JPH0130717Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、配管カバーを接続する開口部を両端
に形成すると共に、全長にわたつて径方向に二分
割し、両分割部材の分割縁部どうしを係脱する連
結部を前記両開口部近くに形成し、前記連結部
夫々に、前記分割縁部一方のカバー内方への移動
によつて互いに離脱可能な係合突起と係合凹部を
設けたエルボ型二つ割配管カバーに関する。

〔従来の技術〕

従来、上記エルボ型二つ割配管カバーでは、一
方の分割部材に備わつている復元力のみに抗し
て、分割縁部一方をカバー内方へ移動させること
によつて、係合突起と係合凹部が離脱できるよう
に、分割縁部に連結部だけを形成していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、施工時等に開口部を強く挟持したり、
縮径方向に押圧したりすると、一方の分割縁部に
カバー内方への移動力が作用して、係合突起と係
合凹部とが容易に離脱し、施工能率を低下させる
危険性があつた。

本考案の目的は、開口部に縮径方向の強い圧力
が作用しても、係合突起と係合凹部とが、簡単に
は離脱しないようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案におけるエルボ型二つ割配管カバーの連
結構造の特徴構成は、係合突起と係合凹部の離脱
のための一方の分割縁部の移動に抵抗を付与する
接当部を、連結部夫々の近くに配置して分割縁部
の他方に形成してあることにあり、その作用効果
は、次の通りである。

〔作用〕

つまり、開口部に強い圧縮力が作用して、一方
の分割縁部に係合突起と係合凹部が離脱するため
のカバー内方への移動力が働いても、その移動力
を他方の分割縁部に形成した接当部が受け止め、
係合突起と係合凹部とは互いに離脱しにくくな
り、その上、接当部が連結部夫々の近くに配置し
てあるために、連結部を形成した開口部近くに加
わる外力は効果的に接当部に受止められるだけで
なく、たとえ、強い外力のために他方の分割縁部
に形成した接当部がカバー内方へ移動しても、そ
の分割縁部の連結部もカバー内方へ引張られ、係
合突起と係合凹部の離脱は困難となる。

〔考案の効果〕

従つて、たとえば、両開口部に配管カバーを接
続しながら取付ける施工過程で、ねじれ力やこじ
れ力等の外力が働いたり、配管カバーと確実に接
続するために、開口部を手で強く挟持した場合で
も、両分割部材の連結状態は、良好に維持される
ために、配管カバーとの接続及び取付け施工にお
ける作業性を確実を向上させることができた。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を、図面に基づいて説明
する。

第７図に示すように、クーラーやボイラ等の空
調機器における室外器１と屋内に設置された室内
器２との間に亘つて、天井３及び縦壁４に沿つて
配設された往復二本の空調配管Ａ，Ｂ及びドレン
管Ｄを、直線状の配管カバー５やエルボ型配管カ
バー６の内部に挿通保持させた状態で、前記天井
３及び縦壁４に固定して空調配管設備を構成して
ある。

前記エルボ型配管カバー６は、第１図乃至第６
図に示すように、硬質塩化ビニール樹脂などの耐
候性、耐衝撃性に勝れた硬質樹脂から成るほぼ角
筒型でＬ形に屈曲し、外周面におけるＬ形屈曲外
側面６ａ又は内側面６ｂが、互いにほぼ直交する
二方向の壁面Ｘ，Ｙに当付けて固定する様に形成
されている。そして、直線状の配管カバー５，５
を接続する開口部７を両端に形成すると共に、Ｌ
形屈曲面に沿う全長にわたつて径方向に二分割
し、両分割部材６Ａ，６Ｂの分割縁部８どうしを
係脱する連結部９を両開口部７近くに形成し、連
結部９夫々に、前記分割縁部８一方のカバー内方
への移動によつて互いに離脱可能で肉厚方向に沿
つた外方側に突出する円形の係合突起９Ａと軸芯
が肉厚方向に沿つた円形の係合孔９Ｂを設け（第
３図及び第４図）、係合突起９Ａと係合孔９Ｂの
離脱のための前記一方の分割縁部８の移動に抵抗
を付与する接当面１０Ａを有する接当部１０を、
連結部９夫々の近くでＬ形曲り部１１側に配置し
て分割縁部８の他方に形成してある（第３図及び
第５図）。

尚、両分割部材６Ａ，６Ｂの内面で開口部７近
くには、壁面Ｘ又はＹに対する取付ネジ挿通孔を
形成するための薄肉部１２を設けてある。また、
両分割部材６Ａ，６Ｂの各曲り部１１には、ネジ
挿入穴１３を設け、両分割部材６Ａ，６Ｂを連結
部９によつて互いに連結した後に、更に確実に連
結ネジ１４をネジ挿通穴１３にネジ込んで連結固
定する連結固定部１５を形成してある（第１図及
び第６図）。

〔別実施例〕

前記円形の係合突起９Ａと円形の係合孔９Ｂ以
外に、互いに楕円形であつても、その他種々の形
の突起と孔であつても良く、また、前記係合孔９
Ｂは、表裏に貫通する孔以外に、単に凹入した凹
部であつても良く、それらを係合凹部と総称す
る。

本考案は、空調配管のカバー以外に、給湯配管
のカバーにも利用できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るエルボ型二つ割配管カバー
の連結構造の実施例を示し、第１図は分解斜視
図、第２図は取付状態を示す側面図、第３図は分
解側面図、第４図は第２図の−線断面図を示
し、イは両分割部材の離脱状態、ロは両分割部材
の係合状態図、第５図は、第２図の−線断面
図、第６図は第２図の−線断面図、第７図は
配管設備の一部断面を示す全体側面図である。 ５……配管カバー、６Ａ，６Ｂ……分割部材、
７……開口部、８……分割縁部、９……連結部、
９Ａ……係合突起、９Ｂ……係合凹部、１０……
接当部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配管カバー５，５を接続する開口部７を両端に
   形成すると共に、全長にわたつて径方向に二分割
   し、両分割部材６Ａ，６Ｂの分割縁部８どうしを
   係脱する連結部９を前記両開口部７近くに形成
   し、前記連結部９夫々に、前記分割縁部８一方の
   カバー内方への移動によつて互いに離脱可能な係
   合突起９Ａと係合凹部９Ｂを設けたエルボ型二つ
   割配管カバーにおいて、前記係合突起９Ａと係合
   凹部９Ｂの離脱ための前記一方の分割縁部８の移
   動に抵抗を付与する接当部１０を、前記連結部９
   夫々の近くに配置して前記分割縁部８の他方に形
   成してあるエルボ型二つ割配管カバーの連結構
   造。