JPH09303319A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置

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JPH09303319A
JPH09303319A JP13570596A JP13570596A JPH09303319A JP H09303319 A JPH09303319 A JP H09303319A JP 13570596 A JP13570596 A JP 13570596A JP 13570596 A JP13570596 A JP 13570596A JP H09303319 A JPH09303319 A JP H09303319A
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JP
Japan
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piston
piston rod
screw
cylinder tube
cylinder
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JP13570596A
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Akinori Ro
明徳 盧
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ピストンの強度を低下させることなく、ピス
トンをピストンロッドに固定するために作用させる初期
締め付けや、油圧シリンダの作動時に作用する衝撃荷重
等を含めた荷重に基づく応力がねじ嵌合部の一部に集中
するのを防止でき、応力の分散によるねじ嵌合部分の疲
労寿命を著しく向上させる。 【解決手段】 ピストンロッド25の先端側におねじ部
26を設け、ピストン22には、シリンダチューブ21
の内面に摺接するピストン作動部22aと、固定部22
bとから構成される。ピストン22には、貫通孔31が
穿設され、ピストン作動部22aの部位はピストンロッ
ド25の細径部25aに略密嵌状に挿通される挿通部3
1aで、ピストン作動部22aの先端側の部位から固定
部22bの全長にかけての部分は、おねじ部26にねじ
嵌合されるめねじ部31bとなり、挿通部31aとめね
じ部31bとの間に、円環状の凹部32が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば産業機械等
の駆動手段として用いられるシリンダ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】産業機械に設けられる作動部を駆動する
アクチュエータとして油圧シリンダが用いられるが、油
圧シリンダは、シリンダチューブ内にピストンを摺動可
能に装着し、このピストンにピストンロッドを連結し
て、このピストンロッドをシリンダチューブから外部に
導出させてなるシリンダ装置を有し、このシリンダ装置
には、ロッド室及びボトム室に油圧配管が接続されて、
これらロッド室,ボトム室に圧油の給排を行うことによ
って、ピストンロッドを伸縮させて、シリンダチューブ
とピストンロッドとの間に連結した部材が駆動される。
【0003】例えば、油圧ショベルのフロント作業機構
におけるブームシリンダとして用いる場合には、図3に
示したように、油圧シリンダCのシリンダチューブT側
を油圧ショベルSの上部旋回体Fに枢着し、ピストンロ
ッドR側をブームBに枢着する。そして、この油圧シリ
ンダCのシリンダチューブTにおけるロッド室側に圧油
を供給すると、ピストンロッドRが伸長して、ブームB
が上昇する。また、シリンダチューブTのロッド室側に
圧油を供給すると、ピストンロッドRが縮小して、ブー
ムBが下降する。
【0004】図4に従来技術のシリンダ装置の構成を示
す。図中において、1はシリンダチューブであって、こ
のシリンダチューブ1は一端が閉塞しており、他端は開
口している。そして、閉塞側の端部には取付部1aが連
設され、他端部には筒状に形成したロッド導出部2が固
着して設けられている。シリンダチューブ1内には、ピ
ストン3が軸線方向に摺動可能に設けられている。ピス
トン3にはピストンロッド4が連結されており、このピ
ストンロッド4は、シリンダチューブ1に連結したロッ
ド導出部2を介して外部に導出されている。ピストンロ
ッド4の端部には取付部4aが連設されている。シリン
ダチューブ1の内部は、ピストン3によってロッド室5
とボトム室6との2室に区画形成されており、これらロ
ッド室5及びボトム室6には圧油供給路が接続されてい
る。なお、図4には、これら圧油供給路のうち、ボトム
室6側の圧油供給路7が示され、図面上にはロッド室5
側の圧油供給路は表れていない。
【0005】ピストン3とピストンロッド4とをアセン
ブルするために、ピストン3には挿通孔3aが軸線方向
に穿設されており、ピストンロッド4の先端部分は細径
化され、この細径部4bは挿通孔3a内に挿通されてい
る。そして、このピストンロッド4の先端部分には、お
ねじ部4cが形成されており、このおねじ部4cには内
面にめねじ部8aを設けたナット8が螺合されている。
さらに、ピストンロッド4の細径部4bを形成する段差
部とピストン3との間にはカラー9が嵌合されている。
従って、ピストンロッド4にカラー9及びピストン3を
挿通させ、次いでナット8をおねじ部4cに螺合させる
ことによって、ピストン3とピストンロッド4とがアセ
ンブルされる。
【0006】シリンダ装置は以上のように構成される
が、このシリンダ装置をブームシリンダとして用いる場
合には、シリンダチューブ1の取付部1aは、上部旋回
体Fに枢着され、ピストンロッド4の先端の取付部4a
はブームBに枢着するようにして取り付けられる。そし
て、シリンダチューブ1のロッド室5,ボトム室6の一
方に圧油を供給し、他方をタンクと連通させて、その圧
力によりピストンロッド4を伸長させるか、または縮小
させることによって、ブームBを俯仰動作させることが
できる。
【0007】ところで、前述したシリンダ装置にあって
は、ピストン3は確実に固定する必要があり、このため
にナット8を十分に締め込んで、ピストン3をナット8
とカラー9との間に挟着させる。これが初期締め付けで
あり、この初期締め付けを行うと、ナット8のめねじ部
とピストンロッド4のおねじ部4cとの間のねじ嵌合部
に反力が作用することになる。そして、ピストン3を軸
線方向に確実に固定するには、それだけ強力な初期締め
付けを行わなければならない。この反力はナット8とピ
ストンロッド4のおねじ部4cとのねじ嵌合部に作用す
るものであり、ナット8のピストン3への圧接部分に最
も近い第1のねじ嵌合部の部分に最大の反力が作用する
ことになる。
【0008】また、油圧ショベルのフロント作業機構を
構成するブームは土砂の掘削等という作業を行うに当っ
ては、ブーム,アーム及びバケットからなるフロント作
業機構の全荷重を支承しなければならず、掘削時におけ
る抵抗及びバケット内に収容させた土砂の重量等が加わ
ることから、シリンダ装置に作用する荷重は極めて大き
いものである。特に、バケットが地面と接触する際に
は、過大な衝撃荷重も作用する。この衝撃荷重を含む作
動時の荷重は、ピストン4からナット8に直接伝達さ
れ、ピストンロッド3とナット8とのねじ嵌合部に対し
て剪断する方向に極めて大きな力が作用する。とりわ
け、ねじ嵌合部分における第1のねじ嵌合部に最大の力
が働く。このように、初期締め付けによる荷重及び衝撃
荷重等の作動時の荷重に基づく応力が、第1のねじ嵌合
部に極端に集中することから、この第1のねじ嵌合部に
極めて大きな剪断力が作用する。従って、ピストンロッ
ド3及びナット8は、第1のねじ嵌合部に作用する剪断
力に耐えられるように極めて高い強度を持たせる必要が
あり、その材質の選択の余地が狭くなり、かつコスト的
にも不利になる等といった問題点がある。
【0009】以上の点から、初期締め付けによる荷重及
び衝撃荷重等の作動時の荷重が第1のねじ嵌合部に集中
するのを防止し、応力の分散を図るようにしたものが特
開平6−300010号公報において提案されている。
このシリンダ装置は、図5に示した構成となっている。
【0010】図5から明らかなように、ピストンロッド
10に嵌合されるピストン11と、ピストンロッド10
の外周面に形成したおねじ部12に螺合されるナット1
3によりピストン11を軸線方向に固定するが、ピスト
ン11とナット13との接合部は段差形状となってい
る。即ち、ピストン11側には内周側が凹状の段差が形
成され、これにより円環状の空隙11aが形成され、ま
たナット13は、この空隙11aに入り込む凸状の段差
からなる円環状凸部13aが形成されている。そして、
ピストン11には、空隙11aを形成した部位の外周側
に所定の幅を持った円環状接合面11bが形成され、ま
たナット13には、円環状凸部13aを張り出した段差
の部分に接合面11bと実質的に同じ幅の円環状接合面
13bが形成される。
【0011】ナット13の内周面におけるめねじ部14
は、段差部13aの部位まで形成されている。従って、
ピストン11をピストンロッド10に挿嵌させて、ナッ
ト13をピストンロッド10に螺合させると、ナット1
3の円環状凸部13aはピストン11の空隙11a内に
進入して、ピストン11及びナット13の円環状接合面
11a,13aが接合する位置まで締め込まれる。そし
て、ねじ15をナット13に螺挿して、ピストンロッド
10のおねじ部12の部位に設けた円環状の凹溝16に
係合させることによりピストン11の回り止めが行われ
る。ここで、ナット13の円環状凸部13aの軸線方向
の長さは、ピストン11における空隙11aの軸線方向
の長さより短い寸法となっており、これによりナット1
3を締め込んだ状態でも、円環状凸部13aの先端面1
3cは、空隙11aを形成する端面11cとは非接触状
態に保持される。
【0012】以上のように構成することによって、ナッ
ト13のめねじ部14におけるピストンロッド10のお
ねじ部12とのねじ嵌合部において、初期締め付け及び
作動時等に生じる荷重による応力が作用する位置から間
隔Lだけ離れた位置に第1のねじ嵌合部が位置すること
になるから、応力が第1のねじ嵌合部だけに集中するこ
とがなく、間隔Lに相当する長さにわたるねじ嵌合部分
の全体に分散されることになる。従って、部分的に過大
な力が作用することがなくなり、ねじ山の損傷を防ぎ、
疲労寿命を高めることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図5の構成を採用する
と、ねじ嵌合部の損傷の防止には極めて有効に機能する
が、ピストン11とナット13との接合面積が小さくな
り、同じ初期締め付け及び衝撃荷重による応力が作用し
た場合には、単位面積当りの圧接力が大きくなり、また
ピストンロッド10に曲げ方向の力が作用すると、凹状
となっているピストン11がナット13に乗り上げよう
とする力が働く。従って、ピストン11の強度を保つに
は、円環状接合面11b,13b間の接合面積を広くし
て、このピストン11とナット13との接合関係を安定
させなければならない。
【0014】円環状接合面11b,13b間の接合面積
を広くするには、まずピストン11及びナット13の外
径寸法を大きくすることが考えられるが、シリンダ装置
全体の形状が大型化してしまうので好ましくはない。ま
た、ナット13における円環状凸部13aの幅を狭くす
ることも可能であるが、そうするとこの円環状凸部13
aの強度が低下することになる。
【0015】以上のことから、ピストン11及びナット
13については、強度の優れた材質を用い、かつ初期締
め付け力や作動時に作用する荷重等の状態、さらにピス
トンロッド10にかかる力の方向等に基づいて、円環状
接合面11b,13bと、ナット13における円環状凸
部13aとの寸法関係を適正な値となるように設定し、
しかも厳格な寸法管理を行わなければならない等、実用
化する上で、なお解決すべき課題があり、さらに産業機
械等において、装着可能な部位に制限があるという問題
点もある。
【0016】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、ピストンロッドにピ
ストンを固定するためのねじ嵌合部を含めた全体の構成
において、応力が極端に集中する部位が生じないように
したシリンダ装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、シリンダチューブと、このシリンダチ
ューブ内に設けたピストンと、このピストンに連結さ
れ、シリンダチューブ外に延在させたピストンロッドと
を有するシリンダ装置であって、前記ピストンロッドに
は、シリンダチューブ内側の先端部に軸線方向の所定長
さ分だけおねじ部を設け、前記ピストンの内面には、ピ
ストンロッドへの挿通部と、このピストンロッドに螺合
されるめねじ部とを形成し、かつこの挿通部とめねじ部
との間に円環状の凹部を形成する構成としたことをその
特徴とするものである。
【0018】ピストンの内面に形成されるピストンロッ
ドへの挿通部と、ピストンロッドに設けたおねじ部にね
じ嵌合されるめねじ部とは、強度等の点から軸線方向に
おいて所定の長さが必要である。一方、ピストンは、摺
動抵抗の低減等の観点から、シリンダチューブの内面と
摺接する部位の軸線方向の長さは必要以上長くしない方
が良い。従って、ピストンの内面側における挿通部及び
めねじ部の軸線方向の長さの方がシリンダチューブ内面
に沿って摺動する外周面の軸線方向の長さより長くなっ
てしまうことがある。このような場合には、ピストン
に、外面がシリンダチューブ内面への摺動面となったピ
ストン作動部と、ピストンロッドのおねじ部に螺合され
るめねじ部が形成され、外面がシリンダチューブの内面
と非接触状態に保持される固定部とからなる段差形状と
すれば良い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の一形態について詳細に説明する。而して、図1はシ
リンダ装置の全体構成を示す断面図であり、図2はその
要部拡大図である。
【0020】図1において、21はシリンダチューブで
あって、このシリンダチューブ21の一端は閉塞した状
態に保持され、他端は開口しており、この開口部に筒状
のロッド導出部が連結されている。ピストン22はシリ
ンダチューブ21内に摺動可能に設けられており、これ
によりシリンダチューブ21の内部は、ロッド室23と
ボトム室24とに区画形成される。そして、ピストン2
2にはピストンロッド25が連結されており、このピス
トンロッド25は、ロッド導出部から外部に導出され
て、相対的に動く部材間に連結されることになる。そし
て、このシリンダ装置は、例えば、図3に示した油圧シ
ョベルのフロント作業機構におけるブームシリンダ等の
油圧シリンダとして用いることができる。
【0021】以上の点は、従来技術によるものと格別の
差異はない。しかしながら、ピストン22とピストンロ
ッド25との連結・固定機構の構成は、従来技術のもの
と異なっている。即ち、ピストン22はナットを用いて
ピストンロッド25に固定されるのではなく、ピストン
22単体でピストンロッド25に固定する構成としてい
る。
【0022】ピストンロッド25には、段差が設けられ
ており、この段差部から先端側が細径部25aとなって
いる。そして、この細径部25aの先端側には軸線方向
における所定の長さ分にわたっておねじ部26が形成さ
れている。また、このおねじ部26を形成した部位の先
端側近傍部には、円環状の凹溝27が設けられ、この凹
部27には、ピストン22の固定部22bに設けたねじ
孔28に螺挿される回り止め用のねじ29の先端が係合
するようになっている。なお、図中において、30はピ
ストンロッド25が縮小する方向にピストン22が摺動
した時に、そのストロークエンド近傍で減衰力を発生さ
せるために、ピストンロッド25の先端に連設したクッ
ション部材である。
【0023】次に、ピストン22は、シリンダチューブ
21の内面に摺接するピストン作動部22aと、このピ
ストン作動部22aに連設され、外径が縮径されて、シ
リンダチューブ21の内面と非摺接状態に保持される固
定部22bとから構成される。ピストン22には、その
軸中心部分において、ピストン作動部22aから固定部
22bに至るまでの全長に及ぶ貫通孔31が穿設されて
いる。貫通孔31を構成する内面部のうち、ピストン作
動部22aの部位はピストンロッド25における細径部
25aに略密嵌状に挿通される挿通部31aとなってお
り、またピストン作動部22aの先端側の部位から固定
部22bの全長にかけての部分は、ピストンロッド25
に設けたおねじ部26にねじ嵌合されるめねじ部31b
となっている。そして、この挿通部31aとめねじ部3
1bとの間には、円環状の凹部32が形成されている。
なお、図中において、33はピストンロッド25の細径
部25aを形成する段部とピストン22との間に介装さ
れるカラーである。
【0024】以上のように構成されるシリンダ装置は、
ピストンロッド25に、まずカラー33を挿嵌させ、次
いでピストン22を挿嵌させる。ピストン22における
ピストンロッド25を挿通させる貫通孔31のうち、そ
のピストン作動部22aの部位は挿通部31aとなって
おり、この挿通部31aがおねじ部26の部位を通過し
た後に、細径部25aに挿通される。従って、この細径
部25a及び挿通部31aを正確に加工しておけば、ピ
ストン22のうち、ピストン作動部22aの部位はピス
トンロッド25と正確に調芯されることになる。
【0025】そして、ピストン22の貫通孔31におけ
るめねじ部31bがピストンロッド25のおねじ部26
に係合する状態になると、ピストン22を螺回させるこ
とによって、このピストン22は、そのめねじ部31b
がピストンロッド25のおねじ部26とねじ嵌合され
て、カラー33側に追い込まれる。そして、ピストン2
2がカラー33に所定の圧接力で接合される状態にまで
締め込んで、ねじ29をねじ孔28に螺挿させて、この
ねじ29の先端部をピストンロッド25側に設けた凹溝
27内に突出させることによって、ピストン22は緩む
方向における回り止めを行う。ピストン22は、このよ
うにしてピストンロッド25への連結・固定がなされ、
このピストン−ピストンロッドの組立体は、シリンダチ
ューブ21に装着される。
【0026】ところで、ピストン22はピストンロッド
25にねじ嵌合されており、しかも確実に固定するため
に、所定の初期締め付け力を作用させている。また、前
述のようにして組み立てられたシリンダ装置は、既に説
明したように、ブームシリンダ等の油圧シリンダとして
使用されることから、作動時において、衝撃荷重を含む
荷重がピストン22に作用することになり、この初期締
め付けや作動時等において生じる荷重により、ピストン
22のめねじ部31bとピストンロッド25のおねじ部
26におけるねじ嵌合部に直接応力が作用する。
【0027】然るに、このねじ嵌合部における第1のね
じ嵌合の部分に隣接する位置においては、ピストン22
に凹部32が形成されているから、前述した荷重はこの
第1のねじ嵌合部を避けるように迂回してねじ嵌合部に
伝達されることになる。そして、第1のねじ嵌合部は実
質的にピストン22の剛性による圧接力に基づく応力し
か作用しないことになる。従って、第1のねじ嵌合部に
対する荷重は著しく軽減されるから、損傷の防止が図ら
れる。また、前述した荷重に基づく応力は各ねじ嵌合部
に分散されることから、個々のねじ嵌合部に応力が部分
的に集中することがなくなり、ピストン22のめねじ部
31b及びピストンロッド25のおねじ部26の疲労寿
命が著しく高くなる。
【0028】ここで、ねじ嵌合部における応力の分散の
度合いは、凹部32の深さ寸法に依存する。凹部32を
深くすればする程、ねじ嵌合部における応力は幅広く分
散されるようになるが、凹部32を深くすると、その分
だけピストン22の強度が低下する。従って、凹部32
の形成位置は、厚みの大きいピストン作動部22aに設
けるようになし、しかもピストン作動部22aのうち、
シール装着用の溝の部分を避けた位置に設け、かつ凹部
32にある程度の深さを持たせることによって、応力を
可及的に分散させ、かつピストン22における強度の低
下防止を図ることができて、極めて大きな荷重に耐えら
れる。
【0029】ところで、ピストン22はシリンダチュー
ブ21の内面と直接摺動するピストン作動部22aの部
位は、シリンダチューブ21の軸線と正確に一致してい
なければならない。従って、貫通孔31のうち、挿通部
31aは、ピストンロッド25と正確に芯合わせが行わ
れていなければならない。これに対して、めねじ部31
bはピストンロッド25におけるおねじ部26に確実に
ねじ嵌合されるように加工されなければならない。ピス
トン22は、強度の関係等から、一般に鍛造品で形成さ
れるが、近年における鍛造技術の向上により、前述した
挿通部31a及びめねじ部31bを精度良く形成でき
る。しかも、挿通部31aとめねじ部31bとは所定の
幅を有する凹部32により明確に区画分けされているの
で、挿通部31aとめねじ部31bとを別々に加工でき
ることから、挿通部31aにはそれに必要な精度を持つ
ように加工でき、まためねじ部31bにもそれに見合っ
た精度の加工を容易に行えることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ピスト
ン内面に、ピストンロッドへの挿通部と、このピストン
ロッドに螺合されるめねじ部とを一体に設けて、このピ
ストンのめねじ部とピストンロッドのおねじ部とを直接
ねじ嵌合させるように構成したので、ピストンの強度を
低下させることなく、このピストンをピストンロッドに
固定するために作用させる初期締め付けや、油圧シリン
ダの作動時に作用する衝撃荷重等を含めた荷重に基づく
応力がねじ嵌合部の一部に集中するのを防止でき、応力
の分散によるねじ嵌合部分の疲労寿命を著しく向上させ
ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシリンダ装置の断面図
である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】シリンダ装置が取り付けられる装置の一例とし
ての油圧ショベルの外観図である。
【図4】従来技術によるシリンダ装置の断面図である。
【図5】他の従来技術におけるシリンダ装置のピストン
のピストンロッドへの固定機構の構成を示す要部断面図
である。
【符号の説明】
21 シリンダチューブ 22 ピストン 22a ピストン作動部 22b 固定部 25 ピストンロッド 25a 縮径部 26 おねじ部 31 貫通孔 31a 挿通部 31b めねじ部 32 凹部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブと、このシリンダチュ
    ーブ内に設けたピストンと、このピストンに連結され、
    シリンダチューブ外に延在させたピストンロッドとを有
    するシリンダ装置において、前記ピストンロッドには、
    シリンダチューブ内側の先端部に軸線方向の所定長さ分
    だけおねじ部を設け、前記ピストンの内面には、ピスト
    ンロッドへの挿通部と、このピストンロッドに螺合され
    るめねじ部とを形成し、かつこの挿通部とめねじ部との
    間に円環状の凹部を形成する構成としたことを特徴とす
    るシリンダ装置。
  2. 【請求項2】 前記ピストンは、外面がシリンダチュー
    ブ内面への摺動面となったピストン作動部と、ピストン
    ロッドのおねじ部に螺合されるめねじ部が形成され、外
    面がシリンダチューブの内面と非接触状態に保持される
    固定部とからなる段差形状としたことを特徴とする請求
    項1記載のシリンダ装置。
JP13570596A 1996-05-07 1996-05-07 シリンダ装置 Pending JPH09303319A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010082550A1 (ja) * 2009-01-13 2010-07-22 カヤバ工業株式会社 流体圧シリンダ

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