JP2000328010A - 表面化粧材の製造方法 - Google Patents

表面化粧材の製造方法

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JP2000328010A
JP2000328010A JP11135944A JP13594499A JP2000328010A JP 2000328010 A JP2000328010 A JP 2000328010A JP 11135944 A JP11135944 A JP 11135944A JP 13594499 A JP13594499 A JP 13594499A JP 2000328010 A JP2000328010 A JP 2000328010A
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moisture
melt adhesive
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curable hot
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English (en)
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Kazusuke Kudo
一輔 工藤
Yukio Tanaka
幸雄 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融状態から常温に冷却される際の比容積の
変化率が0.1未満と小さく、常温での硬化速度が速
く、且つ、接着強度が優れた湿気硬化型接着剤を、転写
シートの厚さや幅等の性状に拘りなく使用できる塗工条
件で用いる表面化粧材の製造方法を提供する。 【解決手段】 基材の表面に転写シートを積層し、転写
台紙を剥がすことにより、基材表面に化粧層を形成する
表面化粧材の製造方法において、該転写シートを基材の
表面に積層するための接着剤として下式で示される湿気
硬化型ホットメルト接着剤を、下式を満足する状態で用
いることを特徴とする表面化粧材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面化粧材の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、硬質もしくは半硬質の塩化ビニル
樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等の合成
樹脂シート、木材製の突き板等に印刷その他の各種化粧
が施された表面化粧材を、ラワン合板、中質繊維板(M
DF)、パーティクルボード、無垢の木質板状体等の有
機質材料やセメントボード、石膏ボード、ALC等の無
機質材料からなる基材上に積層した表面化粧材は、建築
部材や家具材料等として広く用いられてきた。
【0003】これらの表面化粧材の製造方法としては、
表面化粧材や基材の性状及びその用途に応じて各種の製
造方法がとられてきた。表面化粧材の製造方法として、
例えば、特公平5−270199号公報には、転写シー
トの化粧層を基材上に熱転写し、温度150〜180℃
で熱接着する方法が開示されている。しかしながら、上
記公報記載の化粧板の製造方法では、熱転写に用いられ
る温度が150〜180℃という高温度であるため、熱
転写時に基材中の水分が蒸発し、もしくは基材自体が変
質して、基材表面が膨れたり部分的に欠損したりして、
表面化粧材の積層面が粗なものとなって、外観品質を悪
化させるという問題点を有するものである。
【0004】又、表面に曲面や凹凸を有する断面異形の
基材表面に、樹脂加工紙、合成樹脂製化粧シート、つき
板等の表装用シートを連続して巻き付けながら溶剤系接
着剤で接着するプロフィールラッピング加工法が知られ
ているが、上記方法においては、溶剤系接着剤を用いる
ものであるので、表面化粧材の種類によっては、用いる
接着剤の溶剤が化粧層を溶解もしくは膨潤することに起
因してこれらの化粧層の絵柄を汚損する等の問題点を有
するものである。
【0005】本発明者らは、表面化粧材の製造方法にお
ける上記諸問題を解決するために、先に、特開平10−
305549号公報において、芯材上に化粧シートを貼
り合わせた化粧シート被覆材料を製造する際に、化粧シ
ートの片面に湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗布後、
直ちに該湿気硬化型ホットメルト接着剤の塗布面と芯材
とを接着する化粧シート被覆材料の製造方法を開示し
た。
【0006】上記化粧シート被覆材料の製造方法におい
ては、熱転写に用いられる温度によって基材表面が膨れ
たり部分的に欠損したりすることによる化粧シート被覆
材料の外観品質の悪化や溶剤系接着剤に起因する化粧層
の絵柄を汚損するという問題点は解決できたが、熱転写
シートが広幅になると、ときには接着剤の塗工時の熱に
より化粧シートが変形し、表面に小さなシワや亀裂等の
外観品質欠陥を生じることがあることがわかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的は、溶融状態から
常温に冷却される際の比容積の変化率が0.1未満と小
さく、常温での硬化速度が速く、且つ、接着強度が優れ
た湿気硬化型接着剤を、転写シートの厚さや幅等の性状
に拘りなく使用できる塗工条件で用いる表面化粧材の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の表
面化粧材の製造方法は、基材の表面に転写シートを積層
し、転写台紙を剥がすことにより、基材表面に化粧層を
形成する表面化粧材の製造方法において、該転写シート
を基材の表面に積層するための接着剤として下式で示さ
れる湿気硬化型ホットメルト接着剤を、下式を満足する
状態で用いることを特徴とする。
【数2】
【0009】請求項2記載の発明の表面化粧材の製造方
法は、請求項1記載の表面化粧材の製造方法において、
湿気硬化型ホットメルト接着剤を基材の表面に塗布した
後、直ちに転写シートを圧着するものである。
【0010】図1に示すように、本発明で用いられる転
写シート1は、転写台紙11上に、離型剤層12と彩色
や絵柄等で装飾された化粧層3とがこの順序で設けられ
たものである。
【0011】上記転写台紙としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の熱
可塑性樹脂フィルムが挙げられる。
【0012】上記離型剤層は、例えば、ワックスやポリ
ビニルブチラール等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電
離放射線硬化樹脂製などの公知の離型剤が挙げられる。
又、上記化粧層は、グラビア印刷、スクリーン印刷等の
印刷法によって、離型剤層の上に設けられる。上記化粧
層表面に、更に、ポリビニルアルコール、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等の透明も
しくは半透明皮膜等が積層されてもよい。
【0013】本発明で用いられる基材としては、特に限
定されるものではないが、例えば、木質材料、無機材
料、金属、合成樹脂等からなる成形体、積層構造体等が
あり、具体的には、天然木材、ラワン合板、パーティク
ルボード、硬質ファイバーボード、中密度繊維板(MD
F)等の半硬質ファイバーボード、集成材等の木質材料
類;石膏ボード、セメントボード等の無機材料成形体
類;アルミニウム、ステンレス、鉄等の金属類;塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリ
プロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ABS樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニ
ルアルコール系樹脂等の合成樹脂成形体;これらの合成
樹脂類の発泡成形体等が用いられる。
【0014】本発明で用いられる湿気硬化型ホットメル
ト接着剤としては、結晶性及び非晶性のポリオールを6
0〜100℃にて加熱溶融し、ジイソシアネート化合物
と反応させて得られるジイソシアネートプレポリマーが
用いられる。この場合、NCO/OHのモル比は、1.
2〜3が好ましく、より好ましくは1.5〜2.5であ
る。
【0015】上記結晶性を有するポリオールとしては、
ポリウレタンの製造に用いられている、従来公知のポリ
オール、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール等が好適に用いられる。
【0016】上記ポリエステルポリオールとしては、例
えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチ
レンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のジ
カルボン酸と、例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、シクロヘキサンジオール等のジオールとの
反応により得られる常温で結晶性固体のポリエステルポ
リオール;ε−カプロラクタムを開環重合して得られる
ポリ−ε−カプロラクトンポリオールなどが挙げられ
る。
【0017】又、非晶性のポリオールとしては、例え
ば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリアルキレンポリオール等が好適に用いられる。
【0018】上記ポリエステルポリオールとしては、例
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル
酸、2,6−ナフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸等のジカルボン酸と、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、シクロヘキサンジオール等のジオールと
の反応により得られる常温で液状又は固形状のポリエス
テルポリオールなどが挙げられる。
【0019】上記以外の非晶性のポリエステルポリオー
ルとしては、アビエチン酸類及びその変性物と、これら
と反応しうる官能基、例えばエポキシ基やアミノ基等を
有するポリエステルやポリオール等との反応によって得
られる、分子末端又は分子中で分岐してロジン骨格が導
入された常温で液状のポリオールなどが挙げられる。
【0020】上記結晶性、非晶性ポリオールは、単独で
用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。結晶
性と非晶性ポリオールとが併用される場合は、非晶性の
ポリオールの割合が50重量%以上であることが好まし
い。
【0021】上記ジイソシアネート化合物としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート等の液状変性物の他、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロ
ヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−
1,5−ジイソシアネートなどが挙げられる。中でも、
蒸気圧、取扱い易さ等の点から、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート及びその変性物が好ましい。
【0022】転写シートの化粧層から剥離材を剥離する
際のリリース痕等の発生を防止するために、接着作業の
固化時間の早いものや、常温における接着剤層の硬度を
高めることによって対応させるが、この際、上記する結
晶性ポリエステル系の湿気硬化型ホットメルト接着剤や
Tgが常温以上となる湿気硬化型ホットメルト接着剤が
用いられる。
【0023】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤には、
硬化物の表面硬度に悪影響を及ぼさない範囲で、更に他
のウレタンプレポリマー、熱可塑性エラストマー、粘着
付与樹脂、可塑剤、触媒、充填剤、染料、顔料等が添加
されてもよい。
【0024】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化
物の表面硬度は、鉛筆硬度H以上であることが好まし
い。上記鉛筆硬度は、JIS K5400に準じて測定
される値であり、鉛筆硬度がH未満では、表面化粧材の
厚みが薄い場合、特に転写シートを用いるときは、表面
化粧材に引っかき傷等がつき易くなるので好ましくな
い。
【0025】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤を用い
て、平板状の基材に表面化粧材を貼り合わせるに際し
て、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、塗工に適した塑
性を示す状態に加熱溶融される。上記溶融温度は、用い
られる湿気硬化型ホットメルト接着剤の種類によって変
わるが、好ましくは60〜130℃程度の範囲である。
上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の溶融温度が60℃
より低いと、均一な塗工が難しくなり、130℃より高
いと、該接着剤の熱安定性が低下するおそれがある。
【0026】本発明において用いられる湿気硬化型ホッ
トメルト接着剤は、加熱され塗工に適した塑性を示す溶
融温度(m℃)から、冷却されて20℃(常態)になっ
たとき、下式に示されるように、その比容積の変化率が
0.1より小さいものであって、このような性能を有す
る湿気硬化型ホットメルト接着剤を下式を満足する溶融
温度(m℃)で塗工することによって、表面化粧材に小
さなシワや亀裂等の外観品質欠陥を生じることが抑制さ
れるのである。
【0027】
【数3】
【0028】上式の左辺の比容積の変化率が0.1以上
である湿気硬化型ホットメルト接着剤を用い、このよう
な変化率を示す溶融温度(m℃)で塗工すると、塗工さ
れた湿気硬化型ホットメルト接着剤層の体積収縮が大き
くなって、表面化粧材に小さなシワや亀裂等の外観品質
欠陥を生じるおそれがある。
【0029】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の比容
積の測定は、塗工に適した温度に加熱された湿気硬化型
ホットメルト接着剤をメスシリンダーに一定量を注入し
て該温度における比容積を測定し、次いで、メスシリン
ダーの水平度を保った状態で20℃の恒温槽にて冷却
し、20℃における比容積を測定した。
【0030】本発明の表面化粧材の製造方法において用
いられる塗工機は特に限定されるものではないが、例え
ば、ギヤーポンプ式アプリケーターやプランジャー式ア
プリケーターによる加熱溶融装置を付設するナイフコー
ター、ロールコーター、スプレーコーター等が挙げられ
る。
【0031】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の塗工
面は、特に限定されるものではないが、好ましくは基材
表面に上記接着剤層が形成されるように塗工されること
が好ましい。
【0032】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の塗工
厚さは、基材や表面化粧材、特にその表面性状によって
適宜設定されるが、余り薄いと基材と表面化粧材の接着
力が低下し、必要以上に厚くするとコスト高となるの
で、好ましくは10〜100μm、より好ましくは30
〜70μmである。
【0033】上記接着剤層を用いて基材と転写シートは
ロールその他の圧着手段によって積層される。上記積層
時の圧力としては、特に限定されるものではないが、好
ましくは0.1〜10kg/cm(線圧)程度の圧力で
瞬時に行われることが好ましい。
【0034】又、上記接着工程は、基材と化粧層との接
着力を十分に確保するため、上記接着剤塗工後60秒以
内に行われることが好ましく、更に、上記積層時の雰囲
気温度や圧着装置ないしは上記接着剤層が40℃以上の
温度に加熱されてもよい。
【0035】更に、上記接着工程には、上述する装置や
使用材料の温度調節のために、例えば、ライスターや遠
赤外線ヒーター等の加熱/冷却装置を含む温度制御シス
テムが組み込まれてもよい。
【0036】上記接着工程内に、もしくは接着工程後
に、エンボスロール等によって、積層された平板状の基
材上に凹に窪ませたり、凸に突出させたりして、立体感
を与える等のエンボス加工が施されてもよい。
【0037】基材上に表面化粧材として転写シートが積
層された積層体は、上記転写シートの転写台紙のみを剥
離して、化粧層表面に離型材層が表面保護フィルムとし
て貼着された形態で生産され、養生・保管されてもよい
が、転写台紙と共に、もしくはこれに引き続いて離型材
を剥離して直ちに使用に供するようになされてもよい。
【0038】請求項1記載の発明の表面化粧材の製造方
法は、基材の表面に転写シートを積層し、転写台紙を剥
がすことにより基材表面に化粧層を形成する表面化粧材
の製造方法において、該転写シートを基材の表面に積層
するための接着剤として下式に示される湿気硬化型ホッ
トメルト接着剤を、下式を満足する状態で用いるもので
あるので、得られる接着剤層は、塗工時と常温に冷却さ
れる際の接着剤層の比容積の変化率が0.1より小さ
く、皺や亀裂の発生等による外観の悪化がなく、更に、
湿気硬化後、上記接着剤層の表面硬度を鉛筆硬度H以上
となるので、絵柄層からなる化粧層を補強し、引っ掻傷
等による外観の悪化を防ぐことができる。
【0039】請求項2記載の発明の表面化粧材の製造方
法は、請求項1記載の発明の表面化粧材の製造方法にお
いて、湿気硬化型ホットメルト接着剤を基材の表面に塗
布した後、直ちに転写シートを圧着するものであるの
で、固化時間の早い上記接着剤の使用が可能であり、転
写シートの化粧層から剥離材を剥離する際のリリース痕
等の発生を防止することができ、且つ、本発明の湿気硬
化型ホットメルト接着剤の強固な接着力を低下させるこ
となく接着作業工数を低減させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、実施例について説明する。
図1は、本発明で用いられる転写シート1の一例を示す
ものであり、転写台紙11の表面に、離型材12を介し
て化粧シート層13が積層されている。
【0041】図2は、本発明の表面化粧材の製造方法の
実施の一例を模式的に示す説明図であり、平板状の基材
2を下方から支持して移送させる複数の移送ロール群
3、3、・・・と、湿気硬化型ホットメルト接着剤4は
加熱装置が付設された塗布装置の塗布ロール5と、上記
転写シート1の積層装置6の繰出しロール61、ガイド
ロール62、加熱圧着ロール63及び冷却ロール64と
を主要構成部とする製造装置を用い、平板状の基材2が
矢印の方向に供給され、基材2表面に上記接着剤4層が
前記する式を満足するように溶融状態で塗工されて設け
られ、直ちに転写シート1がその化粧シート層13を上
記接着剤4層に接するように積層される。
【0042】(実施例1)〔湿気硬化型ホットメルト接
着剤Aの作製〕セバシン酸303重量部と1,6−ヘキ
サンジオール177重量部からエステル化重縮合反応に
より常温で乳白色固形の結晶性ポリエステルポリオール
(水酸基価=30)を得、同様にしてアジピン酸30
重量部とイソフタル酸134重量部(モル比は、20:
80)、エチレングリコール10重量部とネオペンチル
グリコール80重量部(モル比は、20:80)からエ
ステル化重縮合反応により常温で乳白色固形の非晶性ポ
リエステルポリオール(水酸基価=55、Tg=15
℃)を得た。
【0043】上記結晶性ポリエステルポリオール40
0重量部と非晶性ポリエステルポリオール600重量
部を120℃の加熱下で溶融混練し、1mmHg以下に
減圧して脱水した。次いで、上記混合系を100℃に温
度調節した後、窒素雰囲気下でジフェニルメタンジイソ
シアネート(ダウ社製、2,4−MDI、商品名「Ison
ate50-OP」)202重量部(ポリオールの水酸基とイソ
シアネート基との当量比[NCO]/[OH]=2.
0)を添加し、3時間反応させた後、常温で微結晶性の
ウレタンプレポリマーからなる湿気硬化型ホットメルト
接着剤Aを作製した。得られた湿気硬化型ホットメルト
接着剤Aの120℃から20℃に冷却される際の、前記
式にて表される比容積の変化率は、0.05であった。
【0044】図2に示される形式の積層装置を用い、湿
気硬化型ホットメルト接着剤Aを100℃に加熱された
アプリケーター溶融タンクより供給し、120℃に加熱
された熱ロールにて、基材(ホクシン社製、「MD
F」、厚さ10mm×幅1000mm×長さ1800m
m)に厚さ50μmの接着剤層を設け、続いて、転写シ
ート(クルツジャパン社製、「転写箔シート」、厚さ2
0μm、幅1000mmを連続して供給し、50℃に加
熱された圧着ロールで圧着し、冷却後、転写台紙を剥が
して表面化粧材を製造した。
【0045】(実施例2、3)実施例1の転写シートの
加熱圧着ロールの温度を、各々、表1に示すように変更
したこと以外、実施例1と同様にして表面化粧材を製造
した。
【0046】(実施例4〜6) 〔湿気硬化型ホットメルト接着剤Bの作製〕常温で結晶
性のポリエステルポリオール(ヒュルス社製、商品名
「ダイナコール7360」、水酸基価=30)1000
重量部、塩素化パラフィン(味の素社製、商品名「エン
パラK−45」)100重量部及び粘着付与樹脂(荒川
化学社製、商品名「パインクリスタルKE−100」)
100重量部を120℃の加熱下で溶融混練し、1mm
Hg以下に減圧して脱水した。次いで、上記混合系を1
00℃に温度調節した後、窒素雰囲気下でジフェニルメ
タンジイソシアネート(三菱化学社製、MDI、商品名
「Isonate125M 」)134.4重量部(ポリオールの水
酸基とイソシアネート基との当量比[NCO]/[O
H]=2.0)を添加し、3時間反応させた後、常温で
結晶性のウレタンプレポリマーからなる湿気硬化型ホッ
トメルト接着剤Bを作製した。得られた湿気硬化型ホッ
トメルト接着剤Bの120℃から20℃に冷却される際
の、前記式にて表される比容積の変化率は、0.03で
あった。
【0047】実施例1〜3の湿気硬化型ホットメルト接
着剤Aに替えて、湿気硬化型ホットメルト接着剤Bを用
いたこと以外、実施例1〜3と同様にして表面化粧材を
製造した。
【0048】(比較例1〜3) 〔湿気硬化型ホットメルト接着剤Cの作製〕1,6−ヘ
キサンジオールとデカメチレンジカルボン酸からなるポ
リエステル樹脂(水酸基価=30)1000重量部をセ
パラブルフラスコで120℃に加熱して溶融し、700
mmHgに減圧して1時間脱水し、次いで、溶融物を1
00℃に温度調節した後、窒素雰囲気下でジフェニルメ
タンジイソシアネート(三菱化学社製、MDI、商品名
「Isonate125M 」)154重量部を添加し、3時間反応
させた後、常温で結晶性の湿気硬化型ホットメルト接着
剤Cを作製した。得られた湿気硬化型ホットメルト接着
剤Cの120℃から20℃に冷却される際の、前記式に
て表される比容積の変化率は、0.15であった。
【0049】実施例1〜3の湿気硬化型ホットメルト接
着剤Aに替えて、湿気硬化型ホットメルト接着剤Cを用
いたこと以外、実施例1〜3と同様にして表面化粧材を
製造した。
【0050】上記実施例1〜6及び比較例1〜3で得ら
れた表面化粧材の性能を評価するため、塗布性、外観品
質、化粧層の密着性、接着剤層の表面硬度を以下に示す
方法で評価した。評価結果は表1に示す。
【0051】1.塗布性:塗布時のスジ、ムラ及び塗布
切れ等の有無を主体に目視にて塗布ロール及び基材塗布
面を検査し、○:スジ、ムラ及び塗布切れ等の塗布性欠
陥が認められないもの、×:スジ、ムラ及び塗布切れ等
の塗布性欠陥が認められるもの、の2段階で評価した。
【0052】2.外観品質:接着直後の転写層の状態
を、膨れや剥がれの有無を主体に目視にて検査し、○:
膨れや剥がれ等の外観品質欠陥が認められないもの、
×:膨れや剥がれ等の外観品質欠陥が認められるもの、
の2段階で評価した。
【0053】3.化粧層の密着性: 初期密着性:接着直後の化粧層にカッターで5mm幅
で碁盤目状の切込みを入れ、セロハン粘着テープを貼り
合わせて直ちに剥離して、化粧層に基材の表面が材質破
壊して付着する面積の割合が、◎:90%超のもの、も
しくは剥がれないもの、○:70%超〜90%のもの、
△:30%超〜70%のもの、×:30%以下のもの、
の4段階で評価した。
【0054】養生後の密着性:得られた表面化粧材を
20℃×60%RH雰囲気にて72時間養生した後、
項の初期密着性と同様にして養生後の密着性を評価し
た。
【0055】4.化粧層の表面硬度:得られた表面化粧
材を20℃×60%RH雰囲気にて72時間養生した
後、JIS K 5400に準拠して化粧層の表面硬度
を測定した。
【0056】5.接着剤の表面硬度:転写シートの化粧
層に替えて、上記実施例1〜6及び比較例1〜3の各々
で用いた湿気硬化型ホットメルト接着剤の層が設けられ
た転写シートを用いて表面化粧材相当品を作製し、20
℃×60%RH雰囲気にて72時間養生した後、JIS
K 5400に準拠して最外層の接着剤層の表面硬度
を測定した。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、実施例1〜6の
製造方法において、美麗な化粧層が形成され、皺や亀裂
等の表面欠陥は認められず、いずれも優れた外観品質及
び強固な初期及び養生後の密着性を示すものであった。
又、厚さの薄い化粧シート層の表面硬度は、裏面の接着
剤層の表面硬度に強く支配されるものであるが、いずれ
も鉛筆硬度H以上を示すものであり、実施例1〜3で得
られた表面化粧材は、3Hを示すものであって、引っ掻
傷等の入り難い優れた化粧が施されていることが分か
る。
【0059】これに対して、比較例1〜3で得られた表
面化粧材は、塗布性や密着性は条件を選べば実施例に相
当する優れた性能を示すものではあるが、低温では密着
性が悪く、高温度に加熱溶融して用いると冷却後、化粧
層にヒビが入って外観品質を著しく低下させるものであ
った。上記外観品質の著しい低下は、本発明において、
規定する溶融時から常温に冷却される際の、接着剤層の
比容積の変化率が大きいことが大いに原因しているもの
と推定される。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明の表面化粧材の製造
方法は、叙上の如く構成されているので、得られる接着
剤層は、塗工時と常温に冷却される際の接着剤層の比容
積の変化率が0.1より小さいものであるので、皺や亀
裂の発生等による外観の悪化を惹起することがなく、更
に、湿気硬化後、上記接着剤層の表面硬度を鉛筆硬度H
以上とすることによって、化粧層を補強し、引っ掻傷等
による外観の悪化を防ぐことができる。
【0061】請求項2記載の発明の表面化粧材の製造方
法は、叙上の如く構成されているので、請求項1記載の
発明の表面化粧材の製造方法に記載する効果に加えて、
固化時間の早い上記接着剤の使用が可能であり、転写シ
ートの化粧層から剥離材を剥離する際のリリース痕等の
発生を防止することができ、且つ、本発明の湿気硬化型
ホットメルト接着剤の強固な接着力を低下させることな
く接着作業工数を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる転写シート1の一例を示す
断面図である。
【図2】本発明の表面化粧材の製造方法の実施の一例を
模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 転写シート 11 転写台紙 12 離型材 13 化粧層 2 基材 3 移送ロール 4 湿気硬化型ホットメルト接着剤 5 塗布ロール 6 積層装置 61 繰出しロール 62 ガイドロール 63 加熱圧着ロール 64 冷却ロール
フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EB09 FA03 FA08 FF06 FF07 FG09Z GA02 GB01 4J004 AA14 AB03 AB04 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CA07 CA08 CB04 CC02 FA01 GA01 4J040 EF111 EF121 EF321 JA09 JB01 JB04 JB09 LA05 LA06 NA13 PA27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に転写シートを積層し、転写
    台紙を剥がすことにより、基材表面に化粧層を形成する
    表面化粧材の製造方法において、該転写シートを基材の
    表面に積層するための接着剤として下式で示される湿気
    硬化型ホットメルト接着剤を、下式を満足する状態で用
    いることを特徴とする表面化粧材の製造方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 湿気硬化型ホットメルト接着剤を基材の
    表面に塗布した後、直ちに転写シートを圧着する請求項
    1記載の表面化粧材の製造方法。
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