JPH09309283A - 貼合せ記録用紙の製造方法およびバインダー - Google Patents

貼合せ記録用紙の製造方法およびバインダー

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JPH09309283A
JPH09309283A JP8128600A JP12860096A JPH09309283A JP H09309283 A JPH09309283 A JP H09309283A JP 8128600 A JP8128600 A JP 8128600A JP 12860096 A JP12860096 A JP 12860096A JP H09309283 A JPH09309283 A JP H09309283A
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JP
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recording paper
heat
postcard
adhesive
recording
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JP8128600A
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English (en)
Inventor
Junji Harada
純二 原田
Yuji Iguchi
裕二 井口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱接着型記録用紙とはがきとの貼合せにお
いて効率的な貼合せが可能な貼合せ記録用紙の製造方法
及び貼合せバインダーを供給する。 【解決手段】 加熱接着型記録用紙とはがきを重ね合わ
せ、電磁波加熱機により加熱して接着一体化する貼合せ
記録用紙の製造方法用であって、はがきと加熱接着型記
録用紙とを重ね合せた1組以上に1枚以上の発泡ポリオ
レフィンシートを重ね合わせて電磁波加熱し、発泡ポリ
オレフィンシートの熱膨張により加熱接着型記録用紙と
被着体とを圧着しながら接着することを特徴とする貼合
せ記録用紙の製造方法及びそのバインダー。 【効果】 インクジェットプリンターなどにより印字し
た用紙を容易にはがきに貼り付け、美麗なはがきを簡単
に作製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の属する技術分野】本発明は、例えば、インク
ジェット記録が可能な記録用紙とはがきとを貼合せるな
どの貼合せ記録用紙の製造方法、およびはがきが効率よ
く貼合せができるはがき貼合せ用バインダーに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関わる従来の技術を、記録用紙
をインクジェット記録用紙と仮定して説明するが、記録
方式が何であれその記録方式に専用の記録用紙が用いら
れる場合にはインクジェット記録を用いて説明するのと
同じような問題があるし、本発明の方法によってそれら
が解決できることも同じである。
【0003】インクジェット記録方式は、種々の作動原
理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録シ
ートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうもので
あるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの
融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、
漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置と
して種々の用途において急速に普及している。さらに、
多色インクジェット方式により形成される画像は、製版
方式による多色印刷に比較して遜色のない記録を得るこ
とが可能である。また、作成部数が少なくて済む用途に
おいては、安価であることからフルカラー画像記録分野
にまで広く応用されつつある。
【0004】このインクジェット記録方式で使用される
記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質
紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面か
ら努力が成されてきた。しかし、装置の高速化・高精細
化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の
性能の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対しても
より高度な特性が要求されるようになった。すなわち、
当該記録シートとしては、印字ドットの濃度が高く色調
が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ド
ットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲
んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要
以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと
などの高い画像再現性が要求される。
【0005】一方、作成部数が少ない個人用でのインク
ジェット記録用紙の用途としては、年賀状などのはがき
印字に使用し、宛先、通信文を両面にインクジェット記
録することが挙げられる。さらに、最近の環境対策の1
つとして、使用枚数が少なくて済む表裏に記録可能な記
録シートの要求もでてきている。しかし、一般的なはが
きにインクジェット記録した場合、中でも写真のような
高精細な画像をインクジェット記録した場合、インクの
滲み込みによりあまり良好な画像とはならず写真風の画
像を持つ年賀状などは作れなかった。
【0006】はがき用に両面がインクジェット記録可能
な記録用紙を用いた場合、インクジェット記録画像は綺
麗で写真風に仕上げることが可能であるが、通常の官製
はがき、抽選番号付き料金前納はがき(お年玉付郵便は
がき、籤付暑中見舞い用郵便はがき”かもめーる”)な
どが使えず私製はがきとなり、抽選に関する機会を利用
できずに利用価値が低い他、はがきと料金が同じとはい
え切手を貼り付ける手間が必要で、かつ郵便番号枠、郵
便はがきあるいはこれに類する記述などを表面に施す必
要がある。また、インクジェット記録用に表面処理した
記録用紙は耐水性が不十分な場合があり、切手をはる場
合の水分で印字部分(インクジェット記録した郵便番号
記入枠なども含む)がにじんだり、切手がインク受理層
とともに剥離、脱落したりするなどの問題があった。
【0007】はがき表面はそれなりのインクジェット記
録性を有するため、インクジェット記録した記録用紙と
はがきとを糊、あるいは接着剤で一体化することでイン
クジェット記録とはがきの利用という問題は両立できる
が、インクジェット記録した後の記録用紙の裏面に糊、
あるいは接着剤を塗布してはがきと貼合せると、糊、あ
るいは接着剤中に含まれる水分、もしくは溶剤によりイ
ンクジェット記録がにじむという問題がある。
【0008】このような問題点を克服するために、本発
明者らは、支持体の片面に少なくとも1層以上のインク
受理層を有し、他面に通常状態では粘着性、接着性とも
に示さず加熱時に粘着性あるいは接着性を示すディレー
ドタック層、ホットメルト接着層、ヒートシール層のい
ずれかの加熱接着層を設けたプリンター通紙性のある加
熱接着型記録用紙の発明を行い特許出願した。
【0009】さらに、本発明者らは、このような加熱接
着型記録用紙を用いてはがきと貼合せようとすると、1
枚1枚を重ね合わせてアイロンで加熱するという時間と
手間のかかる方法しかなかったことに着目し、加熱接着
型記録用紙とはがきとを複数枚重ねてその表裏面、側面
あるいは全面を固定し、電磁波加熱装置(電子レンジ)
にて加熱接着を行う方法および専用の固定バインダーの
発明を行い、特許出願した。しかしながら、これまでに
発明した電磁波加熱装置による貼合せや専用バインダー
による貼合せを行った場合、はがきと記録用紙の積層物
の外周を固定するなどの作業が必要であったり、バイン
ダー内部にバネ機能を有しているからはがきと加熱接着
型記録用紙は加熱時に圧着されるものの押さえ板などが
硬い為か、圧力が片効きして全面で圧着できなかった
り、入れる枚数が増えるとバネが効いている分はがきを
入れるスペースが小さくはがきなどを入れにくい、ある
いは無理に入れてはがき等の端が折れることがあるなど
の問題があった。さらに、加熱接着層を有する記録用紙
やインクジェット記録した記録用紙を電磁波加熱装置
(電子レンジ)を用いて加熱・接着する場合にこれらの
記録用紙から発生する蒸気がバインダーの用紙収納部分
に残り、はがき等がふやける場合があるという問題があ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、加熱接着型記録用紙とはがきとの
貼合せにおいて、電磁波加熱装置を用いて効率的な貼合
せを行うにあたり、容易で効率的なはがきと記録用紙の
積層ができ、かつ電磁波加熱中にはがきと記録用紙を均
一に密着させることができる貼合せ記録用紙の製造方法
を提供し、さらにその際、優位に用いられる貼合せバイ
ンダーを供給することにある。さらに、電磁波加熱工程
においてバインダーのはがき等の収納部分に記録用紙や
はがきから発生する蒸気を残さない加熱接着型記録用紙
の貼合せバインダーを供給することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の様
な問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に
至った。
【0012】支持体の片面に通常状態では粘着性、接着
性ともに示さず加熱時に粘着性あるいは接着性を示すデ
ィレードタック層、ホットメルト接着層、ヒートシール
層のいずれかの加熱接着層を設けた加熱接着型記録用紙
の該加熱接着層面と被着体の被着面とを重ね合わせ、電
磁波加熱機により加熱して該加熱接着型記録用紙と被着
体とを接着一体化する貼合せ記録用紙の製造方法用であ
って、被着体と加熱接着型記録用紙とを重ね合せた1組
以上に1枚以上の発泡ポリオレフィンシートを重ね合わ
せて電磁波加熱し、発泡ポリオレフィンシートの熱膨張
により加熱接着型記録用紙と被着体とを圧着しながら接
着することを特徴とする貼合せ記録用紙の製造方法。
【0013】支持体の片面に通常状態では粘着性、接着
性ともに示さず加熱時に粘着性あるいは接着性を示すデ
ィレードタック層、ホットメルト接着層、ヒートシール
層のいずれかの加熱接着層を設けた加熱接着型記録用紙
の該加熱接着層面と被着体の被着面とを重ね合わせ、電
磁波加熱機により加熱して該加熱接着型記録用紙と被着
体とを接着一体化する貼合せ記録用紙の製造方法用であ
って、被着体と加熱接着型記録用紙とを重ね合せた1組
以上に1枚以上の金属板を重ね合わせて電磁波加熱し、
加熱接着型記録用紙およびはがきを均一に効率よく加熱
しながら接着することを特徴とする貼合せ記録用紙の製
造方法。
【0014】加熱接着型記録用紙の貼合せバインダー
が、天板と底板、あるいは天板、側板、底板よりなり、
天板あるいは底板、もしくはその両方に発泡ポリオレフ
ィンシートを固定したことを特徴とする加熱接着型記録
用紙の貼合せバインダー。
【0015】加熱接着型記録用紙の貼合せバインダー
が、少なくとも天板と底板と発泡ポリオレフィンシート
よりなり、そのいずれかあるいは全てに蒸気抜きの開孔
部を設けたことを特徴とする加熱接着型記録用紙の貼合
せバインダー。
【0016】以下、本発明について詳細に説明する。
【0017】本発明においては、はがきの便利さとイン
クジェット記録などに使用する記録用紙の使いやすさ、
良好な記録性の両方を、記録用紙をはがきに効率的に貼
合せることにより両立させた。本発明で用いる記録用紙
は、本来貼合せ機能を有する加熱接着型記録用紙であ
り、貼合せ工程により既に記録した記録用紙の画質、あ
るいはこれから記録を行うための記録性を損なうことな
く、はがきの裏面と貼合せることができる。
【0018】本発明において、加熱接着型記録用紙とは
がきとを重ね合わせ、電磁波加熱装置(例えば、周波数
1000〜3000MHzの高周波の電磁波を用いた家
庭用電子レンジ調理器)を用いて加熱すれば容易に貼り
合わせが可能である。貼合せ工程において、糊や接着剤
のような溶媒や溶剤を介在させないため、インクジェッ
ト記録などの記録性を損なうことがなく、かつ電磁波加
熱装置内を汚染することもなく貼合せ後に美麗な(カラ
ー)印字はがきとすることができる。
【0019】ただし、電磁波加熱装置により加熱、貼合
せる過程において、記録用紙とはがきとの密着性を良く
して強固な接着を得るために、加熱の間中、記録用紙と
はがきとを圧着させる必要がある。圧着が不完全な場合
には、その部分が加熱により発生する蒸気や膨張した気
体で膨らみ、接着が十分でないばかりか仕上がり後に泡
が入って浮き上がったような仕上がりになってしまう。
【0020】圧着を十分にさせるために記録用紙とはが
きを重ね合わせた両面から硬い板で、できればバネを使
って押さえつける方法が有効であるが、バネを強くしよ
うとすればするほど、記録用紙とはがきを収納するスペ
ースが小さくなり、はがきなどを入れにくいという問題
が生じる。また、バネを使わなくても4隅や4辺をクリ
ップやネジで留める方法もあるが、全面を均一に圧着す
ることは困難で、はがきの中央部に接着の弱い部分が生
じやすい。このように貼合せの準備のしやすさと、接着
の十分さとは両立し難かったが、本発明者らは鋭意研究
した結果、このジレンマを解決するために、発泡ポリオ
レフィンシートを用いれば、常温では体積が小さいため
に十分な収納スペースを確保でき、加熱時においては発
泡ポリオレフィンシートが熱膨張するため、記録用紙お
よびはがきの全面を均一に、かつ加熱時のみに強い圧着
ができるため優れた貼合せ記録用紙の製造方法になるこ
とを見いだした。
【0021】本発明のはがき貼合せ用バインダーおよび
貼合せ方法について、図面を用いて説明する。本発明の
貼合せ記録用紙の製造方法は、最も簡単には図1に示す
ように被着体(はがき)と加熱接着型記録用紙とを重ね
合せた1組以上に1枚以上の発泡ポリオレフィンシート
を重ね合わせて、たとえば輪ゴムなどで固定して電磁波
加熱し、発泡ポリオレフィンシートの熱膨張により加熱
接着型記録用紙と被着体とを圧着しながら接着すること
ができる。
【0022】さらに図2で示すような貼合せ用バインダ
ーに、図3に示すように被着体と加熱接着型記録用紙お
よび発泡ポリオレフィンシートを重ね合わせ、全体を底
板および天板により固定し、加熱時に被着体と記録用紙
がズレることなく加熱、貼合せを行うことが可能であ
る。
【0023】図4のごとく、発泡ポリオレフィンシート
は天板あるいは底板に固定されていても良い。
【0024】図5のごとく被着体と加熱接着型記録用紙
を重ね合わせて、さらに1枚以上の金属板を重ね合わせ
ると、加熱時に熱が全面に均等に伝わりより均一な貼合
せができる。しかしながら、この方法をとる時には金属
板が電磁波加熱装置と電気的に接触していない状態で使
わないとスパークして危険であるため、好ましくは発泡
ポリオレフィンシートと重ね合わせるなど、金属板を周
囲から遮断することが好ましい。
【0025】図6のごとく天板を設けると、加熱接着型
記録用紙とはがきおよび発泡ポリオレフィンシートを天
板、側板、底板で構成された箱で囲み箱形はがき貼合せ
用バインダーとすることができる。箱で囲むことによ
り、効率的な加熱、保温が可能となり、貼合せ時間を短
縮させることができる。発泡ポリオレフィンシートは天
板あるいは底板に固定して用いることも可能である。
【0026】図7のごとく加熱接着型記録用紙とはがき
および発泡ポリオレフィンシートを天板、側板、底板で
構成された箱で囲み箱形はがき貼合せ用バインダーとし
た場合に、加熱時にはがきや加熱接着型記録用紙から放
出される水蒸気が箱内に滞留するのを防ぐ目的で、発泡
ポリオレフィンシート、天板、側板、底板には任意の箇
所に上記抜きの開口部(孔あるいはスリット)を設ける
ことができる。
【0027】はがきと加熱接着型記録用紙の厚みが色々
であっても対処できるように、発泡ポリオレフィンシー
トの厚みは可変であってもよい。すなわち厚みの異なる
発泡ポリオレフィンシートを何種類も用意してはがきと
加熱接着型記録用紙の枚数に応じて選定して使うことが
できるし、同じくらいの厚みの発泡ポリオレフィンシー
トを何枚も用意し、はがきと加熱接着型記録用紙の厚み
に応じて発泡ポリオレフィンシートの枚数を増減させて
用いることができる。
【0028】本発明に用いられるはがき貼合せバインダ
ーは、電磁波加熱時の側板の熱膨張を押さえ、かつ加熱
されたはがきや加熱接着型記録用紙より発生する臭気成
分などを電磁波加熱装置内部に逃がさない目的で、側板
の周りを覆うことが可能な外周板を設け、2重箱形はが
き貼合せ用バインダーとすることができる。図8はその
一例であるが、外周板を天板と一体化することにより取
り扱い性が向上する。発泡ポリオレフィンシートは天板
あるいは底板に固定して用いることができる。
【0029】加熱接着型記録用紙は、印字前にはがきと
貼合せることも可能であるし、印字後にはがきと貼合せ
ることも可能である。はがき貼合せ記録用紙では、はが
きと加熱接着型記録用紙とが等大であるばかりでなく、
はがきのコバ面をきれいに揃える目的、および端部では
がき貼合せ記録用紙同士が接着(ブロッキング)するこ
とを防ぐ目的で、はがき貼合せ記録用紙の縦寸法が14
0mm以上で横寸法が90mm以上の大きさに断裁され
ていても良い。この大きさよりも小さいとはがきとして
の規格を満たさず好ましくない。このような大きさを得
る目的で、かつはがき貼合せ記録用紙の全部の辺(端
部)で不要な接着をなくす目的で、加熱接着型記録用紙
とはがきが貼合せられた後、はがき部分の全周を打ち抜
いて所定の大きさに仕上げ、打ち抜きはがき貼合せ記録
用紙とすることができる。
【0030】本発明において、加熱接着型記録用紙とは
がきを重ね合わせて固定することができる電磁波加熱用
固定バインダーは、好ましくは合成樹脂で、さらに好ま
しくは少なくとも軟化点が高い合成樹脂か、あるいは熱
硬化性樹脂で作ることが好ましい。
【0031】本発明において、記録用紙用の支持体に好
ましく用いられる原紙は、木材パルプと顔料を主成分と
して構成される。木材パルプとしては、LBKP、NB
KPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TM
P、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DI
Pなどの古紙パルプなどのパルプを含み、必要に応じて
従来公知の顔料やバインダーおよびサイズ剤や定着剤、
歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤などの各種
添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙
機、ツインワイヤ抄紙機などの各種装置で支持体の製造
が可能であり、酸性、中性、アルカリ性で抄造できる。
また、インクジェット記録用などでインク受理層を設け
る場合、該原紙にそのままインク受理層を設けても良い
し、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレス
やアンカーコート層を設けた後にインク受理層を設けた
多層構成のインク受理層としても良い。
【0032】また、該原紙は、金属ロールと合成樹脂ロ
ールからなるカレンダー装置をオンマシン処理しても良
い。その際、オフマシン処理しても良く、処理後に、さ
らにマシンカレンダー、スーパーカレンダーなどでカレ
ンダー処理を施して平坦性をコントロールしても良い。
【0033】加熱接着層のひとつであるディレードタッ
ク層を構成する塗液は、アクリル系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン/アクリル共重合樹
脂、スチレン/ブタジエン共重合樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリアミド樹脂などの分散液に1種あるいは数種の
結晶性(固体)可塑剤、例えば、ジシクロヘキシルフタ
レート、ジフェニルフタレート、N−シクロヘキシル−
p−トルエンスルホンアミド、o/p−トルエンスルホ
ンアミドなどが含まれる。
【0034】この塗液を塗布、可塑剤の融点以下で乾燥
させることにより得られるディレードタック層は、普通
の状態では指触乾燥しており、一般のインクジェット記
録プリンターに問題なく通紙することが可能であるが、
一旦可塑剤の融点以上に加熱するとディレードタック層
が可塑化され粘着性を帯びる。このため、上質紙、ガラ
ス、金属、合成樹脂シート、木材などへ軽い圧力により
貼合すことが可能で、ここで生じた接着性は可塑剤が再
結晶化しても残存する。ディレードタック層中に3〜6
0重量%の顔料を含有させプリンター通紙性を向上させ
ることが可能である。
【0035】加熱接着層のひとつであるホットメルト層
を構成する樹脂は、一般に60〜180℃の温度範囲で
溶融する熱可塑性材料(100%固体)であり、以下に
示すようなポリマー、樹脂およびワックスが用いられ
る。すなわち、アルキッド(変性ポリエステル)、アス
ファルトおよびコールタールれき青質、クマロン−イン
デン樹脂、ロジンおよびその誘導体、テルペン樹脂、ワ
ックス(鉱物、植物および石油)、エチレン/アクリル
酸エチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレン、ポリ酢酸ビニルおよびその共重合体、ポリ
カーボネート、ポリスチレンおよびその共重合体、ポリ
スチレンおよびその共重合体、ポリプロピレン、ポリビ
ニルエーテル、ポリアミド、ポリエステル(熱可塑
性)、フェノキシ樹脂(可塑化)、ポリイソプレン、ポ
リウレタン、熱可塑性エラストマー(SBS、SIS、
SEBSなど)などの樹脂が使用される。
【0036】ホットメルト接着剤は、以下の3つの機能
を有する樹脂を基本的に含む。すなわち、溶融物に粘性
を、固体に凝集性を与える高分子量ポリマー、粘着性、
弾性、および強度を増加させる合成エラストマー、粘性
と流動性を与え、ぬれ性を促進する合成樹脂または天然
樹脂である。これにコストを低減させ、混合物の粘度を
低下させ塗布しやすくするワックスを含有しても良い。
ホットメルト層の塗布は、溶剤溶液として、あるいはエ
マルジョンとして塗布、乾燥して用いるか、熱溶融押し
だしにより行うことが可能である。ホットメルト層中に
最大で60重量%までの顔料を含有することでプリンタ
ー通紙性を向上させることが可能である。
【0037】加熱接着層のひとつであるヒートシール層
を構成するヒートシールコーティング剤は、”コンバー
ティングのすべて”(加工技術研究会発行、1993
年、P351〜)で述べられるようないわゆる狭義のヒ
ートシールコーティング剤であり、無溶剤のホットメル
トコーティング樹脂とは別な物である。例えば、その構
成樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル、
エチレン/酢ビ共重合樹脂、ポリアクリレート、塩酢
ビ、エチレン/アクリル酸共重合樹脂などの有機溶剤溶
液、あるいは水分散溶液などの形で用いられる。
【0038】これの樹脂を用いて塗液を調製して塗工、
最低造膜温度より高い温度で乾燥させることにより得ら
れるヒートシール層は、通常状態では指で触ってもベト
ツキのない状態に乾燥されており、一般のインクジェッ
ト記録プリンターなどに問題なく通紙することが可能で
あるが、一旦融点以上に加熱するとヒートシール層が可
塑化され粘着性を帯び、上質紙、ガラス、金属、合成樹
脂シート、木材などへ軽い圧力により貼合すことが可能
で、ここで生じた接着性は再冷却しても残存する。ヒー
トシール層の塗工は、溶剤溶液として、あるいはエマル
ジョンとして塗工、乾燥して用いることが可能である。
【0039】加熱接着層であるディレードタック層、ホ
ットメルト層、ヒートシール層にはさらに、その他の添
加剤として、分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、
抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔
料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、
防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強
剤、帯電防止剤、老化防止剤、などを適宜配合すること
もできる。
【0040】加熱接着層の塗布量はその接着方法により
異なるが、良好な接着性およびインクジェット記録性を
確保する目的から、5〜40g/m2の範囲内であること
が好ましい。接着層の塗布量がこの範囲より小さいと、
接着性が不足するために貼合せが弱い。この範囲より大
きくとも、紙の走行に支障を来すばかりか経済的にコス
トアップの要因となる。
【0041】本発明で用いられる発泡ポリオレフィンシ
ートは、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡
ポリ塩化ビニル、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン
などを用いることができるが、耐熱性、耐水性、圧縮
性、圧縮永久ひずみが小さいなどの点から発泡ポリエチ
レン、発泡ポリプロピレンが特に好ましい。発泡ポリオ
レフィンシートの気泡構造は、連続的なフォームより独
立気泡であるほうが圧縮性(バネ強さ)が良好で好まし
い。発泡ポリオレフィンシートの見かけ密度は0.03
〜0.09g/cm3程度であることが好ましく、この
値より小さいと圧縮性(バネ強さ)が十分でなく、加熱
時に十分な圧着を発揮できない。またこの値より大きく
ても熱膨張性が小さく、またクッション性がないのでは
がきなどの収納時に取扱にくい。発泡倍率では10倍〜
30倍程度の発泡ポリオレフィンシートである。厚みは
前述したようにどのような厚みの発泡ポリオレフィンシ
ートを単独で、あるいは組み合わせて用いても良いが、
取扱易さからみると1mm〜20mm程度の厚みである
ことが好ましい。発泡ポリオレフィンシートは架橋され
ていても良い。発泡ポリオレフィンシートの具体例とし
ては、商品名でいえば積水化学工業製のソフトロンS、
ソフトロンNF、ソフトロンSP、ソフトロンIF、ソ
フトロンRI、ソフトロンボードなどが挙げられる。
【0042】以下、発明について簡単に作用を説明す
る。本発明のはがき貼合せ用バインダーおよび貼合せ記
録用紙の製造方法を用いると、例えば、インク受理層を
有する接着型記録用紙を用いて、電磁波加熱装置により
簡便に効率よくはがきと貼合せることが可能である。こ
のような貼合せ方法においては、貼合せ工程において糊
や接着剤のような溶媒や溶剤を介在させないため、イン
クジェット記録性を損なうことがない。さらに、支持体
の片面にインク受理層を有し、他面にプリンター通紙性
のある、通常では粘着性も接着性も発現しない接着層を
設けた接着型記録用紙は、所定の大きさに断裁されてい
ることもあり、接着面においてはがきの位置合わせが容
易で、コバ面を揃えることで容易に位置合わせが可能
で、そのままはがき貼合せ用バインダーの側板の中に収
納し、押さえ板で圧着することによりズレることなくは
がきと記録用紙との貼合せが可能となる。電磁波加熱装
置を用いての加熱工程では、本発明で示された発泡ポリ
オレフィンシートを用いることにより、加熱時にはがき
の全面を均一圧着することが可能となり、このためはが
きと加熱接着型記録用紙との貼合せが強固で、浮きなど
の問題が発生しにくい。また、箱形あるいは2重箱形の
はがき貼合せ用バインダーを用いることにより、はがき
や記録用紙の加熱時に発生させる蒸気や臭気を電磁波加
熱装置(電子レンジ)内に逃がすことなくはがきの貼合
せを行うことが可能である。さらに、本発明のはがき貼
合せ用バインダーを用いれば、はがきまたは抽選番号付
き料金前納はがきの裏面と接着することにより個性的で
美麗なはがきを作成することが可能である。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例において示す「部」および「%」は、特に明
示しない限り重量部および重量%を示す。
【0044】<予備操作1:支持体の調整>支持体用の
原紙は、LBKP(濾水度400mlcsf)70部と
NBKP(濾水度450mlcsf)30部から成る木
材パルプ100部に対して、軽質炭酸カルシウム/重質
炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/35の顔
料25部、市販アルキルケテンダイマー0.10部、市
販カチオン系アクリルアミド0.03部、市販カチオン
化澱粉1.0部、硫酸バンド0.5部を調成後、長網抄
紙機を用いて坪量100g/m2で抄造し支持体を得た。
【0045】<予備操作2:記録層の調整>予備操作1
で抄造した支持体である原紙表面にインク受理層を設け
た。インク受理層組成物として、合成非晶質シリカ(フ
ァンシールX37B:徳山曹達製)100部、ポリビニ
ルアルコール(PVA117:クラレ社製)30部、カ
チオン性染料定着剤(スミレーズレジン1001:住友
化学工業製)20部を用い、これを調液し、固形分濃度
13%とした。調整したインク受理層塗液を用いて、エ
アーナイフコーターにより乾燥塗工量5g/m2となるよ
うに支持体表面に塗工しインク受理層を形成して記録用
紙を得た。
【0046】<予備操作3:加熱接着層の調整>予備操
作2で得た記録用紙の反対面に、ディレードタック層と
して熱感応型粘着剤(東洋インキ製、ヒートマジックD
W2000、固形分52%)に顔料として炭酸カルシウ
ムを固形重量%で10%分混合し、固形分が15g/m2
となるように塗布して45℃の温風下で20秒間乾燥
し、ディレードタック層を設け、ディレードタック加熱
接着型記録用紙(記録用紙A)とした。
【0047】予備操作2で得た記録用紙の反対面に、ホ
ットメルト層として合成ゴムベースのホットメルト型粘
着剤(コニシ製、MU74)を塗布量が50g/m2とな
るようにスプレー塗布して後冷却し、ホットメルト層を
設け、ホットメルト接着型記録用紙(記録用紙B)とし
た。
【0048】予備操作2で得た記録用紙の反対面に、ヒ
ートシール層としてエチレン・アクリル酸共重合樹脂
(アクアテックス AC2010 中央理化工業製、固
形分45%)を総固形分が15g/m2となるように塗工
して110℃の温風下で20秒間乾燥し、ヒートシール
層を設けヒートシール型記録用紙(記録用紙C)とし
た。
【0049】記録用紙A〜Cは100mm×147mm
に断裁しインクジェット記録を行った。インクジェット
記録は市販のカラーインクジェットプリンター(エプソ
ン製、MJ−700V2C)にて行った。
【0050】実施例1 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
被着体の官製はがきの裏面を重ね合わせた。図1に示す
ようにはがき貼合せ用バインダーとして、上記のはがき
/記録用紙の積層物30組の上下に発泡ポリオレフィン
シート(積水化学工業製、ソフトロンS)をあて、輪ゴ
ムで動かないように固定し、はがき貼合せ用バインダー
ごと家庭用電子レンジ(500W)に入れて45秒間加
熱することによりはがき貼合せ記録用紙を得た。同様に
記録用紙B、Cでも貼合せを行った。
【0051】実施例2 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図2に示すように天
板、側板、底板よりなるはがき貼合せ用バインダー(A
BS樹脂製)にはがき/記録用紙の積層物を30組入
れ、上から発泡ポリオレフィンシート(積水化学工業
製、ソフトロンSP)を入れ、天板を重ねた後(図3に
断面図)、全体を輪ゴムで固定した。はがき貼合せ用バ
インダーごと家庭用電子レンジ(500W)に入れて4
5秒間加熱することによりはがき貼合せ支持体あるいは
はがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録用紙B、Cで
も貼合せを行った。
【0052】実施例3 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図4(断面図)に示
す発泡ポリオレフィンシート(積水化学工業製、ソフト
ロンSP)を天板に固定した型の構造のはがき貼合せ用
バインダー(ABS樹脂製)に上記のはがき/記録用紙
の積層物を30組入れ、上から発泡ポリオレフィンシー
トを装着した天板で固定した。はがき貼合せ用バインダ
ーごと家庭用電子レンジ(500W)に入れて45秒間
加熱することによりはがき貼合せ支持体あるいははがき
貼合せ記録用紙を得た。同様に支持体B、Cでも貼合せ
を行った。
【0053】実施例4 予備操作3で得られた記録用紙において加熱接着面と官
製はがきの裏面を重ね合わせた。天板を有する箱型の構
造のはがき貼合せ用バインダー(ABS樹脂製)に上記
のはがき/記録用紙の積層物を30組入れ、図5(断面
図)のごとく上から発泡ポリオレフィンシート(積水化
学工業製、ソフトロンボード)で固定し、発泡ポリオレ
フィンシートとはがきとの間に厚み2mmのアルミ板を
挟んだ。天板と底板は輪ゴムで固定した。はがき貼合せ
用バインダーごと家庭用電子レンジ(500W)に入れ
て25秒間加熱することによりはがき貼合せ支持体ある
いははがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録用紙B、
Cでも貼合せを行った。
【0054】実施例5 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図6に示すような天
板、側板、底板とが一体型の構造のはがき貼合せ用バイ
ンダーの天板に発泡ポリオレフィンシート(積水化学工
業製、ソフトロンS)を固定し、側板で囲んだ収納スペ
ースに上記のはがき/記録用紙の積層物を30組入れ、
上から発泡ポリオレフィンシートを固定した天板で固定
した。天板と底板とは固定装置で固定した。はがき貼合
せ用バインダーごと家庭用電子レンジ(500W)に入
れて45秒間加熱することによりはがき貼合せ支持体あ
るいははがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録用紙
B、Cでも貼合せを行った。
【0055】実施例6 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図7に示すような全
面に穴開け加工を施した天板/側板/底板とが一体型の
構造のはがき貼合せ用バインダーの天板に、同じく穴開
け加工を施した発泡ポリオレフィンシート(積水化学工
業製、ソフトロンS)を固定し、側板で囲んだ収納スペ
ースに上記のはがき/記録用紙の積層物を30組入れ、
上から発泡ポリオレフィンシートを固定した天板で固定
した。天板と底板とは固定装置で固定した。はがき貼合
せ用バインダーごと家庭用電子レンジ(500W)に入
れて45秒間加熱することによりはがき貼合せ支持体あ
るいははがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録用紙
B、Cでも貼合せを行った。
【0056】実施例7 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図8に示すような天
板、外周板、側板、底板とが一体型の二重箱構造のはが
き貼合せ用バインダーの天板に発泡ポリオレフィンシー
トを固定し、側板で囲んだ収納スペースに上記のはがき
/記録用紙の積層物を30組入れ、上から発泡ポリオレ
フィンシート(積水化学工業製、ソフトロンSP)を固
定した天板で固定した。天板と底板とは固定装置で固定
した。はがき貼合せ用バインダーごと家庭用電子レンジ
(500W)に入れて45秒間加熱することによりはが
き貼合せ支持体あるいははがき貼合せ記録用紙を得た。
同様に記録用紙B、Cでも貼合せを行った。
【0057】比較例1 予備操作3で得られた記録用紙Aを記録用紙の加熱接着
面と官製はがきの裏面を重ね合わせて一組とし、30組
を束にした状態で、長さ154mmのバネ式バインダー
(ABS樹脂製、幅2cm)で両長辺を固定し、家庭用
電子レンジ(500w)に入れて45秒間加熱すること
によりはがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録用紙
B、Cでも貼合せを行った。
【0058】比較例2 予備操作3で得られた記録用紙Aを記録用紙の加熱接着
面と官製はがきの裏面を重ね合わせて一組とし、30組
を束にした状態で、はがき全面を覆い隠せる大きさのバ
ネ式バインダー(ABS樹脂製)で束の表裏を固定し、
家庭用電子レンジ(500w)に入れて45秒間加熱す
ることによりはがき貼合せ記録用紙を得た。同様に記録
用紙B、Cでも貼合せを行った。
【0059】比較例3 予備操作3で得られた記録用紙Aにおいて加熱接着面と
官製はがきの裏面を重ね合わせた。図2に示す構造のは
がき貼合せ用バインダー(ABS樹脂製)から発泡ポリ
オレフィンシートを除き、上記のはがき/記録用紙の積
層物を収納部分が一杯になるまで入れ、輪ゴムで動かな
いように固定し、はがき貼合せ用バインダーごと家庭用
電子レンジ(500W)に入れて45秒間加熱すること
によりはがき貼合せ支持体あるいは貼合せ記録用紙を得
た。他の実施例、比較例と比較するため、全ての貼合せ
記録用紙の中からランダムに30枚を選び、比較例3の
貼合せ記録用紙とした。同様に記録用紙B、Cでも貼合
せを行った。
【0060】実施例および比較例の記録用紙の貼合せに
ついては以下の方法で試験した。貼合せは各20回行
い、結果を下記表1に示す。なお、結果の表記は記録用
紙A、記録用紙B、記録用紙Cの順番にA/B/Cの形
で各試験評価を表している。
【0061】<試験方法> 1)貼合せ安定性 実施例および比較例で得られたすべてのはがき貼合せ記
録用紙を観察した。はがき貼合せ記録用紙において全面
が貼り合わさっている場合を1枚につき1点で、記録用
紙とはがきとが貼合さってはいるがエッジの部分が剥離
できたり、一部にでもシワや浮きがある場合を1枚につ
き−1点で、全く貼合さっていない場合を1枚に付き−
2点で評価し、それぞれの枚数を乗じてその総計を貼合
せ安定性とした。
【0062】2)貼合せ操作性 実施例および比較例において、はがきおよび記録用紙を
固定する過程において、その貼合せ操作性を相対的に
優、良、並、可で判定した。可であっても例えばはがき
と記録用紙を粘着剤などを媒体として1枚ずつ貼合せる
よりは極めて操作性には良好である。
【0063】3)蒸気残存性 実施例および比較例におけるはがき貼合せにおいて、電
磁波加熱した際に生じるはがきあるいは記録用紙からの
蒸気が露となってバインダー内に残存していて、はがき
が濡れて画像が流れるような場合を蒸気残存性が劣で、
湿り気があるがはがきが濡れ画像が流れるほどではない
場合を蒸気残存性が並で、やや湿り気があるが気になら
ない程度を上記残存性が良で、ほとんど蒸気や露の存在
を感じない場合を蒸気残存性が優で判定した。
【0064】
【表1】
【0065】<評価>実施例より明らかなように、本発
明のはがき貼合せ用バインダーを用いると、発泡ポリオ
レフィンシートが常温では体積が小さいこともあり、加
熱接着型記録用紙とはがきを積層して収納する行程が非
常に容易で貼合せ操作性が良好である。また、発泡ポリ
オレフィンシートは電磁波加熱装置を用いて加熱した場
合に均一に膨張するため、はがきおよび加熱接着型記録
用紙を加熱時のみに全面で均一に押さえつけることが可
能となり、電磁波加熱装置を用いて貼合せた場合に接着
の均一性、安定性が良好である。貼合わせ前にインクジ
ェット記録や版画、印字、墨絵、昇華型熱転写、インパ
クトプリンターなどのいかなる方法で記録を行った記録
用紙でも記録を乱すことなく容易に貼り合わせが可能で
ある。また、貼合せ時に金属板を挟むことにより、加熱
をより均一に効果的に行うことが可能である。一方、比
較例より明らかなように、電磁波加熱装置を用いての貼
合せは粘着剤を介して1枚ずつ貼合せるのに比べると非
常に効率的であるが、はがき積層物の辺をバネ式のバイ
ンダーで固定したり、全面を固定したりするのは手間が
かかる。さらに、比較例の方法では加熱時のみに圧着す
ることができないため、貼合せ安定性に不安が残り、は
がきと記録用紙を全面で均一に貼合せることができない
場合がある。
【0066】
【発明の効果】本発明のはがき貼合せ用バインダーを用
いてはがきと加熱接着型記録用紙を簡単に電磁波加熱装
置(電子レンジ)で加熱することにより、加熱接着型記
録用紙をはがきに容易に貼り付け、美麗なはがきを簡単
に作製することができ、その利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貼合せ記録用紙の製造方法を示す見取
り図の断面概略図。
【図2】本発明の貼合せ記録用紙の製造方法を示す概略
図。
【図3】本発明の貼合せ記録用紙の製造方法を示す見取
り図の断面概略図。
【図4】本発明の貼合せバインダーの見取り図の断面概
略図。
【図5】本発明の金属板を使用した貼合せ記録用紙の製
造方法を示す見取り図の断面概略図。
【図6】本発明の箱形の貼合せバインダーの見取り図の
断面概略図。
【図7】本発明の蒸気抜きの開孔部を有する箱形の貼合
せバインダーの見取り図の断面概略図。
【図8】本発明の2重箱形の貼合せバインダーの見取り
図の概略図。
【符号の説明】
1 発泡ポリオレフィンシート 2 はがき積層物(はがきと加熱接着型記録用紙) 3 天板 4 側板 5 底板 6 金属板 7 開孔部 8 外周板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/00 B41M 5/00 B B42D 15/00 301 B42D 15/00 301Z C09J 5/00 JGL C09J 5/00 JGL

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に通常状態では粘着性、接
    着性ともに示さず加熱時に粘着性あるいは接着性を示す
    ディレードタック層、ホットメルト接着層、ヒートシー
    ル層のいずれかの加熱接着層を設けた加熱接着型記録用
    紙の該加熱接着層面と被着体の被着面とを重ね合わせ、
    電磁波加熱機により加熱して該加熱接着型記録用紙と被
    着体とを接着一体化する貼合せ記録用紙の製造方法用で
    あって、被着体と加熱接着型記録用紙とを重ね合せた1
    組以上に1枚以上の発泡ポリオレフィンシートを重ね合
    わせて電磁波加熱し、発泡ポリオレフィンシートの熱膨
    張により加熱接着型記録用紙と被着体とを圧着しながら
    接着することを特徴とする貼合せ記録用紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 支持体の片面に通常状態では粘着性、接
    着性ともに示さず加熱時に粘着性あるいは接着性を示す
    ディレードタック層、ホットメルト接着層、ヒートシー
    ル層のいずれかの加熱接着層を設けた加熱接着型記録用
    紙の該加熱接着層面と被着体の被着面とを重ね合わせ、
    電磁波加熱機により加熱して該加熱接着型記録用紙と被
    着体とを接着一体化する貼合せ記録用紙の製造方法用で
    あって、被着体と加熱接着型記録用紙とを重ね合せた1
    組以上に1枚以上の金属板を重ね合わせて電磁波加熱
    し、加熱接着型記録用紙およびはがきを均一に効率よく
    加熱しながら接着することを特徴とする貼合せ記録用紙
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱接着型記録用紙の貼合せバインダー
    が、天板と底板、あるいは天板、側板、底板よりなり、
    天板あるいは底板、もしくはその両方に発泡ポリオレフ
    ィンシートを固定したことを特徴とする加熱接着型記録
    用紙の貼合せバインダー。
  4. 【請求項4】 加熱接着型記録用紙の貼合せバインダー
    が、少なくとも天板と底板と発泡ポリオレフィンシート
    よりなり、そのいずれかあるいは全てに蒸気抜きの開孔
    部を設けたことを特徴とする加熱接着型記録用紙の貼合
    せバインダー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014277A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Sanyo Arch Co Ltd Dm用uvニス加熱装置及びこれを組み込んだdm作成システム
JP2015524759A (ja) * 2013-03-07 2015-08-27 ソムン、ヤンSEOMUN,Yang マイクロ波加熱方式の圧縮式アルバム製造装置

Cited By (3)

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JP2011014277A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Sanyo Arch Co Ltd Dm用uvニス加熱装置及びこれを組み込んだdm作成システム
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