JPH09303669A

JPH09303669A - 配管カバーの継ぎ手

Info

Publication number: JPH09303669A
Application number: JP13964796A
Authority: JP
Inventors: Hiroyuki Higashiya; 博之東谷
Original assignee: Inoue MTP KK; Inoac Corp
Current assignee: Inoac Corp
Priority date: 1996-05-08
Filing date: 1996-05-08
Publication date: 1997-11-28

Abstract

(57)【要約】【課題】壁面等の屈曲部で配管カバー同士を接続する
に際して、配管カバー同士がねじれの関係となるような
場合でも、配管カバーの取付面側半体を壁側に向けるこ
とができ、しかもカバー同士を確実に接続できて、さら
に構造が簡単で経済的な配管カバーの継ぎ手を提供す
る。【解決手段】一組の半体（３１，３２）、（４１，４
２）の組み合わせによりおのおの管状とされた略Ｌ字形
の屈曲部材１１と略真っ直ぐな直管部材２１とよりなっ
て、該屈曲部材と直管部材が互いに一端で回動可能に連
結されているか、または該屈曲部材を直管部材の端部に
複数の回転角度で連結させるための係合部が、当該屈曲
部材と直管部材の一端に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、配管カバーの継
ぎ手に関する。

【０００２】

【従来の技術】建物の壁面等に配設されるエアコンディ
ショナーの冷媒用配管類は、建物の外観を美麗に保ちし
かも風雨や衝撃から配管を保護するために、前記配管外
側を配管カバーで覆うことがある。このような配管カバ
ーは、内部に配管が挿通可能な管状体をその長手方向に
分割してなる二つのカバー半体を合体させて直管状とし
たものが用いられる。この配管カバーは、通常内部に複
数本の配管を収納できるようにするためなどの理由か
ら、断面が長方形やかまぼこ型とされることが多い。

【０００３】図８に示すように、この配管カバー５０
は、建物壁面Ｗなどの取付面に固定される取付面側半体
５１、もう一方が前記取付面側半体上面を覆って被せら
れる蓋側半体５２とからなる。前記配管カバー５０は、
取付面側半体５１の内面に配管を配置し、その状態で前
記取付面側半体５１に蓋側半体５２を被せて両者を固着
して用いる。

【０００４】ところで、前記壁面Ｗが建物のコーナー部
分など所定の角度で屈曲している場合には、前記配管カ
バーは、その屈曲面とほぼ等しい角度で屈曲したコーナ
ー用エルボなどの継ぎ手Ｊを介して連結される。

【０００５】しかしながら、たとえば、図示のような関
係にある二つの壁面Ｗ１，Ｗ２に対し、水平方向から下
方へ向けて配管カバー５０をエルボなどの継ぎ手Ｊで取
り付けるような場合には、以下のような問題が生じる。
すなわち、配管カバーおよび継ぎ手の管の開口部分の断
面は、前記のように長方形やかまぼこ型などが多く、互
いの向きが代わるとエルボなどの継ぎ手と配管カバーと
を連結できないことが多い。したがって、エルボなどの
継ぎ手によって連結された配管カバー５０, ５０は、壁
面Ｗ１側では取り付け側半体５１が壁面Ｗ１を向くもの
の、壁面Ｗ２では、この図とは異なって取り付け側半体
５１が壁面Ｗ２を向かず、配管カバー５０を壁面Ｗ２に
固定できない問題が発生する。そのため、前記継ぎ手Ｊ
として複数のエルボなどを組み合わせて、図示のように
前記取付側半体５１の向きを変えることが行なわれる。
しかしながら、この方法ではいろんな角度のエルボなど
が必要となるため、施工に手間がかかる上材料費が高く
なる問題がある。

【０００６】そこで、図９に示すように、前記屈曲部で
は、二つの配管カバー５０，５０をジャバラ管Ｂにより
連結する方法が多用されている。この方法では、壁面の
屈曲状態に合わせてジャバラ部分を自由に屈曲変形させ
ればよいので簡単である。しかるに、ジャバラ管Ｂの長
さは０．５ｍや１ｍなど規格により決まっており、屈曲
部分の長さに合う場合が少ない。そのため、屈曲部に合
わせてジャバラ管を切断し、端部を配管カバー内に押し
込んでビニールテープなどで巻いて固定して用いねばな
らず、この方法では、ロスが多いだけでなく、ジャバラ
管と配管カバーとの接合部分の見栄えが良くなく施工に
も時間がかかる問題がある。また、前記ジャバラ管Ｂは
壁面の屈曲状態に合わせてねじられるため、その部分で
経時的な劣化が起こりやすくなり、良好な美観が長く保
てないという問題もある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題点に鑑み提案されたものであって、壁面等の屈曲部
で配管カバー同士を接続するに際して、配管カバー同士
がねじれの関係となるような場合でも、配管カバーの取
付面側半体を壁側に向けることができ、しかもカバー同
士を確実に接続できて、さらに構造が簡単で経済的な配
管カバーの継ぎ手を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、一組
の半体の組み合わせによりおのおの管状とされた略Ｌ字
形の屈曲部材と略真っ直ぐな直管部材とよりなって、該
屈曲部材を直管部材の端部に複数の回転角度で連結させ
るための係合部が、当該屈曲部材と直管部材の一端に形
成されていることを特徴とする配管カバーの継ぎ手に係
る。

【０００９】また、請求項２の発明は、一組の半体の組
み合わせによりおのおの管状とされた略Ｌ字形の屈曲部
材と略真っ直ぐな直管部材とよりなって、該屈曲部材と
直管部材が互いに一端で回動可能に連結されていること
を特徴とする配管カバーの継ぎ手に係る。なお、請求項
２において、屈曲部材または直管部材のいずれか一方の
部材の端部に形成した突条を、他方の部材の端部に形成
した凹溝に嵌合することによって、前記屈曲部材と直管
部材と回動可能に連結するのは好ましい例である。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図１はこの発明の配管カバーの継ぎ
手の一例を示す斜視図、図２は屈曲部材と直管部材の連
結構造の一例を示す図１の分解斜視図、図３は屈曲部材
の分解斜視図、図４は直管部材の分解斜視図、図５はこ
の発明の継ぎ手の作動を示す図１のＡ矢視図、図６はこ
の発明の他の例の継ぎ手を示す分解斜視図、図７は前記
継ぎ手を直管部材側から見てその作動を示した図であ
る。

【００１１】図１に示すように、この発明の配管カバー
の継ぎ手１０は、屈曲部材１１と直管部材２１とよりな
り、直管状の配管カバー同士をねじれの関係で、屈曲壁
面等で接続するのに好適に用いられる。

【００１２】屈曲部材１１は、略Ｌ字形に形成されたプ
ラスチック製管状体よりなり、その屈曲部１１ａに近い
方の開口は直管部材２１との連結部１２を、他方の開口
は配管カバーとの接続部１３を形成している。また、直
管部材２１は略真っ直ぐに形成されたプラスチック製管
状体よりなり、一方は前記屈曲部材１１との連結部２２
を構成し、他方の開口は、前記屈曲部材１１と同様に、
配管カバーとの接続部２３を構成している。前記屈曲部
材１１と直管部材２１は、屈曲部材１１の連結部２２が
直管部材２１の連結部１２に所定回転角度（直管部材２
１の横断面と直交する方向を軸とする回転角度）で連結
されることにより、一連の管状体を構成する。

【００１３】前記屈曲部材１１と直管部材２１との連結
は次の構造による。すなわち、図２に示すように、前記
屈曲部材１１の連結部１２は略正方形に開口している。
また、直管部材２１の連結部２２は、前記屈曲部材１１
の連結部１２がほとんどすきまなく嵌まり合う大きさの
略正方形に開口している。このように、各連結部の開口
を略正方形とすることにより、屈曲部材１１と直管部材
２１とが、９０°ごとに回転させた位置で互いに嵌合可
能となって連結される。本実施例では、屈曲部材１１の
連結部１２の開口を直管部材２１の連結部２２の開口よ
りも大きく形成して、屈曲部材１１の端部を直管部材２
１に挿入することにより連結される。なお、屈曲部材１
１および直管部材２１における配管カバーとの接続部１
３，２３は、配管カバーの断面形状に対応する略長方形
となっている。

【００１４】前記屈曲部材１１における連結部１２の端
部外周面には係合部１４としての突起が形成されてい
る。この係合部１４は直管部材２１との連結を確実にす
るためのもので、前記連結部１２の各辺に一つずつ設け
られている。一方、前記直管部材２１における連結部２
２の四辺の各端部内周面には、前記屈曲部材１１の係合
部１４に対応する位置に凹状の係合部２４が設けられて
おり、前記屈曲部材１１と直管部材２１との連結に際し
て、両係合部１４，２４を係合させることによって、連
結位置が固定される。

【００１５】前記屈曲部材１１および直管部材２１は、
図１に示すように、それぞれ一組の半体（３１，３
２）、（４１，４２）を組み合わせて、一体に合着し管
状とされている。次にそれぞれの半体について説明す
る。

【００１６】屈曲部材１１を構成する一方の半体３１
は、図３に示すように、壁面３３とその両側の側壁面３
４により横断面略凵形状に形成されている。また、前記
壁面３４は、この継ぎ手１０と接続される配管カバーの
径に応じて所定の高さに形成され、その端縁に沿って、
他方の半体３２と係合して合着する段部３４ａが形成さ
れている。前記壁面３３と３４との境界部分には、合着
する他方の半体３２の位置決めをなし両者を連結固定す
るためのネジ止め用ボス３５が形成されている。

【００１７】それに対し、屈曲部材１１の他方の半体３
２は、前記半体３１の開口側を覆って、当該屈曲部材１
１を略Ｌ字形の管状としており、壁面３６とその両側の
側壁面３７, ３７とによって横断面冂形状に形成されて
いる。前記側壁面３７の端縁には段部３７ａが設けられ
ており、前記半体３１の壁面３４の段部３４ａと係合し
て、屈曲部材１１を管状に組み合わせる。

【００１８】前記壁面３６と側壁面３７の境界部分の内
面には、前記側壁面３７に沿ってネジ止めボス３８が設
けられている。このネジ止めボス３８は、前記半体３１
のネジ止め用ボス３５に対応する位置に設けられてお
り、前記半体３１に組み合わせられるに際し、固定ネジ
でこの半体３２の外面側から前記半体３１に固着され
る。なお、このネジ止め用ボス３５，３８は、継ぎ手１
０の形状により適当な数が設けられ、本実施例では一の
屈曲部材１１に二か所である。

【００１９】また、図４に示すように、直管部材２１の
一方の半体４１は、壁面４３とその両側の側壁面４４と
で横断面略凵形状に形成されている。そして、他方の半
体４２は、壁面４６とその両側の側壁面４７とで横断面
冂形状とされる。これら両半体４１, ４２は組み合わせ
られ、前記屈曲部材１１の各半体３１．３２と同様に、
ネジ止めボス４５，４８により一体に合着されて、略真
っ直ぐな管状に形成される。また、これらの両半体４
１, ４２の側壁面４４，４７の端縁にも段部４４ａ，４
７ａが設けられており、前記半体４１，４２の組み合わ
せに際して互いに係合し、直管部材２１を管状とする。
図３および図４において、符号Ｓは、接続部１３，２３
における配管カバーの挿入位置を決定するストッパーで
ある。

【００２０】この構造によれば、図５に示すように、屈
曲部材１１と直管部材２１の各連結部１２，２２が、断
面略正方形に形成され、一方を回転させても９０°ごと
で互いに嵌まり合う形状となっている。そのため、図中
の矢印に示すように、直管部材２１の向きを固定したま
まで屈曲部材１１の取付面側半体３１を回転させて、壁
Ｗ２の取付面に合わせることができる。

【００２１】このような構造よりなる配管カバーの継ぎ
手１０は、図８に示したように、配管が壁Ｗの屈曲部を
介して配設され、その配管に配管カバー５０が被せられ
て壁Ｗ１，Ｗ２に固定される場合の両配管カバー５０，
５０の接続に用いられる。その際、屈曲部材１１および
直管部材２１は、おのおの両半体（３１，３２）、（４
１，４２）間に配管を挟んで両半体（３１，３２）、
（４１，４２）が組み合わされ、ネジで合着される。

【００２２】そして、屈曲部材１１と直管部材２１は連
結部１２，２２で嵌合されて互いに連結されるととも
に、接続部１３，２３に配管カバー５０，５０の端部が
挿入され、それにより配管カバー５０，５０を接続す
る。このとき、屈曲部材１１と直管部材２１は、配管カ
バー５０，５０の取り付け面側半体５１，５１の向きに
合わせて相対的な回転角度が決められ、両連結部１２，
２２に形成されている係合部１４，２４の係合により、
速やかにかつ確実に合着し連結される。

【００２３】図６および図７にこの発明の他の例を示
す。ここで示される継ぎ手１０Ａは、屈曲部材１１Ａと
直管部材２１Ａの各連結部１２Ａ，２２Ａの断面を円形
として、屈曲部材１１Ａを直管部材２１Ａに対して自由
に回動させることができるようにしたもので、図８にお
ける壁Ｗ１とＷ２との間に配管を渡す際に、その設置方
向を配管カバーの取り付け面の向きに制約を受けること
なく、自由に設定できるようにするものである。図示の
ように、屈曲部材１１Ａの連結部１２Ａ端部外面には、
その円周方向に沿って突条１４Ａが形成されている。一
方、直管部材２１Ａの連結部２４Ａには、その端部内周
面に前記突条１４Ａに対応する凹溝２４Ａが形成されて
いる。前記屈曲部材１１Ａと直管部材２１Ａとを連結す
るに際し、前記突条１４Ａと凹溝２４Ａとを嵌合させる
ことによって、両者の連結および回動が確実となる。図
７はこの屈曲部材１１Ａと直管部材２１Ａとの連結状態
および作動（屈曲部材１１Ａの回動）を示したものであ
る。

【００２４】

【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
配管カバーの継ぎ手によれば、継ぎ手の一方の端部に対
して屈曲した他方の端部を、所望角度に回転させた状態
とできるので、従来のエルボなどの継ぎ手ではその両側
の配管カバーの取り付け面側半体を壁面に向けることが
できなかったような屈曲部を有する壁面にあっても、一
の継ぎ手で配管カバーの取付面を壁面に合わせることが
できる。しかも、構造が簡単で、ジャバラ管などを用い
ていないので、屈曲部分に大なる応力が加わらず、経時
的に劣化するおそれがなく、長期にわたって配管カバー
を正しく接続できるとともに、建物の外観を美麗に保つ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の配管カバーの継ぎ手の一例を示す斜
視図である。

【図２】屈曲部材と直管部材の連結構造の一例を示す斜
視図である。

【図３】屈曲部材の分解斜視図である。

【図４】直管部材の分解斜視図である。

【図５】この発明の継ぎ手の作動を示す図１のＡ矢視図
である。

【図６】この発明の他の例の他の継ぎ手を示す分解斜視
図である。

【図７】前記継ぎ手を直管部材側から見てその作動を示
した図である。

【図８】壁面に配設された配管および配管カバーを示す
斜視図である。

【図９】そのコーナー部分の従来例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０継ぎ手１１屈曲部材１２連結部１３接続部１４係合部２１直管部材２２連結部２３接続部２４係合部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一組の半体の組み合わせによりおのおの
管状とされた略Ｌ字形の屈曲部材と略真っ直ぐな直管部
材とよりなって、該屈曲部材を直管部材の端部に複数の
回転角度で連結させるための係合部が、当該屈曲部材と
直管部材の一端に形成されていることを特徴とする配管
カバーの継ぎ手。
【請求項２】一組の半体の組み合わせによりおのおの
管状とされた略Ｌ字形の屈曲部材と略真っ直ぐな直管部
材とよりなって、該屈曲部材と直管部材が互いに一端で
回動可能に連結されていることを特徴とする配管カバー
の継ぎ手。
【請求項３】請求項２において、屈曲部材または直管
部材のいずれか一方の部材の端部に形成した突条を、他
方の部材の端部に形成した凹溝に嵌合することによっ
て、前記屈曲部材と直管部材と回動可能に連結すること
を特徴とする配管カバーの継ぎ手。