JP2018003196A - 繊維製品用消臭剤組成物 - Google Patents

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Takehiko Miyahara
岳彦 宮原
貴行 黒川
Takayuki Kurokawa
貴行 黒川
大木 亨
Toru Oki
亨 大木
侑里 安達
Yuri Adachi
侑里 安達
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Abstract

【課題】良好な消臭効果を有しつつ、処理した衣類や組成物自体の黄変が改善された繊維製品用消臭剤組成物を提供する。
【解決手段】以下の(A)及び(B)成分を含有する繊維製品用消臭剤組成物:
(A)ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物及びポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種の化合物、及び
(B)アミノカルボン酸型キレート剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品用消臭剤組成物に関する。詳細には、本発明は、良好な消臭効果を有しつつ、処理した衣類等の繊維製品や組成物自体の黄変が改善された繊維製品用消臭剤組成物に関する。
最近の清潔志向の高まりを受けて、悪臭をより高いレベルで除去したいという生活者のニーズは高まっている。その中で、ポリエチレンイミンは体臭などに対する高い消臭効果を有するため、今までにもポリエチレンイミンを含有する消臭剤組成物が提案されてきた。例えば、特許文献1及び2にはポリエチレンイミン等の水溶性高分子と亜鉛化合物を含有する防臭剤組成物が提案されている。また、特許文献3及び4には、ポリエチレンイミン等の悪臭減少ポリマーとアルデヒドなどの悪臭中和剤を含有する消臭剤組成物が提案されている。
しかしながら、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物は、黄変しやすいため、ポリアミン系化合物を配合した組成物自体が黄変することに加え、特に白色の衣類を処理した場合に衣類が黄色に変色するという課題があった。このようなポリアミン系化合物の黄変を抑制する技術として、特許文献5には、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物をリンの酸素酸、オキシ酸およびこれらの誘導体と組み合わせることが提案されている。
特開2009-57647号公報 特開2010-184883号公報 特開2013-504697号公報 特開2013-504698号公報 特開平6-240154号公報
しかしながら、従来技術において、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物による黄変を抑制する効果が不十分であった。
従って、本発明の課題は、良好な消臭効果を有しつつ、黄変の改善された組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリオキシアルキレン付加型のポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物と、アミノカルボン酸型キレート剤とを併用することにより、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物の高い消臭効果を維持しつつ、黄変を改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、このような新規な知見に基づいて完成されたものである。
本発明の一実施態様において、以下の(A)成分及び(B)成分を含有する繊維製品用消臭剤組成物が提供される。
(A)ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物及びポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種の化合物、及び
(B)アミノカルボン酸型キレート剤。
本発明の一実施態様によれば、繊維製品用消臭剤組成物は、(C)成分として水溶性2価金属塩を更に含む。
本発明の一実施態様によれば、繊維製品用消臭剤組成物は、(D)成分として水溶性カチオン界面活性剤を更に含む。
本発明の一実施態様において、スプレー容器内に充填されている、(A)成分及び(B)成分を含有し、かつ(C)成分及び/又は(D)成分を含有してもよい繊維製品用消臭剤組成物を含む、消臭剤物品が提供される。
本発明の一実施態様において、(A)成分及び(B)成分を含有し、かつ(C)成分及び/又は(D)成分を含有してもよい繊維製品用消臭剤組成物を、繊維に接触させることを含む、繊維の消臭方法が提供される。
本発明の一実施態様によれば、良好な消臭効果を有する繊維製品用消臭剤組成物を提供することができる。
本発明の一実施態様によれば、処理した衣類等の繊維製品や組成物自体の黄変が改善された繊維製品用消臭剤組成物を提供することができる。
本発明の一実施態様によれば、良好な消臭効果を有しつつ、処理した衣類等の繊維製品や組成物自体の黄変が改善された繊維製品用消臭剤組成物を提供することができる。
[(A)成分]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物に含まれる(A)成分は、ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物(a1)及びポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物(a2)から選ばれる少なくとも1種の化合物である。(A)成分は、主に、消臭作用を付与するために配合される。
(a1)成分は、ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物である。ポリアルキレンイミンは、例えば、下記一般式(a1−1)で表される。
NH2−R21−(NA−R21n−NH2 ・・・(a1−1)
式(a1−1)中、R21は、それぞれ独立して炭素数2〜6のアルキレン基であり、Aは、水素原子又は分岐による別のポリアミン鎖を表し、nは、1以上の数である。ただし、前記Aがすべて水素原子であることはない。Aにおける「分岐による別のポリアミン鎖」は、例えば、以下の構造を有し得る。
当該構造中、R21及びnは、式(a1−1)における定義と同じものを表し、Bは、水素原子又は分岐による別のポリアミン鎖を表す。Bにおける「分岐による別のポリアミン鎖」は、Aにおける「分岐による別のポリアミン鎖」と同じであり得る。
21は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、実質的に、炭素数2〜6の直鎖アルキレン基又は炭素数3〜6の分岐アルキレン基である。R21は、好ましくは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、より好ましくは、炭素数2のアルキレン基(即ちエチレン基)である。
ポリアルキレンイミンは、アルキレンイミンの1種又は2種以上を常法により重合して得られる。炭素数2〜6のアルキレンイミンとしては、例えば、エチレンイミン、プロピレンイミン、1,2−ブチレンイミン、2,3−ブチレンイミン、1,1−ジメチルエチレンイミン等が挙げられる。2種以上の炭素数2〜6のアルキレンイミンが重合する場合、各アルキレンイミンの付加順序や付加形態(ブロック状、ランダム状)は任意である。
ポリアルキレンイミンとしては、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリプロピレンイミンが好ましく、PEIがより好ましい。PEIは、エチレンイミンを重合することによって得られ、その構造中に、1級、2級及び3級アミン窒素原子を含む分岐鎖構造を有している。
ポリアルキレンイミンの重量平均分子量は、200〜2000が好ましく、300〜1500がより好ましく、400〜1000がさらに好ましく、500〜800が特に好ましい。
なお、本明細書における重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質とし、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めた値を意味する。
ポリアルキレンイミンとしては、その1分子中に活性水素を5〜30個有するものが好ましく、7〜25個有するものがより好ましく、10〜20個有するものがさらに好ましい。
(a1)成分は、ポリアルキレンイミンにアルキレンオキシドを付加して得られる。この方法としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート等の塩基性触媒の存在下、出発物質であるポリアルキレンイミンに対して、100〜180℃でエチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加させる方法等が挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、例えば、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが挙げられる。前記アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられ、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドが好ましく、エチレンオキシドがより好ましい。2種以上のアルキレンオキシドが付加してもよく、各アルキレンオキシドの付加順序や付加形態(ブロック状、ランダム状)は任意である。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物としては、例えば、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンのプロピレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物等が挙げられる。なお、前記ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物は、ポリアルキレンイミンにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加したものであり、ポリアルキレンイミンに対するエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加順序や付加形態(ブロック状、ランダム状)は任意である。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物としては、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物が好ましく、ポリアルキレンイミンのエチレンオキシド付加物がより好ましい。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物としては、原料であるポリアルキレンイミンが有する活性水素1原子に対し、平均5〜40個のアルキレンオキシド単位を有するポリアルキレンオキシドが付加されたものが好ましく、平均10〜30個のアルキレンオキシド単位を有するポリアルキレンオキシドが付加されたものがより好ましい。即ち、原料であるポリアルキレンイミンが有する活性水素1モルあたりに、平均5〜40モルのアルキレンオキシドが付加されたものが好ましく、平均10〜30モルのアルキレンオキシドが付加されたものがより好ましい。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物の重量平均分子量は、1000〜80000が好ましく、2000〜50000がより好ましく、5000〜30000がさらに好ましく、10000〜20000が特に好ましい。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物としては、例えば、式(a1−2)で示される化合物が挙げられる。
式(a1−2)中、R22は、それぞれ独立に炭素数2〜6のアルキレン基であり、mは、それぞれ独立に1以上の数である。
22は、炭素数2又は3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基がより好ましい。
mは、(R22O)の平均繰り返し数であり、5〜40が好ましく、10〜30がより好ましい。
ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物としては、合成品が用いられてもよいし、市販品が用いられてもよい。市販品としては、例えばBASF社製の商品名「Sokalan HP20」等が挙げられる。
(a2)成分は、ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物である。
ポリアルキレンアミンは、例えば、下記一般式(a2−1)で表される。
NH2(R31NH)lH ・・・(a2−1)
式(a2−1)中、R31は、炭素数2〜6のアルキレン基であり、lは、1以上の数である。
31は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、実質的に、炭素数2〜6の直鎖アルキレン基又は炭素数3〜6の分岐アルキレン基である。R31は、好ましくは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、より好ましくは、炭素数2のアルキレン基である。
ポリアルキレンアミンとしては、ポリエチレンアミンが好ましい。ポリエチレンアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。なお、これらのポリエチレンアミンは、公知の製造方法、例えばアンモニア及びエチレンジクロリドを反応させることで得られる。
ポリアルキレンアミンの重量平均分子量は、60〜1800が好ましく、60〜1000がより好ましく、60〜800がさらに好ましい。
ポリアルキレンアミンとしては、その1分子中に活性水素を6〜30個有するものが好ましく、7〜20個有するものがより好ましい。
(a2)成分は、ポリアルキレンアミンにアルキレンオキシドを付加して得られる。この反応は、(a1)成分と同様に行える。アルキレンオキシドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが挙げられる。前記アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられ、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドが好ましく、エチレンオキシドがより好ましい。2種以上のアルキレンオキシドが付加してもよく、各アルキレンオキシドの付加順序や付加形態(ブロック状、ランダム状)は任意である。
ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物としては、ポリアルキレンアミンのエチレンオキシド付加物、ポリアルキレンアミンのプロピレンオキシド付加物、ポリアルキレンアミンのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物等が挙げられる。
ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物としては、ポリアルキレンアミンのエチレンオキシド付加物、ポリアルキレンアミンのエチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物が好ましく、ポリアルキレンアミンのエチレンオキシド付加物がより好ましい。
ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物としては、原料であるポリアルキレンアミンが有する活性水素1原子に対し、平均5〜40個のアルキレンオキシド単位を有するポリアルキレンオキシドが付加されたものが好ましく、平均10〜30個のアルキレンオキシド単位を有するポリアルキレンオキシドが付加されたものがより好ましい。即ち、原料であるポリアルキレンアミンが有する活性水素1モルあたりに、平均5〜40モルのアルキレンオキシドが付加されたものが好ましく、平均10〜30モルのアルキレンオキシドが付加されたものがより好ましい。
ポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物の重量平均分子量は、1000〜80000が好ましく、2000〜50000がより好ましく、5000〜30000がさらに好ましく、10000〜20000が特に好ましい。
(A)成分としては、(a1)成分が好ましい。(a1)成分のなかでも、ポリエチレンイミンのエチレンオキシド付加物が好ましい。
(A)成分は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品用消臭剤組成物の総質量に対して、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜2質量%がより好ましく、0.1〜1質量%がさらに好ましい。(A)成分の配合量が前記下限値以上であると、消臭効果が高まり得る。また、(A)成分の配合量が前記上限値以下であると、黄変改善効果に優れ、かつスプレーの噴霧性状が良好となる。
[(B)成分]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物に含まれる(B)成分は、アミノカルボン酸型キレート剤である。(B)成分を(A)成分と併用(配合)することにより、組成物自体又は当該組成物で処理した繊維が経時で黄変することなく、高い消臭効果を繊維にもたらすことができる。
キレート剤は金属イオンを補足する能力を有するものである。例としては、エチレンジアミンテトラ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ホスホン酸類、トリポリリン酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチルエーテル)テトラ酢酸、クエン酸、マレイン酸、ポリアクリル酸、イソアミレン−マレイン酸共重合体、ケイ酸、グルコン酸、ヒドロキシベンジルイミジノ酢酸、イミジノ酢酸及びこれらの塩が挙げられる。このうち、消臭効果を高める観点から、(B)成分は下記式(I)〜(IV)で表されるアミノカルボン酸系の化合物が好ましく、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
式(I)中、AIは炭素数8〜22の直鎖又は分岐アルキル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、水素原子又はCOOMIを表す。AIとしては、CH3、OH、H、COOMIが好ましく、CH3、Hがより好ましく、CH3が特に好ましい。
Iは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基、アルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示す。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。MIとしては、アルカリ金属が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
I及びnIは、それぞれ0〜2の整数である。mIは、好ましくは0又は1である。nIは、好ましくは0又は1である。mIとnIとがいずれも0の場合、AIは、CH3である。
前記式(I)で表される化合物のなかで好適なものとしては、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、アスパラギン酸ジ酢酸(ASDA)、イソセリンジ酢酸(ISDA)、β−アラニンジ酢酸(ADAA)、セリンジ酢酸(SDA)、グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、又はこれらの塩が挙げられる。なかでもMGDA又はその塩が好ましい。
式(II)中、XII-1〜XII-4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基、アルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を表す。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。MIIとしては、アルカリ金属が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
IIは水素原子または炭素数8〜22の直鎖又は分岐アルキル基を表す。
IIは水素原子または水酸基を表す。nIIは0または1を表す。
前記式(II)で表される化合物のなかで好適なものとしては、イミノジコハク酸(IDS)(2,2'−イミノジコハク酸とも言う)、ヒドロキシイミノジコハク酸(HIDS)、又はこれらの塩が挙げられ、なかでもIDS又はその塩がより好ましい。
式(III)中、RIIIは、炭素数8−22、好ましくは12−18の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基を表す。
IIIは、H、メチル基又は(CH2)mIII−COOXIIIを表す。AIIIとしては、(CH2)mIII−COOXIIIが好ましい。 mIIIは、1〜3のいずれかの数を表す。
IIIは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミン又はNH4を表わす。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
IIIは1〜3のいずれかを表す。
前記式(III)で表わされる化合物の具体例としては、オクチルアミノ酢酸ナトリウム、ラウリルアミノ酢酸ナトリウム、ミリスチルアミノ酢酸ナトリウム、パルミチルアミノ酢酸ナトリウム、オレイルアミノ酢酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノ酢酸塩;
オクチルアミノプロピオン酸ナトリウム、デシルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ミリスチルアミノプロピオン酸ナトリウム、パルミチルアミノプロピオン酸ナトリウム、オレイルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノプロピオン酸塩;
N‐オクチルグリシンナトリウム、N‐デシルグリシンナトリウム、N‐ラウリルグリシンナトリウム、N‐ミリスチルグリシンナトリウム、N‐パルミチルグリシンナトリウム、N‐オレイルグリシンナトリウム等のN‐アルキル及びアルケニルグリシン塩;
N‐オクチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐デシル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐ドデシル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐ミリスチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐パルミチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐オレイル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム等のN‐アルキル及びアルケニル‐N‐メチル‐β‐アラニン塩;
オクチルアミノジ酢酸ナトリウム、デシルアミノジ酢酸ナトリウム、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、ミリスチルアミノジ酢酸ナトリウム、パルミチルアミノジ酢酸ナトリウム、オレイルアミノジ酢酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノジ酢酸塩;及び
オクチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、デシルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ミリスチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、パルミチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、オレイルアミノジプロピオン酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノジプロピオン酸塩等が挙げられる。
これらの中では、保存安定性から考えて、アルキル及びアルケニルアミノジ酢酸塩が好ましく、その中でもデシルアミノジ酢酸、ラウリルアミノジ酢酸、ミリスチルアミノジ酢酸、パルミチルアミノジ酢酸又はその塩が好ましく、特にラウリルアミノジ酢酸、ミリスチルアミノジ酢酸、パルミチルアミノジ酢酸又はその塩がより好ましい。
式(IV)中、XIVは水素原子、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。nIVは1又は2を表し、nIVが2の場合、XIVは同一でも異なっていても良い。(COOXIV)nIV基の置換位置は、特に限定されないが、α位が好ましい。
前記式(IV)で表わされる化合物の具体例としては、2,3-ピリジンジカルボン酸やその塩等が挙げられる。なお、2,3-ピリジンジカルボン酸又はその塩は、2,3-ピリジンジカルボン酸無水物から、又は2,3-ピリジンジカルボン酸無水物として提供され得る。
(B)成分としては、式(I)で表される化合物及び式(II)で表される化合物が好ましく、MGDA、IDS及びこれらの塩がより好ましく、MGDA及びその塩が最も好ましい。
(B)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品用消臭剤組成物の総質量に対して、0質量%を超え、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下であって、特に好ましくは5質量%以下であって、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上である。(B)成分の配合量を10質量%以下とすることにより、本発明の組成物を適用した繊維製品にしみ等が発生しにくくなる。
また、(A)成分と(B)成分の配合比率は、1/10〜100/1が好ましく、1/1〜50/1がより好ましい。この比率よりも(B)成分の比率が大きいと消臭効果が不十分となる場合があり、この比率よりも(B)成分の比率が小さいと黄変を抑制する効果が弱くなる場合がある。
黄変抑制メカニズムについては、明確に分かってはいないが、ポリアルキレンイミン又はポリアルキレンアミンの分子内にアルキレンオキシドを入れること、及びアミノカルボン酸系のキレート剤を配合することで、ポリエチレンイミン又はポリアルキレンアミンのアミノ基の化学反応に伴う変質が抑制されるためと考えられる。
[(C)成分]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物は、(C)成分として水溶性2価金属塩を任意に含んでもよい。本発明の繊維製品用消臭剤組成物が更に(C)成分を含有することで、体臭だけではなく、タバコや焼肉、尿臭など広範な悪臭に対する消臭効果を高めることができる。
(C)成分として、例えば、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の水溶性亜鉛塩;硫酸銅、塩化銅等の水溶性銅塩;硫酸鉄等の水溶性鉄塩;塩化マンガン等の水溶性マンガン塩等が挙げられ、これらの水和物も含む。消臭効果の面から、水溶性亜鉛塩または水溶性銅塩が好ましい。水溶性亜鉛塩としては、硫酸亜鉛、塩化亜鉛が好ましい。水溶性銅塩としては、硫酸銅及びこれらの水和物が好ましく、硫酸銅水和物がより好ましく、硫酸銅5水和物が更に好ましい。
(C)成分は、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。2種以上を併用する場合、亜鉛塩を含むのが好ましい。
なお、本明細書において、「水溶性2価金属塩」とは、25℃の水1Lに10g以上溶解する2価金属塩を意味する。
(C)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品用消臭剤組成物の総質量に対して、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることが更に好ましい。ただし、(C)成分が水和物の場合は、無水物としての配合量を意味する。(C)成分の割合が0.01質量%以上であると、消臭効果が高まり得る。(C)成分の割合が10質量%以下であると、組成物の保存安定性が良好に保たれ、また、対象となる繊維製品にしみ等の不具合が起こりにくくなる。
[(D)成分]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物は、(D)成分として水溶性カチオン界面活性剤を任意に含んでもよい。
(D)成分は、例えば下記一般式(1)または(2)で表される水溶性カチオン界面活性剤である。ここでの水溶性とは20℃の水に1g以上溶解することである。
式(1)中、R1は、エーテル基、アミド基及び/又はエステル基を含んでもよい炭素数8〜22の直鎖または分岐の炭化水素基であり、好ましくは炭素数8〜18の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8〜18の直鎖アルキル基である。R2は、エーテル基、アミド基及び/又はエステル基を含んでもよい炭素数1〜22の炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8〜10のアルキル基である。また、R3及びR4は、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又はポリアルキレンオキシド基(1単位のアルキレンの炭素数は1〜3)であり、好ましくはメチル基である。Xは陰イオンであり、好ましくはCl-、Br-、CH3SO4 -、C24SO4 -、CH3COO-、C24COO-である。
式(2)中、R6は、炭素数8〜18の直鎖または分岐の炭化水素基であり、好ましくは直鎖の炭素数12〜14のアルキル基又はアルケニル基である。また、R5、R8は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基である。R7は、炭素数1〜3以下のアルキレン基であり、好ましくはメチレン基である。Xは陰イオンであり、好ましくはCl-、Br-である。
好ましいカチオン界面活性剤の具体例としては、ジデシルジメチルアンモニウム塩、C12〜18トリメチルアンモニウム塩、C12〜14ベンザルコニウム塩であり、特に、(A)〜(C)成分を繊維内部へ浸透させてより高い消臭効果を付与する観点から、ジデシルジメチルアンモニウムが好ましい。
(D)成分の配合量は、本発明の組成物中、好ましくは0質量%を超え、より好ましくは0.01質量%以上、特に好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であって、特に好ましくは1質量%以下である。(D)成分の配合量を5質量%以下とすることにより、本発明の組成物を適用した繊維製品にしみ等が発生しにくくなる。
[他の任意成分]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(D)成分以外にも、以下のような成分を含有してもよい。
任意成分として含有され得るものとしては、エタノール、エチレングリコールなどの水溶性溶剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのノニオン界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン化合物、香料、再汚染防止剤、高分子、防腐剤、抗菌剤、防カビ剤、忌避剤、天然物などのエキス、分散剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、減粘剤、紫外線吸収剤など、安全性が高くしかも通常の洗浄剤に使用されるものであればどのようなものでもよく、特に限定されるものではない。本発明における上記任意成分の配合量は、上限が好ましくは10質量%以下、より好ましくは3質量%以下が好ましい。
繊維製品上での菌の増殖を抑制し、不快臭の発生を抑制する観点から、有機系防菌防黴剤、無機系防菌防黴剤の中から1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。有機系防菌防黴剤としては、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、糖質系、トロポロン系、有機金属系のものが含まれる。また、無機系防菌防黴剤としては、金属酸化物、銀系が含まれる。例えばイソプロピルメチルフェノールなどの抗菌剤或いは除菌剤を液体消臭剤組成物中に0.05〜1質量%の範囲で配合することが好ましい。
[pH]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物のpHは特に限定されないが、消臭剤組成物の消臭効果をより高く発揮させるために、一定の範囲に調整することが好ましい。例えば、消臭剤組成物のpHを3〜10、好ましくは4〜8とすることができる。
pH調節剤としては、消臭剤組成物分野において公知の酸やアルカリを特に制限なく用いることができる。酸の具体例としては、塩酸や硫酸等の無機酸や、酢酸やクエン酸等のカルボン酸が挙げられる。アルカリの具体例としては、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩や、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。
[粘度]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物の粘度は特に限定されないが、10mPa・s以下であることが好ましい。本発明の繊維製品用消臭剤組成物をスプレー容器に入れて使用する場合には5mPa・s以下であることがより好ましい。
本明細書において、粘度とは、B型粘度計(例えば、トキメック社製のB型粘度計)を用いて25℃にて測定される値をいう。
[製造方法]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物は、消臭剤組成物を製造するための公知の方法と同様の方法により製造できる。
例えば、水中に(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を添加して、均一になるよう撹拌することにより、本発明の繊維製品用消臭剤組成物を製造し得る。
[使用方法]
本発明の繊維製品用消臭剤組成物の使用方法は特に限定されないが、一般の消臭剤組成物と同様の方法で使用することができる。具体例としては、消臭剤組成物中に消臭対象物を浸漬し、その後風乾する方法や、スプレー容器に収納した消臭剤組成物を対象物へ噴霧し、その後風乾する方法等が挙げられる。
家庭においても手軽に実施できるという簡便性や、臭いが気になる部位に必要量の消臭剤組成物を適用できるという経済性の点から、スプレー容器に収納した消臭剤組成物を用いる方法が好ましい。
スプレー容器に収納した消臭剤組成物を繊維製品に使用する場合、対象物への噴霧量は、付着した臭の強度に依存して変動するため特に限定はされないが、繊維製品の質量に対して、下限が好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、上限は好ましくは100質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。噴霧量がこの範囲内にあると、消臭効果と経済性とのバランスに優れるため、好ましい。
本発明の繊維製品用消臭剤組成物を収納する容器は特に限定されないが、スプレー容器としては、エアゾールスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧型あるいは蓄圧型)や、ディスペンサースプレー容器等が挙げられる。エアゾールスプレー容器の例としては、特開平9-3441号公報、及び特開平9-58765号公報等に記載されているものが挙げられる。また、噴射剤としてはLPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル)、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられ、これらは単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。トリガースプレー容器の例としては、特開平9-268473号公報、特開平9-256272号公報、特開平10-76196号公報等に記載のものが挙げられる。ディスペンサースプレー容器の例としては、特開平9-256272号公報等に記載のものが挙げられる。
本発明の繊維製品用消臭剤組成物は、プラスチック製容器に収納することができる。プラスチック製容器としては、ボトル容器や詰替え用のスタンディングパウチ等が挙げられる。スタンディングパウチとしては、例えば、特開2000-72181号公報に記載のものが挙げられるが、材質としては、内層に100〜250μmの線状低密度ポリエチレン、外層に15〜30μmの延伸ナイロンの二層構造、さらにこの層間にアルミニウム層、もしくはアルミやアルミナを蒸着したPET層を含む三層構造のスタンディングパウチが保存安定性の点から好ましい。
本発明の繊維製品用消臭剤組成物を使用する対象の繊維製品としては、特に限定されないが、例えば、Yシャツ、Tシャツ、ポロシャツ、ブラウス、チノパン、スーツ、スラックス、スカート、ジャケット、コート、ニット、ジーンズ、パジャマ、テーブルクロス、ランチョンマット、カーテン、クッション、座布団、ソファ、枕カバー、シーツ、ベッドパッド、枕、布団、ベッドカバー、毛布、マットレス、靴、トイレマット、バスマット、玄関マット、カーペット、ラグ、絨毯等が挙げられる。また、対象とする繊維製品の素材も、特に限定されないが、例えば、綿、ウール、麻等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジック等の再生繊維及びこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品等が挙げられる。中でも、普段の手入れが困難なウール及びその混紡品において、本発明の繊維製品用消臭剤組成物の効果が顕著に発揮される。また、綿、麻、レーヨン、キュプラ、リヨセル、テンセル等のセルロース系繊維及びその混紡品において、本発明の繊維製品用消臭剤組成物の効果が顕著に発揮される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施例において成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
下記のA−1及びA−2を使用した。
・A−1:POE付加型ポリエチレンイミン(BASF社製、商品名:Sokaran HP20)
・A−2(比較):ポリエチレンイミン(BASF社製、商品名:LUGALVAN G15000)
[(B)成分]
下記のB−1〜B−5を使用した。
・B−1:メチルグリシンジ酢酸3ナトリウム(BASF社製、商品名:Trilon M Liquid)
・B−2:2,2'-イミノジコハク酸四ナトリウム塩(ランクセス)
・B−3:ラウリルアミノジ酢酸([商品名]ニッサンアノンパウダー、日油株式会社製)
・B−4:2,3-ピリジンジカルボン酸無水物(ACR製)
・B−5(比較):クエン酸(扶桑化学工業(株))
[(C)成分]
下記のC−1及びC−2を使用した。
・C−1:硫酸亜鉛(II)(関東化学株式会社製)
・C−2:塩化亜鉛(関東化学株式会社製)
[(D)成分]
下記のD−1及びD−2を使用した。
・D−1:塩化ジデシルジメチルアンモニウム(ライオン株式会社製、商品名:リポカード21080E)
・D−2:塩化ベンザルコニウム(東京化成工業株式会社)
[その他成分]
・E−1:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HC40:日本エマルジョン) 0.5%
・E−2:ポリエーテル変性シリコーン(SH3771M:東レダウコーニングシリコーン製) 0.5%
・F−1:特開2008-7872号公報の実施例に記載の香料組成物a-1-1 0.02%
・F−2:特開2012-202000号公報の実施例に記載の香料組成物A 0.02%
・F−3:特開2012-202000号公報の実施例に記載の香料組成物B 0.02%
上記数値は、繊維製品用消臭剤組成物の総質量に対しての質量%である。
[繊維製品用消臭剤組成物の調製方法]
各成分の配合量を、下記表1に記載の通り調整して、次の手順により消臭剤組成物を調製した。
(A)成分と精製水を均一になるまで混合し、次いで(B)成分を添加し均一になるまで攪拌した後、(C)成分を添加し、さらに(D)成分を添加し、十分に攪拌して混合物を得た。さらに、(E)成分と(F)成分を予め混合したものを、攪拌しながら前記混合物に添加して混合し、実施例1〜10並びに比較例1及び2の消臭剤組成物を得た。なお、下記表1に記載のとおり、精製水の添加量は、組成物の合計量を100質量%とした場合の残部である。
[評価方法]
上記のとおり調製した消臭剤組成物を用いて、以下の手順で「体臭に対する消臭性」、「タバコ臭に対する消臭性」、「食べ物臭に対する消臭性」、「組成物の黄変」及び「処理布の黄変」について評価した。
1.体臭に対する消臭性評価方法
二槽式洗濯機CW−C30A1(三菱電機製)を用いて、市販綿Tシャツ18枚(日清紡(株)製、計約1.5Kg)の布類を処理した。洗濯仕上工程は、洗浄10分、脱水1分、ためすすぎ3分、脱水1分、ためすすぎ3分、脱水1分、仕上処理3分、脱水1分であり、洗浄、すすぎ、仕上処理の際はいずれも30L、25℃の水を用いた。洗浄時には、市販洗剤「トップ」(ライオン(株)製)を20g/30Lの濃度で使用した。この後、室温でつり干し乾燥した。
この様にして得られたTシャツを20〜40代の成人男子10名に一昼夜着用させ、その間30分間エアロバイクによる運動を実施させた。その後回収し、パネル毎に前面、背面から臭気強度が同じものを5cm×5cmの大きさで12枚切りとり、試験布とした。
上記の通り調製した消臭剤組成物を、ディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー(ライオン(株)製)のスプレー容器)を用いて、上記試験布に、消臭剤組成物を均一に0.2g噴霧した。そのまま10分間放置した後、下記評価基準Aに従って、10人のパネラーで布に残っている体臭の強さを官能評価し、その平均値から下記評価基準Bに従って評価した結果を表1に記載した。
2.タバコ臭に対する消臭性評価方法
ウールサージ布(15cm×10cm、5g)16枚を縦50cm×横30cm×高さ50cmのダンボール箱の上部に吊るし、火を付けたタバコ(メビウス、日本たばこ産業(株)製)1本をダンボールの下部に置いた。さらに、タバコ1本を吸いながら吐き出す息を布に直接あたらないようにダンボール内にいれた。その後、ダンボールを密閉して60分間放置した。その後、ダンボールの上部を開け、60分間放置し、布を取り出したものを試験布とした。上記の通り調製した消臭剤組成物を、ディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー(ライオン(株)製)のスプレー容器)を用いて、上記試験布に均一に1g噴霧した。そのまま10分間放置した後、下記評価基準Aに従って、10人のパネラーで布に残っているタバコ臭の強さを官能評価し、その平均値から下記評価基準Bに従って評価した結果を表1に記載した。
3.食べ物臭に対する消臭性評価方法
240℃にセットしたホットプレート上に油10gを均一に塗布した後、焼肉のたれをつけた豚ばら肉400gを均一に広げて置いた。このホットプレートの上に、縦50cm×横30cm×高さ50cmの底と側面の一部を取り除いたダンボール箱の上部にウールサージ布(15cm×10cm、5g)16枚を吊るしたものを設置し、10分間放置した。その後、ホットプレートを撤去し、ダンボールの上部を開け、60分間放置し、取り出したものを試験布とした。上記の通り調製した消臭剤組成物を、ディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー(ライオン(株)製)のスプレー容器)を用いて、上記試験布に均一に1g噴霧した。そのまま10分間放置した後、下記評価基準Aに従って、10人のパネラーで布に残っている食べ物臭の強さを官能評価し、その平均値から下記評価基準Bに従って評価した結果を表1に記載した。
<評価基準A>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭
<評価基準B>
◎◎: 0.5点未満
◎ : 0.5点以上1.5点未満
○ : 1.5点以上2.5点未満
△ : 2.5点以上3.5点未満
× : 3.5点以上
○、◎、◎◎を合格とする。
4.組成物の黄変(保存安定性)評価方法
上記のとおり調製した消臭剤組成物をねじ口瓶(日電理科硝子株式会社製、SV−50瓶)に入れ、配合直後の外観及びにおいを評価した。その後、40℃で1ヶ月間保存した後室温(約25℃)に戻し、保存後の外観を目視で下記評価基準Cにより評価した。
5.処理布の黄変評価方法
垂直に立てたアクリル板(40cm×50cm)にウールトップミルド布(30cm×30cm、白)を洗濯ばさみでとめ、試験布とした。上記のとおり調製した消臭剤組成物を、ディスペンサーポンプスプレー(お洋服のスタイルガード(ライオン(株)製)のスプレー容器)を用いて、上記試験布に20cm離して同じ部分に3回噴霧した。乾燥後、7日後の噴霧部分の黄変を目視で下記評価基準Cにより評価した。
<評価基準C>
○:黄変なし
△:やや黄変あり
×:はっきりと黄変あり
○を合格とする。
表中、各成分の組成における数値は質量%を表す。

Claims (5)

  1. 以下の(A)及び(B)成分を含有する繊維製品用消臭剤組成物:
    (A)ポリアルキレンイミンのアルキレンオキシド付加物及びポリアルキレンアミンのアルキレンオキシド付加物から選ばれる少なくとも1種の化合物、及び
    (B)アミノカルボン酸型キレート剤。
  2. (C)水溶性2価金属塩、を更に含む、請求項1に記載の繊維製品用消臭剤組成物。
  3. (D)水溶性カチオン界面活性剤、を更に含む、請求項1又は2に記載の繊維製品用消臭剤組成物。
  4. スプレー容器内に充填されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維製品用消臭剤組成物を含む、消臭剤物品。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維製品用消臭剤組成物を、繊維に接触させることを含む、繊維の消臭方法。
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