JP2008007603A - 液体漂白剤製品、および液体漂白剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であり、泥汚れに対する洗浄力と、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性とに優れた液体漂白剤製品、および液体漂白剤組成物を提供する。
【解決手段】過酸化水素、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤および窒素原子を有する界面活性剤を含有し、かつpHが3以下の液体漂白剤組成物が、容器(Y)に収容されてなることを特徴とする液体漂白剤製品。容器(Y)とは、容器本体と、前記容器本体の口元部に装着されると共に、前記容器本体に収容された前記液体漂白剤組成物を注出する第1の注出口が設けられた内側キャップと、前記内側キャップに着脱自在に被せられる計量キャップとを備え、前記計量キャップには、前記内側キャップに被せた状態のまま内部の前記液体漂白剤組成物を注出する第2の注出口が開閉自在に設けられているキャップ付き容器である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体漂白剤製品、および液体漂白剤組成物に関する。
清潔に対する意識は年々高まる傾向にあり、その中、漂白剤組成物が容器に収容されてなる液体漂白剤製品は、広く消費者に受け入れられるようになってきており、その消費量は年々増加している。なかでも、過酸化水素を含有する衣料用酸素系漂白剤製品は、白物の衣料だけではなく、色柄物を含む幅広い衣料に使用できることから、洗濯習慣として毎日の洗濯に使用している消費者も少なくない。また、消費者のなかには、漂白剤製品が従来から汚れの対象としてきた水溶性のシミだけではなく、通常用いる洗剤組成物では洗い落とすことが困難な汚れに対しても漂白剤製品を用いる等、幅広い汚れに対して漂白剤製品の使用を試みている人がいる。
衣料の汚れの中でも、たとえば、泥汚れは非常に落ちにくい汚れである。従来、泥汚れに対応した洗浄剤組成物としては、たとえば、それぞれ特定のキレート剤と分散剤とを含有すると共に、組成物をイオン交換水で希釈し、キレート剤の濃度を1質量%に調整した液の25℃におけるpHが5未満である、前処理洗浄剤として特に好適な泥汚れ用洗浄剤組成物等が提案されている(特許文献1参照)。
一方、消費者の中には、泥汚れを落とす手段として漂白剤製品を使用している人もいる。
ところで、漂白剤製品において、液体の漂白剤製品を使用する消費者は、洗濯の際、液体漂白剤組成物が収容された容器本体に備えられたキャップに、容器本体から注出された液体漂白剤組成物を計り取って洗濯機の槽内に直接液体漂白剤組成物を投入する、いわゆる「洗濯機漂白」といった洗濯方法を行っている。また、前記消費者は、「洗濯機漂白」だけではなく、液体漂白剤組成物を衣料の汚れ部位に予め直接塗布した後、かかる衣料と洗剤組成物とを洗濯機の槽内に入れて洗濯したり、かかる衣料を洗剤組成物と一緒に漬け置いたりすることにより、汚れを一層効果的に落とす工夫も行っている。
従来の液体漂白剤製品を使用して、衣料の汚れ部位に予め直接塗布する方法としては、たとえばキャップを開け、そのキャップを一方の手で持ち、もう一方の手で容器本体を持ちながらキャップに液体漂白剤組成物を注ぎ込み、その後、容器本体を置いて、別の手に汚れの付いた衣料を持ち、その衣料の汚れ部位に塗布する等の方法が一般的である。
特願2004−374542
特許文献1に記載の泥汚れ用洗浄剤組成物によれば、泥汚れに対する洗浄力には優れるものの、漂白剤組成物とは異なり、泥汚れ以外の他の汚れに対する洗浄力が充分ではない。
一方、従来の漂白剤組成物は、水溶性のシミ汚れ、皮脂汚れ、油溶性シミ汚れ等を主な汚れの対象としており、泥汚れに対する洗浄力は充分ではない。
また、前記泥汚れ用洗浄剤組成物に過酸化水素を配合した場合、安定な液体漂白剤組成物を製造することは困難である。
また、上述のような従来の液体漂白剤製品の使用方法は、煩雑で面倒な方法であり、しかも、衣料の汚れ部位の狙ったところに液体漂白剤組成物を行き届かせることができず、無駄になってしまう場合もある。
一方、このような事情を鑑み、塗布専用容器やスプレー型の容器などが開発されている。しかしながら、これらの容器では、キャップによる計量(以下、「キャップ計量」ということがある。)ができず、キャップ計量を望む場合には、別に、キャップ計量が可能な容器を備えた液体漂白剤製品を購入する必要があり、非常に不経済である。
また、従来の液体漂白剤製品を用いて、泥汚れなどが付着した衣料に該液体漂白剤製品の容器の一部を直接接触させて塗布する場合、使用性は良好である。しかしながら、容器の衣料との接触部から泥汚れが混入し、その混入した泥汚れに含まれる金属イオンにより、経時保存で液体漂白剤組成物に配合されている過酸化水素が分解してガス(酸素ガス)が発生し、容器が膨らむことによる破裂が生じる恐れがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であり、泥汚れに対する洗浄力と、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性とに優れた液体漂白剤製品、および液体漂白剤組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
すなわち、本発明は、過酸化水素(A)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)および窒素原子を有する界面活性剤(D)を含有し、かつpHが3以下である液体漂白剤組成物が、下記容器(Y)に収容されてなることを特徴とする液体漂白剤製品である。
容器(Y)とは、前記液体漂白剤組成物が収容される容器本体と、前記容器本体の口元部に装着されると共に、前記容器本体に収容された前記液体漂白剤組成物を注出する第1の注出口が設けられた内側キャップと、前記内側キャップに着脱自在に被せられる計量キャップとを備え、前記計量キャップには、前記内側キャップに被せた状態のまま内部の前記液体漂白剤組成物を注出する第2の注出口が開閉自在に設けられているキャップ付き容器である。
また、本発明の液体漂白剤製品においては、前記(D)成分は、下記一般式(d−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 2008007603
[式中、R13は炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、長鎖ヒドロキシアルキル基、トリル基、フェニル基、ベンジル基のいずれかであり;EOはオキシエチレン基を示し;m、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+nは2〜50である。]
また、本発明は、過酸化水素(A)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)および窒素原子を有する界面活性剤(D)を含有する液体漂白剤組成物において、前記(D)成分は、前記一般式(d−1)で表される化合物を含み、かつpHが3以下であることを特徴とする液体漂白剤組成物である。
本発明によれば、計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であり、泥汚れに対する洗浄力と、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性とに優れた液体漂白剤製品、および液体漂白剤組成物を提供することができる。
≪液体漂白剤製品≫
本発明の液体漂白剤製品は、過酸化水素(A)(以下、(A)成分という。)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)(以下、(B)成分という。)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)(以下、(C)成分という。)および窒素原子を有する界面活性剤(D)(以下、(D)成分という。)を含有し、かつpHが3以下である液体漂白剤組成物が、特定の容器(Y)に収容されてなるものである。
<液体漂白剤組成物>
本発明において、液体漂白剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を含有する。
かかる液体漂白剤組成物は、泥汚れに対する洗浄力に優れ、かつ被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性にも優れたものである。また、後述の容器(Y)に収容された液体漂白剤製品において、計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であり、容器(Y)に適合した内容物である。
[(A)成分]
本発明において、(A)成分は過酸化水素である。該(A)成分を含有することにより、酸素系の液体漂白剤組成物が調製され、漂白性能が得られる。
(A)成分の含有量は、特に制限されるものではなく、液体漂白剤組成物中、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜6質量%であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、漂白性能が得られやすくなる。一方、上限値以下であることにより、家庭用の洗濯において充分な漂白性能が発揮され、家庭用として使用しやすくなる。
[(B)成分]
本発明において、(B)成分はホスホン酸系金属イオン捕捉剤である。該(B)成分を含有することにより、泥汚れに対する洗浄力が向上する。また、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性が向上する。
(B)成分は、泥汚れに含まれる金属イオンの影響を抑制する効果の点から、キレート効率の指標とされているキレート安定度定数(K)の対数値(logK)が大きいものが好適なものとして挙げられる。
かかる(B)成分としては、ホスホン構造(−P(O)(OH))を有し、Fe3+、Cu2+に対するキレート安定度定数(K)の対数値(logK)がそれぞれ10以上であるものが好ましく、より好ましくは12以上のものである。
(B)成分として具体的には、たとえばエタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体またはそれらの塩が挙げられる。なかでも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸がより好ましく、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸が特に好ましい。
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸の好適な市販品としては、たとえばローディア社製の製品名「BRIQUEST ADPA」、キレスト社製の製品名「キレストPH−210」、モンサント社製の製品名「DEQUEST 2010」等が挙げられる。これらの何れを使用しても同様の効果が得られる。
(B)成分は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
(B)成分の含有量は、液体漂白剤組成物中、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、泥汚れ中の無機物や金属イオンを捕捉する効果が高まって泥汚れに対する洗浄力が向上する。また、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性が向上する。一方、上限値以下であることにより、良好な液外観が得られやすくなり、液体漂白剤組成物の保存安定性が向上する。
[(C)成分]
本発明において、(C)成分は窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤である。該(C)成分を含有することにより、泥汚れの分散性が高くなって洗浄力が向上する。
(C)成分としては、窒素原子を有しないものであれば特に限定されるものではなく、従来から液体洗浄剤組成物、液体漂白剤組成物に用いられているものを用いることができる。
具体的には、たとえばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルポリグリコシド、アルキルグリコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、脂肪酸モノグリセライド等が挙げられる。なかでも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
Figure 2008007603
[式中、Rは炭素数8〜16の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;n’はエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数を示し、5〜30の数である。]
前記一般式(I)中、Rにおいて、アルキル基の炭素数は8〜16であり、10〜16であるものが好ましく、12〜14であるものがより好ましい。アルケニル基の炭素数については、前記アルキル基の炭素数と同様である。炭素数が8以上であることにより洗浄力が良好となり、一方、炭素数が16以下であることにより溶解性が向上する。
なかでも、アルキル基が好ましく、具体的にはオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基が好ましく挙げられ、ドデシル基が特に好ましい。
前記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルは、1種または2種以上混合して用いることができる。たとえば、Rが異なる2種以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルを混合して用いることができる。
n’は、5〜30の数であり、5〜15であることが好ましい。n’が5以上であることにより、液体漂白剤組成物の保存安定性が向上する。特に、高温保存において良好な液外観が維持される。一方、30以下であることにより、汚れを分散させる効果が向上する。
(C)成分は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
(C)成分の含有量は、特に制限されるものではなく、液体漂白剤組成物中、1〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、(C)成分を含有することによる効果が得られやすくなる。一方、上限値以下であることにより、液体漂白剤組成物の液安定性が向上する。また、経済的にも有利となる。
[(D)成分]
本発明において、(D)成分は窒素原子を有する界面活性剤である。該(D)成分を含有することにより、泥汚れに対する洗浄力が向上する。
(D)成分としては、窒素原子を有するものであれば特に限定されるものではない。なかでも、泥汚れを除去する効果が高いことから、炭素数8〜16のアルキル基を有する界面活性剤、分子内にエステル基[−C(O)−O−]を有する界面活性剤、分子内にアミド基を有する界面活性剤、窒素原子にエチレンオキサイド(以下、「EO」と表記することがある。)が付加されている界面活性剤等が好適なものとして挙げられる。
具体的には、以下に示す一般式(d−1)〜(d−4)で表される化合物が例示される。
・炭素数8〜16のアルキル基を有する界面活性剤
炭素数8〜16のアルキル基を有する界面活性剤としては、下記一般式(d−2)で表されるカチオン性界面活性剤が挙げられる。
Figure 2008007603
[式中、Rは炭素数8〜16のアルキル基であり;R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり;Xは陰イオンを示す。]
前記一般式(d−2)中、Rは炭素数8〜16のアルキル基であり、炭素数10〜14のアルキル基であることが特に好ましい。該範囲であることにより、泥への吸着性と、泥の溶解性が向上する。
〜Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基である。なかでも、炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基であることがより好ましい。
は陰イオンを示し、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオンであることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンであることがより好ましい。ただし、ハロゲンイオンは、過酸化水素(A)の分解を抑制する点から用いないことが好ましい。
・分子内にエステル基[−C(O)−O−]を有する界面活性剤
分子内にエステル基[−C(O)−O−]を有する界面活性剤としては、下記一般式(d−3)で表されるモノ長鎖炭化水素基含有第4級アンモニウム塩が挙げられる。
Figure 2008007603
[式中、Rは炭素数7〜15の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;Rは炭素数1〜3のアルキレン基である。R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり;Xは陰イオンを示す。]
前記一般式(d−3)中、Rは、炭素数7〜15の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基である。Rにおいて、アルキル基、アルケニル基の炭素数は7〜11であることがそれぞれ好ましい。該範囲であることにより、泥汚れ除去の効果が向上する。
は、炭素数1〜3のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基、エチレン基またはプロピレン基である。
〜Rは、上記R〜Rにおいて例示されるものと同様のものが挙げられる。
は陰イオンを示し、上記と同じである。
前記一般式(d−3)で表されるモノ長鎖炭化水素基含有第4級アンモニウム塩は、以下に示す(1)、(2)等の方法により製造することができる。
(1)「R−CO−Z(ただし、ZはOH、OR’またはClである。R’は炭素数
1〜3のアルキル基である。)」と「HO−R−N(R)(R)(R)・X」で表される4級アンモニウム塩とを、通常にエステル化反応させることにより製造する方法。
(2)「R−CO−Z(ただし、Zは前記と同様である。)」と「HO−R−N(R)(R)」で表されるアルカノールアミンとのエステル化反応により得られたアシル化アルカノールアミンを、4級化剤(たとえば、炭素数1〜3のアルキル硫酸など)を用いて4級化反応することにより製造する方法。
・分子内にアミド基を有する界面活性剤
分子内にアミド基を有する界面活性剤としては、下記一般式(d−4)で表される界面活性剤が挙げられる。
Figure 2008007603
[式中、R10はアミド基をその鎖中に有する炭化水素基であり、該炭化水素基は炭素数が9〜22(ただし、ここでの炭素数にはアミド基中の炭素原子は含まない。)であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を含むものであってもよい。R11、R12はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。]
前記一般式(d−4)中、R10は、アミド基をその鎖中に有する炭化水素基であり、該炭化水素基は炭素数が9〜22(ただし、ここでの炭素数にはアミド基中の炭素原子は含まない。)であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を含むものであってもよい。
10としては、なかでも泥汚れ除去の効果が向上することから、「−R14−NHCO−R15」(ただし、R14は、炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアルキレン基である。R15は、炭素数8〜18、好ましくは10〜16の炭化水素基であり、該炭化水素基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、さらには置換基を含むものであってもよい。好ましくは、該炭化水素基はアルキル基である。)が好ましく用いられる。
11、R12は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。R11、R12のアルキル基の炭素数は1〜4であり、1〜3であることが好ましい。
11、R12は、同一であってもよく、異なっていてもよいが、なかでも同一であることが好ましい。
前記一般式(d−4)で表される界面活性剤として、具体的には、たとえばカプリル酸アミドプロピルジメチルアミン、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミン等の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンまたはそれらの塩が挙げられる。
上記のなかでも、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンまたはそれらの塩が特に好ましい。
塩を形成するための酸物質(中和剤)としては、硫酸、塩酸などの無機酸;クエン酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸等が挙げられる。
上記の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンは、たとえば、脂肪酸または脂肪酸低級アルキルエステルもしくは動・植物性油脂等の脂肪酸誘導体と、ジアルキルアミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキルアミノアルキルアミンを、減圧または窒素ブローにて留去することにより得られる。
ここで、脂肪酸または脂肪酸誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油または動物油脂肪酸等、またはそれらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられ、なかでもラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸が特に好ましい。
これらの脂肪酸または脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
・窒素原子にEOが付加されている界面活性剤
窒素原子にEOが付加されている界面活性剤としては、下記一般式(d−1)で表される界面活性剤が挙げられる。
Figure 2008007603
[式中、R13は炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、長鎖ヒドロキシアルキル基、トリル基、フェニル基、ベンジル基のいずれかであり;EOはオキシエチレン基を示し;m、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+nは2〜50である。]
前記一般式(d−1)中、R13は、炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、長鎖ヒドロキシアルキル基、トリル基、フェニル基、ベンジル基のうちいずれかである。
アルキル基の炭素数は10〜18であるものが好ましく、より好ましくは12である。アルケニル基の好ましい炭素数については、前記アルキル基の炭素数と同様である。
13の炭素数が8以上であることにより泥汚れに対する洗浄力が良好となり、一方、R13の炭素数が20以下であることによりかかる界面活性剤自体の溶解性が向上する。
長鎖ヒドロキシアルキル基において、アルキル基の炭素数は、好ましくは10〜18である。ヒドロキシ基の数は、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
13において、特に好ましくは、炭素数8〜20の直鎖状のアルキル基である。
EOは、オキシエチレン基を示す。
m、nは、それぞれ独立してエチレンオキシドの平均付加モル数を示す1以上の数である。また、m+nは2〜50であり、2〜30であることが好ましく、2〜20であることがより好ましい。該範囲であることにより、泥汚れに対する洗浄力が向上する。
前記一般式(d−1)で表される界面活性剤としては、たとえば、商品名「エソミンC/12」(ライオン・アクゾ製、R:ヤシ油由来のアルキル基、m+n=2)、商品名「エソミンC/15」(ライオン・アクゾ製、R:ヤシ油由来のアルキル基、m+n=5)、商品名「エソミンC/25」(ライオン・アクゾ製、R:ヤシ油由来のアルキル基、m+n=15)等が市販されている。
上記の一般式(d−1)〜(d−4)で表される化合物のなかでも、泥汚れに対する洗浄力が特に向上することから、一般式(d−1)、(d−3)、(d−4)で表される化合物が好ましく、一般式(d−1)で表される窒素原子にEOが付加されている界面活性剤が最も好ましい。
(D)成分は、1種単独で、または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
(D)成分の含有量は、液体漂白剤組成物中、0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、(D)成分を含有することによる効果が得られやすくなる。一方、上限値以下であることにより、良好な液外観が維持されやすくなる。また、経済的にも有利となる。
[任意成分]
本発明において、液体漂白剤組成物には、前記(A)〜(D)成分以外に必要に応じて、たとえば通常、衣料用洗浄剤組成物に用いられる洗剤成分等の任意成分を適宜、配合することができる。
具体的には、たとえば前記(C)成分と前記(D)成分以外の界面活性剤、高分子化合物、有機過酸前駆体、ハイドロトロープ剤、香料、無機塩類、pH調整剤等が挙げられる。
・界面活性剤
前記(C)成分と前記(D)成分以外の界面活性剤としては、窒素原子を有しない界面活性剤(ただし、非イオン性界面活性剤を除く。)が挙げられ、窒素原子を有しない両性界面活性剤が好適なものとして挙げられる。
かかる両性界面活性剤としては、たとえばカルボキシベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、ホスホベタイン等が挙げられ、なかでも炭素数10〜20であるものが好ましい。
・高分子化合物
本発明において、液体漂白剤組成物には、しみ除去性能を向上させる目的で、高分子化合物を配合してもよい。高分子化合物として具体的には、ソイルリリースポリマーと呼ばれるものが挙げられ、たとえばアルキレンテレフタレート単位および/またはアルキレンイソフタレート単位と、ポリオキシアルキレン単位とを有する高分子化合物(共重合体)が好適なものとして挙げられる。なお、重合は、ランダム重合であってもよく、ブロック重合であってもよく、なかでもブロック重合したものが好ましい。
アルキレンテレフタレートとしては、エチレンテレフタレート、プロピレンテレフタレート、ブチレンテレフタレート等、またはそれらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンテレフタレートが好ましい。
アルキレンイソフタレートとしては、エチレンイソフタレート、プロピレンイソフタレート、ブチレンイソフタレート等、またはそれらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンイソフタレートが好ましい。
ポリオキシアルキレンとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン等が挙げられ、なかでもポリオキシエチレンが好ましい。
高分子化合物の重量平均分子量としては、水への溶解性、分散性の向上の点から、500以上であることが好ましく、より好ましくは800以上であり、特に好ましくは1500以上である。重量平均分子量の上限値は、8000以下であることが好ましく、より好ましくは7000以下であり、特に好ましくは6000以下である。該範囲であることにより、塗布漂白時の洗浄性能が向上し、なかでもポリエステルの油性汚れに対する塗布漂白時の洗浄性能が特に向上する。また、液体漂白剤組成物の液外観が良好なものとなりやすく、実使用上の点でも好ましい。
なお、本明細書において、「重量平均分子量」とは、GPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で溶媒にTHF(テトラヒドロフラン)を用いて測定したとき、PEG(ポリエチレングリコール)を較正曲線に用い換算したときの値を示す。
上記の高分子化合物の製造方法は、各種の文献、教科書及び特許文献等に開示されている方法が挙げられる。たとえば、Journal of Polymer Science,第3巻,609〜630ページ(1948年);Journal of Polymer Science,第8巻,1〜22ページ(1951年);特開昭61−218699号公報に記載の方法等を用いることができ、また、それ以外の方法を用いて製造することもできる。
上記の高分子化合物の具体例としては、商品名「TexCareSRN−100」(ドイツ、Clariant GmbH社製)、商品名「TexCareSRN−300」(ドイツ、ClariantGmbH社製)等の市販されているものが挙げられる。なかでも、水への溶解性が高く、透明感の高い液体漂白剤組成物が得られやすいことから、「TexCareSRN−100」(ドイツ、Clariant GmbH社製)が特に好ましい。
本発明において、高分子化合物は、1種または2種以上混合して用いることができる。
高分子化合物の含有量は、液体漂白剤組成物中、0.1〜3質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、かかる高分子化合物を配合することによる効果が得られやすくなる。一方、上限値以下であることにより、経済的に(コスト面で)有利となる。
・有機過酸前駆体
本発明においては、液体漂白剤組成物に有機過酸前駆体を配合することにより、さらに漂白効果を向上させることができる。
有機過酸前駆体としては、たとえばテトラアセチルエチレンジアミン、ペンタアセチルグルコース、オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタノイルオキシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、デカノイルオキシ安息香酸、ウンデカノイルオキシ安息香酸、ドデカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオキシベンゼン、ノナノイルオキシベンゼン、デカノイルオキシベンゼン、ウンデカノイルオキシベンゼン、ドデカノイルオキシベンゼン等が挙げられる。なかでも、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシ安息香酸が特に好ましい。
・ハイドロトロープ剤
本発明において、液体漂白剤組成物には、主として香料等の各種成分の安定配合、液体漂白剤組成物の粘度調整などのために、ハイドロトロープ剤を配合することができる。
ハイドロトロープ剤としては、エタノール、イソプロパノール、フェニルポリオキシエチレンアルコール等の1価のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類などが挙げられる。
・香料
本発明において、液体漂白剤組成物には、さらに香料を配合することもできる。
香料としては、通常、香料原料の複数種を組み合わせて調製した香料組成物が好適に使用される。
香料として使用される香料原料のリストは、たとえば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.I and II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994);「合成香料化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996);「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994);「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989);「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996);「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等の文献に記載されており、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
高分子化合物の含有量は、液体漂白剤組成物中、0.001〜20質量%であることが好ましく、0.01〜10質量%であることがより好ましい。
・無機塩類
本発明において、液体漂白剤組成物には、さらに無機塩類を配合することもできる。
無機塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸ナトリウム等が挙げられる。
・pH調整剤
かかる液体漂白剤組成物のpHの調整は、pH調整剤(アルカリ性物質、酸性物質)を適宜選択し、適量添加することにより行うことができる。
アルカリ性物質としては、たとえば四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。
酸性物質としては、たとえばホウ酸、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸;p−トルエンスルホン酸、クエン酸、ホスホン酸誘導体等の有機酸等が挙げられる。
上記のpH調整剤のなかでも、水酸化ナトリウム、リン酸、硫酸が好ましく、(A)成分の保存安定性等の点から、リン酸または硫酸がより好ましい。
上記のアルカリ性物質、酸性物質は、いずれも、通常、水溶液として用いられる。
本発明において、液体漂白剤組成物には、上記以外に、シリコーン類、蛍光染料、酵素、等も配合することができる。
本発明において、液体漂白剤組成物は、pH3以下であり、pH1〜3であることが好ましい。pHを3以下に調整することにより、泥汚れに対する洗浄力が向上する。また、液体漂白剤製品において、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性が向上する。一方、前記pHを1以上に調整することにより、被洗物の色褪せ等が生じにくくなる。また、液体漂白剤組成物をステンレス製等の容器に収容した際の容器の腐食が抑制され、容器の材質に制限されにくくなって実使用により適したものとなる。
ここで、本発明においてpHは、25℃に調整した液体漂白剤組成物のpHを示す。
液体漂白剤組成物のpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)により測定される値を示す。
本発明において、液体漂白剤組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、常法に準じて製造することができる。
たとえば、前記(A)〜(D)成分と任意成分とを、各成分の純分換算量で所望の配合量になるように水(イオン交換水)に溶解して混合し、pH調整剤(酸性物質、アルカリ性物質)を用いてpH3以下になるように調整することにより、製造することができる。
本発明にかかる液体漂白剤組成物は、泥汚れに対する洗浄力と、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性とに優れた効果を発揮する。その理由は明らかではないが、次のように推測される。
(泥汚れに対する洗浄力について)
泥汚れには、フミン酸やフマル酸等の有機物質、無機物質、金属(酸化鉄、酸化アルミ等)などが含まれる。また、これらは、泥汚れ中にそれぞれ単独で存在しているわけではなく、たとえば有機物質と、金属イオンやその他の無機物質とが架橋する等、それぞれの物質が除去されにくい状態になっていると考えられる。
本発明に用いられる(B)成分は、一般的にキレート効率の指標とされているキレート安定度定数(K)の対数値(logK)が大きく、泥汚れに含まれる金属イオンの影響を抑制する効果が高いと推測される。これにより、たとえば(B)成分には、泥汚れ中の無機物質、金属(酸化鉄、酸化アルミ等)、有機物質と架橋している金属(酸化鉄、酸化アルミ等)を溶出させて除去する効果があると考えられる。
また、(D)成分は、泥汚れ(特に黒土のような泥汚れ)中の有機物に吸着しやすい性質を有すると推測される。これにより、泥汚れの性質を改質する役割を発揮し、間接的に泥汚れ除去に寄与すると考えられる。
また、(C)成分は、主に、泥汚れ中の有機物質と(D)成分との吸着物を、洗濯液中に効果的に分散させる役割を有すると考えられる。
したがって、(A)成分と(B)成分とが、泥汚れ中の特に金属イオンを洗濯液中にできるだけ溶出させることにより、泥汚れ中に残された有機物質に(D)成分が吸着し易くなると考えられる。しかる後、有機物質と(D)成分との吸着物が(C)成分によって、洗濯液中に効果的に分散されることにより、本発明にかかる液体漂白剤組成物は、優れた泥汚れに対する洗浄力が得られると推測される。
(被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性について)
本発明にかかる液体漂白剤組成物には、(A)成分が含有される。
該(A)成分は、液体漂白剤組成物中に含まれる、または、液体漂白剤組成物が収容された容器の塗り口を衣料等の泥汚れ部位へ塗布した際に混入する鉄イオン、銅イオン、マンガンイオン等の金属イオンの存在により、極めて分解しやすくなる。そして、(A)成分の分解により液体漂白剤組成物の保存安定性が低下する。
その結果、液体漂白剤製品においては、漂白性能の低下や、(A)成分の分解により発生する酸素ガスにより、容器(プラスチックボトル等)の膨らみや亀裂などが発生する恐れがある。
本発明においては、(B)成分により金属イオンが捕捉されることにより、(A)成分に対する金属イオンの影響が抑制されると考えられる。また、液体漂白剤組成物のpHを3以下に調整することにより(A)成分自体の安定性が良好になる。以上により、本発明にかかる液体漂白剤組成物は、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性に優れると推測される。
<容器(Y)>
本発明において、容器(Y)とは、前記液体漂白剤組成物が収容される容器本体と、前記容器本体の口元部に装着されると共に、前記容器本体に収容された前記液体漂白剤組成物を注出する第1の注出口が設けられた内側キャップと、前記内側キャップに着脱自在に被せられる計量キャップ(以下、「外側キャップ」ということがある。)とを備え、前記計量キャップには、前記内側キャップに被せた状態のまま内部の前記液体漂白剤組成物を注出する第2の注出口が開閉自在に設けられているキャップ付き容器である。
好ましくは、前記液体漂白剤組成物が収容される容器本体と、前記容器本体の口元部に装着されると共に、前記容器本体に収容された前記液体漂白剤組成物を注出する第1の注出口が設けられた内側キャップと、前記内側キャップに着脱自在に被せられると共に、前記液体漂白剤組成物を注出する際に前記内側キャップから取り外して前記第1の注出口から注出された前記液体漂白剤組成物を計り取る計量部が設けられた外側キャップとを備え、前記外側キャップには、前記内側キャップに被せた状態のまま内部の前記液体漂白剤組成物を注出する第2の注出口が開閉自在に設けられているキャップ付き容器である。
本発明の液体漂白剤製品は、かかる容器(Y)を使用することにより、計量(キャップ計量)が容易となり、かつ被洗物への塗布性が良好となる。
以下、容器(Y)について詳細に説明する。
本発明に使用される容器(Y)では、内側キャップに着脱自在に被せられた外側キャップに計量部を設けることによって、この外側キャップを内側キャップから取り外して第1の注出口から注出された液体漂白剤組成物を計り取ることができる。さらに、外側キャップに第2の注出口を開閉自在に設けることによって、この外側キャップを内側キャップに被せた状態のまま内部の液体漂白剤組成物を注出することができる。したがって、このキャップ付き容器では、外側キャップが計量キャップとしての機能と、第2の注出口から液体を直接塗布するといった機能とを併せ持つことから、これらの機能を使い分けることによって、利便性を更に向上させることができる。
以下、本発明に使用される容器(Y)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[容器(Y)の第1の実施形態]
先ず、図1および図2に示す、本発明に使用される容器(Y)の一実施形態であるキャップ付き容器1について説明する。
このキャップ付き容器1は、液体漂白剤組成物が収容された容器本体2と、この容器本体2に装着されたノズルキャップ(内側キャップ)3と、このノズルキャップ3に着脱自在に被せられた計量キャップ(外側キャップ)4とを備えている。
容器本体2は、繰り返し押圧(スクイズ)操作することができるスクイズ容器として、たとえばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂などの比較的軟質な合成樹脂材料をブロー成形によってボトル状に成形したものからなる。
この容器本体2の底部から筒状に起立した胴部2aは、繰り返し弾性変形(スクイズ変形)させることが可能な弾性復元力を有している。そして、この胴部2aの上部に位置する口元部2bには、ノズルキャップ3が螺合によって装着されている。このため、口元部2bの外周面には、後述するノズルキャップ3を螺合により固定するためのネジ山2cが形成されている。なお、容器本体2の形状については、図1に示す形状のものに必ずしも限定されるものではなく、使用する際に持ち易く、かつ、スクイズし易い形状のものが好ましい。
また、ノズルキャップ3は、容器本体2の口元部2bを塞ぐように全体が略円筒状に形成された、たとえばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのプラスチック部材からなる。このノズルキャップ3の内周面には、容器本体2側のねじ山2cに螺合されるねじ山3aが形成されている。これにより、ノズルキャップ3は、容器本体2の口元部2bに装着されている。また、このノズルキャップ3の外周面には、後述する計量キャップ4を螺合により着脱自在とするためのネジ山3bが形成されている。
このノズルキャップ3には、注ぎ口(第1の注出口)5aを形成する注出ノズル(第1のノズル)5と、この注出ノズル5の基端側に位置する液溜め部6と、この液溜め部6に溜まった液体漂白剤組成物を容器本体2内に戻す戻り口(開口部)7とが設けられている。
このうち、注出ノズル5は、ノズルキャップ3の内側に位置し、かつ、このノズルキャップ3の内側を上下に隔てる隔壁8からノズルキャップ3の外側まで起立した状態で設けられている。また、この注出ノズル5は、注ぎ口5aを部分的に切り抜くスリット5bが形成されることによって樋状を呈しており、その先端部がスリット5bとは反対側に湾曲している。
液溜め部6は、計量キャップ4を被せたときに、この計量キャップ4の内側に付着した液体漂白剤組成物を回収するため、隔壁8によって形成された底部がスリット5b側に向かって傾斜しており、戻り口7は、この隔壁8の下端部にスリット5bと連続した開口部を形成している。
計量キャップ4は、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのプラスチック部材からなる。この計量キャップ4は、略円形状の底部4aと、この底部4aの周囲から立ち上がり形成された略円筒状の内筒部4bと、この内筒部4bの外側面の中途部から全周に亘って形成されたフランジ部4cを介して立ち上がり形成された外筒部4dとを有している。そして、この計量キャップ4の底部4aと内筒部4bとから液体漂白剤組成物を計り取る計量部9が構成されている。一方、外筒部4dの内周面には、上述したノズルキャップ3のねじ山3bと螺合されるねじ山4eが形成されている。これにより、計量キャップ4は、ノズルキャップ3に対して着脱自在に被せることが可能となっている。なお、この計量キャップ4は、計量を行いやすくするため、透明であることが好ましく、その内筒部4bの側面には、容量表示のための目盛り(図示せず。)が設けられている。また、外筒部4dの外側面には、この計量キャップ4を回す際の滑り止めとなる複数の溝部10が全周に亘って設けられている。なお、計量キャップ4は、このようなノズルキャップ3に外側から嵌合される外嵌合型に限らず、ノズルキャップ3の内側に嵌合される内嵌合型であってもよい。
計量キャップ4には、例えば衣服の襟や袖などの部分的な汚れに対して液体漂白剤組成物を直接塗布することができる塗布ノズル11が設けられている。この塗布ノズル11は、ノズルキャップ3に被せた状態のまま内部の液体漂白剤組成物を注出する塗り口(第2の注出口)11aを形成するものであり、計量キャップ4の底部4aにヒンジ12を介して回動可能に設けられている。また、計量キャップ4の底部4aには、塗布ノズル11を収納するための収納凹部13と、この収納凹部13に計量部9と連通される孔部14とが設けられている。塗布ノズル11は、収納凹部13に収納される収納位置と、収納凹部13の側面に当接されて回動が阻止される起立位置との間で略90゜の角度範囲に亘って回動可能となっている。そして、この塗布ノズル11は、収納凹部13に収納された状態にあるとき、収容凹部13に密着嵌合されることで孔部13を閉塞する。
一方、この塗布ノズル11は、計量キャップ4の底部4aから起立した状態にあるとき、その基端部が収容凹部13に密着嵌合することで孔部13とが連通された状態となる。したがって、このような塗布ノズル11の回動操作によって、塗布ノズル11の塗り口11aを開閉することが可能となっている。また、塗布ノズル11の先端部には、収納位置にて計量キャップ4よりも外側に張り出した鍔部15が設けられている。塗布ノズル11は、この鍔部15によって収納凹部13から容易に起立させることが可能となっている。塗り口11aは、液体漂白剤組成物を直接塗布できるように、上記注出ノズル5の注ぎ口5aよりも小径とすることが好ましく、具体的には、塗り口11aの直径を0.8mm〜5mmとすることが好ましい。
以上のようなキャップ付き容器1を用いて洗濯などを行う場合には、例えば計量キャップ4の底部4aから塗布ノズル11を起立した状態とし、この計量キャップ4を注出キャップ3に被せた状態のまま、容器本体2をスクイズ操作する。これにより、塗布ノズル11の塗り口11aから注出された液体漂白剤組成物を洗濯物100の部分汚れに対して直接塗布するといった操作を行うことができる(図3参照)。
一方、このキャップ付き容器1では、塗布ノズル11が収納凹部13に収納された状態にある計量キャップ4を注出キャップ3から取り外し、容器本体1をスクイズ操作して、注出ノズル5の注ぎ口5aから注出された液体漂白剤組成物を計量キャップ4の計量部9で計り取った後に、洗濯機に投入するといった操作を行うことができる(図4参照)。
したがって、このキャップ付き容器1では、注出ノズル5の注ぎ口5aから注出された液体漂白剤組成物を計り取る機能と、塗布ノズル11の塗り口11aから注出された液体漂白剤組成物を直接塗布する機能とを併せ持つことで、更なる利便性の向上を図ることができる。すなわち、このキャップ付き容器1では、簡便な機構でありながら、洗濯物100の部分汚れに対して液体漂白剤組成物を直接塗布するといった操作と、この洗濯物100を洗濯機に投入した後に計量キャップ5で計量した液体漂白剤組成物を投入するといった操作とを1つの容器で行うことができる。
[容器(Y)の第2の実施形態]
次に、図5に示す、本発明に使用される容器(Y)の別の一実施形態であるキャップ付き容器50について説明する。なお、以下の説明では、上記キャップ付き容器1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
このキャップ付き容器50は、上述した計量キャップ5の代わりに、図5に示すようなノズルキャップ3に着脱自在に被せられる計量キャップ51を備えている。
具体的に、この計量キャップ51は、たとえばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのプラスチック部材からなる。この計量キャップ51は、略円形状の底部51aと、この底部51aとは別体に形成されて該底部51aにより上部が閉塞された略円筒状の内筒部51bと、この内筒部51bの外側面の中途部から全周に亘って形成されたフランジ部51cを介して立ち上がり形成された外筒部51dとを有している。そして、この計量キャップ51の底部51aと内筒部51bとから、液体漂白剤組成物の注出時にノズルキャップ3から取り外して注出ノズル5の注ぎ口aから注出された液体漂白剤組成物を計り取る計量部52が構成されている。
一方、外筒部51dの内周面には、上述したノズルキャップ3のねじ山3bとの螺合されるねじ山51eが形成されている。これにより、計量キャップ51は、ノズルキャップ3に対して着脱自在に被せることが可能となっている。なお、この計量キャップ51は、計量を行いやすくするため、透明であることが好ましく、その内筒部51bの側面には、容量表示のための目盛り(図示せず。)が設けられている。また、外筒部51dの外側面には、この計量キャップを回す際の滑り止めとなる複数の溝部53が全周に亘って設けられている。また、計量キャップ51は、このようなノズルキャップ3に外側から嵌合される外嵌合型に限らず、ノズルキャップ3の内側に嵌合される内嵌合型であってもよい。
計量キャップ51には、例えば靴下の泥や、衣服の襟や袖などの部分的な汚れに対して液体漂白剤組成物を直接塗布することができる塗布ノズル54が設けられている。この塗布ノズル54は、ノズルキャップ3に被せた状態のまま内部の液体漂白剤組成物を注出する塗り口(第2の注出口)54aを形成するものであり、底部51aの略中央部から突出して設けられている。
塗り口54aは、液体漂白剤組成物を直接塗布できるように、上記注出ノズル5の注ぎ口5aよりも小径とすることが好ましく、具体的には、塗り口54aの直径を0.8mm〜5mmとすることが好ましい。また、この計量キャップ51の底部51aには、塗布ノズル54の塗り口54aを開閉するキャップカバー55がヒンジ部56を介して回動可能に設けられている。このキャップカバー55は、ヒンジ部56を介して底部51aと一体に形成されたものであり、塗布ノズル54と対向する位置に塗り口54aに嵌合される栓部57が突出されている。
以上のようなキャップ付き容器50を用いて洗濯などを行う場合には、計量キャップ51を注出キャップ3に被せた状態のままキャップカバー55を開き、容器本体1をスクイズ操作する。これにより、塗布ノズル54の塗り口54aから注出された液体漂白剤組成物を洗濯物100の部分汚れに対して直接塗布するといった操作を行うことができる。
一方、このキャップ付き容器50では、キャップカバー55を閉じた計量キャップ4を注出キャップ3から取り外し、容器本体1をスクイズ操作して、注出ノズル5の注ぎ口5aから注出された液体漂白剤組成物を計量キャップ51の計量部52で計り取った後に、洗濯機に投入するといった操作を行うことができる。
したがって、このキャップ付き容器50では、注出ノズル5の注ぎ口5aから注出された液体漂白剤組成物を計り取る機能と、塗布ノズル54の塗り口54aから注出された液体漂白剤組成物を直接塗布する機能とを併せ持つことで、更なる利便性の向上を図ることができる。すなわち、このキャップ付き容器50では、簡便な機構でありながら、洗濯物100の部分汚れに対して液体漂白剤組成物を直接塗するといった操作と、この洗濯物100を洗濯機に投入した後に計量キャップ51で計量した液体漂白剤組成物を投入するといった操作とを1つの容器で行うことができる。
≪液体漂白剤組成物≫
本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素(A)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)および窒素原子を有する界面活性剤(D)を含有し、前記(D)成分は上記一般式(d−1)で表される化合物を含み、かつpHが3以下のものである。
本発明の液体漂白剤組成物は、(D)成分が前記一般式(d−1)で表される化合物を必須成分として含む以外は、上記液体漂白剤製品における液体漂白剤組成物と同様である。したがって、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、任意成分、pH条件、調製方法等については、いずれも上記液体漂白剤製品における液体漂白剤組成物と同様であり、共通する構成については説明を省略する。
本発明の液体漂白剤組成物は、泥汚れに対する洗浄力に優れ、かつ被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性にも優れたものである。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
≪液体漂白剤組成物の製造≫
表1に示す原料を用い、各例の液体漂白剤組成物をそれぞれ製造した。
各例の液体漂白剤組成物は、表4、5に示す組成に従って(A)〜(D)成分と任意成分とを、精製水(イオン交換水)にそれぞれ溶解し、硫酸(63質量%水溶液)または水酸化ナトリウム(48質量%水溶液)を用いて表4、5に示すpHに調整することによって製造した。
ただし、表4、5中の配合量は純分換算量を示す。また、精製水の量は、総量が100質量%となるように調整した。
<表1中に示した原料の説明>
*1:メチルトリエタノールアンモニウムラウリン酸エステル第4級アンモニウム塩;実験室合成品。
(合成方法)
特開2005−170854号公報の比較例4に記載された合成方法に従って、実験室にて合成した。
すなわち、撹拌機、冷却管、ガス導入管および温度計が設置された4つ口ナスフラスコに、トリエタノールアミン164gと、トリエタノールアミンに対して1.7モル等量のラウリン酸メチルとを仕込んだ。次に、25質量%水酸化ナトリウム0.9gと、酸化マグネシウム0.08gとを仕込み、0.2〜0.3L/minで窒素ガスを吹込み、窒素雰囲気下で反応系を昇温し、副生メタノールを留去しながら170〜190℃で7時間反応させた。その後、この合成物120gの0.97モル比に相当する硫酸ジメチル41gを、撹拌しながら2時間かけて滴下し、下記一般式(d−3−1)で表されるメチルトリエタノールアンモニウムラウリン酸エステルメトサルフェートを得た。
Figure 2008007603
[式中、R1a=C1123,R1b=C,R1cおよびR1d=COH,R1e=CH,X=SO 2−をそれぞれ示す。]
*2:ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム;実験室合成品。
(合成方法)
特開平6−316700号公報に記載された漂白活性化剤(I−3)の合成方法に従って、実験室にて合成した。
すなわち、予め脱水処理を行ったp−フェノールスルホン酸ナトリウム100g(0.46mol)を、ジメチルホルムアミド(DMF)300g中に分散させ、メカニカルスターラーで攪拌しながらラウリン酸クロライドを50℃で30分かけて滴下し、滴下終了後、3時間反応させた。その後、DMFを減圧下(0.5〜1mmHg)、100 ℃で留去し、アセトン洗浄後、水/アセトン(=1/1mol)溶媒中にて再結晶を行うことによりドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを得た。収率は85質量%であった。
Figure 2008007603
≪使用性の評価≫
得られた各例の液体漂白剤組成物を、下記に示す容器にそれぞれ収容し、以下に示す方法及び評価基準によって使用性の評価を行い、その結果を表4に併記した。
使用性の評価においては、図1に示されるキャップ付き容器(Y)、図6に示されるトリガースプレー式容器、図7に示されるキャップ付き容器(W)をそれぞれ用いた。
(トリガースプレー式容器について)
評価に用いたトリガースプレー式容器について、その要部断面を図6、その仕様を表2にそれぞれ示した。
図6に基づいて、評価に用いたトリガースプレー式容器について説明する。
図6は、縦断面を示す図である。図示するトリガースプレー式容器20は、容器本体21と、その首部21aに取り付けられたトリガー式のスプレー部材22とから概略構成されている。
スプレー部材22は、一端が容器本体21内に配され、液体漂白剤組成物を吸引および送液する送液チューブ23と、送液チューブ23の他端に連続形成されたバルブ部24と、バルブ部24の後段側に設けられた通液路25と、通液路25からの液体漂白剤組成物を外方に噴射するノズル部材26とを備えている。バルブ部24は、ボール体24aと弁体24bとを備え、ボール体24aによりバルブ部24と送液チューブ23との連通が制御され、弁体24bによりバルブ部24と通液路25との連通が制御されるようになっている。
スプレー部材22は、バルブ部24に通じるシリンダ29とこのシリンダ29内を摺動するピストン30とを備え、ピストン30に隣接して設けられたレバー31を握る、または緩めるといったトリガー操作によって、ピストン30がシリンダ29内を図中左右方向に往復するようになっている。
トリガースプレー式容器20では、通液路25とノズル部材26との間には液体ガイド栓体27が固定配置され、ノズル部材26はこの液体ガイド栓体27に対して、短筒部26aにより回動自在に嵌合されていて、ノズル部材26を適宜回動させて液体ガイド栓体27とノズル部材26との位置関係を変化させることにより、ノズル部材26への液体漂白剤組成物の供給を遮断したり、ノズル部材26へ供給される液体漂白剤組成物に加わるスピン回転の状態を制御し、スプレーパターンを変更できるようになっている。
レバー31を複数回握り、ピストン30を、シリンダ29内において複数回往復させることで、シリンダ29内が減圧となってバルブ部24のボール体24aが浮き上がり、バルブ部24と送液チューブ23とが連通し、容器本体21内の液体漂白剤組成物が送液チューブ23を通じてシリンダ29内に一旦吸引される。その後、この状態でさらにレバー31を操作することで、シリンダ29内の液体漂白剤組成物が加圧されてバルブ部24内の弁体24bを押し上げ、バルブ部24から通液部25、液体ガイド栓体27を経て、ノズル部材26へと送られる。そして、ノズル部材26の先端に形成された噴射孔28から液体漂白剤組成物が噴射される。
この容器20では、1回のスプレー操作により約1mLが排出される。また、ノズル部材26の内部構造を適宜変更することで、オフ/霧状/泡状(2way)や、オフ/霧状/泡状−ワイドパターン/泡状−ナローパターン(3way)等の切り替えが可能となる。
表2中の*1〜4は、下記を示す。
*1 ポリプロピレン(三井化学社製)。
*2 PP−M AZ MC1461イエロー(大日精化社製)。
*3 ノギスで測定した。
*4 設計図面より算出した。
Figure 2008007603
(キャップ付き容器(W)について)
評価に用いたキャップ付き容器(W)について、その要部断面を図6、その仕様を表3にそれぞれ示した。
図7に基づいて、評価に用いたキャップ付き容器(W)について説明する。
表3に示した仕様を有するキャップ付き容器40は、ボトル本体43の上方開口部に、計量キャップ42を備えたノズルキャップ45がかぶせられ、前記ボトル本体43と一体化されたものである。
表3には、ボトル本体43、ノズルキャップ45および計量キャップ42の材料が記載されている。また、容器胴部(ボトル本体43)の平均肉厚が記載されている。また、ボトル本体43の底部(容器底部)には、ボトル本体43の内側に突出する窪みが設けられており、その窪みの深さが記載されている。
表3中の*1〜3、5、6は、下記を示す。
*1 ポリプロピレン(三井化学社製)。
*2 PP−M AZ MC1461イエロー(大日精化社製)。
*3 ノギスで測定した。
*5 高密度ポリエチレン(三井化学社製)。
*6 PE−M SSC MC2473ブルー(大日精化社製)。
Figure 2008007603
<塗布漂白時時の使用性の評価>
紅茶汚れ(該汚れが付着した面積:5cm×5cm,25cm)が付着した綿ブロード#100の紅茶汚れ部位に、各例の液体漂白剤組成物を塗布する操作における上記3種の容器の使いやすさを、使用性の指標として評価した。なお、各例の液体漂白剤組成物が収容された液体漂白剤製品は、それぞれ25℃に調温した後、評価に用いた。
キャップ付き容器(Y)の場合、片手で該容器(Y)上部のヒンジキャップを開けて紅茶汚れ部位に塗布する操作、
トリガースプレー式容器の場合、紅茶汚れ部位にスプレーをする操作、
キャップ付き容器(W)の場合、ボトル本体から液体漂白剤組成物30mLをキャップに計り取って紅茶汚れ部位に塗布する操作をそれぞれ行い、その際の使いやすさについて、5人の評価者により下記5段階の実用評価を行った。
5点:使い易い。
4点:やや使い易い。
3点:どちらとも言えない。
2点:やや使いにくい。
1点:使いにくい。
そして、5人の評価者による評価点を平均し、下記基準に基づいて評価した。
◎:4点以上。
○:3点以上4点未満。
△:2点以上3点未満。
×:1点以上2点未満。
<全体漂白時の使用性の評価>
2槽式洗濯機(製品名:CW−C30A1−H、MITUBISHI製)を使用して上記と同様の紅茶汚れが付着した綿ブロード#100を洗濯する際、各例の液体漂白剤組成物を計り取る操作における上記3種の容器の使いやすさを、使用性の指標として評価した。なお、各例の液体漂白剤組成物が収容された液体漂白剤製品は、それぞれ25℃に調温した後、評価に用いた。
キャップ付き容器(Y)の場合、キャップを開け、ボトルから液体漂白剤組成物30mLをキャップに計り取って2槽式洗濯機の槽内に投入する操作、
トリガースプレー式容器の場合、洗濯機の槽内に向けて30回スプレーをする操作、
キャップ付き容器(W)の場合、ボトルから液体漂白剤組成物30mLをキャップに計り取って洗濯機の槽内に投入する操作をそれぞれ行い、その際の使いやすさについて、5人の評価者により下記5段階の実用評価を行った。
5点:使い易い。
4点:やや使い易い。
3点:どちらとも言えない。
2点:やや使いにくい。
1点:使いにくい。
そして、5人の評価者による評価点を平均し、下記基準に基づいて評価した。
◎:4点以上。
○:3点以上4点未満。
△:2点以上3点未満。
×:1点以上2点未満。
Figure 2008007603
表4の結果から、キャップ付き容器(Y)を使用した実施例1〜8は、塗布漂白時の使用性、全体漂白時の使用性に優れており、計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であることが確認できた。
一方、トリガースプレー式容器を使用した比較例1は、塗布漂白時の使用性に劣り、被洗物への塗布性に劣ることが確認できた。また、全体漂白時の使用性が悪く、被洗物への塗布性が悪いことが確認できた。
キャップ付き容器(W)を使用した比較例2は、塗布漂白時の使用性が悪く、被洗物への塗布性が悪いことが確認できた。
≪洗浄力の評価≫
得られた各例の液体漂白剤組成物を前記キャップ付き容器(Y)に収容し、以下に示す方法及び評価基準によって洗浄力の評価を行い、その結果を表5に併記した。
<塗布漂白時の洗浄力の評価>
泥汚れ(黒土、赤土)と、紅茶汚れが付着した汚垢布(試験布)をそれぞれ調製し、各汚垢布に、前記キャップ付き容器(Y)に収容された各例の液体漂白剤組成物を塗布し、Terg−O−Tometer(製品名、U.S.Testing社製)を使用して洗浄力を評価した。
(モデル黒土泥汚れ布の調製)
汚垢布(試験布)の調製に用いた黒土としては、園芸用黒土(kyotochiya製)を使用した。
汚垢布の調製は、次のように行った。前記園芸用黒土15gを秤量し、水道水500g中に投入し、ホモジナイザー(KINEMATICA社(スイス)製、商品名:ポリトロン Type PT 10/35)を用いて、80rpmで約5分間分散させた。
得られた泥分散液中に、10cm×25cmに裁断した綿メリヤスニット布((株)谷頭商店製、染色試材、綿ニット未シル晒)15枚を浸漬させ、該綿メリヤスニット布を手で良く揉み、該綿メリヤスニット布全体に均一に泥分散液を含ませた。その後、該綿メリヤスニット布を取り出し、ローラーで軽く絞った。1時間自然乾燥させた後、105℃の恒温槽にてさらに1時間乾燥させた。
最後に、該綿メリヤスニット布表面をウレタンスポンジで擦り、余分な泥粒子を落としたものを、2cm×2cmのモデル黒土泥汚れ布として、評価に供した。
(モデル赤土泥汚れ布の調製)
汚垢布(試験布)の調製に用いた赤土としては、洪積台地の赤黄色土(静岡県、三方ケ原)を200℃で乾燥させ、ミクロンアトマイザーにより平均粒径1μm程度まで粉砕したものを使用した。
汚垢布の調製は、次のように行った。前記赤土20gを秤量し、水道水500g中に投入し、ホモジナイザー(KINEMATICA社(スイス)製、商品名:ポリトロン Type PT 10/35)を用いて、80rpmで約10分間分散させた。
得られた泥分散液中に、10cm×25cmに裁断した綿メリヤスニット布((株)谷頭商店製、染色試材、綿ニット未シル晒)15枚を浸漬させ、該綿メリヤスニット布を手で良く揉み、該綿メリヤスニット布全体に均一に泥分散液を含ませた。その後、該綿メリヤスニット布を取り出し、ローラーで軽く絞った。30分間自然乾燥させた後、105℃の恒温槽にてさらに1時間乾燥させた。
最後に、該綿メリヤスニット布表面をポリッシングして、余分な泥粒子を落としたものを、2cm×2cmのモデル赤土泥汚れ布として、評価に供した。
(モデル紅茶汚染布の調製)
日東紅茶(黄色パッケージ)ティーパック40個を、4Lの水道水にて5分間煮沸した後、糊抜きしたサラシ木綿でこし、この液に35cm×35cmの平織り木綿布(#100)120gを浸し、30分間浸漬した。
その後、2槽式洗濯機(製品名:CW−C30A1−H、MITUBISHI製)にて30秒間脱水して、自然乾燥させた後、2cm×2cmのモデル紅茶汚染布とし、実験に供した。
(洗浄力の評価方法)
得られた汚垢布(モデル黒土泥汚れ布、モデル赤土泥汚れ布、モデル紅茶汚染布)各5枚に、各例の液体漂白剤組成物を0.12mLずつ塗布し、5分間放置した後、該汚垢布をTerg−O−Tometer機(U.S.Testing社製)内に投入し、浴比30倍になる様に、4°DH水道水と、洗剤濃度が633ppmとなるようにJIS指標洗剤を入れた。
なお、「JIS指標洗剤」とは、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム15質量%、ゼオライト17質量%、珪酸ナトリウム5質量%、炭酸ナトリウム7質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウム1質量%、硫酸ナトリウム 55質量%からなるものである。
そして、120rpmで、25℃・10分間撹拌した後、二槽式洗濯機(三菱電機(株)製、品番:CW−C30A1−H1)に移し、1分間脱水した。その後、25℃での流水すすぎを2分間行い、1分間脱水をし、アイロンにより乾燥した。
次いで、乾燥後の汚垢布の反射率を、反射率計(日本電色社製、商品名:Σ90)により測定し、漂白力(%)を下記数式1で表される式で算出し、下記評価基準に基づいてそれぞれの汚れに対する洗浄力を評価した。
なお、下記数式1において、「原布」は各汚れによる汚染前の布である。また、洗浄力の評価は、汚垢布5枚の平均値をそれぞれ用いた。
Figure 2008007603
(評価基準)
洗浄力の評価基準は、下記基準組成との漂白力(%)の差により、以下のように設定した。なお、基準組成において、黒土泥汚れに対する漂白力は18(%)、赤土泥汚れに対する漂白力は28(%)、紅茶汚染に対する漂白力は7(%)であった。
基準組成:過酸化水素 3質量%水溶液。
・泥汚れ(黒土、赤土)に対する評価基準
◎:基準組成に比べて漂白力が著しく高く、+10%以上であった。
○:基準組成に比べて漂白力が高く、+5%以上+10%未満であった。
△:基準組成に比べて漂白力が同等以上、0%以上+5%未満であった。
×:基準組成に比べて漂白力が低かった。
・紅茶汚染に対する評価基準
◎:基準組成に比べて漂白力が著しく高く、+10%以上であった。
○:基準組成に比べて漂白力が高く、+5%以上+10%未満であった。
△:基準組成に比べて漂白力が同等以上、0%以上+5%未満であった。
×:基準組成に比べて漂白力が低かった。
<全体漂白時の洗浄力の評価>
2槽式洗濯機(製品名:CW−C30A1−H、MITUBISHI製)の槽内に、温度約20℃の硬度約3゜DHの水道水30Lを入れ、1日着用した肌シャツ1枚と、チャージ布として5枚の未着用の肌シャツとを入れた。
次いで、前記槽内に、上記JIS指標洗剤15gと、各例の液体漂白剤組成物30mLとを順次、添加した。その後、10分間洗濯し、ため濯ぎを2回行い、脱水した。その後、脱水処理後の肌シャツを、20℃、40%相対湿度下で、1日間自然乾燥した。
そして、乾燥した肌シャツを再び着用し、上記と同様の洗濯方法を施す処理を、合計10回繰り返した。最後に、洗濯乾燥後の肌シャツをビニール袋に密閉し、50℃に調温された恒温室で5日間保存した。
なお、かかる50℃での5日間保存は、洗濯後、タンスなどの中で長期間置かれたことを想定したもの(促進保存)である。
5日間保存後の肌シャツの背中部分のにおいを、10名のパネラーによる官能評価により評価し、下記評価基準に基づいて点数化した。
5点:臭わなかった。
4点:かすかに感じられる臭いがあった。
3点:何のにおいか分かる弱い臭いがあった。
2点:楽に感知できる臭いがあった。
1点:強い臭いがあった。
そして、10名のパネラーによる評価点を平均し、下記基準に基づいて評価した。
◎:4点以上。
○:3点以上4点未満。
△:2点以上3点未満。
×:1点以上2点未満。
≪泥塗布後の保存安定性の評価≫
前記キャップ付き容器(Y)は、衣料等の泥汚れ部位に、該容器(Y)自体を直接接触させ、液体漂白剤組成物を塗りつけて塗布するため、泥汚れ部位との接触部から該容器(Y)内へ泥汚れが逆流(混入)する可能性がある。
そのため、前記容器(Y)が使用されている実施例1〜8、比較例3〜7は、泥汚れ部位への塗布時に混入する泥汚れにより、キャップ付き容器(Y)内に収容された液体漂白剤組成物中の過酸化水素が分解して酸素ガスが発生し、キャップ付き容器(Y)が膨らんでしまう可能性がある。
そこで、酸素ガスの発生量を比較することにより、泥塗布後の保存安定性の評価を行った。
(キャップ付き容器(Y)内へ混入する泥の量の測定)
キャップ付き容器(Y)内へ混入する泥の量を、以下のように設定した。
泥汚れの中に、空のキャップ付き容器(Y)の塗り口(第2の注出口)11aを差し込み、該容器(Y)の両側面(広い面側)を5秒間押したときに吸い込まれる泥の質量を測定したところ、約0.5gであった。
(酸素ガスの発生量の測定)
上記で測定された泥の量約0.5gが、すべてキャップ付き容器(Y)内に収容された液体漂白剤組成物中に混入されたものと設定し、各例の液体漂白剤組成物に、約0.5gの泥を添加したときに発生する酸素ガスの発生量を、以下の方法により測定した。
アルミ箔で遮光した500mL容量のスリ合わせ共栓付き三角フラスコに、各例の液体漂白剤組成物500mLを充填し、次に、園芸用黒土(kyotochiya製)0.5gを添加し、直径4cmの攪拌子を使用して10分間、300rpmで攪拌した。
次いで、この三角フラスコに、スリ合わせ共栓付きガラス管を装着した。なお、スリ合わせ共栓付きガラス管としては、1本の円柱状の内径5mmのガラス管において、その一端(以下、第1の端部という。)から15cm、他端(以下、第2の端部という。)から100cmの位置に、ガラス管の周囲に三角フラスコのスリ合わせに嵌合するスリ合わせ部が設けられたものを使用した。ガラス管のスリ合わせ部の長さは3cmであった。
そして、このスリ合わせ共栓付きガラス管を、前記第1部の端部側が三角フラスコ側になる様に、前記液体漂白剤組成物を充填した三角フラスコのスリ合わせに嵌合することにより、第1の端部側のガラス管が三角フラスコの内部に充填した液体漂白剤組成物に挿入され、第2の端部側のガラス管が三角フラスコの上端から突出した。
ここで、三角フラスコ内において酸素ガスが発生した場合、液体漂白剤組成物の液面が、三角フラスコ内の液体漂白剤組成物の液面の上の空間に充満する酸素ガスによって下方に押され、これによってガラス管内の液体漂白剤組成物の液面が上昇する。この上昇量(体積)が酸素ガスの発生量であり、該上昇量(体積)を測定することにより酸素ガスの発生量が求められる。
そして、上記の状態で50℃に調節された恒温室内に1ヶ月間保存し、三角フラスコ内の液面の上昇量から、ガス発生量(mL)を算出した。
なお、ブランクテストとして、イオン交換水のみをサンプルとして、上記と同一条件において、前記液体漂白剤組成物の試験と同時に試験を行い、1ヶ月間保存後の液面の上昇量を読み取り、その読み値を差し引いて、前記液体漂白剤組成物の液面の上昇量とし、ガス発生量(mL)を算出した。
液体漂白剤組成物を、ガス抜き機構無しの容器(ボトル)に充填した場合を想定すると、上記試験方法で測定される酸素ガスの発生量が15mL未満(△〜◎)であれば、液体漂白剤製品として問題ないレベルであると判定した。
◎:酸素ガスの発生量が5mL未満であった。
○:酸素ガスの発生量が5mL以上10mL未満であった。
△:酸素ガスの発生量が10mL以上15mL未満であった。
×:酸素ガスの発生量が15mL以上であった。
Figure 2008007603
表5の結果から、本発明にかかる実施例1〜8は、いずれも、泥汚れ(黒土、赤土)と紅茶汚れに対する塗布漂白時の洗浄力、全体漂白時の洗浄力が良好であり、なかでも実施例1〜3は特に優れていることが確認できた。
一方、(A)成分を欠く比較例3、(B)成分を欠く比較例4、(C)成分を欠く比較例5、(D)成分を欠く比較例6、pHが3超の比較例7は、いずれかの洗浄力の評価項目が悪いことが確認できた。
また、本発明にかかる実施例1〜8は、いずれも、泥塗布後の保存安定性が良好であることが確認できた。
一方、pHが3超の比較例4、7は、泥塗布後の保存安定性が悪いことが確認できた。
なお、前記トリガースプレー式容器を使用した比較例1、前記キャップ付き容器(W)を使用した比較例2は、いずれも泥塗布後の保存安定性が良好であることが確認できた。これは、泥汚れ部位に、容器自体が直接接触することがなく、容器内へ泥が混入することがないためと考えられる。
以上の結果から、本発明にかかる実施例1〜8は、計量が容易でかつ被洗物への塗布性が良好であり、泥汚れに対する洗浄力と、被洗物への塗布時に混入する泥汚れに対する保存安定性とに優れていることが確認できた。
本発明に使用される容器(Y)の一例であるキャップ付き容器の外観を示す側面図である。 容器(Y)の第1の実施形態として示すキャップ付き容器の要部断面図である。 本発明の液体漂白剤製品の使用形態の一例を示す斜視図である。 本発明の液体漂白剤製品の使用形態の一例を示す斜視図である。 容器(Y)の第2の実施形態として示すキャップ付き容器の要部断面図である。 トリガースプレー式容器の一例を示す要部断面図である。 実施例で用いたキャップ付き容器(W)の外観を示す側面図である。
符号の説明
1…キャップ付き容器
2…容器本体
3…ノズルキャップ(内側キャップ)
4…計量キャップ(外側キャップ)
5…注出ノズル(第1のノズル)
5a…注ぎ口(第1の注出口)
6…液溜め部
7…戻り口(開口部)
9…計量部
11…塗布ノズル(第2のノズル)
11a…塗り口(第2の注出口)
13…収納凹部
14…孔部
20…トリガースプレー式容器
40…キャップ付き容器(W)
50…キャップ付き容器
51…計量キャップ
52…計量部
54…塗布ノズル(第2のノズル)
54a…塗り口(第2の注出口)
55…キャップカバー
56…ヒンジ部

Claims (3)

  1. 過酸化水素(A)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)および窒素原子を有する界面活性剤(D)を含有し、かつpHが3以下である液体漂白剤組成物が、下記容器(Y)に収容されてなることを特徴とする液体漂白剤製品。
    容器(Y)とは、前記液体漂白剤組成物が収容される容器本体と、前記容器本体の口元部に装着されると共に、前記容器本体に収容された前記液体漂白剤組成物を注出する第1の注出口が設けられた内側キャップと、前記内側キャップに着脱自在に被せられる計量キャップとを備え、前記計量キャップには、前記内側キャップに被せた状態のまま内部の前記液体漂白剤組成物を注出する第2の注出口が開閉自在に設けられているキャップ付き容器である。
  2. 前記(D)成分は、下記一般式(d−1)
    Figure 2008007603
    [式中、R13は炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、長鎖ヒドロキシアルキル基、トリル基、フェニル基、ベンジル基のいずれかであり;EOはオキシエチレン基を示し;m、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+nは2〜50である。]
    で表される化合物を含む請求項1記載の液体漂白剤製品。
  3. 過酸化水素(A)、ホスホン酸系金属イオン捕捉剤(B)、窒素原子を有しない非イオン性界面活性剤(C)および窒素原子を有する界面活性剤(D)を含有する液体漂白剤組成物において、
    前記(D)成分は、下記一般式(d−1)
    Figure 2008007603
    [式中、R13は炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基、長鎖ヒドロキシアルキル基、トリル基、フェニル基、ベンジル基のいずれかであり;EOはオキシエチレン基を示し;m、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+nは2〜50である。]
    で表される化合物を含み、かつpHが3以下であることを特徴とする液体漂白剤組成物。
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