JPH09308664A - エア−噴流装置を備えた浴槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はエア−を巻き込んだ水流装置（本発明
ではエア−噴流装置という）を備えた浴槽に関し、詳し
くはエア−噴流装置を浴槽側壁に直接装着した浴槽構造
に係るものである。 【解決手段】浴槽の側壁の外側に設置したポンプと、浴
槽の側壁を貫く吸水口と噴出口とを備え、吸水口とポン
プ間及び噴出口に備えた噴出ノズルとポンプ間とをパイ
プにて連結してエア−噴流装置を備え、かつ当該浴槽に
防振機能を付加したエア−噴流装置を備えた浴槽。 １
‥浴槽、１₁ ‥浴槽の側壁、２‥浴槽の上縁のフランジ
部、３‥浴槽の支持脚、４‥防振ゴム、５‥浴槽の側壁
のフランジ部、６‥吸水口、７‥噴出口、８‥噴出ノズ
ル、９、１０‥パイプ、１１‥エア−供給パイプ、１２
‥エア−供給量調節操作部、２０‥エア−噴流装置、ｍ
‥モ−タ−、Ｐ‥ポンプ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はエア−を巻き込んだ
水流装置（本発明ではエア−噴流装置という）を備えた
浴槽に関するものであり、エア−噴流装置を浴槽側壁に
直接装着した浴槽構造に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、浴槽内にポンプによって浴槽内の
浴湯を循環させながら、浴槽の側壁に設けた噴出口より
エア−混じりの湯を噴出させ、噴流圧による人体への指
圧効果によって人体の疲労を解消し、或いは人体の汚れ
を除去することができるエア−噴流装置を備えた浴槽が
出現している。

【０００３】従来のこの種エア−噴流装置を備えた浴槽
にあっては、浴槽と別置きとしたエア−噴流装置とから
なっている。このような浴槽にあっては、振動はもとよ
り騒音の発生を完全に阻止することは難しく、特に集合
住宅等に従来の浴槽をそのまま適用することはできな
い。又、浴室の内外に夫々設置する場合にはそのための
スペ−スを必要とし、実用的ではない。

【０００４】図６に示すように、集合住宅に設けたエア
−噴出浴槽Ａは、浴室外又は浴室内に別置きしたモ−タ
−ポンプｐを主体としたエア−噴流装置Ｂにより高噴出
圧の噴流を浴槽Ａ内に伝えるものであるため、高圧の噴
流が大きな騒音を生起し、パイプｂを通る時、特に建物
壁を貫通する時等は、その振動が建物に伝播し易く、
又、エア−の噴流装置Ｂに起因する騒音、振動は、集合
住宅において階下及び隣戸に不快な騒音・振動として伝
わり、多大な迷惑をかけるおそれがあった。図中、符号
ａは噴出ノズル、ｂは噴流パイプ、ｃは吸水口である。

【０００５】このように、従来のエア−噴出浴槽Ａで
は、保温や燃費節約等の要求よりも如何にエア−噴出に
伴う騒音からの振動を防止するかという点が要求される
が、その場合、振動発生源となるエア−噴流発生装置、
パイプ、浴室、浴槽等を夫々防振装置を施す必要があ
り、大掛かりなものとなってしまう。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解決するために開発されたものであり、浴槽とエア−噴
流装置とを一体として装置全体としてコンパクト化・浴
槽の取り付け作業を簡便ならしめると共に、振動や騒音
の発生に対しに対処可能な構造とすることを目的とした
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明以上の目的を達成
するために開発されたものであって、その要旨は、浴槽
の側壁の外側に設置したポンプと、浴槽の側壁を貫く吸
水口と噴出口とを備え、吸水口とポンプ間及び噴出口に
備えた噴出ノズルとポンプ間とをパイプにて連結してエ
ア−噴流装置を備え、かつ当該浴槽に防振機能を付加し
たことを特徴とするエア−噴流装置を備えた浴槽であっ
て、通常は浴槽を支持する支持脚に防振機能を施したも
のである。そして、好ましくは、エア−及び噴流量を調
節する操作部を備えるのがよい。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明は以上の通り浴槽の側壁に
吸水口及び噴出口が備えられ、そして噴出口には噴出ノ
ズルが設置され、しかも浴槽の側壁の外側にエア−噴流
装置として主体となるポンプが設置されたものであり、
吸水口及び噴出口とポンプとの間にパイプが配設され、
噴出ノズルにはエア−供給パイプを連結したものであ
る。即ち、浴槽内の水はエア−噴流装置としてのポンプ
により吸水口より浴槽内の水が吸い込まれ、この水が係
るポンプにより浴槽内に噴出口より噴出されて循環する
ものであり、その際、噴流内に適当量のエア−を巻き込
んでなるものである。

【０００９】即ち、噴流を発生するポンプが浴槽側壁の
外側に取り付けられ、浴槽とポンプとを近づけることに
よってこの間に配設されるパイプ類等の流路を短くし、
この流路内への噴流の通過に伴う振動や騒音の発生を極
めて低減することができるようになったものである。更
に、流路が極めて短縮されることから噴流の圧力損失が
少なく効率的となる利点もある。

【００１０】そして、特に振動や騒音の発生源となるエ
ア−噴流装置としてのポンプが浴槽に設置されているの
で、ユニットバスル−ム外には振動等の発生源がなく、
防振及び防音の対策が立て易い構造となる。そして、浴
槽内に蓄えられる水の重量によりポンプで発生する振動
に対して制振効果をもたらすものであり、かつ、浴槽下
に防振ゴム等の防振機能を付与して防水パンへの振動の
伝播を阻止することができる。更に、浴槽が設置される
ユニットバスの支持脚にも防振機能を付与することによ
り、建物への振動等の伝播をより抑えることができるこ
ととなる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明する。図
１は本発明の浴槽の正面図であり、図２はその側面図で
ある。浴槽１は通常はＦＲＰ製のものであり、これには
上縁にフランジ部２が形成され、一方底部にはこの例で
は高さ調整が可能な支持脚３が備えられている。この支
持脚３の先端には防振ゴム４が固定されている。尚、図
にあって、ユニットバスル−ムを構成する側パネル、天
井パネル、防水パン、照明その他の構成は省略してあ
る。

【００１２】さて、図例では浴槽１の側壁１₁ にはフラ
ンジ部５が一体に形成され、これにモ−タ−ｍを備えた
ポンプＰが設置されるもので、係るモ−タ−ｍやポンプ
Ｐはエア−噴流装置２０を構成する。そして浴槽１の側
壁１₁ にはこれを貫く吸水口６と噴出口７とが備えら
れ、特にこの噴出口７には噴出ノズル８が備えられる。
前記したポンプＰと吸水口６との間には短尺のパイプ９
が配設され、一方、このポンプＰより噴出ノズル８には
これ又短尺のパイプ１０が配設される。この例では浴槽
１の底近くに吸水口６を１つ設け、水面近くに噴出口７
を２つ備えた例を示しており、噴出ノズル８との間にポ
ンプＰより２本のパイプ１０、１０が配設されている。
そして、この噴出ノズル８にはエア−供給パイプ１１が
連結されており、噴出ノズル８内におけるエジェクタ−
効果及び水の乱れによるミキシング効果を利用してエア
−を混入するものであって、このため噴出口７より水と
エア−とが勢いよく噴出されることになる。尚、ポンプ
Ｐを駆動するモ−タ−ｍは、例えばインバ−タ−方式に
より回転数の制御が行われてポンプＰの吐出圧が自由に
変えられるものもあり、図示しない制御部との組合せに
より各種噴流形態の浴槽を提供できるようになったもの
である。

【００１３】尚、噴流装置の入切操作部１２を浴槽１の
上縁のフランジ部２に設けるのがよく、更には、ポンプ
Ｐの噴出容量を制御する図示しない制御部を同様な部位
に設ければ、入浴者が手元にてこれらを加減できること
になり、より快適に入浴を楽しむことができることにな
る。

【００１４】この例においては浴槽１の側壁１₁ にのみ
噴出口７を備えた例を示したが、他の側壁にも噴出口を
備えることができることは勿論であり、ポンプＰよりそ
の部位にまでパイプを浴槽１の側壁に沿って配設すれば
よいことになる。

【００１５】本発明の浴槽の支持脚或いはユニットバス
の支持脚に付加する防振機能は種々あるが、図１に示し
た防振機能以外に図３〜図５等がある。図３は浴槽に対
して防振ゴム４を介して支持脚３が配置されたもの、図
４は支持脚３の中間に防振ゴム４が介在したもの、図５
は上下の支持脚間にゴムを剪断力によって支持したもの
である。更には、図示はしないが防振ゴムのみにて構成
される支持脚も含まれることは言うまでもない。

【００１６】

【発明の効果】このように、本発明の最大の特徴はエア
−噴流用のポンプを浴槽の側壁の外側に直接設置したも
のであり、従来の外置きとしたもののポンプに比べて容
量が小さくてすみ、コンパクト化が実現できることとな
った。更に、振動・騒音への対策も容易となるもので、
このため浴槽に防振機能を施すものであって、例えば浴
槽を支える支持脚に防振ゴムを固定させることにより、
これらが効果的に阻止できることとなったものである。
尚、制振効果について言えば浴槽内の水の存在により制
振効果をより高めることにもなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明のエア−噴流装置を備えた浴槽の
正面図である。

【図２】図２は図１の側面図である。

【図３】図３は本発明に用いられる支持脚の例を示す図
である。

【図４】図４は本発明に用いられる支持脚の別例を示す
図である。

【図５】図５は本発明に用いられる支持脚の更に別例を
示す図である。

【図６】図６は従来のエア−噴流装置を備えた浴槽の断
面図である。

【符号の説明】

１‥‥浴槽、 １₁ ‥‥浴槽の側壁、 ２‥‥浴槽の上縁のフランジ部、 ３‥‥浴槽の底部の装着した高さ調整が可能な支持脚、 ４‥‥支持脚の先端に嵌合された防振ゴム、 ５‥‥浴槽の側壁に備えられたフランジ部、 ６‥‥浴槽の側壁を貫く吸水口、 ７‥‥浴槽の側壁を貫く噴出口、 ８‥‥噴出口に備えられた噴出ノズル、 ９、１０‥‥短尺のパイプ、 １１‥‥噴出ノズルに連結されたエア−供給パイプ、 １２‥‥エア−供給パイプへのエア−の供給量調節操作
部、 ２０‥‥エア−噴流装置、 ｍ‥‥モ−タ−、 Ｐ‥‥ポンプ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽の側壁の外側に設置したポンプと、
   浴槽の側壁を貫く吸水口と噴出口とを備え、吸水口とポ
   ンプ間及び噴出口に備えた噴出ノズルとポンプ間とをパ
   イプにて連結してエア−噴流装置を備え、かつ当該浴槽
   に防振機能を付加したことを特徴とするエア−噴流装置
   を備えた浴槽。
2. 【請求項２】 浴槽を支持する支持脚に防振機能を施し
   た請求項第１項記載のエア−噴流装置を備えた浴槽。
3. 【請求項３】 エア−供給パイプへのエア−供給量を調
   整する操作部を浴槽のフランジ部に設置した請求項第１
   項記載のエア−噴流装置を備えた浴槽。