染布を5枚ずつ15分間浸漬させた。その後、
水道水ですすぎ、乾燥させ、次式によって漂白率を算出
した。なお漂白剤組成物は、貯蔵前のものと、表1〜3
に示す条件で貯蔵したもののそれぞれについて漂白性能
を測定した。紅茶汚染布の漂白率
【0053】
【数2】
【0054】反射率は日本電色工業(株)製 NDR−101D
P で460nm フィルターを使用して測定した。紅茶汚染布の調製法 日東紅茶(黄色パッケージ)80gを3リットルのイオン
交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこ
し、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸し
た。そのまま火よりおろし、約2時間程度放置後自然乾
燥させ、洗液に色がつかなくなるまで水洗し、脱水、プ
レス後、10cm×10cmの試験片とし、実験に供した。
【0055】(3) 脱色試験 シャーレにナフトール染料(下漬け剤;Naphthol AS 、
顕色剤;Fast Red GBase)で染めた木綿布(10cm×10c
m)を用意する。0.133 %市販洗剤液(pH=10.2) の入
った2リットル水溶液に表1〜3に示す漂白剤組成物を
40ml添加し、5枚ずつ30分間浸漬させた。その後水道水
ですすぎ、乾燥させた。この操作を20回繰り返し、脱色
の程度を下記の4段階で評価した。
【0056】 ・全く脱色していない ・・・◎ ・少し薄くなっているが、全く気にならない・・・○ ・部分的に脱色している ・・・△ ・脱色が布全体に広がっている ・・・×
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−179295(JP,A) 特開 平5−65498(JP,A) 特開 平5−65497(JP,A) 特開 平5−65496(JP,A) 特開 平5−39500(JP,A) 特開 平4−345695(JP,A) 特開 平4−332796(JP,A) 特開 平5−311197(JP,A) 特開 平7−33722(JP,A) 特開 平7−34094(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 1/00 - 19/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a) 成分 0.3〜30重量%、(b) 成分
    0.1〜20重量%(c) 成分 0.5〜20重量%及び水を含有
    し、(b)成分と(c)成分との重量比が〔(b) 成分〕/
    〔(c) 成分〕=1/50〜5/1であり、pHが6以下で
    ることを特徴とする液体漂白剤組成物。 (a) 成分:過酸化水素 (b) 成分:過酸化水素と反応して有機過酸を生成する漂
    白活性化剤 (c) 成分:一般式(1) で表される化合物もしくは一般式
    (2) で表される化合物又はこれらの混合物 【化1】 〔式中、 R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基もしく
    はアルケニル基を示すか、又は炭素数1〜7のアルキル
    基で置換されたアリール基を示すか、又はベンジル基を
    示す。 R2:炭素数1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基を
    示すか、炭素数1〜7のアルキル基で置換していてもよ
    いアリール基を示すか、又は−(AO)n−Hで表される基を
    示す。ここでAは後で定義する基、nは2〜30の数を示
    す。 R3:炭素数1〜5のアルキル基もしくはアルケニル基を
    示すか、炭素数1〜7のアルキル基で置換していてもよ
    いアリール基を示すか、又は−(AO)p−Hで表される基を
    示す。ここでAは後で定義する基、pは2〜30の数を示
    す。 A :炭素数2〜3のアルキレン基を示す。 m :2〜30の数を示す。 Y-:陰イオン基を示す。〕 【化2】 〔式中、R1,R2,A ,m :前記の意味を示す。〕
  2. 【請求項2】 更に(d) 成分として下記(i)〜(ii)
    からなる群より選ばれる少なくとも1種(但し、前記一
    般式(1) 及び(2) に該当するものを除く。)の界面活性
    剤を組成物中0.01〜15重量%含有する請求項1記載の液
    体漂白剤組成物。 (i)直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜24のアルキル基又は
    アルケニル基を少なくとも1個有する界面活性剤。 (ii)炭素数8〜24のアルキル基で置換されたアリール
    基を少なくとも1個有する界面活性剤。
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