JPH0816245A - 無人搬送車及び無人搬送車走行方法 - Google Patents

無人搬送車及び無人搬送車走行方法

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Publication number
JPH0816245A
JPH0816245A JP6148366A JP14836694A JPH0816245A JP H0816245 A JPH0816245 A JP H0816245A JP 6148366 A JP6148366 A JP 6148366A JP 14836694 A JP14836694 A JP 14836694A JP H0816245 A JPH0816245 A JP H0816245A
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JP
Japan
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traveling
guided vehicle
automatic
vehicle
tire
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Application number
JP6148366A
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English (en)
Inventor
Hiroteru Ishida
弘輝 石田
Tatsuhiro Yoshihara
竜浩 吉原
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無人搬送車の進路変更、特に互いに平行な進
路間への移行時に、狭い範囲で行うことができる無人搬
送車走行方法を得る。 【構成】 2本の変更な反射テープ168間には、所定
の角度で傾斜され互いに平行な2本の分岐路168A、
168Bが設けられ、その間隔は、2台の自動走行用駆
動装置のタイヤ104間距離と等しい。進行方向先頭側
のタイヤ104が前側の分岐路168Aに至ると、この
分岐路168Aに合わせてタイヤ104の向きを変更す
る。これと同時に進行方向後方側のタイヤ104は後側
の分岐路168Bに到達しており、この分岐路168B
に合わせてタイヤ104の向きを変更する。その後、全
てのタイヤ104を等速度で回転させることによって、
無人搬送車10自体は向きを変えずに平行移動すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動手段の駆動力でそ
れぞれ所望の回転速度で正転、逆転が可能な左右の駆動
輪及び路面に設けられた指標位置を検出するセンサを備
えた自動走行用駆動装置が車両前後方向にそれぞれ搭載
され、進行方向前方側の前記センサの検出によって指標
とのずれを補正するように前記進行方向前方側の左右の
駆動輪の回転速度を制御して、前記指標による所定のル
ートに沿って操舵かつ走行する無人搬送車走行方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、無人搬送車は、左右の駆動輪を独
立して正転、逆転できるようになっており、その速度差
によって操舵が可能となっている。
【0003】路面には例えば反射テープが貼付けられ、
これに対応して無人搬送車には光電センサが取付けられ
ている。光電センサでは、自身が照射し、反射テープに
よって反射してくる光を受けることによって、反射テー
プとのずれを検出し、操舵角を補正するようになってい
る。これにより、無人搬送車は、反射テープに曲線部分
があっても、反射テープに沿って自動的に操舵しながら
走行することができる。
【0004】光電センサは通常操舵中心よりも前方に配
置され、反射テープとのずれを検出し、操舵角を補正す
るため、操舵角補正遅れがなく、走行しながら確実に反
射テープに沿って走行させることができる。
【0005】ところで、無人搬送車はその前後方向が定
められているものは、操舵可能な駆動輪は一対あればよ
い。また、前後方向に区別がないものについては操舵可
能な駆動輪を2対設け、進行方向によって使い分けすれ
ばよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無人走行車では、走行方向が同一で、進路のみを変
更する場合(所謂、車線変更のような場合)にも、クラ
ンク又はS字カーブ状に反射テープを貼付け、この反射
テープに沿って走行する必要がある。
【0007】すなわち、この走行では、進路変更中に無
人搬送車自体の向きが左右に変更されることになる。こ
こで、特に、長物の部材を積載して走行中に進路変更が
必要な場合、この長物の部材の前後端が振り子のように
大きく振られることになるため、他の機器や荷物と干渉
しないように、大きなスペースを設ける必要があり、必
要以上に作業スペースを拡げなければならない。
【0008】本発明上記事実を考慮し、無人搬送車の進
路変更、特に互いに平行な進路間への移行時に、狭い範
囲で行うことができる無人搬送車走行方法を得ることが
目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、駆動手段の駆動力でそれぞれ所望の回転速度で正
転、逆転が可能な左右の駆動輪及び路面に設けられた指
標位置を検出するセンサを備えた自動走行用駆動装置が
車両前後方向にそれぞれ搭載され、前記センサの検出に
よって指標とのずれを補正するようにそれぞれの左右の
駆動輪の回転速度を制御して、前記指標による所定のル
ートに沿って操舵かつ走行する無人搬送車走行方法であ
って、前記指標から前記車両前後方向に設けられた駆動
輪間のホイールベースとほぼ等間隔で互いにほぼ平行な
2本の分岐路を設け、それぞれの分岐路の分岐点で前記
センサによって、それぞれの駆動輪を分岐路に沿って操
舵することによって、無人搬送車の向きを変えずに平行
移動させることを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記無人搬送車
が、平行移動による積載物に対して横行して、該積載物
の下方へ入り込み積載することを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、無人搬送車を
所定の指標に沿って直進走行中に、例えばこの直進方向
と平行な進路に変更する場合、前記所定の指標と、これ
にほぼ平行な指標との間に2本の分岐路を設ける。この
分岐路は互いに平行で、かつその間隔を車両前後方向に
設けられた駆動輪間のホイールベースとほぼ等間隔とす
る。
【0012】ここで、進行方向前方側の分岐路の分岐点
で前記センサによって、進行方向前方側の駆動輪を分岐
路に沿って操舵するときに、前記進行方向後方側の駆動
輪を同一角度操舵する。すなわち、4個の駆動輪が同一
方向に同一角度操舵されることになる。
【0013】その後全ての駆動輪を等速度で駆動させる
と、無人搬送車は自身の向きを変えずに平行移動しなが
ら、一方の指標から他方の指標へと移動する。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、無人搬送
車は積載物に対して横行するようにすれば、例えば、無
人搬送車上に長物の部材を積載するときは、横から容易
に積載物の下方へ入り込むことができる。また、積載物
を積載しているときは、この長物の部材の前後端を振り
子のように振ることはなく、2本の指標間の範囲内での
み移動される。従って、付近の機器は他の部材との干渉
を防止するために、大きなスペースを設ける必要がな
く、作業スペースを有効利用することができる。
【0015】
【実施例】
(全体構成)図1乃至図3には、本実施例に係る無人搬
送車10が示されている。
【0016】無人搬送車10は、矩形状の筐体12の天
井部14に図示しない貨物(荷物)を積み、指定された
場所に搬送する役目を有している。
【0017】筐体12は、4個のキャスタ16(筐体1
2の長手方向両端部にそれぞれ設けられた2個のキャス
タ16)によって路面に支持されるようになっている。
キャスタ16は、前記天井部14の下面側に取付けられ
た矩形状の板材18に円板状の支持部20が固定され、
この支持部20からは、一対の脚板22Aが設けられた
回転部22が図示しないベアリングを介して連結されて
いる。回転部22の脚板22Aの先端には、それぞれ同
軸となる円孔22Bが設けられ、この円孔22Bには、
車輪24の回転軸26が軸支されている。
【0018】無人搬送車10は、後述する手動走行モー
ドで、このキャスタ16によって支持され、作業者の手
押しによって走行でき、所謂台車としての機能を持つ。
【0019】筐体12の前後方向中央部かつ前記キャス
タ16を支持する板材18の間には、自動走行用駆動装
置100の一部を構成する天井ベース板102が配設さ
れている。この天井ベース板102は、前記天井部14
に固着されている。
【0020】自動走行用駆動装置100は、それぞれ2
個のタイヤ104を有している。通常、すなわち自動走
行モード(後述)では、無人搬送車10は、このタイヤ
104(合計4個)も路面に接地され、この接地圧によ
ってタイヤ104の駆動力が路面に伝わり走行できるよ
うになっている。なお、このタイヤ104が路面に接地
しているときも、無人搬送車10の荷重は、前記キャス
タ16の車輪24によって指示され、併せて無人走行時
の補助輪としての役目を持つ。
【0021】天井部14の長手方向両端部には、リフト
機構部300が配設されている。このリフト機構部30
0は、天井部14の短辺方向に沿って延設され、貨物を
支持するバー302と、このバー302に連結され、バ
ー302を昇降させる昇降部304と、で構成されてい
る。
【0022】バー302の長手方向両端部には、両側面
にそれぞれブラケット306が取付けられ、この一対の
ブラケット306間にかけ渡された軸308には、ベア
リング310が取付けられている。
【0023】一方、天井部14には、前記バー302が
収容可能な矩形状の収容溝28が形成され、通常、バー
302はこの収容溝28に収容されている。収容溝28
の両端は、仕切壁30によって矩形状の小孔32が形成
され、前記ブラケット306及びベアリング310が収
容されるようになっている。
【0024】この収容によって、ブラケット306及び
ベアリング310の外周は、この小孔32の内周に緊密
に接触しており、ベアリング310の軸方向移動及び左
右方向移動が阻止され、バー302は上下移動のみ許容
されるようになっている。
【0025】バー302には、昇降部304の一部を構
成する一対のリンク312の一端が連結されており、リ
ンク312の屈伸によって、上下移動され、かつ支持さ
れる構造となっている。なお、詳細は後述するが、一対
のリンク312は、互いに相反する方向に屈曲する構造
とされ、荷重によるモーメントを互いに打ち消し合って
支持するようになっている。 (自動走行用駆動装置)図4乃至図7には、自動走行用
駆動装置100が示されている。
【0026】この自動走行用駆動装置100は、図4及
び図5に示される如く、互いに対向された状態で筐体1
2内に2台収容されている。以下、1台の自動走行駆動
装置100の構成を説明し、他の一方の説明は省略す
る。
【0027】前記天井ベース板102には、一対のブロ
ック106が取付けられており、軸108が掛け渡され
ている。この軸108には、可動ベース板110に固着
された一対のブロック112が軸支されており、このた
め、可動ベース板110は、天井ベース板102に対し
て軸108を中心に回転可能とされる。
【0028】可動ベース板110の中間部には、円孔1
14が設けられ、円筒部材116が貫通されている。こ
の円筒部材116の外周部と円孔114の内周面とは溶
接等によって固着され、円筒部材116の上部約1/4
程度が天井ベース板102方向に突出されている。
【0029】この円筒部材116の下部は、外周及び内
周共に縮径されており、内方には、圧縮コイルばね11
8が収容されている。この圧縮コイルばね118の下端
部は前記縮径されることによって形成される内周面段差
部に支持されている。
【0030】一方、圧縮コイルばね118の上端部は、
円筒部材116の上部開口から露出されており、前記天
井ベース板102に取付けられたボス120に当接され
ている。このボス120の当接面と前記内周面段差部ま
での寸法は、圧縮コイルばね118の自由長よりも短く
なっており、このため、円筒部材116及び可動ベース
板110は、圧縮コイルばね118によって、軸108
を中心に図5及び図6の矢印A方向(天井ベース板10
2から離反される方向)に回転するように付勢力を受け
るようになっている。
【0031】円筒部材116の下部に形成された縮径部
116Aには、自動調心ベアリング122が嵌合されて
いる。この自動調心ベアリング122は、内周面に嵌合
された部材と、外周面に嵌合された部材と、で揺動可能
とされているベアリングである。
【0032】この自動調心ベアリング122の外周は、
ベースブロック124の上面に設けられた円孔126の
内周面に嵌合されている。この円孔126の下部は縮径
しており、その内周段差面に前記自動調心ベアリング1
22が支持されている。
【0033】これにより、円筒部材116とベースブロ
ック124との間で揺動可能とされている。
【0034】ベースブロック124の左右方向両側面に
は、それぞれ円孔128が設けられている。この円孔1
28は、軸線が前記自動調心ベアリング122の揺動中
心を通る位置に形成されている。
【0035】また、ベースブロック124は、このベー
スブロック124を覆うカバー部材130に取付けられ
ている。カバー部材130は、略コ字型に屈曲され一対
の脚板130Aが形成されている。このカバー部材13
0の脚板130Aにも、円孔130Bが設けられ、前記
円孔128と同軸とされている。これらの円孔128、
130Bには、タイヤ104の回転軸132が挿嵌され
ている。
【0036】この回転軸132とタイヤ104との間に
は、図示しないベアリングが介在されており、タイヤ1
04は回転軸132に対して自由に回転可能となってい
る。
【0037】カバー部材130に収容されたベースブロ
ック124の前後方向には、それぞれ互いに左右逆向き
にモータ134、136が取付けられている。このモー
タ134、136の回転軸134A、136A(モータ
136の回転軸は図7参照)はそれぞれ脚板130Aを
貫通し、その先端部にスプロケット(又はギヤ)138
が取付けられている。
【0038】一方、タイヤ104の回転軸132には、
タイヤ104と共に回転可能なスプロケット(又はギ
ヤ)140が取付けられている。
【0039】これらのスプロケット138、140間に
は無端のベルト(チェーン)142が巻き掛けられてい
る。このため、モータ134、136の駆動力によっ
て、スプロケット138が回転されると、ベルト142
によってこの駆動力がスプロケット140へ伝達され、
タイヤ104を回転させることができる。
【0040】2個のタイヤ104は、それぞれ別個のモ
ータ134、136で駆動可能ため、同一方向への回転
は勿論、速度差をつけた回転、さらには、互いに逆方向
への回転も可能となっている。ここで、2個のタイヤ1
04が同一方向に等速度回転している場合は、タイヤ1
04の回転方向に沿って直線走行することができる。ま
た、互いに速度差を持って同一方向に回転している場合
は、速度の速い方のタイヤが外輪となって円筒部材11
6を中心として、ベースブロック124が回転し、ター
ン走行することができる。さらに、2個のタイヤ104
が互いに逆方向に回転した場合には、円筒部材116を
中心にその場でベースブロック124を回転させること
ができる。
【0041】ベースブロック124の前後方向側面に
は、それぞれ揺動制限板144が取付けられている。こ
の揺動制限板144は、ベースブロック124よりも可
動ベース板110方向に突出されており、その先端部に
は、ローラ146が取付けられている。このローラ14
6は、可動ベース板110に当接されており、前記自動
調心ベアリング122による円筒部材116とベースブ
ロック124との揺動をローラ146の軸回り方向のみ
に制限している。すなわち、この揺動制限板144によ
って、円筒部材116とベースブロック124とは、円
筒部材116の軸回りには自由に回転し、ベースブロッ
ク124がタイヤ104の駆動によって何れの方向に向
けられていても、そのときの左右方向(ローリング方
向)のみが可能となる。これは、路面の凹凸に追従させ
るためであり、これにより、一方のタイヤ104が浮い
てしまうような不具合を防止している。
【0042】円筒部材116の外周部におけるベースブ
ロック124の円孔128の開口付近には、カムリング
148が取付けられている。このカムリング148は、
180°ずつ、外径が異なっており、その段差部148
Aがベースブロック124の前後方向(無人走行車10
の直進方向)に向けられている。
【0043】このカムリング148に対応して、円孔1
28の周縁部には、リミットスイッチ150が取付けら
れている。このリミットスイッチ150の接触子は、前
記カムリング148の外周に接触しており、大径と小径
が対応するときとで、接点が切り換わるようになってい
る。このため、リミットスイッチ150の接点の切り換
わり状態及び切り換わり時期を認識することによって、
ベースブロック124の操舵方向を判別することができ
る。
【0044】カバー部材130の前方には、天井ベース
板102と同様に筐体12を構成するためのフレームに
固着された支持板152が配設されている。なお、この
支持板152は、前記天井ベース板102と一体であっ
てもよい。
【0045】支持板152には、その前面にモータ15
4が固着されており、回転軸154Aが裏面に貫通して
いる。この貫通された回転軸154Aは、円板状のカム
板156の偏心位置に取付けられている。このカム板1
56の最外周の回転移動軌跡上には、可動ベース板11
0の先端部に補強材158を介して取付けられたローラ
160が位置している。
【0046】このモータ154、カム板156及びロー
ラ160が、前述の手動走行モードと自動走行モードと
に切換るための機構を構成している。
【0047】すなわち、自動走行モードでは、カム板1
56とローラ160とは非接触状態であるため、タイヤ
104は路面に接地し、かつ圧縮コイルばね118の付
勢力を受けている。しかし、モータ154の駆動力でカ
ム板156が回転すると、ローラ160と接触し、この
ローラ160を介して可動ベース板110を圧縮コイル
ばね118の付勢力に抗して図5及び図6の矢印B方向
(矢印A方向とは反対方向)に回転させることができる
ようになっている。
【0048】この回転によって、タイヤ104が、路面
から離反され、筐体12は、キャスタ16のみによって
支持されることになり、手動走行モードとすることがで
きる。
【0049】ここで、本実施例では、自動走行モードか
ら手動走行モードへの切り換え時にタイヤ104の向き
を真っ直ぐに向けた後に行うように制御されている。
【0050】すなわち、前記リミットスイッチ150の
接点によってタイヤ104が左右の何れに向いているか
は判別することができる。この判別の結果、逆方向にタ
イヤ104を操舵(ベースブロック124の円筒部材1
16に対する回転)させ、リミットスイッチ150の接
点が切り換わった時点で停止させれば、タイヤ104は
真っ直ぐに向いた状態で停止されることになる。
【0051】この状態で、カム板156を回転させ、タ
イヤ104を浮かせれば、次の自動走行モード時には、
必ずタイヤ104は真っ直ぐ向いた状態で接地されるこ
とになる。
【0052】なお、本実施例では、カバー部材130と
可動ベース板110の下面とにそれぞれ磁性体162、
164を取付け(一方が磁石で他方が鉄のブロック
等)、タイヤ104の直進状態で比較的軽い磁力で保持
するようにしており、これにより、タイヤ104の操舵
には影響がなく、タイヤ104が浮いた状態では、磁力
によって直進状態を保持することができる。
【0053】ここで、無人搬送車10の自動走行モード
では、図12(A)に示される如く、直進及び後退走行
させることができ、また図12(B)に示される如く、
ターン走行させることができる。
【0054】また、本実施例の無人走行車10では、上
記の如く自動走行用駆動装置100が筐体12内に2個
配設されているため、この両方が同一方向に操舵された
状態でタイヤ104を同一方向に等速度で回転させる
と、図12(C)に示される如く、筐体12の向きを変
えずに、平行移動(走行)させることができる。(リフ
ト機構部300)図8乃至図10には、本実施例の無人
走行車10に取付けられた一対のリフト機構部300の
内の1つが示されている。
【0055】昇降部304は、その中央に大径歯車31
4が配設され、その回転軸314Aは、筐体12に設け
られた縦壁部316に軸支されている。この大径歯車3
14には、小径歯車318が噛み合っており、この小径
歯車318は連結部320の出力軸320Aに取付けら
れている。
【0056】連結部320はモータ322の駆動力によ
り回転する入力軸320Bの回転の軸線を直角に変更す
る役目を有している。
【0057】大径歯車314の一端面における偏心され
た2位置には、アーム324の一端が軸326を介して
軸支されている。アーム324は互いに離反する左右方
向に延設され、円板状の回転板328の偏心位置に軸3
30を介して軸支されている。回転板328はそれぞれ
回転軸328Aが縦壁部316に軸支されている。
【0058】ここで、大径歯車314が回転すると、ア
ーム324の両方に圧縮方向又は引張方向の力が加わ
り、それぞれの回転板328を互いに反対方向に回転さ
せることができるようになっている。
【0059】各回転板328の回転軸328Aには、縦
壁部316を境にしてリンク312の一部を構成する固
定部材332が固着されている。この固定部材332
は、回転軸328Aと共に回転するようになっている。
この固定部材332の先端には円孔が設けられ、軸33
4が軸支されている。この軸334の両端は円孔から突
出され、それぞれ固定部材332と共にリンク312を
構成する可動部材336の一端に設けられた円孔336
Aに軸支されている。これにより、固定部材332と可
動部材336とは相対回転可能な状態で連結され、大径
歯車314の正転、逆転によって、アーム324に圧縮
力が加わった場合は図8の実線で示す如く略く字型に屈
曲された状態となり、アーム324に引張力が加わった
場合は図8の想像線で示す如く直線となる状態、に変形
することができる。
【0060】この一対の可動部材336の先端には、そ
れぞれ円孔336Bが設けられており、バー302の側
面に設けられた軸302Aに軸支されている。
【0061】ここで、バー302は、固定部材332と
可動部材336とが略く字型に屈曲された状態で前記収
容溝28に収容され、固定部材332と可動部材336
とが直線的となったときに貨物を持ち上げるために収容
溝28から突出されることになる。
【0062】なお、前述の如く、バー302の長手方向
両端部に取付けられたブラケット306、ベアリング3
10は、小孔32に収容されているため、バー302を
上下方向のみに移動可能としているが、リンク312の
略く字状態から直線状態へ移行する間に貨物の荷重がバ
ー302を介してリンク312に加わると、リンク31
2は屈曲される方向に力が加わることになる。このと
き、屈曲方向が左右同一であると、この力が回転板32
8を同一回転方向に回転させるモーメントとなって荷重
に耐えきれない場合がある。しかし、本実施例では、リ
ンク312の屈曲方向へ逆にしてあるため、互いに打ち
消し合う方向のモーメントを発生させることができるよ
うになっている。すなわち、比較的大きな荷重に耐える
ことができる構造となっている。 (走行制御)図11には、無人走行車10の走行制御の
ためのブロック図が示されている。
【0063】無人走行車10の各自動走行用駆動装置1
00には、検出面が路面に向けられたセンサユニット1
66が取付けられている。このセンサユニット166
は、自動走行用駆動装置100における筐体12の長手
方向両端部に近い側の端部に設けられており、進行方向
によって何れかのセンサユニット(進行方向前側)16
6が選択され、路面に設けられた指標から情報を読取る
ようになっている。
【0064】本実施例に適用されるセンサユニット16
6は、3個の光電センサ166A、166B、166C
で構成されており、それぞれ投光部及び受光部を備えて
いる。一方、指標は、所定幅寸法の反射テープ168で
あり、前記投光部から照射された光を反射し、受光部へ
導く役目を有している。
【0065】各光電センサ166A、166B、166
Cは、反射テープ168の幅方向に沿って進行方向に向
かって左側から順に並んでおり、かつ前記所定幅寸法内
に納まるように配設されている。
【0066】各光電センサ166A、166B、166
Cは、制御装置170に接続されている。
【0067】制御装置170は、電源供給回路172か
らの電源が供給され駆動するようになっている。この電
源供給回路172には、バッテリ174が接続されてい
る。電源供給回路172は、無人搬送車10に配設され
る各駆動機器への電源供給も行っているため、バッテリ
174は急速に消耗することになる。そこで、本実施例
では、無人搬送車10の側面に充電用端子ユニット17
6を露出させており、例えば、始業時又は終業時等に工
場内の基地に設けられた充電機器側の端子と接続され、
充電がなされるようになっている。
【0068】制御装置170は、マイクロコンピュータ
178を含んで構成されており、マイクロコンピュータ
178は、CPU180、RAM182、ROM18
4、入出力ポート186及びこれらを接続するデータバ
スやコントロールバス等のバス188で構成されてい
る。
【0069】入出力ポート186には、前記光電センサ
166A、166B、166Cの信号線が接続されてい
る。また、この入出力ポート186には、ドライバ19
0、192、194、196、198、200を介して
2台の自動走行用駆動装置100に設けられた4個のタ
イヤ104をそれぞれ駆動させるためのモータ134、
136及び可動ベース板110を持上げ、タイヤ104
を路面から浮かせるためのモータ154が接続されてい
る。さらに、ドライバ202、204、206、208
を介してリフト302を昇降させるためのモータ322
も接続されている。
【0070】ここで、無人搬送車10を複数台用いて作
業を行う場合、各無人搬送車10に走行ルートを記憶さ
せる必要がある。例えば、工場内に貼りめぐらされた反
射テープの複数の所定位置に番地を設けておき、この番
地を通る順番を記憶させる。これにより、反射テープ1
68に分岐路があっても無人搬送車10を所定のルート
で搬送させることができる。
【0071】この走行ルートの入力のため、無人搬送車
10の側面には、データ入力端子ユニット210が配設
されている。このデータ入力端子ユニット210は、マ
イクロコンピュータ178の入出力ポート186に接続
されており、工場内の基地においてデータが入力され、
記憶されるようになっている。
【0072】また、この入出力ポート186には、操作
・表示盤212からの信号線が接続されている。この操
作・表示盤212は、各駆動機器を手動で操作したり、
バッテリ174の充電状態を確認するためのものであ
る。
【0073】ここで、制御装置170では、無人搬送車
10が走行中に例えば、進行方向左側の光電センサ16
6Aが、反射テープ168上から逸脱すると、無人搬送
車10が反射テープ168に対して左にずれたことにな
り、右のタイヤ104の回転速度を遅めて右旋回を指令
する。
【0074】さらに、左側及び中央の光電センサ166
A、166Bが反射テープ168上から逸脱すると、左
に大きくずれたことになり、右のタイヤ104の回転を
停止し、右に急旋回させるように指令する。
【0075】また、本実施例の無人走行車10では、2
台の自動走行用駆動装置100を有しているため、これ
らのタイヤ104を同一方向に操舵することによって、
無人搬送車10自体の向きを変えずに、横方向(実際に
は斜め方向)に走行させることができる。
【0076】図12(C)の示される如く、反射テープ
168が平行に2本設けられ、その間に2台の自動走行
用駆動装置100のタイヤ104の接地位置間距離に等
しい間隔で設けた2本の分岐路168A、168Bで連
結されており、無人走行車10が所期の指令により、こ
の分岐路168A、168Bを通って左の反射テープ1
68(L)から右の反射テープ168(R)へ移行する
ような場合、以下のような制御が実行されるようになっ
ている。
【0077】すなわち、進行方向先頭側の自動走行用駆
動装置100が反射テープ168の右端に沿って走行す
ることによって、先方の分岐路168Aに至った時点
で、2台の自動走行用駆動装置100のタイヤ104の
操舵角を同時に変更し、その後、各タイヤ104を等速
度で回転させることによって、無人搬送車10は平行移
動(横行)して右の反射テープ168(R)上に到達さ
せることができる。
【0078】以下に本実施例の作用を説明する。まず、
自動走行モードにおける無人搬送車10の走行制御につ
いて、図13のフローチャートに従い説明する。
【0079】ステップ400では、バッテリ174への
充電が完了したか否かが判断され、肯定判定されると、
ステップ402へ移行してデータの読み込みが開始され
る。このデータの読み込みによって無人搬送車10は走
行ルートを認識することができる。
【0080】ステップ402でのデータの読み込みが終
了すると、ステップ404へ移行して走行を開始する。
すなわち、各モータ134、136を駆動させる。現時
点では、自動走行モードであるため、筐体12は4個の
キャスタ16の車輪24によって支持されると共に4本
のタイヤ104が路面に圧縮コイルばね118の付勢力
によって所定の接地圧で接地されている。このため、タ
イヤ104の駆動によって無人搬送車10は走行を開始
する。この走行時、路面の大きな凹凸や傾斜面によって
無人搬送車10が傾くことがあるが、キャスタ16の車
輪24が補助輪としての機能を持っているため、その傾
き量は制限され、傾倒することはない。
【0081】また、路面に小さな凹凸があると、左右の
タイヤ104に段差が生じ、左右のタイヤの軸が本体に
固定されているような場合には、一方のタイヤが浮いて
しまうことがある。しかし、本実施例では、タイヤ10
4を支持するベースブロック124と、可動ベース板1
10に固定された円筒部材116とが、自動調心ベアリ
ング122を介して連結されているため、路面の凹凸に
追従して傾くのはベースブロック124であり、自動調
心ベアリング122によってその傾きが吸収され円筒部
材116及びそれ以後には伝わることがない。これによ
り、無人搬送車10は、路面に凹凸があっても、荷台を
水平状態に保ちながら走行することができ、タイヤ10
4の浮きも起きない。
【0082】前記圧縮コイルばね118は、この円筒部
材116に収容されているため、その付勢力は常に操舵
中心にかかり、付勢方向が偏ることなく安定した走行を
行うことができる。また、圧縮コイルばね118を円筒
部材116に収容することにより、圧縮コイルばね11
8の取付スペースを軽減することができる。
【0083】このように、円筒部材116をベースブロ
ック124を支える支柱と、圧縮コイルばね118を保
持する保持手段と、に兼用することによって、部品点数
も削減でき、組付け作業性を向上することができる。
【0084】ここで、本実施例では、ベースブロック1
24から揺動制限板144を突出させ、ローラ146を
介して可動ベース板110に当接させている。これによ
り、前記自動調心ベアリング122による円筒部材11
6とベースブロック124との揺動をローラ146の軸
回り方向のみに制限することができる。すなわち、この
揺動制限板144によって、円筒部材116とベースブ
ロック124とは、円筒部材116の軸回りには自由に
回転し、ベースブロック124がタイヤ104の駆動に
よって何れの方向に向けられていても、そのときの左右
方向(ローリング方向)のみが可能となる。
【0085】これにより、不必要なタイヤ104(ベー
スブロック124)の揺動が防止され、左右のタイヤ1
04の凹凸に対する追従のみに機能を発揮することがで
きる。
【0086】次に、上記のようにステップ404で走行
が開始されると、ステップ406へ移行して、現在位置
を読み込み以後の進行方向(或いは作業内容)を把握
し、ステップ408へ移行する。
【0087】ステップ408では、荷積み又は荷降ろし
作業を行うか否かが判断され、肯定判定された場合は、
ステップ410へ移行して前記ステップ406の読取地
点で走行を停止し、次いでステップ412でリフト機構
部300のバー302を昇降制御を行う。
【0088】貨物を今から積む場合には、バー302
は、天井部14に設けられた収容溝28内に収容されて
おり、無人搬送車10は、予め載置されている貨物の下
に入り込む。このとき、バー302と貨物との間には若
干の隙間があるため、無人走行車10は、容易に入り込
むことができる。
【0089】この状態で、モータ322を駆動させる
と、小径歯車318の回転に応じて大径歯車314が図
9の時計回り方向(図9の矢印C方向)へ回転する。こ
の回転によって、アーム324は引張力が加わり、左右
の回転板328が互いに逆方向(図9の左側に位置する
回転板328は反時計回り方向、右側に位置する回転板
328は時計回り方向)に回転する。
【0090】この回転板328の回転によって、各固定
部材332も同一方向に回転する。ここで、この固定部
材332とバー302との間に掛け渡された可動部材3
36は、固定部材332との間で略く字型に屈曲されて
いるが、バー302のブラケット306及びベアリング
310が小孔32に収容され、上下移動のみに制限され
ているため、固定部材332の回転に応じて、固定部材
332と可動部材336とが徐々に直線連結状態に移行
していく。この結果、バー302は可動部材336に支
持されながら上昇し、貨物と当接し、さらに持ち上げら
れる。
【0091】ここで、貨物を持ち上げると、この荷重は
可動部材336及び固定部材332に加わるが、本実施
例では、固定部材332と可動部材との屈曲方向を互い
に逆方向にしたため、互いにかかる荷重が打ち消しあう
ことになる。すなわち、例えば、図9において屈曲させ
る力が働くと、リンク機構312の左右方向の荷重ベク
トルが逆向き(相反する方向)となる。このため、左右
方向に荷重が互いに打ち消されることになる。
【0092】このように、荷重を支えることによって、
比較的大荷重の貨物も容易に持上げることが可能とな
る。なお、バー302が最上位置に至ると、固定部材3
32と可動部材336とは直線的かつ回転軸328A上
となるため、荷重を確実に支持することができる。
【0093】次に、貨物を降ろす場合は、モータ322
を逆転させることにより、アーム324に圧縮力が加わ
り、図9の左側の回転板328は時計回り方向へ、右側
の回転板328は反時計回り方向へ、それぞれ回転し、
貨物を降ろすことができる。この下降中も前述と同様に
左右に加わる荷重を打ち消し合うため、ゆっくりと下降
させることができる。
【0094】バー302の昇降制御が終了すると、ステ
ップ412からステップ414へ移行して、次の目的地
へ向かって走行を再開し、ステップ406へ戻る。
【0095】次にステッププ408で、荷積み又は荷降
ろし作業を行うか否かが判断されたとき、否定判定され
た場合は、ステップ416へ移行して走行方向及び走行
種類が判断される。
【0096】すなわち、分岐点があり左方向へ移動する
か(ステップ418へ移行)、分岐点があり右方向へ移
動するか(ステップ420へ移行)、分岐点がなく反射
テープ168に沿って直進又はカーブ移動するか(ステ
ップ422へ移行)を判断する。
【0097】ステップ416で直進又はカーブと判別さ
れ、ステップ422へ移行した場合は、図14に示す案
内走行制御が実行される。
【0098】すなわち、ステップ450で光電センサ1
66A、166B、166Cが反射テープ168上から
逸脱しているか否かが判断される。
【0099】ここで、肯定判定されると、ステップ45
2へ移行して逸脱方向を確認する。すなわち、左側の光
電センサ166Aが逸脱していると判定された場合は、
ステップ454へ移行して、さらに中央の光電センサ1
66Bが逸脱しているか否かを判断する。この結果、肯
定判定された場合は、無人走行車10が大きく左にずれ
ていると判断し、ステップ456へ移行して右に急旋回
する。この右急旋回は、進行方向右側のタイヤ104の
回転を停止させることにより、実行することができる。
【0100】ステップ454で否定判定の場合は、無人
走行車10が若干左にずれていると判断し、ステップ4
58へ移行して右に旋回する。この右旋回は、左のタイ
ヤ104の回転速度を右のタイヤ104の回転速度より
も遅くすることによって実行することができる。
【0101】ステップ452で右側の光電センサ166
Cが逸脱していると判定された場合は、ステップ460
へ移行して、さらに中央の光電センサ166Bが逸脱し
ているか否かを判断する。この結果、肯定判定された場
合は、無人走行車10が大きく右にずれていると判断
し、ステップ462へ移行して左に急旋回する。この左
急旋回は、進行方向左側のタイヤ104の回転を停止さ
せることにより、実行することができる。
【0102】ステップ460で否定判定の場合は、無人
走行車10が若干右にずれていると判断し、ステップ4
64へ移行して左に旋回する。この左旋回は、右のタイ
ヤ104の回転速度を左のタイヤ104の回転速度より
も遅くすることによって実行することができる。
【0103】図13のフローチャートにおいて、ステッ
プ416で左方向移動と判別されステップ418へ移行
した場合は、このステップ418で左折か左横行かを判
別し、ステップ416で右方向移動と判別されステップ
429へ移行した場合は、このステップ420で右折か
右横行かを判別する。
【0104】すなわち、前記分岐点における無人搬送車
10の走行形態は2種類あり、第1の形態は進行方向先
頭側の自動走行用駆動装置100のタイヤ104のみを
操舵して走行方向の向きを変える場合であり(左折又は
右折)、第2の形態は自動走行用駆動装置100のタイ
ヤ104の全てを操舵して走行方向の向きを変える場合
である(左横行又は右横行)。
【0105】第1の形態は、光電センサ166A、16
6B、166Cが反射テープ168上を逸脱したときに
実行される旋回と同様であり(図14の案内走行制
御)、進行方向先頭側と後方側とがそれぞれ独立して制
御され、左右のタイヤ104に速度差を設け、屈曲する
反射テープ168に沿って無人搬送車10全体の向きを
変えながら走行する(ステップ424又はステップ42
6)。
【0106】第2の形態は、所謂車線変更に相当するも
のであり、図12(C)に示される如く、2本の平行な
反射テープ168(L)、168(R)の一方から他方
へ無人走行車10全体の向きを変えずに変更することが
できる。
【0107】すなわち、2本の変更な反射テープ168
間には、所定の角度で傾斜され互いに平行な2本の分岐
路168A、168Bが設けられ、この分岐路168
A、168Bの間隔は、2台の自動走行用駆動装置10
0のタイヤ104間距離と等しくなっている。
【0108】進行方向先頭側の自動走行用駆動装置10
0のタイヤ104が前側の分岐路168Aに至ると、こ
の分岐路168Aに合わせてタイヤ104の向きを変更
する。これと同時に進行方向後方側の自動走行用駆動装
置100のタイヤ104は後側の分岐路168Bに到達
しており、この分岐路168Bに合わせてタイヤ104
の向きを変更する。
【0109】その後、全てのタイヤ104を等速度で回
転させることによって、無人搬送車10自体は向きを変
えずに平行移動(横行)することができる(ステップ4
28又はステップ430)。なお、このステップ428
又はステップ430での横行時も、図14に示す案内走
行制御が実行される。
【0110】この第2の形態のような進路変更を行うこ
とによって、比較的狭いスペースで走行位置を変更で
き、特に、無人走行車10自体が向きを変えないため、
無人搬送車10からはみ出すような長い部材(貨物)を
積載しているときには有効となる。
【0111】以上は、無人搬送車10の自動走行モード
での走行制御であるが、本実施例の無人走行車10で
は、手動走行モード、すなわち台車としての機能を有し
ている。手動走行モードでは、4個のキャスタ16によ
って支持されるため、オペレータが比較的軽い力で押し
て動かすことができ、特に、始業時に複数の無人走行車
10を、初期位置に配置するとき等に作業性がよい。
【0112】以下に自動走行モードから手動走行モー
ド、及び手動走行モードから自動走行モードへ切り換え
るための手順を、図15のフローチャートに従い説明す
る。まず、ステップ500では、指示されている走行モ
ードを識別する。このステップ500で手動走行モード
が指示されていると判定された場合は、ステップ502
へ移行してフラグFがセット(1)されているか否かが
判断され、否定判定の場合は、既に手動走行モードであ
ると判断され、リターンする。ステップ502で肯定判
定されると、現在が自動走行モードであると判断され、
手動走行モードに切り換えるべく、ステップ504へ移
行する。
【0113】ステップ504では、リミットスイッチ1
50の接点の切り換わり状態を確認し、次いでステップ
506でこの接点の状態でタイヤ104の向きを認識す
る。
【0114】すなわち、カムリング148の小径部か大
径部かがリミットスイッチ150に対応していることに
よって、タイヤ104の向きを判別することができる。
【0115】次のステップ508では、タイヤ104が
直進方向に向くようにモータ134、136の制御して
タイヤ104の操舵を開始する。
【0116】ここで、ステップ510において、リミッ
トスイッチ150の接点が切り換わったか否かが判断さ
れ、肯定判定されると大径部と小径部との段差部148
Aがリミットスイッチ150に対応し、タイヤ104が
直進方向に向いたと判断され、ステップ512へ移行し
て操舵を停止する。
【0117】次のステップ514では、モータ154を
駆動させる。このモータ154の駆動によって、カム板
156が偏心回転し、可動ベース板110に取付けられ
たローラ160と当接し、さらに回転することによっ
て、可動ベース板110を天井ベース板102に対して
軸108を中心に回転させる。これにより、タイヤ10
4を路面から離反させることができる。このタイヤ10
4の路面からの離反によってキャスタ16の車輪24が
路面に接触し、この車輪24によって無人搬送車10は
支持される。
【0118】ステップ516で所定時間が経過すると、
ステップ518へ移行してモータ154の駆動は停止さ
れ、タイヤ104が浮いた状態で保持される。
【0119】次のステップ520では、手動走行モード
であることを示すフラグFをリセット(0)し、リター
ンする。
【0120】次に、ステップ500で自動走行モードが
指示されていると判定された場合は、ステップ522へ
移行してフラグFがリセット(0)されているか否かが
判断され、否定判定の場合は、既に自動走行モードであ
ると判断され、リターンする。ステップ522で肯定判
定されると、現在が手動走行モードであると判断され、
自動走行モードに切り換えるべく、ステップ524へ移
行する。
【0121】ステップ524では、モータ154を駆動
させる。このモータ154の駆動によって、カム板15
6が偏心回転し、ローラ160の支持状態が徐々に解除
され、これに伴って可動ベース板110が天井ベース板
102に対して軸108を中心に回転して下降してく
る。カム板156が完全にローラ160から離反される
と、タイヤ104は路面に接地され、さらに圧縮コイル
ばね118によって所定の荷重が加えられる。
【0122】ステップ526で所定時間が経過すると、
ステップ528へ移行してモータ154の駆動は停止さ
れ、タイヤ104が接地された状態で保持される。
【0123】ところで、手動走行モードへの切換時にタ
イヤ104は直進方向に向けられた状態で路面から離反
されているため、この自動走行モードへの切換終了時で
は、常にタイヤ104は直進方向に向いていることにな
る。これにより、以後の自動走行開始時に最初から蛇行
(左右の旋回)するような不具合がなく、安定した走行
でスタートすることができる。
【0124】次のステップ530では、自動走行モード
であることを示すフラグFをセット(1)し、リターン
する。
【0125】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る無人搬送
車走行方法は、無人搬送車の進路変更、特に互いに平行
な進路間への移行時に、狭い範囲で行うことができると
いう優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る無人搬送車の斜視図である。
【図2】本実施例に係る無人搬送車の平面図である。
【図3】本実施例に係る無人搬送車の側面図である。
【図4】無人搬送車に搭載される自動走行用駆動装置の
斜視図である。
【図5】自動走行用駆動装置の分解斜視図である。
【図6】自動走行用駆動装置の側面図である。
【図7】自動走行用駆動装置の正面図である。
【図8】本実施例に係るリフト機構部の分解斜視図であ
る。
【図9】リフト機構部の正面図である。
【図10】リフト機構部の平面図である。
【図11】本実施例に係る無人搬送車の制御ブロック図
である。
【図12】本実施例に係る無人搬送車の走行状態を示
し、(A)は直進、(B)は通常旋回、(C)は平行移
動するときの走行状態を示す上面図である。
【図13】本実施例に係る無人搬送車の自動走行モード
での走行制御ルーチンを示す制御フローチャートであ
る。
【図14】案内走行制御ルーチンを示す制御フローチャ
ートである。
【図15】走行モードを切り換えるためのルーチンを示
す制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 無人搬送車 16 キャスタ 100 自動走行用駆動装置 104 タイヤ 110 可動ベース板 116 円筒部材 118 圧縮コイルばね 122 自動調心ベアリング 134、136 モータ 144 揺動制限板 146 ローラ 148 カムリング 150 リミットスイッチ 154 モータ 160 ローラ 162、164 磁性体 166 センサユニット 168 反射テープ 300 リフト機構部 302 バー 304 昇降部 312 リンク 322 モータ 324 アーム 328 回転板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 無人搬送車及び無人搬送車走行方
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】請求項2に記載の発明は、前記無人搬送車
が、平行移動による積載物に対して横行して、該積載物
の下方に入り込み積載することを特徴としている。請求
項3に記載の発明は、駆動手段の駆動力でそれぞれ所望
の回転速度で正転、逆転が可能な左右の駆動輪及び路面
に設けられた指標位置を検出するセンサを備えた自動走
行用駆動装置が車両前後方向に1つずつ搭載され、各々
の自動走行用駆動装置は左右方向に旋回可能とされ、前
記センサの検出によって指標とのずれを補正するように
それぞれの左右の駆動輪の回転速度を制御して、前記指
標による所定のルートに沿って操舵かつ走行する無人搬
送車であって、前記自動走行用駆動装置を含む複数の部
品が搭載された躯体の荷重を支持する非駆動輪と、走行
時に前記左右の駆動輪を路面に押圧する押圧手段と、を
有している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】請求項3に記載の発明によれば、駆動輪と
は別に躯体を支持する非駆動輪を設けているため、躯体
そのもの及び積載物の荷重は、この非駆動輪を介して路
面へ伝えられる。ここで、非駆動輪により、駆動輪と路
面との接触圧が荷重のかかり具合や組付け状態によって
変化することになるが、請求項3に記載の発明では、走
行時には、押圧手段によって駆動輪を路面に押圧するよ
うにしているため、必要な接触圧を得ることができ、駆
動輪の駆動力を確実に路面に伝えることができ、安定し
た走行を得ることができる。
【実施例】 (全体構成)図1乃至図3には、本実施例に係る無人搬
送車10が示されている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段の駆動力でそれぞれ所望の回転
    速度で正転、逆転が可能な左右の駆動輪及び路面に設け
    られた指標位置を検出するセンサを備えた自動走行用駆
    動装置が車両前後方向にそれぞれ搭載され、前記センサ
    の検出によって指標とのずれを補正するようにそれぞれ
    の左右の駆動輪の回転速度を制御して、前記指標による
    所定のルートに沿って操舵かつ走行する無人搬送車走行
    方法であって、 前記指標から前記車両前後方向に設けられた駆動輪間の
    ホイールベースとほぼ等間隔で互いにほぼ平行な2本の
    分岐路を設け、 それぞれの分岐路の分岐点で前記センサによって、それ
    ぞれの駆動輪を分岐路に沿って操舵することによって、 無人搬送車の向きを変えずに平行移動させることを特徴
    とする無人搬送車走行方法。
  2. 【請求項2】 前記無人搬送車は、平行移動による積載
    物に対して横行して、該積載物の下方へ入り込み積載す
    ることを特徴とする請求項1記載の無人搬送車走行方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100571777B1 (ko) * 1999-11-04 2006-04-18 삼성전자주식회사 무인운반차의 횡행방법
JP2010076683A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Aichikikai Technosystem Co Ltd 無人搬送車
CN106428031A (zh) * 2016-11-17 2017-02-22 李忠东 无人驾驶型高速轨道客运交通系统及其智能调度方法
JP2019067315A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 株式会社前川製作所 無人搬送車

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