JPH10305549A - 化粧シート被覆材料の製造方法 - Google Patents

化粧シート被覆材料の製造方法

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JPH10305549A
JPH10305549A JP9117051A JP11705197A JPH10305549A JP H10305549 A JPH10305549 A JP H10305549A JP 9117051 A JP9117051 A JP 9117051A JP 11705197 A JP11705197 A JP 11705197A JP H10305549 A JPH10305549 A JP H10305549A
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Japan
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decorative sheet
hot melt
melt adhesive
core material
adhesive
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JP9117051A
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Naoki Nishiguchi
直樹 西口
Kazusuke Kudo
一輔 工藤
Satoshi Kusuda
智 楠田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温での硬化速度が速く、かつ接着強度が優
れるため、極めて短時間で簡単に曲面又は凹凸面に貼着
可能な化粧シート材料の製造方法を提供する。 【解決手段】 芯材上に化粧シートを貼り合わせた化粧
シート被覆材料を製造する際に、化粧シートの片面に湿
気硬化型ホットメルト接着剤を塗布後、直ちに該湿気硬
化型ホットメルト接着剤の塗布面と芯材とを接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロフィールラッ
ピング加工に用いて好適な化粧シート被覆材料の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、合板、木質繊維板、無機質
板、アルミニウム板、合成樹脂板等からなり、表面に曲
面や凹凸を有する断面異形の基材表面に、樹脂加工紙、
合成樹脂製化粧シート、つき板等の表装用シートを連続
して巻き付けながら接着するプロフィールラッピング加
工が広く行われている。このようにして製造された製品
は疑似木材として家具、建材等に広く用いられている。
このようなプロフィールラッピング加工で製造される製
品は、基材の表面に曲面や凹凸があるので、化粧シート
を接着する接着剤には強い初期接着力、耐熱クリープ性
等が要求される。このような要求性能を満足すると共
に、生産速度の向上を図るために、乾燥速度の早い低沸
点の有機溶剤を含む溶剤型接着剤が用いられている。
【0003】また、上記基材に化粧シートを接着する方
法として、例えば、特公昭58−48350号公報に記
載されているように、化粧シートの裏面に溶剤型接着剤
をスプレッダーとドクターナイフを用いて塗布し、これ
を加熱空気が送られているヒーターボックスを通過させ
て接着剤を乾燥させ、この化粧シートを木材等の基材に
貼付けるラミネート方法が知られている。
【0004】上記接着用化粧シートの製造において、低
沸点の有機溶剤を含む溶剤型接着剤を用いると、化粧シ
ートに塗布後は溶剤の蒸発で気化熱が奪われるため接着
剤面は急速に冷却される。一方、夏期のように高温多湿
の環境下にあっては空気中の水蒸気が、冷却された接着
剤面において結露し、水膜状となって溶剤の蒸発を妨げ
るため、次の工程である乾燥装置での乾燥が充分に行わ
れなくなる。そのため、初期接着力、常態接着力など接
着性能が悪くなり、接着用化粧シートの品質が安定しな
いという問題点があった。
【0005】また、例えば特公昭58−48350号公
報では、ラミネート方法として、走行する化粧シートの
上面にスプレッダーとドクターブレードにより接着剤層
を形成した後、直ぐに化粧シートをヒーターボックス内
へ送りこむ方法が開示されている。しかしながら、ヒー
ターボックスには加熱空気が送られているので、接着剤
塗布部分、即ちドクターブレードやスプレッダー部分に
加熱空気が流れ込んで、未塗布のドクターブレードに付
着した接着剤やスプレッダーの接着剤を乾燥させること
があり、経時的に塗布状態が不均一になるという問題点
があった。
【0006】上記問題点を解消するために、例えば特開
平5−96614号公報では、化粧シート材料を製造す
る際に、転写シートを転写する方法が開示されている。
この方法では、塩化ビニル樹脂フィルムの転写台紙上
に、木目柄にグラビア印刷された絵柄層と、ポリアミド
系感熱性接着剤が全面に印刷された接着剤層とが、この
順序で設けられた転写シートを、芯材に重ね合わせて真
空プレスした後、シリコーンゴムシートにて120℃に
加熱して、4kgf/cm2 の圧力で120秒間押圧し
て芯材に接着し、次いで転写台紙を剥離して芯材表面に
木目柄の外観を付与する。
【0007】しかしながら、この転写方法では、芯材が
ポリプロピレンやメラミン樹脂製の場合、転写シートを
加熱して押圧すると、芯材が熱変形したり、発泡したり
して外観不良を起こすという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
での硬化速度が速く、かつ接着強度が優れるため、極め
て短時間で簡単に曲面又は凹凸面に貼着可能な化粧シー
ト材料の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧シート被覆
材料の製造方法は、芯材上に化粧シートを貼り合わせた
化粧シート被覆材料を製造する際に、化粧シートの片面
に湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗布後、直ちに該湿
気硬化型ホットメルト接着剤の塗布面と芯材とを接着す
ることを特徴とする。
【0010】本発明で用いられる化粧シートとしては、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、ポリアミド、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン
等の合成樹脂からなるシートもしくはフィルム、紙等
で、無色又は必要に応じて文字や模様等が印刷されてな
るもの、又、布、アルミニウム箔、チタン箔等の金属箔
などが挙げられるが、転写シートを使用することが好ま
しい。
【0011】上記転写シートは、図1に示すように、転
写台紙1上に、離型剤層2と絵柄層3とがこの順序で設
けられたものである。
【0012】上記転写台紙としては、例えば、塩化ビニ
ル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、
ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムが用いられる。
上記離型剤層は、例えば、ポリビニルブチラール等の熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化樹脂製など
の公知の離型剤から形成される。また、上記絵柄層は、
グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷法によって、離
型剤層の上に設けられる。
【0013】本発明で用いられる芯材としては、例え
ば、木質材料、無機材料、金属、合成樹脂等からなる成
形体、積層構造体等があり、例えば、天然木材、ラワン
合板、パーティクルボード、硬質ファイバーボード、中
密度繊維板(MDF)等の半硬質ファイバーボード、集
成材などの木質材料類;石膏ボード、セメントボード等
の無機材料成形体類;アルミニウム、ステンレス、鉄等
の金属類;塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレ
ン、アクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリウ
レタン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩素化ポリプロピレン等の合成樹脂成形体;
これらの合成樹脂類の発泡成形体などが用いられる。
【0014】本発明で用いられる湿気硬化型ホットメル
ト接着剤としては、結晶性及び非晶性のポリオールを1
20℃にて加熱溶融し、ジイソシアネート化合物と反応
させて得られるジイソシアネートプレポリマーを用いる
のが好ましい。この場合、NCO/OHのモル比は、
1.2〜3が好ましく、より好ましくは1.5〜2.5
である。
【0015】上記結晶性を有するポリオールとしては、
ポリウレタンの製造に用いられている、従来公知のポリ
オール、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール等が好適に用いられる。
【0016】上記ポリエステルポリオールとしては、例
えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチ
レンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のジ
カルボン酸と、例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、シクロヘキサンジオール等のジオールとの
反応により得られる常温で結晶性固体のポリエステルポ
リオール;ε−カプロラクタムを開環重合して得られる
ポリ−ε−カプロラクトンポリオールなどが挙げられ
る。
【0017】また、非晶性のポリオールとしては、例え
ば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリアルキレンポリオール等が好適に用いられる。
【0018】上記ポリエステルポリオールとしては、例
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル
酸、2,6−ナフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸等のジカルボン酸と、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、シクロヘキサンジオール等のジオールと
の反応により得られる常温で液状又は固形状のポリエス
テルポリオールなどが挙げられる。
【0019】上記以外の非晶性のポリエステルポリオー
ルとしては、アビエチン酸類及びその変性物と、これら
と反応しうる官能基、例えばエポキシ基やアミノ基等を
有するポリエステルやポリオール等との反応によって得
られる、分子末端又は分子中で分岐してロジン骨格が導
入された常温で液状のポリオールなどが挙げられる。
【0020】上記結晶性、非晶性ポリオールは、単独で
用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。結晶
性と非晶性ポリオールとが併用される場合は、非晶性の
ポリオールの割合が50重量%以上であることが好まし
い。
【0021】上記非晶性のポリオール化合物のガラス転
移温度(Tg)は、−30〜50℃が好ましく、より好
ましくは−20〜30℃である。Tgが、−30℃より
低くなると硬化物に十分な硬さが得られ難くなり、50
℃を超えると塗布後の接着性が低下するおそれがある。
【0022】上記ジイソシアネート化合物としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート等の液状変性物の他、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロ
ヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−
1,5−ジイソシアネートなどが挙げられる。中でも、
蒸気圧、取扱い易さ等の点から、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート及びその変性物が好ましい。
【0023】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤には、
硬化物の表面硬度に悪影響を及ぼさない範囲で、さらに
他のウレタンプレポリマー、熱可塑性エラストマー、粘
着付与樹脂、可塑剤、触媒、充填剤、染料、顔料等が添
加されてもよい。
【0024】上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化
物の表面硬度は、鉛筆硬度H以上であることが好まし
い。上記鉛筆硬度は、JIS K5400に準じて測定
される値であり、鉛筆硬度がH未満では、化粧シートの
厚みが薄い場合、特に転写シートを用いるときは、化粧
シート被覆材料に引っかき傷等がつき易くなるので好ま
しくない。
【0025】上記硬化物の表面硬度を鉛筆硬度Hとする
ためには、上記結晶性ポリオールと非晶性ポリオールと
を120℃に加熱溶融、混練し、それとジイソシアネー
ト化合物とを反応させて得られるジイソシアネートプレ
ポリマーを用いるのが好ましい。この場合、NCO/O
Hのモル比は、1.2〜3が好ましく、より好ましくは
1.5〜2.5である。
【0026】以下、本発明の化粧シート被覆材料の製造
方法について説明する。まず、化粧シートが、例えばロ
ール状物から供給され、該化粧シートの片面に、上記湿
気硬化型ホットメルト接着剤が塗布される。上記接着剤
の塗布は、ギヤポンプ式アプリケーター、プランジャー
式アプリケーター等で接着剤を加熱溶融した後、ナイフ
コーター、ロールコーター、スプレー等を使用して行わ
れる。
【0027】上記ホットメルト接着剤の加熱溶融温度
は、低くなると接着強度が低下することがあり、高くな
ると化粧シートの熱変形温度及び接着剤の熱安定性の低
下を引き起こすおそれがあるため、90〜130℃が好
ましい。また、上記ホットメルト接着剤の塗布厚みは、
薄くなると接着性が低下することがあり、厚くなるとコ
ストの上昇を招くので、10〜100μmが好ましく、
より好ましくは30〜70μmである。
【0028】次いで、湿気硬化型ホットメルト接着剤が
塗布された化粧シートを、芯材の表面に沿って被覆しロ
ールプレス等で圧着して接着することにより、化粧シー
ト被覆材料が得られる。圧着する際の圧力は、0.1〜
10kg/cm(線圧)が好ましい。この圧着は、熱に
よる芯材の変形やふくれを抑えるために、化粧シートに
上記ホットメルト接着剤を塗布後30秒以内に行うこと
が好ましい。
【0029】上記芯材がメラミン樹脂成形体の場合で
も、本発明で用いられる化粧シートは接着性が良好であ
るため、発泡等による外観不良を起こすことはない。さ
らに、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、湿気硬化後は
鉛筆硬度H以上の表面硬度を有するので、ひっかき傷等
の外観不良も起こらず、優れた化粧シート被覆材料を製
造することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0031】湿気硬化型ホットメルト接着剤(A)の調
ジカルボン酸としてアゼライン酸56重量部及びイソフ
タル酸118重量部(モル比30:70)と、ジオール
としてエチレングリコール10重量部及びネオペンチル
グリコール80重量部(モル比20:80)とに、触媒
としてテトラブトキシチタン0.25重量部を加え、窒
素雰囲気下で200℃に昇温して1時間エステル化反応
を行った後、さらに240℃まで昇温して、1mmHg
以下の減圧下で1時間重縮合反応を行い、淡黄色の非晶
性ポリエステルポリオールを得た。このポリエステル
ポリオールの水酸基価は55、Tgは−12℃であっ
た。上記ポリエステルポリオール1,000重量部を
120℃にて過熱溶融し、1mmHg以下に減圧し脱水
した。次いで、反応系を100℃に温度調節した後、窒
素雰囲気下でジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)(三菱化学社製「Isonate125M」)25
1重量部を添加して3時間反応させ、常温で非晶性固体
状のウレタンプレポリマーからなる湿気硬化型ホットメ
ルト接着剤を得た。尚、上記MDIのイソシアネート基
とポリオールの水酸基との等量比〔NCO〕/〔OH〕
は2.0であった。
【0032】湿気硬化型ホットメルト接着剤(B)の調
ジカルボン酸としてセバシン酸303重量部に、ジオー
ルとして1,6−ヘキサンジオール177重量部を加え
て、接着剤(A)と同様のエステル化反応及び重縮合反
応を行い、常温で乳白色固形の結晶性ポリエステルポリ
オール(水酸基価:30)を得た。また、ジカルボン
酸としてアジピン酸30重量部及びイソフタル酸134
重量部(モル比20:80)に、ジオールとしてエチレ
ングリコール10重量部及びネオペンチルグリコール8
0重量部(モル比20:80)を加えて、接着剤(A)
と同様のエステル化反応及び重縮合反応を行い、非晶性
ポリエステルポリオール(水酸基価:30、Tg:1
5℃)を得た。上記ポリエステルポリオール400重
量部と非晶性ポリエステルポリオール600重量部と
を、120℃で加熱下で溶融混練し、1mmHg以下に
減圧し脱水した。次いで、反応系を100℃に温度調節
した後、窒素雰囲気下でジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)(三菱化学社製「Isonate125
M」)202重量部を添加して3時間反応させ、常温で
微結晶性固体状のウレタンプレポリマーからなる湿気硬
化型ホットメルト接着剤を得た。尚、上記MDIのイソ
シアネート基とポリオールの水酸基との等量比〔NC
O〕/〔OH〕は2.0であった。
【0033】湿気硬化型ホットメルト接着剤(C)の調
常温で結晶固体であるポリエステルポリオール(Hul
s社製「ダイナコール7360」、水酸基価30)1,
000重量部を120℃の加熱下で溶融混練した後、1
mmHg以下に減圧し脱水した。次いで、反応系を10
0℃に温度調節した後、窒素雰囲気下でジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)(三菱化学社製「Iso
nate125M」)134.4重量部を添加して3時
間反応させ、常温で結晶性固体状のウレタンプレポリマ
ーからなる湿気硬化型ホットメルト接着剤を得た。尚、
上記MDIのイソシアネート基とポリオールの水酸基と
の等量比〔NCO〕/〔OH〕は2.0であった。
【0034】接着剤(D)の調製 酢酸ビニルエマルジョン系接着剤(積水化学社製「エス
ダイン5100」)100重量部に、硬化剤としてグリ
オキザール(OHC・CHO)5重量部を添加して接着
剤(D)を調製した。
【0035】接着剤(E)の調製 溶剤系接着剤として、塩化ビニル樹脂シートラッピング
に使用されている二液ウレタン系接着剤(積水化学社製
「UX−10」)100重量部に、硬化剤(積水化学社
製「UX−B」)5重量部を添加して接着剤(E)を調
製した。
【0036】接着剤(F)の調製 熱転写用転写シートの接着剤層(ポリアミド系感熱接着
剤)を接着剤(F)とした。
【0037】(実施例1〜3)上記実施例及び比較例で
得られた接着剤組成物について、下記の性能評価を行
い、その結果を表1に示した。 〔化粧シート被覆材料サンプルの作製〕プロフィールラ
ミネーター(デュスポール社製PURラッピング機を用
いて、厚さ80μmの転写シート(塩化ビニル樹脂フィ
ルム製転写台紙上にアクリル系樹脂からなる離型剤層と
塩化ビニル樹脂からなる絵柄層を積層したもの)を12
m/分の速度で供給し、表1に示した接着剤を120℃
に加熱溶融し、ナイフコーターで40μmの厚さとなる
ように絵柄層上に塗布した後、直ちにメラミン樹脂から
なる芯材の表面から裏面の両縁部にかけて包み込むよう
に被覆しながら、圧着ローラーで圧着した。塗布から圧
着が完了するまでの時間は約12秒であった。次いで、
転写台紙を剥離して化粧シート被覆材料サンプルを得
た。
【0038】尚、上記芯材としては、長さ2m、幅10
0mm、厚さ20mmのものを使用した。また、プロフ
ィールラミネーターとしては、転写シートを連続的に送
り出す供給ロール、湿気硬化型ホットメルト接着剤を転
写シートに塗布するナイフコーター、一定長さの芯材を
供給する芯材供給機、転写シートを芯材に被覆しながら
芯材の曲面や凹凸面に沿って圧着する圧着ローラー、及
び、転写シートの長さに合わせて切断するカッターを備
えているものを使用した。
【0039】(比較例1、2)表1に示した接着剤を丸
仲商事社製プロフィールラミネーター「PL−300」
を使用して塗布し、40℃の熱風乾燥炉で乾燥させたこ
と以外は、実施例1と同様にして化粧シート被覆材料サ
ンプルを得た。
【0040】(比較例3)転写シートの絵柄層上に接着
剤(F)を塗布した後、該転写シートを芯材に重ね合わ
せて真空プレスした後、シリコーンゴムで、130℃、
4kgf/cm2、120秒間熱プレスして接着させ
た。次いで、転写台紙を剥離して化粧シート被覆材料サ
ンプルを得た。
【0041】上記実施例及び比較例で得られた化粧シー
ト被覆材料を20℃、相対湿度60%で72時間養生し
た後、以下の性能評価を行い、その結果を表1に示し
た。 (1)外観 接着直後の化粧シート被覆材料サンプル表面の膨れや剥
がれの有無を目視観察により評価した。 (2)絵柄層の密着性 接着直後の絵柄層表面に粘着テープを貼り合わせて剥離
し、芯材と絵柄層との間で剥離が生じるかどうかを調べ
た。 (3)耐温水性 化粧シート被覆材料サンプルを70℃の温水中に2時間
浸漬後、70℃の乾燥機内で20時間乾燥し、膨れや剥
がれの有無を目視観察により評価した。 (4)接着剤の表面硬度 離型シートに接着剤を塗布して芯材と貼り合わせた後離
型シートを剥離し、接着剤層が表面となるサンプルを作
製した。このサンプルを、20℃、相対湿度60%で7
2時間養生した後、JIS K5400に準じて表面硬
度を測定した。 (5)表面硬度 化粧シート被覆材料サンプルの表面硬度を、JIS K
5400に準じて測定した。 (6)描画試験 JIS K6894に準じて描画試験を行い、接着剤層
の剥がれの有無を確認し、接着剤層と芯材との密着性を
評価した。尚、荷重は1kgとした。
【0042】
【表1】
【0043】上記結果から分かるように、硬化物の表面
硬度が鉛筆硬度H以上を示す接着剤を用いることによ
り、化粧シート被覆材料の表面硬度もH以上を示す結
果、引っかき傷等の外観不良のない化粧シート被覆材料
を製造することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明の化粧シート被覆材料の製造方法
は、上述の構成であり、溶剤による絵柄層の変質や、プ
レス接着時に膨れを生じることがなく、接着直後から十
分な性能を有する曲面又は凹凸面を有する化粧シート被
覆材料を製造可能である。また、乾燥工程が不要であ
り、初期の接着強度が優れるため、生産ラインの高速化
が可能となり、極めて短時間で簡単に曲面又は凹凸面を
有する化粧シート被覆材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写シートの一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 転写台紙 2 離型剤層 3 絵柄層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材上に化粧シートを貼り合わせた化粧
    シート被覆材料を製造する際に、化粧シートの片面に湿
    気硬化型ホットメルト接着剤を塗布後、直ちに該湿気硬
    化型ホットメルト接着剤の塗布面と芯材とを接着するこ
    とを特徴とする化粧シート被覆材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記化粧シートが、転写台紙上に離型剤
    層と絵柄層とがこの順序で設けられた転写シートである
    ことを特徴とする請求項1記載の化粧シート被覆材料の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬
    化物の表面硬度が、鉛筆硬度H以上であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の化粧シート被覆材料の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記湿気硬化型ホットメルト接着剤を9
    0〜130℃に加熱溶融させた状態で化粧シート裏面に
    10〜100μmの厚みで塗布し、塗布後30秒以内に
    化粧シート裏面と芯材とを貼り合わせることを特徴とす
    る請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の化粧シート
    被覆材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記芯材がメラミン樹脂成形体であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載
    の化粧シート被覆材料の製造方法。
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Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58197051A (ja) * 1982-05-11 1983-11-16 大阪曹達株式会社 化粧板の製造法
JPH03176139A (ja) * 1989-12-05 1991-07-31 Dainippon Ink & Chem Inc 化粧板の製造方法
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JPH06115038A (ja) * 1992-10-02 1994-04-26 Sunstar Eng Inc 積層材の製造方法
JPH10100596A (ja) * 1996-10-01 1998-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板の製造方法及びそれにより製造される化粧板

Patent Citations (5)

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