JP2585940B2

JP2585940B2 - 気泡発生装置及び気泡浴槽

Info

Publication number: JP2585940B2
Application number: JP5011650A
Authority: JP
Inventors: 久人原賀; 康利稲富; 隆志小畑; 光明橋田; 浩一内山; 謙治森山
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 1993-01-27
Filing date: 1993-01-27
Publication date: 1997-02-26
Anticipated expiration: 2012-02-26
Also published as: JPH05269176A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴槽に気泡発生装置を
コンパクトに設置可能な気泡発生装置、及び、気泡浴槽
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、浴槽の一形態として、気泡発生装
置を取付けたものがあり、同気泡発生装置にて浴槽内に
気泡を発生させることにより、身体のマッサージを行う
ようにしている。

【０００３】すなわち、浴槽の側壁に複数の噴出口を設
け、同噴出口に、浴湯循環パイプを介して浴湯を循環さ
せる循環ポンプ部をそれぞれ連通連結すると共に、各噴
出口の近傍に空気吸引部を取付けている。

【０００４】そして、循環ポンプ部の作動によって、浴
槽の側壁のそれぞれの噴出口より浴湯を噴出させる際
に、空気を負圧吸引して、浴槽内に気泡を発生させるも
のである。

【０００５】また、かかる浴湯循環パイプは、循環ポン
プ部から浴槽の各浴湯噴出口にそれぞれ接続しており、
浴槽の外周に長尺の配管が複雑に取付けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の気泡
浴槽は、以下のような欠点を有していた。

【０００７】即ち、気泡浴槽は、循環ポンプ部から浴槽
の各浴湯噴出口に接続した長尺の配管が複雑に取付けら
れている為に、その取付作業が非常に煩雑であった。

【０００８】また、全ての噴出口を単一の浴湯循環ポン
プに接続するため、浴湯循環ポンプがいきおい大型化
し、浴室空間におけるポンプ設置スペースの確保が困難
であった。

【０００９】本発明は、上記の課題を解決することがで
きる気泡発生装置及び気泡浴槽を提供することを目的と
する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、循環ポンプ部
と、浴槽本体と循環ポンプ部との間に介設した浴湯循環
流路と、浴湯循環流路の中途に介設した空気吸引部とか
ら構成することにより、循環ポンプ部の作動によって気
泡まじりの浴湯を浴槽本体中に噴出循環すべく構成して
なる気泡発生装置において、循環ポンプ部を浴湯循環流
路を構成する部材により浴槽本体壁面に支持固定したこ
とを特徴とする気泡発生装置に係る。

【００１１】また、本発明は、かかる気泡発生装置の浴
湯循環流路を浴湯吸込パイプと浴湯還流パイプとにより
構成すると共に、各パイプを浴槽本体の同一壁面に連通
連設したことを特徴とする気泡浴槽に係る。

【００１２】また、本発明は、浴槽本体の同一壁面にお
いて、浴湯吸込パイプを浴湯還流パイプより下方位置に
連通連設したことを特徴とする気泡浴槽に係る。

【００１３】また、本発明は、上記の気泡発生装置を浴
槽本体の周縁に形成した浴槽リム下方に位置せしめたこ
とを特徴とする気泡浴槽に係る。

【００１４】また、本発明は、上記の気泡発生装置を、
浴槽本体に複数個設けたことを特徴とする気泡浴槽に係
る。

【００１５】

【実施例】本発明の実施例を図面にもとづき詳説すれ
ば、図１の側面図において、Ａは本発明に係る気泡浴槽
を示し、同浴槽Ａは、以下のように構成されている。

【００１６】すなわち、気泡浴槽Ａは、浴槽本体A'に、
循環ポンプ部Ｂと空気吸引部Ｃとよりなる小型の気泡発
生装置を、複数個、取付けて構成されている。

【００１７】さらに、浴槽本体A'の周縁には、一定の幅
の浴槽リム１を形成しており、同リム１の上面の所定個
所に、全ての小型の気泡発生装置の駆動を集中制御する
コントローラａが配設されている。

【００１８】また、かかる浴槽本体A'の浴槽リム１の下
方には、小型の気泡発生装置が、複数個、間隔を開けて
取付けられている。

【００１９】各気泡発生装置の取付態様について説明す
ると、同装置の要部を構成する循環ポンプ部Ｂは浴槽本
体A'の浴槽側面に沿って配設されており、同浴槽本体A'
と循環ポンプ部Ｂとは、以下の浴湯循環流路Ｄによって
連通連結されている。

【００２０】即ち、浴湯循環流路Ｄを構成する部材は、
主に浴槽本体A'から循環ポンプ部Ｂへ浴湯を送る為の浴
湯吸込パイプD-1 と、同ポンプ部Ｂから同浴槽本体A'へ
浴湯を噴流状に送る為の浴湯還流パイプD-2 とより構成
されている。

【００２１】さらに、浴湯吸込パイプD-1 は、浴槽本体
A'の側壁に一端を開口し、循環ポンプ部Ｂの吸水口に他
端を連通して同ポンプ部Ｂに浴槽本体A'内の浴湯を浴湯
吸込口３から吸い込むようにしている。

【００２２】また、浴湯還流パイプD-2 は、循環ポンプ
部Ｂの吐水口に一端を連通し、浴槽本体A'の前後左右側
壁に開口した複数の浴湯噴出口２に他端を連通してい
る。

【００２３】そして、各浴湯噴出口２の近傍に配した浴
湯還流パイプD-2 には、別途に空気吸引部Ｃとしての送
気パイプ４を連通連結し、従って、循環ポンプ部Ｂの駆
動によって、浴槽本体A'の側壁に設けた浴湯吸込口３か
ら浴湯を浴湯吸込パイプD-1から吸い込み、浴湯還流パ
イプD-2 から強制的に各浴湯噴出口２に供給する。

【００２４】この際に、各浴湯噴出口２の近傍に連通し
た送気パイプ４より、浴湯還流パイプD-2 の浴湯流通負
圧を利用して空気を強制的に吸い込み、このように浴湯
に吸い込み混合した空気が気泡になり、各浴湯噴出口２
から気泡混じりの浴湯を噴出するものである。

【００２５】上述したように、本実施例では、気泡発生
装置を、それぞれ、循環ポンプ部Ｂと空気吸引部Ｃとを
具備する複数の小型の気泡発生装置から構成したので、
浴槽リム１の下部空間を利用して、気泡発生装置を容易
にかつコンパクトに取りつけることができるため、気泡
浴槽装置専用の設置スペースを別途要せず、浴室空間の
有効利用を図ることができる。一方、長い配管も不要と
することができるので配管工事を容易に行うことができ
る。

【００２６】また、浴湯噴出口２と、循環ポンプ部Ｂ
と、好ましくは、浴湯吸込口３と、空気吸引部Ｃとを、
一体化しているため、気泡発生装置の浴槽への取付が極
めて容易になり、かつ、必要な個所に取付けることがで
きる。

【００２７】さらに、それぞれ、循環ポンプ部Ｂを具備
する複数の気泡発生装置が分割して浴槽に取付けられて
いるため、それぞれの循環ポンプ部Ｂを別個に駆動制御
でき、種々の形態の気泡浴が可能となる。

【００２８】以上、本発明を実施例を参照して説明して
きたが、図示の実施例における気泡浴槽Ａの構成の細部
構造は以下の通りである。

【００２９】まず、図２に示すように、浴槽本体A'の前
後左右壁にそれぞれ浴湯吸込口３を設け、各吸込口３に
気泡発生装置の循環ポンプ部Ｂを取付け、同循環ポンプ
部Ｂで吸引した浴湯に空気を強制的に混合するように構
成している。

【００３０】すなわち、図２に示すように、浴槽本体A'
に設けた各浴湯吸込口３には、接続金具3aを介して短尺
の浴湯吸込パイプD-1 の先端部を連通すると共に、同浴
湯吸込パイプD-1 の基端部に循環ポンプ部Ｂの吸水口B-
1 を連結している。

【００３１】さらに、かかる循環ポンプ部Ｂの吸水口B-
1 には、空気吸引部Ｃを取付けており、同ポンプ部Ｂ内
で浴湯と空気を混合し、そして、同ポンプ部Ｂの吐水口
B-2に浴湯還流パイプD-2 を介して各浴湯噴出口２より
浴槽本体A'内に噴出するように構成している。

【００３２】かかる循環ポンプ部Ｂは、図２に示すよう
に、円形状としたケーシング５の一側面中央部に吸水口
B-1 を設けると共に、同ケーシング５の周縁部に吐水口
B-2に設けている。

【００３３】そして、かかるケーシング５内には、イン
ペラ６を回転自在に収納しており、同インペラ６の遠心
力にて各口より浴湯の吸水及び吐水を行うように構成し
ている。

【００３４】また、本実施例では、ケーシング５の他側
面中央部に空気吸引部Ｃの送気パイプ４の先端部を連結
しており、インペラ９を挟んでケーシング５の両側部よ
り浴湯と空気とを吸引するように構成している。

【００３５】なお、７は送気パイプC-1 の設けた逆止弁
を示しており、浴湯の逆流を防止している。

【００３６】さらに、ケーシング５の外には、駆動モー
タ８を配設しており、同駆動モータ８の出力軸8aにイン
ペラ６を回転自在に連動連結している。

【００３７】なお、8bは駆動モータ８の出力軸8aをケー
シング５に軸支した軸支部を示す。

【００３８】かかるインペラ６は、円形状の回転板９の
中央部に凸状部9aを設けると共に、回転板９の一側面9-
1 に、同凸状部9aより円周方向に向けて多数の羽根体9b
を形成している。

【００３９】本実施例では、図２に示すように、インペ
ラ６に設けた羽根体9bの形状に丸味を持たせた状態に形
成している。

【００４０】そして、かかるインペラ６の遠心力によ
り、浴湯を中央の凸状部9aより円周方向に向けて流通さ
せ、その際に、ケーシング５内に空気を吸い込む負圧吸
引力が発生するようにしている。

【００４１】また、回転板９の他側面9-2 には、空気吸
引用の羽根体9cを取付け、同インペラ６の回転によって
浴湯の反対方向より空気を吸引するようにしている。

【００４２】また、本実施例では、インペラ６の羽根体
9b及び空気吸引用の羽根体9cをそれぞれ逆方向に湾曲さ
せ、浴湯及び空気の吸込を同時に行うように構成してい
る。

【００４３】かかる構造により、循環ポンプ部Ｂの作動
による負圧吸引力を利用して浴槽本体A'の浴湯吸込口３
と空気吸引部Ｃよりそれぞれ浴湯と空気を強制的に吸い
込み、そして、同ポンプ部Ｂ内で浴湯に空気を混入した
浴湯を同ポンプ部Ｂの吐水口B-2 より浴槽本体A'の各浴
湯噴出口２に供給する。

【００４４】さらに、循環ポンプ部Ｂのインペラ６の回
転によって、浴湯と空気とを撹拌し、浴湯内の気泡の粒
径を細かくすることができる。

【００４５】しかも、本実施例では、循環ポンプ部Ｂの
インペラ６によって吸引される空気量をも調整して、浴
槽本体A'内に発生する気泡量を調整することができる。

【００４６】特に、本実施例では、図１に示すように、
循環ポンプ部Ｂを浴槽本体A'の各浴湯吸込口３に接続す
ると共に、同循環ポンプ部の吐水口B-2 を、浴槽本体A'
の側壁に設けた浴湯噴出口２に接続している為に、浴湯
循環パイプＤの配管等をコンパクトにしている。

【００４７】また、各浴湯噴出口２は、図２に示すよう
に、気泡ノズル10を取付けており、同気泡ノズル10の構
造を以下説明する。

【００４８】各浴湯噴出口２には、前端を開口したノズ
ル支持ケース11を取付け、同ノズル支持ケース11の後端
部に浴湯循環パイプD-2 の先端部が連通連結している。

【００４９】なお、12はノズル支持ケース11の取付金具
を示す。

【００５０】さらに、ノズル支持ケース11内には、気泡
ノズル10を取付けており、同支持ケース11の後壁に、浴
湯還流パイプD-2 に連通した固定パイプ10a を連結し、
しかも、同固定パイプ10a の先端部10-1を球状に形成
し、そして、固定パイプ10a の先端部10-1に、球面凹状
としたノズル本体10b の基端部10-2を回動自在に装着し
ている。

【００５１】かかる構造により、ノズル支持ケース11内
の気泡ノズル10は、固定パイプ10aに対してノズル本体1
0b を回動させることにより、その向きを変えることが
できる。

【００５２】さらに、循環ポンプ部Ｂから浴槽本体A'に
至る浴湯還流パイプD-2 の中途には、噴流切換バルブが
介設されており、同バルブの操作によって各浴湯噴出口
２からの浴湯の噴出を切換えることができる。

【００５３】

【効果】本発明では、循環ポンプ部を浴湯循環流路を構
成する部材により浴槽本体壁面に支持固定したので、循
環ポンプ部を保持するための架台を別途要することな
く、直接に循環ポンプ部を浴槽本体に取付けることがで
き、その分、循環ポンプ部のための空間を無駄にとる必
要がなく、しかも浴湯循環流路を構成する部材を兼用し
て支持固定できるため余分な部材を必要とせず、装置を
コンパクト化でき、施工が簡単になる。

【００５４】また、浴湯循環流路を構成する浴湯吸込パ
イプと浴湯還流パイプとを、浴槽本体の同一壁面に連通
連設したので、パイプも簡素化して浴槽全体がコンパク
トに構成できる。

【００５５】また、浴湯吸込パイプを浴湯還流パイプよ
り下方位置に連通連設したので、浴槽本体内へ噴出され
る気泡まじりの浴湯が浴湯の上部に流入し、水圧抵抗も
少く、噴出力が大きくなり、かつ、人体の中心部分に噴
流を当てることができ、また、循環ポンプ部から吸入さ
れる浴湯は、浴槽内の浴湯の下部から吸入されるため、
浴槽内の水圧を受ける分だけ吸入効果が大きくなり、浴
湯の循環効率を向上できる効果を有する。

【００５６】また、気泡発生装置を浴槽リム下方に位置
せしめたので、浴槽本体の枠内に付属物を収めることが
でき、気泡浴槽が全体的にコンパクト化できる。また、
かかる気泡発生装置を浴槽本体に複数個設けたので、コ
ンパクト化にもかかわらず、複数位置からの気泡浴湯の
噴出が可能となり、人体の各部位に同時に噴流を当てる
ことができ、更に機能的な浴槽としうる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る気泡浴槽の全体斜視図である。

【図２】気泡発生装置の断面図である。

【符号の説明】

Ａ気泡浴槽Ａ’浴槽本体Ｂ循環ポンプ部Ｃ空気吸引部２浴湯噴出口３浴湯吸込口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者橋田光明神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号東陶機器株式会社茅ヶ崎工場内 (72)発明者内山浩一神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号東陶機器株式会社茅ヶ崎工場内 (72)発明者森山謙治神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号東陶機器株式会社茅ヶ崎工場内

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】循環ポンプ部(B) と、浴槽本体(A')と循
環ポンプ部(B) との間に介設した浴湯循環流路(D) と、
浴湯循環流路(D) の中途に介設した空気吸引部(C) とか
ら構成することにより、循環ポンプ部(B) の作動によっ
て気泡まじりの浴湯を浴槽本体(A')中に噴出循環すべく
構成してなる気泡発生装置において、循環ポンプ部(B)
を浴湯循環流路(D) を構成する部材により浴槽本体(A')
壁面に支持固定したことを特徴とする気泡発生装置。
【請求項２】請求項１に記載の気泡発生装置の浴湯循
環流路(D) を浴湯吸込パイプ(D-1) と浴湯還流パイプ(D
-2) とにより構成すると共に、各パイプ(D-1),(D-2) を
浴槽本体(A')の同一壁面に連通連設したことを特徴とす
る気泡浴槽。
【請求項３】浴槽本体(A')の同一壁面において、浴湯
吸込パイプ(D-1) を浴湯還流パイプ(D-2) より下方位置
に連通連設したことを特徴とする請求項２記載の気泡浴
槽。
【請求項４】請求項１記載の気泡発生装置を浴槽本体
(A')の周縁に形成した浴槽リム(1) 下方に位置せしめた
ことを特徴とする気泡浴槽。
【請求項５】請求項１記載の気泡発生装置を、浴槽本
体(A')に複数個設けたことを特徴とする気泡浴槽。