JPH09309299A - 無機質系化粧板 - Google Patents

無機質系化粧板

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JPH09309299A
JPH09309299A JP8608297A JP8608297A JPH09309299A JP H09309299 A JPH09309299 A JP H09309299A JP 8608297 A JP8608297 A JP 8608297A JP 8608297 A JP8608297 A JP 8608297A JP H09309299 A JPH09309299 A JP H09309299A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室、洗面台等の水回りに用いても、カビの
発生が極めて少なく、また、密着性の低下もない、意匠
性に優れた無機質系化粧板を提供することである。 【解決手段】 無機質系基材の表面にプライマー樹脂層
を介して、印刷模様層、表面保護層が積層された無機質
系化粧板において、前記印刷模様層が、転写シート基材
の一方の面にポリオレフィン系樹脂からなる離型層と体
質顔料を含有する飽和ポリウレタン樹脂系インキによっ
て形成された転写印刷模様層を備えた構成の転写シート
を前記転写印刷模様層を有する面と無機質系基材のプラ
イマー樹脂層面が接するように載置するとともに加熱加
圧した後、前記転写シートの転写基材シートを剥離する
ことにより形成した無機質系化粧板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築内装材、特に
浴室、洗面台等の水回りに用いられる、良好な印刷模様
を有する無機質系化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機質系化粧板としては、珪酸カ
ルシウム板、石綿スレート板、セメントスレート板等の
無機質系基材に印刷模様が施された化粧紙を積層し、更
にポリエステル樹脂塗料を塗布したものが知られている
が、浴室、洗面台等の水回りに用いた場合、化粧紙の紙
の部分にカビが発生しやすいという問題があつた。そこ
でカビの発生の原因である化粧紙を除いて、直接無機質
系基材に絵柄模様を印刷し加飾する方法が試みられてい
るが、印刷適性が悪く、細密な絵柄模様の現出が困難で
意匠性に劣るという欠点があった。
【0003】上記の欠点を解決するために、転写シート
を用いて無機質系基材に絵柄模様を転写し、該絵柄模様
層の上から表面保護層を設けたものが提案されている。
そうすることによってカビの発生は抑えることが出来た
が、絵柄模様層に用いられる印刷インキの樹脂によって
は、例えばアルキッド樹脂インキの場合、浴室のような
温水雰囲気に長時間曝されると密着強度が低下する等無
機質系基材、あるいは、表面保護層との密着性に問題が
発生するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題に
鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、浴室、洗面台等の水回りに用いても、カビの発生が
極めて少なく、また、密着性の低下もない、意匠性に優
れた無機質系化粧板を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、無機質系基材の表面にプライマ
ー樹脂層を介して、印刷模様層、表面保護層が積層され
た無機質系化粧板において、前記印刷模様層が、転写シ
ート基材の一方の面にポリオレフィン系樹脂からなる離
型層と体質顔料を含有する飽和ポリウレタン樹脂系イン
キによって形成された転写印刷模様層を備えた構成の転
写シートを前記転写印刷模様層を有する面と無機質系基
材のプライマー樹脂層面が接するように載置するととも
に加熱加圧した後、前記転写シートの転写基材シートを
剥離することにより形成されたものである。この構成と
することにより、化粧紙を用いることなく無機質系基材
面に細密な印刷模様層を形成できるので、浴室、洗面台
等の水回りに用いても、カビの発生もなく、密着性の低
下もない物性および意匠性に優れた無機質系化粧板とす
ることが可能である。
【0006】また、前記体質顔料を含有する飽和ポリウ
レタン樹脂系インキにおいて、前記飽和ポリウレタン樹
脂がポリエステルポリオール成分の一部をウレア化した
樹脂、または、ポリエステルポリオール成分にフェニル
基を付加した樹脂よりなることにより、印刷模様層の転
移状態をより長期間に維持可能となるものである。
【0007】さらに、前記体質顔料を含有する飽和ポリ
ウレタン樹脂系インキにおいて、前記体質顔料が前記イ
ンキの樹脂分に対して5〜100重量%含有されている
ことを特徴とする無機質系化粧板である。この構成とす
ることにより、印刷模様層を形成するインキ層に微小な
間隙が形成されるため、表面保護層用塗料のインキ層へ
の浸透が容易となり、投錨効果によって印刷模様層と表
面保護層との密着がより強固なものとなる。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の無機質
系化粧板の積層構成を示す断面図、図2は本発明の無機
質系化粧板の製造方法の一例を説明する断面図であり、
1は無機質系化粧板、2は無機質系基材、3はプライマ
ー樹脂層、4は印刷模様層、5は表面保護層、6は転写
シート、7は転写シート基材、7aは薄葉紙、7bはポ
リオレフィン系樹脂層をそれぞれ表す。
【0009】本発明の無機質系化粧板1の基本的な構成
は図1に示すように、下から順に、無機質系基材2、プ
ライマー樹脂層3、印刷模様層4、表面保護層5が積層
された構成であり、特徴としては、無機質系基材2の上
面に転写法により、体質顔料を含有する飽和ポリウレタ
ン樹脂インキからなる印刷模様層4を設け、さらに該印
刷模様層4の上面に表面保護層5を積層した点にある。
【0010】次に、本発明の無機質系化粧板1の製造方
法の一例について図面を用いて説明する。先ず、図2
(イ)に示すように、薄葉紙7aの表面にポリオレフィ
ン系樹脂層7bを設けた転写シート基材7の該ポリオレ
フィン系樹脂層7b面に飽和ポリウレタン樹脂に対し、
5〜100重量%の体質顔料を含むインキよりなる印刷
模様層4が設けられた転写シート6を準備する。次に、
図2(ロ)に示すように、該転写シート6の印刷模様層
4を無機質系基材2の表面に設けられたプライマー樹脂
層3と対向するように重ねあわせ、前記転写シート6の
薄葉紙7a面より加熱加圧する。次いで、図2(ハ)に
示すように、前記転写シート6の転写シート基材7を剥
離し無機質系基材2の表面に印刷模様層4を設ける。さ
らに図2(ニ)に示すように、該印刷模様層4を含む無
機質系基材2の上面に表面保護層5を形成し、図1に示
すような無機質系化粧板1が得られる。
【0011】本発明の無機質系化粧板1に用いられる無
機質系基材2としては、一般的には珪酸カルシウム板、
石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セ
メント板等のセメント板、石膏板、石膏スラグ板等の石
膏系板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメ
ント板等の繊維セメント板が挙げられる。
【0012】プライマー樹脂層3は、無機質系基材2か
らのアルカリ成分溶出の防止、及び前記無機質系基材表
面の凹凸を埋め、表面を平滑にし、印刷模様の転移性の
向上による高意匠感の現出を目的として設けられる。更
に、プライマー樹脂に着色、不透明にすることにより、
隠蔽性を持たせ、基材上に形成される印刷模様層4が被
貼合せ基材の色の影響を受けなくすることが可能であ
る。
【0013】無機質系化粧板1に印刷模様層4を形成す
るための転写シート6の構成としては、図2(イ)に示
されているように、薄葉紙7aの片面に離型層としての
ポリオレフィン系樹脂層7bが全面に形成された転写シ
ート基材7の該ポリオレフィン系樹脂層7b面に任意の
印刷模様層4を積層構成したものである。
【0014】転写シート基材7としては、ポリエチレン
フイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリエステルフイ
ルム等のプラスチックフイルムや紙、あるいはこれらの
複合フイルムなど通常の転写シートの基材として用いら
れるものが使用され、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂層7bを薄葉紙7aの上面に積
層したものが好ましく用いられる。転写の熱移動効率を
良くするためには、転写シート基材7は出来る限り薄い
方が好ましいが、あまり薄くなるとグラビア印刷等の印
刷時に基材が伸び易く印刷適性が低下する。印刷適性の
面より薄葉紙7a等を裏打ちすることが望ましく、薄葉
紙7aに10〜50μmのポリオレフィン系樹脂をコー
ティングしたものが最適である。またポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることで
無機質系基材の表面の微細な凹凸にも熱柔軟性を生かし
て転写を可能とすることが出来る。
【0015】印刷模様層4は、例えば、木目、石目、天
然皮革の表面柄、布目、抽象柄等を表現する印刷が付さ
れており、その任意の模様を形成するインキのベヒクル
としては、ポリウレタン系樹脂が好ましい。しかし、イ
ソシアネートとの架橋型ポリウレタン樹脂は、経時とと
もに架橋反応がすすみインキ層の熱可塑性が失われ、基
材への転写性および表面保護層用樹脂との密着性が低下
する。従ってインキベヒクルとしては、熱可塑性飽和ポ
リウレタン樹脂が好ましい。本発明の熱可塑性飽和ポリ
ウレタン樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、
ポリエーテル系ウレタン樹脂をそれぞれ単体で用いても
良いし、或いはこれらを混合して用いても良いものであ
る。さらに、ポリエステル系ウレタン樹脂を利用する場
合、経時によって転写紙よりの印刷模様層4の剥離性の
劣化、表面保護層成形時の電離放射線硬化性樹脂へのイ
ンキの流れだし防止のために、 (1)ポリエステルポリオール成分にジアミン化合物を
添加しウレタン骨格の一部をウレア化する方法。 (2)ポリエステルポリオール成分にフェニル基を導入
する方法。 (3)アルコール成分をポリカーボネート系としたポリ
エステルポリオール成分にジアミン化合物を添加しウレ
タン骨格の一部をウレア化する方法。 等によって作成されたベヒクルを用いることにより好ま
しくなるものである。
【0016】熱可塑性飽和ポリウレタン樹脂としては、
ジイソシアネートと高分子ポリオール及び必要により低
分子多官能性水素化合物を反応させて得られるものが挙
げられる。ジイソシアネートとしては、例えば、(1)
芳香族ジイソシアネート(ジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフ
チレン−1,5−ジイソシアネート、n−及びp−イソ
シアネートフェニールスルホニルイソシアネート)、
(2)脂肪族ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソ
シアネート)、及び(3)脂環族ジイソシアネート(イ
ソフォロンジイソシアネート、水添加キシレンジイソシ
アネート、水添加メチレンジイソシアネート)(4)上
記(1)〜(3)の任意の混合ジイソシアネートなどを
使用することができる。
【0017】また、高分子ポリオールとしては、例えば
ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、及
びこれらの混合物が挙げられるが、本発明ではポリエス
テルポリオールが好ましい。ポリエステルポリオールに
は、低分子ジオールとジカルボン酸とを反応させて得ら
れた縮合ポリエステルポリオールや、ラクトンの開環重
合により得られるポリラクトンジオール、ポリカーボネ
ートジオールなどが含まれる。上記低分子ジオールとし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、環状基を
有する低分子ジオール類ビス(ヒドロキシメチル)シク
ロヘキサン、n−及びp−キシレングリコール、ビス
(ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒ
ドロキシエトキン)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒ
ドロキシエトキン)−ジフェニルプロパン(ビスフェノ
ールAのエチレンオキシド付加物)、及びこれらの2種
以上の混合物が挙げられる。又、ジカルボン酸としては
脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸
など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタ
ル酸など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れ、ラクトンとしてはε−カプロラクトンが挙げられ
る。これらのポリエステルポリオールの具体例として
は、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンジペート、
ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジ
ペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリブチレ
ンヘキサメチレンアジペート、ポリジエチレンアジペー
ト、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アシペート、
ポリエチレンアゼレート、ポリエチレンセバケート、ポ
リブチレンアゼレート、ポリブチレンセバケート、ポリ
ヘキサメチレンカーボネートジオール、及びこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。
【0018】また、上記インキに用いられる体質顔料と
しては、具体的には硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タル
ク、クレー等の無機質顔料から選べば良く、中でも硫酸
バリウムが好ましい。また、添加量は5〜100重量%
が望ましい。体質顔料の添加量が100重量%を超える
と転写性が低下し、印刷模様が転移しにくくなるので表
面外観が悪くなり、5重量%未満の場合、表面保護層の
電離放射線硬化性樹脂の印刷模様層への浸透が悪く、密
着性が失われる。
【0019】表面保護層5としては、ポリウレタン系樹
脂が好ましく用いられ、耐汚染性、耐溶剤性、耐温水
性、耐擦傷性等の表面物性に優れた被膜を形成すること
が望ましく、樹脂系としては、常温または熱硬化性樹
脂、電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂が適し、更
に、高速度、短時間で能率よく硬化させるという点で、
電離放射線硬化性樹脂が最適である。
【0020】
【実施例】
実施例1〜5 秤量30g/m2 の薄葉紙にポリプロピレン樹脂を30
μmの厚さにコートした転写シート基材のポリプロピレ
ン樹脂層面に表1に示した組成比で混練したインキを用
いてグラビア輪転印刷機にて所望の柄を印刷し転写シー
トを作製した。別途、厚さ3mmの珪酸カルシウム板に
熱可塑性ポリウレタン塗料を塗工し、常温に6時間放置
して乾燥後、400番の研磨紙を用いて塗膜面を研磨し
平滑にした。次いで、該塗膜面に転写シートの絵柄面が
対向するように載せ、220℃に加熱された表面硬度が
70°のシリコンロールを用いて圧力5kg/cmで速
度3m/minの条件で転写した。転写シートの転写シ
ート基材を剥離後、表面に保護層としてポリウレタン系
紫外線硬化樹脂を100μmの厚みに塗装し、80w/
cm×1灯、10m/minの速さで照射して塗工した
樹脂液を架橋硬化させ無機質系化粧板を得た。尚、熱可
塑性ポリウレタン塗料としては、ネオペンチルグリコー
ルとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポ
リオールを使用した。
【0021】比較例1〜5 転写シートに用いる印刷インキの組成を表1に示した組
成とした以外は、実施例1〜5と同様に処理して無機質
系化粧板を得た。上記、各実施例および各比較例で得た
無機質系化粧板について、表面外観の目視検査、および
初期密着性、温水密着性等の密着強度を測定した。結果
を表1に示す。
【0022】以下、各試験の方法とその評価の仕方を説
明する。 初期密着性 試験片の塗膜にカッターナイフで碁盤目状の切り筋(4
mm四方×25個)を入れた後、セロハンテープ剥離試
験を行う。塗膜の残った枡目の数Xを数えX/25と
し、次の判定基準に従い評価した。 ◎:25/25、 ○:24〜23/25、 △:22〜12/25、 ×:11以下/25 温水密着性 試験片を60℃の温水中に10日間浸漬後、取りだし、
室温に2時間放置後塗膜にカッターナイフで碁盤目状の
切り筋(4mm四方×25個)を入れた後、セロハンテ
ープ剥離試験を行う。塗膜の残った枡目の数Xを数えX
/25とし、次の判定基準に従い評価した。 ◎:25/25、 ○:24〜23/25、 △:22〜12/25、 ×:11以下/25 表面外観 化粧板の外観を目視で観察し、塗膜の平滑性、絵柄模様
の転移状態を次の判定基準に従い評価した。 ○:良い、 △:やや劣る、 ×:劣る
【0023】
【表1】 上記結果より、インキ樹脂としてはポリウレタン樹脂系
がよく、さらに、前記インキ樹脂に対し体質顔料を5〜
100重量%含有したインキによって印刷模様を設けた
ものが、密着性、表面外観ともに良好な成績を示してい
る。また前記インキ樹脂に塩化ビニル樹脂が表面外観を
損なわない程度、例えば、20重量%未満程度含まれる
のであれば温水密着性も向上し浴室、洗面台等の水回り
に使用可能な無機質系化粧板が得られるものである。
【0024】実施例6 秤量30g/m2 の薄葉紙にポリプロピレン樹脂を30
μmの厚さにコートした転写シート基材のポリプロピレ
ン樹脂層面に印刷するインキ組成のポリウレタン樹脂を
ポリエステルポリオール成分にジアミン化合物を添加し
ウレタン骨格の一部をウレア化した樹脂とした以外は実
施例2と同様にして転写紙を得た。 実施例7 秤量30g/m2 の薄葉紙にポリプロピレン樹脂を30
μmの厚さにコートした転写シート基材のポリプロピレ
ン樹脂層面に印刷するインキ組成のポリウレタン樹脂を
ポリエステルポリオール成分にフェニル基を導入した樹
脂とした以外は実施例2と同様にして転写紙を得た。方
法。 実施例8 秤量30g/m2 の薄葉紙にポリプロピレン樹脂を30
μmの厚さにコートした転写シート基材のポリプロピレ
ン樹脂層面に印刷するインキ組成のポリウレタン樹脂を
アルコール成分をポリカーボネート系としたポリエステ
ルポリオール成分にジアミン化合物を添加しウレタン骨
格の一部をウレア化した樹脂とした以外は実施例2と同
様にして転写紙を得た。上記で得た転写紙を表2に示し
た条件にて放置し、それぞれの時間が経過後取出して、
プライマー樹脂層面に220℃に加熱された表面硬度7
0°のシリコンロールを用いて圧力5kg/cmで速度
3m/minの条件で加熱加圧し、冷却後転写シートの
転写シート基材を剥離し印刷模様層を転写した。化粧板
の外観を目視で観察し、印刷模様層の転移状態を次の判
定基準に従い評価した。 ○: 全面に転移する。 良い ×: 部分的に転移する。 やや劣る ××:全面転移しない。 劣る
【0025】
【表2】 上記結果より、インキ樹脂としてポリエステルポリオー
ル成分にジアミン化合物を添加しウレタン骨格の一部を
ウレア化したポリウレタン樹脂、ポリエステルポリオー
ル成分にフェニル基を導入したポリウレタン樹脂、ポリ
ウレタン樹脂をアルコール成分をポリカーボネート系と
したポリエステルポリオール成分にジアミン化合物を添
加しウレタン骨格の一部をウレア化した樹脂を用いるこ
とにより印刷模様の良好な転移をより長期間維持するこ
とが可能となる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、無機質系
基材の表面に設けられたプライマー樹脂層面に転写法に
よって直接的に印刷模様層を設けるために、細密な絵柄
模様が現出した高意匠の無機質系化粧板が得られ、さら
に、前記飽和ポリウレタン樹脂がポリエステルポリオー
ル成分の一部をウレア化した樹脂、または、ポリエステ
ルポリオール成分にフェニル基を付加した樹脂よりなる
ことにより、印刷模様層の転移状態をより長期間に維持
可能となるものである。
【0027】また、飽和ポリウレタン樹脂に体質顔料を
5〜100%添加したインキのため、表面保護層との密
着性に優れ、浴室、洗面台等の水回りに用いても、カビ
の発生もなく、密着性の低下もない物性に優れたものと
なり、浴室、洗面台等の水回りに用いる無機質系化粧板
が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質系化粧板の積層構成を示す断面
図である。
【図2】本発明の無機質系化粧板の製造方法の一例を説
明する断面図である。
【符号の説明】
1 無機質系化粧板 2 無機質系基材 3 プライマー樹脂層 4 印刷模様層 5 表面保護層 6 転写シート 7 転写シート基材 7a 薄葉紙 7b ポリオレフィン系樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質系基材の表面にプライマー樹脂層
    を介して、印刷模様層、表面保護層が積層された無機質
    系化粧板において、前記印刷模様層が、転写シート基材
    の一方の面にポリオレフィン系樹脂からなる離型層と体
    質顔料を含有する飽和ポリウレタン樹脂系インキによっ
    て形成された転写印刷模様層を備えた構成の転写シート
    を前記転写印刷模様層を有する面と無機質系基材のプラ
    イマー樹脂層面が接するように載置するとともに加熱加
    圧した後、前記転写シートの転写基材シートを剥離する
    ことにより形成されることを特徴とする無機質系化粧
    板。
  2. 【請求項2】 前記体質顔料を含有する飽和ポリウレタ
    ン樹脂系インキにおいて、前記飽和ポリウレタン樹脂が
    ポリエステルポリオール成分の一部をウレア化した樹
    脂、または、ポリエステルポリオール成分にフェニル基
    を付加した樹脂よりなることを特徴とする請求項1記載
    の無機質系化粧板。
  3. 【請求項3】 前記体質顔料を含有する飽和ポリウレタ
    ン樹脂系インキにおいて、前記体質顔料が前記インキの
    樹脂分に対して5〜100重量%含有されていることを
    特徴とする請求項1、2記載の無機質系化粧板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007326266A (ja) * 2006-05-08 2007-12-20 Marumiya:Kk 印刷物の製造方法及び印刷物
JP2018144359A (ja) * 2017-03-06 2018-09-20 アイカテック建材株式会社 化粧板

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