JPH09314780A - 易接着性白色ポリエステルフィルム - Google Patents

易接着性白色ポリエステルフィルム

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JPH09314780A
JPH09314780A JP8139991A JP13999196A JPH09314780A JP H09314780 A JPH09314780 A JP H09314780A JP 8139991 A JP8139991 A JP 8139991A JP 13999196 A JP13999196 A JP 13999196A JP H09314780 A JPH09314780 A JP H09314780A
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JP
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film
polymer
polyester film
weight
acid
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JP8139991A
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Satoshi Kitazawa
諭 北澤
Masayuki Fukuda
雅之 福田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気塗料やUVインキとの接着性、耐ブロッ
キング性に優れ、かつ帯電防止性の良好な易接着性白色
ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 白色顔料を含有するポリエステルからな
り、厚さが20μm以上の白色ポリエステルフィルムの
少なくとも片面に、二次転移点が60〜200℃のポリ
エステル系重合体(A)5〜80重量%、アクリル系重
合体(B)5〜80重量%、及びスルホン化ジエン系重
合体(C)1〜30重量%を主成分とする組成物を含む
塗液を用いて得られる厚さが0.01〜2μmの易接着
性塗膜を設けた易接着性白色ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は易接着性白色ポリエ
ステルフィルムに関し、更に詳しくは易接着性、帯電防
止性及び耐ブロッキング性に優れた易接着性白色ポリエ
ステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン等の白色顔料を含有するポリ
エステルを用いた白色ポリエステルフィルムは磁気記録
媒体、印刷材料等のベースフィルムに広く使用されてい
る。特に、白色ポリエステルフィルムのうち、厚物のフ
ィルムは、テレホンカード、プリペイドカード等の磁気
カード用に使用されている。
【0003】しかしながら、ポリエステルフィルムは静
電気が発生し易いため、製膜工程や加工工程等の工程で
フイルムを取り扱う際や、加工したフィルムを製品とし
て使用する際に静電気に起因する種々のトラブルが発生
する欠点がある。
【0004】また、ポリエステルフィルムには、磁気塗
料や印刷インキとの接着性に乏しいという別の欠点があ
る。特に、白色ポリエステルフィルムはUVインキや磁
気塗料に対する接着力が不足する欠点がある。例えば、
白色ポリエステルフィルムの表面にUVインキを用いて
印刷を施そうとすると、インキを硬化させる時の応力歪
が大きく、この結果ポリエステルフィルムの表面で界面
破壊が生じることによりポリエステルフィルムと印刷層
との接着力が低下する欠点がある。
【0005】この欠点は実用上、爪引っ掻き傷のような
傷が生じやすい欠点となって表われる。テレホンカー
ド、プリペイドカード等の磁気カード用の白色ポリエス
テルフィルムには、上記のような剪断応力に対し接着力
が低下しない特性が重要となる。
【0006】ポリエステルフィルムの接着性を改良する
方法として、予めフィルム表面に合成樹脂によるプライ
マー層を形成させる方法が知られている。このプライマ
ー層は、合成樹脂の有機溶剤溶液または水性液(水溶
液、水分散液)をフィルム表面に塗設することによって
形成される。このプライマー層形成のための水性液とし
て、アクリル系ポリマーの水性液、ポリエステル系ポリ
マーの水性液等が知られている。ポリエステル系ポリマ
ーの水性液は、例えば特公昭56−5476号公報、特
開昭60−248232号公報等が提案がされている。
【0007】しかし、上記のポリエステル系ポリマーの
水性液により形成されたプライマー層は、ポリエステル
フィルム(ベースフィルム)に対する密着力は優れてい
るが、爪引っ掻き傷のような剪断応力に起因する傷が生
じ易い欠点があり、これが製膜工程上或いは製品フィル
ム取扱上問題となる。また耐熱性、耐水性が不足する欠
点もあり、更に高温高湿度下でフィルムが張り付く(ブ
ロッキング)欠点もある。ポリエステル系ポリマーとし
て二次転移点(Tg)の高いポリエステルを用いると、
剪断応力に起因する傷やブロッキングをある程度抑制で
きる。しかしながら、かかるポリエステル系ポリマーは
水性化が難しいためプライマー層の塗設が困難であり、
これまで実現できなかった。
【0008】一方、アクリル系ポリマーの水性液を用い
たプライマー層は、インキ層との密着性は優れている
が、ポリエステルフィルム(ベースフィルム)との界面
で剥離しやすく、また剪断応力に起因する傷が生じやす
い欠点がある。
【0009】上述のとおり、従来技術では、静電気に起
因する種々のトラブルを発生する欠点、高温高湿度下で
ブロッキングが生じる欠点、剪断応力により接着力が低
下する欠点、ポリエステルフィルム(ベースフィルム)
との界面で剥離が生じる欠点のいずれも解消でき、実用
上満足できる易接着性ポリエステルフィルムは得られな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解消し、接着性、耐ブロッキング性に優れ、し
かも帯電防止性が良好で、例えば磁気カード、磁気ディ
スク、印刷材料、グラフィック材料、感光材料等に有用
な易接着性白色ポリエステルフィルムを提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
本発明によれば、白色顔料を含有するポリエステルから
なり、厚さが20μm以上の白色ポリエステルフィルム
の少なくとも片面に、二次転移点が60〜200℃のポ
リエステル系重合体(A)5〜80重量%、アクリル系
重合体(B)5〜80重量%、及びスルホン化ジエン系
重合体(C)1〜30重量%を主成分とする組成物を含
む塗液を用いて得られる厚さが0.01〜2μmの易接
着性塗膜を設けた易接着性白色ポリエステルフィルムに
より達成される。
【0012】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0013】[ポリエステル]本発明において白色ポリ
エステルフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又は
そのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポ
リエステルである。
【0014】かかるポリエステルの具体例として、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シク
ロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等が例示で
き、これらの共重合体又はこれらとの少割合の他樹脂と
のブレンド物なども含まれる。これらのポリエステルの
うち、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンー
2,6ーナフタレンジカルボキシレートが特に好まし
い。
【0015】また、本発明におけるポリエステルは白色
顔料を含有する。この白色顔料としては、例えば酸化チ
タン、硫酸バリウム等を挙げることができる。かかる白
色顔料は2種以上を用いることができる。
【0016】ポリエステルにはこの他に、酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、
カオリン、タルク等のような無機フィラー、架橋シリコ
ーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂等のような耐熱性ポリマーから
なる有機フィラー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレンコポリマー、オレフィン系アイオノ
マーのような他の樹脂、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、蛍光増白剤等を必要に応じて含有させることもで
きる。
【0017】[白色ポリエステルフィルム]本発明にお
ける白色ポリエステルフィルムは、前記の白色顔料等を
含むポリエステルからなるものである。白色顔料として
は酸化チタン、硫酸バリウム等が好ましく、白色顔料の
含有割合は5〜20重量%であることが好ましく、フィ
ルム表面の光沢度は所望により、任意に選択することが
できる。
【0018】本発明における白色ポリエステルフィルム
は二軸延伸フィルムであることが好ましく、その厚さは
20μm以上であることが必要であり、好ましくは50
〜500μm、特に好ましくは75〜300μmであ
る。この厚さが20μm未満ではフィルムの剛性が低く
(腰が弱く)使用に耐えない。厚さの上限は特に限定さ
れないが、例えば500μmを超えると製膜性が劣るた
め好ましくない。
【0019】[ポリエステル系重合体(A)]本発明に
おいては、易接着性塗膜の成分として、二次転移点が6
0〜200℃のポリエステル系重合体(A)を用いる。
この重合体(A)は酸成分とポリオール成分からなるポ
リエステルであり、共重合体であることが好ましい。
【0020】この酸成分としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、フェニルインダンジカルボン酸、
ダイマー酸等を挙げることができる。これら成分は二種
以上を用いることができる。更に、これら成分とともに
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の如き不飽和多塩
基酸やp−ヒドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシ
エトキシ)安息香酸等の如きヒドロキシカルボン酸を少
割合用いることができる。不飽和多塩基酸成分やヒドロ
キシカルボン酸成分の割合は高々10モル%、好ましく
は5モル%以下である。
【0021】また、前記ポリオール成分としては、例え
ばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、
ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ポリ(エチレンオキシ)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキシ)グリコール、更に下記式
(I)で示されるビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加物や、下記式(II)で示されるプロピレンオキサ
イド付加物等を挙げることができる。これらは二種以上
を用いることができる。
【0022】
【化1】
【0023】式(I)で、m+nは2〜10の数であ
る。
【0024】
【化2】
【0025】式(II)で、m+nは2〜10の数であ
る。
【0026】かかるポリオール成分の中でもエチレング
リコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物やプロピレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオ
ールが好ましく、更にエチレングリコール、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド付加物が好ましい。
【0027】また、ポリエステル系重合体(A)には、
水性液化を容易にするために若干量の、スルホン酸塩基
を有する化合物やカルボン酸塩基を有する化合物を共重
合させることが好ましい。
【0028】上記のスルホン酸塩基を有する化合物とし
ては、例えば5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモ
ニウムスルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル
酸、4−メチルアンモニウムスルホイソフタル酸、2−
Naスルホイソフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、
4−Kスルホイソフタル酸、2−Kスルホイソフタル
酸、Naスルホコハク酸等のスルホン酸アルカリ金属塩
系またはスルホン酸アミン塩系化合物等を好ましく挙げ
ることができる。
【0029】また上記のカルボン酸塩基を有する化合物
としては、例えば無水トリメリット酸、トリメリット
酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン
酸、シクロブタンテトラカルボン酸、ジメチロールプロ
ピオン酸等、或いはこれらのモノアルカリ金属塩等を挙
げることができる。なお、遊離カルボキシル基は共重合
後にアルカリ金属化合物やアミン化合物を作用させてカ
ルボン酸塩基とすることができる。
【0030】また前記ポリエステル系重合体(A)とし
て、変性ポリエステル共重合体を用いることもできる。
この変性ポリエステル共重合体としては、例えば前記ポ
リエステ系共重合体(A)をアクリル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂等で変性したブロック重合体、あるいはグラフト重合
体を挙げることができる。
【0031】本発明におけるポリエステル系重合体
(A)は、従来から知られまたは用いられているポリエ
ステルの製造技術によって製造することができる。例え
ば、2,6−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステ
ル形成性誘導体(特にジメチルエステル)、イソフタル
酸またはそのエステル形成性誘導体(特にジメチルエス
テル)、及び無水トリメリット酸をエチレングリコール
及びビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物と
反応せしめてモノマーもしくはオリゴマーを形成させ、
その後真空下で重縮合反応せしめることによって所定の
固有粘度(oークロロフェノールを用いて35℃で測定
した固有粘度で0.2〜0.8dl/gが好ましい。)
の共重合ポリエステルとし、さらに遊離のカルボキシ基
をアルカリ化合物またはアミン化合物と反応させて塩と
する方法で製造することができる。その際、反応を促進
する触媒、例えばエステル化もしくはエステル交換触
媒、重縮合触媒等を用いることが好ましく、また種々の
添加剤、例えば安定剤等を添加することもできる。
【0032】ポリエステル系重合体(A)の二次転移点
(Tg)は60〜200℃であることが必要であり、好
ましくは80〜160℃である。このTgが60℃未満
であると、剪断応力に起因する傷が生じやすくなる欠
点、耐熱性が不足する欠点、フィルムロールを長期保存
するとブロッキングが発生する欠点が生じ、一方Tgが
200℃を超える、接着力が低下する欠点が生じる。
【0033】[アクリル系重合体(B)]本発明におい
ては、易接着性塗膜の成分としてアクリル系重合体
(B)を用いる。このアクリル系重合体(B)はアクリ
ル系モノマーを重合して得られる重合体であり、共重合
体であることが好ましい。
【0034】上記のアクリル系モノマーとしては、例え
ばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸ソーダ、アクリル酸アン
モニウム、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタク
リル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸ソーダ、メタクリル酸
アンモニウム、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
グリシジルメタクリレート、アクリルメタクリレート、
ビニルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナト
リウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド,N−メチロールメタクリルアミ
ド等を挙げることができる。
【0035】また、アクリル系重合体(B)にはアクリ
ル系モノマーの他に共重合成分として、例えばスチレ
ン、酢酸ビニル、アクリルニトリル、メタクリルニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン等
の他の不飽和単量体を用いることもできる。
【0036】尚、アクリル系重合体(B)として、変性
アクリル共重合体、例えば前記アクリル系重合体(B)
をポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等で変性したブロッ
ク重合体、あるいはグラフト重合体を用いることもでき
る。
【0037】[スルホン化ジエン系重合体(C)]本発
明においては、易接着性塗膜の成分としてスルホン化ジ
エン系重合体(C)を用いる。このスルホン化ジエン系
重合体(C)とは、ジエン化合物を重合して得られる重
合体であり、かつスルホン酸金属塩基を有するものであ
る。かかる重合体としては、例えば下記式(III)乃至式
(VI)で示される繰り返し単位を有する重合体を挙げる
ことができる。
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】上記式(III)〜式(VI)において、R1
6 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のア
ルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または−SO
3 Xであり、Xは水素原子、アルカリ金属原子、もしく
はアルカリ土類金属原子などの金属原子、アンモニウム
基またはアミノ基であり、R1 〜R6 の少なくとも1つ
は−SO3 Xである。
【0043】このようなスルホン化ジエン系重合体の製
造方法としては、例えば下記の(1)、(2)のような
方法が挙げられる、これらに限定されるものではない。
【0044】(1)脂肪族ジエン類、好ましくは共役ジ
エン類を有する化合物をラジカルもしくはアニオン重合
した後、残存する二重結合を利用してスルホン化する。
この共役ジエン類を有する化合物としては、例えば下記
式(VII)に示した化合物を挙げることができ、これを重
合して得られる重合体として下記式(VIII) 或いは式
(IX) に示した繰り返し単位のものを挙げることができ
る。
【0045】
【化7】
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】式(VII)〜式(IX) 中、R7 〜R12はそれ
ぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、
炭素数6〜20のアリール基である。
【0049】尚、上記式(VII)に示した化合物の好まし
い例として1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエンを挙げることができ、特に好ましい例とし
てイソプレンを挙げることができる。
【0050】(2)共役ジエンスルホン化物(下記式
(X)の構造を有する化合物)をラジカルもしくはアニ
オン重合する。特に、下記式(XI) で示されるスルホン
化イソプレンを重合して得られる下記式(XII)の繰り返
し単位の重合体が好ましい。
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】尚、本発明におけるスルホン化ジエン系重
合体は、上記(1)、(2)の方法等により得られる重
合体であるが、他の成分を共重合した共重合体であって
もよい。この共重合体はランダム共重合、ブロック共重
合、グラフト共重合のいずれでもよい。また、共重合成
分は1種類でもよく、2種類以上の複数であってもよ
い。
【0055】これらのスルホン化ジエン系重合体(C)
及びその製造方法については、例えば前記(1)につい
ては特開平2ー227403号公報、前記(2)につい
ては特開平1ー263103号公報等に示されている方
法を用いることができる。
【0056】[組成物]本発明において、易接着性塗膜
は白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、二次
転移点が60〜200℃のポリエステル系重合体(A)
5〜80重量%、アクリル系重合体(B)5〜80重量
%、及びスルホン化ジエン系重合体(C)1〜30重量
%を主成分とする組成物を含む塗液を用いて塗設する。
【0057】上記組成物中のポリエステル系重合体
(A)の割合は5〜80重量%であり、好ましくは20
〜80重量%である。この割合が80重量%を超える
と、易接着性塗膜のUVインキへの接着性が十分でなく
なる。他方、5重量%未満では易接着性塗膜のベースフ
ィルムへの接着力が不足し、また剪断応力に起因する傷
が生じやすい欠点が生じる。
【0058】組成物中のアクリル系重合体(B)の割合
は、5〜80重量%であり、好ましくは20〜70重量
%である。この割合が80重量%を超えると、易接着性
塗膜のベースフィルムへの接着力が十分でなくなり、他
方5重量%未満では易接着性塗膜のUVインキ、及び磁
気記録層との接着力が不足するの。
【0059】また、組成物中のスルホン化ジエン系重合
体(C)の割合は1〜30重量%であり、好ましくは5
〜25重量%である。この割合が1重量%未満では帯電
防止性が不足し、他方30重量%を超えると易接着性塗
膜のベースフィルムへの接着力が不足する。
【0060】[易接着性塗膜の塗設]本発明において
は、上記組成物を含む塗液を用いて白色ポリエステルの
少なくとも片面に易接着性塗膜を塗設する。この塗液は
水性塗液であることが好ましい。水性塗液には、白色ポ
リエステルフィルムへの濡れ性を向上させるために濡れ
剤を含有させることが好ましい。
【0061】この濡れ剤としては、水性液の表面張力を
50dyne/cm以下、特に40dyne/cm以下
とするアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、
ノニオン型界面活性剤等の界面活性剤が好ましい。かか
る界面活性剤としては、例えばポリエチレンオキサイド
・ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アルキル
スルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムク
ロライド塩、第4級アンモニウム硫酸エチル塩、アルキ
ルアミン塩酸塩等を挙げることができる。濡れ剤の量と
しては、プライマー全固形分の2〜30重量%が好まし
く、より好ましくは3〜20重量%である。
【0062】本発明における易接着性塗膜は有機溶剤を
溶媒としたて塗液を用いて塗設することも可能である。
この有機溶剤としては、メチルエチルケトン、アセト
ン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、
メタノール、エタノール、n−プロパンノール、イソプ
ロパノール等を挙げることができる。これらは単独で、
もしくは複数を組み合わせて用いることができる。
【0063】本発明の目的を損なわない範囲において、
例えば他の帯電防止剤も用いることができる。例えば、
アニオン、カチオン、ノニオン、ベタイン、第4級アン
モニウム塩基を有するアクリル系ポリマー、アイオネン
ポリマー、リン酸塩化合物、リン酸エステル化合物等の
イオン伝導性のもの、酸化スズ−酸化アンチモン等の金
属酸化物、アルコキシシラン、アルコキシチタン、アル
コキシジルコニウム等の金属アルコキシド及びその誘導
体、コーテッドカーボン、コーテッドシリカ等より選ば
れる1種、もしくは複数を組み合わせることができる。
【0064】さらに本発明の目的を損なわない範囲にお
いて、紫外線吸収剤、顔料、潤滑剤、ブロッキング防止
剤、メラミン、エポキシ、アジリジン等の架橋剤や他の
帯電防止剤等の他の添加剤を配合することができる。
【0065】本発明における塗液中の固形分濃度は、通
常0.5〜30重量%であることが好ましい。
【0066】本発明においては上述の各成分を含む塗液
をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布する
が、このポリエステルフィルムとしては結晶配向が完了
する前のフィルムが好ましい。この配向結晶が完了する
前のフィルムとは、ポリエステルを熱溶融してそのまま
フィルム状とした未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦
方向または横方向の何れか一方に配向させた一軸延伸フ
ィルム、縦方向及び横方向の二方向に低倍率延伸配向さ
せたもの(最終的に縦方向及び/又は横方向に再延伸さ
せて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)
等を例示することができる。
【0067】ポリエステルフィルムへの塗液の塗布方法
としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロ
ールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカー
テンコート法等を単独または組み合わせて適用すること
ができる。尚、水性塗剤を用いる場合には、塗剤の安定
性を助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませても良い。
【0068】塗液の塗布量は走行しているフィルム1m
2 あたり2〜50g、特に3〜40gが好ましい。乾燥
塗膜(易接着性塗膜)の厚さとしては、0.01〜2μ
mが必要であり、好ましくは0.05〜1μmである。
塗膜の厚さが0.01μm未満であると、帯電防止性が
不十分となり、他方2μmを超えると、滑り性が低下す
るので好ましくない。塗布はフィルムの用途に応じて片
面のみに行うことも両面に行うこともできる。塗布後、
乾燥することにより、均一な塗膜となる。
【0069】本発明においては、ポリエステルフィルム
に塗剤を塗布した後、乾燥、好ましくは延伸処理を行う
が、この乾燥は90〜130℃で2〜20秒間行うのが
好ましい。この乾燥は延伸処理の予熱処理ないし延伸時
の加熱処理をかねることができる。ポリエステルフィル
ムの延伸処理は、温度70〜140℃で縦方向に2.5
〜7倍、横方向に2.5〜7倍、面積倍率で8倍以上、
さらには9〜28倍延伸するのが好ましい。再延伸する
場合には、1.05〜3倍の倍率で延伸するのが好まし
い(但し、面積倍率は前記と同じ)。延伸後の熱固定処
理は最終延伸温度より高く融点以下の温度で1〜30秒
行うのが好ましい。例えばポリエチレンテレフタレート
フィルムでは170〜240℃で2〜30秒熱固定する
のが好ましい。
【0070】本発明における磁気記録層は、特に限定さ
れないが、代表例として以下の物を挙げることができ
る。すなわち磁性粉として、例えばγ−Fe2 3 、C
rO2Co−γ−Fe2 3 、Fe3 4 、BaO・6
FeO3 、メタル磁性粉等を用い、またバインダーとし
て、例えば酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン,ポリ塩化
ビニル(PVC)などのビニル樹脂、アクリル樹脂、ア
クリロニトリル/ブタジエン共重合体などのゴム系樹
脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、エポキ
シ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を
用い、更に必要に応じ分散剤、滑剤、安定剤、カーボン
等の帯電防止剤、可塑剤等を混合した物を挙げることが
できる。
【0071】本発明における印刷インキ層としては、特
に限定されないが、従来より知られている紫外線硬化型
印刷インキ、電子線硬化型インキ、感熱記録型インキ等
を用いることができる。
【0072】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。本発明における評価は次に示す方法で行った。
【0073】1.磁性塗料の接着力 サンプルのポリエステルフィルムの易接着性塗膜塗設面
に下記に示す評価塗料をマイヤバーで乾燥後の厚さが、
約4μmになるように塗布し、100℃で3分間乾燥す
る。その後60℃で24時間エージィングし、次いでス
コッチテープNo.600(3M社製)巾12.7m
m、長さ15cmを気泡が入らないように粘着し、この
上をJISC2701(1975)記載の手動式荷重ロ
ールでならし密着させ、テープ巾に切り出す。これの1
80°剥離した時の強力(g/0.5インチ)を測定す
る。
【0074】[評価用塗料]固形分換算で、 ウレタン樹脂 ニッポラン2304(日本ポリウレタン製) 25部 塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製) 50部 分散剤 レシオンP (理研ビタミン製) 1部 磁性剤 CTX−860 (戸田化学製) 500部 をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混
合溶剤に溶解して40%液とし、サンドグラインダーで
2時間分散する。その後架橋剤のコロネートL25部
(固形分換算)を添加し、よく撹拌して磁性塗料を得
る。
【0075】2.UVインキの接着力 サンプルの易接着性塗膜非塗布面に厚さ250μmのポ
リエステルフィルムを接着剤で貼り付ける。一方、易接
着性塗膜非塗布面に紫外線硬化型印刷インキ(東洋イン
キ製フラッシュドライFDO紅APN)をRIテスター
(明製作所製)により印刷した後、中圧水銀灯(80W
/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア装置でキュア
リングを行い、厚み3.0μmのUVインキ層を形成す
る。このUVインキ層上にセロテープ(18mm幅;ニ
チバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2Kgの
手動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フィルムを固定
してセロハンテープの一端を90゜方向に剥離すること
により剥離接着力を下記の5段階の基準で評価する。 5:インキ層が全く剥離・欠落しない …UVインキ接着性極めて良好 4:3%未満のインキ層が剥離・欠落する …UVインキ接着性良好 3:3〜10%のインキ層が剥離・欠落する …UVインキ接着性やや不良 2:10〜30%のインキ層が剥離・欠落する…UVインキ接着性不良 1:30%以上のインキ層が剥離・欠落する …UVインキ接着性極めて不良
【0076】また、UVインキ層を爪で引っ掻き、その
欠落の程度で剪断応力に起因する耐傷性を評価する。耐
傷性は次の5段階の基準で評価する。
【0077】 5:インキ層が全く剥離・欠落しない …耐傷性極めて良好 4:3%未満のインキ層が剥離・欠落する …耐傷性良好 3:3〜10%のインキ層が剥離・欠落する …耐傷性やや不良 2:10〜30%のインキ層が剥離・欠落する…耐傷性不良 1:30%以上のインキ層が剥離・欠落する …耐傷性極めて不良
【0078】3.表面固有抵抗 帯電防止性はサンプルフィルムの表面固有抵抗値をもっ
て評価する。すなわちタケダ理研社製固有抵抗測定器を
使用し、測定温度23℃、測定湿度40%の条件で、印
加電圧500Vで一分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を
測定し評価する。本条件下では1×1012Ω/□以下が
好ましい物である。
【0079】4.耐ブロッキング性 ポリエステルフィルムの易接着性塗膜塗設塗布面と非塗
設面を重ねあわせてから5cm×10cm角に切り、こ
れに50℃、70%RHの雰囲気中で17時間、6kg
/cm2の圧力をかけ、次いでこの5cm幅の剥離力を
測定する(剥離スピード100/分)。この時の剥離力
から耐ブロッキング性を下記の基準で評価する。 ○:剥離力が4g/5cm 未満 …耐ブロッキング性良好 △:剥離力が4g/5cm 以上、10g/5cm 未満…耐ブロッキング性やや良好 ×:剥離力が10g/5cm 以上 …耐ブロッキング性不良
【0080】[実施例1]酸成分がテレフタル酸(93
モル%)、イソフタル酸(3モル%)および5−Naス
ルホイソフタル酸(4モル%)、ポリオール成分がエチ
レングリコール(70モル%)及び前記式(II)で示さ
れるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
(l=1、k=1)(30モル%)の共重合ポリエステ
ル(Tg=67℃、固有粘度0.58dl/g)の固形
分濃度10%の水分散液を調整し、水性塗液(A)とし
た。
【0081】メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、
2ーヒドロキシエチルメタクリレート及びN−メチロー
ルメタクリルアミドからなるアクリル共重合体(数平均
分子量:248000)の固形分濃度10%の水分散液
を調整し、水性塗液(B)とした。
【0082】一方、固有粘度0.65dl/gのポリエ
チレンテレフタレート90重量%と酸化チタン10重量
%からなる組成物を20℃に維持した回転冷却ドラム上
に溶融押出して未延伸フィルムとし、次に縦方向に3.
6倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、この一
軸延伸フィルムの片面に、上記水性塗液(A)30重量
%、水性塗液(B)40重量%、帯電防止剤としてスル
ホン化ジエン重合体(前記式(V)で示される繰り返し
単位のポリスルホン化イソプレン単独重合体(分子量約
25000;ナトリウム塩))の水溶液(濃度10重量
%)20重量%及び界面活性剤であるポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテルの水溶液(濃度10重量%)
10重量%からなる水性塗液を5g/m2 (wet)の
量マイクログラビアコート法にてフィルムの両面に塗布
した。次いで、この塗布フィルムを乾燥後、横方向に
3.6倍延伸し、230℃で熱処理して厚さ188μm
の二軸延伸易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
このフィルムの処理面の磁気塗料の接着性、UVインキ
接着性、剪断応力に起因する耐傷性、表面固有抵抗値及
び耐ブロッキング性を表1にまとめて示す。
【0083】[実施例2]共重合ポリエステルとして、
酸成分が、テレフタル酸(11モル%)、イソフタル酸
(1モル%)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(69
モル%)、4,4´−ジフェニルジカルボン酸(9モル
%)および5−Kスルホイソフタル酸(10モル%)、
ポリオール成分がエチレングリコール(73モル%)、
1,4−シクロヘキサンジメタノール(12モル%)お
よび前記式(II)で示されるビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド付加物(l=1、k=1)(15モル
%)の共重合ポリエステル(Tg=80℃、固有粘度=
0.56dl/g)に変更する以外は実施例1と同様の
水性塗液を10g/m2 (wet)の量塗布して二軸延
伸易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィ
ルムの特性を表1に示す。
【0084】[実施例3]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレン85モル%、ポリイソプレ
ン15モル%の共重合体(分子量約50000;ナトリ
ウム塩)に変更する以外は実施例2と同様にして二軸延
伸易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィ
ルムの特性を表1に示す。
【0085】[実施例4]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレン60モル%、ポリイソプレ
ン40モル%の共重合体(分子量約60000;ナトリ
ウム塩)に変更し、水性塗液を15g/m2 (wet)
の量塗布する以外は実施例2と同様にして二軸延伸易接
着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの
特性を表1に示す。
【0086】[実施例5]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレン単独共重合体(分子量約5
0000;ナトリウム塩)に変更する以外は実施例2と
同様にして二軸延伸易接着性白色ポリエステルフィルム
を得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0087】[実施例6]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレン50モル%、ポリイソプレ
ン25モル%およびポリメタクリル酸メチル25モル%
の共重合体(分子量約20000;ナトリウム塩)に変
更し、水性塗液を20g/m2 (wet)の量塗布する
以外は実施例2と同様にして二軸延伸易接着性白色ポリ
エステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に
示す。
【0088】[実施例7]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレン40モル%、ポリイソプレ
ン40モル%およびポリ2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート20モル%の共重合体(分子量約20000;ナ
トリウム塩)に変更し、水性塗液を30g/m2 (we
t)の量塗布する以外は実施例2と同様にして二軸延伸
易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムの特性を表1に示す。
【0089】[実施例8]帯電防止剤であるスルホン化
ジエン重合体を、前記式(V)で示される繰り返し単位
のポリスルホン化イソプレンの単独共重合体(分子量約
7000;ナトリウム塩)に変更し、水性塗液を10g
/m2 (wet)の量塗布する以外は実施例2と同様に
して二軸延伸易接着性白色ポリエステルフィルムを得
た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0090】[比較例1]共重合ポリエステルを、酸成
分がテレフタル酸(60モル%)、イソフタル酸(30
モル%)、5−Naスルホイソフタル酸(10モル
%)、ポリオール成分が1,4−ブタンジオール(40
モル%)及びエチレングリコール(60モル%)の共重
合ポリエステル(Tg=5℃、固有粘度0.55dl/
g)に変更、水性塗液を10g/m2 (wet)の量塗
布する以外は実施例1と同様にして二軸延伸易接着性白
色ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を
表1に示す。
【0091】[比較例2]前記水性塗液(A)70重量
%、帯電防止剤としてスルホン化ジエン重合体(前記式
(V)で示される繰り返し単位のポリスルホン化イソプ
レン単独重合体(分子量約25000;ナトリウム塩)
の水溶液(濃度10重量%)20重量%及び界面活性剤
であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの水
溶液(濃度10重量%)10重量%からなる水性塗液を
10g/m2 (wet)の量塗布する以外は実施例1と
同様にして二軸延伸易接着性白色ポリエステルフィルム
を得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0092】[比較例3]前記水性塗液(B)70重量
%、帯電防止剤としてスルホン化ジエン重合体(前記式
(V)で示される繰り返し単位のポリスルホン化イソプ
レン単独重合体(分子量約25000;ナトリウム塩)
の水溶液(濃度10重量%)20重量%及び界面活性剤
であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの水
溶液(濃度10重量%)10重量%からなる水性塗液を
10g/m2 (wet)の量塗布する以外は実施例1と
同様にして二軸延伸易接着性白色ポリエステルフィルム
を得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0093】[比較例4]前記水性塗液(A)49重量
%、前記水性塗液(B)40重量%、帯電防止剤として
スルホン化ジエン重合体(前記式(V)で示される繰り
返し単位のポリスルホン化イソプレン単独重合体(分子
量約25000;ナトリウム塩)の水溶液(濃度10重
量%)0.5重量%及び界面活性剤であるポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテルの水溶液(濃度10重量
%)10重量%からなる水性塗液を10g/m2 (we
t)の量塗布する以外は実施例1と同様にして二軸延伸
易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムの特性を表1に示す。
【0094】[比較例5]前記水性塗液(A)25重量
%、前記水性塗液(B)30重量%、帯電防止剤として
スルホン化ジエン重合体(前記式(V)で示される繰り
返し単位のポリスルホン化イソプレン単独重合体(分子
量約25000;ナトリウム塩)の水溶液(濃度10重
量%)35重量%及び界面活性剤であるポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルの水溶液(濃度10重量
%)10重量%からなる水性塗液を10g/m2 (we
t)の量塗布する以外は実施例1と同様にして二軸延伸
易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。このフィル
ムの特性を表1に示す。
【0095】[比較例6]水性塗液を塗布しない以外は
実施例1と同様にして二軸延伸白色ポリエステルフィル
ムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】表1に示す結果から明らかなように、本発
明の易接着性白色ポリエステルフィルムは、磁気塗料の
接着性、UVインキの接着性、帯電防止性および耐ブロ
ッキング性に優れたものであった。
【0098】
【発明の効果】本発明の易接着性白色ポリエステルフィ
ルムは、従来のものに比べて特に磁気塗料やUVインキ
との接着性、耐ブロッキング性に優れ、しかも帯電防止
性が良好であるため、例えば磁気カード、磁気デイス
ク、印刷材料、グラフィック材料、感光材料等に有用で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色顔料を含有するポリエステルからな
    り、厚さが20μm以上の白色ポリエステルフィルムの
    少なくとも片面に、二次転移点が60〜200℃のポリ
    エステル系重合体(A)5〜80重量%、アクリル系重
    合体(B)5〜80重量%、及びスルホン化ジエン系重
    合体(C)1〜30重量%を主成分とする組成物を含む
    塗液を用いて得られる厚さが0.01〜2μmの易接着
    性塗膜を設けた易接着性白色ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 塗液が水性塗液である請求項1に記載の
    易接着性白色ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 易接着性塗膜の少なくとも一部の上に、
    磁気記録層を設けて用いる請求項1に記載の易接着性白
    色ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 易接着性塗膜の少なくとも一部の上に、
    印刷インキ層を設けて用いる請求項1に記載の易接着性
    白色ポリエステルフィルム。
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