JPH09311723A - 搬送車の操舵角検出装置 - Google Patents

搬送車の操舵角検出装置

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Publication number
JPH09311723A
JPH09311723A JP8128394A JP12839496A JPH09311723A JP H09311723 A JPH09311723 A JP H09311723A JP 8128394 A JP8128394 A JP 8128394A JP 12839496 A JP12839496 A JP 12839496A JP H09311723 A JPH09311723 A JP H09311723A
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JP
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traveling
cylindrical member
rotation
steering angle
drive
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Application number
JP8128394A
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English (en)
Inventor
Hiroteru Ishida
弘輝 石田
Mutsuhisa Matsuzaki
睦久 松崎
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で左右に揺動可能な駆動輪ユニッ
トを操舵する回転軸の回転角度を確実に認識し、かつ、
ライン案内走行以外の単独走行を容易に行う。 【解決手段】 円筒部材116の後方側(後退走行方
向)には、エンコーダユニット214が配設されてい
る。可動ベース板110及びその周辺機器は、円筒部材
116の揺動によって直進方向に対して左右に揺動する
とき、歯車202も揺動する。回転制限ブロック212
は、揺動しないカバー部材130に取り付けられている
ため、回転制限片208の間隙210の寸法を回転制限
ブロック212の幅寸法よりも大きくし、意図的にガタ
を持たせている。このガタにより、円筒部材116が揺
動しても、回転制限ブロック212と回転制限片208
とが干渉することはなく、歯車202に揺動時の力が加
わることが防止されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め定められた走
行ラインに沿って移動する一対の駆動輪ユニットがそれ
ぞれ走行方向前後に配置された駆動ベースと、該駆動ベ
ース上に載置され、被運搬物を積載する台車部と、を有
する搬送車の操舵角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】製品を
所定のラインに沿って組み立てていく設備では、該ライ
ンの行程間を搬送する搬送車が用いられている。この搬
送車は、ラインの各行程で必要な部品を搬送する場合に
も適用されるようになっている。
【0003】搬送車は遠隔操作されるものがあるが、こ
の場合には、搬送車毎に遠隔操作者が必要であり、ま
た、死角の多い工場内では適用しにくい。そこで、予め
床面に走行案内ラインを付しておき、このラインに沿っ
て走行する無人搬送車を適用している(一例として、特
願平6−322302号公報参照)。この無人搬送車で
は、ラインを検出するセンサがラインの長手方向に直交
する方向に5個並設されており、通常はこの5個のセン
サが全てラインを検出しながら走行するようになってい
る。
【0004】ここで、例えばラインにカーブや交差点が
存在した場合、通常の直進を行っていると、センサがラ
イン上から脱落して、ラインを検出しなくなる。このラ
インを検出しなくなったセンサの数、及び搬送上のセン
サの取付位置に基づいて、操舵することにより、再度5
個のセンサがライン上に戻り、走行が継続される。
【0005】搬送車は、駆動輪が取り付けられた駆動ベ
ースと、実際に被積載物を載置する台車部と、で構成さ
れており、台車部とは、直進時のみ駆動ベースに対して
左右方向に揺動可能な構造となっている。このため、凹
凸のある床面を走行中に左右車輪に段差が生じても、台
車部の水平状態が保たれ、安定して積載物を積載してお
くことができる。
【0006】一方、この搬送車では、走行中にラインか
らはずれ、その位置が認識出来なくなることがある。こ
のような場合、従来では、アラームを発してオペレータ
に報知し、オペレータの手によってライン上にセットし
なおす必要があった。
【0007】また、搬送車を互いに平行な2本の走行案
内ラインの一方から他方へ平行移動させる場合、その平
行移動に沿ったラインを床面に予め付しておく必要があ
り、所望の位置での移行(ライン間の平行移動)ができ
ない。
【0008】さらに、搬送車を所定の位置に初期セット
する場合に、正確に搬送車側のセンサと、ラインとを対
応させて配置しなければならず、作業が煩雑となる。
【0009】このような、ライン案内走行以外の走行
(単独走行)を可能にするには、駆動輪の操舵角を認識
すればよいが操舵のための回転軸が前述の如く、凹凸m
の路面の安定走行のために、左右に揺動する構造となっ
ているため、二次元的に回転軸の回転角度を検出する従
来の単純な構造で実現できず、特に、低床タイプの搬送
車では、構造が複雑な操舵角検出器を設けることが困難
となっている。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、簡単な構造
で、左右に揺動可能な駆動輪ユニットを操舵する回転軸
の回転角度を確実に認識することができる搬送車の操舵
角検出装置を得ることが目的である。
【0011】また、上記目的の他、上記操舵角検出装置
の検出結果に基づいて、ライン案内走行以外の単独走行
を容易に行うことができる操舵角検出装置による搬送車
走行方法を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、予め定められた走行ラインに沿って移動する一対の
駆動輪ユニットがそれぞれ走行方向前後に配置された駆
動ベースと、該駆動ベース上に載置され、被運搬物を積
載する台車部と、を有し、前記駆動輪ユニットと駆動ベ
ースとが、それぞれ垂直軸周りに操舵可能とされ、かつ
直進時に前記垂直軸に対して左右方向に所定角度揺動可
能とされた搬送車の操舵角検出装置であって、前記垂直
軸に軸支された回転部材と、前記回転部材の半径方向に
突出され該回転部材と共に回転する回転位置指示アーム
及び前記駆動ベースに取り付けられ前記回転位置指示ア
ームの移動軌跡上に配置されて前記回転位置指示アーム
の回転を阻止することにより前記駆動輪の操舵時に垂直
回転軸と回転部材とを前記操舵角と同一角度相対回転さ
せるアームストッパを備え、前記回転位置指示アームと
アームストッパとの間に前記駆動輪ユニットと駆動ベー
スとの揺動による干渉を防止するための隙間が設けられ
たストッパ手段と、前記駆動輪の駆動ベースに対する操
舵時における垂直軸と回転部材との相対角度変化量を検
出する相対角度検出手段と、を有している。
【0013】請求項1に記載の発明によれば、回転部材
は、垂直軸に対して相対回転可能であり、この回転部材
を所定の位置で回転不可能としておけば、垂直軸と回転
部材との相対回転角度は、操舵角度を一致する。そこ
で、回転部材から半径方向に回転位置指示アームを突出
させ、このアームの移動軌跡上にストッパを配置する。
【0014】ところで、垂直軸は、揺動可能となってい
るため、垂直軸の揺動に伴い、回転部材も揺動する。こ
のとき、ストッパと、回転位置指示アームとを緊密な状
態で対応させておくと、前記揺動によって干渉する恐れ
がある。そこで、このストッパと回転指示アームとの間
に隙間を設け、揺動による干渉を防止し、垂直軸と回転
部材との相対回転角度が確実に操舵角度に一致するよう
にした。
【0015】これにより、相検出度検出手段では、正確
な回転部材と垂直軸との相対回転角度を検出することが
できる。なお、相対回転角度の検出値とは、絶対量はも
ちろん、変化量の検出値、電気信号に変換された値、回
転部材が歯車であれば、その歯数等、回転角度と相関関
係があるデータ全てをものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(全体構成)図1乃至図3には、第1発明の実施の形態
に係る無人搬送車10が示されている。
【0017】無人搬送車10は、矩形状の筐体12の天
井部14に図示しない貨物(荷物)を積み、指定された
場所に搬送する役目を有している。
【0018】筐体12は、4個のキャスタ16(筐体1
2の長手方向両端部にそれぞれ設けられた2個のキャス
タ16)によって路面に支持されるようになっている。
キャスタ16は、前記天井部14の下面側に取付けられ
た矩形状の板材18に円板状の支持部20が固定され、
この支持部20からは、一対の脚板22Aが設けられた
回転部22が図示しないベアリングを介して連結されて
いる。回転部22の脚板22Aの先端には、それぞれ同
軸となる円孔22Bが設けられ、この円孔22Bには、
車輪24の回転軸26が軸支されている。
【0019】無人搬送車10は、後述する手動走行モー
ドで、このキャスタ16によって支持され、作業者の手
押しによって走行でき、所謂台車としての機能を持つ。
【0020】筐体12の前後方向中央部かつ前記キャス
タ16を支持する板材18の間には、自動走行用駆動装
置100の一部を構成する天井ベース板102が配設さ
れている。この天井ベース板102は、前記天井部14
に固着されている。
【0021】自動走行用駆動装置100は、それぞれ2
個のタイヤ104を有している。通常、無人搬送車10
は、このタイヤ104(合計4個)も路面に接地され、
この接地圧によってタイヤ104の駆動力が路面に伝わ
り走行できるようになっている。なお、このタイヤ10
4が路面に接地しているときも、無人搬送車10の荷重
は、前記キャスタ16の車輪24によって指示され、併
せて無人走行時の補助輪としての役目を持つ。
【0022】天井部14の長手方向両端部には、リフト
機構部300が配設されている。このリフト機構部30
0は、天井部14の短辺方向に沿って延設され、貨物を
支持するバー302と、このバー302に連結され、バ
ー302を昇降させる昇降部304と、で構成されてい
る。
【0023】バー302の長手方向両端部には、両側面
にそれぞれブラケット306が取付けられ、この一対の
ブラケット306間にかけ渡された軸308には、ベア
リング310が取付けられている。
【0024】一方、天井部14には、前記バー302が
収容可能な矩形状の収容溝28が形成され、通常、バー
302はこの収容溝28に収容されている。収容溝28
の両端は、仕切壁30によって矩形状の小孔32が形成
され、前記ブラケット306及びベアリング310が収
容されるようになっている。
【0025】この収容によって、ブラケット306及び
ベアリング310の外周は、この小孔32の内周に緊密
に接触しており、ベアリング310の軸方向移動及び左
右方向移動が阻止され、バー302は上下移動のみ許容
されるようになっている。
【0026】バー302には、昇降部304の一部を構
成する一対のリンク312の一端が連結されており、リ
ンク312の屈伸によって、上下移動され、かつ支持さ
れる構造となっている。なお、一対のリンク312は、
互いに相反する方向に屈曲する構造とされ、荷重による
モーメントを互いに打ち消し合って支持するようになっ
ている。 (自動走行用駆動装置)図4乃至図7には、自動走行用
駆動装置100が示されている。
【0027】この自動走行用駆動装置100は、図4及
び図5に示される如く、互いに対向された状態で筐体1
2内に2台収容されている。以下、1台の自動走行駆動
装置100の構成を説明し、他の一方の説明は省略す
る。
【0028】前記天井ベース板102には、一対のブロ
ック106が取付けられており、軸108が掛け渡され
ている。この軸108には、可動ベース板110に固着
された一対のブロック112が軸支されており、このた
め、可動ベース板110は、天井ベース板102に対し
て軸108を中心に回転可能とされる。
【0029】可動ベース板110の中間部には、円孔1
14が設けられ、円筒部材116が貫通されている。こ
の円筒部材116の外周部と円孔114の内周面とは溶
接等によって固着され、円筒部材116の上部約1/4
程度が天井ベース板102方向に突出されている。。
【0030】ベースブロック124の上面には、車軸方
向を長辺とする長孔600が設けられている。この長孔
600の深さ寸法は、ベースブロック124の高さ寸法
の約半分程度とされ、それ以降は前記長孔600の短辺
よりも小さい直径の円孔が形成され、この円孔に自動調
心ベアリング122が嵌合されている。また、円筒部材
116の内方には、圧縮コイルばね118が収容される
と共に、この円筒部材116の上部約1/4程度が天井
ベース板102方向に突出されている。
【0031】また、円筒部材116の縮径部116Aの
上方には、この縮径部116Aに連続し、かつ縮径部1
16Aよりも若干大きい直径の縮径部(図示省略)が形
成されている。このため、円筒部材16は、径寸法が3
段に分割された構造となっている。
【0032】この中央の縮径部には、ベアリング602
が嵌入されている。ベアリング602の外径寸法は、前
記長孔600の短辺側の寸法とほぼ一致されており、こ
の結果、短辺側の内周面に緊密に収容されている。
【0033】ところで、ベアリング602と長孔600
の長辺側とは所定の隙間が生じることになる。このた
め、円筒部材116は、自動調心ベアリング122を中
心として、長辺方向にのみ傾倒(回動)可能となる。逆
に、短辺側へは、ベアリング602によってその傾倒が
制限される。
【0034】ここで、長孔600の長辺は、車軸の軸線
に沿って設けられているため、常に、進行方向に対して
左右方向の揺動となる。
【0035】円筒部材116の上方周面には、ブレーキ
ユニット604が配設されている。ブレーキユニット6
04は、半円弧状の一対のブレーキシュー606と、こ
のブレーキシュー606の外周を保持する円弧部608
A及びこの円弧部608Aの両端から延長されたアーム
部608Bで構成された一対のブラケット608と、で
構成されている。
【0036】ブレーキシュー606は、それぞれ円筒部
材116の進行方向前後側から円筒部材116を包み込
むように配置され、互いのブラケット608を結合する
ことによって、ブレーキシュー606を所定の圧力で円
筒部材116の周面に接触保持させている。
【0037】このブラケット608の結合状態では、ア
ーム部608B同士の間には所定の隙間が形成され、こ
の隙間には、円筒部材116に後述するベアリング20
0を介して取り付けられ、回転が阻された歯車202の
上面に取付けられたガイド棒610が収容されている。
このガイド棒610によって、ブレーキユニット604
は、円筒部材116の軸周り回転が阻止されると共に、
アーム部608Bとカイド棒610とが相対移動するこ
とによって、前記自動調心ベアリング122を中心とす
る揺動(左右方向への回動)を妨げない構造となってい
る。
【0038】このブレーキシュー606を取付けること
によって、円筒部材116の軸回転に所定の摩擦力が付
与されるため、円筒部材116は、所定の軸トルクを持
って回転することになる。このため、走行時、特に操舵
時にタイヤ104が不安定な挙動を起こすことがなく、
走行安定性を向上させることができる。一方、圧縮コイ
ルばね118の上端部は、円筒部材116の上部開口か
ら露出されており、前記天井ベース板102に取付けら
れたボス120に当接されている。このボス120の当
接面と前記内周面段差部までの寸法は、圧縮コイルばね
118の自由長よりも短くなっており、このため、円筒
部材116及び可動ベース板110は、圧縮コイルばね
118によって、軸108を中心に図5及び図6の矢印
A方向(天井ベース板102から離反される方向)に回
転するように付勢力を受けるようになっている。
【0039】ベースブロック124の左右方向両側面に
は、それぞれ円孔128が設けられている。この円孔1
28は、軸線が前記自動調心ベアリング122の揺動中
心を通る位置に形成されている。
【0040】また、ベースブロック124は、このベー
スブロック124を覆うカバー部材130に取付けられ
ている。カバー部材130は、略コ字型に屈曲され一対
の脚板130Aが形成されている。このカバー部材13
0の脚板130Aにも、円孔130Bが設けられ、前記
円孔128と同軸とされている。これらの円孔128、
130Bには、タイヤ104の回転軸132が挿嵌され
ている。
【0041】この回転軸132とタイヤ104との間に
は、図示しないベアリングが介在されており、タイヤ1
04は回転軸132に対して自由に回転可能となってい
る。
【0042】カバー部材130に収容されたベースブロ
ック124の前後方向には、それぞれ互いに左右逆向き
にモータ134、136が取付けられている。このモー
タ134、136の回転軸134A、136Aはそれぞ
れ脚板130Aを貫通し、その先端部にスプロケット
(又はギヤ)100が取付けられている。
【0043】一方、タイヤ104の回転軸132には、
タイヤ104と共に回転可能なスプロケット(又はギ
ヤ)140が取付けられている。
【0044】これらのスプロケット138、140間に
は無端のベルト(チェーン)142が巻き掛けられてい
る。このため、モータ134、136の駆動力によっ
て、スプロケット138が回転されると、ベルト142
によってこの駆動力がスプロケット140へ伝達され、
タイヤ104を回転させることができる。
【0045】2個のタイヤ104は、それぞれ別個のモ
ータ134、136で駆動可能ため、同一方向への回転
は勿論、速度差をつけた回転、さらには、互いに逆方向
への回転も可能となっている。ここで、2個のタイヤ1
04が同一方向に等速度回転している場合は、タイヤ1
04の回転方向に沿って直線走行することができる。ま
た、互いに速度差を持って同一方向に回転している場合
は、速度の速い方のタイヤが外輪となって円筒部材11
6を中心として、ベースブロック124が回転し、ター
ン走行することができる。さらに、2個のタイヤ104
が互いに逆方向に回転した場合には、円筒部材116を
中心にその場でベースブロック124を回転させること
ができる。
【0046】円筒部材116の外周部におけるベースブ
ロック12長孔128の開口付近(カバー部材130の
上面と対応する位置)には、ベアリング200が取り付
けられており、その内周部は円筒部材116に固定され
ている。回転がフリーであるベアリング200の外周部
には、外周にリング状の歯車202が軸支されている。
歯車202の外周直径方向(前後方向)には、それぞれ
歯車202のベアリング200に対する軸線方向移動を
阻止するストッパ204、206が取り付けられてお
り、これによって、歯車202は、ベアリング200に
対して軸回転可能な状態で保持される。
【0047】図8に示される如く、前記ストッパ20
4、206の内の前方側に位置するストッパ204に
は、一対の回転制限片208が一体的に形成されてい
る。回転制限片208間は、略コ字型の間隙210が設
けられている。一方、カバー部材130の上面であり、
円筒部材116から見て直進走行方向位置には、回転制
限ブロック212が取り付けられており、前記回転制限
片208間の間隙210に収容されている。このため、
円筒部材116が操舵のために回転しても、歯車202
の回転は、回転制限ブロック212によって阻止され、
円筒部材116と歯車202とは、操舵角分相対回転す
ることになる。
【0048】円筒部材116の後方側(後退走行方向)
には、エンコーダユニット214が配設されている。こ
のエンコーダユニット214は、可動ベース板110に
取り付けけられ、下方へ延出された回転軸216の回転
角度を検出する検出器本体218と、前記回転軸216
に取り付けられると共に、前記歯車202と噛み合う歯
車220とで構成されている。
【0049】円筒部材116に取り付けられた歯車20
2と、エンコーダユニット214の回転軸216に取り
付けけられた歯車220とのギヤ比は、操舵角が左右に
それぞれ90°回転するのに対して、エンコーダユニッ
ト214側の歯車220が約330°から340°回転
するように設定されている。すなわち、エンコーダユニ
ット214における検出可能範囲(ダイナミックレン
ジ)を有効利用するようにギヤ比が定められている。
【0050】エンコーダユニット214によって操舵角
を検出することにより、例えば、操舵角を維持するよう
にフィードバック制御すれば、案内テープが無くても所
望の経路に沿って走行させることができる。
【0051】ここで、図9に示される如く、可動ベース
板110及びその周辺機器は、円筒部材116の揺動に
よって直進方向に対して左右に揺動することは、前述の
通りであるが、このとき、歯車202も揺動することに
なる。これに対して、歯車202の回転を阻止する部材
(回転制限ブロック212)は、揺動しないカバー部材
130に取り付けられている。そこで、回転制限片20
8の間隙210の寸法を回転制限ブロック212の幅寸
法よりも大きくし、意図的にガタを持たせている。この
ガタにより、円筒部材116が揺動しても、回転制限ブ
ロック212と回転制限片208とが干渉することはな
く、歯車202に揺動時の力が加わることが防止されて
いる。また、揺動によって歯車202と歯車220とが
ずれることもない。
【0052】カバー部材130の前方には、天井ベース
板102と同様に筐体12を構成するためのフレームに
固着された支持板152が配設されている。なお、この
支持板152は、前記天井ベース板102と一体であっ
てもよい。
【0053】支持板152には、その前面にモータ15
4が固着されており、回転軸154Aが裏面に貫通して
いる。この貫通された回転軸154Aは、円板状のカム
板156の偏心位置に取付けられている。このカム板1
56の最外周の回転移動軌跡上には、可動ベース板11
0の先端部に補強材158を介して取付けられたローラ
160が位置している。
【0054】このモータ154、カム板156及びロー
ラ160が、手動走行モードと自動走行モードとに切換
るための機構を構成している。
【0055】すなわち、自動走行モードでは、カム板1
56とローラ160とは非接触状態であるため、タイヤ
104は路面に接地し、かつ圧縮コイルばね118の付
勢力を受けている。しかし、モータ154の駆動力でカ
ム板156が回転すると、ローラ160と接触し、この
ローラ160を介して可動ベース板110を圧縮コイル
ばね118の付勢力に抗して図5及び図6の矢印A方向
とは反対方向に回転させることができるようになってい
る。
【0056】この回転によって、タイヤ104が、路面
から離反され、筐体12は、キャスタ16のみによって
支持されることになり、手動走行モードとすることがで
きる。
【0057】ここで、無人搬送車10の自動走行モード
では、図10(A)に示される如く、直進及び後退走行
させることができ、また図10(B)に示される如く、
ターン走行させることができる。
【0058】また、本実施の形態の無人走行車10で
は、上記の如く自動走行用駆動装置100が筐体12内
に2個配設されているため、この両方が同一方向に操舵
された状態でタイヤ104を同一方向に等速度で回転さ
せると、図8(C)に示される如く、筐体12の向きを
変えずに、平行移動(走行)させることができる。 (走行制御)無人走行車10の各自動走行用駆動装置1
00には、検出面が路面に向けられたセンサユニット1
66が取付けられている。このセンサユニット166
は、自動走行用駆動装置100における筐体12の長手
方向両端部に近い側の端部に設けられており、進行方向
によって何れかのセンサユニット(進行方向前側)16
6が選択され、路面に設けられた指標から情報を読取る
ようになっている。
【0059】本発明の実施の形態に適用されるセンサユ
ニット166は、5個の光電センサで構成されており、
それぞれ投光部及び受光部を備えている。一方、指標
は、所定幅寸法の反射テープ168であり、前記投光部
から照射された光を反射し、受光部へ導く役目を有して
いる。
【0060】各光電センサは、反射テープ168の幅方
向に沿って進行方向に向かって左側から順に並んでお
り、かつ前記所定幅寸法内に納まるように配設されてい
る。
【0061】ここで、無人搬送車10が走行中に例え
ば、進行方向左側の光電センサが、反射テープ168上
から逸脱すると、無人搬送車10が反射テープ168に
対して左にずれたことになり、右のタイヤ104の回転
速度を遅めて右旋回を指令する。
【0062】さらに、2個の光電センサが反射テープ1
68上から逸脱すると、左に大きくずれたことになり、
右のタイヤ104の回転を停止し、右に急旋回させるよ
うに指令する。
【0063】また、本実施の形態の無人走行車10で
は、2台の自動走行用駆動装置100を有しているた
め、これらのタイヤ104を同一方向に操舵することに
よって、無人搬送車10自体の向きを変えずに、横方向
(実際には斜め方向)に走行させることができる。
【0064】以下に本発明の実施の形態の作用を説明す
る。走行の開始が指示されると、各モータ134、13
6を駆動させる。筐体12は4個のキャスタ16の車輪
24によって支持されると共に4本のタイヤ104が路
面に圧縮コイルばね118の付勢力によって所定の接地
圧で接地されているため、タイヤ104の駆動によって
無人搬送車10は走行を開始する。この走行時、路面の
大きな凹凸や傾斜面によって無人搬送車10が傾くこと
があるが、キャスタ16の車輪24が補助輪としての機
能を持っているため、その傾き量は制限され、傾倒する
ことはない。
【0065】また、路面に小さな凹凸があると、左右の
タイヤ104に段差が生じ、左右のタイヤの軸が本体に
固定されているような場合には、一方のタイヤが浮いて
しまうことがある。しかし、本実施の形態では、タイヤ
104を支持するベースブロック124と、可動ベース
板110に固定された円筒部材116とが、自動調心ベ
アリング122を介して連結されているため、路面の凹
凸に追従して傾くのはベースブロック124であり、自
動調心ベアリング122によってその傾きが吸収され円
筒部材116及びそれ以後には伝わることがない。これ
により、無人搬送車10は、路面に凹凸があっても、荷
台を水平状態に保ちながら走行することができ、タイヤ
104の浮きも起きない。
【0066】なお、本実施の形態では、ベースブロック
124から揺動制限板144を突出させ、ローラ146
を介して可動ベース板110に当接させている。これに
より、前記自動調心ベアリング122による円筒部材1
16とベースブロック124との揺動をローラ146の
軸回り方向のみに制限することができる。すなわち、こ
の揺動制限板144によって、円筒部材116とベース
ブロック124とは、円筒部材116の軸回りには自由
に回転し、ベースブロック124がタイヤ104の駆動
によって何れの方向に向けられていても、そのときの左
右方向(ローリング方向)のみが可能となる。
【0067】これにより、不必要なタイヤ104(ベー
スブロック124)の揺動が防止され、左右のタイヤ1
04の凹凸に対する追従のみに機能を発揮することがで
きる。
【0068】この場合、操舵角を検出するための歯車2
02は、円筒部材116と共に揺動し、この歯車202
の回転を阻止するための回転制限ブロック212は、揺
動しないため、両者に相対位置の変動が起こる。しか
し、歯車202に取り付けた回転制限片208の間隙2
10の寸法よりも回転制限ブロック212の幅寸法を小
さくし、前記揺動によって、両者が干渉しないようにし
たため、歯車202及びこれに連結されたエンコーダユ
ニット214を揺動によって損傷させることはない。
【0069】貨物を今から積む場合には、バー302
は、天井部14に設けられた収容溝28内に収容されて
おり、無人搬送車10は、予め載置されている貨物の下
に入り込む。このとき、バー302と貨物との間には若
干の隙間があるため、無人走行車10は、容易に入り込
むことができる。
【0070】この状態で、バー302が可動部材336
に支持されながら上昇し、貨物と当接し、さらに持ち上
げられる。
【0071】バー302の昇降制御が終了すると、次の
目的地へ向かって走行を再開する。本実施の形態では、
上記反射テープ168に沿った走行の他、例えば、互い
に平行な2本の反射テープ168間を平行移動させる場
合に、エンコーダユニット214からの検出値、すなわ
ち操舵角度に基づいてフィードバック制御を行うことに
より、正確な走行(平行移動)を実行することができ
る。
【0072】平行移動の場合、前記平行な2本の反射テ
ープ168間に2台の自動走行用駆動装置100のそれ
ぞれを案内する補助案内テープ168Aが存在するとき
と、存在しないときとの両方に対応することができる。
【0073】まず、補助案内テープ168Aが存在する
場合には、2台の自動走行用駆動装置100のぞれぞれ
に取り付けられたセンサユニット166がそれぞれ補助
案内テープ168Aの位置にくると、この補助案内テー
プ168Aに沿って操舵される。その後、補助案内テー
プ168Aに沿って駆動を開始することによって、無人
搬送車10は平行移動するが、補助案内テープ168A
の汚れ、欠損等に起因するセンサユニット166の読取
ミスにより、脱線することがあった。しかし、本実施の
形態では、エンコーダユニット214からの検出値を常
時フィードバック制御し、操舵角を一定に保持するよう
にしているため、前記読取ミス等があっても、安定した
走行(平行移動)を行うことができる。
【0074】次に、補助案内テープの存在しない位置で
の平行移動は、従来、操舵角度を検出する手段を有しな
い無人走行では不可能であったが、操舵角度をフィード
バック制御することによって、所望の位置での平行移動
を行うことができる。
【0075】また、操舵角度を常に検出しておくことに
より、例えば、反射テープ168に交差点が存在してお
り、直進が要求されているにも拘らず方向に操舵される
ことがあったが、例えば、予めこの交差点は直進である
ことを認識させておけば、操舵しようとした時点で直進
させるようにフィードバック制御され、確実に直進させ
ることができる。
【0076】また、2本の反射テープ間を平行移動する
とき、2台の自動走行用駆動装置100のそれぞれの操
舵角度(双方共一致)を監視し、常に一定の操舵角度と
なるようにフィードバック制御することにより、安定か
つ正確に平行移動させることができる。なお、この場
合、補助案内テープ168Aが存在していた場合の補助
的なガイドとしても適用可能である。
【0077】なお、本実施の形態では、円筒部材116
と相対回転し、エンコーダユニット214へその回転状
態を伝達する手段として、歯車202、220を用いた
が、歯車に限らず、ベルト式やチェーン式であってもよ
い。
【0078】また、回転制限片208の間隙210に回
転制限ブロック212を収容した構造において、回転制
限ブロック212と、回転制限片208の内側面とに隙
間を設けたが、この隙間は、歯車202の1歯分移動す
る距離よりも短くすることにより、ガタによる誤差はな
い。また、回転制限ブロックの側面を揺動軌道に沿った
形状とし、常に接触しているようにすれば、揺動時と、
非揺動時とで隙間の広狭による相対回転角度誤差を無く
すことができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る搬送車の
操舵角検出装置は、簡単な構造で、左右に揺動可能な駆
動輪ユニットを操舵する回転軸の回転角度を確実に認識
することができるという優れた効果を有する。
【0080】また、上記目的の他、操舵角検出装置によ
る搬送車走行方法では、上記操舵角検出装置の検出結果
に基づいて、ライン案内走行以外の単独走行を容易に行
うことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る無人搬送車の斜視図であ
る。
【図2】本実施の形態に係る無人搬送車の平面図であ
る。
【図3】本実施の形態に係る無人搬送車の側面図であ
る。
【図4】本実施の形態に係る無人搬送車に搭載される自
動走行用駆動装置の斜視図である。
【図5】本実施の形態に係る自動走行用駆動装置の分解
斜視図である。
【図6】本実施の形態に係る自動走行用駆動装置の側面
図である。
【図7】本実施の形態に係る自動走行用駆動装置の正面
図である。
【図8】操舵角度検出のため各部品の組み付け状態をを
示す斜視図である。
【図9】(A)は円筒部材近傍の正面図、(B)は自動
走行用駆動装置が揺動したときの状態を示す正面図であ
る。
【図10】無人搬送車の走行状態を示し、(A)は直
進、(B)は通常旋回、(C)は平行移動するときの走
行状態を示す上面図である。
【符号の説明】
10 無人搬送車 12 筐体(車体) 16 キャスタ 100 自動走行用駆動装置 104 タイヤ(駆動輪) 110 可動ベース板 116 円筒部材(円柱状部材) 118 圧縮コイルばね 122 自動調心ベアリング 124 ベースブロック 166 センサユニット 168 反射テープ 200 ベアリング 202 歯車 208 回転制限片 210 間隙 212 回転制限ブロック 214 エンコーダユニット 220 歯車

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた走行ラインに沿って移動
    する一対の駆動輪ユニットがそれぞれ走行方向前後に配
    置された駆動ベースと、該駆動ベース上に載置され、被
    運搬物を積載する台車部と、を有し、前記駆動輪ユニッ
    トと駆動ベースとが、それぞれ垂直軸周りに操舵可能と
    され、かつ直進時に前記垂直軸に対して左右方向に所定
    角度揺動可能とされた搬送車の操舵角検出装置であっ
    て、 前記垂直軸に軸支された回転部材と、 前記回転部材の半径方向に突出され該回転部材と共に回
    転する回転位置指示アーム及び前記駆動ベースに取り付
    けられ前記回転位置指示アームの移動軌跡上に配置され
    て前記回転位置指示アームの回転を阻止することにより
    前記駆動輪の操舵時に垂直回転軸と回転部材とを前記操
    舵角と同一角度相対回転させるアームストッパを備え、
    前記回転位置指示アームとアームストッパとの間に前記
    駆動輪ユニットと駆動ベースとの揺動による干渉を防止
    するための隙間が設けられたストッパ手段と、 前記駆動輪の駆動ベースに対する操舵時における垂直軸
    と回転部材との相対角度変化量を検出する相対角度検出
    手段と、を有する搬送車の操舵角検出装置。
JP8128394A 1996-05-23 1996-05-23 搬送車の操舵角検出装置 Pending JPH09311723A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008114743A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Nissan Motor Co Ltd 無人搬送車およびその制御方法
JP2010076683A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Aichikikai Technosystem Co Ltd 無人搬送車
JP2014210463A (ja) * 2013-04-17 2014-11-13 株式会社ダイフク 走行台車

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JP2010076683A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Aichikikai Technosystem Co Ltd 無人搬送車
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